大学卒業後、商社にて海外貿易業務に従事。その後、株式会社メディアジーンに入社。2011年、女性向けウェブメディア「MYLOHAS(マイロハス)」編集長に就任。2015年よりエキサイト株式会社にて「ウーマンエキサイト」のデスクを担当。出産・育休を経て、フリーランスに。一男二女(双子)のママ。
NHK交響楽団の特別コンサートマスターで、子どもに音楽のすばらしさを伝える活動に積極的なヴァイオリニストの篠崎史紀さん(愛称まろさん)に子どもの可能性を広げる音楽との触れ合い方について聞きました。
小さい子どものかわいい行動や長年連れ添った夫婦のいざこざ、ときどきくすっと笑ってしまうような心温まる話も。「家族って面白い!」が詰まった4コママンガをお届けします。
心地いいインテリアをキープしつつ防災対策をするには、どこからはじめればよい? 整理収納アドバイザーMisaさんに「防災インテリア」のヒントを教えていただきました。
家族にはなるべくカラダにいいもの食べさせてあげたい! と思ってはいるものの、メニューがマンネリ化してしまったり、料理に時間をかける余裕がなかったり…。いつの間にか毎日の食事づくりがストレスになっていませんか? 今回は、オーガニック料理教室「ワクワクワーク」代表で、『 子どもと食べたい常備菜入門 』の著者である 菅野のな さんに、がんばらなくても毎日の食事づくりがラクになるコツについてお伺いしました。 菅野のな (すがの・のな) 料理家、オーガニック料理教室「ワクワクワーク」代表。ミュージシャンで自由人の父と、病院勤務の管理栄養士で東洋医学を実践する母により、有機農家支援、家庭菜園や自然療法を身近に感じて育つ。教室運営の傍らレシピ提供や連載、セミナーなど、食とオーガニックを軸に多岐にわたり活動。自身も2児のママとして子育てと仕事の両立に奮闘中。 HP: Blog: Facebook: @wakuwakuwork Instagram: @wakuwakuwork 著書: 『子どもと食べたい時短おやつ』 『子どもと食べたい常備菜入門』 (辰巳出版)、 『卵・乳製品なしでもおいしい 今日も手作りおやつをひとつ。』 (朝日新聞出版)、 『ていねいな時短ごはん』 (学研プラス) ■メニューのマンネリ化の驚くべき解決策 食事づくりのお悩みでとくに多いのが、 “毎日同じようなメニューになってしまう” 、というもの。とくに、子どもの食べられるものや好きなものに合わせているとその傾向は顕著です。 筆者もその一人で、副菜はひじきの煮物ときんぴらをローテーションしているような状態。「このマンネリ化をまずはどうにかしたいのですが…」と相談すると、「それはマンネリじゃなくて “我が家の定番” ってことです!」ときっぱり。 「“マンネリ”というと“今日もこれか…”となってしまうけれど、“我が家の定番”だったら“毎日みんなに食べて欲しい 安定の一品 ”と考えられるはず。心構えの違いだけかもしれませんが、定番が続くのは豊かな食卓の証。マンネリでそんなに悩む必要はありません。私は私なりによくやっていると思いましょう」 “マンネリではなく定番”と、これまでの悩みが一掃されるような 発想の転換 に目から鱗。さらに、「今日は料理するぞ! と思うから苦しくなってしまう。献立も一汁三菜でなくてもいいんです」と菅野さん。すべて調理して味付けしようと思うから大変になってしまう、素材を 蒸しただけ でも立派な一品になるといいます。 ■子どもも飽きずに食べられる、ベースの常備菜って? 実際、菅野さんの著書には、キャベツを塩揉みしただけのレシピも一品として掲載されています。正直「これだけでいいの?」と思ってしまいますが、素材そのものを味わうことは子どもの味覚を育てるうえでも役立つので、一石二鳥。 さらに、この 薄味 でシンプルな状態を “ベースの常備菜” とすることで、そこからさまざまなレシピが展開でき、子どもも 飽きずに済む のだそう。 「たとえば、先ほどの塩もみキャベツはサラダや和え物、最終的にはスープにできます。常備菜というと味を濃くして長持ちさせるのが一般的ですが、ベースの味が薄くてもあとから 味を足して いくので日持ちもしますよ。 ひじきも最初から煮物にしてしまうと同じ味が何日も続いてしまいますが、まずはめんつゆで下味をつけたベースのひじきをつくって、それをおにぎりに混ぜたり、サラダや煮物に展開すればレパートリーも広がります」 なるほど! 