相手が妻子ある人だった。学校の先生だった。はたまた彼の夢を優先させるために、恋心を打ち明けられないまま終わってしまった…などなど、事情はさまざまですが、どうしたって報われない恋に涙した経験がある人もいるのではないでしょうか。
今回は、2人の女性がそんな切ない恋にピリオドを打ち、もがきながらも再び歩き始めるまでのエピソードをご紹介します。
■気持ちを抑えて、見送った彼の背中
「彼とは友人の結婚式の二次会で知り合い、すぐに結婚を意識した交際が始まりました。しかし、両親への挨拶を済ませたのとほぼ同時期に、彼が重いうつ病を発症してしまいました。
私は何が何でも支えるつもりでいました。一緒に病院にも行き、本を何冊も読み、ゆっくりでいいから、一緒に歩いていこう、と。
ところが、それが彼にとっては逆にプレッシャーだったのかもしれません。『このままでは、君を幸せにすることはできない』と、泣きながら彼は私に何度も頭を下げました。
彼のご両親からも『いつ治るかもわからない。あなたはまだ若いのだから、どうか自分の幸せのために生きて欲しい』と言われ、自分の無力さと彼を失う悲しみを抱きながら、ここで私が泣いたら彼はもっと自分を責めてしまう、と必死にこらえ、別れを決断しました。