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累計50万部突破の熱烈ファンを持つ人気コミックを、いま日本で最も活躍する若手女優・宮崎あおい主演で映画化。製作発表当初から注目を集めていた、青春恋愛映画『ソラニン』が去る5月31日(日)に約1か月の撮影を経て、ついにクランクアップを迎えた。撮影のクライマックスは、5月末の某日。宮崎あおい演じる芽衣子がバンド「ロッチ」のメンバーと共に最初で最後のステージに立つ、ストーリーの最重要シーンで、宮崎さんの撮影最終日だった。一部報道陣にも公開されたこの日の撮影が行われていたのは、都内の某ライブハウス。タイトルにもなっている歌、「ソラニン」を中心に演奏シーンのリハーサルが行われた。狭い空間にはキャストと大勢のスタッフの熱気が立ち込め、サウンドチェックから細かい演出まで、繰り返しリハーサル。クライマックスシーンだけあって、緊張感とエネルギーは見ている側も圧倒されるほどで、宮崎さんが手の汗でギターのピックを滑らせ落としてしまうハプニングもあった。彼女と一緒にバンドメンバーを構成しているのが、人気バンド「サンボマスター」のベース・近藤洋一と、『ROOKIES』など話題作に出演し、本作と同じく人気コミックの映画化作品『BECK』への参加も発表されたばかりの桐谷健太。リハーサル中、近藤さんと三木孝浩監督がステージ上の細かい動きについて話し合う場面もあれば、桐谷さんから音のバランスに関して撮影監督にリクエストが飛ぶシーンもあり、全員真剣そのもの。そして観客としてのエキストラを入れて、声援が飛ぶ中、3人は祈るように手を重ね合わせ、いよいよカメラが回った。何よりも驚かされたのは、宮崎さんの歌の力強さと、バンドとしての迫力。撮影の合間に話を伺った三木監督も、初めて「歌声が聞こえた瞬間、鳥肌が立った」と宮崎さんのヴォーカルを絶賛する。実は最初、ギターだけのつもりが、リハーサル中オフマイクで歌った彼女の歌声を聞いて、歌もレコーディングすることになったとか。「最初、芽衣子さんの歌は、例えばチャットモンチーの橋本(絵莉子)さんみたいな声なのかな、と想像してたんです。でも実際に宮崎さんが歌い、彼女だけの強さとか儚さとか、芽衣子のひたむきな感じがすごく声から伝わる感じになっていると思います」。この日の撮影を見ている限りでも、バンドメンバーの相性はバツグン。「僕らスタッフが入れないくらい、バンドでがっちりチームワークが出来ていました。多分、映画にもその関係性の良さは出ていると思います」と語る監督。ちなみにメンバーを引っ張っているのは誰?「やっぱりバンドとしては、近藤さんが実際に音楽活動されているというのもあって、バンマス(バンドマスター)しての立ち位置で音楽面ですごく引っ張ってもらいました。特にリハーサルやライヴシーンに関しては近藤さんの力無くしてはここまでは来れなかったな、というほど助けられています」。宮崎さんは昨年末に渡されたギターをゼロから練習。劇中フルで使われない曲も完璧にマスターした。桐谷さんに関しては、ドラムを特技としてあげるほどの腕前。とはいえ、レコーディングはプロのドラマーで行う予定だったが、自らの強い希望と、本人の音でやることが一番だ、という判断で結果的に桐谷さん自らの演奏により実現した。さらにこの日の撮影シーンには登場していないが、種田役の高良健吾も力が入り過ぎて腱鞘炎になってしまったというから、その気合いの入りようには疑いはない。撮影を終えて宮崎さんは「ライヴシーンで全撮影を終了できたということが、私にとってとても大きかった」とコメントを寄せた。「まだ撮影が終わったばかりでうまく言えないですが、私自身もいい作品になっていることを願っているし、原作を好きな方もたくさんいると思うので、みなさんががっかりしないような映画になっていたらいいなと思っています。ライヴシーンは本当にみんな一生懸命やったし、きっとカッコいいシーンになっているんじゃないかなと思うので、そこは楽しみにしていてほしいです」といまの気持ちを語った。なお、演奏曲を作詞・作曲しているのはまだ明かされていないが、「ある大物ミュージシャン」とのことで、その発表にも注目が集まる。楽しみな映画の完成は7月末予定。来年2010年春、全国にて公開。■関連作品:ソラニン 2010年、全国にて公開■関連記事:宮崎あおいがギター弾き語りに挑戦!『ソラニン』主演キャスト・監督が明らかに
2009年06月09日毎日、渋谷駅でご主人の帰りを待ち続けた、日本一有名な秋田犬ハチ。この一匹とご主人の深い絆を伝える感動の実話が、1987年に「ハチ公物語」として映画化され、多くの観客の涙を誘い大ヒットを記録した。あれから22年、海を越えてハリウッドでリチャード・ギアを主演に迎え映画化された『HACHI約束の犬』が8月8日(土)に公開される。このたび、本作の日本語版主題歌を人気沸騰中の青山テルマが手がけることが決定した!昨年リリースされた大ヒット曲「そばにいるね」が“日本で最も売れた着うたフル楽曲”としてギネスに認定されたほか、2009年度のASRAC賞金賞を受賞したことも記憶に新しい青山さん。自身も犬を飼っている愛犬家という彼女が、その繊細でパワフルな歌声に乗せて新曲「忘れないよ」で、作品の持つ切ない世界観を歌い上げる。青山さんが洋画の日本語版主題歌を手がけるのは今回が初めて。青山さんは今回の決定について「リチャード・ギアさんは大好きですし、ハチ公の物語を知っていたのですごく嬉しかったです」と喜びを語った。ちなみに、あえて映画を観ないでレコーディングに入ったというが「ストーリーは知っていたので、そのストーリーを頭に入れつつも、映画のためにというよりも、みんなが映画を観て共感できるような曲にしたいと思ったので、その後に観ました」と説明。映画については「ほのぼのとしていて、言葉が少ない映画でした。犬はしゃべれないから当然なんですけど(笑)、犬とギアの遊んでいる姿や、毎日駅で待っている姿など、言葉じゃ表現できない気持ちが現れていて、すごく温まる映画でした。すごく哀しいし、涙する部分もあったんですけど、とてもきれいな映画で、何度観ても飽きない作品です。奥さんがハチと会う瞬間は(涙の)ピークでした」とその感動を語ってくれた。青山さん自身も少し前から犬を飼っているとか。「チワワを飼っています。飼い始めて6か月半くらいになります。名前は、“青山・テルオ・ハニー”でミドルネームがちゃんとあります。普段は“ハニー”と読んでいるのですが、ちゃんとした名前があるんです(笑)」と明かし「帰ってくると、ドアの前で待っていて、ドアを開けるとお腹を見せて迎えてくれるんです。ずっと帰りを待っていてくれます。今回の映画は一緒に観ました。ずっと守ってあげようという気持ちが強まりました」と愛情を深めた様子。さらに「今回の主題歌は、大切な人を思って歌わせていただきました。寂しい曲なんですけど、『忘れないよ』という意味はすごく心が温まる言葉で、自分にとって忘れられない人を思い浮かべて聞いていただければと思っています。映画にもリンクしていて、ハチのかわいらしさだったり、誰かを思う強い気持ちがすごく表現されている作品だと思うので、家族でも友達でも恋人でもみんなでこの映画を観てください」とメッセージを寄せてくれた。果たしてどんな言葉でその想いを綴っていくのか?ファンならずとも注目が集まる。ニューシングル「忘れないよ」は映画の公開に先駆け、8月5日(水)にリリース。『HACHI約束の犬』は8月8日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:HACHI 約束の犬 2009年8月8日より丸の内ピカデリー1ほか全国にて公開© Hachiko,LLC■関連記事:出会いの季節目前、出会ってみたい人vol.3とってもキュートな小悪魔たち
2009年06月09日青森県出身の横浜聡子監督が同郷の松山ケンイチを主演に迎え、青森を舞台に津軽弁で紡いだ奇想天外な愛の物語『ウルトラミラクルラブストーリー』。6月6日(土)に本作が全国公開を迎え、都内の劇場で行われた舞台挨拶に、横浜監督に松山さん、共演の麻生久美子が登壇した。麻生さん扮する町子に一直線の主人公・陽人を演じた松山さんは「監督が持っている世界観は、ジャンル分けできない新しさがあり、挑戦する気持ちで演じました」とふり返った。地元・青森へ凱旋を果たしたが「東京にいると土をいじることってなかなかないので、ちょうどマネージャーに『土をいじる役とかないかな』と話していたんです。そんなときにちょうどに今回のオファーが来た」とのこと。「ホームという感じで、だからこそ全てを出し切って最高のものを作りたい、という気持ちで臨みました。実際の撮影ではリラックスして、楽しくやれました」と笑顔を見せた。そんな松山さんに、麻生さんの印象を尋ねると「素朴」という答えが返ってきた。「自然体で(互いの)距離が近いんです。誰でも安心させてくれる空気を持っている方で、今回のお話でも陽人のエネルギーを自然に受け入れました。(俳優の)みなさんが、麻生さんと仕事がしたいとおっしゃる理由がよく分かりました」と大絶賛。さらに現場でのエピソードとして松山さんは「ロケ地から、僕の地元まで片道2時間くらいあるんですが、麻生さんに地元にある僕の好きな定食屋の話をしたんです。そしたら、麻生さんは、自分が休みの日にわざわざ往復4時間かけてその定食屋に行って、しかも撮影中の僕のところにその定食を持ってきてくれたんです」と明かした。「おいしかったですよ。サービスしてもらいました」と笑顔で語る麻生さん。逆に松山さんについて聞いてみると「松山さんこそ素朴な方です。いままでに会ったことのないタイプで、ウソがなく、芝居に入ると人が変わるんです」という答えが返ってきた。さらに、松山さんへ別の質問が投げかけられたが、松山さんが話している最中に、隣りの麻生さんがなぜかモゾモゾと…。「(ブレスレットが服に)引っかかった…(苦笑)」(麻生さん)とのことだが、松山さん曰く、麻生さんが話を中断させるのは3回目。「1回目はくしゃみ、2回目はブレスレットを落として…これで3回目ですよね!素朴なんだから全くもう…(笑)」となぜか愛情たっぷりの口調で突っ込み、会場は笑いに包まれた。横浜監督は、作品に込めた思いについて「両想いになれるか、片想いか勝負っていう感じです」と力強く語った。『ウルトラミラクルラブストーリー』はユーロスペース、シネカノン有楽町2丁目、シネマート新宿ほか全国にて公開中。■関連作品:ウルトラミラクルラブストーリー 2009年5月30日より青森松竹アムゼほかにて先行上映、6月6日よりユーロスペース、シネカノン有楽町2丁目、シネマート新宿ほか全国にて順次公開© 2009「ウルトラミラクルラブストーリー」製作委員会■関連記事:五月病?ならばコレを観よ! vol.2『ウルトラミラクルラブストーリー』麻生久美子、松山ケンイチの豹変ぶりに驚愕!監督「津軽弁に耳をすませて」幸運!?の“ジリ貧”『インスタント沼』特製マグカップを2名様にプレゼント「出たとこ勝負(笑)!」麻生久美子が30歳を前に迎えた岐路と出会いとは?松山ケンイチ、津軽弁ラブストーリーで故郷・青森へ凱旋!主題歌も100sに決定
