ピュアな心を取り戻したいあなたへ 【結婚式の泣けるストーリー:前編】
彼女の結婚相手は付き合って半年ちょっとの男性でした。これまで彼女の恋愛をずっと見てきた私としても、たしかに今の彼と幸せになってくれたらいいなとは思っていましたが、それでも手放しで喜ぶことのできない、何かひっかかるものがあったのです。
「うん。それがね……」
彼女の声が詰まりました。あまりに深刻そうな声に、思い当たることがありました。
「お父さんのこと?」
大親友のお父さまは、2年前に大腸がんを患い、手術したものの転移が進んでおり、もう長くないのではと言われていました。