「みんなで選ぶ!鍋島家伝来 きもの総選挙」展が、佐賀・徴古館にて2022年9月17日(土)から11月23日(水)まで開催される。鍋島家に伝わる選りすぐりの「きもの」「みんなで選ぶ!鍋島家伝来 きもの総選挙」展は、佐賀藩主・侯爵鍋島家の方々が実際に着用していた小袖や裃(かみしも)、能装束など多種多様な装束の中から、人気投票で特に人気の高かったものや、館長や学芸員が図柄や歴史性などそれぞれの観点で選んだ「きもの」を紹介する展覧会。会期中、会場やwebで好きな着物に投票できる。薄紅色の生地に藤や牡丹が刺繍された「薄紅地藤牡丹文様振袖」をはじめ、「両面全通帯」や「鼈甲瓢箪帯留」、「陶製能楽人形」など初公開の貴重な作品も多数展示される。鉄道開業150年周年記念「佐賀藩と蒸気車」展また、期間中は、鉄道開業150年を記念した「佐賀藩と蒸気車」展も開催。長崎の港を外国船の侵攻から守るため、西洋の科学技術を取り入れながら、蒸気船や蒸気機関の研究も行っていたという幕末の佐賀藩。会場では、当時作られた蒸気車の模型を筆頭に、佐賀藩の理化学研究所「精煉方」で行われていた科学技術研究の一端を紹介する。【詳細】「みんなで選ぶ!鍋島家伝来 きもの総選挙」展鉄道開業150年記念ミニ展示「佐賀藩と蒸気車」展会期:2022年9月17日(土)~11月23日(水・祝)会場:徴古館住所:佐賀県佐賀市松原2-5-22開館時間:9:30~16:00(入館は15:40まで)休館日:月曜日※祝日の場合は翌平日入館料:400円※中学生以下無料【問い合わせ先】徴古館TEL:0952-23-4200
2022年09月04日株式会社佐賀新聞サービス(本社:佐賀県佐賀市、代表取締役:中尾清一郎)は、2021年10月30日に開催されました有限会社大町自動車学校主催「大町車肉祭 in 鍋島」において、YouTubeマルチ配信を実施いたしました。【URL】 Main Studio【「大町車肉祭 in 鍋島」実施概要】イベント名:大町車肉祭 in 鍋島開催日 :2021年10月30日(土)会場名 :大町自動車学校鍋島校、エッジ国際美容専門学校、他佐賀市内出演者 :ちとせよしの、高園渚、山口あんず、有明ガタゴロウ、他多数(敬称略)【YouTubeマルチ配信】・メインスタジオ→佐賀グルメCEO鶴田&ちとせよしのによるおごりまっせRUN→高園渚&山口あんず密着配信→無料ハロウィンゾンビメイク体験会・高園渚&山口あんず&有明ガタゴロウ ON STAGE!【「大町車肉祭 in 鍋島」実施の目的】コロナ禍や水害を乗り越えがんばる地元の飲食店や商店街、企業などを応援するため、リアル&オンライン(YouTubeマルチ配信)のハイブリッドイベント「大町車肉祭 in 鍋島」を開催いたしました。【YouTubeマルチ配信とは】複数のYouTubeチャンネルから同時刻スタートで配信を行い、メインスタジオの大町自動車学校鍋島校に設置してあるモニターにてそれぞれの配信の模様を切り替えながら紹介する新しいスタイルのYouTube配信です。配信の模様は下記リンクよりご覧いただけます。 【株式会社佐賀新聞サービスについて】明確なメディア・プランニングとアイデアの創出。地域に密着したイベントの企画・運営。「マスメディアとSNSの併用」が求められている現在、お客様の課題解決のための多彩な提案をしています。【会社概要】会社名 : 株式会社佐賀新聞サービス所在地 : 〒849-0937 佐賀県佐賀市鍋島2丁目301番代表者 : 代表取締役 中尾清一郎設立 : 1970年8月URL : 事業内容: 県内全域各新聞折込広告手配各新聞折込広告企画書作成(佐賀・朝日・毎日・読売・西日本・各新聞取扱い)各新聞広告企画・制作テレビ・ラジオCM企画・制作各種印刷物企画・制作各種ウェブ企画・制作各種イベント企画・実施 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年12月10日16セイコーウオッチ株式会社は、高級ウオッチブランド<クレドール>の、都会的でエレガントな人気シリーズ「Linealx(リネアルクス)」より、「日本の水紀行」をデザインテーマに伊万里鍋島焼のダイヤルを採用した限定モデルを、7 月10 日よりクレドールショップにて発売いたします。