2009年06月09日デンゼル・ワシントンとジョン・トラヴォルタの共演が話題の新作『サブウェイ・パニック』のロサンゼルス・プレミア上映がマン・ヴィレッジ・シアターで開催され、トニー・スコット監督とともにデンゼルや共演のマギー・Qやタラジ・P・ヘンソン、タイリース・ギブソンらがレッドカーペットに登場した。1974年公開作の『サブウェイ・パニック』のリメイク版で、4人の男がニューヨークの地下鉄をハイジャックし、乗客の命と引き換えに現金を要求。地下鉄公安部、警察、市当局と犯人グループとの攻防を描くクライム・サスペンス作で、デンゼルがオリジナル版でウォルター・マッソーが演じた公安局警部補を、トラヴォルタがロバート・ショウが演じたハイジャック犯のリーダー役のワシントンを演じる。残念ながらトラヴォルタはこの日は欠席だった。今年1月、休暇先のバハマで愛息が急死したという悲劇が原因になっている。つい最近、トラヴォルタと話したというデンゼルは記者会見の席で「彼はまだスポットライトの前に立つ心の準備が出来ていないんだ。言うまでもなく、彼はいまも苦しんでいる。だから僕は彼に話しかけるより、ひたすら彼の話を聞くことにしたんだ。2〜3時間だったかな。彼は本当に優しい人間なんだ」と語った。トラヴォルタは『サブウェイ・パニック』のプロデューサーを通して、プレミア上映に駆けつけた観客に「愛と感謝をハリウッドのみなさんに。このつらい時期にいる私を支えてくれたみなさんに」とメッセージを送った。映画は日本では9月4日(金)より公開予定。(text:Yuki Tominaga)© Rex Features/AFLO■関連作品:サブウェイ・パニック (2009) 2009年9月4日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開■関連記事:ひげにタトゥーですっかり悪人顔、トラヴォルタがデンゼルとの共演作で悪役に挑戦
2009年06月09日L.A.からフィリピン、香港へと国境をまたがり、それぞれに痛みを抱えた3人の男たちが激しい闘いを見せる注目のサスペンス『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』。韓国からイ・ビョンホン、アメリカからジョシュ・ハートネット、そして日本から木村拓哉と各国のトップ俳優が華麗なる競演を果たした本作が遂に6月6日(土)に公開初日を迎えた。タイトルにふさわしく雨天でのスタートの中、木村さん単独での舞台挨拶が行われ、会場は満員の観客と大勢のマスコミ陣で賑わいを見せた。先日3人揃って行われたワールドプレミアでも3,600人以上のファンが駆けつけ、大きな注目を集めた本作。今回、木村さんは他人の痛みを身代わりに引き受け、癒すという謎の青年・シタオを演じたが、初日を迎え「(映画は)もうみなさんの物になりました。来る前は、会場の空気がどういう風になっているの想像つきませんでしたが、でもいま、僕の体には傷は一つもありません!」と冗談を交えながら挨拶した。また、本作では多国籍なスタッフ・キャストが集結して撮影されたが、英語でコミュニケーションを取りながら撮影に挑んだという木村さん。ビョンホンとジョシュとの共演について「ハリウッドと韓国を代表する役者さんですが、みなさんが思っている以上に普通なんですよ。3人がオフタイムのときは、悪ガキが3人集まったような空間になってました」と肩の力の抜けた現場の雰囲気を明かした。そして最後に、「劇場でこの作品を観て過ごしてくれただけで、僕は本当にやった甲斐があったなと嬉しく思っています。ありがとうございます」と感謝の言葉で締めくくった。その後のフォトセッションでは、劇中で木村さんが着ていた黄色のレインコートを模したレインコートを着た観客と一緒に撮影。最後まで黄色い声援が飛び交う中、木村さんは会場を後にした。全国117館でで好調なスタートを切った本作は、早くも興行収入15億を見込む大ヒットが予想がされる。『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』はTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開中。■関連作品:アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン 2009年6月6日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© Lam Duc Hien, Photographer■関連記事:“堕天使”ジョシュ・ハートネットが語る『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』“ホスト”キムタクのもてなしでビョンホン、ジョシュ揃い踏み3,660人が悲鳴!キムタク最新作、日本でワールド・プレミア開催決定前売特典にポスターも!キムタク×イ・ビョンホン競演作6月公開監督が明かす「かつてない拓哉」の姿とは?
2009年06月08日オスカー女優ジェニファー・ハドソンから喜ばしいニュースが届きました。前のコラムでもお伝えしましたが、やはり彼女は妊娠しているようです!そう、公式に発表となったのです。以前から妊娠のうわさは囁かれていたのですが、彼女のパブリシストはいつもそれを完全否定していました。それが遂に明るみとなったわけです!いま、R&Bシンガーのロビン・シックと一緒にツアーを回っているジェニファーですが、先週、地元のシカゴでベビー・シャワー(出産祝いパーティ)を開きお祝いしたそうです。それにしても、悲しみを乗り越えて、彼女が幸せを手にできて嬉しいかぎりです。ジェニファー、おめでとう!続いて、音楽、そしてソウル・ミュージックファンの方にとっては嬉しいことに、ここ最近めっきり新曲を出していなかった2人のアーティストが今年、アルバムをリリースしますよ。一人目は私の大好きな歌手の一人、ネオ・ソウル歌手のマックスウェルが7月7日、8年ぶりの新アルバムを出します。既に最新シングル「Pretty Wings」は発売されてますが、アルバムも同じ出来だったら、彼は返り咲きです!もう一人、才能にあふれながらも2000年以来、音沙汰のなかったシャーデーが年末ごろに新アルバムを出します!元々、表舞台には出ず、スポットライトを嫌うことでも知られているシャーデー。ツアーや作品のプロモーション活動もほとんどやらないので、残念なことに、ファンは彼女の歌声を聴くチャンスはほとんどありません。しかし、彼女はいままたバンドを再結成し、年末の新アルバムを制作しているそうです。同じソニー・ミュージック所属のマックスウェルはそのうちの何曲かを聴いて「この曲を聴けば震え上がるはず!」と大絶賛しています。とにかく、2人の復活はファンにとってはこの上なく嬉しいもの。長いこと待ちわびましたからね!さて、最後に奇妙なニュースを一つ。食品メーカーのデルモンテはこのたび、何と“ダニエル・クレイグ”型のアイスキャンディを発売するそうです!同社の発表では、1,000人のイギリスの女性を対象に、“キスしてみたい”男性セレブリティは誰か?という調査を行ったところ、ジェームズ・ボンドでおなじみのダニエル(写真)が選ばれたとのこと。そこで彼を“凍らせて”アイスキャンディにする権利を獲得したそうです。味はブルーベリー、ザクロ、クランベリーと3種類、カロリーも1個につき100キロカロリー以下に抑えられているので、ダイエットの心配もなし!どうやらデルモンテは『007/カジノ・ロワイヤル』で水中に飛び込むダニエル・クレイグを忠実に再現させているようです。これは、夏好きの女性にはたまりませんね!(text:Lisle Wilkerson)Erik Ovanespour / © A.M.P.A.S.
2009年06月08日ハンガリーの小さな町を舞台に、少なすぎる年金に耐えかねた80歳と71歳の夫婦が、幸せを掴むために逃避行を決心する姿を描いた人生讃歌『人生に乾杯!』。6月20日(土)の公開に先駆けて、6月2日(火)、本作の試写会にて、映画の応援団長に就任した2人組ユニット・コーヒーカラーと、平均年齢60歳のシニアチアチーム「TeamJSCA(チームジェスカ)」を迎えての“ニッポン応援”イベントが盛大に行われた。奇しくも映画のタイトルと一字違いの応援歌「人生に乾杯を!」を5年前に発売していたコーヒーカラーの2人。その人間味あふれる歌詞と心地よいメロディが、中高年層の間で評判を呼び、昨年末から深刻化する世界的な不景気と相まって、有線放送で急上昇ランクイン。新橋のCDショップを中心に完売店が続出するなどの話題曲となっている。この日も壇上で悲哀を込めて歌うと、会場からは温かい拍手が沸いた。ボーカルの仲山卯月さんは、「いまの社会は高齢者に厳しいと言われますが、この映画はその閉塞感を破る力があると思います。僕ももっとチャレンジしていきたいと思います!」とコメント。さらにキーボードのTESHIさんも「映画を観て、大切な人がいるから人は強くなれると改めて感じました。ぜひ多くの方に観ていただきたい」と作品をアピールした。これに続き、平均年齢60歳のシニアチアチーム・TeamJSCAが登場すると、リズムに合わせて拍手と声援があがり、年齢を全く感じさせないパワフルな演技に会場の熱気は最高潮に。国内にとどまらず世界大会でも精力的に活躍している彼女たちだが、最高齢66歳の木村のぞみさんは「挫折を恐れずに、チャレンジすることが大事だと思います。挫折も人生です。人生に乾杯!」と観客に力強いメッセージを放った。歌に演技、そして最高の笑顔に乗せてエールが贈られ、まさに“応援”一色のイベントとなった。『人生に乾杯!』は6月20日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。■関連作品:人生に乾杯! 2009年6月20日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開© M&M Films Ltd.