無意識のうちにはじめから“完成系の料理”を目指しすぎていたのかもしれません。まずは“ シンプルな常備菜 から”と考えたら、毎日気軽にできそうです。 ■食事づくり、じつはメンタルがとても大事 マンネリではなく <定番> 、サボるのではなく <素材を生かした調理法> 、完成系の料理ではなく <シンプルな常備菜> …。考え方を変えるだけで食事づくりのハードルが下がり、なんだか自信がわいてきました。 「そう、料理ってメンタルがとても大事! 食に対して自分は 何を大切にしたいのか ということがわかると、こだわるべきところや力を抜けるところが見え、生活スタイルが整っていきます」 ■食事づくりのストレスをなくす「ワーク」をやってみよう! 菅野さん主宰の料理教室では「食とこころの振り返りワーク」という、 食の状況を整理して書き出す時間 を設けています。生徒さんのなかには、このワークをしたことで食事づくりのストレスがなくなったという人も多いそう。 ここで実際にワークをやって、頭の中を整理してみましょう!(ノートなどに好きなだけ書き出してみましょう) Q. 家族それぞれの好物を整理してみましょう。 子ども: パパ: ママ: Q. 食事づくりで家族のために考慮していることは? ・ ・ ・ ・ 参考:『こころとからだにやさしいていねいな時短ごはん』学研プラス刊より いかがでしたか? 家族のことをどれだけ考慮しようと努めているか、書き出してみると案外とても気を遣っていたりします。毎日の家事の中で、自分の偉業を認めてくれる人はなかなかいないので、自分自身で 確認 をしながら自分を労り、◎をしていきましょう。 そのほかにも、“理想の食卓”や“チャレンジしたいメニュー”など、漠然と抱いていた食事づくりに対するイメージを一度整理してみると、料理の効率が良くなり、他のことに時間を使えるようになります。まるで仕事の タスク整理 のよう! 「自分はちゃんとできていないかも…と、結構 モヤモヤ している人が多いのですが、話を聞くと案外ちゃんとやっている人がほとんど。食事づくりに関するお悩みは、じつは レシピをたくさん覚えても解決しません 。まずは、 自分の心の整理 をしてみましょう」 毎日の食事づくりで何を一番大事にしたいかがわかるだけで、今よりラクな気持ちで取り組めそうです。でも、ママの思いとは裏腹に、子どもがお菓子ばかり食べたり、野菜を食べてくれなかったり…悩みは尽きないもの。そこで次回は、 子どもの食に関するお悩み解決法 をお伺いします。
2018年07月09日外で遊ぶのが気持ちいい季節がやってきました。まだヨチヨチ歩きの息子ですが、“いつか一緒にキャンプに行く!”のがひそかな夢。アウトドアグッズのカタログを見ては、今から妄想を膨らませています。 でも、賃貸マンション暮らしのわが家。正直、アウトドアグッズを買ってもしまっておく場所がないんですよね。う~ん、いっそお家の中でも使えるオシャレなものがあったら一石二鳥なのに…。と探してみたところ、ありました! 今回は、ピクニックはもちろん、ベランダやお家のリビングでも使えるアウトドアグッズをご紹介します。 ■「YOKA」のバスケット&トップボード 友人の編集者が「YOKAのイス、買っちゃったの~」と嬉しそうに話していたのを聞いて初めて知ったアウトドアブランド「YOKA」。見れば見るほどフォトジェニックでカッコよくて、どのアイテムも欲しくなってしまうのですが、私が狙っているのは「PANEL BASKET」。その名の通りピクニックなどに使えるバスケットで、別売りの「TOP BOARD」=天板を組み合わせると、テーブルとしても使えるんです。 ちょうど子どものオモチャや行き場のないモノをしまう見栄えのいいボックスを探していたのでぴったり! しかも、リビングのソファでテレビを見るときに飲み物を置く台があったらいいなぁと思っていたので、一挙両得で使えそうです。 このアイテムの一番の特徴は、使わないときはパーツをばらしてベルトでとめてコンパクトに持ち運びできること。デザイナーの角田さんがもともと木の組み立て式オモチャをデザインしていたことから、ネジや釘などを一切使わず、木だけで組み立て&分解できるようになっています。これならアウトドアやピクニックでも大活躍しそうです。 