連載記事:法律で切るママトラブル

9,500万円の賠償も。子どもが乗る自転車が歩行者にぶつかったら?(法律で切るママトラブル Vol.1)

法律で切るママトラブル

法律で切るママトラブル

普段何気なく過ごしている生活の片隅にも、トラブルの目はあるものです。そんなちょっとしたトラブルを、弁護士がわかりやすく解説してくれます。

6月1日に道路交通法とその周辺規定が改正されましたね。私も2歳の息子と2人暮らしをしているので、自転車の後ろに子どもを乗っけて、せっせと自転車をこぐ日々。気になるところです。さて、今回の道路交通法の改正で、小さな子をもつ親としてはどんなことに気をつけるべきなのでしょうか。

9,500万円の賠償も。子どもが乗る自転車が歩行者にぶつかったら?(法律で切るママトラブル Vol.1)

(c)Boy on bike on sidewalk - Fotolia.com


道路交通法って子どもにも罰則が適用されるの?

大きく変わったのは、「自転車運転者講習制度」が設けられたこと。公安委員会は、危険な運転を繰り返した運転者に対して、講習への参加を命じることができるようになりました。

では、子どもにも適用されるのかというと…大前提として、刑法41条は「十四歳に満たない者の行為は、罰しない」と定めています。13歳までの子どものやることは犯罪になりませんし、刑法以外の法律で処罰されることもありません。
ですので、道路交通法が改正されても子どもに罰則の適用はありません。なお、自転車運転者講習の対象も14歳以上となっています。

自転車の2人乗り、3人乗りはいいの?

自転車の後ろ、あるいは前後にチャイルドシートを乗せて自転車に乗っているママたちをよく見かけますよね。大人の2人乗りは、おまわりさんに注意されたりしますが、子どもとの2人乗り、3人乗りはいいのでしょうか?

これについては、各都道府県の公安委員会が作った規則に定めがあります。

たとえば、東京都の規則では、「自転車には、運転者以外の者を乗車させないこと」と定めています。つまり、2人乗りは禁止です。

ただし、例外として、以下のような場合には、2人以上の乗車が許されています。

1、16歳以上の運転者が、チャイルドシートに6歳未満の幼児1人を乗せること
2、16歳以上の運転者が、チャイルドシートに6歳未満の幼児2人を乗せること(この場合の自転車は、幼児2人を乗せるための基準を満たしたものである必要があります。

3、16歳以上の運転者が、6歳未満の幼児1人をおんぶひもなどでおぶって乗ること
4、16歳以上の運転者が、6歳未満の幼児1人をおんぶひもなどでおぶって、もう1人をチャイルドシートに乗せること

ということで、子どもとの2人乗りは、例外的に許されているんですね。(※これは東京都の場合です)


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