FASHION HEADLINEがお届けする新着記事一覧 (851/857)
アングラという言葉をご存じだろうか。ある年代以上の人には、懐かしい響きかもしれない。60年代後期から70年代に掛けて、アングラ(アンダーグランド)といわれる前衛的な表現者達が、演劇、ミュージック、アートシーンに登場し、日本のカルチャーを牽引していた。その中心にいた寺山修司が、今回の写真展のキーパーソンだという。写真誌『IMA』が主催する『TOKYO1970 by Japanese Photographers 9』が、銀座にあるアルマーニ / 銀座タワー9階のイベント・ホールで今月29日まで開催されている。70年代を代表する、有田泰而、沢渡朔、須田一政、立木義浩、寺山修司、内藤正敏、細江英公、森山大道、渡辺克巳(50音順)ら9人の写真家による写真展だ。自由を求める民衆が政治にもの申し、表現者達が闊達に活動していた70年代。その空気感の中で、多感にシャッターを切った9人の写真家が描く、300点に及ぶ「東京」が展示されている。キュレーターの長澤章生氏によると、「本展は、70年代を繙く鍵として寺山修司を軸に、寺山と関わりのあった写真家で構成した」とのこと。アナーキー、モード、リアリティ、70年代の東京に漂うムードが、写真家の視点により鮮やかに描き出されている。それぞれの写真は、既に発表されたものだが、「横山大道の『写真よさようなら』では40点の未発表作品が含まれ、世界的にも貴重な展示となった」と長澤氏はいう。インテリアの一部として、絵画と同じように写真を楽しみたいという気運が高まっている。そのニーズに答えるように、会場では写真の販売もおこなわれている。会期中の週末には出展写真家によるイベントを予定。【イベント情報】会期:10月29日まで時間:11:00から20:00(土・日曜日、祝日は18:00まで)会場:アルマーニ / 銀座タワー 9階東京都中央区銀座5-5-4入場料:800円ワークショップスケジュール10月12・20日「須田一政とぶらぶら歩き ~撮影&講評会~」10月19・20日「森山大道作品のシルクスクリーンワークショップ」トークセミナー10月20日「都市の中の異界」内藤正敏×中沢新一
2013年10月08日コスメティックブランド「ナーズ(NARS)」は、ファッションフォトグラファーのギイ・ブルダン(Guy Bourdin)にインスパイアされたホリデーコレクションを発売する。11月8日発売のカラーコレクションでは、4アイテム、17色をラインアップ。マットとツヤを両立させるリップスティック全5色(3,200円)、シングルアイシャドー全5色(2,625円)など、どれもブルダンらしい色彩で用意された。ホリデー限定コフレが11月22日に登場。赤のリップ型ケースにリップスティック、リップペンシル各2色をセットした「フリング」(6,720円)、赤と黒のハートがデザインされたポーチにミニサイズのアイライナー5色が収まった「ヴォイヤー」(5,460円)などが展開される。また、イセタンミラーなどのセルフセレクトショップ限定で、ブラッシュとブロンザーを組み合わせたチークパレットの「ワンナイトスタンド」(7,875円)、ブルーのリップを配したポーチに人気のミニリップ5色を収めた「プロミスキャス」(5,460円)が発売される。ブルダンは、1950年代半ばより仏ヴォーグ誌などで活躍した20世紀を代表するファッションフォトグラファー。70年代には更に才能を開花させ、死と官能を感じさせるイメージメーカーとしての地位を確立。91年に亡くなった後も、『Exhibit A』(2001年)、『In Between』(2010年)など多くの作品集がリバイバル出版されている。ナーズ創始者のフランソワ・ナーズ(Francois Nars)は、幼少時に仏ヴォーグ誌やハーパースバザー誌に掲載されていたブルダンの作品に出合ったのがきっかけで、メーキャップアーティストを志すことを決意したという。
2013年10月08日アクセサリーブランド「キューポット(Q-pot.)」と、同ブランドが展開するカフェ「Q-pot CAFE.」によるポップアップショップが、新宿高島屋にオープンする。10月16日から10月31日まで。限定のハロウィンプレート(ドリンクセット/コースター付きで1,350円)やシュガークッキー(650円から)など可愛らしいオバケのスイーツが登場。限定ネックレスや先行販売のリングなどアクセサリーの他、ランチトートバッグ(2,100円)やマグカップ(2,520円)なども店頭に並ぶ。コラボレーションも行い、スペイン発のアートキャンディー専門店「パパブブレ(papabubble)」とのコラボによるキャンディーや限定キャンディーリング(1,575円)、代官山のブライスショップ「ジュニームーン(Junie Moon)」とのドールサイズのドレス(2,940円)やカフェの制服(7,560円)の他、「ヨックモック」「モロゾフ」など高島屋内のブランドとの協業商品を予定している。
2013年10月08日7回目となる「きもの」の新たな可能性や「和」が有する価値を再発見するイベント「「TOKYO KIMONO WEEK 2013―きもの・和・日本橋―」が東京・日本橋地区で開催される。会期は10月17日から29日まで。多数の企画を用意。10月27日には日本橋の橋上を通行止めにして集合写真を撮影する、恒例の「きもの大集合写真」を実施。一般参加可能で、昨年はおよそ200名が参加した。更に同日、コレド日本橋アネックス広場では、着物着用者を対象にプロのカメラマンが写真撮影を行う「きものフォトセッション」も開催。両イベントともに参加無料。また、今年初開催となる特別プログラムとして、23日には、日本橋にゆかりのある成田屋11代目・市川海老蔵を招き、トークショーや映像上映、華道家元・池坊によるデモンストレーションなどを行う「市川海老蔵特別プログラム・和の世界」を開催。24日には、「梨園に学ぶ和のおつきあい術」と題し、俳優・中村獅童の母である小川陽子があいさつ、贈りもの、手紙などの作法を講演会形式でレクチャーする。特別ゲストとして中村獅童も参加する予定。その他、染職史家・吉岡幸雄のドキュメンタリー映画「紫」の上演、東京きものの女王2014コンテスト、きものサローネ in 日本橋、スタンプラリーなども予定している。全イベントの詳細は公式サイトで確認できる。また、期間中に着物を着て日本橋地区の「きもの特典参加店舗」マークがある店を利用すると、てぬぐいプレゼントや食前酒サービス、会計オフサービスなど、様々な特典が受けられる。
