自分の人生って? 子育てしながら悩み惑う3人の母を描いた群像劇に「胸がギュっとなる」と共感の嵐!
子育てを通して、人生をもう1度なぞっているような感覚に陥る人は決して少なくないでしょう。
それは自らの過去を振り返り、人生と向き合う時間。
しかし、自分の中の嫌な部分を子どもに投影したり、これまでの人生で植え付けられた自尊感情の低さからわが子のことまで否定してしまったり、他人に言えない不安や孤独を抱えてしまうことも…。
そんな親たちの「子育てと人生」に深く切り込んだのが、人気コミックライターむぴーさんの創作コミック『あさひが丘の人々』です。
架空のベッドダウン「あさひが丘」を舞台に3人の母親たちの日常を描いた本作は、人知れず子育てに悩み、人生に惑う、三者三様の母親たちを描いた群像劇。
彼女たちそれぞれが抱える悩みを乗り越えていく姿を通して、親である「私」の人生を見つめ直し、自分らしく生きるためのエネルギーをもらえる物語です。
■2歳の息子を育てるワーママ「谷口ちさと」の場合
『あさひが丘の人々』の主要な登場人物は、年齢も境遇も異なる3人の母親たち。
ライフスタイルも働き方もまったく違う女性たちが「母親」という共通点のみでつながり、交錯しながら物語が展開していきます。
1人目の登場人物「谷口ちさと」は、 共働きでワンオペ育児中のワーママ。目下の悩みは息子の言葉が遅いこと。
わが子の発語の遅さに気づき、不安が募らせていくちさと。見ないようにしてきた不安が顔を出し、いつしか日常に影を落とすようになります。
しかし夫は、心配するちさとの気持ちが理解できず、「悩むだけ無駄」とあっさり。
そんな夫にちさとは…
まるで他人事のようにふるまう夫の姿に、不安と孤独に苛まれていくちさと。
しかし限界の足音はついそこまで迫っていたのでした。