ポートランドで発想を得たという“日常でもさりげなくカッコいい”佇まいのデザインがプラスされていて、リビングに置いてもオシャレ。素材の木材に秋田の針葉樹合板を使っていて、山形の工場で生産されていることを考えれば、お値段にも納得です。 ブランド名の「YOKA」は、“余暇を最高のものにする”というところからきているそう。お家でも外でもお気に入りのアイテムで余暇をのんびり楽しみたいです。 ・ YOKA PANEL BASKET ・ YOKA TOP BOARD for PANEL BASKET ■「morimori」のLEDランタンスピーカー アウトドアグッズのなかでもとくに惹かれるのが“ランタン”。炎が揺らめいているのをぼーっと眺めているだけでも落ち着くし、なんだか憧れるんですよね。でも実際は、小さい子どもがいるとガスやガソリンのものは使えないので、安全面からもLEDがいいかなと。 なかでも「morimori」のLEDランタンは、スマートフォンからBluetooth接続できるスピーカーが内蔵されていて、デザインもスタイリッシュ。 夕暮れどきにベランダでカフェタイムをするときなんかにも使えるし、部屋を真っ暗にしてこの明かりだけ灯してムービーナイトをしてもいいなぁ…。外で使うのはもちろん、お家にひとつあるとお楽しみが広がりそうです。 ・ morimori LEDランタンスピーカー ■「Platchamp(プラットチャンプ)」のホーロー食器 外ごはんって本当にシアワセな気分になるので大好きなのですが、ひとつ課題なのが食器。100円均一のプラスチック製のものもアウトドア用のステンレスのものも便利は便利なのですが、雰囲気がイマイチ…。食器好きとしては、料理を引き立ててくれる色味や質感はマストで、外でも使える丈夫さや直火でも使えるタフさがあるとなおよし。 そこで見つけたのが、「Platchamp(プラットチャンプ)」のホーロー食器。見た目は陶器のように見えて1枚1枚焼き上がりによって表情が違ったり、どこかレトロでマットな質感がなんともステキです。これは一般的なホーロー食器が2コートで仕上げられているところ、日本の職人さんが丁寧に3コート仕上げにしているからこそ実現した風合いなのだそう。 また、海外のホーローだと厚さ0.4mmが一般的なところ、こちらは0.8mmと2倍なので、一度暖めた料理も冷めにくく、適度な重みがあるので風で飛ばされにくくなっています。ホーローなので落としても割れないし、直火で暖められるのでアウトドアでも十分重宝しそうです。 決して安いというお値段ではありませんが、普段からお家で使えるし、有名ブランドの食器と比較しても妥当。むしろ、職人さんが1つひとつ手作りしていることを思えばお買い得かもしれません。ちょうどディナープレートが割れてしまったので一枚一枚買い足して、お家でも外でもたくさん使いたいと思います。 ・ Platchamp(プラットチャンプ)ホーロー食器
2018年06月02日新学期がスタートして2ヶ月が経ちました。子どももようやく新生活に慣れてきた…かと思いきや、わが子はいまだに朝、保育園に預けるときに泣きべそをかきます。その姿を見ると毎日のように「子どもを預けてまで仕事を続けるべきなのかな?」と胸が締め付けられる思いです。 働ける環境にあるのは本当にありがたいこと。でも、筆者と同じようにくじけそうになっている方も多いのでは。きっと人生に正解はないし、専業主婦だろうと復職だろうと、自分と家族にとってその選択がベストなはず。結局は、選んだ道を信じて進んでいくしかないのですが、誰かに背中を押してもらいたい! そこで今回は、“働き続けること”を選んだママたちに向けて、人生の先輩たちの著書から働きつづけることを後押ししてくれるような言葉をご紹介します。 ■働き続けることで得られるもの まずは、日本のメークアップアーティストの第一人者で、82歳を迎えたいまも美容家として現役で活躍しつづける小林照子さん。29歳で長女を出産後、いまほど復職制度が整っていない時代に復職し、化粧品会社「コーセー」初の女性取締役にまで上り詰めます。その後も56歳で会社を設立、75歳のときには学校を創立するなど、意欲的に活動。その小林さんが著書『 これはしない、あれはする(サンマーク出版) 』のなかで、仕事についてこう語っています。 長い人生を充実させて生きたいなら、できるだけ長く働きつづけることです。 (中略) 働いていると、思い通りにならないことや、理不尽な目にあうこともたくさんあります。でも、それでも放り出さずにやり遂げたときに、必ず大きな喜びが得られます。 出典:『これはしない、あれはする(サンマーク出版)』働きつづけるより たしかに、仕事でしか得られない達成感というのは、続けたからこそ味わえるもの。それに、自分を必要としてくれる場が家庭以外にあるというのも大きな自信につながります。それでも、いざ子どもが泣いているのを見ると不安が募るものですが…。 何かが心配になったときは、心配をもっと膨らますより、いま目の前にある「自分がいまできる最大のこと」に目を向けるのです。 (中略) 結局のところ、どんなにあがいたところで、人生はなるようにしかならないのです。逆に、自分がいま歩んでいる道を100%信じることで、道は開けていくのだと私は思います。 出典:『これはしない、あれはする(サンマーク出版)』心配しないより そう、子どもの心配をしたところで母親にできることは限られているもの。それにその心配、案外、杞憂に終わるかもしれません。 ■子どもの順応性を信じて、人に任せる勇気を持つ 2児の母でキャリアデザインやコミュニケーションに関する講座を開催している和田清華さんは著書『 ママは働いたらもっとスゴイぞ!(ダイヤモンド社) 』の中でこう示しています。 「子供を保育園に預けるのはかわいそう」と、思っていませんか? 確かに、保育士さんに子供を預けて出て行こうとして、「ママー!」と大泣きされたときは、胸がキュンとなりますよね。でも、親が思っているよりも、子供は順応性があるもの。保育園では保育園の顔で、楽しんでいます。ママが見えなくなったら、ケロッとして遊び出しますよ。10分後こっそり戻って、窓から見てみると面白いです。「あれ? ママのこともう忘れてる?」とさみしく思うくらい。子供って、親の前では甘えているんですよね。 出典:『ママは働いたらもっとスゴイぞ!(ダイヤモンド社)』P90より そういえば、筆者も保育園に預けたあと、こっそり覗きに行ったことがあるのですが、さっきまで泣いていたのが嘘のように、おせんべいをもらってうれしそうにしていたっけ。それに、どんな子でも20分以上泣き続ける子はいないと和田さんは言います。さらに、他人に預けるメリットについても述べています。 最初は不安かもしれませんが、もっと自分以外の人を信頼してみましょう。親とだけと接して育った子より、いろんな人に触れながら育った子のほうが、考え方のパターンが柔軟な子になるような気がしませんか? (中略) いろんな人に触れるからこそ、知恵も文化もまんべんなく吸収して、バランスの取れた子供になる。 (中略) もっと大地のようにドーンとしていたらいいんです、母は。人に任せる勇気を持ちましょう。 出典:『ママは働いたらもっとスゴイぞ!(ダイヤモンド社)』P92より ■毅然とした態度が子どもの不安を取り除く そう、子どもって大人が思っているよりちゃんと状況を把握したり、親の態度を敏感に感じ取っているんですよね。だからこそ、母親が不安そうに送り出してしまうと、子どもにも伝播してしまいます。それは、子どもの学びの課程にも関係しているようです。 子供は親を、やさしいかどうかよりも、尊敬できるかどうかという視点で見ています。子供の学びの課程は「モデリング」と言って、親のマネからはじまります。少し年齢が行くと、マネする人を選ぶようになるのだそうです。つまり、尊敬できる人の行動を選んで、マネるということ。1人の人間としての生き方や考え方を、子供は見ているのです。 (中略) あなたの背中を、子供は、きっと見ています。 出典:『ママは働いたらもっとスゴイぞ!(ダイヤモンド社)』P24より 結局は、ママ自身が選んだ道を堂々と歩んでいくことが一番! 子育てをしながら働いてきた経験をもとに暮らしのアイデアを発信している生活コラムニストのももせいづみさんも著書『 働く母さん お助けバイブル(主婦の友社) 』の中で働くママたちにエールを送っています。 「働いていていいのかな」「ごめんね」と思って子どもに接していると、子どもはそれをすぐに感じとります。そして「行かないで」とアピールしたり、ときには発熱することだってあります。だから毅然と胸を張る。そして「○○ちゃんが一番大事。