2013年10月07日「ディッキーズ(Dickies)」は、13-14AWより開始した日本の職人技を用いたウエアコレクション「匠ライン」の販売をスタートした。吉祥寺店にて取り扱い。当プロジェクトでは、値ごろで丈夫というこれまでのブランドイメージから一歩踏み出したプロダクトを、職人達が素材、縫製、加工などにこだわって製作。プロジェクトを支えるるのはすべて日本国内にある工場。デニムとワークウエアのメッカ、岡山と福山にある五つのファクトリーが中心となった。ラインアップは、デニム、チノパンツ、カーゴパンツ、ワークシャツなど。中心価格帯は、1万から2万円代。ディッキーズはアメリカ・テキサス州で1922年に創業したワークカジュアルブランド。世界約100ヶ国で展開され、メンズ、レディース、キッズをはじめ、バッグやキャップなどアクセサリーも展開されている。
2013年10月04日インディペンデント・ファッションマガジン『ユニオン(UNION)』4号が9月23日に発売された。同誌はスタイリスト、Hiroyuki Kuboと百々千晴の2人により2012年3月に創刊。アンダース・エドストローム、ホンマタカシ、鈴木親ら豪華フォトグラファーと、水原希子、橋本愛など旬の女優やモデルを起用し、毎号ハイクオリティーなファッションストーリーをつくり出している。最新号となる4号は表紙に菊地凛子を起用。挑むような強い視線が印象的なビジュアルだ。インタビューではニューヨークへの移住、女優としての葛藤と挑戦が率直に語られる。他に、初参加となるマーク・ボスウィックが写真と詩を寄稿。ホンマタカシによるノーメイクの長澤まさみのフォトシューティングなど、充実のラインアップだ。HIRO:これまでは若い女の子に向けたガーリーなテイストだったのですが、今号からは少し対象を広げる意味もあって、年齢層を上げ、大人っぽくしています。甘いガーリーはもうやめませんか、という世界的なファッションの空気を意識したこともあります。よりシャープにシックになるよう使用する紙も以前より白いものに変えました。――『UNION』はバイリンガル表記で、国外の配本先も数多い。海外からの反応も好意的で、ほぼ毎日フォトグラファーやディストリビューターからの問い合わせがあるのだという。今の日本らしさを世界に発信するという意図はあるのだろうか。百々:特に日本らしさ、東京らしさは意識していません。東京が好きで東京に住んでいるので、自然とそうなってしまう部分はあるのかもしれませんが、東京の市場に合わせてモノづくりはしていない。仕事で海外に行くことも、海外のものを見て刺激を受けることも多く、特に海外、日本と区別はしていないんです。HIRO:アニメや原宿や渋谷など、いわゆるトーキョーは、外国人から見た日本像で、僕にとってはリアルじゃない。観光地のお土産感覚だと思うんです。東京のきれいな所は普通の住宅街や光の感じにあると思っていて、撮影もそういう場所でしています。日本人が見た日本を発信したいですね。――日本人モデルを起用したファッションページも増えている。HIRO:日本に来る外国人モデルは、ヨーロッパのファッション撮影がオフになる8月に出稼ぎに来ている感覚なんですよね。それくらいクオリティーも下に見られているし、モチベーションも高くない。そういうモデルを使うより、地産地消ではないですけれど、日本人モデルの方が面白いというのもあります。今回MONA、JUN、KANA、黒田エイミ、水原佑果の日本人モデル5人が一同に並ぶページがあるのですが、迫力があって壮観でした。――もともと2004年ロンドンに留学時代に出会って意気投合したHIROと百々。帰国後はそれぞれがスタイリストとして独立し、いずれは2人で雑誌をつくりたいと話し合っていたそう。Kuboのロンドン時代の師匠であるスタイリストLeith Clarkが雑誌『Lula』を編集する現場に立ち合った影響もあった。そして実現したのが2012年。HIRO:できない理由をつくるのは簡単だけど、やってみることが大事だと思います。秘訣は良い相棒を見つけることですかね。写真がすごく好きなのですが、自分の雑誌があることで、憧れていたフォトグラファーにオファーできる。『UNION』の撮影で百々とホンマタカシさんのチームが生まれて、『GINZA』や『Purple』でもコラボレーションしているのを見るとうれしいですね。雑誌がそうしたサロン的な場所になると良いなと思います。毎号大変ですが、実は4号では広告を大分削りました。資本優先だと自分たちのやりたかったことが曖昧になってしまう気がして。クリエーティブワークをやれる唯一の場所ですから、そこを大事にしていきたい。百々:ビジネスのことばかり考えていると、なぜ2人で雑誌をやろうとしたのかわからなくなってしまうので。どっちを選ぶといえば、クリエーティブを選ぶというスタンスにしようと話しているんです。――雑誌の根底には“タイムレスな美しさ”を追求したいという思いがある。HIRO:トレンドを盛り込まないようにしています。上質なものというのは時代に関係ないと思うので。例えば白いシャツにデニム、シャネルのジャケット、エルメスのカシミアのマフラーなどのアイテムはタイムレスなものですよね。そうした常に変わらない美しさを提案したいと思っています。他の雑誌も良くチェックします。イギリスの『Twin』はクリエーティブという点でレベルが違う。見るとやる気をなくしてしまうことも。まだやりたいことの1から2%しか出来ていなくて、次にやりたいことでいっぱいなんです。百々:今、「ジンジャーエール(GINGERALE)」という甘さと辛さを組み合わせたファッションを提案するブランドのディレクションも手掛けています。スタイリストという仕事は、いろいろなモノを見ているので、自分ならこうしたいという欲しいものが明確になる職業かもしれません。コンセプトを意識しつつも、自分のフィルターを反映したスタイリングを『UNION』でも続けていきたいと思います。――リトルプレスやジンなど、従来の出版社ではない個人がつくるオルタナティブな雑誌が増えている。その中でもトップスタイリストが手掛けるクオリティーを重視したファッション雑誌は異色だ。ネットワークを築き、経験を重ねてきた彼らの挑戦に注目したい。
