2018年9月10日 12:00|ウーマンエキサイト
連載記事:パパ小児科医の子ども健康事典
【医師監修】子どもが発熱! 救急受診する目安や判断基準は?<パパ小児科医の子ども健康事典 第3話>
熱が高すぎて後遺症が残らないか心配です。
熱そのもので脳に障害が起こる可能性は低く、何らかの後遺症が生じる場合は脳炎や髄膜炎などが熱の原因となっています。熱の原因や全身の状態が関係しているため、たとえ40度でもその原因が風邪だけであれば、後遺症にはつながらないと考えられます。
高熱でうなされている時にはどうすればいい?
熱でうなされている状態を「熱せん妄」といいます。一時的に意味がわからないことを言ったり、つじつまの合わないことをしたりします。
多くは短時間でおさまり、その後普段通りになります。ただ、すぐにはおさまらず意思の疎通もとれない場合は、まれに脳炎や脳症の可能性もあります。熱にうなされる状態のすべてが脳炎や脳症というわけではありませんが、判断に迷う場合は医療機関に相談しましょう。
熱があって小刻みに手足が震えているけど大丈夫?
このように、発熱と共に手足が小刻みに震えている場合は、けいれんかどうかがポイントになります。視線があって、意識がはっきりしていればけいれんではなく、発熱の初期に起こる「悪寒」によるものでしょう。熱が上がりきってしまえば震えはなくなってきます。
モヤモヤした気持ちを抱いたら小児科へ
最後に、小児科医の私でも子どもが発熱をしたら不安な気持ちになります。医療関係者でない方ならなおさらでしょう。
「熱が出て不安だから大丈夫かどうか確認したい」でも、十分受診の理由になります」。緊急性の判断は難しいところもありますが、この記事や「こどもの救急(ONLINE-QQ)」などを参考にしてください。
また
「何だか様子がおかしい」という保護者のカンはたいてい当たっているように思います。もちろん緊急性のない受診は最小限にすべきですが、何かモヤモヤした気持ちがあれば受診を考えていいでしょう。
私を含め、小児救急に関わる医療者の多くはそんな保護者のモヤモヤを少しでも解消したいと願っています。
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