希望小売価格は495万円(税込)(税抜 450万円)で、販売数量は10 本です。日本は世界的に見ても珍しく海と山が近い風土を持ち、大陸とは異なり川の風景は、源流から河口まで様々な表情に変化します。上流の急峻な山々から湧き出た水は勢いよく駆け下り、渓谷の中では時として「水暖簾(みずのれん)」と呼ばれる美しく広がった滝となります。中流では、山から平野部に出てきた水が「せせらぎ」となり、穏やかに、場所によっては荒々しくもある表情を見せます。下流になると、川幅が広がり日の光を受けた「流水」は美しく光り、長閑な風情を漂わせます。本作は、そのような豊かな表情を持つ「日本の水紀行」のうち「水暖簾」に着目した模様を、クレドールが持つ芸術性のもと、熟練の匠による高度な技で表現しました。≪商品特徴≫優美な伊万里鍋島焼ダイヤルに施された「水暖簾」のデザイン本作は、日本の代表的な磁器である伊万里鍋島焼の名門「畑萬陶苑」とのコラボレーションによるダイヤルを採用した新製品です。17 世紀、ヨーロッパの王侯貴族たちを魅了し、「金」に匹敵するほどの高値で取引されたことから「白き黄金」と呼ばれた伊万里焼。中でも伊万里鍋島焼は、「秘窯の里」と呼ばれる大川内山を拠点に育まれました。江戸時代に肥前佐賀藩鍋島侯の御用窯(※1)として、将軍家や諸大名に向けた献上品を門外不出の高度な技術によって製造していた歴史をもちます。畑萬陶苑は、その歴史と技術を背景に、伝統技術の担い手として昭和元年に創業した窯元です。ダイヤルを生み出す過程では、展覧会作品のような熟練の技による手の込んだ技法を盛り込んでいます。初めに、暖簾のように広がった滝の流れを表現するため、鍋島焼の伝統的手法「墨はじき」(※2)を用いて、ダイヤルの生地にグラデーションのかかった精緻なストライプ模様を描きだします。そこに透明な釉薬を重ね焼成を施した後、11 か所の略字を立体的に描きます。さらに滝の水煙を表現する、金、プラチナ、パールホワイト、光彩の4 色を順に上絵付し、それぞれの色に合った温度で焼きつけます。そのため、ダイヤルが完成するまでには10 回以上の焼成を繰り返します。また、裏ぶたには、畑萬陶苑が手がけた証として屋号が刻印されています。KYOTO Leather(R)( 京都レザー)(※3)のアリゲーターストラップを採用時計での初の試みとして、京都レザーが「墨流し染め」(※4)から着想を得て、銀色の粉末顔料を革の表面に定着させたミシシッピアリゲーターをストラップに採用しています。ダイヤルのデザインと響きあい、滝の風情を表現する世界観を強く印象付けます。腕元で存在感を放つ京都レザーのストラップに加え、付け替え用にシックな濃紺のストラップが付属した特別仕様です。高級機械式時計にふさわしい極薄ムーブメントプラチナ製のケースには、雫石高級時計工房製(※5)の極薄手巻きムーブメント「キャリバー6890」がおさめられています。厚さわずか1.98mm の薄さゆえに、ひとつひとつの部品の形状補正やアガキ(部品と部品の間に必要な隙間)調整には100 分の1mm 単位の精度が求められ、熟練した時計師でも一日にわずか1 個から2 個しか組み立てられない、少量生産のムーブメントです。<クレドール>は、日本人の感性と精緻を極めた技術により、豊かな個性を持つ高級ドレスウオッチのブランドとして1974 年に誕生しました。フランス語で「黄金の頂き(CRÊTED’ OR)」を意味するその名前に相応しく、ムーブメントから細かな部品のひとつひとつに至るまで、厳選された素材に名工の技術を注ぎ込み、その美しさと品質を守り続けています。その中でも、「リネアルクス」は1985 年にスタートしたデザインシリーズ「リネアクルバ」のデザイン特徴を現代的に解釈した人気のシリーズで、今年でリネアクルバが誕生してから35 周年にあたります。