連載記事: “眠れない” ママたちへ

パワーナップは元気なママのお約束習慣【 “眠れない” ママたちへ Vol.10】

  “眠れない”  ママたちへ

“眠れない” ママたちへ

睡眠コンサルタントの友野なおによる連載コラム。育児、家事、仕事など、ぐっすりと眠ることができないママたちが増加中。睡眠の質をUPさせるコツや、ママの睡眠によるこどもへの影響などをご紹介。 正しい知識…

赤ちゃんが静かにお昼寝をしてくれたら、「チャンス!」とばかりにたまっていた洗濯ものや食事の準備などの家事をこなしたり、育児のための本やネット記事を読んで情報を収集したり。がんばり屋さんのママは1分でも時間を無駄にしないよう、妻として、ママとしてお家を守ろうと奮闘します。

その姿勢はとても素晴らしいのですが、出産と慣れない育児による寝不足でママも大変な時期。がんばり過ぎは、心や身体に思っている以上に負担をかけることにつながってしまいます。

ソファで仮眠をとる女性

(c) miya227 - Fotolia.com



■赤ちゃんのお昼寝タイムに「パワーナップ」を実践!

つい「赤ちゃんが寝ているときこそ活動しなきゃ」と思いがちなママは多いようですが、赤ちゃんがお昼寝を始めたら、20分間程度でよいのでママも一緒にお昼寝をしましょう。

「時間がもったいない!」「罪悪感がある…」といった声が聞こえてきそうですが、実は15時前の短めなお昼寝には、気分のリフレッシュ効果だけでなく、自己効力感を高めたり、午前中の疲れを癒やしてその後のパフォーマンスを高めたりする働きなどがギュッと詰まっています。それゆえ、海外ではお昼寝のことを、心も身体も元気にして午後の生産性を高めるという意味で「パワーナップ」と呼んでいます(ナップとは昼寝のことを意味します)。

日本人には気合いの精神が根付いていますが、気力でがんばり続けて心と身体の悲鳴に耳を傾けず、ある日突然体調を壊してしまっては元も子もありませんよね。
お昼寝には心身の健康をサポートする絶大な効果が期待できるので、赤ちゃんと一緒に短時間でも眠ったほうが、その後のママの働きもパワーアップするでしょう。

■寝だめによる「睡眠負債」の返済はできない

実は、お昼寝は日頃の睡眠不足を補ってくれる働きも担っています。毎日積み重なる睡眠不足を「睡眠負債」といいますが、この負債は借金のように「ボーナス入ったから一気に返済!」ということはできません。

つまり、「寝だめ」による返済はできないということ。その理由は、寝だめをしてしまうと生体時計が乱れてしまい、生活のリズムが狂ってかえって眠れない生活環境を生み出す原因になりかねないからです。

そこで、身体に負担をかけずにきちんと睡眠負債を返済できる方法が、毎日のお昼寝習慣になります。夜間の睡眠が不足しがちなママは、積極的に赤ちゃんに寄り添って、自らも休息することが大切になります。

子どもに添い寝するお母さん

(c) taka - Fotolia.com



15時までに20分程度、ソファなどに座った姿勢のまま目を閉じるというのが健康を促す理想的なお昼寝スタイルですが、ママは赤ちゃんの夜泣きなどで夜間のまとまった睡眠が得られにくいので、休めるときは時間をあまり気にせずに、休んでエネルギーを充電してくださいね。


■心の充電フル満タンで、スマイルママに!

眠気が強かったり、昨日の疲れをそのまま引きずってしまっていると、誰だって怒りっぽくなったり、イライラしたりと、感情のコントロールが難しくなってしまいます。

お昼寝で疲れや眠気を除去することは、ママにとっても赤ちゃんにとっても精神衛生上とても重要。ママが自然に笑顔でいられる環境が、赤ちゃんにとって安心してすごせる環境です。「怠けてる」とか「申し訳ない」なんて思わず、ぜひお昼寝をとる習慣を取りいれてくださいね。


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