出版業界に約8年勤務後、出産を経験しフリーのライターに転身。子育てが楽しくラクになり、親も子どももハッピーになる記事の執筆を心がけている。都内在住、2児の母。
子ども同士のトラブルが起こった時、親はどこまで介入すべきなのでしょうか? 親として子どもをきちんと監督すべきという責任感や、子どもの自主性を尊重して見守りたいという思い、さまざまな思いに揺れ親は悩みます。 また、関心の薄い親から何でも介入する親まで、そのスタンスは家庭によってさまざま。トラブルになった相手の親とこの温度差が激しいと、面倒なことになる危険性も。 子ども同士のトラブルに親はどう向き合っていけばいいのか? 実際に、筆者の身近で起きたトラブルをもとに考えてみました。 ■子どものトラブル「幼児期は親のフォローも必要」でも… 昔から、よく「子どものケンカに、親は口を出すな」などと言われてきました。筆者も、基本的にはこの意見に賛成です。身体的な暴力や物を盗まれたり壊されたり、また、一方的な力関係でいじめのような状況になっている場合を除いては、「子ども同士のトラブルは、子ども同士で解決」してほしいと思っています。 小学校低学年くらいになるまでに、ある程度のトラブルは、子ども自身が自分で考えて解決する力を育んでいてほしいもの。個人的には、親は子どもの話を聞いて一緒に考えたり、安心できる場所を作ったり、後方で心の支援をしたいと考えています。 ただ、意思疎通がまだ未熟な幼児期は、ある程度、親が状況を整理して、子ども自身や相手の感情を理解して伝えるお手伝いが必要なことも。 私の周囲でも、「オモチャの取り合いですぐ手がでる乱暴な子がいて困っている。でも、そのママはいつもたいして叱らず…。もうちょっとフォローするべきでは?」とか「公園の遊具で順番を守らず割り込む子。でも、ママらしき人はベンチでスマホに夢中でイライラ」といった声をよく耳にします。 しかし、そういった子ども同士のトラブルに、親が間違った方法で介入してしまい、とんでもなくこじれちゃったケースも。実際に、筆者の友人の幼稚園で起きたトラブル話をご紹介しましょう。 ■子どものトラブル「親子で大の仲良しだったはずなのに…」 友人Aは同じ幼稚園に通うBと、子ども同士が仲良しだったことからママ同士も仲良くなり、休日に親子で一緒に出かけるほどの間柄でした。ですが、年長になった頃、Aの子はほかの子とも仲良くなり、Bの子とはだんだん遊ぶ機会が少なくなっていったそうです。 そんなある日、Bの子が「〇〇ちゃん(=Aの子)が一緒に遊んでくれない」とお母さんに泣きついたそう。以来、毎晩、過呼吸になるほど激しい泣きの訴えが続きました。 心配したBはAに「○○ちゃんから『一緒に遊ばない』と言われたそうだけど…」とSNSを通して相談しました。ただし、過呼吸になるほどとは伝えませんでした。 Aが子どもに確認すると、確かに「今日は別の子と遊ぶ約束をしたから、◎◎ちゃん(=Bの子)とは遊ばない」と言ったそう。ですが、毎日のことではないようだったし、お迎え時など見ても2人の間に変わった様子はなかったので、「きっと一時的なことだろうから少し見守ろう」とBに返信しました。 この返事に、納得できなかったのがB。ことの深刻さをAに伝えようと、子どもが毎晩過呼吸になるほど泣いていることや、Aの子から以前言われたひどい言葉などをSNSでAへ送ってきたそうです。 Aはビックリして再度、わが子に確認。しかし、子どもは「そんなことは言っていない」とのことで話はかみ合いません。真相を確かめようと、その後もBとSNSでやりとりを続けましたが、関係は悪化の一途をたどるのでした。 さらに、AとB、それぞれが仲の良いほかの親を巻き込んで、クラスは険悪な雰囲気に。事態を知った園が緊急保護者会を開いたそうですが、結局うやむやなままに終わったそうです。Aは、この付き合いが今後も続くのが耐えられず、小学校就学前に違う学区へ引っ越したそうです。 親同士は仲たがいをしたままでしたが、子ども同士はこの騒動から間もなく、なにごともなかったかのように園ではまた仲良しに戻ったそうです。 ■子どものトラブル「わが子の言い分だけを鵜呑みにしない」 子ども同士の一時のケンカ(?)で、親同士の関係が完全に破綻してしまったという話でしたが、どうしてここまでこじれてしまったのでしょうか? その原因の一つに、SNSでのやりとりがあったように思います。