ジム・スタージェス&ペ・ドゥナが共に6役演じる!『クラウド アトラス』インタビュー
■本作には、トム・ハンクス、ハル・ベリー、スーザン・サランドン、ジム・ブロード・ベントなどオスカー受賞者の共演者がたくさん出演されていますね。彼らから何か学ぶ事はありましたか? ジム・スタージェス:トムと同じシーンに居るだけで勉強になった。僕が、具合が悪くてベッドで寝ている役の時は、半日寝っころがってトムの芝居を観察していた。彼みたいな演技者と同じ空間をシェアしているだけで、学ぶものがたくさんあったよ。
ペ・ドゥナ:彼らから学ぶことは、たくさんあったわ。でも、一番印象に残っているのは“ハリウッドスター”と呼ばれている人たちなのに全然スター気取りの無いところ。
皆フレンドリーで仲間扱いしてくれたのが嬉しくて印象に残っているの。親切で、言動に余裕があって、変なエゴがなくて、楽しい人たちで、クルーも共演者も分け隔てがないところが凄いなあって思ったの。
■最初の顔合わせの時の印象はいかがでしたか? さまざまな時代を通して結ばれる2人を演じることになると知っていたと思いますが、すぐに意気投合しましたか? ジム・スタージェス:彼女に会う前は、僕はかなりシャイなので、どうすれば彼女とうまくやっていけるのか分からなかった。でも、実際に彼女と会って最初の5分ぐらいで、きっとすごくうまくいくだろうと確信が持てた。僕らはふざけ合ったり、ジョークで互いを笑わせたりしていた。
はたから見れば、ものすごくプロ意識に欠けて見えたかもしれないけど、バカなことをやっているなかに、関係を築いていくメソッドがあったんだと思う。
■それぞれ6役を演じていますが、特にお気に入りのキャラクターを教えてください。ジム・スタージェス:やっぱりお気に入りはいちばん時間を費やしたキャラクターじゃないかな。でも、一日だけ演じた役の中にも楽しいものがあったよ。
この映画では、そこに生きる人々は場所や時間が異なり、姿が変わっても惹かれ合うというのがコンセプトなわけだから、異なる時間枠にいる人間でありながら、彼らは1つのものとしてつながっているわけだ。だから、僕はどのキャラクターも大好きだよ。
ペ・ドゥナ:私にとってのメインキャラクターであるネオ・ソウルのソンミ451をほんとうに愛してた。それに、撮影中、私はソンミになりきり、彼女と心を通じ合わせていたと思うの。私にとってはすごくリアルなものだった。
原作を読み、脚本を読み終えたら、不思議なことに、ソンミとつながっている気がしたの。