赤ちゃんの沐浴に便利なベビーバス。最近ではさまざまな種類がそろっているため、どのタイプを選べばよいのか悩む家庭も多いのではないでしょうか?
しかも沐浴期間はたった1ヶ月程度のため、「そもそもベビーバスは必要なの?」なんていう素朴な疑問も浮かびますよね。
そこで今回は、ベビーバスの選び方やタイプ別商品の特徴に加え、買わない派のママが実践するベビーバスを代用する裏ワザまで紹介します。
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■ベビーバスは必要?いつまで使うの?
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生後28日未満の新生児期の赤ちゃんは抵抗力が弱く、細菌に感染しやすいため、大人と一緒にお風呂に入ることができません。
そのため、赤ちゃん専用のバスタブを用意して、肌や髪を洗って身体を清潔に保つ「沐浴」を行う必要があります。
ただし、赤ちゃん向けに販売されている専用のベビーバスを必ずしも使用する必要はないため、代用品をうまく活用している家庭もあるようです。
ベビーバスを使用する期間は、一般的に1ヶ月健診で医師から許可が出るまでの約1ヶ月程度が目安。
しかし、兄弟姉妹がいる場合は、子どもたちをまとめてお風呂に入れるのは大変...というママたちも多いですよね。そんなときは、しばらくの間はベビーバスを使い、上の子たちと分けてお風呂に入れるということもやり方もあります。
ベビーバスを使用する期間は“いつまで”という決まりはとくにないため、ベビーバスを使うことで、育児の負担が軽くなるようであれば無理して1ヶ月でベビーバスを卒業する必要はありません。
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■ベビーバスを代用する方法は?
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「1ヶ月程度しか使わないなら、わざわざ買うのもなぁ・・・」なんて、ベビーバスの購入を悩む家庭も少なくないかもしれませんね。
赤ちゃんを沐浴させるときは、もちろんベビーバス専用の商品ではなくても、赤ちゃんの体が浸かれる大きさのものであれば、代用することは可能です。
ここでは、実際に先輩ママが使用していたベビーバスの代用品をご紹介します。
▼大きめサイズの洗面器・たらい
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100均でも購入できる洗面器やたらい。低価格で手に入りやすく、沐浴を卒業後は、漂白剤のつけおき洗いやおもちゃ箱としても活用することができます。
ただベビーバスに比べ浅めに作られているため、入れられるお湯の容量も少なく、その分冷めやすいというデメリットがあります。途中で温かいお湯を足元から足してあげるなどして、湯冷めしないよう配慮をしましょう。
リビングで使用する場合は、お湯が飛び散りやすいので、防水マットやレジャーシートを下に敷いて、床が濡れないように対策しておくと、後片付けもラクにすみますよ。
▼プラスチック製の衣装ケース
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収納用に多くの家庭で使われている透明の衣装ケース。実はベビーバスの代用品として使われているって、知っていましたか?
沐浴期間が終われば、従来通り衣装ケースとして使用できるので、無駄がなく効率的。しかし、大きめの衣装ケースを使うとお湯を捨てる際、重くて大変なので、ベビーバスサイズのコンパクトなものを選ぶとよいでしょう。
すでに自宅で収納用に使っている衣装ケースを使用する場合はしっかり洗い、天日干しにして、よく乾かしてからベビーバスとして活用するようにしてください。
▼レンタルを利用
コスト面や収納面から見て、「専用のベビーバスを使いたいけれど、購入するのは...」という家庭にはレンタルが便利です。
価格帯も1,000円弱~2,000円の範囲で、実際に買うより安価におさえられる商品もあります。最近ではネットで申込みができるので、事前に予約して、自宅で受け取れる便利なシステムも整っています。
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■ベビーバス選びのポイント
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どんなベビーバスを選ぶのがベストなのかは、各家庭によってそれぞれ。まずは選び方のポイントを定めることで、失敗のないベビーバス選びができますよ。
▼使う場所で選ぶ
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沐浴をさせる場所は、家庭によってさまざま。浴室やリビング、洗面台など沐浴を行いたい場所によって、使いやすいベビーバスの特徴や適したサイズが異なります。使う場所にポイントをしぼってみると自分たちに合ったベビーバスを見つけやすくなりますよ。