でもお仕事もとても大事なの」と日ごろからお母さんのお仕事の話もしてあげて。そんな親の後ろ姿を見ながら、子どもはさまざまなことを理解して成長します。ちょっと時間がかかることもあるけれど、必ずいつか落ち着くから自信を持ってね。 出典:『働く母さん お助けバイブル(主婦の友社)』P52より では、実際に働くママの背中を見て育った子どもはどう感じていたのでしょうか。 ■働くママはいつか子どもの誇りになる! エッセイストで作家の桐島洋子さんを母に持つ、モデルの桐島かれんさんは著書『 ホーム スイート ホーム 暮らしを彩るかれんな物がたり(アノニマ・スタジオ) 』のなかでこう語っています。 子供ながらにして、私は、母には母の生き方があるのだと悟っていました。彼女の生き方には世間体に惑わされることなく、自分で考え選択した道を突き進むたくさんの「勇気」が必要だったはずです。子供を他人に託す勇気、子供を信じる勇気、そして自分らしく行き続ける勇気…。 そして、そんな「わがまま」に生きる母の元で育つ私たち姉弟にも、たくさんの「勇気」が必要でした。人とは違うということを恥じない勇気、そして、自分の力を信じる勇気…。 母との生活を通して学んだのは、親と子の人生は、スキーのパラレルのように離れすぎず、付きすぎず、しなやかなバランスを保ちながら進んでいくものではないかということです。 出典:『ホーム スイート ホーム 暮らしを彩るかれんな物がたり(アノニマ・スタジオ)』P118より 桐島洋子さんといえば、出版社に勤務しながら未婚のままかれんさんを出産。編集者の仕事を辞めるつもりがなかった洋子さんは、結婚退社の規定があった会社に妊娠をひた隠し、臨月直前まで働いたうえ、出産後まもなく復職。その後も世界中を旅しながら作家や評論家として活躍し、破天荒でぶっとんだ生き様は働くカッコいい女性として一目置かれます。当然、留守も多く寂しい思いもしたかれんさんは、「普通の家庭に憧れた」と言いますが、上記のとおりきちんと母の姿から人生について学んでいるのです。 子どもの泣き顔につい心が折れてしまいそうになりますが、想像よりも子どもはずっとたくましいもの。さあ、もう迷うのは終わりにしましょう。選んだ道を信じて自分らしく毎日を過ごせば、きっとママの姿を誇らしく思ってくれる日がくるはずです。ちょっと足踏みしたくなったときには、ご紹介したような人生の先輩方の声に耳を傾けるのもいいかもしれません。
2018年06月01日子どもの笑顔のためなら何でもしてあげたくなるのが親心ですが、正直どこまで要求に応えるべきか悩みどころ。とくにわが家は息子が1歳を迎え、自己主張が強くなってきたので、少しは我慢を覚えさせるべき? “泣いたらすぐ抱っこ”もわがままを助長するのではと不安になります。 そんな疑問を解決してくれたのが、50年にも渡り子どもの精神医療に尽力し、2017年6月に永眠された児童精神科医・佐々木正美先生の言葉。 お母さん、お父さん。どうぞ子どもを甘やかすことを決して恐れず厭わず、一生懸命にかわいがって育ててあげてください。 出典:『子どもの心の育てかた』P5(河出書房新書)より この言葉で「いまは思う存分甘やかしていい時期なんだ」と心が軽くなりました。 先生の著書『子どもへのまなざし』(福音館書店)は育児書のバイブルとしてあまりに有名ですが、ページ数も多いので忙しいママや育児書初心者の方には『子どもの心の育て方』(河出書房新書)がおすすめ。亡くなる1年前に書かれたラストメッセージともいえる本で、子育ての軸としたい普遍的な教えがギュッと凝縮されています。 今回はそのなかから「自己肯定感」を持った子どもに育てるために親がすべきことをご紹介します。 ■なぜ自己肯定感が必要? 先生が本のなかで繰り返しうたっているのが、“乳幼児期に子どもが望む事をできる限り叶えてやり、親や周囲に依存する経験をさせる”ということ。自分をありのままに受け入れてもらった子どもは“自分は価値のある人間なのだ”と認識し、それが「自己肯定感」を生むというのです。 自己肯定感とは、“自分はかけがえのない人間なのだ”と存在意義を肯定できる感情のこと。幸福度にも影響するといわれており、高ければ物事を意欲的に捉えられるといいます。そしてこの自己肯定感が自律心、ひいては自発性、主体性、創造性につながるというのです。 