連載記事:知っている人だけトクする税金術 2017

聞きづらい財産の話はどう話す? 30代で知らないと損をする「親の相続」問題点【知っている人だけトクする税金術 2017 第4回】

知っている人だけトクする税金術 2017

知っている人だけトクする税金術 2017

いま、税金の制度が、すごい勢いで変化しているのは、ご存じだろうか? お金のことは「知っている人だけがトクする」という仕組みになっていることが多い。「家計を元気にする」という面にフォーカスして、税理士…

・一発でガツンと大きくトクする! 家計を元気にする税金のイロハ
・贈与税の裏事情でトクをする!? 親もママも税金対策できる “住宅購入” のコツ
・住宅ローン控除を利用できる人、利用できない人
の続きです

これまで関係ないと思っていた人に、突然ふりかかってくるのが税金の制度である。それの最たるものが「相続税」だ。

2015年4月に課税ラインが下がった相続税について、税理士の湊 義和(みなと よしかず)さんにお話を伺った。30代から親と話しあうことで、大きな「税金のおトク」を逃さないようにしよう。
聞きづらい財産の話はどう話す? 30代で知らないと損をする「親の相続」問題点【知っている人だけトクする税金術 2017 第4回】

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■首都圏の人は要注意! 相続税は誰もが払う時代に!?

2015年4月、相続税の基礎控除額(税金が免除になる境界ライン)が、これまでからほぼ6割に切り下げられた。これにより国税庁の報道発表によると、相続税を支払う人の数(課税対象者数)は、例年の2倍となった(※)。

家計が元気でいるためには、安全で確実な相続税対策を事前に検討しておく必要がある。これからは、本当は相続税がかかるのに、当事者が知らないということが、わりと起こりがちとなる。
とりわけ首都圏土地付きの実家がある人は、要注意を! ※国税庁「平成27年分の相続税の申告状況について」より


■親には聞きづらい「財産」の話、どう切り出す?

「相続税の対策をしておきましょう!」。そう言われても、親子といえども、財産についての話は、なかなか聞きづらいもの。

どうやって、親と財産について話し合いを始めたら良いのだろうか? そんな、率直な疑問を湊さんに聞いてみた。
聞きづらい財産の話はどう話す? 30代で知らないと損をする「親の相続」問題点【知っている人だけトクする税金術 2017 第4回】

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「親御さんには、『いままで、どんな人生を送ってきたの?』という形で話を切りだしてみてはいかがでしょうか?」(湊さん)

たとえば親の結婚記念日や、誕生日など、親兄弟と集まったときにでも、そんな話を切りだしてみてはどうかと、湊さんはアドバイスする。財産についての話しあいが進み始めたら、税理士という「税金の専門家」に中に入ってもらうことも、とても有効だ。

「私たちはお客様に、『時間を、お金で買ってください』と、お伝えしています」(湊さん)。

現実問題として、相続税対策について普通の人が一から勉強するのは時間がかかる。さらに、調べたことが「間違っていない」という保証もない。
そこに多くの時間を割くのであれば、「税理士さんにサクッとポイント整理してもらうこと」にお金を払うのもアリなのではないか? 

■相続税対策は、大きくわけて2つ

聞きづらい財産の話はどう話す? 30代で知らないと損をする「親の相続」問題点【知っている人だけトクする税金術 2017 第4回】

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本格的な相続税対策は、この記事の中だけで十分説明するのは難しい。けれども、方向性だけでも、ここに示しておこう。

相続税対策は、大きくわけて2つある。
対策1:相続税がかかる 財産の評価を落とす
対策2:生前贈与対策を検討する

「相続税対策というのは、何なのか?」を考え始めたときには、上記の2本柱を頭にいれておく必要がある。このうち、対策1で使える「小規模宅地の評価減の特例」は、名前だけで敬遠したくなるが、ものすごく威力がある特例だ。


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