小さな家庭料理のレストランを営み、料理教室、出張料理、ケータリングも手掛ける。E・レシピでは献立、特集などを担当。素材を活かした料理レシピを提供している。JSA(日本ソムリエ協会)認定ソムリエ
空気が秋めいて、キノコが美味しく感じられるようになりました。 今回は マイタケと鶏肉のスパイスカレー をご紹介します。 用意するスパイスはクミンシードとカレー粉のみ 。トロミ付けに少しのジャガイモ。マイタケと鶏肉は旨味たっぷりな食材。その風味を味わうために玉ネギは飴色に炒めずサッと炒めるだけで十分です。手に入りやすい食材で作るレシピ。気楽に作ってみてくださいね。ご飯は白米もOKです。 ■舞茸と鶏肉のスパイスカレー 調理時間 45分 レシピ制作 保田美幸 ・ペアリングにシラーの「赤ワイン」辛口をチョイス スパイスカレーのペアリングワインは、樽を通して熟成させた赤ワインがおすすめ 。今回は南仏のシラーとグルナッシュのブレンドワインを選びました。 ワインの持つ香りがカレー粉のクローブやシナモン、生姜、ナツメグ、甘草などの香りと共通しているので相性が良く 、ひとくち、ふたくちと口にするにつれて奥深い風味を感じられます。カレーは冷めても意外と美味しいので、ワインと共にゆっくりどうぞ。 今回、撮影に使用したワインはこちら。 商品画像出典: Amazon ダンデゾン コート・デュ・ローヌ ル・プティ・アンデゾン【Domaine D'andezon】 フランスコート デュ ローヌ・有機・赤ワイン・ミディアムボディ・辛口・750ml。シラーが主体。濃厚な果実味が存在感を見せています。シナモンのようなアロマがあり、辛口ながらも熟したブドウの甘さが全体によく折り混ざっています。 Amazonでシラー「赤ワイン」を購入する 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2023年10月27日ひょうたんの形をした「バターナッツカボチャ」 。一般的なカボチャ(西洋カボチャ)と比べ 糖質カロリー共に低い ので軽やかに仕上がり、夏の終わりのデザートにピッタリ。 私のお店では毎年バターナッツカボチャを冷製ポタージュにして出していますが、今年はさらにひとつメニューを増やし 「カボチャプリン」 も作りました。水分が多いカボチャなので焼き時間が長くかかりますが、その分 風味が凝縮されてバターに似た滑らかさとナッツに似たコク が強く感じられます。 お子さんが召し上がる場合はラム酒の代わりにバニラビーンズ(バニラエッセンス)を。秋のパーティーシーズンにもオススメのデザートです。 ・ペアリングに「トゥニーポート20年」をチョイス 「ポートワイン」 はポルトガルで作られる甘口の酒精強化ワイン。トゥニータイプは酸化熟成を経たもので、なかでも 10年、20年、30年、40年と熟成年数が表記されたものやビンテージタイプなど木樽で長期熟成を経たタイプは、ドライフルーツやチョコレート、ナッツ、キャラメルなどの香りが感じられ、プリンによく合います 。プリンの他にもチョコレートケーキやバニラアイス、シュトーレンなどドライフルーツたっぷりの焼き菓子、ブルーチーズにも。 空気が秋めき、ワインもおつまみも濃厚で味わい深いものが美味しく感じられるようになりました。ポートは抜栓後に冷蔵庫で1~2ヶ月保存できるお酒。秋の夜長に少しずつ楽しんでみてはいかがでしょうか。 ■バターナッツカボチャプリン 調理時間 1時間40分 +冷やす時間 レシピ制作 保田美幸 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2023年09月26日残暑厳しい日が続きますが、夏野菜をまだまだ楽しめる季節ですね。 スーパーでも様々な種類のナスを見かけるようになりました。なかでも 白ナスは火を通すとトロリとして食べやすく、油で調理するとお肉並みの満足感 。風味が淡白なので様々な食材や調味料に合い、料理好きにとっては魅力的な夏野菜です。 今回は 白ナスのミートソース をご紹介します。白ナスをミートソースで柔らかく煮た料理で、私のお店ではチーズをのせてグラタンにしています。事前に作って温めなおしたり、グラタンにして家族や友達と囲んでも喜ばれそう。 軽やかな口当たりのワインをチョイス ペアリングに カベルネフラン を合わせました。今回選んだものはカジュアルな価格のもの。茎の香りと控えめなタンニンが感じられ、 暑い夏に軽やかに飲める赤ワイン です。イタリアワインのバルベーラや熟成期間が短いサンジョベーゼもおすすめ。 ■トロリとした柔らかさ 白ナスのミートソース 調理時間 30分 レシピ制作 保田美幸 今年は残暑が厳しい予報なので、軽やか系の赤ワインを長く楽しめそうですね。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2023年08月25日梅雨が明け、本格的な夏到来。食欲がない日でも、サラサラと食べやすい冷や汁が美味しい季節になりました。 冷や汁はサッパリとした味わいで食べやすく、夏に人気の一品です。そこで今回は、 ゴマたっぷり 魚の切り身で作る冷や汁 のレシピをご紹介します。ワインとのペアリングもおすすめです。 ・ポイントは魚の骨を出汁で煮た濃い出汁 練りゴマとすりゴマを合わせた栄養たっぷりの冷や汁です。 ポイントは、具がたっぷり入るので濃い出汁で作ること 。市販の出汁を濃く調整しても作れますが、今回は 魚の骨を出汁と煮た濃厚な出汁を作ります 。魚の骨が少なかったり殆ど無い場合は煮干で代用してください。魚の切り身は鯛を使いました。スズキやサバ、サバや鮭など手に入るもので作れますが、アジやイワシ、タラなどは小骨を取り除くことが少し手間がかかることもご留意ください。魚もみそも焼くと香ばしさがたち、風味がよくなります。 ご飯は麦ご飯や玄米でより栄養価を高めてもいいですし、素麺や冷麦もいいですね。 ・ペアリングは和食に合うオレンジワインを ペアリングワインに、オレンジワインを おすすめします。ブドウの酸味が柑橘の代わりに料理をサッパリと引き締め、皮ごと浸漬して作られた複雑な風味が、複雑な出汁やみそによく合います。オレンジワインは和食にも良く合う料理。気軽に試してみてはいかがでしょうか? ■ゴマたっぷり 魚の切り身で作る冷や汁 調理時間 20分 レシピ制作 保田美幸 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2023年07月26日梅雨の晴れ間に気温が30℃を超える真夏日もあり、冷たい素麺が美味しく感じられるようになりました。 細くてみずみずしい素麺は喉越しがよく、食欲が落ちやすい暑い日でも食べやすいからこそ、タレや具に変化を加えて飽きずに食べたい食材。そこで今回は 豚しゃぶのクルミだれ素麺 をご紹介します。 夏野菜と一緒に食べる、栄養価の高い素麺 素麺に豚しゃぶと夏野菜を盛り合わせ、クルミや練りゴマ、豆乳などを合わせた“たれ”でいただく栄養価の高い素麺です。香ばしく煎ったクルミたっぷりのたれは満足感が高く、そのまったりとした風味をライムの酸味が引き締めくれます。夏野菜は他にもレタスやトマトなどお好みのものを合わせてもいいですね。 素麺を飽きずに食べるメニューのひとつとして、ぜひお試しください。 ■豚しゃぶのクルミだれ素麺 調理時間 20分 レシピ制作 保田美幸 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2023年06月30日最近のお店のメニューに「皮なしサルシッチャ」を加えました。 「サルシッチャ」はイタリア発祥の料理でひき肉にハーブやスパイスを加えて腸詰にした生の状態のもの 。食べるときに加熱して火を通して食べるのが主流ですが、皮から味の付いた挽肉を取り出してピザやパスタの具にすることもあります。 ・サルシッチャとソーセージの違いって? 「サルシッチャ」とよく似た 「ソーセージ」は燻製にしたりゆでて加熱したもののこと 。なので、お店でサルシッチャが余ったら火を通して常備菜にしています。火を通したソーセージは日持ちがしますし、冷凍保存も可能。食べたい時にオーブンで焼けばすぐに食べられて便利ですし、お弁当のおかずやビールのおつまみにもぴったりです。 お店では塩漬けにした豚肩ロースをミンチ状にして作りますが、今回は粗挽きのお肉で手軽に作るレシピにしました。 ・決め手のフレッシュハーブは、よもぎや大葉、パクチーやミントも◎ 味の決め手はフレッシュハーブ 。今の季節は様々なフレッシュハーブが採れ始めるので、お好みの風味を楽しめます。お店では和のフレッシュハーブ「よもぎ」を使いました。「よもぎ」は「セージ」の風味と少し似ていて、豚肉の臭みを美味しくカバーしてくれます。 