家の天井よく見たら『無数のシミ』 住宅のプロに『キケンなワケ』を聞いた
ふと天井を見上げた時に、シミを見つけて驚いた経験はありませんか。
実は、そのシミを放置すると、思わぬトラブルにつながる可能性があります。
そこで、ホームインスペクションのリーディングカンパニーの株式会社さくら事務所(以下、さくら事務所)に、天井のシミの原因や放置するリスク、対処法について聞きました。
※ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅の劣化や不具合の有無を第三者の立場で調査することです。国家資格である建築士が担うケースが多く、住宅でもっとも重要な『構造の部分』などを診断します。
天井のシミの主な原因は5つ
天井のシミの主な原因は以下の5つです。
画像提供:株式会社さくら事務所
原因1:雨漏り
屋根や外壁、窓周りなどシーリング材の劣化、または新築時の施工不良により、雨漏りが発生している場合があります。
台風や大雨の後にシミが濃くなる場合は、これらの可能性を疑いましょう。
原因2:結露
天井裏の断熱工事に不備があったり、屋根裏の換気が足りなかったりすると、天井裏の空気と室内側の温度差によって結露が生じることがあります。
冬は室内側の天井、夏は天井の裏側で結露が起きやすいそうです。
画像提供:株式会社さくら事務所
原因3:配管からの水漏れ
上階にキッチンや浴室、洗面台、トイレなどがあると、水回りの配管からの水漏れが原因で天井にシミができる場合があります。
特に築20〜30年以上の住宅では、経年劣化によって配管が傷んでいる可能性もあるため注意が必要です。
まれに、エアコンのドレンホースからの水漏れが原因になることもあります。
原因4:小動物
屋根裏に住みついたネズミなどのふん尿が原因になるケースです。 築年数の古い物件や、空き家で多く見られます。
天井裏からカサカサという物音がする場合は、ネズミなどが住みついていることも考えられるでしょう。
原因5:生活上の室内事故
あまりないケースですが、上階で水をこぼした際、床の継ぎ目から水が伝わって下の階の天井にシミが生じる場合も考えられます。
天井のシミを放置すると住まいと健康に影響が出る
天井のシミは、見えない場所でトラブルが起きているサインです。
発見が遅れるほど、湿気によって天井裏や屋根裏の骨組みが傷み、木材の腐食や鉄骨のサビにつながるおそれがあります。
また、近くに電気の配線がある場合、漏電などを引き起こしかねません。
屋根裏の断熱材が濡れると、断熱性能が下がることもあります。
さらに、湿った天井裏はカビが繁殖しやすく、気づかないうちに健康被害を被る可能性もあるでしょう。
※写真はイメージ
家を売却する際に雨漏りの疑いにつながるシミ跡があると、買主への告知義務が生じる場合もあります。
天井にシミを見つけたら記録して専門業者に相談しよう
天井にシミを見つけたら、まず写真や動画で状態を記録しましょう。
時間や日にちを変えて撮影すると、変化の有無を把握しやすくなります。
記録ができたら、雨漏りや結露など、シミの原因として考えられるものを確認しましょう。
屋根裏や上階の水回りの有無、築年数を確認すると原因を絞りやすくなります。
ただし、自分で原因を特定するのは難しいかもしれません。
また、天井裏の作業には怪我のリスクも伴うため、調査や修理に対応できる専門業者に相談するほうが安心です。
1社だけで判断せず、2〜3社に意見を聞くようにしましょう。
より専門的かつ中立的な意見が欲しい場合は、住宅診断の専門家であるホームインスペクターに相談する方法もあります。
※写真はイメージ
さくら事務所のアドバイスを参考に、天井のシミを見つけたら、まずは写真を撮って状態を記録することから始めてみましょう。
[文・取材/ブリジア構成/grape編集部]