2009年06月08日懐かしくて、美しくて、儚くて、時に残酷で…。誰もが体験するのに、誰もが大人になるにつれて忘れていってしまう子供時代の様々な思い。西原理恵子の絵本を原作に、そんな少年時代の瑞々しい瞬間を切り取った珠玉の物語『いけちゃんとぼく』がまもなく公開を迎える。いつの頃からか、主人公の少年・ヨシオのそばにいて、彼にだけ見ることができる“いけちゃん”。色も大きさも変幻自在、ヨシオと一緒に笑い、怒り、そして、優しく彼の成長を見守るこの不思議ないけちゃんの声を表現力豊かに演じたのは、蒼井優。映画の公開を前に、蒼井さんのロングインタビューをお届け!いけちゃんに込めた強い思いと深い愛の裏にあるものは――?「目で読んで楽しい言葉でした」『鉄コン筋クリート』のシロ役が各方面で絶賛されるなど、蒼井さんにとって、声優の仕事は今回が初めてではない。にもかかわらず、本作のオファーを受けたときに彼女が感じたのは“驚き”だったという。「キャラクター的なものの声を演じるのは初めてなんです。まず最初は、自分が演じるキャラクター“いけちゃん”のビジュアルにも驚きました。いままで、少年とか少女とか、自分と年齢は違っていても人の役でしたが、今回は人と言えば人ですが、最初の出だしはよくわからない物体なので、これに声をあてるのかと思ったし、実写映画になるということにもすごく驚きました。面白い試みをされるんだなと思って。その中でいけちゃんという大事な登場人物を私に任せてくださったってことは、すごい光栄なことだし嬉しいから、すぐにやりたい!と思いました」。映画の脚本を読んだとき、何より蒼井さんの心を捉えたのは、西原さんの原作を活かした独特の言葉による表現だった。「言葉が活字的だなと。西原さんの言葉から使われていたところがあったので、目で読んで楽しい言葉でした。『いまの子供たちが普段使わないんじゃないかな?』っていうような言葉も書かれていたので、みんなこれをどういう風にやるんだろうって、それも楽しみでした。子供たちが、面白い言葉をしゃべっていることが、この作品にとってすごく面白い引っかかりを作ってくれて、原作を読んだときに話もすごく面白いし、『いけちゃんとぼく』という世界って西原さんの書く絵と文字とストーリーという3つのどれが欠けてもいけないんだなって気がしました。これを実写化するときに、まず文字とビジュアルが消えてしまって、ストーリーしか残らない。この2つを補うには、何に変換させるのかなと思っていたんですけど、きっと監督はそこの部分で、面白い言葉を子供たちにしゃべらせたのかなって気がして、すごく面白かったです」。いままでに経験したことのない“2つの距離感”オフラインを繰り返し見て、いけちゃんを作り上げていったという蒼井さん。役作りをする中で自分の中に聞こえてきたいけちゃんの声とはどのようなものだったのだろうか?「やわらかい声でした。でも、自分が実際にこの声を出せているか分からないから不安でした。声の変化にはとても気をつけました」。蒼井さんはさらに、いけちゃんとヨシオの間に存在する“距離”について触れつつ、観る者の胸を打たずにいられない、“2人”の別れのシーンへの思いをこう明かしてくれた。「いけちゃんはヨシオにしか見えない存在だから、いけちゃんとヨシオの距離感で正しい声のボリュームで会話をするときと、ヨシオといけちゃんの距離は遠いけれど心の中で会話をしているときとか、そのバランスが難しかったですね。いけちゃんが空に帰っていくときは、本当ならあの距離だとあの声の大きさじゃ絶対に聞こえないはずなんだけど、そのときはいけちゃんとヨシオは心の中で繋がって会話が出来ているから…。それは私がいままでに経験したことがなかったことです。距離感が2つあって。こんな経験ができたこともとても面白かったですね。でも本当にあのシーンは胸が苦しくなります。ヨシオの叫び声も良いんです。思いのこもったセリフですよね。また、それをいけちゃんが言うから良いんですよね。あれが、人間と人間だったら…。私もよりいけちゃんを愛おしく思ったシーンでした。難しさについてはどのシーンも難しかったので、特にあのシーンが難しかったということではないけれど、やっぱり最後の言葉にいけちゃんの全部の思いが入らなきゃ!と思ったので、ほかのどのセリフよりも大事に扱った感覚はあります」。では役から離れて、蒼井さん自身はいけちゃんとヨシオの関係をどのような思いで見ているのかというと…。「西原理恵子さん曰く、男の子にはそういう物が見えて、女の子は現実主義だから男の子の方が目に見えないものと会話をしてることが多いとか。目に見えても見えなくても、ほかの人が入れない関係の2人がすごくいいなって思います。映画でもそういうことが描かれているものはやっぱり力をくれると思うから」。「いけちゃんは原作が絵本でありながらラブストーリー」実際、ヨシオの成長物語として、強い“母性”を感じさせると同時に、映画はラブストーリーとしての側面を見せてくれる。蒼井さんはうなずきつつ、さらにこう語る。「『いけちゃん』は原作が絵本でありながらラブストーリーじゃないですか。恋愛ものが苦手でファンタジーものも苦手な私にとっては、こういう見せ方があったんだって、素直に素敵な話だなって思いました。恋愛を経験した女性の心に届くと思います。本当に素敵な恋愛、すごく深い愛を描いた作品だと思います」。透明感あふれる蒼井さんの声と共に、打ち寄せる波のように静かに心に染み込んでくる愛をたっぷりと感じてほしい。■関連作品:いけちゃんとぼく 2009年6月20日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2009「いけちゃんとぼく」製作委員会
2009年06月08日クリスティーナ・リッチが交際中だったコメディアンのオーウェン・ベンジャミンとの婚約を解消したとPeople.comが報じた。クリスティーナとオーウェンは昨年、『All’s Faire in Love』(原題)の撮影で出会い、クランク・アップ後の10月に交際中であることを明らかにして、今年3月に婚約を発表していた。破局は、5月31日にオーウェンのバースデー・パーティが開かれた直後のことらしい。事情を知る人物は「全て順調な様子だったのに、2人は突然ケンカを始めて、自分たちの関係について見直そうということになった。そして婚約を解消したんです」と明かす。クリスティーナと親しい人物によると、このパーティよりも前に2人は婚約解消していたという。「2人はいまでもとても親しいです」とも語る。「毎日のように2人で話しています。(婚約解消は)大人な判断だったんです。2人ともそれでよかったと思っているし、いまも友人同士です」とのこと。小柄なクリスティーナと身長2メートル近いベンジャミンのカップルが並んで歩く姿はなかなか微笑ましかったのだが…。交際から婚約、そして婚約解消まで1年足らずのスピード破局だが、2人の関係の本来あるべき形態は“友人同士であること”と早く気づけたのはよかったのかもしれない。(text:Yuki Tominaga)© Splash/AFLO■関連作品:ペネロピ 2008年3月1日よりテアトルタイムズスクエアほか全国にて順次公開© 2006 Tatira Active Filmproduktions GmbH & Co. KG■関連記事:「殴られすぎて顔がむちゃくちゃ!」まさにブレイク直前のジェームズ・マカヴォイ乙女心を掴んで離さない『ペネロピ』特製キラキラカードがもらえるチャンス!豚の鼻を持つペネロピの前向きな姿に、明日へのパワーをもらえる『ペネロピ』シネマカフェ的海外ドラマvol.57『ペネロピ』×「ROME」MEGUMIの意外なコンプレックスとその解消法とは?『ペネロピ』トークイベント
2009年06月08日アメリカのアカデミー賞公認の映画祭であり、アジア最大級の短編映画の祭典「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2009」が6月4日(木)に開幕を迎えた。会場の一つである表参道ヒルズでは同日、オープニングセレモニーと共に「話題賞」の授賞式が行われ、8月1日(土)公開のオムニバス映画『ブルー・パシフィック・ストーリーズ』の中の一編『フィッシュ・ボーン』で初メガホンを握った土屋アンナが受賞した。11年目を迎えた今年は、「ミュージックShort部門」を新設。国内および韓国から様々なミュージックビデオ作品を集めて上映されるが、このオープニングセレモニーでは韓国の俊才チャン・ジェヒョクの手による人気歌手チョ・ソンモのミュージックビデオで、大沢たかおとソ・ジソブが共演を果たした「Mr.Flower」などが上映され喝采を浴びた。そして、2003年に新設されて以来、椎名林檎、小雪、桃井かおりなど名だたる面々が受賞してきた「話題賞」に今年、輝いたのは短編映画『フィッシュ・ボーン』で監督デビューを果たした土屋アンナ。昨年『R246 STORY』の中の一編を監督し、同じく話題賞を受賞した元格闘家の須藤元気がプレゼンターとして登場し、トロフィーを手渡した。『フィッシュ・ボーン』は人間に支配された魚たちの姿をアニメーションで描いた作品。映画を意識して鮮やかな青いドレスで登場したアンナさんは「大人も子供も観ることができて、心に残るにはアニメがいいかな、と考えました。最近“エコ”を口にする人が多いけど、人間が生きているだけですでにエコではないので、『何かしなければ』ではなく『当たり前のことをしようよ』ということを出せたらと思いました。その一番(に大切なこと)は愛!」と作品に込めた思いを語った。須藤さんは「アンナさんの作品を観て、アニメもいいなぁと思いました。もう一回、監督をやりたいです」と触発された様子。アンナさんと須藤さんで一緒に何かを作ったら?という声にアンナさんは「私は性格悪いので大変ですよ」と自嘲気味に語ったが、須藤さんは「格闘家はみんなMなので大丈夫です」とニッコリ。アンナさんも「私もMです!」と初対面にもかかわらず、妙なところで意気投合した様子…。息子さんには映画は見せたのか?という質問にアンナさんは「まだですがこれから見せます!キャラクターだけ見せたんですが、何も言ってこなかったです」と苦笑い。最後にアンナさんは「短い人生だからこそ、普通にしていたい。当たり前のことが超ムズいので(笑)、それを長く続けることが大事」と作品の根底にある思いとともに映画をアピールした。ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2009は、6月10日(水)より、会場をラフォーレミュージアム原宿、ブリリアショートショートシアター(横浜)に移して14日(日)まで行われる。なお、映画祭の開催に合わせてPPV−DVDとして、2008年映画祭受賞作品大特集「SHORT SHORTS Limited Collection SILVER」(1,200円)、および昨年日本人で初のグランプリを受賞した鈴木勉監督の大特集「SHORT SHORTS Limited Collection PRO」(980円)の2枚のDVDが発売される。『フィッシュ・ボーン』は、オムニバス映画『ブルー・パシフィック・ストーリーズ』の中の一編として8月1日(土)より全国にて順次公開。「ショートショートフィルムフェスティバル& アジア2009」公式サイト■関連作品:R246 STORY 2008年8月23日より渋谷Q−AXシネマほか全国にて公開© 2008「R246 STORY」フィルムパートナーズ■関連記事:「女性ものの着物を着て、激しいアクションの中に美を」中村獅童『ICHI』を語る
2009年06月08日アーノルド・シュワルツェネッガーを主演に、世界中で大ヒットを記録した『ターミネーター』シリーズ。その最新作にして、これまで描かれることのなかった“審判の日”以降の未来における機械軍“スカイネット”と人間との戦いを描いた『ターミネーター4』がまもなく公開を迎える。これに先立ちスタッフおよびキャスト陣が来日!6月4日(木)にジャパン・プレミアイベントが開催され、主演のクリスチャン・ベイルを始め、ブライス・ダラス・ハワード、アントン・イェルチン、ムーン・ブラッドグッド、そしてメガホンを握ったマックGが来場した。レッドカーペットにキャスト陣が姿を現すと、会場は興奮に包まれた。主人公のジョン・コナーを演じたクリスチャンは日本語で「みなさん、こんばんは!今日は来てくれてありがとう」とファンに呼びかけ大歓声を浴びた。その妻・ケイト役のブライスは、本作に参加する直前に子供を授かったことに触れ、「お腹の中に8か月の生命を宿っているということで、自分と夫、そして人類の未来を意識して演じました」と感慨深げに語った。未来から、シリーズ第一作で描かれた過去の世界に送られ、やがてジョンの父親となるべき運命を持っているカイルの若き日の姿を演じたアントン。「『ターミネーター』シリーズのファンだったからとても嬉しかったよ。素晴らしい経験でした」とふり返った。屈強な女戦士・ブレアに扮したムーンは、自身とブレアの共通点について尋ねられ「私も強い女性でありたいとは思っているけど、ブレアの方が強いわね」と笑顔で語った。そして、登壇者の中で最もハイテンションだったのが監督のマックG。「コンニチハ、ハジメマシテ!」と興奮気味に挨拶し「僕は日本の文化や映画を観て育ちました。この作品に詰まっている日本のハート、スピリットを感じてください!」と大声で呼びかけた。この日は、スペシャルゲストとして“球界のターミネーター”元プロ野球選手の清原和博が登場。清原さんは「激しいアクションと共に主人公の生きざまが魅力的でした」と映画を絶賛。さらに「何度も打ちのめされるところは自分と似てますね」と共感を口にした。これに対し、クリスチャンは「ジョンは自らの運命――人類を救うという重い責務を背負って戦い続ける男です。スポーツと映画、どちらも観る者を興奮させるというところはよく似てますね」と応じ、清原さんは笑顔で、ターミネーターの決めゼリフ「I’ll be back!」と叫んでプレミアイベントは幕を閉じた。『ターミネーター4』は6月13日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:ターミネーター4 2009年6月6日、7日先行公開、6月13日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 SONY PICTURES DIGITAL INC. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:『ターミネーター4』始動!クリスチャン・ベイルが妻と娘とプロモ・ツアーに出発クリスチャン・ベイルら登場!『ターミネーター4』ジャパン・プレミアに50組100名様をご招待約束通り…シュワちゃん『ターミネーター4』出演!クリスチャン・ベイル来日も決定謎めいた言葉の意味は?『ターミネーター4』ポスター解禁ノベライズ版も先行発売【ハリウッドより愛をこめて】『トランスフォーマー』第3弾の公開日が早くも決定!?