これからの季節は「大葉」でサッパリ味もいいですし、他にも「パクチー」や「ミント」でアジアンテイストもいいですね。もちろん「イタリアンパセリ」や「バジル」などのオーソドックスなものでも美味しいですし、ドライハーブでもOKです。たっぷり作って楽しんでみてください。 ■手作りソーセージ(皮なしサルシッチャ) 調理時間 50分 ※調理時間に、肉種を置く時間と火を通したソーセージを冷ます時間は含みません。 レシピ制作:保田 美幸 【材料】 (2人分) <肉種> 豚ひき肉(粗挽き)…200g 塩…2g ニンニク(すりおろし)…1/2片分 イタリアンパセリ(刻み)…適量 粗挽き黒コショウ…適量 粒マスタード…適量 ケチャップ…適量 ブロッコリー(塩ゆで)…4房 ジャガイモ(塩ゆで)…1個 【作り方】 1、 ボウルに<肉種>の材料を入れて手で練り混ぜ、冷蔵庫で30分以上置いて味をなじませる。 2、 (1)を4等分にして手でソーセージ状に伸ばし、空気が入らないようにラップでしっかり包む。 3、 (2)をさらにアルミホイルで包み、ジッパー付きの袋に入れて湯煎で30分火を通す。ジッパー付きの袋を取り出し、完全に冷ます。 Point:冷ますことで肉汁がソーセージから流れ出にくくなります。 4、 ソーセージをラップから外してアルミホイルにのせて、オーブントースターで焼いて器に盛る。お好みで粒マスタードやチャップを添え、ブロッコリーやジャガイモなどの付け合わせの野菜を添える。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2023年05月18日その美容効果の高さから「ナッツの女王」とも呼ばれるピスタチオ。ペーストやクリームなど種類も増え、料理に使いやすくなりました。 今回は ピスタチオペーストを混ぜ合わせたレアチーズケーキ をご紹介します。そのまろやかさがクリームチーズと合い、見た目も新緑の季節にぴったりです。大型連休も間近なので、前日につくって友人や家族と楽しんでもいいですね。 ソースはピスタチオと相性の良い「ラズベリー」を合わせました。 手に入らない場合はブルーベリーやイチゴで代用できますが、ラズベリーよりも酸味が低く甘いので、レモン汁を倍にして酸味を強めて ください。 ■レアピスタチオチーズケーキ 調理時間 3時間30分※プレーンヨーグルトを水きりする時間は含みません。 レシピ制作:保田 美幸 【材料】(4~6人分※直径15cmの底が抜ける型 1台分) クリームチーズ…200g 砂糖…60g ピスタチオペースト…60g プレーンヨーグルト…200g 生クリーム…90g 粉ゼラチン…5g 冷水…大さじ2 <土台> ビスケット…50g バター…30g <ベリーソース> 冷凍ラズベリー…200g 砂糖…20g レモン汁…1/8個分 【下準備】 ・クリームチーズは常温で柔らかくしておく。 ・ヨーグルトはキッチンペーパーをのせたザルに入れて半日冷蔵庫に入れ、100gまで水きりする。100gより少なければ水きりした水分で調整する。 ・耐熱容器に冷水を入れ、粉ゼラチンをふやかす。 ・型の底と側面を水でぬらし、オーブンシートを敷く。 【作り方】 1、 <土台>を作る。ビスケットはビニール袋に入れてめん棒等で押さえながら転がし、細かく砕く。無塩バターを耐熱容器に入れてラップをかけ電子レンジで加熱して、砕いたクッキーとしっとりと合わせる。型の底に移し、底をスプーンで押しながらしっかり敷き込み、冷蔵庫で冷やしておく。 Point:電子レンジは600Wを使用しています。 2、 大きめのボウルでクリームチーズと砂糖を練り混ぜ、ピスタチオペースト、水きりしたヨーグルトを順に加えてよく混ぜ、網に通してこす。 Point:ひと手間がかかりますが、網に通すことで舌触りがなめらかになります。 3、 ゼラチンを湯せんで溶かし、(2)に加えて手く混ぜ、(1)の型に流し入れる。表面を平らにならし、冷蔵庫に3時間以上置いて冷やしかためる。 Point:表面に凹凸ができたら、熱湯で温めたスプーンの背でなでながら平らにする。 4、 <ベリーソース>を作る。全ての材料を鍋で混ぜて30分置く。鍋を中火にかけ、フツフツしてきたら弱火にして鍋に蓋をする。水分が出たら強めの中火にかけ、弱いトロミがついたら火を止めて、容器に移して冷やす。 5、 ケーキをお好みの大きさに切り、<ベリーソース>を添える。 紅茶はもちろん、厚みのある白ワインや中甘口なワインにもよく合います。新緑の季節のデザートにぜひお試しください。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2023年04月20日「パセリ」は一年を通して手に入りますが、旬は春と秋。 今の季節、様々な料理に「パセリ」は爽やかな香りをプラスしてくれます。瑞々しくて柔らかいのでちぎってサラダに合わせても美味しいです。今回は同じく春が旬の 「新玉ネギ」を合わせた和風ソース をご紹介します。 ■幅広い料理ぴったり合う旬のソース みじん切りにした 「新玉ネギ」と「パセリ」に「しょうゆ」「酢」「砂糖」を合わせたサッパリとしたソース で、 「カルパッチョ」のようなサッパリとした料理から「揚げ物」などのボリューム感がある料理まで、 幅広い料理に合わせることができます。 ■鯛の唐揚げ 新玉パセリソース 調理時間 40分 レシピ制作:保田 美幸 <材料 2人分> 鯛(切り身) 2切れ 酒 大さじ1 塩 少々 片栗粉 適量 揚げ油 大さじ4~5 パセリ(みじん切り) 7~8房分 新玉ネギ(みじん切り) 1/8個分 砂糖 小さじ2 しょうゆ 大さじ1 酢 小さじ2 <下準備> ・ボウルで<パセリソース>の材料を混ぜ合わせ、30分以上置く。 <作り方> 1、鯛は小骨を抜き、<下味>をからめて15分置き、汁気を拭き取る。 2、揚げ油を170℃に予熱し始める。(1)に片栗粉をまぶし、170℃の揚げ油でカラリと揚げる。 3、油をきって器に盛り、<新玉パセリソース>をかけていただく。 レシピでの鯛はタラで代用できます。鶏の唐揚げもいいですね。
2023年04月02日桜が開花しはじめ、春の陽気に包まれるようになりました。街を歩くとどのお店もピンクと新緑の色で彩られて春の訪れが感じられます。 今回はそんな季節にぴったりの 「エビのビスク風」 をご紹介します。 「ビスク」とは、甲殻類を殻ごと香味野菜と共に炒めて煮込み、漉したものにクリームを加えて仕上げた濃厚な味わいのスープ のこと。 ・エビの殻を使って旨味たっぷり 有頭エビなどを煮込んで裏ごしますが、家庭ではもったいないので、手に入りやすいバナメイエビやブラックタイガーなどのエビをソテーして主役にし 殻と玉ネギでビスク風のスープに 仕上げています。本来のビスクではないのですが 旨みは十分。リッチな味わい です。 ・軽やかな辛口ロゼをペアリング ペアリングワインに辛口のロゼワインはいかがでしょうか。 白ワインよりもコクがあり、赤ワインよりも軽やかなのでエビや鶏などの料理におすすめ です。なかでも「直接圧搾法」で作られたロゼワインは渋みが少ない爽やかなワインで今回の料理によく合います。 ■エビのビスク風 調理時間40分 レシピ制作:保田 美幸 【材料】 (2人分) エビ…10尾 塩…少々 玉ネギ…1/8個 お米…大さじ1 オリーブ油…大さじ1.5 水…350ml ブロッコリー…4房 バター…5g 塩…適量 【準備】 ・エビは殻から外し、背ワタを取り除く。エビは水洗いして水気を拭き取り、塩少々をまぶす。殻は水洗いしてザルに上げる。 ・玉ネギは縦薄切りにする。 ・ブロッコリーは小房に分ける。軸があれば外皮を厚めにむいて食べやすい大きさに切る。 【作り方】 1、 フライパンにオリーブ油の半量を入れて強火で熱し、エビを並べ入れ、両面に焼き色をつけていったん取り出す。完全に火を通さなくてよい。 2、 (1)のフライパンに残り半量のオリーブ油を中火で熱し、エビの殻、玉ネギ、お米を炒める。 3、 玉ネギとお米が透き通ってきたら水を注ぎ、煮たったらアクを取り除いて弱火にし、フライパンに蓋をして20分蒸し煮にする。 4、 (3)をミキサーで撹拌し、網に通して戻し入れる。 Point ミキサーがガラス製の場合は粗熱を取ってから撹拌してください。 5、 エビを(3)へ戻し入れ、ブロッコリーとバターを加えて中火で火を通す。塩で調味し、器に盛る。 今年の春は家族や友人とテーブルを囲む方も多いのではないでしょうか。よい時間のお役に立てましたら幸いです。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2023年03月23日寒い日に食べたくなる 熱々のクリームグラタン 。 