2013年10月03日シンプルモダンな家具にテキスタイルで遊ぶ。そんな北欧インテリアの魅力にはまったオーナー夫婦がオンラインでスタートさせたファブリックと雑貨の店「ルネ・デュー」。すでに関西圏および東京・渋谷にオフストアがあるが、6店目となる神戸店が神戸国際会館SOL地下2階(神戸市中央区御幸通8-1-6)にオープンした。神戸SOL店の売り場面積は約40坪。北欧を中心に、ヨーロッパの生地ブランドと契約を結び、取り扱う生地の種類は約500種と国内有数の品揃え。スウェーデンのデザインスタジオ「ビヨルクフォース」はじめ、一般的な北欧ファブリックのイメージを超えるデザインバリエーションに驚かされる。現地のメーカーから直輸入し、『ルネ・デュー』でしか買えないブランドも多い。インテリア・アイテムとして人気のファブリック・パネルに加え、カーテンはもちろん、オリジナルスツールやランプシェード、クッションカバーやバッグといった商品は、自分で好きな生地を選んで作るセミオーダーが可能。生地は10cm単位で販売、またハーフ幅での購入もできる。ファブリックの価格帯は¥4,000~¥5,000/m程度が中心だ。ファブリックや自社で企画デザインした小物の他、デンマークの「ルーシーコース」(lucie kaas)社の復刻アイテムやノルウェーの陶器メーカー「フィッギオ」(FIGGJO)のテーブルウエアなど、レトロで温かみのある北欧アイテムのラインナップも楽しい。
2013年10月03日仏シャンパンブランド「ドンペリニヨン(DOM PERIGNON)」が、アメリカの現代アーティスト、ジェフ・クーンズ(Jeff Koons)とコラボレーションしたオブジェと数量限定のギフトボックスを発売する。クーンズは今回、自身が手掛けた巨大な彫刻作品「バルーン・ヴィーナス(Balloon Venus)」をドンペリニヨンのイメージに合わせてアレンジし、ボトル収納型オブジェ、「バルーン・ヴィーナス・フォー・ドンペリニヨン(Balloon Venus for Dom Pérignon)」を制作。その作品からインスパイアされたギフトボックスには、正面と両側面にバルーン・ヴィーナスが輝き、そのバルーンの表面にはクーンズのスタジオが映り込み、彼のサインも記される。展開は「ドンペリニヨン・ヴィンテージ2004」(白)と「ドンペリニヨン・ロゼ・ヴィンテージ2003」(ロゼ)の2種。価格はギフトボックス入りで白が2万3,100円、ロゼが4万4,100円。10月初旬より順次発売。また、「バルーン・ヴィーナス・フォー・ドンペリニヨン」は、ロゼ1本がセットになり、204万7,500 円で、数量限定の受注生産。受注期間は1年間で、現在受け付け中。ドンペリニヨンは、これまでもカール・ラガーフェルドやデヴィッド・リンチら気鋭のクリエーター達とのコラボプロジェクトを実施。今年7月には現代アーティストの山口晃と「新世紀エヴァンゲリオン」などの作品で知られるアニメーションスタジオ「ガイナックス(GAINAX)」とのトリプルコラボによる映像作品が公開された。
2013年10月02日「カルヴェン(CARVEN)」が、パリファッションウィークで14SSコレクションを発表した。アーティスティックディレクターのギヨーム・アンリは、自身が高校生だった90年代を回顧。同窓だった女の子達のスタイルに、オートクチュールメゾンとしてスタートしたブランドのアーカイブを組み合わせた。当時流行したカウボーイ風ベルトのイメージは、構築的なシルエットのシンプルなドレスに繊細なビーズ刺繍で表現。オートクチュールドレスに使われるような大輪の花々は軽やかな生地にプリント。ふんわりと広がるチュールのシースルースカートの下にはショートパンツを合わせた。同じく90年代風の迷彩柄はピンクやグリーンの明るいトーンでアレンジし、迷彩柄のカットワークもトップスやドレスに施された。小花柄やギンガムチェック、デニムステッチ、Gジャンのシルバーボタンなどもポイントとして取り入れられている。シューズもウエアにそろえ、花柄やギンガムチェックをレザーの厚底サンダルやパンプスが登場。バッグもバリエーション豊かで、動物がたたずむ様子をイメージしたというユニークな籐のバッグが夏らしい。
2013年10月02日10月で創立50周年を迎える「レノマ(renoma)」が、ユナイテッドアローズ原宿本店メンズ館地下1階に、「レノマ・ポップアップストア」を11日から29日までオープンする。50周年記念コレクションを発売する。セルジュ・ゲンスブール(Serge Gainsbourg)、ジョン・レノン(John Lennon)、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)が愛用していたレノマのジャケットやブルゾンをユナイテッドアローズと協業し、現代風に再現。スウェットシャツやTシャツ、キャップなどストリート感があるアイテムを新たに加え、新時代のレノマスタイルを発信する。レノマはデザイナー、モーリス・レノマ(Maurice Renoma)が創業。1963年10月22日、パリ16区にレノマを扱うブティック「ホワイト・ハウス」をオープン。60から70年代に新スタイルでヨーロッパに名を馳せ、80年代から世界展開を開始。2000年代からは、中国、韓国、マレーシアやシンガポールなどアジアを中心にカフェギャラリーをオープン。サルバドール・ダリ(Salvador Dali)、パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)、ボブ・ディラン(Bob Dylan)、エリック・クラプトン(Eric Clapton)、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)、カトリーヌ・ドヌーヴ(Catherine Deneuve)、ブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)などが顧客リストに名を連ねた。50周年を記念し、アーカイブコレクションを展示し、フランスのマルティニエール出版からレノマの本も発刊される。
2013年10月02日アパレルブランドとのコラボレーションやCDジャケットのデザインの仕事など多方面で活躍するイラストレーター ancco(あんこ)の個展が10月29日まで伊勢丹新宿店本館2階イセタンガールギャラリーにて開催されている。「日々の暮らしの中て私たちを取り巻く世界のはかなさ」を追いかける彼女の作品は、かすみがかった色の中で発光するピンク色が特徴。全体的にピンク色が目立つが「ピンクはクールな色」とanccoさんは話し、ファンタジックな雰囲気の中にも線がしっかりと描かれ、不思議と“リアリティー”を感じさせる。個展タイトル「Spy On You」は、「あなたのスパイ」という意味。「作品を描き始めた頃から、どこにでもいる女の子、普通の女の子の日常を描き続けているが、作品の中では、女の子が持つ『誰かを想い続ける想い』を伝えたい。今回は、“スパイ”の密かに誰かを狙っているイメージからインスピレーションされている作品。女の子がいだく『誰かを思い続ける気持ち』『自分の好きな物事に執着する感情』を表現できれば。ただ、作品を観てどう感じるか、何を読み取るかは、観てくださった方々の感性によって変わってくるので、その感情の自由に楽しんで欲しい」とanccoさんは話す。