入学やクラス替えでドキドキしている子どもの横で、じつは同じく大きな不安を抱えているママたち。そのストレスの種の一つが「PTA」です。
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大変そうなイメージから「できればやりたくない」という思いがあったり、仕事をしているママであれば「両立できるのかな…」という不安があったり。
そこで、悪いウワサばかりが先行して意外と知られていないPTAの本質や、よりストレスなく乗り切るコツなどをご紹介します。じつはメリットもたくさんあるPTA、怖がらずにきちんと向き合ってみましょう。
そもそもPTAって?
■活動内容は?
PTAとは「Parent Teacher Association」の略語。つまり、保護者と教師が協力して、子どもの学校生活を応援・サポートする組織のことです。
PTAは加入している会員によって運営されており、それぞれに役割分担があります。その種類は学校によってさまざま。
多くは「運営本部」と「学年委員会」に分かれ、本部役員は立候補または推薦によって会員の納得のうえで就任し、学年委員会は各クラスから数名立候補、場合によっては抽選によって選出されます。
運営本部は会長・副会長・会計・書記で構成され、PTA運営委員会の取りまとめを行う重要な役割を担っています。学年委員会の活動内容は学校によって異なりますが、PTAとクラスとをつなぐ「理事」や広報誌を制作する「広報」、生徒の安全を守るための活動を行う「校外」などが主な活動のようです。
■参加は任意? 退会はできるの?
PTAはあくまでも任意団体のため、参加するかどうかは本人の自由。
家庭の事情や仕事の都合などで役員を引き受けることがどうしても難しい、半ば強制的に役員をやらされるしくみが理解できないなどの場合は、退会して役員を回避することもできます。
ただし、子どもたちが参加する学校行事はもちろん、安全に登下校できる環境作りなどもPTAの尽力あってこそと言えます。
また、学校行事で子どもたちに配られる記念品の多くが、PTA会費から準備されているものです。退会すると自分の子どもだけ受け取れないといったケースもあるようで、何より子ども自身がつらい思いをするかもしれません。
子どもはPTAによって温かく守られ、安心して学校生活を送ることができます。その点を十分に考慮したうえで、加入・未加入を決める必要がありますね。
PTA役員は6年のうち1回はマスト?
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PTA役員になるとストレスに、と思われる保護者も多いと思います。PTA役員は「ひとり1回」やるのが一般的なルールのようです。
6年間のうち1回は何かしらの役員を担当するという暗黙の了解が多くの学校にあるため、大抵は避けて通れないと認識しておきましょう。
役員の選出は、事前アンケートによる立候補制、または保護者会での挙手制が基本。名乗り出る人がいない場合は、教師や元役員による推薦制、あるいはくじ引きやジャンケンといったケースも。
高学年で役員未経験の場合は、推薦やくじ引き・ジャンケンの対象者になる可能性大!「小さい子どもがいるから免除」「フルタイムで勤務しているから免除」など、優遇されるかは地域や学校によります。
特にシングルマザーや共働きの家庭にとっては、役員活動が大きな負担やストレスになることも。そのため、役員決めがスムーズにいかず、保護者会で異様な空気が漂うといった苦い経験をされている保護者も少なくありません。
また、「生徒1人につき」最低1回としている学校が多く、子どもが多い家庭は必然的に役員をやる回数が多くなります。なかには、1年間で複数の役員を掛け持ちするという大変なケースもあるようです。
ただし注目したいのが、「2年任期の本部役員を経験すれば2人目以降の役員は免除」としている学校が多いこと。兄弟がたくさんいる場合は、いっそのこと第1子目で本部役員になるのも1つの手でしょう。
とはいえ本部役員となると、2年という任期の長さや、学年委員に比べて集まりの頻度や仕事量の多さが気になるところ。でも、子どもが3人、4人いるなかで何回も学年委員を務めることを考えれば、一気に大役を務める方が得策かもしれません。
1回やってホッとするのは時期尚早かも…
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よくあるのが、PTA役員を低学年のうちに経験済みなのに、高学年になって再び選出されたというケース。「え? 1回やれば免除されるんじゃないの!?…」と驚いてしまいますよね。
もちろん学校の方針にもよりますが、じつはここ数年、1回で済まないケースが「あるある」になってきています。生徒の数が少なくなってきていることや、たまたまクラス内に本部役員経験者が多いなどの理由によって、2回目が回ってくることは決して珍しいことではありません。
高学年になればなるほど立候補が少なくなり、ピリピリした緊張感が漂う役員決め。すでに学年委員を1回経験したという人は多く、本部役員経験者以外は平等に推薦やくじ引き・ジャンケンの対象になってしまうようです。
1回やったら達成感とともに「もう大丈夫」とホッとしたいところですが、そうもいかないのが現状のようですね。特に1学年の生徒の数が少ない学校の場合は、あらかじめ覚悟しておくべきと言えるでしょう。
PTA役員をやるベストなタイミングはいつ?
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そこで湧いてくるのが「いつやったらいいの?」という疑問。どうせやるなら、比較的やりやすいタイミングで立候補したいですよね。
PTA役員をやるタイミングに関しては「早いうちがベスト」とよく耳にします。その理由は、小学校高学年、特に6年生の役員は、卒業式や謝恩会の準備など多忙な活動になりやすく、その分役員活動に取られる時間や労力が大きくなってしまうからです。
その点、低学年では大きなイベントもなく、気軽に活動できると言われています。ただし、入学したての1年生では右も左もわからず、知り合いも少ないため精神的負担が多いでしょう。そう考えると、2~3年生でやるのがおススメです。
ただし、2~3年生はPTA選出の激戦区。楽に済ませたいと考えるのはみな同じなので、立候補者が多く、希望通りに選出されない場合があります。
もしも外れてしまった場合は高学年でやる可能性が高まりますが、所属する委員によっても集まる日数や仕事量が異なるため、一概に落胆する必要はありません。
事前に役員経験者から情報を集めておき、負担が少ないところや自分に合っていて楽しくがんばれそうなところを選ぶとよいでしょう。
やると決めたらトコトン楽しむべし
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何かとささやかれる、PTA役員になるストレスや苦労話。
それゆえに「PTA=面倒」というイメージが固定されてしまっています。
しかし実際には、メリットもたくさんあります。学校での知り合いが増えたり、参観日以外にも子どもの様子を見られたり、子育てに役立つ情報を得られたり…。何より、ママが頻繁に学校に行くと子ども自身が喜びます!
「やる前は憂鬱だったけど、実際やってみたら楽しかった!」という経験者は意外と多いです。あまり気負わずに、やると決めたら子どもと一緒にトコトン楽しみましょう!
参照先:
優良PTA文部科学大臣表彰の実践例|文部科学省
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