連載記事:普通のママでもできる投資
リスクもリターンもほどほど? 債券ってなに?(普通のママでもできる投資 Vol.9)
前回のコラムでは、資産クラス(資産の種類や分類のこと)のうち、定期預金と株式についてお話ししてくれた、ファイナンシャルプランナーの岩城みずほさん。今回は、「債券」について説明してくれます。
© naka - Fotolia.com
突然ですが、あなたは、ベビー服を作る会社を創業することになりました。事業を営むのには、いろいろと必要なものがあります。設備、デザイナーや営業などの人的資産、原材料の仕入れなどなど。それらを準備するには資金が必要ですね。あなたは、そのお金をどうしますか?
資金を調達するための方法は3つあります。(1)銀行から借りる(2)債券を発行する(3)株式を買ってもらう です。
今回はこの中の「債券」についてお話しします。
債券ってなに?
債券というのは、借用証書のようなものです。あなたの会社の債券を買ってもいいと思う投資家が、社債を購入してくれます。あなたの会社は、投資家にお金を借りることになるわけです。
お金を借りているのですから、あなたは、借りている期間中、あらかじめ決められた金利を支払わなければなりません。そして、約束の期日(満期日とか返還日といいます)がきたら、借りたお金を返済します。
たとえば、投資家が10万円を貸して、毎年1%の金利を10年間受け取り、10年目に、元本の10万円を返してもらうというのは、こういうイメージになります。
債券の特徴は、もらえる額が決まっているところ
債券を発行するのは、企業だけではありません。国や地方公共団体も資金の調達を行うために発行しています。
どこが発行した債券でも、投資家は保有している期間中、決まった時期に利金の支払い受けることができます。
満期まで持てば額面金額(発行価格)は戻ってきますが、満期前でも、他の投資家に、市場で転売して現金化することができます。私たちが購入できる身近な債券は国が発行している「個人向け国債」です。