お店でもマカロニグラタンやジャガイモのグラタンは冬の人気メニューです。今回は 春の魚「鯛」とジャガイモで手軽に作るクリームグラタン をご紹介します。 鯛は手軽に調理できる切り身を用います。骨から出るスープがジャガイモとよく合います。魚の臭みを抜くために全体に塩を振って約10分置き、臭みを伴った水分を拭き取るようにしてください。 ■「ブールマニエ」でホワイトソースのトロミを簡単に クリームグラタンに欠かせないホワイトソースのトロミは、 「ブールマニエ」を使うのでとても簡単 です。ブールマニエとはバターと小麦粉を練り混ぜたもの。スープやソースの仕上げにトロミをつけるときに使います。 基本的にバターと小麦は同量 ですが、今回はジャガイモからもトロミがでるので「2:1」の配合にしました。 ■ペアリングワインのオススメ スパイスや生クリーム不使用の優しい味わいのグラタンです。ペアリングワインは 樽熟成をした「シャルドネ」 などやふくよかな 「ヴィオニエ」「ゲヴェルツトラミネール」がおすすめ です。 ■鯛のポテトグラタン 調理時間60分 レシピ制作:保田 美幸 【材料】(2人分) 鯛(切り身)…2切れ 塩…少々 ジャガイモ…2個 水…適量 牛乳…200ml 塩…適量 <ブールマニエ> バター…10g 小麦粉…5g ピザ用チーズ…適量 【下準備】 ・鯛に塩を振り、10分置いて水気を拭き取る。 ・ジャガイモは皮をむき、厚さ1cmに切る。 <Point>ジャガイモは水にさらさずOKです。アクが気になる場合はさらしてください。 ・<ブールマニエ>の材料を練り混ぜておく。 ・オーブンを250℃に予熱しておく。 【作り方】 1、 鍋にジャガイモと鯛を入れ、水をかぶる位まで注いで強火にかける。煮たったらアクを取って弱火にし、蓋をして15分蒸し煮にする。 2、 鯛を取り出し、粗熱が取れたら皮と骨を取り除いて身を大きくほぐす。ジャガイモはさらに蒸し煮にしておく。 3、 牛乳を加えて中火で煮たてる。ヘラでジャガイモを粗く潰しながら煮て、ヒタヒタになったら鯛を戻し入れ、<ブールマニエ>を加える。ゆるいトロミがついたら塩で薄く調味する。 <Point>ピザ用チーズをのせるので、塩は控えめにしてください。また、ここで強いトロミをつけると焼き上がりがボッテリとかたくなるので、ゆるめにトロミをつけてくださいね。 4、 (3)をグラタン皿へ移し、ピザチーズをのせ、予熱したトースターまたは250℃に予熱セットしたオーブンで12~15分焼き、焼き色が付いたら取り出す。 寒さのなかに春が感じられる季節。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2023年02月22日「春菊」 が旬を迎え、柔らかな葉とそのほろ苦さがより美味しく感じられるようになりました。サラダに合わせるとハーブのほろ苦さが楽しめますし、ナムルにするとゴマ油の強い風味とのバランスがよく鍋やお浸しといった和食以外でも幅広く楽しむことができます。 ・春菊で作ったジェノベーゼ風ソース 今回ご紹介する葉を使ったソースは ジェノベーゼソースのバジルを春菊で代用したソース です。 塩ゆでしたジャガイモとブロッコリーに合わせたサラダ は、冬の洋食の付け合わせにピッタリです。 ・葉はソース、茎は佃煮に サラダの他にも 魚や肉のソース、スパゲティーなど幅広く 楽しめます。フードプセッサーにかけるだけで手軽に作れて、冷蔵保存すると日持ちがするのでたっぷり作ってもいいですね。空気に触れている部分の変色を防ぐため、上面にラップをかぶせておくとよいでしょう。 また、 残った茎の部分は炒めると甘みが感じられて美味しい です。もうひとつご紹介する 茎の部分を使ったアレンジレシピは「春菊の茎とシラスの佃煮」 。手軽にご飯にピッタリの副菜のできあがり。ではまずソースの方からご紹介します。 ■葉を使って「春菊のジェノベーゼ風ソース」 調理時間 10分 レシピ制作:保田 美幸 【材料】 2名分 春菊(葉の部分)…50g ニンニク…1片 オリーブ油…75g 松の実…大さじ1 塩…小さじ1/2 【作り方】 全ての材料をフードプロセッサーに入れて撹拌する。 塩ゆでしたジャガイモとブロッコリーに合わせてサラダに。 ■茎を使って「春菊の茎とシラスの佃煮」 調理時間 10分 レシピ制作:保田 美幸 【材 料】 2名分 春菊の軸…1/2袋分 シラス…大さじ2 サラダ油…小さじ1 <調味料> 酒…小さじ2 砂糖…小さじ1 しょうゆ…小さじ1 すり白ゴマ…小さじ2 【準備】 ・春菊の軸は粗く刻む。 ・<調味料>の材料を合わせておく。 【作り方】 1 フライパンにサラダ油を熱し、春菊の軸を炒める。しんなりしたらシラスと<調味料>を加えて煮る。 2 水分が少なくなったら火を止めてすり白ゴマを合わせる。 お弁当のおかずにもおすすめです。旬の季節に試してみてはいかがでしょうか。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2023年01月28日おせち料理は新年最初にいただくお祝いの料理なので、足りないことがないようにとの配慮から多めに準備するものの三が日を過ぎて残っていることもしばしばです。なかでも 煮しめ は色々な野菜が使われていてヘルシーな上に日持ちがするので、多めに準備される方も多いのではないでしょうか。 今回はその 「煮しめを刻んで作るキーマカレー」 のレシピをご紹介します。 豚ひき肉も入った栄養バランスのよいカレーで、野菜に味が染み込んでいるので短時間で味わい深いカレーに仕上がります。 玉ネギは市販の 炒め玉ネギ を使用して手軽に作るレシピに仕上げていますが、手に入らない場合は みじん切りにした玉ネギを15~20分間じっくりと茶色に色付くまで炒めて ください。 甘みの増した玉ネギとスパイスがよく合い、カレーの美味しさが引き立ちます。 ■お煮しめで作るキーマカレー 調理時間 15分 レシピ制作:保田 美幸 <材料 2人分> お煮しめ 100g 豚ひき肉 150g 炒め玉ネギ(市販品) 50g サラダ油 大さじ1/2 カレー粉 大さじ1.5~2 トマトピューレ 大さじ3 ニンニク(すりおろし) 1片分 ショウガ(すりおろし) 1片分 プレーンヨーグルト 大さじ1.5 水 100ml 塩 適量 ご飯(炊きたて) 2皿分 ハーブ(飾り用) お好みで <下準備> ・お煮しめは汁気をきって、細かく刻む。 ・<合わせスープ>の材料を合わせておく。 <作り方> 1、フライパンにサラダ油を中火で熱し、豚ひき肉を炒める。火が通ったらお煮しめと炒め玉ネギを加えて炒め合わせる。 炒め玉ネギがない場合は玉ネギ1/2個をサラダ油大さじ1/2で15~20分弱めの中火で茶色に色付くまで炒めてください。途中で焦げそうになったら水を少量加えて茶色に色付いた部分をヘラでこそげ取りながら炒めてください。 2、カレー粉を加えて炒め合わせ、粉っぽさがなくなったら<合わせスープ>を加える。時々混ぜながら煮詰め、塩で味を調える。 3、お皿にご飯をよそい、カレーを盛る。 お好みで刻んだナッツやハーブを散らしてもいいですね。 三が日を過ぎて刺激のある料理を食べたくなった時にオススメの一品です。
2023年01月02日鍋が美味しい季節になりました。 今回は韓国の水炊き、タッカンマリをご紹介します。 タッカンマリは「鶏一羽」という意味で、日本の水炊きのような鍋料理 です。丸鶏と一緒に玉ネギ、ニンニク、長ネギ、ジャガイモも煮込みます。 骨から出る優しい味わいの出汁に香味野菜の風味が相まって、〆のうどんまで美味しくいただくことができます。 ・手羽元ともも肉で手軽に作れる 今回は手に入りやすい「手羽元」と「鶏もも肉」で作りました。タレはコチュジャンをベースにすりおろしニンニク、スライスした玉ネギなどを合わせたもの。淡白な具によく合います。 ■タッカンマリ 調理時間 1時間 レシピ制作 保田美幸 【材料】 2名分 鶏もも肉…1枚 鶏手羽元…6本 玉ネギ…1/2個 ニンニク…2片 長ネギ…1本 メークイン…1個 <スープ> 酒…大さじ4 水…600ml 塩…小さじ1/2 <タレ> コチュジャン…大さじ2 しょうゆ…大さじ1 ニンニク(すりおろし)…1/2片分 玉ネギ(縦薄切り)…1/8個分 粉唐辛子…小さじ1~2 キムチ…適量 うどん…1~2玉 【準備】 ・鶏もも肉は余分な脂と太い筋を切り取って大きめのひとくち大に切り、鶏手羽元と共にザルにのせ、熱湯をまわしかけて臭みを抜く。 ・ニンニクは縦半分に切って芽を取り除き、包丁を押し当ててかるく潰す。 ・長ネギは幅3cmに切る。玉ネギは4つのくし切りにする。メークインは皮をむき、幅1cmに切って水に放つ。 ・ボウルで<タレ>の材料を混ぜ合わせる。 ・うどんは表示の通りゆでてザルに上げる。 【作り方】 1、 鍋に<スープ>の材料を入れ、鶏もも肉、鶏手羽元、玉ネギ、ニンニクを入れて強火にかける。煮たったらアクを取って弱火にし、鍋に蓋をして30分煮込む。 2、 長ネギとメークインを加えて柔らかくなるまで煮る。 3、 取り鉢に具とスープを少しずつ取り分け、<タレ>をからめていただく。途中でキムチを加えて味に変化をつけてもよい。 4、 〆にうどんを入れて少し煮込み、取り分ける。 寒さが厳しい日が続く季節。タッカンマリで体を温めてみてはいかがでしょうか。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年12月21日「シュトレン」 はクリスマスを待つ4週間のアドヴェント期間に薄く切っていただくドイツの伝統菓子。 バターたっぷりの生地にドライフルーツとナッツが入った満足感の高い焼き菓子で、 スパイスとラム酒の香りが冬の気候とよく合い、コーヒーや紅茶のお茶請けにもピッタリ です。 ・まず手に入りやすい材料で 今回は手に入りやすい材料で作るシンプルなレシピをご紹介します。ラム酒漬けレーズンとアーモンドをたっぷりと混ぜ込んだリッチなシュトーレンです。溶かしバターやレーズンに染み込んだラム酒が生地にゆっくりと混じり合いながら馴染んでいくので、完成してから1週間は冷蔵庫に置いておきましょう。 ・好みでドライフルーツを加えても ドライフルーツはラム酒漬けレーズンだけでも美味しいですが、 オレンジピールやクランベリーを合わせても美味しい です。(ラム酒漬けレーズン90g・オレンジピール20g・ドライクランベリー10g)また、スパイスはシナモンパウダーにカルダモンやナツメグパウダーを合わせるとより風味豊かに仕上がります。この季節に製菓店でよく見かける「ミックススパイス」を使うのも便利です。 お店や料理教室では中心に栗の渋皮煮やマジパンを包んでいます。渋皮煮の煮汁も生地に馴染んでより贅沢な風味を味わえます。 ■「レーズンとアーモンドたっぷりのシンプルシュトレン」 調理時間3時間(1週間寝かせる時間は除く) レシピ制作 保田美幸 【材 料】 <前種> 準強力粉…50g ※準強力粉はリスドォル等のフランスパン専用粉ですが、手に入りにくい場合は強力粉と薄力粉を「強力粉:薄力粉=8:2」に置き換えて作ります。その場合の分量はページ最下部のレシピをご参照ください。 きび砂糖… 小さじ1 牛乳… 65g インスタントドライイースト… 3g <生地> 無塩バター… 70g 塩… 2g きび砂糖… 30g 卵黄… 1個分 アーモンドパウダー… 50g シナモンパウダー… 2~5g 準強力粉… 150g ラム酒漬けレーズン… 120g アーモンド… 30g 無塩バター… 70g 粉砂糖… 適量 【準 備】 ・<前種>の牛乳を人肌程度に温めてボウルに入れ、きび砂糖とインスタントドライイーストを加えて泡立て器で混ぜて溶かし、準強力粉50gを加えて30秒よく練り混ぜる。ラップをかけて温かいところに置き、ひとまわり大きくなるまで45分置く。 ・<生地>の無塩バター70gを常温に戻しておく。 ・ラム酒漬けレーズンは水気をきる。 ・アーモンドは粗く刻んでおく。 【作り方】 1、 大きめのボウルに<生地>の無塩バターと塩を入れて泡立て器で混ぜ、砂糖を加えて全体が白っぽくなるまでよく混ぜる。 2、 (1)に卵黄を混ぜ合わせ、アーモンドパウダーとシナモンパウダーを加えてさらに混ぜる。 3、 (2)に準強力粉150gを加え、ヘラで切るように混ぜてそぼろ状にする。 4、 (3)に<前種>を加え、ヘラで切るように8割程度合わせる。 5、 (4)にラム酒漬けレーズンとアーモンドを加え、手でまとめる。捏ねすぎないようにする。 6、 生地を楕円形に伸ばし、端を少しずらして二つ折りに成形する。オーブンシートを敷いた天板に移し、ビニール袋等をかぶせて1時間置く。 7、 予熱をしていない170℃にセットしたオーブンで20分焼く。いったん取り出してレーズンの焦げを防ぐためアルミホイルをかぶせ、さらに15分焼く。 8、 無塩バター70gを湯せんでとかし、刷毛で(7)全体にぬる。 9、 シュトレンが入る大きさの容器の底に粉砂糖を振り、(8)を置き、粉砂糖を全体にたっぷりとかける。冷蔵庫で1週間以上置き、薄くスライスしていただく。 ※焼いた当日は崩れやすいですが、寝かせると馴染んでしっとりとおちついてきます。 クリスマスが近くなるとあちらこちらのケーキ屋やパン屋で見かけるシュトレン。今年は手作りしてみてはいかがでしょうか? 【準強力粉が手に入らない場合】 「強力粉:薄力粉=8:2」の配分で置き換えます。※粉以外の分量は上記と同じです。 <前種> 強力粉… 40g 薄力粉… 10g きび砂糖… 小さじ1 牛乳… 65g インスタントドライイースト… 3g <生地> 無塩バター… 70g 塩… 2g きび砂糖… 30g 卵黄… 1個分 アーモンドパウダー… 50g シナモンパウダー… 2~5g 強力粉… 120g 薄力粉… 30g ラム酒漬けレーズン… 120g アーモンド… 30g 無塩バター… 70g 粉砂糖… 適量 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年12月02日寒くなるにつれて様々な冬野菜が出回るようになりました。 今回は 「冬野菜と柿のロースト」 をご紹介します。カボチャ、レンコン、エリンギ、柿で作っていますが、 カブやゴボウ、人参、イモ類、アボカドや洋梨などでも 作れます。ローストチキンやラザニア、グラタンなどのメイン料理をオーブンで焼く隣で一緒に焼いてもいいですね。 ・オリーブ油に和えてから焼く ポイントは根菜にオリーブ油を和えてから焼くことです。 焦げずにしっとりと火が通ります 。 きのこ類は水分がが多いので焼く直前に塩を振って 焼いてください。柿は皮をむきカットしてそのままロースト。水分が抜けて甘みが増します。冷蔵庫に残った根菜で手軽に作れる華やかな副菜です。 ■冬野菜と柿のロースト 調理時間45分 レシピ制作:保田 美幸 【材料】 2名分 カボチャ…1/8個 レンコン…1/3~1/2節 エリンギ…1本 柿…1/2個 塩…適量 オリーブ油…大さじ1 クミンシード…適量 カッテージチーズ…適量 【準備】 ・カボチャは種とワタを取り除き、厚さ7~8mmのくし切りにする。 ・レンコンは皮をむき、厚さ7~8mmに切る。 ・エリンギは食べやすい長さに切り、手で食べやすい大きさに裂く。 ・柿は皮をむき、4~6等分のくし切りにする。 【作り方】 1、 厚手のビニール袋に塩とオリーブ油を入れて混ぜ、カボチャとレンコンをからめる。エリンギに塩少々を振る。 2、 (1)と柿を耐熱シートを敷いた天板にのせ、200℃のオーブンで15~20分焼く。 Point 竹串で根菜を刺し、かたければさらに焼いてください。また、焦げるようであればアルミホイルをかぶせてください。 3、 器に盛ってクミンシードを降り、カッテージチーズを添える。 仕上げにハーブやスパイスを振ったりカッテージチーズを添えると、見た目も味もより華やかに。クリスマスや年末のごちそうに合わせて作ってみてはいかがでしょうか。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年11月26日「サルティンボッカ」 はイタリアの郷土料理で、薄く伸ばした肉に生ハムとセージを重ねて焼いたもの。”口に飛び込んでくる”という意味の通り手軽に作ることができ、ハーブやバターの香りが食欲をそそります。 ・叩く必要がない生姜焼き肉で手軽に お店でも料理教室でも紹介した一品で、料理教室ではヒレ肉を叩いて伸ばすなど少し手間がかかりましたが、今回は生姜焼き用の豚肉を使ってより手軽なレシピにしました。 おもてなし料理にもぴったりなのでこれからのパーティーシーズンに取り入れてみてはいかがでしょうか。 ポイントは塩加減 です。生ハムの塩分を差し引いて、 下味の塩は控えめに してください。また、ハーブ類はドライハーブで代用できます。 ■ショウガ焼き用の豚肉で「サルティンボッカ」 調理時間15分 レシピ制作:保田 美幸 【材料】 2名分 豚肉(ショウガ焼き用)…8枚 生ハム(小判)…4~5枚 バジル(生)…適量 セージ(生)…8枚 小麦粉…適量 塩…少々 オリーブ油…大さじ1.5 バター…10g 白ワイン…大さじ2 ベビーリーフ…適量 【準備】 ・豚肉は反り返りを防ぐために赤身と脂身の境目に包丁で数カ所切り込みを入れる。 【作り方】 1、 豚肉4枚の両面に小麦粉を薄く振って並べ、生ハムをちぎってのせる。 