2009年06月07日いま、世界で最も注目を集める映画監督のひとり、トラン・アン・ユンの最新作『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』がついに公開を迎えた。この俊英ベトナム系フランス人監督は、物語の中心に“痛み”と“狂気”をまとった3人の男たちを据えたが、木村拓哉、イ・ビョンホンという日韓のスターと共に、アメリカから監督の招集に応じたのはジョシュ・ハートネット。ハリウッドの大作に背を向け、己の道を突き進む姿は自らが演じた探偵・クラインそのもの。何が彼を突き動かすのか?その柔和な笑顔の奥に迫った。「監督は独特の“声”を持っている」今回の出演の決め手を「何よりトラン・アン・ユン監督の存在」と語るジョシュ。以前から監督の作品を観て、その表現力に心酔していたという。「独特のユーモア、“声”を持っている監督だと感じて、前から一緒に仕事がしてみたいと思ってたんだ。でも、最初の段階では、クラインは45歳という設定。当時27歳の僕には無理だと思っていたよ。初めて監督と会って5分くらい話をしたとき、彼はただ、ニヤニヤしてるだけでほとんど喋らなかった。そのミーティングが終わって車に戻るまでにエージェントから『君に決まったらしい』って電話があったんだ」。何ともこの2人らしいやり取りとも言えるが…。では実際に監督の演出はどうだったかというと?「彼は現場でもすごく優しくて、知的な人間だよ。いつもいろんなことを考えていて、僕の演技を見終わるとこう言うんだ。『うん、少し違うことをやってみようか。もうちょっと面白いことをやってみない?』ってね。演出というよりは、僕にもっと実験することを求めているような感じかな。物腰はすごくソフトで静かなんだけど、鉄の意思を持ってる。アーティストとして確固たる自信を持っていて、何が正しいかということをよく分かっているんだ」。今回演じたクラインは、かつての殺人の記憶に苦悩する元刑事の探偵。木村さん扮する青年・シタオを始め、捜している人物に“同化”するという独特のアプローチ方法をとるが、ジョシュ自身はこの男にどうやってなりきったのだろうか?「監督が現場で物語をどんどん変えていくというタイプだったので、僕としてはまず、どんな変更があっても自分のキャラクターから離れないように心がけたよ。昨年、自分でプロデュースした作品では、徹底的なリサーチを基にキャラクターを自分で作り上げていったけど、今回に関しては“狂気”を秘めた男なんて周りにいないからリサーチのしようもなかった。想像力を武器に作っていったよ」。この世の地獄に舞い降りた堕天使と悪魔と救世主クライン、シタオ、そしてビョンホンが扮したス・ドンポと非常に複雑な内面を抱えた3人を、ジョシュはどのように捉えたのか?その考察は興味深い。「クラインに関して、“狂気”と表現したけど、もちろんそれだけじゃなく、彼は捜している人物にあまりにも共感し、同化してしまうところがある。それは欠点であり、自らを痛めつける原因になってしまうけど、そうせずにはいられないんだ。作品自体、非常に宗教的で、監督が描いているのはこの地球上に存在する地獄だと思う。クラインは、そこで苦悩し、迷う“堕天使”とも言うべき存在なんだ。ドンポはまさにこの世の“悪”を体現している人物だ。でも冷血な彼にも一つだけ弱点があって、それはある女性を愛し過ぎているということ。彼の執着心は、まさに人間が持つ欲望を象徴している。そして、シタオは現世におけるイエス・キリスト、救世主と言える。とはいえ、簡単にカテゴライズできないのがこの映画、キャラクターたちの特徴。観る人に全ての解釈を委ねているんだ」。この説明を聞いただけでも、本作がハリウッドのブロックバスター(莫大な予算で作られた作品)とは一線を画した作品だとお分かりいただけるだろう。ハリウッドでの“成功”に背を向け、こうしたアート志向の作品への出演を続けることについて、彼はこう語る。「確かに、ハリウッドで仕事をしていれば、いろんな監督と仕事をするチャンスがある。もちろん役柄もね…例えばヒーローの役だったり。でも、僕自身は一人のアーティストとして、もう少し実験的なことに挑戦していくのが好きなんだ。エージェントから何か言われないかって?実際、解雇したヤツも数人いるよ(笑)。まあ、僕の存在が忘れられないように、もう少しバランスを取る必要があるとは自分でも思っているんだけどね。でも、こういうことをやってるときの方が楽しいんだ。中でも今回の作品は、もう二度と経験できないだろうっていうぐらい、ユニークなものになったし満足してるよ」。最後にお気に入りのシーンを尋ねると、とびっきりの笑顔を浮かべながら「ドンポが部下をハンマーで殴り殺すところ!」との答えが…。ハリウッドという大きなエネルギーの中心にいながら、常に新たな“実験”に挑み続ける、そんな男の素顔が垣間見えた。■関連作品:アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン 2009年6月6日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© Lam Duc Hien, Photographerノルウェイの森 2010年秋、全国東宝系にて公開■関連記事:“ホスト”キムタクのもてなしでビョンホン、ジョシュ揃い踏み3,660人が悲鳴!キムタク最新作、日本でワールド・プレミア開催決定前売特典にポスターも!キムタク×イ・ビョンホン競演作6月公開監督が明かす「かつてない拓哉」の姿とは?原作ファンの賛否やいかに?村上春樹の「ノルウェイの森」が遂に映画化!
2009年06月07日『シン・シティ』、『300』など観る者を圧倒するスタイリッシュな映像世界を世に送り出してきたフランク・ミラー。彼が新たに手がける新感覚コミック・ムービー『ザ・スピリット』が6月6日(土)に公開される。このたび、本作の宣伝キャプテンに任命されたのは、明石家さんまと大竹しのぶの最強DNAを受け継ぐIMALU!本作の公開を記念して3日(水)、トークイベントを行った。主人公・スピリットをイメージした黒の帽子と真っ赤なネクタイのコーディネートで登場したIMALUさん。本作では“究極のDNA”がキーワードとなるが、自身のDNAについては「いままで考えたことがなかった」というあっさりした答え。また、劇中のスピリットが美女に囲まれるプレイボーイであることに因み、話題は理想の男性のタイプに。スピリットにも好奇心を抱きつつも、「年上で雰囲気やその人の持っている優しさ、可愛いさが魅力的な人」と理想の男性像を語るIMALUさん。だが、「お父さんみたいな人?」と質問が飛ぶと「そんな感じじゃないです」と即答。絶妙なトークで会場を沸かせた。さらにこの日、宣伝キャプテンの初仕事として、本作の宣伝コピーを直筆で発表。書かれたコピーはずばり「“おしゃれ”というより“オッサレ〜”マジでハマる新感覚コミックムービー」とのこと。IMALUさん流の絶賛の表現“オッサレ”をポイントに、「映像、登場人物、ファッションも音楽も全部がオッサレ」と作品をアピールした。そして最後に、「宣伝キャプテンになったからには、興行ランキング1位になるように!」と力強いコメントを放ち、新人とは思えぬ堂々たる仕事ぶりを見せた。『ザ・スピリット』は6月6日(土)より渋谷東急、新宿ミラノ座ほか全国にて公開。■関連作品:ザ・スピリット 2009年6月6日より渋谷東急、新宿ミラノ座ほか全国にて公開© 2008 SPIRIT FILMS, LLC. All Rights Reserved. THE SPIRIT trademark is owned by Will Eisner Studios, Inc. and registered in the U.S. Patent and Trademark Office.■関連記事:エヴァ・メンデスがヌードで敬礼!『ザ・スピリット』美女軍団セクシー動画到着鬼才フランク・ミラーが放つ超映像ワールド!『ザ・スピリット』試写会に25組50名様ご招待スカーレット・ヨハンソンが冷血な小悪魔に…エロティックな美女たちの姿が解禁!
