(Photo by madoka)「女性の皆さん、もうたくさんだ。返してくれないんだったら、もう俺たちのパーカーを取ることはできない。今年は俺たちが仕返しをする。#TakeHerHoodie」 こんなつぶやきとともに投稿されたのは、ピチピチのパーカーを身につけた男の子のセルフィー。 さて、これは何のための宣戦布告なのでしょう? 日本のミレニアルズたち、準備はできていますか? 皆さん、こんにちは! ハッシュタグ・アクティビズムを紹介する連載企画の第6回目です。 季節も変わってきて、パーカーを着ている若い人をよく見かけませんか? そんなパーカーは大きめのサイズのを選んでゆるく着るのが「可愛い」とされているようで、男の子から「メンズサイズ」のを借りて、そのまま使い続けちゃう女の子がたくさんいます。 今年は、それに我慢がならなくなった男の子たちが#TakeHerHoodie(彼女のパーカーを奪おう)のハッシュタグで反撃しているようですよ!(Photo by Huffington Post)(Photo by Huffington Post)さて、なんだか笑ってしまうような面白いハッシュタグ・アクティビズム#TakeHerHoodieですが、これは世の中の“とあるタブー”への挑戦でもあるのです! 「男らしさについて問題提起しようと思いました。多くの男性にとってこんな風に(女性の)服を着るのはちょっとタブーみたいになっているからです」(Photo by madoka)このハッシュタグ#TakeHerHoodieは、9月末の宣戦布告から数日の間に1万7千回近くリツイートされました。(Photo by Stephen Buckley)(Photo by Metro News)ジェンダーニュートラルやジェンダーレスのファッションが台頭してきた今、女の子が「メンズの服」を着るのは“アリ”で、男の子が「レディースの服」を着るのは“ナシ”というのはおかしいのではないでしょうか。 このハッシュタグ・アクティビズム以外にも、洋服に関するジェンダーのタブーに挑戦する取り組みは行なわれています。 皆さんはどう思うでしょうか? 次回の連載をお楽しみに! via. COSMOPOLITAN, Metro News, Huffington Post この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!“「丼」じゃなくて「#」で読み解く、現代社会⑤|#CureTheHate” 顔中にニキビができてしまっていたあなた。 メイクアップアーティストがきれいにメイクアップで隠してくれた。 だけど、その「ビフォーアフター写真」が一晩で何百万... ーBe inspired!
2016年10月22日(Photo by madoka)顔中にニキビができてしまっていたあなた。 メイクアップアーティストがきれいにメイクアップで隠してくれた。 だけど、その「ビフォーアフター写真」が一晩で何百万人にもシェアされてしまって…。 皆さん、こんにちは! ハッシュタグ・アクティビズムを紹介する連載企画の第5回目です! 最近、日本の若者の誰もが使うメッセージアプリのLINE。 残念なことに、それを使った“ネットいじめ”が問題となっています。 でもいじめというのは知り合いのなかで起きるものだけではないようです! 以下のツイートを見てください。(Photo by GOOD)<初デートで“ビッチ”を泳ぎに連れていったほうがいい理由> (Photo by The New Serg Beret)<「何でこんなのができるのか理解できない、私は自分の顔にあるニキビの1つの消し方さえわからないのに」と書かれた、写真付きツイートが拡散した> どう思うでしょうか? メイクアップアーティストがインスタグラムに載せた、ある学生にニキビを隠すメイクアップをしたときのビフォーアフター画像が、一晩で広がり、最終的には700万人に拡散されたり中傷のコメントを書かれたりしたのです。 彼女が傷付くような書き込みをした人には、彼女の知り合いも含まれていますが、その多くは見ず知らずの人たち。(Photo by madoka)彼女は、それまでもこのように誰かの画像がネット上で拡散されていることは何度も見てきたけど、あまり深く考えたり気にしたりしたことはなかったと言っています。 それから、彼女は自分のニキビのある素肌を見せて外に出かけることを嫌だと思っていなかったのです、この画像が拡散されてニキビを悪く言われるまでは。 ※動画が見られない方はこちら 彼女は、自分の画像が悪口とともに広められてしまった経験を伝えながら「ネットいじめ」だけでなく、「ニキビに対する恥」やその他の見た目に対する誹謗中傷をなくそうと、ハッシュタグ・アクティビズムを起こしています! #CureTheHateのウェブサイトを立ち上げ、#CureTheHate, #StopAcneShaming #Upstanderのハッシュタグを使ってネット上にポジティブな投稿で溢れさせることを目指しているのです。 (Photo by Cure The Hate)<歌手のケリー・オズボーンも#CureTheHateを応援している> インターネットが普及した今、気をつけなければいけないのは自分の画像がネットにあがっている限り拡散されてしまう可能性があることや、知らないうちに「いじめ」に加担してしまう可能性があるということです! 人に傷つけられるのも簡単で、その逆も簡単なのです。 ネット上に溢れかえっている“おもしろ画像”も誰かを傷つけてしまっているものかもしれないのですね。 次回の連載をお楽しみに! via. GOOD, prweb, Ashley Vanpevenage, Cure The Hate この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!“「丼」じゃなくて「#」で読み解く、現代社会④|#NoMakeup” 世界的に見てもノーメークで過ごす人が少ないと言われる日本。あなたは、「ノーメークでセルフィーを撮れ」と言われたらどう思いますか?... ーBe inspired!
2016年10月15日(Photo by madoka)世界的に見てもノーメークで過ごす人が少ないと言われる日本。 あなたは、「ノーメークでセルフィーを撮れ」と言われたらどう思いますか? 皆さま、こんにちは! ハッシュタグ・アクティビズムを紹介する連載企画の第4回です! 早速ですが、欧米の歌手やモデル、女優らが相次いでSNSにノーメークの姿をアップロードするムーブメントが起きているのを知っていますか? その名も#NoMakeup。(Photo by JOANNE)<レディー・ガガ/歌手>(Photo by Beyoncé)<ビヨンセ/歌手>(Photo by Gigi Hadid)<ジジ・ハディッド/モデル> これはアメリカのシンガー、アリシア・キーズが広めた「自分を包み隠すことをやめる」ムーブメントなのです! 彼女は5月に出したエッセイで「私はもう何も包み隠したくない」「顔、気持ち、心、考え、夢、苦しみ、感情の高ぶり、全てを偽ることを止める」と綴って以来、コンサートのときも撮影するときもノーメークでいます。(Photo by aliciakeys)ノーメークのまま撮影に挑んだ彼女の感想というと、「間違いなく、これまでで最も強く、力にあふれ、自由で、正直な美しさのある体験でした」。 アリシアが綴ったエッセイには、 聴衆の前でノーメークになることを決意するまでの過程が綴られています。 あえてノーメークを見せた彼女は、自分を偽っていない「ありのまま」を世界に公開するという勇気を見せたのです!(Photo by madoka)そして有名人だけでなく、あらゆる人が#NoMakeupのハッシュタグをつけてSNSに自分の素の顔を投稿しているのです! インスタグラムで#NoMakeupをつけた投稿を検索してみると、120万件以上がヒットします。(Photo by aliciakeys)「何も隠さない素顔のままの自分を見せること」を良しとしているこのハッシュタグ・アクティビズムですが、決して「化粧がいけない」と言っているのではありません! これは化粧をしていてもしていなくても、自分を包み隠さず見せることが「自分の強さ」を見せることなのだと教えてくれるムーブメントなのです。 皆さんもノーメークでセルフィーを撮りたくなりましたか? 次回の連載をお楽しみに! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!“「丼」じゃなくて「#」で読み解く、現代社会③|#ShoutYourAbortion” 皆さん、こんにちは!ハッシュタグ・アクティビズムを紹介する連載企画の第3回目です。 さて、突然ですが皆さんは“中絶”という言葉を聞いてどんなイメージを受けま... ーBe inspired!