2、 バジルとセージをのせて小麦粉を薄く振り、残りの豚肉をのせて手で軽く押す。上面に塩と小麦粉をかるく振る。 3、 フライパンでサラダ油を中火で熱し、(2)を並べる。焼き色が付いたら返して火を通し、器に盛る。 4、 (3)のフライパンにバターと白ワインを加えて強火にかけ、フライパンについた旨みをこそぎながら煮詰めて、器に盛った豚肉にかける。ベビーリーフを盛り合わせる。 ■お手頃なものもある赤ワイン「サンジョベーゼ」を 料理に合わせるワインに 「サンジョベーゼ」 を選びました。サンジョベーゼはイタリアを代表する赤ワインで、 すみれやドライトマトなどの香りと酸味とタンニンから出る渋みが特長 です。 軽やかなタイプから重厚なものまで幅広いですが、軽やかなタイプで十分に重厚さが感じられるので肉料理によく合います。お手頃価格のものが多いので、ぜひ気軽に試してみてください。 Amazonで「サンジョベーゼのワイン」を探す 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年11月01日お店で出しているピクルスに欠かせない 「コリンキー」 。 以前は「この野菜は何ですか?」と質問されることも多かったのですが、外食先で目にしたり、最近はスーパーの産地直送コーナーなどで見かけるようにもなり、少しずつ認知されていると感じます。 ・火を通すとカボチャ度がUP! 「生食できるカボチャ」なので、料理はピクルスやサラダ、漬物が主流ですが、 火を通すと生食では感じにくいカボチャの甘みと風味が増し 生食が苦手なお子様も美味しく食べられます。今回はポタージュをご紹介します。 ・ミキサーを使わなくてもOK 玉ネギはじっくりと炒めることで風味が増します。 コリンキーの風味を活かすためジャガイモの代わりに少量のお米を加えました 。口当たりをよくするためにミキサーでかくはんするレシピですが、ミキサーがなければ<準備>のところで玉ネギを粗いみじん切りにし、<作り方3>でブレンダーかフォークで粗く潰すスープも美味しいです。 ■コリンキーのポタージュ 調理時間25分 レシピ制作:保田 美幸 <材料> 2名分 コリンキー…1/4~1/2個(300g) 玉ネギ…1/4個 サラダ油…小さじ2 お米…小さじ1 水…300ml 牛乳…100ml 塩…適量 ミックスナッツ(刻み)…適量 <準備> ・コリンキーは種とワタを切り取り、乱切りにしてさらに7~8mm幅に切る。 ・玉ネギは横薄切りにする。 <作り方> 1、 鍋に玉ネギとサラダ油を入れて中火で炒め、しんなりしたらコリンキーとお米を加えて炒め合わせる。途中で塩を少々加える。 2、 水を注ぎ、煮たったら火を弱め鍋に蓋をして20分蒸し煮にする。火を止めて牛乳を加える。 Point 牛乳を最後に加えることで粗熱が取れます。 3、 ミキサーに(2)を入れてかくはんし、網に通して鍋に戻し入れる。中火で温めて塩で調味し、器に注いでミックスナッツを散らす。 暑い季節には冷製ポタージュもおすすめです。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年10月07日きのこは一年を通して手に入りますが 天然のきのこが旬の秋 は特別な魅力を感じて料理に取り入れる方も多いのではないでしょうか。 ・「蒸し煮」にして味と香りを凝縮! 「きのこ」は 蒸し煮にして水分を飛ばすと、香りと味が凝縮して美味しい副菜に 。出来たてはもちろん 冷めても美味しい ので、この季節のテイクアウトのお弁当に添えて季節を感じていただいています。 今回は「マイタケ」「シメジ」「エリンギ」を合わせましたが、「シイタケ」や「マッシュルーム」「えのき」もいいですね。ただし、シイタケは風味が強くて味を左右するため、控えめの量を合わせてください。 ・ラップで包んで冷凍保存 日持ちは夏は冷蔵庫で3日間、冬は5日間です。冷凍保存もできるので、食べきれない場合は一食で使う量をラップで包んで冷凍保存してください。 オープンオムレツにのせたり、炊きたてのご飯に入れて混ぜてきのこご飯にしたり、幅広い料理で楽しめます。 ■きのこの蒸し煮 調理時間10分 レシピ制作:保田 美幸 <材料> 4名分 マイタケ 1パック シメジ 1パック エリンギ 2本 塩 小さじ1/2 水 大さじ2 <準備> ・マイタケは食べやすく裂く。シメジは石づきを切り落として食べやすく裂く。エリンギは長さ4等分に切り、縦薄切りにする。鍋に全ての材料を入れて混ぜ合わせる。 <作り方> 1、 鍋に全ての材料を入れて混ぜ合わせる。中火にかけ、温まってきたら弱めの中火にして鍋に蓋をし、蒸し煮にしながら時々混ぜる。 2、 全体がしんなりとして水分が出たら火を強めて水分が飛ぶまで混ぜる。味をみて薄ければ塩で調味し、器に盛る。 炊きたてのご飯に入れて混ぜてきのこご飯にしたり、幅広い料理で楽しめます。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年09月21日「白ナス」 はこの季節に直売所やスーパーの産地直送コーナーなどで見かける夏野菜。 油との相性が良く、ソテーや揚げ浸し、豚肉と合わせてみそ炒め、ひき肉と麻婆ナスなどにすると トロリとした舌触りと甘み が楽しめます。 今回は「鶏肉と白ナスのしょうゆ炒め」をご紹介します。 下準備を丁寧にすることで見栄えがよく、ヘルシーで風味よく 仕上がります。 ・下準備のポイント まずは鷄もも肉。ブヨブヨとした脂から臭みが感じられるので大きな塊は切り取ってください。 続いて 白ナスは皮がかたいので縦シマにむき、切ったら変色を抑えるため、そして調理の過程で油を吸い過ぎてしまうことを防ぐために、油をからめましょう 。時間をおくと変色してしまうので、炒める直前に行ってくださいね。 ・白ナスの甘さを存分に活かして 調味料は ナスの甘みを活かすため砂糖やみりんは使わず、塩と酒としょうゆのみ 。最後に「スダチ」を搾ってさっぱりといただきます。スダチが手に入らなければ 酒、しょうゆ、スダチの代わりにポン酢しょうゆ大さじ1.5で代用 できます。 ■鶏肉と白ナスのしょうゆ炒め 調理時間15分 レシピ制作:保田 美幸 <材料> 2名分 鷄もも肉 1枚 塩 少々 白ナス 1本 サラダ油 大さじ1 サラダ油 大さじ1 <調味料> 酒 大さじ1 しょうゆ 小さじ2 スダチ 1個 <準備> ・鷄もも肉は太い筋と余分な脂を切り取り、厚みのある部分に包丁を入れて厚さを均等にし、ひとくち大に切って塩を振る。 ・白ナスはヘタを切り取り、皮をピーラーで縦シマにむく。厚さ1cmの輪切りにし、大きければ半月切りにしてサラダ油で和える。 ・<調味料>の材料を合わせておく。 ・スダチは横半分に切る。 <作り方> 1、 大きめのフライパンにサラダ油大さじ1を入れて強火で熱し、鷄もも肉を皮面を下にして並べ入れる。 2、 焼き色がついたら白ナスを加えて弱めの中火にし、返しながら火を通す。<調味料>を加えてからめ、器に盛り、スダチを添える。 七味唐辛子を振るとビールのおつまみにもピッタリ。白ナスが手に入ったらぜひ作ってみてください。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年08月27日「青椒肉絲」 は、細切りにした肉とピーマンに中華ベースの調味料が合わさって ご飯にもビールにも合うおかず 。夏の食卓に登場する機会も増えるのではないでしょうか。 今回は 細切れの豚肉で作る手軽なレシピをご紹介します 。味付けもしょうゆと砂糖、最後に少量のゴマ油でシンプルに仕上げました。ゴマ油は少量でも効果大。中華風味に仕上がります。 ピーマンは縦に切っています。 繊維に沿って切るのでシャキシャキとした食感 が残り、料理全体にピーマンの苦味が広がらず、メリハリのある味に仕上がります。 ・柔らかい食感が好みの場合は 今回のレシピと異なりますが、ピーマンの苦味と柔らかい食感が好みの場合は「横細切り」にするとよいでしょう。 繊維を断つことで断面から水分が出て料理全体にピーマンの苦味が広がり、柔らかく火が通ります。水分が抜けるので かさが減りますから、お弁当のおかずにすると詰めやすくておすすめ です。 シャキシャキ食感の青椒肉絲 調理時間25分 レシピ制作:保田 美幸 <材料> 2名分 豚肉(こま切れ)・150g <下味> 酒 大さじ1 砂糖 小さじ2 しょうゆ 小さじ2 片栗粉 小さじ1/2 ピーマン 4~5個 ショウガ(薄切り) 2~3枚 サラダ油 大さじ1.5 <調味料> 酒 大さじ1 砂糖 小さじ1 しょうゆ 大さじ1 ゴマ油 小さじ1/2 <準備> ・まな板に豚肉を広げて細切りにし、ボウルに移して<下味>の材料をもみ込む。 ・ピーマンは縦半分に切って種とヘタを取り、縦細切りにする。 ・ショウガは細切りにする。 ・<調味料>の材料を混ぜ合わせる。 <作り方> 1、 フライパンでサラダ油大さじ1/2を強火で熱し、ピーマンを手早く炒め、いったん取り出す。 Point :ピーマンは食感を残すために シャキシャキ感が残る程度 で取り出してください。 2、 (1)のフライパンの汚れをキッチンペーパーで拭き取り、サラダ油大さじ1とショウガを入れて強めの中火にかけ、香りがたったら豚肉を炒める。 3、 <調味料>と(1)のピーマンを順に加えて炒め合わせ、火を止める。ゴマ油を合わせて器に盛る。 ピーマンは旬が長い夏野菜。切り方を変えて味比べを楽しんでもいいですね。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年07月08日「タプナード」はブラックオリーブ、ケッパー、アンチョビ、ニンニクがたっぷりと入ったペースト 。 風味がよく、バゲットやカルパッチョ、ゆでた野菜や卵、ソテーした魚や鶏肉などシンプルな料理を引き立ててくれます。 ■タプナードの語源は? タプナードの語源は ケッパーを意味する「tapeno(タペーノ)」が由来 とされますが、今回はシンプルに 4つの材料、黒オリーブ、アンチョビフィレ、ニンニク、EVオリーブオイル で作るレシピに仕上げました。ケッパーがあれば7~8粒加えてくださいね。 ・フープロがなくても また、小型のフードプロセッサーがなければ包丁で刻んで混ぜたり、すり鉢とすりこ木でつぶしながら混ぜても美味しく作れます。 地中海が産地の材料で作るからか、夏に美味しく感じられるペースト。冷蔵庫に常備してはいかがでしょうか。 ■タプナードを添えた魚のソテー 調理時間30分 レシピ制作:保田 美幸 <材料> 作りやすい量 ・白身魚(切り身) 2切れ 塩 少々 ・小麦粉 適量 ・オリーブ油 大さじ1 ・酒 大さじ1 <タプナード> ブラックオリーブ(種抜き) 50g アンチョビフィレ 4枚 ニンニク 1片 EVオリーブ油 大さじ2 ・バゲット(スライス) 4枚 ・パセリ(みじん切り) 適量 ・インゲン 3本 塩 少々 <準備> ・白身魚は骨を抜き、塩を振って15分置く。キッチンペーパーで水分を拭き取り、小麦粉を薄くまぶす。(今回はサワラを使用しました。) ・<タプナード>の材料の水分と油分をきり、小型のフードプロセッサーで攪拌する。 ・バゲットはかるく焼く。 ・インゲンは塩ゆでし、両端を切って3~4等分に切る。 <作り方> 1、オリーブ油をフライパンで強火で熱し、白身魚の皮面を下にして並べる。焼き色がついたら弱めの中火にして返し、火を通して取り出す。 2、(1)のフライパンに酒を入れて中火で煮たて、<タプナード>を加えて合わせる。 3、(1)と(2)を器に盛り合わせ、パセリを振り、バゲットとインゲンを添える。 ■タプナード添えの魚のソテーには「アルバリーニョ」を 今回の料理にスペインのアルバリーニョを添えました。アルバリーニョは主にスペインの北西、ガリシア地方で作られる白ワインです。日本でも新潟などで生産量が増えています。 産地の共通点は海に近い こと。そのため 「海のワイン」とも呼ばれるほどミネラル感が強く 、柑橘系の香りと酸味も感じられ、魚介系の料理によく合います。 最近では樽発酵で作られたリッチな風味のものもありますが、タプナードを添えていただく白身魚にはステンレスで発酵されたシンプルなものがおすすめです。 リーズナブルなものも多く、スッキリとして飲みやすい。夏に冷蔵庫に常備したいワインのひとつ です。 Amazonで「アルバリーニョのワイン」を購入する 楽天で「アルバリーニョのワイン」を購入する 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年07月07日トマトの酸味が美味しく感じられる季節になりました。今回はトマトの酸味とアサリの美味しさが詰まった 「ボンゴレロッソ」 のレシピをご紹介します。 使用するパスタは 大きな筒の形が特徴の「パッケリ」 です。生地に厚みがあるので濃厚なソースによく合います。そのため、スパゲティーの場合には最後にソースをサッとからめて仕上げますが、今回は パッケリに味をしみこませるために煮込むレシピ にしました。 ◆冷やして前菜にしても◎ 少し長めに煮込むとモッチリとした弾力のある食感が味わえて美味しいように感じます。塩分はアサリから出る塩気のみですが、味をみて薄ければ塩で調味してください。 冷めても美味しいので、これからの季節は 冷やしてモッツァレラチーズ、バジルを合わせた前菜 にしてもいいですね。 ■ボンゴレロッソのパッケリ 調理時間25分 レシピ制作:保田 美幸 <材料> 2名分 パッケリ 14~16個 塩 小さじ2 アサリ(砂出し:大粒) 20個 ニンニク(みじん切り) 2片分 オリーブ油 大さじ1.5 <ソース> トマトピューレ 150g 水 大さじ5 白ワイン 大さじ4 パセリ(みじん切り) 適量 <準備> ・アサリは殻をやさしくこすり合わせるように水洗いし、水気をきる。 <作り方> 1、鍋に湯を沸かして塩を入れ、パッケリを表示の時間より「5分短く」ゆでる。 2、フライパンにニンニクとオリーブ油を入れ、弱火にかける。香りがたったらアサリと<ソース>の材料を加えて強火にし、煮たってきたら弱火にして鍋に蓋をする。 3、貝が開いたらアサリをいったん取り出し、ソースが残ったフライパンにパッケリを加える。アサリは約半量を殻から身を外す。 Point :この時にソースが少なければ水をヒタヒタになるまで足してください 4、(3)を弱火で時々混ぜながら煮汁が少なくなるまで5分以上煮る。アサリを全てフライパンに戻し入れて合わせ、器に盛り、お好みでパセリを振る。 ■ボンゴレロッソに合うイタリアワイン 今回合わせるワインは 南イタリアで幅広く栽培されている土着品種、ファランギーナで作られた「ディ・マーヨ・ノランテ」 です。 「マロラクティック発酵」をせずに作られた、豊かな酸と花の香りが特長のシンプルな白ワインで 野菜料理や魚介料理、鶏肉のソテー などによく合います。 これから暑い夏にぴったりの白ワイン。気軽に試してみてはいかがでしょうか。 商品画像出典: Amazon ファランギーナ・テッレ・デリ・オスチ (ディ・マーヨ・ノランテ) イタリア/モリーゼ/白/750ml I.G.T.エリア(c.ダ・カマルダ)の若い葡萄樹から造られています。畑は標高200mの場所にあり、土壌は石灰質粘土土壌です。酸がしっかりして、香りが良いのが特徴です。爽やかなシトラスと甘い花が混ざった香りが印象的です。 Amazon で詳細・購入 楽天 で詳細・購入 商品画像出典: Amazon ディ・チェコ No.125 パッケリ 500g ×4袋 南部イタリアの大きなチューブ形状のショートパスタです。濃厚な肉のラグーソースがお勧めです。ナポリなどでは具材を詰めて使われることもあります。標準ゆで時間:16分 Amazon で詳細・購入 楽天で「パッケリ」の詳細・購入 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年06月05日ナスが出まわり始めました。 油との相性がよいナスの炒め物はトロリとして美味しいのですが、気になるのがカロリー。今回は ナスの炒め物を少ない油で作るレシピ をご紹介します。 ■ナスに油を吸わせない方法 ナスはカットした後に 分量の1%の塩でからめると、油の吸収が抑えられ カロリー控えめな炒め物を作ることができます。ナスの中はスポンジ状なので、 「塩をからめる」と浸透圧により水が出てスポンジの空洞が埋まり、油を吸わなくなります 。 ■カロリーオフ麻婆ナス 調理時間25分 レシピ制作:保田 美幸 <材料> 2名分 ナス 2~3本 塩 小さじ1/2 豚ひき肉 150g ニンニク(みじん切り)1片分 ショウガ(みじん切り)1片分 豆板醤 少々 サラダ油 大さじ1 <合わせスープ> 甜麺醤 大さじ1 酒 大さじ2 砂糖 小さじ1 しょうゆ 大さじ1.5 顆粒チキンスープの素 小さじ1 水 200ml <水溶き片栗> 片栗粉 大さじ1 水 大さじ2 コマ油 少々 花椒 小さじ1/2~1 <準備> ・ナスは縦縞に皮をむいて乱切りにし、塩をからめて15分置く。(今回は約200gのナスを2gの塩でからめました。) ・<合わせスープ>と<水溶き片栗>の材料をそれぞれ混ぜ合わせておく。 <作り方> 1、フライパンにニンニク、ショウガ、豆板醤、サラダ油を入れて中火で炒め、香りがたったら豚ひき肉、水気をきったナスの順に加えて炒め合わせる。 2、<合わせスープ>の材料を加え、煮たったら弱火で5分煮る。 