≪商品仕様≫<クレドール>リネアルクス 伊万里鍋島焼ダイヤル限定モデル品番:GBBY985希望小売価格:495万円(税込)(税抜 450万円)ケース:プラチナ950ストラップ・中留:京都レザーミシシッピアリゲーター付け替え用:クロコダイル(濃紺)・美錠(プラチナ950)ダイヤル:伊万里鍋島焼(ホワイト)販売数量:10 本国内取扱店:クレドールショップ発売予定日:7 月10 日(金)【商品仕様】ガラス素材 デュアルカーブサファイアガラス(内面無反射コーティング)裏ぶた サファイアガラス(シースルーバック)防水性能 日常生活用防水耐磁性能 耐磁時計(JIS 耐磁時計1 種)ケースサイズ [外径]38.0mm(りゅうず・突起部含まず) [厚さ]7.8mmアフターサービス メーカー保証 保証期間2 年間【ムーブメント仕様】メカニカルムーブメント キャリバー6890巻上方式 手巻時間精度 日差+25~-15 秒パワーリザーブ 約37 時間石数 22 石振動数 21,600 振動/ 時(6 振動/ 秒)(※1)御用窯江戸時代に民間の窯で焼かれていた「伊万里焼(古伊万里)」とは別に、日本初の磁器を生み出した佐賀鍋島藩はその技法を門外不出とすべく、現在の伊万里市大川内山に藩直営の鍋島藩窯を築き、より高い品質と技法の維持に努めました。この藩窯での製造は、販売を目的とせず、将軍家や大名家、朝廷へ献上をすることを主な目的とし、莫大な費用と最高の技術で作られた焼きものが後世「鍋島」または「鍋島焼」と呼ばれるようになりました。藩窯が消滅した明治時代以降も大川内山に残る多くの窯元によって「伊万里鍋島焼」としてその技術が継承されています。(※2)墨はじき江戸期から鍋島で使われている白抜きの技法。まず墨で文様を描き、その上に染付を施します。すると墨に入っている膠分が撥水剤の役目をし、墨で描いた部分が染付の絵具をはじきます。その後、窯で焼くと墨が焼き飛び白抜きの文様が現れます。(※3)KYOTO Leather(R)( 京都レザー)京友禅・西陣織の伝統工芸職人と日本を代表する皮革産地・姫路のタンナー(製革業者)とのコラボレーションにより、世界に類を見ない日本独自のプレミアムレザーを生み出すクールジャパンプロジェクトです。(※4)墨流し染め水面に顔料を落として、その波紋の模様を紙や布に写しとる「墨流し」技法です。(※5)雫石高級時計工房2004 年設立の、日本有数の高級機械式時計専門工房。部品製造から組み立てまでを一貫して行っています。<クレドール>の公式Webサイトアドレス企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年06月30日建築家の長坂常と江戸小紋職人の廣瀬雄一のコラボレーションによる展覧会「亜空間として形成する伊勢型紙 江戸小紋の世界」が、表参道のEYE OF GYREで7月17日から8月26日まで開催。19世紀後半、欧米社会に押し寄せたジャポニスムの波から1世紀半を超えて、今また日本の文化に熱い視線が寄せられている。その潮流の中、アール・ヌーボーにも、そしてリバティ・プリントにも影響を与えた伊勢型紙の世界を、100周年を迎える廣瀬染工場の伝統的技術によって染め上げられた反物や着物を展示することによって、現代に甦らせようとする試みが今回の企画だ。さらに、江戸小紋の世界観にインスパイアされた建築家長坂常が、廣瀬染工場の4代目、廣瀬雄一とコラボレーションすることによって、実験的な反物や着物の製作に関わり、江戸小紋のあり方を今一度捉え直す機会ともなっている。デザインには伝統的幾何学的なものから、花鳥風月を象徴化したもの、江戸の人々の現実感覚や遊び心を映し出したものまで無数のバリエーションがある。幕末にシーボルトが浮世絵とともに膨大な型紙を持ち帰ったとの逸話もあり、そして、グラフィカルなこともあって、19世紀のヨーロッパの工芸、デザインに少なからず影響を与えたといわれている。実際の型紙は単なるデザインとは異なり、デザインが染めに生かされるためには、紙、道具、工程のひとつひとつにわたって職人の長い経験の上に培われた、知識を超えた身体的な感覚としての「技」が刷り込まれている。江戸小紋の二次元空間に包摂されているミクロの多元的な世界観を、ブルーボトルコーヒーの店舗などを手がける長坂常とのチャレンジングなコラボレーションによって、通常の物理法則が通じない時空連続体ともいわれている「亜空間」を創出することを試みる。7月19日には長坂常と廣瀬雄一の2人によるトークセッションを開催する予定。時間は19時から20時まで。【イベント情報】亜空間として形成する伊勢型紙 江戸小紋の世界会期:7月17日~8月26日会場:EYE OF GYRE住所:渋谷区神宮前5-10-1 GYRE3F