子どもの求めになんでも応じる、つまり「泣いたら飛んでいって抱く」といったことをできる限り繰り返すことで子どもは自他に対して「絶対的な信頼感」を知ります。それがなければ「自律心」は育ちません。そして「自律」がなければ自発性、主体性も生まれないのです。 出典:『子どもの心の育てかた』P23(河出書房新書)より 自主性、主体性、自信、豊かな感性、感謝する心、共感できる力、尊敬する気持ち、創造性。育ててあげたいものが、あまりにもたくさんあるように思うかもしれませんが、それらはすべてつながったものです。英才教育だけで美術やスポーツの能力を育てることはけっしてできませんし、「尊敬心」だけを教えることもできない。 すべてを健全に育てるためには、小さなときにじゅうぶんに親に依存する経験を与えてやることが前提なのです。 出典:『子どもの心の育てかた』P120(河出書房新書)より ■子どもにどこまで依存させるべき? でも、子どもの望みをすべて叶えることは自立とはほど遠いことのように思えます。 子どもののぞみ通りにしてあげること、してあげすぎること、というのは「悪い」とされることがあります。なんでも子どものいうことをきいてやったら、子どもは依存心ばかりが強くなり、自立できなくなる、という意見です。 けれど、私はそんな事例を、本当に見た事がないのです。一見、そういうふうに見えるケースというのは、過保護の結果ではなくて、過干渉です。子どもに対して過剰に干渉し、そのあとから保護的な態度をとる、というケースがほとんどなのです。 出典:『子どもの心の育てかた』P37-38(河出書房新書)より そう、気をつけなければならないのは、“過保護”と“過干渉”の違いをきちんと認識して接すること。 子どもがのぞむ通りになんでもしてあげすぎることが「過保護」で、いっぽう子どもはのぞんでいないけれど、親が一方的に「こうしたほうがいい」とおもうことをいったり、したりすることが過干渉です。これは決定的に違うものです。 出典:『子どもの心の育てかた』P37(河出書房新書)より ■叶えていい要求とダメな要求 でも、子どもの要求とひと言でいってもその内容は千差万別。無理難題も多いもの。そんなときはどうしたらよいのでしょう。 子どもがのぞむことは、親から見たら、全部危険で役に立たないことで体に悪いこと、かもしれません。けれどそれを全部禁止したら、子どもの世界は本当につまらないものになります。好奇心のかたまりのような子どもにとって、欲求不満だけがたまる世界です。 もちろん、本当に危険なことや他人に大きな迷惑をかけること、悪いことはやってはいけないよ、と教えなくてはいけません。けれど、そうでないのなら、なんでもいうことを聞いてあげたらいいのです。 (中略) 我が家では、食事は子どもの好きなものを好きなだけ食べさせました。嫌いなものを食べさせようとしたことはありません。全部はムリでも、できる範囲のものはすべて叶えてあげたらいいのです。 (中略) 金銭でほしがるものを買い与えることは節度が大切です。物で心を満たそうとする育児は、かえって欲求不満の感情をエスカレートさせることがあるのです。 これさえ心得ていれば、子どもの求めに応じて肥料を水や太陽をいくら与えても、それで子どもに悪い影響がでてくることは絶対にありません。それが基本原則なのです。 出典:『子どもの心の育てかた』P42-43(河出書房新書)より ■子育てはいつからでもやり直しができる 乳幼児期は子どもの欲求に耳を傾け、できる限りのことをして自己肯定感を高める。そんなシンプルな指針ができただけで子育てにちょっと自信が持てるような気がしてきます。 「でもうちは乳幼児期をすでに過ぎてしまったんだけど…」という方、ご安心ください。最後に先生はこんなことをおっしゃっています。 乳幼児期にやり忘れたから「手遅れ」などということはありません。何歳からでもやり直すことはできますし、また、そうしなければなりません。 出典:『子どもの心の育てかた』P136(河出書房新書)より 実際に、小学四年生で言語の能力はあるのに言葉がでない「かん黙」という症状がでていた子がカウンセリングをうけ、その後日本一偏差値が高い国立大学に入学したという例もあるそう。 子育てに自信をなくしたとき、そっとページを開きたくなる一冊です。 ・ 子どもの心の育てかた(河出書房新書)