2009年06月05日1995年の『トイ・ストーリー』に始まり、『モンスターズ・インク』に『ファインディング・ニモ』、アカデミー賞を受賞した『レミーのおいしいレストラン』など常にアニメーションの新たな可能性を模索し、多くの観客を魅了してきたディズニー/ピクサー。その最新作であり、先に行われたカンヌ国際映画祭のオープニングを飾った『カールじいさんの空飛ぶ家』が5月29日(金)、全米3,766劇場で公開され、週末3日間の興行成績で見事、初登場第1位を記録した。6,820万ドルを稼ぎ出し、『ナイトミュージアム2』に『ターミネーター4』、『天使と悪魔』といったサマーシーズンにひしめく大作を抑えて、堂々の1位を獲得した本作。この数字はディズニー/ピクサー作品としては、初登場で7,047万ドルをたたき出した『Mr.インクレディブル』、同じく7,025万ドルの『ファインディング・ニモ』に次ぐ歴代3位の好成績となっている。最終興行成績で『Mr.インクレディブル』が2億6,100万ドル、『ファインディング・ニモ』が3億3,900万ドルを記録しているが、『カールじいさんの空飛ぶ家』は果たしてどこまで数字を伸ばすのか?本作は、ピクサー初の3D作品としても話題を呼んでおり、カンヌでの3D上映もマスコミ、観客の喝采を浴びた。日本でも全米同様にディズニー・デジタル 3D版が同時公開される予定。『カールじいさんの空飛ぶ家』の日本での公開は12月より全国にて。■関連作品:カールじいさんの空飛ぶ家 2009年12月、全国にて公開© WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS.ALL RIGHTS RESERVED.レミーのおいしいレストラン 2007年7月28日より全国にて公開© DISNEY / Pixar. All rights reserved.■関連記事:【カンヌ現地レポ 01】ディズニー3Dアニメで開幕!「宮崎駿に学んだ」【第80回アカデミー賞】長編アニメーション賞は『レミーのおいしいレストラン』【第80回アカデミー賞】ノミネート発表!『ゼア・ウィル〜』VS『フィクサー』?『レミーのおいしいレストラン』ソルト&ペッパーセットを3名様にプレゼントあの奇跡の料理が味わえるチャンス「レミーのラタトゥーユ号」が全国へ発車!
2009年06月05日『キル・ビル』でユマ・サーマン演じるヒロインの宿敵・ビルを演じたデヴィッド・キャラダインが3日、映画の撮影のため滞在していたタイのバンコク市内のホテルで、遺体で発見された。享年72。マネージャーのチャック・バインダー氏はFox Newsの取材に対して、キャラダインは「ホテルの自室で亡くなっているのを撮影中の作品のプロデューサーによって発見された」と話しているが、タイ警察からの情報としてBBCが報じている内容はかなり違うもの。発見者はホテルのメイドで、キャラダインは自室のクローゼットの中で首や体にロープが巻かれた状態で、自殺の可能性が高いといわれている。タイの米国大使館はキャラダイン死去の事実を認めたが、死因についてはまだ確定していないとコメントしている。キャラダインは映画『Stretch』(原題)の撮影のため、1週間ほど前からバンコクに滞在していた。父・ジョンや異母弟のキース、ロバートも俳優という芸能一家に生まれたキャラダインは70年代にTVシリーズ「燃えよ!カンフー」に主演して人気を博し、武術や東洋哲学にも造詣が深かった。70歳を過ぎても精力的に仕事を続けていた彼の身に何が起きたのか。いまはただ、ご冥福をお祈りいたします。『キル・ビル』のタランティーノ監督と撮影に応じるデヴィッド・キャラダイン。2004年のカンヌ国際映画祭にて。-(C) Reuters/AFLO(text:Yuki Tominaga)
2009年06月05日ロバート・ネッパー、サラ・ウェイン・キャリーズに続き、インタビューに応じてくれたのはリンカーン・バロウズ役のドミニク・パーセル。弟思いのワイルドな兄・リンカーンの登場です。以前に話を聞いたときは「僕自身はリンカーンほど喧嘩っ早くはない。情熱的でキレやすいところは似ていなくもないけれどね」と役と自分の違いを語っていたドミニクですが、4シーズン目ともなると、役作りさえも必要なくなる瞬間がしばしば訪れるのだそう。「リンカーンという役に何を求められているのか、以前よりもすんなり理解できるようになった気はしている。まあ、それでギャラを貰っているのだしね(笑)。いまや僕はリンカーンという男を熟知している。役を演じるのも容易になってきたし、準備はほとんど必要ないんだ」。言われてみれば、そもそも野性味あふれる風貌のドミニクに、より一層リンカーン的鋭さが増したような…。リンカーンという役に対し、長く真摯に向き合ってきた俳優ドミニク・パーセルらしさを見せつけられた思いになりました。シーズン3では塀の中の弟・マイケルを救うべく、彼なりに奔走していたリンカーンですが、ファイナル・シーズンでは常に近い位置で兄弟タッグ。いよいよリンカーン&マイケル兄弟の逆襲が始まります。そんな中、リンカーンには、あっと驚く衝撃の展開も…。「リンカーンはもともと気性の荒い男だけれど、今シーズンはそんな彼の怒りをますます目の当たりにすることになると思うよ。組織の陰謀を根底から覆すために体を張るからね。でも、正直なところ、彼はちょっとうんざりもしているんじゃないかな。困難に見舞われてばかりだから」。そうなんです。リンカーンは常に一難去ってまた一難状態。彼が心穏やかに暮らせる日は訪れるのでしょうか…、そこもファイナル・シーズンの見どころです。ところで、インタビューの冒頭、噛んでいたガムを口からにゅるりと吐き出し、セットの隅を目掛けてシュピッと格好よく(?)投げ、どこまでワイルドガイなんですか…とツッコみたくなるほどリンカーンらしさ全開に振る舞っていたドミニク。ところが、質問の中に出てきたある単語を卑猥な言葉と聞き違えた瞬間から、笑いが止まらない状態に。発言主を指差し、「彼女、○○って言ったよー」とキャイキャイ。ただの子供じゃないですか…。リンカーンからは想像もつかない、ちょっと愉快な光景でした。さてさて、「プリズン・ブレイク」現場取材レポ最終回となる次回は、いよいよ“彼”の登場です!(text:Hikaru Watanabe)「プリズン・ブレイクファイナル・シーズン」<レンタル>・Vol.1〜3レンタル中・Vol.4〜66月3日(水)レンタル開始※Vol.7、89月2日(水)レンタル開始予定「プリズン・ブレイクファイナル・シーズンDVDコレクターズBOX1」(6枚組・全11話)発売日:6月3日(水)価格:10,290円(税込)※<初回生産限定版>には『ダージリン急行』DVD付き発売元・販売元:20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン© 2009 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.■関連作品:プリズン・ブレイク [海外TVドラマ]■関連記事:シネマカフェ的海外ドラマvol.105「プリズン・ブレイク」重要シーンを直撃!シネマカフェ的海外ドラマvol.103「プリズン・ブレイク」の美女復活のウラ話シネマカフェ的海外ドラマvol.102「プリズン・ブレイク」の“問題児”登場!シネマカフェ的海外ドラマvol.101「プリズン・ブレイク」最後の現場潜入!「プリズン・ブレイク」のマイケルが来日!「いままで逃げてたけど、今度は戦うよ」
2009年06月04日中に入ってから出るまで約50分、歩行距離700メートル。世界最大級のお化け屋敷としてギネスブックにも認定された、富士急ハイランドの人気アトラクション「戦慄迷宮」。開館10周年を迎える今年、巨大な廃病院をリアルに再現させたこの恐怖の空間が、3D映画『戦慄迷宮3D“THE SHOCK LABYRINTH”』となって公開されることが決定した!メガホンを取るのは、世界に誇るジャパニーズ・ホラーの旗手、清水崇(『呪怨』)。主演に柳楽優弥を迎え、日本映画初のフルデジタル3D映画に名乗りを上げた。ハリウッドで“次世代3D元年”と謳われる今年、『モンスターVSエイリアン』など、海外から日本へ押し寄せる3D映画は10本以上を数えるが、日本映画で実写の長編デジタル3D作品はこれが初めて。全世界で爆発的ヒットを記録した『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『ホーンテッド・マンション』に次ぐ、遊園地アトラクションを基にしたオリジナル企画で、立体視覚効果を生かした、大ドンデン返しのあるパニック・アトラクション・スリラーを目指す。本作が3年ぶりの監督作となる清水監督は、「久々の映画ですが、また怖いの撮っちゃいます(笑)。僕自身、幼少期は怖がりだったのに、なぜなのか…?今回の物語はもろにその辺に触れています。実力、センスのある若手が揃ってくれたし、しかも3D!怖がりの方もぜひ見てほしいです」と自信をうかがわせるコメント。また、約2年半ぶりに映画復帰となる『すべては海になる』に続き、清水監督と最強タッグを組む柳楽さんはホラー・スリラー作品は初挑戦となるが、「怖いものが苦手だから、自分がスリラー作品に参加することはどうなのかと思ったが、作り手側はあまり怖くないかもと思い直し、参加した。世界進出した監督と一緒にお仕事できるだけで、自分が俳優をやっていく上での財産だと思っているし、嬉しい」とのこと。さらに、「主人公・ケンの妄想なのか、現実なのか、もしくは…?それを考えているだけで面白い。いままでの自分を打ち破りたい、常に進化したいと思っているから、この新ジャンルの作品を進化の第一歩にしたい」と、クランクインに向けて力強い意気込みを見せている。『戦慄迷宮3D“THE SHOCK LABYRINTH”』は現在撮影進行中。8月に完成ののち、世界最速の10月、新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開。■関連作品:戦慄迷宮3DTHE SHOCK LABYRINTH 2009年10月、新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開© ショック・ラビリンス・フィルム・コミッティ2009すべては海になる 2010年新春、新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開予定©「すべては海になる」パートナーズ