2018年06月22日美しい絹に施された細かい紋様。遠目に見るとただの点のようにも見えるが、近づくとそれは緻密な紋様であることがわかる。鮫紋様、通し紋様から、桜や菊、動物紋様など繊細な柄が江戸小紋の特徴だ。小宮康助さん、康孝さんと二代続けて重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されている江戸小紋の名門、小宮染色工場。東京・新小岩にある工房に三代目・小宮康正さんを訪ねた。江戸小紋のルーツは室町時代といわれ、技術の発展と共に江戸時代に広く普及した。武士の裃に使用されていたものが江戸中期以降の平和な文化の中で花開き、やがて武家文化と共に発達した江戸小紋は庶民にまで愛されるようになった。「江戸小紋という名称は古いものじゃないんですよ」と小宮さんは言う。昭和30年、祖父である小宮康助氏が重要無形文化財保持者に認定された際に名づけられ、まだ60年ほどしか経っていない。■変わることが伝統をつなぐこと江戸小紋はいわゆる型染めといわれる技法を使う。和紙を2枚から4枚重ねて柿渋で張り合わせた渋紙に模様を彫った型紙を使って染めてゆく作業が小宮さんの仕事だ。熟練を要する「型付け」の作業を行なう工房を訪ねると、そこは真っ暗。もみの木の1枚板が置かれている。生糊(もち米と糠でできた糊)が塗られた板に霧吹きで水をかけ、糊の粘りを戻す。そこに白生地を貼ったらいよいよ「型付け」だ。固定された生地に型紙を置き、糊をヘラで塗ってゆくと、型紙が彫られたところだけ糊がついて模様を描いてゆく。糊には防染材が入っていて、そこだけ染まらないようにしているのだ。型付けが終わると生地を干し、「しごき」と呼ばれる地色染め、蒸しなどの工程を経て、ようやく美しい小紋ができあがる。「作業は早ければ早いほどいい仕事。そのための段取りと腕を磨くことが大事」と小宮さんは言う。伝統的技法の中においても「新しいものがあれば伝統技法の中にも取り入れていく」というのが、小宮さんの考えだ。たとえば染料。現在の江戸小紋では合成染料を使っている。「昔のままのものを、ただそのまま続けるのでは世の中に受け入れてもらえない」と小宮さん。伝統というのは変革の積み重ねであり、素材にしても、技術にしても変化が止まった時点で伝統は滅びてしまう。変わるのは染料や技法だけではない。現在は昔のように丁稚から修業を始めるわけではなく、学校を出てから修業を始める職人が主なので寝食を共にし、雑用をしながら技を習得するだけの時間がない。また、かつては型付けの工程も霧吹きを使わず口で霧を吹いたというが、今ではもう、その手法はとられない。そうやって伝統をつなぐ現場も環境も変わっていくのが当たり前なのだ。■伝統を継ぐ中で生まれた「小宮の色」小宮さんが生み出す江戸小紋の美しさは柄のみならず、その奥深い色にも心惹かれる人は多い。その色を生み出すのは「色の性質」だという。染料はすべて顔が違う、性格も違う。繊維の途中でとどまる性質の染料もあれば、すっと染みこんでゆくものもある。決して一定ではなくまさしく玉虫色。色は2次元でなく3次元の世界なのだ。この色の掛け合わせの奇跡を起こせるのは、やはり経験によるところが大きい。「色は目で見るのではなく、頭で考えて判断するんです。性質を知って“この染料を組み合わせたらこういう雰囲気の色が出るだろう”と。目だけで見ていると、お客様の希望の色を重ねたときに、色は合っているけれど雰囲気が合わないということもある」。色は3次元。空や海や宝石が愛されるように、自然にある色を人は好み、安心する。だから「小宮の小紋は飽きない」―― お客様にそう言ってもらえるのだ。■人から人へとつなぐ伝統人間国宝と称されることのほうが多い「重要無形文化保持者」。