2018年05月19日「この子、人と関わるのが苦手なのかな?」わが子の消極的な姿を見ると、それが個性とわかっていても不安になることがあります。 世界No2の営業ウーマンに上り詰め、現在は作家・営業コンサルタントとして活躍する和田裕美さんも、幼い頃は引っ込み思案な性格だったそう。そんな和田さんを強くしてくれたものとは? 和田さんの著書で、道徳の教科書(※)に掲載されて話題になった絵本のリニューアル版『ぼくは ちいさくて しろい(クラーケン刊)』からご紹介します。 ■短所を長所に変える思考術 絵本の主人公は小さくて白い、ひとりぼっちのペンギン。仲間と違う容姿や能力に悩みます。そんなときにどこからともなく聞こえて来たのが、心の中に宿る今は亡き母ペンギンの声。 「おかあさん おかあさん どうして ぼくは ほかのこよりも はしるのがおそいの?」 「それはね まえをはしっていたら うしろのこがころんでも きがつかないでしょう。 あなたは ほかのだれかが ころんだら おこしてあげるやくめなの」 出典:『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)P9-10より 「でも ぼくは いまたったひとりで さびしいよ」 「さびしいのは ほかのひとの さびしさを まなぶためなの」 出典:『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)P13より そう、母ペンギンは容姿はもちろん、環境や状況も決して否定することなくポジティブに捉えて子ペンギンに語りかけるのです。 これがまさに和田さんが実際に亡きお母さんから受け継いだ教え。見方をちょっと変えて短所を長所に変えていく思考は、和田さんが現在でも「陽転思考」としてセミナーや著書で広く伝えているものです。その教えがこの絵本には踏襲されています。 何をするのも遅くてノロマだった和田さんにお母さんは「ゆっくりなのは大物になる証拠だね」「なんでもゆっくり、遅いことも余裕があっていいことだ」と、自信をなくしているときこそ「それがあなたの良いところ」と認めてくれたのだといいます。 そのたったひと言が和田さんの心に小さな明かりを灯し、その後の人生を支え続けます。 「ダメな私にもちょっとはいいところがあるんだ」と気づいて強くなれました。それが私の素となり、いまの私につながっています。 出典:『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)あとがきより ■勇気をもって進む力を身につけるには… その後も子ペンギンは一人で歩んでいくことに不安を抱きますが、母ペンギンはとにかく前を向いて歩んでいくことで“勇気”と“夢”に出会えると説きます。 「さいしょに ゆうきにであうから いっしょに あるいていきなさい。きっとゆめにであえるから。 かぜもふくし あらしもくる。 でも かぜは あなたに つよさをおしえて あらしは あなたに いのちをおしえる。 あたたかいたいように かんしゃをまなび おいしいおさかなに よろこびをまなぶ。 そして ころんだら おきあがることをまなびなさい」 出典:『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)P29-30より 子どもが何かにチャレンジすることを恐れていたら、それはひ弱な心のせいではないかもしれません。誰しも初めてのことや苦手なことには不安をいだくもの。そんなときに、ほんの些細なことでいいので自分を好きになれるひと言をかけてみてはどうでしょうか。 そうして一歩を踏み出せたら、あとはやり続けていくことで、いつの間にか自分に自信がつき、勇気が持てるようになる。きっと勇気があるから前に進めるのではなく、前に進み続けたことで勇気が後からついてくるのかもしれません。 その後子ペンギンは心の中に生き続ける母ペンギンに支えられながら、太陽に向かって歩み始めます。 「おかあさん おかあさん… ぼくは ひとりぼっちじゃないんだね。 おかあさんは ぼくの こころのなかにいきているんだ…」 出典:『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)P34より 忙しい毎日の中でついガミガミ怒鳴ってしまったり、子どもの欠点ばかりに目を向けてしまったり…。でもひと言でいいので、本人が欠点や悩みに思っていることがじつは素晴らしい長所であることを伝えてみてください。親に見守られているという安心感と自信が、きっとその後の人生を明るく照らしてくれるに違いません。 ・ 『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊) ※平成30年度版『いきるちから』日本文教出版刊