2016年10月08日(Photo by madoka)皆さん、こんにちは! ハッシュタグ・アクティビズムを紹介する連載企画の第3回目です。 さて、突然ですが皆さんは“中絶”という言葉を聞いてどんなイメージを受けますか? 人工妊娠中絶(以下中絶)といえば、ティーンエージャーが妊娠し「自分にはまだ育てる能力がない」と判断して選択するものだと考える人が多いのではないでしょうか? (Photo by Shout Your Abortion)意外なことだと思う人も多いかもしれませんが、日本では40歳以上で中絶する人の割合は若い世代より多く、46-49歳では妊娠した人の半数が中絶しているというデータがあります。 これは高齢出産には高いリスクがあるからでしょう。 イギリスにも同じような傾向があり、40代以上の半数以上が中絶を選んでいます。 それからアメリカで「映画の黄金時代」と呼ばれていた20世紀前半〜中頃の有名女優たちの多くも実は中絶手術を受けていました。 このように、実際には多くの人が中絶を選んできているのです。 それぞれの置かれていた状況はさまざまですが、中絶を「個人の選択」として選んでいる人は少なくありません!(Photo by madoka)そこで注目したいのがアメリカで広まった、とあるハッシュタグです。 #ShoutYourAbortionといい、直訳すれば「あなたの中絶を叫べ」となります。 これは負のイメージがつきまといタブーだと考えられている中絶について、自らの経験を語り「汚名返上」するために用いられたハッシュタグなのです! 始めたのは、2人のアメリカ人作家リンディー・ウェストとアミリア・バノー。(Photo by LA Times)<左からリンディー、アミリア> 彼女たちが立ち上がったきっかけは、プランド・ペアレントフッドという避妊のサポートや妊婦のヘルスチェックなどを行なう非営利団体に対して中絶に反対する人たち(主にキリスト教団体)が政府からの助成金を受けられないよう働きかけていたことです。 これを受けて「中絶の自由」を訴えるデモもアメリカをはじめ、イギリスでも起きています。(Photo by Bored Panda)<私が中絶したのは2010年・それから築いたキャリアに満足している・今いる子どもに対してもより良いケアができていると思う> 彼女たちの試みに賛同した人たちの#ShoutYourAbortion投稿もSNS上に溢れ、経験談の共有に対しての感謝の気持ちを綴る人もいました。(Photo by Bored Panda)<私は18歳のときに中絶した、そして2つの学位を取得して人生に満足している。私の状況では正しい判断だったと思う> (Photo by Bored Panda)<その子どもが歩むのに値する人生を送らせることはできなかっただろう。そして私も自分のなりたいような母親になることはできなかっただろう> (Photo by Bored Panda)<#ShoutYourAbortionはとてもとても重要。みんな、シェアしてくれてありがとう> アメリカでは、州によっては規制があって中絶が権利として認められていない場合があります。 ノースダコタ州では2013年に中絶禁止法が成立しました。 保守派とリベラル派の対立以上に宗教・道徳的な観念が絡んだ問題であるため、簡単には状況を変えられないというのが現状です。 そんななかで中絶の経験を公に話すということは、力強いアクティビズムなのです! 中絶に対する意見はさまざまだと思いますが、「自分の人生の選択」として子どもを産まず中絶することを選んでいる人々が多くいます。 皆さんはどう思うでしょうか? 次回の連載をお楽しみに! via. The New York Times, The Guardian, Broady. この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!“「丼」じゃなくて「#」で読み解く、現代社会②|#YouAintNoMuslimBruv” 皆さん、こんにちは!今日は前回とはずいぶん毛色の違うハッシュタグ・アクティビズムを紹介しますよ。アメリカのニュージャージー州やニューヨーク州で手製の爆弾を仕... ーBe inspired!