SNSは手軽な分、感情のまま送ってしまいがちですし、書き方によっては誤解を生みやすいもの。また、タイムラグによる書き手と読み手の温度差も生じやすく、トラブル時のコミュニケーションにはあまり向かないように思います。 AとBはもともと信頼関係がある間柄だったので、もっと初期に顔と顔を合わせてきちんと状況を話し合っておけば、ここまで関係は悪化しなかったように思えてなりません。 また、筆者は小学校(低学年)の保護者会で、担任の先生からこんな話を聞いたことがあります。 「これからは子ども同士のトラブルも増え、複雑になりますが、自分の子どもの言い分だけを鵜呑みにしないでください。子どもは自分に都合の良いことしか言わない傾向があります。トラブルがあった時は、まず冷静に。一方向からではなく、さまざまな角度から正しい情報収集をしてください」 トラブルがあった時、ついわが子かわいさで、相手の子憎しの気持ちが先行してしまいがちですが、まずは落ち着いて多方面から情報を集め、状況を正しく把握することが大事とのこと。先の例も、早期に園の先生に相談して介入してもらい、園での様子を観察&対応してもらっていれば違う結果になったかもしれません。 ■子どものトラブル「おばあちゃんの一言でスカッと解決」 子ども同士のトラブルに親が過剰に介入して、スカッと解決する話はあまり聞いたことがありません。でも、親から見て、子ども同士で解決できそうにない場合は放置するわけにもいきませんし、どうかかわればいいのでしょうか? 最後に、友人の母の粋なトラブル対応話をご紹介しましょう。 娘(小学校低学年)の公開授業を見学しようと、母(娘にとって祖母)と一緒に学校を訪れた友人。体育のリレーで転んでしまった娘に、ある男の子が「お前のせいで負けた」とけったところを目撃したそうです。友人は、先生に目線で助けを求めたものの、ほかの作業中でまったく気づいてもらえず…。 その時、祖母がすっとその男の子のところに行きました。そして、「今、△△(娘)のこと、けったやろ?」と聞きました。男の子は「けってない」と嘘をつきましたが、母はひるみません。「いんや、おばあちゃん、ちゃーんと見てたで。あんたがけってたの、この目で見たで」。 男の子は下を向いたまま、ずっと無言です。すると、祖母はふっとやさしい顔に戻り、「おばあちゃん、これからもちゃーんと見てるからな。これからも△△と仲良くしてやな」とだけ言って戻ってきました。 過剰な介入はしないけれど、乱暴な行為は見過ごさず、ちゃんと釘はさす。そして、常に親(祖母?)の目が光っていることを、ちゃんと子どもたちに知らしめておく。 ダメなことはダメと伝えつつ、わが子はもちろん、相手の子にも愛情あふれた対応をしたおばあちゃん。この粋な対応は、まさにスカッとした話ですね。
2018年09月11日新しいことに挑戦したくなる春。「今年度は子どもに何かスポーツをさせたい」と考えているパパママも多いのではないでしょうか? わが家では、昨春に地域のミニバスケットボールチームに小学3年生の次女が入会しました。 小学生の地域スポーツ は親の手が必要な場合が多く、わが家の日常も子どものチーム加入をきっかけに一変。「親が大変なのはPTAだけではないんだ」と思い知らされた1年を振り返ってみました。 ■コーチはボランティア、だから親もボランティアが求められる 通っている学校を活動拠点としているミニバスケットボールチームに次女が入ったきっかけは、仲良しのお友だちがすでにチームに入っていたことでした。今ひとつ勉強もパッとせず、何事にも自信を持てない次女が珍しく自分から「やりたい」と言ってきたので、親としては応援してあげたいという気持ちになり、 「親が大変」 というウワサを聞いていたもののチームに入れてみたのです。 一般的に「地域スポーツ」と呼ばれるチームは、野球やサッカー、バスケットボールなどの種目が多く、小学校や公園など地域の公共性の高い場所で活動し、コーチなどの指導者が営利目的ではなくボランティアで活動しているのが特徴でしょう。娘のチームも5人いるコーチは全員が ボランティア 。交代で平日週2回と土日の練習や試合で指導をしてくれます。 地域スポーツの一番のメリットは、民間の事業者でスポーツを習うより、一般的には 費用が安く抑えられる こと(娘のチームも週4日練習や試合をして、会費は月に4000円程度)でしょう。