小宮さんの祖父・父も認定されている。江戸小紋という物ではなく、その技自体を重要文化と認定する制度だが、祖父と父は、そこに取り組む姿勢や、それを次の世代に伝えるという使命も背負ってきた。「祖父は、伊勢型紙が滅びる前にと、向こう100年分の型紙を作らせて残したんです。でも、当時彫られた型は一切使用していません。なぜなら、現在の紙漉き職人がいて、鍛冶職人がいて、型紙職人がいるから。次の世代が育ってはじめて伝統はつながります。100年分の型を作るという仕事が、江戸小紋を支えるこやしになっていることが素晴らしいことなんです」。小宮さんは同じく江戸小紋職人である父から「40歳までにすべての仕事を終りにしろよ」と言われた。そして、自身が35歳の時に“終りを感じる瞬間”があったのだという。少しの妥協、気力の違い。それは、周りは決して気づくことができない、自分の中だけの変化だった。「それを補うのは年齢を重ねての味。経験を重ねることで会得したものが、こやしになると思います。だから、いまは一日一日を生きるしかない。毎日を積み重ねて、作りつづけることだ。」と小宮さん。しかし、小宮さんは言う。「それでも、何かを生み出すという心や、ものづくりに取り組むという姿勢は変わりません。その心や姿勢を伝えることで、人から人へ伝統はつながっていくと思っています」。ひたむきに江戸小紋と向き合う小宮さんの仕事、そして言葉から、伝統とは遥か彼方のものではなく、そこにあるもの。守るだけでなく伝えてゆくという、日々の営みなのだということを知った。【Profile】小宮 康正(こみや やすまさ)1956年生まれ。中学卒業後より父である康孝氏に師事。24歳で日本伝統工芸展に初入選。2010年紫綬褒章を受賞。現在、長男・次男共に父のもとで修行中。>>ネイルアーティストHana4さんが江戸小紋と出会う
2016年09月18日佐賀県は11月26日~12月11日、コールドプレスジュース専門店「サンシャインジュース」とコラボレーションしたコールドプレスジュース、ビーガンスープを期間限定で販売する。同県は、情報発信による地方創生プロジェクト「サガプライズ!」の事業の一環として、サンシャインジュースとコラボレーション。素材の持つ栄養素を生きたままジュースにしたコールドプレスジュースや100%野菜が原料となっているビーガンスープに県産品を取り入れることで、佐賀県産農産物の魅力を東京エリアで発信していく。販売する商品は、コールドプレスジュースとビーガンスープ各1種類。コールドプレスジュースは「Jabara Citrus(ジャバラシトラス)」(レギュラーサイズ/税込1,080円、ミニサイズ/税込880円)が登場。かんきつ類の「じゃばら」や「有機みかん」、香りが強くまろやかな味わいが特徴の「うれしの産べにふうき茶」といった農産物を使用している。ビーガンスープは「SEAWEED TAHINI LOTUS(シーウィードタヒニロータス) 海苔ゴマレンコン -SAGA Special-」(税込1,180円)。「白石れんこん」や「佐賀海苔」のほか、「鍋島小紋ごま」や佐賀県加唐島の対馬暖流海水をくみ上げて低温で製造した「一の塩」を使用したスープとなっている。両商品とも、使用する県産品はサンシャインジュース代表の剛嘉徳氏が実際に同県に赴き、農家と交流した中で決定したという。販売店舗は、サンシャインジュース全5店舗(恵比寿、渋谷、六本木、新橋、自由が丘)。恵比寿では、コールドプレスジュースのみ販売する。また、期間中はコラボ商品を購入した人の中から抽選で「有田焼タンブラー」をプレゼントするキャンペーンも実施する。
