■大切な記憶が思い出され、母である自分を褒めたくなる
子どもの成長記録を残すべく、Instagramで漫画を描き始めたユウコトリトリさん。「いつか忘れてしまうかもしれないささいなことも、この本を読み返して懐かしく思い返せる日々がくることを今から楽しみに、これからもがんばっていこうと思う」と言います。
子育て中のおもしろい出来事や失敗は、少し時間が経つと意外にも忘れてしまうもの。『カエル母さん』の“あるある”はそんな、本当は大事で忘れたくなかった小さな記憶を、数コマの漫画で一瞬にして思い出させてくれます。
「あ、あのときの私と一緒だ…」「そういえばこんなことあった!」と。
『カエル母さん』コラム「子育てが思っていたのと違った」より
でも、なぜでしょう? 楽しかった記憶は当たり前だけど、つらかった記憶までもが心を温かくさせてくれるのは…。
しくじりは何年経っても恥ずかしいけど笑えるし、つらかった思い出は「あのときの私、がんばってたなぁ」って、「あのときの自分がいたから今があるんだなぁ」って、
なぜか昔の自分を褒めたくなるのです。
現在進行中で子育てにがんばっているママには癒やしを、子どもが大きくなって子育てが一段落したママには懐かしさを与えてくれる『カエル母さん』。
たくさん笑えて、
「お母さんになってよかった!」と心から思わせてくれる1冊なのではないでしょうか。
■作者のユウコトリトリさんにインタビュー
今回書籍を発行されたユウコトリトリさんに、作品のこと、日々の暮らしのことについてお話を伺いました。
――鳥獣戯画風のカエルさんたちで描かれる育児の様子。カエルだからこそより伝わるお母さんの悲哀、オタマジャクシの次男くんのかわいさ…。全部が絶妙ですが、なぜこのテイストのイラストにしようと思ったのでしょうか。
『カエル母さん』より
もともとは、人間の姿の育児漫画を描いていたのですが、ある時思いつきでオチにカエルを登場させたのが始まりです。
「こうしたら面白くなるのでは?」というシンプルな理由。そのカエルが意外と好評でしたので、だんだんとカエルの比率が増えていき…、
いつの間にかカエルファミリーになっておりました。
オタマジャクシは「カエルの子だからやっぱりオタマジャクシでしょ」と自分なりに考え出したキャラクターです。
――母親であり会社員でもあるユウコトリトリさん。大変なとき、しんどいときはどうされていますか? 何か心がけていることやしていることがあれば教えてください。
強いて言えば、家事育児を必要最低限にして、なるべく休む時間を作ることでしょうか。
やる気が出ないときはお惣菜で済ますこともありますし、これからの季節、夕食が素麺のみということもあるでしょう…。
つらさは寝るとわりと忘れるタイプなので、少しでも長く寝るように努力しています。あ、あと背中や腰がしんどい時は次男(17kg)に背中を歩いてもらいます。適度な圧、不規則なリズム感、なかなか良いですよ(笑)。
子どももそれなりに楽しそうです(すぐ飽きますが)。
――現在、世の中が大変な事態となっていますが、家庭のなかで大切にしていることがあれば教えてください。
うーん、参考になるような立派なことはしていません…。
自粛生活、家は片付かないし、子どもの宿題は多いし、子ども同士はケンカばかりで…、本当に大変です。
でもこの先、子どもたちが成長するにつれ、こんなに長い時間、家族全員で家で過ごすことは少なくなるんじゃないかと思って…。
「今は子どもたちと一緒にすごせる貴重な時間だ」となるべく自分に言い聞かせて、雷を落とす回数をセーブしようと努力はしています。努力だけですけど(笑)。現実は、怒鳴りすぎで、常に喉が枯れ気味です…。
『カエル母さん』
ユウコトリトリ著(ぴあ)1,078円
Instagramで話題となっているユウコトリトリさんの描く『カエル母さん』が初の書籍化。育児や家事の“あるある”を鳥獣戯画風のイラストで描出したコミックエッセイは、ママはもちろんパパにも大人気! Instagramで発表された作品は本書のために描き直し、さらに「小学生男子あるある~登下校編」など70ページを超える描きおろし、コラム「子育てが思っていたのと違った」なども収録されている。
ユウコトリトリさんのInstagram:
@yuko_toritori
ユウコトリトリさんのブログ:
ユウコトリトリのカエルだったりヒトだったり
ウーマンエキサイトの連載:
「カエル母さんと3人のこども」
テスト勉強を自主的にやってほしい!という思いから、子どもたちにごほうびを提案しました!【4人の子ども育ててます 第150話】