また、地域で活動するので通いやすく、同じ地域の子どもと仲良くなれることもメリットです。 その反面、もちろんデメリットもあります。コーチはプロではないので、その力量はチームによって偏りがあるのも事実です。そして何よりも一番のデメリットは「コーチにボランティアで指導してもらうから、 保護者もボランティア で運営を手伝うことが求められる」ことでしょう。 ■練習当番から試合の付き添いまで多種多様な「親の仕事」 コーチの中には、仕事を終えて平日の夕方に指導してくださる方や、自分にも子どもがいるのに土日も練習や試合に1日費やしてくださる方もいます。「中学生になった自分の子どもの試合には、全然応援に行けない」などの話をコーチから聞くと、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになります。 とはいえ、感謝の気持ちはもちろんあるものの、当番がくると親の負担にもがく然として「続けられるのか」と弱気になります。次女が所属するチームの場合、親の仕事は定期的に回ってくる「当番」と、1年を通して担当する「係」の2種類があり、その両方に対応が必要で、容赦なく仕事は振り分けられてきます。 筆者の場合、フリーランスで時間に融通がきくということから、平日の練習時に行う体育館の「かぎ開け当番」が回ってきます。それ以外に土日の1日練習の時にはコーチへのお茶やお昼を用意する「お弁当当番」、そのほか試合の時に付き添う「試合当番」などさまざまな当番があります。 一つ一つは大した仕事ではなくても、いろいろ回ってくると ボディブローのように負担感 が効いてきて重くのしかかってきます。「係」は、ユニフォームを管理する係、スケジュールを管理する係、練習試合の係、公式戦の係など「1人1係」が義務となっていて、係としての仕事を覚えて責任を持たなければいけません。 次女のチームは幸い練習場所が確保されているから必要ありませんが、サッカーや野球のチームでは、練習や試合の場所を確保する係があるチームも。 ■早朝から1日がかり! 一番つらい「試合の付き添い」 正直に言うと、最初の頃は土日に早起きをして、お弁当を持たせて子どもを送りだすだけでも大変だと思っていました。しかし、子どもが試合に出るようになると、さらに 試合の付き添い当番 が回ってきて、自分も同じ時間に家を出なければならなくなります。 集合時間が早い日は、土日でも朝6時より前に起きてお弁当を作り、子どもに準備をさせながら、自分も出かける支度をします。「土日くらいゆっくり寝たい」という思いでいっぱいでした。 試合の付き添い当番は、月に1~2回ほど回ってきますが、朝から夕方まで1日がかりで試合会場にいることになります。子どもの引率、荷物運び、スポーツドリンクの補充、子どもの脱ぎすてたユニフォームをたたむ…。高校生の部活だったらマネジャーがやるような仕事も、小学生のチームは親がやるのです。 原稿の締切に追われていて本当は仕事をしたい日も、試合会場で1日拘束され、「こうしている間に仕事をしたい」とイライラすることもありました。また、時間が取られること以外に 心理的な負担 を感じたのは、「気がきく人が先回りして働いている」という状態。気のきかない筆者にとっては「何をすればいいの?」と周囲をいつも気にしなければいけません。 さらに、子どもが試合に出る、出ないにかかわらず、試合の付き添い当番は回ってきます。親は1日中働いたけれど、わが子の試合出場時間はわずか…などの状況にも耐えなければならないこともあります。 ■「やっぱり無理」辞める子ども、あきらめる親もいる 親のボランティア仕事が負担なのは事実で、途中で辞めていく親子も見てきました。特に子どものモチベーションが低くなっている時は、親の負担感も倍増するようで、「子どももそんなに楽しんでいないのに、なんでこんなにやらなければいけないんだろう…という気持ちになる」と話すチームメイトのママもいました。 また、いくら子どもが「バスケを続けたい」と言ってもどうしてもママが「YES」と言わず、やめていく子どももいました。 チーム参加者を観察していると、やはり親もスポーツ好きだったり、スポーツ経験者だったりすることが多く、なんとなく 「体育会」的 な雰囲気を感じます。例えば、母親8人が大部屋で寝た夏合宿。高校、大学でスポーツをしていた筆者はなんとも感じませんでしたが、そういった環境への適応に負担を感じる親もいるのではないでしょうか。 