2009年06月04日最新作『ブッシュ』が現在日本公開中のオリヴァー・ストーン監督が、87年の監督作『ウォール街』の続編『Wall Street 2』(原題)を撮ることが決まり、前作でカリスマ投資家のゴードン・ゲッコーを演じてアカデミー主演男優賞に輝いたマイケル・ダグラスを再び主演に迎え、共演にシャイア・ラブーフ、ハビエル・バルデムが登場することが明らかになった。物語は、前作から20年後の現代が舞台。インサイダー取引と詐欺行為の罪による服役を終え、作家となったゲッコーと若き投資家・ジェイコブを中心に進められる。ゲッコーの娘の婚約者でもあり、前作でチャーリー・シーンが演じた青年・バドにも似た役どころのジェイコブに扮するのは、『トランスフォーマー/リベンジ』のプロモーションで間もなく来日予定のシャイア・ラブーフ。ハビエル・バルデムはゲッコーと行動を共にする投資ファンド会社のオーナーを演じる。代表作の続編製作決定にマイケル・ダグラスは大乗り気。先日行われた出演作『Ghosts of Girlfriends Past』(原題)のプレミア会場でも、「いまこそ経済について、過去数年間で何が間違っていたのかを見直すべきときだと思う」と意気込みを語った。撮影は今夏を予定していて、公開は2010年冬になる見込み。(text:Yuki Tominaga)© Splash/AFLO■関連作品:トランスフォーマー/リベンジ 2009年6月20日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開ブッシュ 2009年5月16日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2008 Prescott Productions, LLC All Rights Reserved■関連記事:シャイア・ラブーフらも来場『トランスフォーマー』続編プレミア試写会に10組20名様ご招待汚名を背負った、あの大統領の真の敵とは?その人間像を丸出しにする『ブッシュ』【ハリウッドより愛をこめて】ハリウッドでは続編製作が流行?M・ダグラス主演作も【ハリウッドより愛をこめて】『トランスフォーマー』第3弾の公開日が早くも決定!?シャイア・ラブーフがまたトラブル、酒気帯び運転で逮捕
2009年06月04日ドリームワークス・アニメーションにとって初の本格3Dアニメ作品として注目を浴び、5月時点で今年度の世界No.1の興行収入をたたき出している『モンスターVSエイリアン』。先日、声の正体が明かされぬまま本作の日本語吹き替え版の予告編が公開され話題を呼んでいたが、主人公のスーザンの声をベッキーが、そしてモンスターのひとり・ボブの声をバナナマンの日村勇紀が演じることが発表された。ベッキーにとって、今回が声優初挑戦となる。オリジナル版では、リース・ウィザースプーンが演じたスーザンという役柄について「結婚式当日にいきなり大きくなってしまうっていうビックリな運命なのですが、それを乗り越えてがんばっていく姿が本当にかっこいいんです。スーザンはすごく、強い女性な感じがします。自分の意思をしっかり持っていて、でも優しさもしっかり持ちつつ、情に熱い人だなと思ってます」とコメント。ドリームワークス社も「人気や実力もさることながら、スーザンのキャラクター設定を忠実に伝えられる最高のキャスティング」とその実力に惜しみない称賛を贈っている。日村さんが演じるボブは、水色のスライム状の破壊不可能なモンスターで、公開後から全米を始めその人気が高まっている。日村さんは「僕は元々、『シュレック』とかが好きだったので単純に楽しく、最初から作品に引き込まれました。かわいらしく、アニメというか夢の中にいる感じでした。ボブはとにかく純粋な子でそんなに深く考えずに、思ったらやってしまう、そんなやつなんじゃないかと…。見た目に関しては、ほぼ一緒ですね。子供を集めてボブを書かせてその上におかっぱを書いたら俺になります」と語るなど、もはやボブとは一心同体?なお、オリジナル版ではほかに、ヒュー・ローリー(コックローチ博士)、キーファー・サザーランド(モンガー将軍)といった人気スターが声優としてキャスティングされており、日本語吹き替え版では、ベッキー&日村さん以外に一体どんな顔ぶれが声優として参加したのか、今後も注目を集めそうだ。『モンスターVSエイリアン』は7月11日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。『モンスターVSエイリアン』「私はだーれーだ?」キャンペーン■関連作品:モンスターVSエイリアン 2009年7月11日より新宿ピカデリーほか全国にて公開Monsters vs. Aliens © 2008 DreamWorks Animation L.L.C.■関連記事:『モンスターVSエイリアン』本年度の全世界1位を邁進中!気になる吹き替え声優は?私は誰?クイズ正解者の中から5組10名様を『モンスターVSエイリアン』3Dジャパン・プレミアにご招待ディズニーランドに続き今夏、モンスターブームが襲来?ジャック・バウアーも太鼓判巨大ヒロインが全米を席巻!『モンスターVSエイリアン』本年度全米No.1ヒット
2009年06月03日「は?」映画を観はじめて、思わず口をついたのはこの言葉。なぜって、会話がさっぱり聞き取れないから。「この人たち、何の話をしているんだろう?」と、戸惑ったのも当然のこと。青森育ちでない人なら、みんなそう思うはず。この映画は、全編青森ロケなだけでなく、全編にわたって響き渡るのは津軽弁。青森出身の松山ケンイチが思い切り、聞き取り不可能な言葉を連発しているのです。物語は、農業をしながら一人暮らしをしている子供のような青年・陽人が、東京からやってきた保育士の町子に恋をして、徹底的なアプローチを試みるというもの。何がミラクルでウルトラなのかは、陽人のその常識外れな行動が、不思議でヘンテコな結末をもたらすところまで見届けてから自分なりに判断してください。ウルトラでミラクルなこの映画、実は、観ているこちらにも不思議な現象が起きるところに今回のおすすめポイントがあります。冒頭でお伝えした通り、ほとんど聞き取れない津軽弁。最初は、「まるで外国映画を観ているみたいだけれど、字幕もないから、映像だけでなんとか物語を察するか…」と思っていました。ところが、10分、20分するうちに、だんだんと津軽弁が聞き取れるようになってきたのです。聞き取れないから、もう聞き流しておくしかないな、と思っていたのに、ふと気がついてみると、ちゃんと津軽弁の会話を理解している自分がいる。それを自覚したときには、かなり驚きました。外国で暮らしていたら、あまり良く分からなかったはずの現地の言葉が、ある日突然スムーズに理解できるようになったという話を聞いたことがありますが、まさにそんな感じでしょうか。もやもやと雲で覆われていた空が、突然すっきりと晴れ渡ったという趣き。全編津軽弁で通そうと考えた監督で脚本家の横浜聡子氏の企画力、それを許した製作陣にも驚きですが、人間の(自分の)順応性を実感した驚きは大きい。まさに体験型の映画なのです。ここで自分の“語学力”を実感し、「苦手だった語学でも習ってみようかな…」なんて、俄然やる気になってしまう人も出現するかも。かも、じゃなくて、ぜひそうなってくださいませ。そろそろ五月病から復活の兆しが見えてきた…という人ほど、この映画で背中をもうひと押ししてもらってはいかがですか。(text:June Makiguchi)■関連作品:ウルトラミラクルラブストーリー 2009年5月30日より青森松竹アムゼほかにて先行上映、6月6日よりユーロスペース、シネカノン有楽町2丁目、シネマート新宿ほか全国にて順次公開© 2009「ウルトラミラクルラブストーリー」製作委員会■関連記事:麻生久美子、松山ケンイチの豹変ぶりに驚愕!監督「津軽弁に耳をすませて」幸運!?の“ジリ貧”『インスタント沼』特製マグカップを2名様にプレゼント「出たとこ勝負(笑)!」麻生久美子が30歳を前に迎えた岐路と出会いとは?松山ケンイチ、津軽弁ラブストーリーで故郷・青森へ凱旋!主題歌も100sに決定
2009年06月03日1995年より3年にわたり「モーニング」(講談社刊)で連載され、ドラマ化もされるなど人気を博してきた入江喜和の同名漫画を原作に、お弁当屋を開くという夢に向かってがんばるシングルマザーの奮闘を描いた『のんちゃんのり弁』がついに完成。6月2日(火)、本作の完成披露試写会が行われ、上映前に緒方明監督と主演の小西真奈美が揃って登壇した。本作で小西さんが演じるのは、下町育ちの31歳のシングルマザー。初の母親役となったが、「(演じた)小巻は、良きお母さんとして子供をかまうのではなく、自分が信じた道をまっすぐ突き進む姿を子供に見せたいという女性。子供と一緒に成長しながら、女性として人としての奮闘を意識して演じました」と役作りをふり返った。これまでになく喜怒哀楽の激しい女性を演じた小西さん。「よく走り、けんかをし、怒って泣いて笑って。演じていてこの人間くさい小巻がどんどん好きになりました。改めて、人ってこうやって生きていくんだと、そのパワーを感じました」と撮影を通しての感想を語った。また、劇中でその料理の腕前を披露しているが、映画に因んで“お弁当”の思い出を尋ねると、「遠足で母が作ったお弁当をすごくよく憶えてます。開けたら子供が好きなものが全部入ってて、すごく嬉しかったですね」と懐かしそうに笑顔を見せた。原作漫画を読んで1時間で映画化を決断したという緒方監督は、「この映画では人間が人間くさく、横にいると嫌になるくらい“濃い”人間が右往左往していますが、映画とはこういうものなのかなと思ってます。最近の日本映画では薄い自分探しする人が多いですが、本作では人に迷惑をかけながら自分を探していくので、珍しいと思った」とのこと。「まず、見たことのない、小西真奈美が見られます。各スタッフ、キャストがすごくいい仕事をしたという自負があります」と胸を張った。さらにこの日は、ゲストとして小巻の娘・のんちゃんを演じた佐々木りおちゃんが登場し、小西さん宛てにかわいい似顔絵付きの手紙のプレゼントも。「小巻ママへ。撮影の前には一緒にセリフを練習してくれて嬉しかったよ。ケーキを買ってきてくれたり、かけっこしたり、本当のママみたい。撮影が終わって会えなくて寂しかったけど、テレビやCMでがんばってるママを見て、のりこも頑張ってまたママに会いたいと思いました」と読み上げると、小西さんは目を潤ませた。200人ものオーディションから見事、のんちゃん役に選ばれたりおちゃん。監督によれば、その決め手は「食べっぷり」とのこと。「いま、お箸で何でも食べられる子がいないけど、この子はNGなしですから。何でもいっぱい食べましたね。あと“昭和”という感じがホッとします」と表情を緩ませた。そして最後に、りおちゃんが「この映画はおもしろい映画なので、ぜひ観てください」と元気に呼びかけると、会場は和やかな雰囲気に包まれ、温かい拍手が贈られた。『のんちゃんのり弁』は9月下旬、有楽町スバル座ほか全国にて公開。■関連作品:のんちゃんのり弁 2009年9月26日より有楽町スバル座ほか全国にて公開© 2009「のんちゃんのり弁」製作委員会■関連記事:小西真奈美が初の母親役に挑戦!下町の人情ドラマ『のんちゃんのり弁』快調撮影中