▼収納方法で選ぶ
フレキシバス(ストッケ)
ベビーバスを使わないとき、どこに、どのようにしまっておくかを考えて商品選びをするのもポイントです。収納するスペースがないという家庭の場合は、使わないときはコンパクトにおりたためるものなど、なるべく場所をとらないものがおすすめです。
ちなみにわが家では子どもが生まれたとき、1LDKのかなり手狭なスペースに住んでいたため、ベビーバス選びの優先順位は、収納方法を一番に考えることにしました。
そのため、まずはコンパクトに折りたためて、掃除の際などに邪魔にならない商品にポイントをしぼって選んだことで、後悔のないベビーバス選びにつながりましたよ。
【ママコラム】
筆者自身は、出産前に沐浴をシュミレーションして、「こんなタイプのものがほしい」というイメージをふくらませていたので、理想に近いタイプのベビーバスを選ぶことができたかなと思っています。
それでも、実際に使ってみると、想像していたよりも赤ちゃんが小さめで、ベビーバスの足元に装着されているストッパーが全く役に立たなかったりと、シュミレーションと現実にはやはりギャップが生まれてしまったという経験があります。
そんなときには、使いにくいと感じる部分をサポートしてくれる便利グッズを後から買い足してみるなど、なるべく快適かつ安全に沐浴させられる環境を整えるようオプションアイテムに頼ってみました。
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■ベビーバスの種類と特徴
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ベビーバスは、使い勝手や収納方法などに応じて、おおまかに4タイプに分けられます。
それぞれの特徴を照らし合わせながら、どのタイプのベビーバスが自分たちに合っているのか、まずは考えてみましょう。
▼安定感のある「床起きタイプ」のベビーバス
床に置いて使うもっともポピュラーなベビーバス。
<メリット>
安定性が抜群な上、すべり止めがついている商品も多いため、小さな赤ちゃんをしっかり支えながら、沐浴させることができます。使ったあとも洗いやすく、いつも清潔に保てるので、抵抗力の弱い赤ちゃんにも安心。
沐浴以外にも、夏場はミニプールとして活用できるお楽しみもあります。最近では住宅事情を考慮して、収納場所をとらない、折りたたみ式のベビーバスも販売されています。<デメリット>
ゆったり入れる大きめサイズが多いため、使用する際に場所をとってしまいます。さらに収納場所も必要となるため、各家庭によってスペースに余裕があるかによって、使い勝手がかなり左右されるタイプです。
沐浴期間は一般的に1ヶ月程度しかないため、沐浴を卒業したあと、どのように活用し、収納しておくかを考慮して購入しておくと、あとで後悔がなく満足度の高いベビーバス選びができるでしょう。
▼空気でふくらむ「エアータイプ」のベビーバス
空気を入れてふくらませて使うビニール製のベビーバス。収納のしやすさから、最近人気を集めているタイプです。
<メリット>
使わないときは、空気を抜いて折りたたんでおけるので、どの家庭でも使いやすく収納も便利。さらに持ち運びがラクなので、家族で赤ちゃんを連れて帰省する際などもバッグに入れてそのまま外出先で使うことができます。<デメリット>
空気でふくらませて使用するため、穴があいて破損してしまうなど、耐久性には少し不安が残ります。
実際、わが家ではこのエアータイプを使用しましたが、ビニール製ということもあり、赤ちゃんを底に座らせたときなど、若干すべりやすい難点もありました。
使わない間は空気を抜いて収納しておけるメリットはあるものの、使うたび空気を入れるという手間がストレスに感じるママもいるかもしれませんね。
▼広げるだけで沐浴スペースに早変わりする「マットタイプ」のベビーバス
赤ちゃんを寝転ばせて洗うことができるベビーバス。シンク・洗面台で広げて使うこともできます。
<メリット>
シンクや洗面台などでもさっと広げるだけで沐浴できる手軽さが魅力。種類によっては、厚みがなく、コンパクトに使えるので、収納場所をとらないのもうれしいポイントです。
沐浴を卒業した後も、入浴後の着替えの際に寝かせておけるマットとして、引き続き使用できます。<デメリット>
プラスチック製などのベビーバスに比べ、乾燥させるのに少し時間が必要。カビがはえないよう、清潔に保つのに多少の手間がかかるというマイナス点があります。
▼シンクや洗面台で立ったまま洗える「シンクタイプ」のベビーバス
シンクや洗面台にはめこんで使うことができるベビーバス。コンパクトサイズの「床起きタイプ」や超薄型の沐浴タブなどがこの「シンクタイプ」に該当します。
<メリット>