ママが苦手な場合は、パパが奮闘する家庭もありますが、そうでなければ親の事情でやめる親子も存在するのです。 ■親も「青春を再び謳歌」が一番大きなメリット!? しかし、口では「大変だ、大変だ」と言いながらも、 意外に楽しそうな親 もいることにある日、気がつきました。 子どもの試合の応援に必ずくるバスケパパは、「初めて子どもが夢中になっているから全力で応援したい」と話してくれました。子どもの頑張る姿は、親のモチベーションにもつながるようです。 あるサッカーママは「子どもたちのPK戦の時は、親たちみんなで肩を組んで祈って、自分たちも本当に青春しているようで楽しかったよ」と学生時代のような体験が再びできた喜びを語っていました。 バスケのママからは「なんであまり仲良くない人たちと合宿などで寝食をともにしなければいけないのか…と考えた時期もあったけど、逆にいうと大勢と密にかかわる体験なんてなかなかできないから、楽しむことにした」というポジティブな発言が出ました。 また多くのママの口から出たのは「親がこんなに一緒にやっている気持ちになれるのは小学生までだから。中学からは部活で手が離れるから」という言葉。話を聞いているうちに、親同士も仲良くなれる、子どもの頑張る姿や成長を目にできるなど、 子どものスポーツに伴走 するからこそ味わえる体験もあることに気がつきました。 筆者自身は、「負担が増えた」と感じながらも、とにかくバスケットボールが好きで楽しみにしている次女の姿を見ると、現在は 「もう少しだけ自分も頑張ろうかな」 という心境に変化しました。 *この記事は筆者の体験を元にしています。親の仕事や負担度合は、チームの方針などでさまざまです。
2018年05月08日送り迎えでひんぱんに顔を合わせ、ママ友とのつき合いが濃密な園時代に比べ、同級生の親と顔を合わせる機会がぐんと減る小学生ママ。親しいママ友を作る機会も、園時代より少なくなりがちです。 少ない機会を生かして上手にママ友を作れる社交ママはいいけれど、 「挨拶だけで精一杯」 「知らない顔が多くて保護者会が行きづらい」なんていうママも案外多いのではないでしょうか? 「子どもの友だち作りにママの社交スキルは影響するか」「 人付き合いが苦手なママ はどうすればいいか」といった質問を、周囲の小学生ママに聞いてみました。 ■ママの社交力は必要か? ママ同士の会話が考えるきっかけに ママの社交力について考えるきっかけになったのは、同じ園から小学校に上がったママ友たちとの飲み会での会話。子どもたちが小学校3年生になった今、子どもが男女入り混じっていることもあり、少しずつ学校ではお互いに今までとは違う仲良しができてきている状況でした。 Aさん「そういえば、休日に○○君と△△君が公園で遊んでたねー」 Bさん「え? そうなの? うちの子、学校ではよくその子たちといるのに 誘われていない なあ。子どもたち同士で約束しているのかな? 」 Cさん「何言ってるのー。ママ同士で連絡取り合っているんだよー」 Bさん「そうなんだ、 ガーン …。私そんなマメなこと、あまりできないなあ。今始めたばかりの仕事で精一杯だし…。親がマメじゃないと子どもは仲良しを作りにくくなるかなあ…」 Aさん「うーん、そうだね…。結構みんな ママ同士連絡 取り合っている感じがするしね…」 ■ママ同士でフォローは必要? 小学校低学年ママの社交力 その飲み会では、なんだか子どもが小学生に上がるとそこまでがんばるエネルギーは持てないね、というような会話で終わったように記憶しています。小学生の娘2人を持つ筆者も、3年生の次女の小学生ママ友作りは長女の時ほど がんばれていない なあ、と改めて実感。 家の近所にある児童館には、次女の同級生ママ3、4人がおしゃべりしながら子どもの遊びを見守っている姿を時おり見かけ、自分も次女もそこに入れないことに何となく 引け目 を感じていましたが、仕事が忙しいのを言い訳にその仲間に入ろう、とがんばれない自分もいました。(夫には「子どもは一人目という若いママが多いから、仲間に入りづらいんじゃない?」という現実的な指摘も受けていましたが……)。 そこでふと、一体どんな場合にママの 社交スキル が必要となるんだろうと考えてみました。 低学年の時は、まだ時間や曜日をしっかり理解できなくて、子ども同士だけでは放課後や休日の約束が難しかったりすることがよくあります。