3、中火にして<水溶き片栗>を溶きながらまわし入れ、トロミがついたらゴマ油と花椒を加えてひと混ぜし、器に盛る。 ナスは春の終わりから秋のまで長く出まわる野菜。カロリーを控えたい時に活用してみてはいかがでしょうか。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年06月02日「西京焼き」は簡単に作れて日持ちがするので、常備しておくと忙しい時期は特に便利です。みその効果でふっくらと柔らかく、ご飯やお酒にピッタリ。お弁当のおかずにもおすすめです。 西京焼きといえば魚の印象が強いですが、エビやホタテ、肉類を漬けても美味。肉は今回ご紹介する豚肉の他にも、鶏肉、牛ステーキ肉など、様々なお肉を漬けることができます。 合わせみそは半月を目安に2~3回再利用できる ので、お好みの食材で楽しんでみてくださいね。 料理のペアリングに、今回は 「日本のオレンジワイン」 をご紹介します。白ワインは果汁のみを発酵させて作りますが、オレンジワインは皮や種も共に発酵させた白ワイン。 独特の複雑な風味が発酵食品を多用する和食にもぴったり です。 日本の作り手さんも増え、手に入りやすくなりました。甲州やデラウエアといった日本固有品種で作られたオレンジワインは、和食に自然に寄り添うお酒として、日常的に愉しむことができると感じます。 ■豚肉の西京焼き 調理時間25分 ※調理時間に漬ける時間は含みません。 レシピ制作:保田 美幸 <材料> 2名分 豚肉(トンカツ用)2枚 塩・少々 <合わせみそ> 西京みそ200g 酒 大さじ3 <キャベツの浅漬け> キャベツ 1~2枚 塩 適量 <準備> ・豚肉は筋に切り込みを入れて塩を振り、10分置く。 <作り方> 1 バットで<合わせみそ>の材料を混ぜ合わせ、豚肉を漬けて冷蔵庫に半日~3日入れておく。 Point :漬け時間が長いほど風味が強く感じられます。みそを拭き取ったらラップで包み、冷凍保存も可能です。 2 <キャベツの浅漬け>を作る。ボウルにキャベツをひとくち大にちぎって入れ、塩を加えて和える。 3 <合わせみそ>はぬぐい取り、オーブンシートを敷いた天板にのせ、予熱をしていないオーブンに入れて200℃で15分焼いて取り出す。器に盛り、(2)を添える。 ■豚肉の西京焼きにオススメのワイン 今回は ドメーヌ・ポンコツからジャロピー をご紹介します。 ぶどうはデラウエアが主体。華やかな果実の香りと、果皮の渋みを伴った複雑な香りが西京みそによく合います。 生産量が少ないため手に入りにくいワインですが、オレンジスタイルで造られた日本ワインは増えていますので、機会があればぜひ和食と一緒に試してみてはいかがでしょうか。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年05月08日葉野菜が美味しい季節になりました。今回は レタスをたっぷりいただける見た目にも華やかな一品「ゆで豚レタス包み」をご紹介します。 ゆでた豚肉をレタスで包んでサッパリしているので、夏にもおすすめです。 ・塩豚は多めに作って作り置きに 豚肉は「砂糖入りの塩水」に漬けることで柔らかな塩豚になります 。お肉を多めに漬けておき、水気を切ってラップで包んで常備すると便利です。 合わせみそは炒め物にも使える ので常備してもいいですね。 レタスの苦味は幅が広いのでお好みのタイプを選んでください。今回はほんのりとした苦味が特徴のサニーレタスを選びました。 苦味が少ないレタスにはルッコラや大葉、刻みネギなどがよく合いますので、葉野菜が旬の季節に楽しめます。 ゆで豚レタス包み 調理時間45分※調理時間に漬ける時間は含みません。 レシピ制作 保田美幸 <材料> 2名分 豚肩ロース(ブロック)250~300g <調味料> 塩 小さじ2 砂糖 小さじ2 酒 大さじ1 <合わせみそ> みそ 大さじ1 コチュジャン 大さじ1/2~1 ニンニク(すりおろし)少々 サニーレタス 1/2~1株 大葉 4~6枚 <準備> ・豚肩ロースは2~3等分に切り、<調味料>を溶かした水でヒタヒタに漬けて4~5時間置く。 ・ボウルで<合わせみそ>の材料を混ぜておく。 ・サニーレタスは食べやすい大きさにちぎって水に放ち、パリッとしたらザルに上げて水気を拭き取る。大葉は軸を切り取る。 <作り方> 1 鍋に湯を沸かして酒を入を入れ、豚肩ロースを入れる。再び煮たったら弱火にし、鍋に蓋をして30分ゆでる。水に放ち、粗熱を取る。 2 (1)をスライスし、<合わせみそ>、サニーレタス、大葉を盛り合わせる。 ・余ったゆで豚をモヤシと和えてもう一品 今回はゆで豚が少し余ったのでモヤシと一緒に和え物にしました。 細く裂いたゆで豚と塩ゆでして水気をよく拭き取ったモヤシに、塩、おろしニンニク、ゴマ油少々を和えた香りが食欲を刺激する副菜です。 ゆでた豚肉はラップで包み、冷蔵庫で3日日持ちがします 。炒め物の具や和え物に便利なので、たっぷりゆでておいても便利です。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年05月06日タケノコ が出回る季節になりました。 炊き込みご飯や煮物、お吸い物など春の料理の愉しみとして心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。 今回は 牛すじとタケノコの煮物 をご紹介します。 タケノコの風味を損なわないために、牛すじは脂を含んだゆで汁を捨て、昆布だしでサッと炊きます。 皮付きのタケノコを水煮にして作る場合は、米ぬかと一緒にゆでた後、そのまま冷まして半日置き、アクをしっかり抜いてくださいね。 ※「タケノコ(皮付き)の茹で方・アクの抜き方」をわかりやすく動画でチェック! ■牛スジとタケノコの煮物 調理時間45分 レシピ制作:保田 美幸 <材料 (2名分)> 牛すじ肉 150g タケノコ(水煮) 200g 昆布 5g 水 400ml <調味料> 酒 大さじ1 みりん 大さじ1 薄口しょうゆ 小さじ1 塩 適量 絹サヤ 2~3枚 <下準備> ・牛すじ肉は鍋に入れ、かぶる位の水を注ぎ入れて強火にかけ、煮たったら5分ゆでて水に放つ。粗熱が取れたらひとくち大に切る。 ・タケノコは厚さ7~8mmのひと口大に切る。 ・昆布と水を合わせる。 ・絹サヤはサッと塩ゆでして筋を引き、斜め半分に切る。 <作り方> 1、圧力鍋に牛すじ肉を入れ、水をかぶるまで注いで圧力鍋に蓋をし、30分加圧して火を止める。ピンが下がったら蓋を開ける。 2、別の鍋に昆布と水、<調味料>の材料を入れて強火にかける。煮たったら牛すじ肉とタケノコを加え、中火で煮汁が少なくなるまで煮る。器に盛り、絹サヤを添える。 ■「牛スジとタケノコの煮物」に合うワイン ペアリングワインに今回は 甲州ワイン をご紹介します。 甲州ブドウは800年以上(1,000年以上の説もあり)の歴史をもつ日本在来の品種で、スッキリとした風味が特徴。牛すじのボリュームを引き締めてくれます。 また、 多くの甲州ワインは「シュールリー」と呼ばれる旨味を抽出する製法で作られているため、出汁で煮たタケノコによく合います 。 甲州ワインは日本で最も多く作られているワイン品種で、コストパフォーマンスがよいものも多々。 酸が豊かで暖かい気候にピッタリなので、春の料理に気軽に楽しんでみてはいかがでしょうか。 商品画像出典: Amazon キザンワイン 白 [2020] 種類:白ワイン、生産地:日本/山梨県/塩山市、品種:甲州…100%、味わい:辛口、容量:750ml Amazonで詳細・購入 楽天で詳細・購入 これからが旬の「タケノコ」を使ったおすすめレシピをもっと見る!