2018年05月15日新学期が始まりバタバタと毎日を過ごしていたらあっという間に4月末。気づけばゴールデンウィークに何の予定も立てていない…という方も多いのではないでしょうか。そこで、東京都内で予約不要、なるべくお金をかけずに子どもと一緒に楽しめるイベントをご紹介します。 ■木のオモチャで遊び放題! 都心で森にふれあい五感を刺激 子どもにはできるだけ自然とふれあって、五感を刺激してあげたいと思うのが親心。都心にいながらそんな想いを叶えてくれるのが、六本木のアークヒルズで開催される「木とあそぼう 森をかんがえよう with more trees 2018」です。 入場無料ながら、ヒノキ玉のボールプールや全長12mもある木製スロープでのビー玉遊びなど、木のオモチャで遊び放題! 建築家の隈研吾さんがデザインしたつみきも知的好奇心をくすぐります。ヒノキの木製シートでオリジナルのスターバックスタンブラーが作れるワークショップなど(一部有料)もあり、親子で楽しみながら木にふれあえるのも嬉しいところ。通常非公開のサントリーホール屋上「ルーフガーデン」も特別公開されます。期間中アークヒルズのレストランではジビエ料理も味わえるので、森の恵みを感じながら丸一日たっぷり楽しめますよ。 ・開催期間:2018年5月3日(木・祝)、4日(金・祝)、5日(土・祝) ・時間:10:00〜17:00 ・場所:アークヒルズ アーク・カラヤン広場 ・料金:無料 (一部ワークショップは有料・当日先着順) ■0歳から一流のクラシック音楽を体感! 無料コンサートも 子連れで行くにはなかなかハードルが高いクラシックコンサート。でも幼いうちに本物の音楽を聴かせたい! という人におすすめなのが、「ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2018」。丸の内と池袋の2会場で開催される、国内外の一流アーティストによる世界最大級のクラシック音楽祭です。 なかでも毎年好評なのが「0歳からのコンサート」(チケット予約必)。大人は1人1500円と有料ですが、2歳以下の子どもは保護者の膝上で、無料で参加できます。もちろん授乳室やオムツ替えコーナーもあるので安心。それでもぐずるのが心配という方は、まずは屋外ステージで行われる無料コンサートへ。エリア周辺でショッピングやランチを楽しむ合間に行けるので、初めてさんも気軽にトライできますよ。 ・開催期間:2018年5月3日(木・祝)・4日(金・祝)・5日(土・祝) ・場所:丸の内エリア (東京国際フォーラム・大手町・丸の内・有楽町) 、池袋エリア (東京芸術劇場・池袋西口公園・南池袋公園) ・料金:有料公演のほか、無料で楽しめるエリアコンサートあり ■親子の絆が深まる! 冒険型なぞときイベント ちょっぴりお金はかかってしまいますが、頭もカラダもフル回転して楽しめるのが、東京ドームシティ アトラクションズで開催されている冒険型なぞときイベント「しまじろうと まほうのゆうえんち~行こうよ、不思議な冒険に!~」。参加者全員がもらえる魔法使い3点セット「帽子、ステッキ、マント」を装備し、しまじろうと魔法使いのアウラと一緒に「まほうのベル」を取り戻しに行くゲームです。 リアル脱出ゲームの「SCRAP」と幼児向け通信教育教材でおなじみの「こどもちゃれんじ」が共同開発しているだけあって、謎解きの面白さと発達段階にあわせたアクティビティが知的好奇心を育みます。親子で力を合わせないと魔法が使えず、ときには勇気を試される場面もあるので、親子の団結力が必須。お子さんとじっくり向き合ういい機会になるかもしれません。参加にはチケットが必要ですが、お得な前売り券は参加日前日まで購入OK。もちろん当日券もあります。 ・開催期間:2018年3月9日(金)~5月6日(日) ・場所:東京ドームシティ アトラクションズ ・料金:親子ペアチケット前売り券/3,000円、当日券/3,400円
2018年05月01日