非常時こそ関係性が浮き彫りになる夫婦。いま、知りたい夫婦の修復方法
■“家族だから”に縛られない夫婦の自由な子育て風景
ファイル番号: 275566527 作成者: ohayou!
本書には「かくあるべし」にとらわれず、夫婦独自の考え方のもと円満な関係を構築している夫婦が数多く登場します。
なかでも筆者自身が軽い衝撃を受けたのが、夫婦で起業し、東京、岐阜、大分で他拠点生活を送る平本さん夫婦のフリースタイルすぎる家族のあり方でした。
「世の中の普通とはちょっと違う……」、そう意識しながらも、常識の先に家族の幸せを見出す平本さん夫婦。彼らは“普通”という概念にとらわれず、目の前の課題をとてもシンプルに解決していくのです。
例えば妻が出かけたい場所に夫が行きたがらないというよくあるシチュエーション。これに対して、はなから「家族みんなで行くこと」にはこだわらない。“家族だから”という枠をとっぱらって、「好きな人と好きなことをやる」という「家族」単位にしばられない姿勢を貫くことで、誰にも我慢を強いることはなくなります。
妻と夫という世間が求める役割で結びつくのではなく、お互いに「個」を尊重しながら人と人として自由な関わり合いを見せる姿には、「夫婦にとって健康的な関係とはどのようなものなのか?」を深く考えさせられます。
さらに本章おいて、思わず膝を打ったのが妻の沙織さんの
「感情の因数分解」の話。これは自分の感情に振り回されやすい人には必見の感情の整理術と言えるでしょう。
●「感情の因数分解」とは
怒ったり悲しんだりした時などに、その根っこにある「自分の本当の思い」が一体何なのかを紐解く作業
例えばパートナーに対して抱く「家事育児に参加してほしい」という感情を因数分解してみると「もっと自分のことに関心を寄せてほしい」という本心に気づくこともあるかもしれません。
パートナーに対して本質的に求めることが明確になれば、あとは具体的なアクションを考えるだけ。
沙織さんは夫婦間のネガティブな問題に対して「感情の因数分解」することで、怒りや悲しみの感情を微塵も感じることなく、ポジティブに問題を解決していくのですが、そのさまがじつに見事なのです。