今回展示されている作品は、個展のタイトルにもなっているペインティング作品『Spy On You』(5万2,500円)をはじめ、『SNS addiction』(3万1,500円)など十数点。イラストレーターとしての活動を始めた2011年頃の作品や、新たに描き下ろされた作品がそろう。いずれも女の子の日常生活のひとコマが描かれている。また、ペインティング作品以外にもシルクプリントスウェット(8,400円)や作品集(2,100円)が並ぶ。ペインティング作品は予約販売となり、会期終了後の受け渡し。会場は、作品の展示だけでなく、テーブルセットやベッドなど女の子のプライベートを表現した空間もあるインスタレーションとなっている。イラストレーター anccoは、1989年生まれ。2011年よりancco(あんこ)として絵を描きはじめる。2013年に初の個展を開催。「日々の暮らしの中て私たちを取り巻く世界のはかなさ」を追いかけているイラストレーターとしてファッションへの展開をはじめCDジャケットの仕事などを手がける。
2013年10月02日2日オープンした新商業施設「オーテモリ(OOTEMORI)」にヒュージ(HUGE)が、新しいブランドとなるレストラン「ラ・ペスケーラ-マリスケリア-(La Pesquera -MARISQUERIA-)」を開店した。地下2階の飲食フロアでは最大の323平米という面積、総138席で展開されるのはスペイン・アンダルシア地方にあるマリスケリアをイメージしたスペイン魚介食堂。同社はこれまでスパニッシュイタリアンのコンセプトレストラン「リゴレット(RIGOLETTO)」を展開してきたが、今回はスペイン色のより強いバスク地方、アンダルシア地方の海沿いの料理を、三陸や四国から直送の魚介類で提案。亀の手やココチャと呼ばれる鱈のあごなど、珍しい食材も使い、カニやエビ、貝などのブランチャ(鉄板料理)やアロス(米料理)に仕上げていく。また、今回の料理人にはエルブジのフェラン・アドレアの元で修行を積んだ同社のDAZZLE銀座の角知憲氏がディレクターで参加。モダンスパニッシュ、カジュアルなタパスも魅力。「はじめこの大手町タワーの話を聞いたときは丸の内で2店舗展開する弊社としては、ピンとこなかったが、詳細を知るうちに是非ともこの大手町という“東京のへそ”でやりたくなった。いい店になったでしょ!」と新川義弘ヒュージ代表取締役CEO。レセプションでは日本ではまだ珍しいバスク地方の微発泡白ワイン、チャコリ(TXAKOLI)を自らBOTTEGAグラスに注ぎ、来客をもてなしていた。そのワインもボトルで2,500円中心、フォアグラのタパスも500円と、価格の手頃さも人気を集めそうだ。
2013年10月02日バーチャル・フィッティングやデジタル・ファッションショーなど、最新ITファッション技術を駆使し「ファッション・オン・デマンド」を推進してきたデジタルファッション株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:森田修史)が、10月1日より共同購入サイト「リアコレ・プロジェクトショップ」を開設した。既製品を販売する一般的な通販サイトとは異なり、デザイナーやクリエイターがデザイン画など自らの作品やアイデアをサイト上に公開して購入者(バイヤー)を募り、一定数以上の購入者が集まった時点で商品を製作、販売するというもの。プロジェクト形式の、いわばクラウド・ファンディングだが、商品をファッションに特化したものは今までになかったという。出品者(オーナー)が納品時期や数量を設定、製造から購入者への配送までを担うが、商品生産はプロジェクト成立後となる受注生産。在庫リスクを回避できる上、購入予約・決済代行サービスも提供される。大量生産の難しい先端的な作品の発表の場としても魅力的だ。またバイヤーにとっては、「他では買えないもの」「だれも着ていない服」を手に入れることができ、出資者として将来有望なクリエイターを支援する機会が与えられる。出品には作品審査があり、会員登録が必要。サービスの一環として、生産ラインを持たないデザイナーへのオンデマンド受注生産サービスの提供、サプライチェーン等への自社製デザイン・パターン作成ソフト「DressingSim LSX」の貸出や独自のCG技術を使った衣服完成イメージ画像の提供など、デジタールツールを利用した生産の効率化やプロジェクト運営サービスも行なっていく。今後、一般のデザイナーやクリエイターから広く出品者を募るが、サイト開設のキックオフ・プロジェクトとして、10月1日のスタート時には下記、3ブランドが他では買えないレアアイテムを出品する。デヴォア(DEVOA)/元レスリング選手、メディカルトレーナーという経歴を持つ西田大介が起ちあげたブランド。人体構造をふまえた着心地の良さ、シルエットや縫製の美しさで多くのファンを魅了する。今回は、アーティストの作業着に着想を得たカスタムメードのコート&ジャケットを出品。パイドパイパー・リバースプロジェクト(PIED PIPER REBIRETH PROJECT)/かつてメンズ・ストリートファッションを席巻したショップPIED PIPERが、俳優・監督の伊勢谷友介率いるREBIRTH PROJECTと共に復活。その世界観はそのままに「エシカル素材」「国内生産」にこだわり、今回は、車のエアバッグ素材を使ったダウンアイテムを提供。エーディグリーファーレンハイト(A DEGREE FAHRENHEIT)/2004年にNYへ渡り、ザック・ポーゼンやフィリップ・リムを輩出した「GEN国際デザインコンテスト」で2年連続グランプリを受賞したデザイナー、天津憂によるブランド。素材やディテール、パターンにこだわり、芸術的でエモーショナルな美を追求する。
