2016年9月27日 18:00
「どうでもいいこと」まで知りたいのが恋:よろず女子百景(1)
全部、恋のせい。
スマホを握りしめたまま床に転げまわって身悶えしたり、「それってどういうこと!?」と鼻息を荒くしたかと思えば、ポロッと涙がこぼれたり・・・・・・。
そう。どれもこれも全部、恋のせいだ。
それでも、涙越しに見渡す景色はキラキラと輝いて。
恋に振り回される女ゴコロは、どこかやるせなくて、不憫で、いじらしい。
そんなせつなくていとおしい恋の風景を、脚本家でエッセイ・コラムニストの大島智衣さん(@ohshima_tomoe)がココロ向くままにつづります。
■何でもないことでも知りたくなるのが、恋
「この人と一緒にいられたら私は、いろんなことを上手にやれる気がする」
そう不思議と思ってしまった時から私は“彼のことを好きな女子”になった。
それなのに。たったひと言のせいで恋する女子の風景は変わってしまった。
*
とても好きだけど、そうとはまだ伝えられずにいた彼と3度目のご飯を食べてバイバイした帰り道に、嬉しくて、楽しくて、私は初めて彼に電話をした。
とりとめのないことをつらつらと、ホクホクと、一生のうちで今が最も幸せな時間!とばかりにウカれて声を上げては、喋りつづけた。