ドラマ『セカンドバージン』でお茶の間でも知られる顔となり、視聴率40%を叩き出したドラマ『家政婦のミタ』にもレギュラー出演した長谷川博己が、約1年半ぶりに舞台に立つ。「『セカンドバージン』がきっかけでいろんな映像のオファーをいただけるようになりました。」と言い、舞台を主に活動してきた彼にとっては初めて経験する長い舞台の空白期間となった。久々の登場を飾るその作品、村上春樹の世界的ベストセラーを蜷川幸雄が演出する『海辺のカフカ』に向けての心境を聞いた。『海辺のカフカ』チケット情報長谷川は村上のファンで、本作も発表時に読んでいたそう。「二つ返事でお受けしました。村上さんの作品が舞台化、実写化されることはあまりないので、やれる機会はなかなかないと思いお受けしました。実写化は難しそうですけど、舞台空間でやるにはすごくいい作品だと感じていました。この作品にはなんだかよくわからないけれども心地が良くて惹かれてしまい、最終的には浄化されるような感覚がある。作品に漂うそういう雰囲気を、蜷川さんのように鋭い美的感覚で演出していただければ、ものすごくきれいな作品になるだろうと想像ができますね」。演じるのは、家出した主人公の少年カフカ(柳楽優弥)が高松の図書館で出会う司書・大島。以前から周囲の人々に「大島のイメージにぴったり」と言われることが多かったのだとか。「大島はカフカの内面をタフにさせる存在で、彼にとってすごく必要な人間。僕にとっては蜷川さんが、演劇の世界における大島と言えるかもしれません(笑)。彼のいる場所は図書館ですが、村上さんがエッセイか何かで“図書館は異界だ”と書かれていたのを読んだことがあるんです。異界と現実の門番のようでもあるし、ここでカフカを育てているともいえるし。大島ってすごく魅力的な役ですよね」。大島役との巡り合わせに、戯曲にもある「“他生の縁”を感じる」と言う。ブランクを経ての生の舞台で、どう大島を息づかせるか楽しみだ。「舞台がホームグラウンドという感覚はあるかもしれませんが、今そんな甘ったれたことを言ってはいけないなって気がする。舞台だから安心してできるというつもりでは全くいませんし、初めから仕切り直していくような気持ちでやっていきたいと思います」。公演は5月3日(木・祝)から20日(日)まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場大ホールにて、6月21日(木)から24(日)まで大阪・イオン化粧品シアターBRAVA!にて上演する。埼玉公演のチケットは発売中、大阪公演は4月7日(土)より一般発売。取材・文:武田吏都ヘアメイク:酒井啓介(MARVEE)、スタイリスト:中村剛衣裳協力パンツ(アレッサンドロゲラルデッシ)\24,150/ラタン7【問合せ】03(3770)7177渋谷区恵比寿西2-13-1 シルクーロ代官山4F
2012年03月02日「無口系」「無感情系」のアニメヒロインの代表格、作品見ずとも彼女を知らぬ人はいない90年代に爆発的ブームを起こしたアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のヒロイン「綾波レイ」からモテ女子力を学ぼう! 庵野秀明監督の「新世紀エヴァンゲリオン」というこのアニメ作品。女子は敬遠した人も多いのではないだろうか。ロボット系(実は人造人間)で、当時にしては(いや今も見ても)衝撃のグロシーンやエッチなシーンが多い。登場人物にも問題が多く、ガンダムのアムロ以上に思春期ど真ん中で内向的な主人公。精神世界表現も多く複雑な設定に女子にはなかなか理解しずらい世界だったかもしれない。しかし、当時の男子にはそこがとてもウケ、熱狂ファンもいるほど。今でもオタク男子に根強い人気なのだ。 まず簡単にストーリーを説明しよう。時は近未来、地球規模の大災害後の東京。そこは「使徒」という謎の巨大生命体にたびたび襲撃される。その生命体を倒すための唯一の対抗手段である人造人間「エヴァンゲリオン」(例のロボットみたいなヤツ)を所有するNELV(ネルフ)なる組織に、主人公の14歳の少年「碇(イカリ)シンジ」が急遽呼び出される。そう、エヴァンゲリオンのパイロットに選ばれたからだ。父は組織の総司令官。生まれてからろくに口も聞いたこともない父親への反抗と自分を認めてもらいたい気持ち、使命感と自己否定、思春期独特の女の子への目覚めなど、まあ上げれば切りがない程の精神的葛藤がてんこもり。組織や学校での人々の出会い、次々襲ってくる「使徒」との戦いを経て主人公が大人になっていくというお話だ。 さて、そんな中、今回の「綾波レイ」はどんな役割をしていたのか。それは、シンジより前からエヴァンゲリオンを操縦するパイロットで彼と同じ学校の同級生。初登場シーンは担架で運ばれ全身負傷。包帯だらけでとっても痛々しい姿。とにかく彼女、シリーズ通して、ほとんどしゃべらない。しゃべっても必要最低限を抑揚なく話すだけなのだ。その上、無表情で感情表現に乏しく人形みたいな女の子なのだ。 そんな彼女がただ1人(最後は2人)、笑顔など感情表現を見せる人が。それが、シンジの父。ストーリーが進むにつれ、息子で主人公のシンジにも特別な表情を見せる。 そう、ここがポイント。世の男性綾波レイにキュンとくるのは「自分だけにする特別な表情」なのだ。綾波レイのように、無口で無表情なところを真似しても決してモテるわけではない。これはむしろマイナスなのだ。女子は表情豊な方がいい。確かに無口でミステリアス、自分の自由にできそうなところが好きと言う男性ファンも多いが、現実の女子たちの多くは話し好きが多い。そのため、持ち前のキャラの中で男性をドキッとさせるには、相手の為だけにすることが必要なのだ。例えば、いつもはすごくキャッキャ騒いでいるのに、彼だけの前は「少ししおらしいところを見せる」や、いつも強気なのに彼だけの前は「甘えん坊を見せる」という彼にしか見せないギャップが必要なのだ。男性が見ているのは自分に特別な姿を見せてくれるか。気になる人に対する態度を今考えてみてほしい。(くらたに ゆきこ)
2012年01月29日