2013年10月02日伊勢丹新宿店で1日から「イタリア展イタリアフード&リビングフェスタ」がスタートした。今年で18回目を迎える同展、今回のテーマは「Dolce Vita イタリアの甘い人生」。人生を甘美にする“ドルチェ”にスポットを当て、イタリア人の大好きな味を紹介する。クリスマス菓子のイメージが強い、ドライフルーツがたっぷり入ったしっとり食感のパネットーネ。最近では、季節にあわせた食べ方を愉しむのがイタリアでも主流になってきたとか。伝統スタイルからモダンスタイルまで展開しているパネットーネを、イタリアの人気店から取り寄せて販売。同展のために開発したパネットーネ(¥5,250)を販売するアライモ社では、イートインも展開。パネットーネとスパークリングワインをセット(1人前¥1,050~)で楽しめる。イタリア人なら誰もが愛するジェラートショップもスタンバイ。イタリアで修行を積んだ祐天寺の人気ジェラートショップ「アクオリーナ」の茂垣綾介氏とイタリアジェラートトーナメントで優勝したイタリアジェラート界注目のステファノ・ダッシエ氏がコラボレート。期間中、常時17種類ものジェラート(2種盛¥561~)が愉しめる。「ステファノが優勝した際のチョコレートジェラート、またイタリア食材×日本の食材を使ったジェラート、さらに日替わりなど、ジェラート好きな方はお見逃しなく」と茂垣さん。ドルチェではないもののイタリアの味といえばピッツア。ナポリの沖合イスキア島で3代続く名店「ダ・ガエターノ」で8歳からピッツアを焼いていたピッツア界の巨匠ガエターノ・ファッツィオ氏と、彼のもとで6年修行を積み世界ではじめて暖簾分けを許された福岡のピッツェリア「ダ・ガエターノ」の舌間智英氏が、久しぶりに師弟共演。舌間さんのおすすめは、看板メニューのダ・ガエターノ(¥2,205)。燻製チーズのプローヴェラに、ルッコラやフレッシュトマト、プロシュートをトッピングされている。毎年イタリア展でも注目度が高いワインコーナーは、今年も充実の品揃えだ。イタリア最大のワイン見本市「ヴィニタリー」で大賞や金賞を受賞した9種類のワインをはじめ、北から南までさまざまな産地のワインがずらりと並ぶ姿は圧巻。またリモンチェッロやグラッパなどドルチェとあわせたいリキュールも。オリーブオイルや限定販売のアンチョビ、フレッシュチーズやパスタなども盛りだくさん。限定品も多く、甘美な人生を求め初日からレジに人があふれた。
2013年10月02日モデルの水原希子が、9月26日にパリファッションウィークで開催された「オランピア・ル・タン」の14SSショーにモデルとして登場。パリコレデビューを果たした。夜の水族館を舞台に繰り広げられたショーの中盤に登場した水原は、水兵の制服をイメージしたセクシーなラバーのジャケットとパンツ姿で、手には魚の形のバッグ。50年のピンナップガールのようなヘアメイクで笑顔でキャットウォークを披露し、観客席の日本のモデル仲間達からも歓声が上がった。「オファーが来たときはびっくりしたけど、楽しめた。オランピア・ル・タンのドリーミーでキュートでクラシカルなところ、全部が好き」とショー後、水原さんはコメント。オランピア・ル・タンはDJとして活動するとともに、フェルト刺繍を施したブック型のバッグが人気となり2009年にブランドを設立。昨年10月にパリコレクションには初参加し、今年は新人デザイナーのための「アンダム・ファッション・アワード(ANDAM Fashion Award)」のファイナリストにも選出された。バッグはすべてのデザインが個数限定生産のシリアルナンバー入りで、日本のセレクトショップでは、入荷待ちの顧客もいるという。
2013年10月01日伊藤忠商事と美濃屋は、「コンバース」ブランドにおけるアパレルのマーケティング・企画・生産・販売の強化を図るため、合弁会社コンバースアパレルを設立した。代表取締役会長には木野村守彦・美濃屋社長が、代表取締役社長には福嶋義弘・コンバースフットウェア会長(伊藤忠商事より出向)が就任。互いのノウハウと経営資源を投入することで、「コンバース」ブランドのさらなる価値向上と市場拡大を目指す。「コンバース」ブランドの日本展開にあたっては、商標権を持つ伊藤忠商事がコンバースジャパンをマスターライセンシーとし、コンバースフットウエア等のサブライセンシーと連携を取りながらブランディング及びマーケティングを行っている。今回の合弁会社設立はこれを一歩進めた形。20年間に渡って日本市場におけるコンバースブランドの価値向上に努めてきた伊藤忠商事と美濃屋は、コンバースブランドの100年を越える歴史と幅広いユーザーの支持という二つの強みをより活かすため、コアアイテムであるシューズとアパレルの連携を強化させる。今後はシューズと連携した企画を増やす共に、ショップ展開やスポーツ流通など新規販路への進出も図る。3年後の売り上げ目標は上代ベースで150億円。
2013年10月01日輸入食料品店を展開する成城石井は10月2日、オーテモリ地下2階に新業態「エピスリー・ボヌール(EPICERIE BONHEUR)成城石井」」をオープンする。営業時間は7時半から23時。面積は35坪。エキナカ展開で蓄積したコンパクトショップ運営を生かすという。約2,500アイテムを扱い、内約250アイテムが今店舗オリジナルの商品。施設ターゲットと同じく女性OLに向けた商品を多く扱う。ショップ限定で、豊富にそろえた輸入紅茶やオーガニックワイン、成城石井人気ナンバー1という「プレミアムチーズケーキ」にドライフルーツを載せたオーテモリ限定チーズケーキなどを用意。また、朝食・昼食需要を見込み、お弁当やサンドウィッチを販売する。サンドウィッチに合わせたテイクアウト用焙煎コーヒー(150円)もふるまう。商品だけでなく空間にもこだわりを見せ、内装の一部は間伐材、照明はLEDを使用。スタッフのエプロンは、「エディフィス(EDEFICE)」がデザインしたものだ。
2013年10月01日10月2日、東京・大手町の新築ビル「大手町タワー」(東京都千代田区大手町1-5-5)地下1・2階に新商業施設「オーテモリ(OOTEMORI)」が開業する。オープンに先立ち9月30日に報道陣に向けて内容が公開された。メインターゲットは「大手町で働く女性」。第一期オープンとなる今回は飲食・食物販・サービスを中心に25店舗が開店する。成城石井の新食料品店「エピスリー・ボヌール(EPICERIE BONHEUR)成城石井」、ヒュージ(HUGE)の新スぺインレストラン「ラ・ペスケーラ・マリスケリア(La Pesquera -MARISQUERIA-)」、プロント初となるコンテンポラリーアートを店舗インテリアに導入した「プロントイルバール(PRONTO ILBAR)」、ハル・ヤマシタの新和食店「ハル・ヤマシタ(HAL YAMASHITA)大手町ラウンジ(Lounge)」などの新業態の他、カレーショップ、タイ料理、オイスターバー、サンドウィッチ、バル、デリなどが軒を連ねる。どの店舗も大勢での宴会利用は前提とされず、2から4名での利用を想定した店作りとされた。商業ゾーンの環境設計を担当したのはシンプリシティ(SIMPLICITY)の 緒方慎一郎。地下2階エントランス部分は東西線と丸ノ内線をつなぐ通路と直結し、天井高15m開けた空間。地下1階から1階ビル外部の植栽エリア約3,600平方メートルの「大手町の森」を見ることができる。この森は丸の内仲通りの延長線上に位置し、同通り延伸プロジェクトの一環的位置づけ。ビジネス街の中心に緑豊かな憩いの場を提供する。開発を担当した東京建物商業施設事業部の春永宗俊氏は、「丸の内は仲通りなど早くから開発されたが、大手町はまだ進んでおらず、古いビルが多かった。従って男性サラリーマン向けの店舗が多く、女性OLが通える店が少ない。今回はその点を考慮してリーシングを行った。ランチや仕事帰りなど女性達に普段使いしていただきたい」と話す。完了となる第二期オープンは14年春を予定。今回開業したゾーンが直結する東西線と丸ノ内線をつなぐ通路の向かい側にファッション雑貨、コスメ、カフェなど5店舗が出店。ガラス張りの壁面から外光が入るという。