2015年11月19日立川ブラインド工業は、日本伝統紋様のひとつである江戸小紋、江戸紋様をアレンジしたグラフィックアート作品を展示する、成島喬展「小紋センス」を開催することを発表した。会期は9月16日~27日(21日~23日は休館)。開場時間は10:00~18:00(最終日は15:00まで)。会場は東京都・銀座のタチカワブラインド銀座スペース オッテ。入場無料。同展は、テキスタイルデザイナー成島喬氏による個展。江戸時代、諸大名が着用した裃の模様付けが発祥と言われる日本伝統紋様のひとつ「江戸小紋」や、江戸中期に庶民にも着物の模様として広まった動物や植物の柄などの「江戸紋様」のエッセンスを抜き出したグラフィックアート作品が展示される。また、紋様のさまざまなバリエーションとして、「牡丹唐草」をプリントしたストリングカーテンや古代ギリシャの陶器の柄をアレンジした作品など、約50点が展示されるということだ。なお、成島喬氏は1947年、東京都・日本橋生まれ。東京造形大学テキスタイルデザイン科を卒業後、テキスタイルデザインスタジオ勤務。西川産業デザイン企画室に勤務し、ハウスブランドやライセンスブランドの開発に携わる。2006年にNARI DESIGN STUDIOを設立。2008年に「第7回 全国公募西脇市サムホール大賞展」入賞。2013年には、初個展「ガレリア青猫」を開催。
2015年09月02日日本の伝統文化である江戸小紋を90年にも渡り染め続けてきた「廣瀬染工場」の4代目、廣瀬雄一。武士の裃(かみしも)がルーツとなり、今日まで400年の歴史を持つ伝統工芸品・江戸小紋を日本だけでなく世界に広めるべく活動する廣瀬。新たな世代へ伝えるべく、ストールブランドも立ち上げた。彼が考える江戸小紋とは?工場に潜入した。1918年創業。神田川と妙正寺川が落ち合い、奇麗な水を求めて多くの蛍が集まったことで浮世絵にも描かれた地域である東京・落合に工房を構える廣瀬染工場は、歌舞伎役者の着物を専属で染めるなど、型染めを継承し4代にわたり江戸小紋を染め続けてきた老舗だ。まず、案内されたのは型付け場。もみの木の長い1枚板に白い反物を張り、その上に型紙を乗せ、ヘラで色糊を置く。作業をする廣瀬の眼は布を射抜いてしまうのではないかと思うほどに真剣だ。見ているこちらも、息を潜めてしまうほどの緊張感が伝わる。型付け場では、型紙のくり抜かれた部分の模様を生地に型付ける、染めの中で最も重要な作業を行う。柄によってくり抜かれる模様のサイズが異なり、その模様部分のサイズに合わせて色糊の量やヘラを動かすスピードを調整する、まさに職人の技。反物の長さに対して型紙のサイズが小さいため、1反染め上げるのに40から50回は同じ作業を繰り返し、色むらなどが出ないよう1反を染める作業は必ず1日で終わらせる。気が抜けない集中力が問われる作業だ。しかも、太陽の光が降り注ぐ午前中が勝負だという。次に案内されたのは型部屋。3畳程の広さの部屋に、4,000柄を超える型紙を保有している。3枚の和紙に柿渋を塗り重ね合わせることで強度を増した型紙には、1枚1枚繊細な絵柄が彫られている。1枚の型紙で30から50反分の型付け可能だが永久に使えるわけではない。使えなくなった型紙は改めて新しい和紙にデザインを彫って型紙を作ることでデザインを継承している。和紙でできているため乾燥に弱く、型部屋の湿度管理はとても重要で、昔は弟子がこの部屋に住み込み、型紙の状態を手で触って確認したり、型紙が盗まれないように番を兼ねて寝泊まりしていたそうだ。「今と昔のデザインでは大胆さやエネルギーが違います。昔は食べる物も食べられなくて、“この反物を売って飯を食わなくちゃ”というハングリー精神やダイナミックさを感じる物が多いですが、最近ではそういった物よりも繊細さが前面に出た物が多いですね」と廣瀬は語る。型部屋の隣にあるのは、しごき場。糊が乾いた反物を板からはがし、染料の入った地色糊を生地全体に塗り付ける「しごき染め」という工程を行う部屋だ。ローラーを通すことで均一に色が付き、地色糊が乾くまで生地が重なり合う部分におがくずをまんべんなくまぶすことで糊がひっついたり色移りすることを防ぐ。空気が乾燥しにくいことから、この部屋は工房の北側に位置する。逆に前述の型付け場は太陽光が降り注ぐ南側に位置し、工房全体が染色工程の理にかなったレイアウトになっている。他の工房では、染める・蒸す・洗う・干すなどの染色工程を分業にて行う工房もあるが、廣瀬染工場では染色工程を一貫して行うためすべての技術と設備を完備し、6人の職人が分業で担当。染色技法、染色工程、工房のレイアウト、一つひとつに長い歴史が培って来た繊細な心づかいを感じさせる。2/2に続く。
2014年07月21日