2022年04月09日旨みたっぷりの「海鮮スンドゥブチゲ」。 スンドゥブチゲは、絹ごし豆腐がたっぷり入った鍋料理。代表的な韓国料理のひとつです。 スンドゥブは豆腐、チゲは鍋を意味します。鍋は「トゥッペギ」と呼ばれる黒い陶器鍋の印象が強いですが、スープや煮物を作る鍋を使い、身近な食材で作ることができます。今回はタラとアサリが入った旨みたっぷりのスンドゥブチゲをご紹介します。たっぷりと入るキムチは味の決め手になるので、添加物が少なく、アミやイワシなどの塩辛などが入ったものを選んでください。 ・ジャガイモのすりおろしでまろやかに また、調味料にすりおろしたジャガイモを加える目的は辛味をまろやかにするためです。今回は80gのジャガイモを使いました。 スープが残ったら ご飯と溶き卵で雑炊にしたり、ご飯とピザ用チーズでリゾット風にしても 美味しいです。 ■海鮮スンドゥブチゲ 調理時間40分 レシピ制作 保田美幸 <材料> 4名分 絹ごし豆腐 1丁 タラ(切り身)2切れ アサリ(砂出し)1パック 白ネギ 1本 シメジ 1パック サラダ油 小さじ2 白菜キムチ 200g <スープ> 水 800ml 昆布 7~8g <合わせ調味料> コチュジャン 大さじ2~2.5 みそ 大さじ2 酒 大さじ2 ジャガイモ(小) 1個 ネギ(刻み) 適量 <準備> ・タラは骨を抜き、分量外の塩を適量振って15分置く。水気を拭き取り、ひとくち大に切る。 ・アサリは殻をこするように水洗いし、ザルに上げて水気をきる。 ・白ネギは斜め薄切りにする。 ・シメジは石づきを切り落とし、食べやすく裂く。 ・<スープ>の材料を合わせておく。 ・ジャガイモの皮をむいてボウルにすりおろし、<合わせ調味料>の他の材料を加えて混ぜ合わせる。 <作り方> 1、鍋に白ネギとサラダ油を入れて強めの中火で炒める。しんなりしたら<スープ>、タラ、シメジ、白菜キムチを加え、煮たったらアクを取って弱火にし、15分煮る。 2、昆布を取り出して中火にする。<合わせ調味料>を加えて混ぜ、再び煮たったらアサリと絹ごし豆腐を加える。貝が開いたら味をみて、味が薄ければ分量外の塩で調味する。器に盛り、ネギを散らす。 花冷えのする日もしばしば。体温まるピリ辛の鍋を楽しんでみてはいかがでしょうか。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年04月03日春キャベツが出回り始めました。 甘みがあって柔らかく、少し青みがかった香りもなんとも春らしい。見た目も華やかで春の高揚しがちな気分によく合う野菜です。 コールスローなどのサラダから、回鍋肉などの炒めもの、ロールキャベツなどの煮込み料理など 春キャベツの甘みを活かした幅広い料理で楽しめます 。 今回は「鶏肉と春キャベツのトマト煮」をご紹介します。 ■鶏肉と春キャベツのトマト煮 調理時間45分 レシピ制作:保田 美幸 <材料(2名分)> 鶏もも肉(大) 1枚 塩 小さじ1/2 春キャベツ 1/4~1/2個 ニンニク 2片 オリーブ油 大さじ1 <トマトソース> 白ワイン 大さじ2 トマトピューレ 150g 水 100ml 塩 適量 粗びき黒コショウ 適量 ドライパセリ 適量 <準備> ・鶏もも肉は余分な脂と筋を切り取り、塩をまぶして半分に切る。 ・春キャベツは縦半分に切る。 ・ニンニクは包丁の面を当てて上から押して潰す。芽があれば取り除く。 <作り方> 1、フライパンにオリーブ油をひいて強火で熱し、鶏もも肉の皮面を下にして並べ、両面に焼き色を付ける。途中でニンニクも加える。 ここでは鶏もも肉に火を通さず、焼き色をつけるだけでOKです。 2、春キャベツ、<トマトソース>の材料を加え、煮たったら弱火にし、蓋をして15分蒸し煮にする。 3、鶏肉とキャベツを返し、10分蒸し煮にする。 ここでスープが水っぽければ、蓋を外して中火にかけ、トロミがつくまで煮てください。 4、器に盛り、粗びき黒コショウとドライパセリを振る。 春キャベツの甘み、トマトの酸味、鶏肉のボリュームが混じり合ったバランスよい一品 です。バゲットやオリーブ油をからめたショートパスタを添えて、ワインと共にお楽しみください。 「鶏肉と春キャベツのトマト煮」に合うワイン 合わせるワインは「ピノ・ノワール」や、「マスカットベリーA」、最近注目を浴びている「ガメイ種」 など、フレッシュなタイプがおすすめです。 ピノ・ノワール 商品画像出典: Amazon ミシェル・ピカール ブルゴーニュ ピノ・ノワール [ 赤ワイン ミディアムボディ フランス 750ml ] Amazonで詳細・購入 楽天で詳細・購入 マスカットベリーA 商品画像出典: 楽天 Domaine tetta(ドメーヌ・テッタ)岡山県 マスカットベーリーA [ 赤ワイン ミディアムボディ 日本 750ml ] Amazonで詳細・購入 楽天で詳細・購入 ガメイ種 おすすめは Bret Brothers Morgon Les Charmes(ブレットブラザーズ) 生産地:フランス ボジョレー地区 Amazonや楽天では現在ブレットブラザーズのガメイ種は販売していませんが、その他のガメイ種はこちらで探せます。(2022年3月8日現在) Amazonで「ガメイ種のワイン」を探す ※ご購入の際はAmazon・楽天の商品ページで、 価格・容量・送料・年号について など詳細をご確認ください。
2022年03月09日韓国の代表的な家庭料理「カムジャタン」。 言わずと知れた骨付きの豚肉とジャガイモを煮込んだ辛い汁物です。 柔らかく火の通った熱々のお肉とジャガイモに甘辛いスープをからめながら食べると至福の味 。レストランや韓国旅行で食べたことのある方も多いのではないでしょうか。 ■身近な食材で調理も簡単 韓国料理というと特別な材料が必要な印象ですが、今回はエゴマやオルガリ白菜は使わず、手に入りやすい材料で仕上げました。 たっぷりの香味野菜が食欲を刺激し、 みそと白練りゴマからは深いコク が感じられます。骨から深みのあるスープが出るので 豚肉は「スペアリブ」 を選んでください。 調理時間は1時間30分と長めですがほとんどが煮込み時間で、 実際の調理時間は15分程度。難しい工程も少ないので 手軽に楽しんでみてくださいね。 ■「韓国の家庭料理 カムジャタン」 調理時間 1時間30分 レシピ制作:保田 美幸 <材料> 2名分 スペアリブ 4~6本 昆布 5g 酒 大さじ3 ジャガイモ 2個 白ネギ 1/2本 <合わせ調味料> コチュジャン 大さじ2 みそ 大さじ1.5 白練りゴマ 大さじ1 塩・適量 ニンニク(すりおろし) 1片分 ショウガ(すりおろし) 1片分 <準備> ・スペアリブを鍋に入れ、水をかぶるまで注いで中火にかける。煮たったら弱火で30秒ゆでてザルに上げる。 ・ジャガイモは皮をむいて半分に切り、水に放つ。 ・白ネギは斜め薄切りにする。 ・<合わせ調味料>の材料を混ぜ合わせる。 <作り方> 1 煮込み鍋にスペアリブ、昆布、酒を入れて、分量外の水をかぶるまで注いで火にかける。煮たったらアクを取り、弱火にして鍋に蓋をし、40分~50分トロリと柔らかくなるまで煮る。 2 「昆布」を取り出し、ジャガイモ、白ネギ、<合わせ調味料>を加えて再び鍋に蓋をし、15~20分ジャガイモに竹串がスッと通るまで煮る。蓋を外して中火にし、トロミがついたら器に盛る。 身近な材料で気軽に作れるレシピです。ぜひお試しください。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年03月02日「春菊」 はサラダや炒め物、パスタなど、幅広い料理に香りと苦味のアクセントを添えてくれる冬野菜。 今回は 「春菊」を使った主菜と副菜の二品の作り方をご紹介します。 ・一品目:副菜は「春菊とワカメのナムル」 春菊の強い香りに白ゴマとゴマ油の強い風味を合わせた、アクセントの強い副菜です。 春菊をサッとゆでると食感が残り、ワカメの柔らかさともよく合います。 ■副菜「春菊とワカメのナムル」 調理時間 15分 レシピ制作:保田 美幸 <材料 2人分> 春菊(菊菜) 1/2束 ワカメ(干し) 大さじ1.5 すり白ゴマ 大さじ1 塩 適量 ゴマ油 少々 <下準備> ・春菊は軸のかたい部分を切り落とし、長さ3cmに切る。 ・ワカメはたっぷりの水でもどし、水気を絞る。 ・ボウルで<調味料>の材料を混ぜ合わせる。 <作り方> 1、春菊は塩ゆでし、冷水に放って水気を絞る。 2、(1)とワカメを<調味料>を合わせたボウルで和え、器に盛る。 ・二品目:主菜は「牛肉と春菊の炒め煮」 すき焼きのレシピをシンプルにした、ボリュームのある一品です。 下味に片栗粉を少し入れることで仕上がりが水っぽくならずにまとまります。 ■主菜「牛肉と春菊の炒め煮」 調理時間 15分 レシピ制作:保田 美幸 <材料 2人分> 牛肉(こま切れ) 180g 酒 大さじ1 しょうゆ 大さじ1/2 片栗粉 小さじ1/2 玉ネギ 1/2個 春菊(菊菜) 1/2束 サラダ油 大さじ1 みりん 大さじ3 しょうゆ 大さじ1 <下準備> ・ボウルで<下味>の材料を合わせ、牛肉をからめる。 ・玉ネギは幅1cmのくし切りにする。 ・春菊は軸のかたい部分を切り落とし、長さ3cmに切る。 ・<調味料>の材料を混ぜ合わせる。 <作り方> 1、フライパンにサラダ油をひいて中火で熱し、玉ネギをしんなりするまで炒める。 2、牛肉を加えて炒め合わせ、<調味料>、春菊を順に加えて煮からめ、器に盛る。 ■ポイントは短時間で火を通すこと サラダでも食べられる程の柔らかさなので、食感を風味を味わえるようにサッと火を通してくださいね。 料理家・ソムリエ 保田 美幸のコラム バックナンバーはこちら>>
2022年02月06日