2013年10月01日「スリー(THREE)」は、ブランド初のフラッグシップショップ「スリー青山(THREE AOYAMA)」(東京都港区北青山3-12-13)を10月3日にオープンする。開業に先駆けて内覧会が行われた。3層の新築ビル1・2階に出店。空間デザインは建築デザイン事務所のマウントフジアーキテクツスタジオ(MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO)が担当した。同事務所はビル全体の設計も手掛けている。1階は物販とダイニングコーナー。ショップ空間はスリーのパッケージを彷彿とさせるグレーの色調でシンプルにまとめられた。什器には珊瑚などコスメの原料となる素材を使用。スリーのコスメはもちろんのこと、タオルやダイニングでも使用される食器、「ボッコ(bodgo)」のルームウエア、「タマキニイメ(tamaki niime)」のストールなど日本製ブランドのライフスタイルグッズも取り扱う。ミラーを置いたメイクテーブルやシンクが設けられ、化粧品を試すことが可能。また、ビューティープロデューサーの牧野和世を招いてのムーンビューティー講座など、ライフメソッドを学べるセミナーも多く予定する。営業は8時半から20時(土・休日は10時から19時)。ダイニング「リヴァイヴキッチン(REVIVE KITCHEN)」は、「ディーン&デルーカ(DEAN&DELUCA)」を展開するウェルカムをパートナーに迎え、「スリーを食べられる食卓」をコンセプトに掲げたメニューを用意。朝7時から開店し、ブレックファストメニューを提供。21時まで営業する(土・休日は10時から20時)。国産の産地直送野菜やフルーツなどをふんだんに採り入れ、グラノラやグルテンフリーのパンケーキ、豆腐やヒジキを用いたサラダボウルなど、フレンチ出身のシェフが和洋折衷のメニューを考案。加熱することなくゆっくり圧縮したコールドプレスドジュースは、ペットボトルでの持ち帰りも可能。ナチュラル志向でもそうでなくても楽しめるよう、幅広いメニューを提供する。Wi-Fiフリー。2階はスパ「リズムスパ(RHYTHM SPA)」。7時半から20時まで営業(土・休日は10時から19時)。オープンから2ヶ月間は、朝はヘッドスパ、昼はボディトリートメント、夜はフェイシャルなど、時間帯ごとの施術メニューを提供する。全3ルームが設けられ、内2部屋はフルフラットチェアでトリートメントやスチームパックが受けられるヘッドスパ専用。男性の利用も可能だ。第2、第4火曜日定休。
2013年10月01日「イソップ(Aesop)」は26日、京都に直営店をオープンした。場所は中京区柳馬場三条上る。毎回若手デザイナーによる店舗デザインが注目を集めるが、今回は、シンプリシティ(SIMPLICITY)の 緒方慎一郎が手掛けた。京都の町家をインスピレーションソースとした店舗内は黒と白の配色。黒いメッシュのベールによって、エントランスから続く通路とリテールエリアが仕切られる。銅の配管を施した島什器は、ディスプレイスペースの中央でデモンストレーションシンクとして機能。ここには、イソップの全製品が並ぶ。また、「ヒガシヤギンザ(HIGASHIYA GINZA)」の甘味やお茶、オリジナルの食器のデザインも手掛ける緒方が、イソップ京都店のオープンを記念して、限定版の最中(945円)を製作。白と黒に皮にシナモン、クローブ、カルダモン風味の餡が挟まれた和菓子だ。国内イソップ直営店、ヒガシヤ、そして香港のIFC店のみにて限定販売される。
2013年09月30日ロンドン東部に位置するホワイトチャペルギャラリーで、9月13日から15日までの3日間に渡り「ロンドン・アートブックフェア2013」が開催された。アートブックフェアは写真や絵画、ファッション、デザインなど美術関連出版の国際的な祭典で、世界の主要都市や東京で年に一度開催されている。ロンドンでの開催は今年で5回目を迎えた。同イベントの実行委員会によると、近年はイギリス国内に加えてアイルランド、アメリカ、オランダ、ドイツからも出展者を迎え、ツイッターでは公式ハッシュタグ「#LABF」を付けたツイートが世界中で発信されるなど、国際的な関心の高まりが見られるという。会場のホワイトチャペルギャラリーは若手アーティストが多く住む地区イーストエンドに位置し、現代美術の先駆的な企画を主催するギャラリーとして注目を集めている。期間中には、出版社や書店、印刷所、作家本人などアートブック市場に携わる計80以上の出展者が、所狭しとブースを出展。今年ロンドンで企画展「David Bowie Is」が話題を呼んだデビッド・ボウイを始めとした著名アーティストの大型写真集や、アートレビュー専門誌『ArtReview』最新号の他、作家自身が部数限定で制作する小冊子(ZINE)などが並んだ。中には六角形の本や切り絵の本など、自由な発想の出版物も。アートブックの電子書籍のオンラインストアを展開する「visualMANIAC」による、iPadを使ったデモンストレーションも行われた。また、各ブースでは通常販売に比べて20から30%引きのセールが行われ、アートブック愛好家やコレクターが列を作った。書店での取り扱い検討や、自国で翻訳版を出版しようと、名刺交換をする各国の業界関係者の姿も見られた。更に、アートブックに関連した様々なイベントも開催された。皮切りとなった公開ディスカッション「BOOK LIVE!」は、ロンドンを拠点に本の未来を研究する団体「The bookRoom」が主催。アートブックはデジタル文化にどのように対応していくべきかをテーマに、大学教員、アーティスト、出版社社員、ブックコレクターといったアートブック業界の多様なプレイヤーが、会場からの質問を交えながら議論を繰り広げた。前半では、iPadやKindleなど電子書籍デバイスの普及や読書体験の変化といった、出版業界全般のトピックが紹介され、後半では、目覚ましく変化するデジタル技術のトレンドに追随する難しさや、新技術が可能にする新たなアート表現の可能性について、不安と期待の両方の意見が交差した。「アートブック」とはそもそも何なのか、言葉の定義の曖昧さについて指摘されるシーンもあった。その他、ゲストと参加者がリレー形式で500文字ずつの即興の文章を追加し、連作を作る実験的なワークショップや、リソグラフやステンシルプリントといった印刷技術に触れてもらおうという印刷・出版社によるワークショップなども開催された。毎年恒例となったアーティストが作成するロンドンの個人経営の書店マップ「THE LONDON BOOKSHOP MAP」の最新版も、本フェア開催と同時発行され、会場で無料配布された。今年11月には本マップのiPhoneアプリも公開予定。