2016年10月01日(Photo by madoka)皆さん、こんにちは! 今日は前回とはずいぶん毛色の違うハッシュタグ・アクティビズムを紹介しますよ。 アメリカのニュージャージー州やニューヨーク州で手製の爆弾を仕掛けて爆発させた容疑者が捕まりましたね。 彼はアフガニスタン出身の米国人で、パキスタンとアフガニスタンへの渡航歴があると報道されています。 こういったことがあると、テロとの関連がないか、とニュースがすぐさま騒ぐと思いませんか? これが続いていくと、どうなってしまうのでしょう? (Photo by Hoss Gifford)イスラム過激派組織ISISが起こしたテロ事件が世界で相次いでいます。 この組織は、「イスラム教」の名目で残虐行為を繰り返しているのです。 彼らの犯行は多いし、大々的に報道されていて目立ちますが、「イスラム教徒の容疑者が捕まりました。ISISと関連はあるでしょうか〜?」という報道が多いと、聞いている人がイスラム教を信仰する人や中東系の顔立ちの人をみんな“テロリスト”だと思い込むようになってしまうような気がしませんか?(Photo by Mo Farooq)<#YouAintNoMuslimBruv と叫んだ目撃者へ、彼は何百万人いるイギリス人を代弁し、その一瞬で直接真意を伝えたのだ> #YouAintNoMuslimBruvというハッシュタグ・アクティビズムがあります。 これのもととなったのは、昨年12月にロンドン北東部の地下鉄で起きた刺傷テロ事件の現場に居合わせた通行人が発した言葉です。 文字通りに読むと「お前はムスリム(イスラム教徒)だ」という意味になってしまいますが、これは階級の低い人の言葉使いで、否定する言葉を2回使うことで“否定”を意味しています。 例えば、日本語なら“お前はムスリムじゃなくない?”のようなイメージ。 つまり、「お前なんてムスリムじゃない」という意味です! 階級の低い人の言葉使いを用いたこのハッシュタグは、多かれ少なかれ皮肉の意味も込められているのでしょう。(Photo by The Day)<無罪の人々を襲撃するの?君は不名誉だし、イスラムは君を認めないよ #YouAintNoMuslimBruv><“お前はムスリムなんかじゃない。恥なだけだ。”通行人が過去10年を一言で言い表した。#YouAintNoMuslimBruv><#YouAintNoMuslimBruv このハッシュタグは、私がロンドンが好きな理由の一つだ> これら3つが最もトレンドとなった#YouAintNoMuslimBruvのツイートたち!(Photo by madoka)イスラム教を代表しているかのように装っているISISに向かって、それは本来のイスラム教徒とは違うと言っているこのツイート。 「イスラム教徒はテロを起こす人々ではない」ということを、人々に改めて伝えたということで意味があったのです。 そして、イスラム教徒といえば中東系の人々を思い浮かべるかもしれませんが、イスラム教徒がみんな中東系ではないし、中東系の人々がみんなイスラム教徒ではありません!(Photo by The Citizen)<#YouAintNoMuslimBruvー言葉の力。一文だけで過激派を追いやり、他の皆を団結できる。これが私たちの今の姿勢だ。素晴らしい> 多様な人種や宗教の人々が暮らすことで知られるイギリスのロンドン。 そんな都市で拡散された偏見によるヘイトやテロのどちらも許さない姿勢を見せ、嘲笑しているこのツイート。 こんなに的確に人々の思いを代弁した言葉はないと評価され、すごく「ロンドンらしい」と言われてツイッターではこのハッシュタグのツイートが多くつぶやかれました。 さらには、キャメロン首相もスピーチで引用し賞賛しています! 気になる方は下の動画をご覧ください。 ※動画が見られない方はこちら。 皆さんは、「アフガニスタン系の男が起こした事件にテロとの関係性がないか調査しています〜」「イスラム教徒の容疑者が捕まりました。ISISと関連はあるでしょうか〜?」というような報道を見ても、「やっぱり中東系の人やイスラム教徒はテロと関係している可能性が高いんだ」とは思わず、このハッシュタグ・アクティビズム#YouAintNoMuslimBruvを思い出してくださいね! ISISの犯行は目に付きますが、多くの人はそのような組織には関連していません。 それでは、次回の連載をお楽しみに! via. The Guardian, BBCニュース, Telegraph, CNN.com, The Citizen この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!“「丼」じゃなくて「#」で読み解く、現代社会①” 皆さん、こんにちは。ハッシュタグ・アクティビズムを紹介していく連載が始まりました〜。ハッシュタグ・アクティビズムとは、前回書いたような、SNS上で「#(ハッ... ーBe inspired!
2016年09月24日