2009年06月03日カンヌこぼれ話。今年の審査委員長はフランスの大物女優イザベル・ユペール。去年の審査委員長ショーン・ペンもレッドカーペット上でタバコを吸ったり(吸殻で燃えるほど、やわな素材じゃないだろうが)、問題児ぶりを発揮していたが、ある意味で今年はそれ以上だったかもしれない。審査員9人のうち、ユペールに加え、アーシア・アルジェント(イタリア)、ロビン・ライト・ペン(アメリカ)、スー・チー(台湾)、シャルミラ・タゴール(インド)と女優が5人を占める異例の構成だったため、不協和音が事前から心配されていたが、やっぱり審査員同士が相当揉めた様子。まあ、そういったうわさは毎年のようにあるのだが、特に今回はユペールが2001年にミヒャエル・ハネケ監督の『ピアニスト』でカンヌの女優賞を獲得しているだけに、ハネケの受賞が予想され、実際そのとおりの結果になった。そのため、ユペールが強権発動したのではともっぱらの評判に。もちろん、ハネケのパルムドール受賞作『THE WHITE RIBBON』(原題)が優れた作品なのは間違いないのだが、授賞式では毎年大物プレゼンターが発表するはずなのを自ら発表するなど、異例のひいきぶりを発揮していたのも確か。授賞式後の会見でユペールは「ハネケが私の大好きな監督なのは確かだし、だから彼の映画に2度出演したのよ。彼の映画は人間の魂に深く向き合っている」と、堂々たるもの。やんちゃ娘のアーシア・アルジェントも「(会議室の)扉の向こうの話は、ここではしないわ」と大人の発言だった。しかし、審査員間のトラブルなどどこ吹く風でニッコニコだったのが、ロビン・ライト・ペン。夫ショーン・ペンと別居した直後だったため、13日の開幕記者会見ではピリピリぶりがこちらにも伝わってくるほどだったが、ロビンがカンヌにいる間に反省したらしいショーンが離婚申請を取り下げたため、「意見の違いはあっても、全員が心を開いて語り合ったわ。そこには本物の愛があったの」と終始ご機嫌だった。(photo/text:Ayako Ishizu)第62回カンヌ国際映画祭特集■関連作品:第62回カンヌ国際映画祭 [映画祭]■関連記事:【カンヌ現地レポ 13】52歳の新星!ブラピを喰った男演賞俳優クリストフ・ワルツ【カンヌ現地レポ 12】娘シャルロットの快挙に母ジェーン・バーキンも絶叫!【ハリウッドより愛をこめて】次世代アイドルC・クロフォードが『フットルース』に!ショーン・ペン、再び離婚申請を撤回【カンヌ現地レポ 11】最高賞はミヒャエル・ハネケ作品に!シャルロットに女優賞
2009年06月03日ニコール・キッドマンの最新主演作『Rabbit Hole』(原題)の撮影が先週からニューヨークで始まり、屋外ロケの模様が伝わってきた。ニコールがプロデューサーも務めるこの作品は、幸せに暮らしていた夫婦が愛する我が子の突然の死をきっかけに不幸のどん底に突き落とされ、そこから再生していく過程を描く。デイヴィッド・リンゼイ・アベアの戯曲を映画化するもので、監督は『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』、『ショートバス』のジョン・キャメロン・ミッチェル。息子を亡くした夫婦をニコールと、『幸せのセラピー』が今週末から日本公開されるアーロン・エッカートが演じている。映画の公開は2010年を予定している。プライベートでは夫のキース・アーバンと来月7日に1歳の誕生日を迎える愛娘サンデー・ローズと幸せな日々を過ごしているニコール。先日オーストラリアの「New Idea」誌上で、ベトナムから男の子の赤ちゃんを養子に迎える予定と報じられたが、2日にオーストラリアで彼女のパブリシストがうわさについて「ニコールは『完全な作り話で、全く真実ではない』と話しています」とコメント。「ベトナムから養子を迎えるという話など、誰にもしたことはありません」と完全否定した。(text:Yuki Tominaga)© AFLO■関連作品:幸せのセラピー 2009年6月6日より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開© 2007 BILL HOLDINGS LLCAll Rights Reserved
2009年06月03日アメリカで暮らすエセルの元にアイルランドから届けられた指輪。それは、彼女が50年前に失った愛の証だった。彼女は心の奥に封印してきた運命の愛に向き合うことを決意する。イギリスの名匠、リチャード・アッテンボローが描く、2つの時代、2つの大陸を結ぶ壮大な愛の物語『あの日の指輪を待つきみへ』。7月に公開を迎える本作で、主人公・エセルの若かりし頃を演じたミーシャ・バートンが来日、4月23日(水)に記者会見が開かれた。自身が演じた若き日のエセルを「純真で無垢な存在」と語るミーシャ。「ひたむきで、自分の気持ちに一生懸命なところが彼女のいいところ。最近の映画では、あまり見られないタイプのキャラクターで、素晴らしい経験ができました」とふり返った。劇中では美しいヌードを披露しているが、ミーシャは「恋愛に関して、エセルは情熱的で、好きになったら自分でどんどん決断していく女性。あのヌードシーンには、彼女が自らの感情をむき出しにした、という意味があるんです。変にいやらしさを感じさせず、いいシーンになっていると思います」と語った。現代のエセルを演じるのは名女優、シャーリー・マクレーン。「昔からシャーリーのファンだったので、彼女の若い頃を演じられるなんて夢みたいだった」と言うミーシャ。「現場で会ったシャーリーは、はつらつとしていました。彼女の方が先に撮影に入っていたので、事前に彼女のシーンの映像を見せてもらえたのはラッキーでした。現代のエセルは、戦争に打ちのめされ、自分の殻に閉じこもってしまった女性。ただ、私はそうした暗い部分とは切り離された、全くの別人格の人間としてエセルを演じればよかったので、やりやすさはありました。もちろん、シャーリーと同じ人物を演じるという責任は感じましたけど」と役作りの過程を明かしてくれた。日本でも人気のTVシリーズ「The OC」の撮影後初めての映画として、本作の撮影に入ったというミーシャ。TVと映画の違いについて「TVドラマは、長いシーズンを通じて、キャラクターの成長を演じられる、というのはあるんですが、物語がどこに進んでいくのか分からないままに演じなければなりません。映画では、最後がはっきりと分かっているので、やりやすい部分はあります。演じる上で、ドラマと映画は全く違うものだと感じました」と語ってくれた。指輪についてミーシャ自身、何か個人的に思い出は?と尋ねると「指輪は毎日してるわよ。いろんなものを持っているけど、それぞれにセンチメンタルな思い出があるわ」といたずらっぽく笑った。劇中のファッションについてもミーシャは「撮影では、実際の1940年代の洋服を着る機会もあったんですが、あの時代のスタイルは本当に素敵です。女性たちが、ファッションにいつも気を配っていたことも映画できちんと描かれています」と嬉しそうに語った。そして、この映画で描かれる愛について「いまの時代の若い人には、『あり得ない』と感じられるかもしれませんが、私には信じられます。というのも、監督と奥様のシーラさんは、いまの私ぐらいの年齢で出会い、戦時中もずっと一緒に乗り越えてきたそうです。すぐそばに“真実の愛”の実話があったことで、すんなりと信じることができたんです。リチャードと一緒に映画を作ることができて、本当に幸せでした」と力強く語ってくれた。『あの日の指輪を待つきみへ』は7月、テアトルタイムズスクエアほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:あの日の指輪を待つきみへ 2008年7月19日よりテアトルタイムズスクエアほか全国にて順次公開(C) SCION FILMS PREMIER (THIRD) LIMITED PARTNERSHIP/UK FILM COUNCIL/ CLOSING THE RING LIMITED/ CTR CANADA LIMITED
2008年04月23日さあ、みなさん!今日のニュースは少し真面目です。ですが、もちろん楽しくお届けしますよ!今年はセレブリティに関するニュースが本当にたくさんあります。実際、ハリウッドの歴史上、こんなにも飲酒及び麻薬服用時の運転で逮捕され、リハビリテーション施設に入院し、同僚やスタジオとの確執が表面化した年はなかったでしょう。もちろん、リンジー・ローハン、パリス・ヒルトン、ニコール・リッチーのことが思い浮かびますよね…。この3人の女性は誰もが刑務所に行ったか、これから行くか、するのですから。しかし、世界で最も有名な俳優、トム・クルーズの生活にも様々なドラマがありました。10年連れ添った妻と別れ、まだ無名に近い女優、ケイティ・ホームズとの恋愛・婚約や、全国放送のオプラ・ウィンフリーのトークショーでソファの上で飛び跳ねるなどの奇行、さらには女優のブルック・シールズとのバトルなど、旋風を巻き起こしました(しかしブルックとトムとケイティは今では仲の良い友達同士です…まるで何事もなかったかのように)。この先もセレブのおかしな行動は増えるのでしょうか?ブリトニー・スピアーズも相変わらずゴシップ雑誌に毎週登場しています…。彼女のようにいきなりスキンヘッドにしてしまったり、写真撮影の時に犬のふんを8,000ドルもするドレスで拭き取ったり、自分の子供のほ乳瓶に牛乳ではなくコーラを入れるセレブがほかにいるでしょうか?しかも彼女は歯医者に行き、“茶色いから”という理由で子供達の歯を白くしてほしいとお願いしたそうです!!!??最近のセレブの行動は本当に摩訶不思議ですね。これだけは確実に言えます。ですが、いき過ぎじゃないでしょうか?それとも、私たちがセレブの生活に干渉しすぎなのでしょうか?30~40年前のハリウッドにも、麻薬を服用したり、共演者と浮気をする人もいました。ですが、メディアは彼らの私生活をそれほど追及しませんでした。今では、もしお金持ちで有名であったら、私生活は全て公衆にさらさなければならないようです。そして、そのことにうまく対処できない人もいるんです。先日、オーウェン・ウィルソンのことを聞いたとき、私はそんなことを思いました。オーウェンは、『ミート・ザ・ペアレンツ』や『ライフ・アクアティック』で有名なコメディ俳優ですが、自宅で自殺を図ったのです。日曜日の午後、12時くらいに兄のアンドリューによって発見されました。ハリウッドは衝撃を受けました。オーウェンは地に足のついた俳優でしたし、ハリウッドで一番モテる独身男性のひとりで、キャリアも順調でした。でも…こわれてしまったのです。しかし、ここにきて、オーウェンはかなり長い間、麻薬問題で悩んでいたこと、彼の知人たちが彼をリハビリテーション施設に入院させようとしていたことなどが明るみに出ました。加えて、ここ7~8か月の間、深刻なうつ状態にあったそうです…女優のケイト・ハドソンとの破局のせいだと言う人もいます。彼に当たるスポットライトがあまりにも強すぎて、オーウェンはついに逃げたくなってしまったのでしょうか?特にケイトと付き合っていたころは、彼らの写真を撮ろうとするパパラッチなしに出かけることなどできなかったようです。とにかく、どんな理由であれ、ちょっと立ち止まって考えてみましょう…もうこんな出来事は耳にしたくありませんよね。(text:cinemacafe.net)