シンクや洗面台で立ったまま赤ちゃんを沐浴させられるので、足腰の負担が少ないのが何よりうれしいポイントです。コンパクトサイズで、なかには折りたためるタイプのものもあるため、収納場所に困らないというメリットもあります。<デメリット>
シンクや洗面台が小さめだと、サイズが合わず使うことができません。購入前には、必ずサイズを測って使用できるかどうか事前に確認しておく必要があります。
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■ベビーバスの使い方&正しい沐浴方法をおさらい
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どのように赤ちゃんを沐浴させるかをイメージすることで、「こんな機能があったらいいな」というベビーバス選びのポイントがひらめくこともあります。
ここでは具体的なベビーバスの使い方を説明しながら、沐浴の方法についてもおさらいしていきましょう。
▼準備するもの
・ベビーバス
・沐浴用のボディ用石けん・シャンプー
・温度計
・ガーゼ・沐浴布
・バスタオル
・着替え・オムツ
沐浴させるときに必要となるガーゼや石鹸以外にも、お風呂上がりに使うバスタオルや肌着、オムツも用意しておきます。
防水シートの上にバスタオルを広げておくと、床を濡らすことなく、後片付けもラクにすみます。さらに湯上りに肌着とアウターを一枚ずつ着させるのは手間と時間がかかるため、それぞれボタンをはずし、重ねて、そでを通した状態にしてセッティングしておくと、湯冷めさせることなくスムーズに服を着せられますよ。
▼沐浴の手順
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1.ベビーバスにお湯を張る
まずベビーバスの7分目までお湯を張ります。
マットタイプのベビーバスを使う場合は、シンク・洗面台に栓をしたら、赤ちゃんの体がつかれる程度までお湯をためます。温度は38~40℃で、大人にとっては少しぬるめの温度で設定します。
赤ちゃんをベビーバスに入れる前に必ず温度計で確認し、ママも実際にお湯に触れて温度を確認するようにしましょう。
2.赤ちゃんの胸にガーゼをかけ、抱きかかえる
突然お湯に触れると赤ちゃんは驚いてしまうため、お腹にガーゼをかけて、安心感を与えて入浴させます。
抱きかかえる際は、赤ちゃんの耳にお湯が入るのを防ぐため、「親指と中指」で両耳をふさぎ、手のひらで支えます。さらにもう片方の手の平に、赤ちゃんのおしりをのせ、足元までしっかり抱きかかえます。
しかし、近年では鼓膜によくないということで、耳をふさがないやり方もあるため、沐浴指導を受ける病院の指示に従って進めてください。
3.足元からゆっくりお湯にいれる
足元からゆっくりお湯に入れ、全身がつかったらおしりを支えていた手を抜き、ベビーバスの底に座らせます。
片手で首元を支えながら、もう片方の手で赤ちゃんにやさしくお湯をかけながら、沐浴布を赤ちゃんの体になじませます。
4.ガーゼで顔を拭く
ガーゼを軽く濡らして、目元など顔をやさしく拭いていきます。指にガーゼを巻き付けて、目元をすっと拭ってあげると目やにが取れやすくなります。
病院によっては、顔にお湯がかかっても大丈夫と考え、ボディ用石けんの泡でくるくるやさしく洗うことを推奨するところもあるようですので、こちらも沐浴指導を受ける病院のやり方に従って進めてみてください。
5.シャンプーでやさしく頭を洗う
赤ちゃんの顔にお湯がかからないよう、少し頭をそらし気味にして、まずはゆっくり頭にお湯をかけます。シャンプーを泡立てたら、爪を立てないよう指の腹を使って、やさしく頭皮を洗っていきます。
6.首から順番に体を洗う
基本的に、顔から近い順番で洗い進めていきます。首から脇を通って、腕、胸、お腹から足元へと下がっていくのが理想的な洗い方です。首や股などのしわ部分は汚れがたまりやすい場所なので、しわを広げるようにして洗ってあげましょう。
体の前側を洗い終えたら、うつぶせにして、おしりと背中を洗います。泡ですべりやすく、手が小さいママには大変なので、そんなときは無理をせず、あおむけのままの状態で背中側に手を入れて、さっと洗ってあげる程度でも大丈夫です。
7.しっかり体が温まったら、上がり湯をして終了
ひと通り洗い終わったら、しっかりお湯につかって体を温めます。最後にシャワーもしくは、洗面器にためておいたお湯で泡を洗い流してお湯から出します。
8.湯上がりはスキンケアなどのお手入れを
沐浴後は、用意しておいたタオルで包んで、しっかり水分を拭きとります。綿棒でおへそや耳を掃除したら、ローションで全身を保湿し、服を着せて、おしまいです。
沐浴が終わったあとは、授乳をしたり、寝付かせたりとノンストップで赤ちゃんのお世話が続きます。
とくにママ1人の場合は、赤ちゃんから離れられず、目も離せないので、沐浴の後片付けがラクにすむベビーバスだと掃除の負担も軽くなりますよ。
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