心もからだも、日々成長していく子どもたち。とくに女の子の場合、小学校中学年くらいを目安に、からだつきが大人びてくる子も少なくありません。
デリケートなこの時期に、親ができることとは? いまどきの小学生女子の下着事情から選び方、子どもとのコミュニケーションのとり方まで、女の子のからだの発達と下着について長年研究を進めているワコールのプロに教えていただきました。
<お話をうかがったのは>
株式会社ワコール 総合企画室 広報・宣伝部
石川 桃子さん
女性の「美しくありたい」に応える企業として、さまざまな活動を行うワコール。成長期の女の子とその保護者への取り組みとして、ワコール人間科学研究所のデータをもとに、成長期のからだの変化や下着の選び方をレクチャーする無料の出前教室「ワコール ツボミスクール」も開催。10万人以上が参加している(2016年3月末現在)
■いまどき小学生女子の17%が、4年生までにブラデビュー!
「最近の子は発育がいいなあ」と思ったことはありませんか? いまどきの女の子のからだの成長について、ワコールがまとめた「バストの成長と年齢の関係」のデータを見せていただきました。
ワコール人間科学研究所のデータでは、11歳でバストのふくらみがみられる女子の割合が、
1980年では約45%に対し、2014年では80%近くまでアップ。また、初経(初めての月経)の年齢も、
1980年では12歳で約20%だったのが、2014年は50%以上になっていることがわかりました。
つまり、現代っ子は親世代の頃よりも、ちょっぴり成長が早めな傾向にあると言えそうです。では、ブラはいつ頃からしている子が多いのでしょう。
小学校5年生からつけはじめた子がいちばん多い 出典:「今どきファーストブラ事情」(ガールズばでなび)
ワコールの調査によれば、小学4年生で17%がこれまでの下着からブラ機能のある下着にチェンジしているそう。さらに、
ブラをしている子のうちの80%が小学生のうちにファーストブラデビューをしているという結果が!
そんなに早い時期からブラをつけるの? とびっくりしてしまいそうですが「ここでいうブラとは、バストを保護する意味でのブラ機能がついた下着のことです」と石川さん。つまり、大人用のブラではなく、ソフトなノンワイヤータイプやスポーツブラ、あるいはバストにあたる部分が二重になったタンクトップなども広くは「ブラ」に含まれ、これらを初めてつけるタイミングを「ファーストブラデビュー」ととらえているとのことです。
“ファーストブラ”として選ばれやすい、バストにあたる部分が二重になったタンクトップ
「成長が早い子もいれば、のんびりめな子もいますので、10歳になったからブラデビューをしなきゃ! ということではありません。データはあくまで目安としてとらえていただいて、ママ自身がうちの子もそろそろかな? と心の準備をしつつ、お子さんの成長に応じてその時々にあった下着を選んであげることが重要です」(石川さん)
子どものからだの変化に気をかけながら、その子にとってよいタイミングで下着を切り替える声がけをしてあげられるとよさそうですね。