2013年09月29日ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)が11月15日全国公開の映画『悪の法則』に出演する、マイケル・ファスベンダー(Michael Fassbender)、ペネロペ・クルス(Penelope Cruz)らの衣装を制作した。本作はリドリー・スコット監督、コーマック・マッカーシー脚本によるスリラー映画。ブラッド・ピット(Brad Pitt)、キャメロン・ディアス(Cameron Diaz)、ハビエル・バルデム(Javier Bardem)ら豪華なキャスティングも話題を呼んでいる。弁護士が違法な取り引きにかかわり、事件に巻き込まれていくストーリー。マイケルは作中で「エンポリオルマーニ(EMPORIO ARMANI)」のスーツを着用。ペネロペが纏うドレス、カーディガン、トレンチコートもアルマーニによるもの。アルマーニは今回、アカデミー衣装デザイン賞の受賞歴もあるデザイナー、ジャンティ・イェーツ(Janty Yates)をサポートする形で衣装を提供した。過去にもイェーツやスコット監督とコラボレーションしており、彼らと再びコラボできることについて「大変嬉しい」とコメントを発表している。
2013年09月28日「モンクレール」からこの秋、初のアイウエアライン「モンクレール・ルネッツ(MONCLER LUNETTE)」がデビューするのを記念して、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)とのコラボレーションが実現した。ルネッツのコレクションに加え、ファレルとのコラボデザインのアイウエアと、ダウンジャケットとダウンベストが登場。日本ではアイウエアのみ取り扱われる予定。パリファッションウィーク期間中の9月26日には、パリの旗艦店(7 rue du Faubourg-Saint-Honore)でファレルの記者会見が行われた。「これまでマーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)やニゴー(NIGO)らとアイウエアを作ったことがあるが、刺激的なプロジェクトを次々と展開しているモンクレールとコラボできるなんて本当に幸運だと思う」と語る彼は、コラボのオファーを受けて即決したという。素材やシルエットについてモンクレールチームと検討を重ねて制作されたアイウエアは、フレームにチタニウムが使用された4型のユニセックスデザイン。
2013年09月27日「デニム&サプライ・ラルフローレン」の日本で2番目となるフラッグシップストアが9月28日、大阪・心斎橋にオープンする(大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-1-24)。営業時間は11時から20時。新ショップは2フロア構成。メンズ、ウィメンズのアパレルとアクセサリーなどフルアイテムがそろう。オープンを記念して星条旗をモチーフとしたトートバッグとバックパックを先行販売する。価格は各1万8,900円。同ブランドは、マリン・ミリタリーテイストにダメージデニム、色あせたTシャツ、着古したジージャンなどのラギッドなアメリカンクラシックスタイルをミックスしたラルフローレンのデニムブランド。2012年にスウェーデン出身のハウスDJアヴィーチー(Avicii)とパートナーシップ契約している。日本では昨年9月、原宿のキャットストリートに旗艦店をオープンした。
2013年09月26日1796年創業、奈良の伝統工芸である「奈良晒」の老舗・株式会社中川政七商店が展開する6つの自社ブランドの2014年春の新作が発表された。「日本の布ぬの」をコンセプトとする「遊中川」(中川政七商店)では、兵庫県西脇の播州織の復刻(2014年1月下旬発売)や八王子の織工場によるジャガード織り(2013年11月下旬発売)、前シーズンに引き続きアーティスト高橋理子氏によるテキスタイルの新作(2014年1月発売~)を展開。また新たにアメリカタイポグラフィー界の雄House Industriesともコラボレートし、日本からインスピレーションを得て制作したテキスタイル「House Industries×遊 中川」を発表した。ユニクロのTシャツデザインなども手掛け、日本でも話題のデザイン集団「House Industries」。彼らが提案するのは、「遊 中川」のロゴマークである鹿のシルエットと小文字のnで構成された“DEER”、神社の鈴緒に影響をうけた“ROPE”、日本の屋根瓦のたたずまいを描いた“ROOF”など5種類のテキスタイル(2013年10月下旬発売)。田出睦子ブランドマネージャーは、「創設者のアンディ・クルーズはすごく日本好きで日本通、歴史のある日本の街並みが好きで京都もたびたび訪れています。日本のモチーフや奈良の鹿を取り入れたデザインを考えて欲しいとオーダーして5種類のデザインを提案してもらいました。バッグやポーチ、タペストリー、スリッパなど全16アイテムを展開します」と話す。和のモチーフながらもミッドセンチュリーモダンな雰囲気も感じるHouse Industriesのデザインは、世代や性別を超えて注目されるはず。奈良のくつした工場と中川政七商店がじっくり膝をつきあわせて作り、2011年11月11日の「靴下の日」にスタートしたブランド「2×9(にときゅう)」。防臭効果の高い和紙を素材として取りいれた「におわないくつした」、むくみなどを防止できる「フィットするくつした」、防湿効果のある「むれないくつした」足を締めつけずにゆったりとした履き心地が人気の「しめつけないくつした」と機能とデザインに富んだシリーズを展開。新作として定番の「しめつけないくつした」に、カラフルなペンキに足をつけてしまったような柄のDipシリーズ(2014年1月発売)も誕生。ユニセックスなデザインなので、カップルで履いても楽しめそうだ。ほかにも、基幹ブランドの「中川政七商店」、美しい暮らしを提案する「粋更kisara」、アイロンいらずの気どらないハンカチをコンセプトにした「motta」、日本の土産ものをテーマにした「日本市」などからも、暮らしを豊かにするさまざまな春の新商品がリリースされる。