そのような時に相手の子どもの親に遊べる曜日や場所を確認して、子どもたちの約束を補完するために、相手の子どもの 親と連絡を取り合える関係 を作っておくとスムーズです。 保護者会などで学校に行く機会に、子どもから名前をよく聞く友だちのママにはせっかくだから挨拶をして、 連絡先をお互い交換 しましょう。この時に、そのママがマメに連絡を取り合いたい方か、基本的には子どもの自主性に任せていて、必要な時だけ最低限の連絡が欲しい方か、なんとなく 距離感 をつかんでおきましょう。特に、最近は仕事で忙しいママも増え、あまりにひんぱんなやりとりを望まないサッパリママも増えているように思います。 親の社交スキルがより生きるのは、やはり子どもが自分から積極的に 友だちを誘えない 場合や、まだ特定の 仲良しができない 場合でしょうか。学校で少し仲良くなった友だち親子を自宅に招待したり、子どものためにパーティーを企画したり、地元のイベントに友だち親子数組を誘ってみんなで参加したり…。 放課後や休みの日に学校以外の場所で一緒に遊ぶという、共有できる特別な経験は、子どもたちを より親密 にします。その際、ママネットワークを作るのが得意な社交ママは、そのような機会をひんぱんに作ることができます。筆者の長女が低学年の時も、定期的に大人数の親子を家に呼んでパーティーをして、子どもがいろいろな友だちと遊ぶ機会、そして親同士が情報交換をする機会を作っているママがいました。 ■社交スキルに自信がないママはどうすれば? 先輩ママが行きついた答え では、ママネットワーク作りにあまり 自信がないママ はどうすればいいのでしょうか? 6年生になった長女の周囲を見てみると、親が出る機会はぐんと 減りました 。親同士の仲と子ども同士の仲が必ずしも一致しなくなり、低学年の時期に比べて親の社交力の影響が薄くなったことを実感しています。たとえママ同士の面識はなくても、子どもたちの人間関係に特に 影響していない ように見えます。 時にはママたち大人の社交スキルが功を奏すといえども、結局は子ども同士の人間関係の話。友だちを作るのはあくまでも子ども自身。ママ友作りが苦にならないママはどんどん輪を広げていくに越したことはないのですが、それほど得意ではないと自覚しているママは、 がんばり過ぎなくてもいいのでは ないでしょうか。お互い顔がわかって、笑顔で挨拶をする関係を広げておく程度で、十分だと感じます。 ■親はがんばり過ぎないほうが、子どもの社交力はアップ? 社交が苦手、と自覚している長女のママ友は、小学生になってからはすべて子どもに任せたそうです。放課後や休日に友だちと遊ぶときは、基本、 子ども自身が連絡 をして約束をするルールにしたとか。確かに、自分たちで約束できるようになった方が子どももしっかりしますし、親も苦手なことに右往左往するよりいいなと思い、その話を聞いて以来、筆者も基本的には子どもに任せています。 例えば、「今週末はお祭りだから、誰か一緒に行けそうなお友だちを見つけたら?」などと“いついつ、楽しそうなイベントがある”という情報を与えておくと、後は子ども同士が連絡を取り合って約束しているようです。 以前は、次女から 「○○ちゃんと△△ちゃん、ママたちも一緒にみんなで××へ出かけたんだってー」 「××ちゃんちで、みんなで流しそうめんやったみたいだよ」 などと、親の社交スキルのなさに対する 恨み言 を言われると、気に病んでいましたが、今は 「あっ、ごめん。ママは○○ちゃんたちのママと特に仲がいいわけではないからねえ。 ママがんばれない から、申し訳ないけど 自分でがんばって 」 とやや開き直って答え、親を当てにせず自力でのがんばりを促すようになりました。すると、次女も親を期待せずに「自分で遊び友だちを確保しよう」という思いが芽生えているようです。 長女の6年間の小学校生活や、周囲の小学生ママに聞くと、子どもの世界はどんどん広がり、成長すればするほど 「親は親、子どもは子ども」 と感じます。子どもを通して出会った人は、本当に気が合えば「ママ友」ではなく「友人」として残っていくのかな、と感じます(もちろん、ずっと親も子も仲良しのケースも見られますが)。 親と子どもの人間関係は別と考え、社交苦手ママはまずは周囲のママたちと挨拶ができる関係、必要な時に連絡を取れる関係を築けば 第一関門クリア 。そう考えれば、少し気が楽になりませんか?
2017年10月20日