2007年09月10日オーウェン・ウィルソンが8月26日、緊急入院した。同日昼、カリフォルニア州サンタモニカの自宅で手首を切って倒れている彼を家族が発見し、救急車で市内の病院に搬送された。抗うつ剤を大量に服用していたという説もあり、自殺を図ったとみられている。危険な状態を脱し、一命をとりとめた翌日には「困難な時期を静かに治療と回復に専念させてほしい」とメディアに配慮を求める声明を発表した。現在は兄のアンドリューと弟のルーク、そして両親が付き添っているという。オーウェンは盟友、ベン・スティラーの監督作『Tropic Thunder』(原題)の撮影を9月初旬に控えていたが、今回の騒動をうけて両者合意の上で中止になった。また最新作の『The Darjeeling Limited』(原題)は現在開催中のヴェネチア映画祭コンペティション部門に出品されているが、オーウェンの映画祭参加もキャンセルに。治療を受けている病院のスタッフによれば、幸い容体は良好とのことだ。写真は、ヴェネチア国際映画祭に出品されているウェス・アンダーソン監督の『The Darjeeling Limited』(原題)の一場面。左から、ジェイソン・シュワルツマン、オーウェン、エイドリアン・ブロディ。(C) Splash/AFLO(text:Yuki Tominaga)
2007年08月31日アメリカ西海岸、サンフランシスコに掛かる全長2,790メートル、高さ230メートルのゴールデンゲート・ブリッジ。そこはサンフランシスコの観光名所であるとともに、世界有数の自殺の名所でもある。何故この美しい橋に自殺者が呼び寄せられるのか?世界中で論争を巻き起こした衝撃のドキュメンタリー『ブリッジ』が6月16日(土)に初日を迎え、それを記念して今年4月に出家し僧侶となったばかりの保阪尚希と、NPO法人自殺対策支援センター、ライフリンク代表の清水康之によるトークショーが行われた。6歳の時に両親を交通事故で失ったと公表していたが、実は自殺であった事実や、いじめを受けた少年時代など自身の衝撃的な過去を明かし、多くの注目を浴びている保阪さん。それでも前進してここまで来られたことに感謝して、悩める人々の相談相手になるために僧侶になることを決意。今年4月に得度を行い、出家した。「これから自殺をしようという人に対して活動しようという思いは全くありません。僕の両親は共に自殺しましたが、それと出家したことは全く結びついてなくて。僕は在家なので、精神論として出家するという形をとらせていただきました」。そして「やっぱり自殺というのは、読んで字の如く“自らを殺す”ということ。ですから殺人ですね。これは仏教では大罪ですので、とても認められません。自殺した人に対して何かしてあげようというのはないですね」と、保阪さんは自殺についての持論を語った。その保阪さんの言葉に対して「私自身は日本の多くの自殺は、追い詰められた自然の死だと思っています。実はご本人たちはずっと生きていたいと思っていながら生きる道を閉ざされて、それで亡くなっていく方が多いんです。これは私がNHK時代に、親を自殺で亡くした子供たちを取材して、遺書を読んだり、家族から話を聞いていくうちに、実は日本の自殺の多くは追い詰められた結果だということが分かったんです」と、別の見地から自殺について説明した清水さん。その、当時行った取材がきっかけとなり、自殺対策に本格的に取り組む決意をしたという。「日本では自殺について、なかなか対策がとられてこなかった。自殺対策というのは遠いもののようにイメージされがちなんですが、自殺が追い詰められたものならば、(自殺対策は)生きる支援、命の支援なんです。いままでそういうものが欠けていたという部分があったので、(NHKで)番組を作るだけじゃなくて、もしかして自分が現場に入れば、生きる支援、命の支援が出来るんじゃないかと思って仕事を辞めて立ち上げたんです」と、ライフリンクを設立した経緯を語った。『ブリッジ』では、監督を務めたエリック・スティール自身、自殺者の友人や家族にインタビューを行い、“何故彼らがそのような行為に至ったのか?”という謎に肉迫していく。保阪さんは『ブリッジ』の舞台・アメリカと日本での自殺を比べ、「今の日本のシステムでは、自らを殺しても保険金が出るんです。だからこそ、お金の問題で追いつめられた時に、自らを殺して遺族や会社のためにお金を残すという手段をとってしまう。取らざるを得ない状況になっている。日本の場合、いわゆる中小企業の多くの経営者たちがお金との引き換えに自殺している事実は大きな社会問題です」と、日本での自殺の特質に言及。さらに、「でもそのお金と引き換えの自殺はさておき、死ぬことや生きることの意味があまり分かっていない子供が自殺を選んでいくということに何かできないのかな、とすごく感じています。僕の子供時代には、小学2、3年生や10歳に満たない子供たちが、意味も知らずに遺書を書いて自殺をしていくという状況は無かったんですよ」と、今深刻な問題となっている子供の自殺について思いを語った。それに対して清水さんも日本の自殺問題の現実に「一日に亡くなる人が90人という時代。この社会で僕らと同じ空気を吸ってる人が、一日に90人亡くなってるわけですよ!しかもその人たちの多くが追い詰められて亡くなっている。本当はもっと生きていたいのに生きる道を閉ざされ、それに対して社会が何もやらないのは一体何なんだ!と感じます。国に自殺対策の法律を作らせたというのを足場にして、国に必要なことをやらせていこう、そしてそのために我々が主体的に動いていかなければならない、と僕は思っています」と力強く語った。保阪さんが「自殺して残された者のことを考えてあげなきゃいけない」と語る『ブリッジ』は、恵比寿ガーデンシネマにて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブリッジ 2007年6月16日より恵比寿ガーデンシネマにて公開(C) 2005 EASY THERE TIGER All rights reserved
2007年06月22日自殺の名所として世界でも有名なゴールデンゲート・ブリッジ。アメリカ、サンフランシスコの象徴でもあるこの橋では1937年の開通以来、実に1,300人以上もの人が命を落としている。こうした問題についてニューヨーカー誌に掲載された「ジャンパーズ(飛び降りる人)」という記事を読んだ『救命士』や『アンジェラの灰』などを手がけたプロデューサー、エリック・スティールが「この問題を黙殺することは何の解決にもならない」と製作したのがドキュメンタリー作品『ブリッジ』である。映画プロデューサーであったエリック・スティールが、本作の製作を決めた理由は「ジャンパーズ」の記事だけではなかった。「弟を癌で亡くして、その直後に妹も亡くなったんです。それがきっかけで、一時期大きな絶望に襲われました。そのときに一瞬、自殺を考えたりもしたんです。今は、その(自殺という)考えが頭の中に残らなくて良かったと思っています。でも同時に、それが常に頭のどこかにあり、死にたい、自殺したいという方がいることも知っています。自殺したいと思う人々というのは自分からそう遠くない、彼らのいる世界は私自身の世界と異質なものではないという感覚が自分の中にあったんです。非常に扱いにくく難しい問題ですよね。こうしたものを題材にすることを不可能だと思うか、反対にエキサイティングなチャレンジとしてとらえるか…。多分、僕にとっては、大いに受けて立つ価値のあるチャレンジだったからじゃないでしょうか。自殺に関して、今まで人が見たことがない側面を描く良いきっかけ、機会になるんじゃないか、そういう思いに駆られて全てが始まったんです」。2004年から2005年にかけての1年間。橋から飛び降りようとする人、それを止める人、思い直した人、そして、実際に飛び降りてしまった人などの様子を定点撮影でカメラに収めた。「でも、僕たちが橋の映像を撮っている、実際に飛び降り自殺を図る方の映像を持っているということを知られてはいけなかった。サンフランシスコのある機関が自殺者の統計をとっていて、野球のスコアじゃないけれど、999人目まできて、次が1,000人目となったときに、たくさんの人が1,000人目になりたいと大挙して自殺しようとしたということがあったらしくて。そうはなりたくなかった。だからどんな機関にもご家族にも、撮影していることは言いませんでした。僕にとって最も心配だったのは、例えば精神的に不安定な方、あるいは世間の注目を浴びたいとか、そういう精神状態でいる方が僕らのことを聞きつけて自殺を図る、それによって自分を不滅なものにする、といったようなことには絶対になってほしくなかった。これは今回の企画の中で一番倫理的に懸念していたことなんです。おかげでご家族との関係の中で自分がとても難しい立場に置かれることにはなりましたけどね」。そう。この作品には橋の映像とともに、亡くなった人の遺族や友人たちのインタビューが織り交ぜられているのだ。最終的にインタビューにかけた時間は実に120時間に及んだそうだが、大切な家族や友人を失った人たちへインタビューすることに問題はなかったのだろうか?「(橋のある)マリン郡の検死官の方に何人か遺族の方を紹介していただいたんです。僕に話すことで浄化作用が働いたような経験だったとおっしゃってくださった方もいました。話してくれると言ってくださった方には全員お会いしました。一切関わりたくないという方もいらっしゃったし、最初は絶対イヤだと言っていたけれど、最後になって話してくださった方とか、最初は了解してくださったけれど、なんとなく躊躇してしまわれる方とか…本当にそれぞれの家族、それぞれの反応でした」。しかし最終的に、本作に関わった遺族や友人はみな本作を観たそうだ。中には何度も繰り返し観た人もいるという。「この映画に参加することによって、同じように大切な人を失ってしまった家族の痛みや嘆きを少しでも和らげることができるかもしれない。そして、それが自殺を思いとどまらせるきっかけになるかもしれない。そういう気持ちを、映画を観た後に持っていただくことができたんです」。「“誰かが柵に足をかけたらすぐに管理局に電話をする”というルールを決めて撮影をしていました。それで撮影中、6人の命を救うことができたんです」という監督。“自殺”というテーマにどこまでも真摯な態度で挑んだ監督の渾身作は全米同様、日本にとっても大きな衝撃となるに違いない。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブリッジ 2007年6月16日より恵比寿ガーデンシネマにて公開(C) 2005 EASY THERE TIGER All rights reserved
2007年06月05日