2013年09月26日音楽専門ラジオ局「インターエフエム(InterFM)」は11日より伊勢丹メンズの館内音楽(in-house music)の監修をスタートした。10月22日までは同局の執行役員でありDJも務めるピーター・バラカン氏が選曲。23日からの最終週は高橋幸宏氏が選曲を担当する。本企画は、伊勢丹メンズ館の10周年を記念して実現したもの。同館が10周年を機に掲げるスローガン「Revolutionary tradition(革新こそ伝統)」をキーワードに、地下1階・1・4・5・7・8階はアダルト世代を意識してピーター・バラカン氏が3つのテーマに分け館内音楽を選曲。9月25日から10月8日はピーター・バラカン監修のブルーノート・コンピレイションを含むジャズ寄りの作品、10月9日から22日まではライヴ・アルバムにスポットを当てた楽曲が流れる。2・3・6階はヤング世代を意識した選盤をInterFMの音楽セレクターチームが担当する。また、バラカン氏は選曲だけでなく、ナレーションによるジングルも担当。期間中は館内で流れる。「僕の日頃から音楽に対する姿勢は、まさに伊勢丹メンズのスローガンと同じ感覚。心に響く音楽は“伝統”に根ざしていて、それでいて“革新”を感じるもの。リスナーにとっては懐かしいと思うかもしれないし、新しいからまた聞いてみたいと思うかもしれない。伊勢丹メンズにいらっしゃる皆さんに、そんな僕が大好きな音楽を楽しんでいただけたら」とバラカン氏。最終週の10月23日からはスペシャル企画として高橋幸宏氏が選曲を担当することも決定している。11月5日までの期間限定。
2013年09月25日イギリス・ブリストル出身のトリップ・ホップ・バンド、マッシヴ・アタック(Massive Attack)のアートワークをまとめたLPサイズのハードカバー仕様ブックが10月28日に発売される。メンバーの3Dことロバート・デル・ナジャ(Robert del Naja)がこれまで手がけてきたアートワークがこの一冊にまとめ上げられており、グラフィティやステンシル・アートのシーンに多大な影響を与えた前身のザ・ワイルド・バンチ(The Wild Bunch)時代からマッシヴ・アタックの諸作品の版下やイラストが、未発表のものも含めて400ページにわたって収められている。また、アートワークやスリーヴ・デザインがいかに変遷していったか、また制作の過程やインスピレーションについて3Dに聞いたインタヴューも読むことができる。出版元のThe Vinyl Factory()では未発表音源を収めたアナログ盤が付いた350部限定のリミテッド・エディションの予約も受付中だ。マッシヴ・アタックは、後にソウルIIソウルに加入し、マドンナ(Madonna)やビョーク(Bjork)も手がけるネリー・フーパー(Nellee Hooper)、藤原ヒロシとも交流が深いDJ マイロ(DJ Milo)、ダディG(Daddy G)によって82年に結成されたザ・ワイルド・バンチを前身に88年に結成。その重いビートとダークな雰囲気をまとったサウンドは、彼らの出身地の名前を冠してブリストル・サウンドと称され、ダンス・ミュージックのみならずロックにも多大な影響を与えている。
2013年09月25日ロンドンブランドの「ダファー・オブ・セントジョージ」のウィメンズライン「フェミナ」が今秋冬、ダファーのDNAとも言える英国古着のテイストを生かしたツイードのアイテムを強化している。英国ラバットミル社のライトウエイトの別注ツイードのジャケット、ボトムなどをダブルステッチなどディテールにこだわりつつ、フェミニンな要素を取り入れて展開。今秋冬のトレンドでもある英国、ツイードの流れに乗ってブランド認知拡大を図る。同ブランドは、ポールスミスなどを日本で展開しているジョイックスコーポレーションが、ロンドンの古着とストリートをミックスしたセレクトで話題を集めていた同ショップのメンズラインを、2007年にスタート。ウィメンズは2年前より専任のデザイナーを起用し、現在全国16店舗で展開するダファーの店舗の内、9店舗で展開している。なお、10月11日より27日までキャンペーン対象のジャケット購入客に、商品と同じツイードのコサージュをプレゼントするツイードフェアを仙台エスパル2、金沢フォーラス店、新丸の内ビル店、クイーンズイースト店、ららぽーと横浜店、パルコ名古屋店・広島店、ミント神戸店、アミュプラザ博多店などウイメンズ取り扱い店舗で展開する。
2013年09月24日「ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)」は、心斎橋店を28日に移転オープンする(大阪市中央区南船場4-12-12ニッセイ心斎橋ウェスト1階)。営業時間は11時から20時。リニューアルを記念し、13SSの「ヴィヴィアン・ウエストウッド・ゴールドレーベル(Gold Label)」コレクションより、日本未発売の「クロンパー・パイレート・ブーツ(CLOMPER PIRATE BOOT)」を限定発売する。1981年のブランド初のファッションショーで発表された「パイレート・ブーツ(Pirate Boots)」に、ヴィヴィアンのアイコン柄・スクイグルがプリントされている。茶と白の2色展開。各23万1,000円。
2013年09月24日昨年、神戸栄町に1号店をオープンした「じばさんele」が神戸国際会館SOL(神戸市中央区御幸通8-1-6)に2号店をオープンした。セレクトショップのオーナーとして、世界中でメンズウエアやファッション小物を買い付けてきた前川拓史氏が、「兵庫県の伝統工芸や地場産業の魅力を発信したい」と自ら生まれ育った兵庫県に着目し、地場産業に的を絞ってセレクトしたアイテムを揃えた。国際都市、ファッションの街など兵庫県といえば、神戸ブランドのイメージが先行するが、実は、焼き物や和紙、織物、皮革製品など全国でも有数の地場産業の地であることは意外と知られていない。たとえば、欧米で高い評価を受ける園芸用品が兵庫県三木市で作られている。たつののレザーを使ったバッグ、播州織テキスタイルを使ったウエア、淡路島の伝統産業である瓦の製造手法を用いたインテリア・タイル。SOL店では、8つの窯元の作品を紹介する丹波焼のスペースも充実。いずれも伝統技術とモダンデザインが調和し、手に取ってみたい、使ってみたいと思わせる魅力がある。「職人さんと直に向き合いながらもの作りできるのが地元で仕事をする良さ」と、播州織ジャカードカラミ織の生地を使って洋服をデザインするniki*デザイナーの大塚美智代さんは語る。今回新たに開設された同フロアのワークショップスペース”SOL 365 Workshop”では、「たつのレザーで作るトートバッグ」「丹波焼きの器を好き好きに作る」など、職人や作家直伝のセミナーも随時開催される予定だ。
2013年09月23日