チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (128/342)
英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団の日本公演がまもなく開幕、英国発のふたつの傑作バレエが上演される。主演ダンサーのひとり、プリンシパルの平田桃子に、上演作品の魅力、見どころについて聞いた。英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団チケット情報英国第二の都市といわれるバーミンガムを拠点とする彼ら。「年間130公演のうち、半分以上は英国内外をめぐるツアーなんです」と話す平田だが、3年ぶりとなる日本公演には、やはり格別の思いを抱いているよう。「前回とはメンバーもがらりと変わり、私はいまや年長のほう。皆を引っ張っていかねばというプレッシャーもあります」と、その重圧をはねのけるかのように、華やかな笑顔を見せる。前芸術監督、ピーター・ライトが手がけた『眠れる森の美女』で幕を開ける日本公演。平田はつづく後半の演目『リーズの結婚』に主演する。英国バレエの巨匠、フレデリック・アシュトン(1904~1988)の代表作のひとつで、「英国ならではの、ストーリー性の強い、楽しさにあふれたバレエ」とその魅力を説く。舞台は、のどかで美しい田園風景のなか。平田演じるリーズが、金持ちの息子との結婚をすすめる母シモーヌに反発、恋人コーラスと結ばれるまでの騒動を描くコメディ色たっぷりのバレエだ。「リーズは、ちょっと私と似ているかもしれません。天真爛漫で、恋におちたらもう──(笑)!地のままでいけるんじゃないかなって思います」と笑うが、「いろんな要素、いろんな魅力が詰まった作品。きっと楽しんでいただけます」とも。たとえば、入団した年(2003年)に初めてこの作品で踊った第1幕の雌鶏!「着ぐるみで踊る役なので、動きにくいし、前は見えないし(笑)。でもこれがまさに英国バレエならでは、大きな見どころ。アランの役者ぶりも、シモーヌの木靴の踊りも、コメディならではのタイミングで笑いを誘います。主役ふたりのリボンを使った踊りや最後のパ・ド・ドゥはしっとりと感動的だし、ダイナミックなリフトなどテクニックの見せ場もある」と、話は尽きない。コーラス役を踊るゲスト、マチアス・エイマンの登場も目が離せない。「パリ・オペラ座バレエ団のエトワールとして長年活躍されてきた方ですから、共演すると聞いた時はもう大喜びでした。先週初めて一緒にリハーサルをしましたが、その技術の精確さ、美しさに目が釘付けに。お互いに自然に出てきたものを返し合う──。いい手応えを感じています!」英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団日本公演は5月18日(金)から20日(日)が『眠れる森の美女』、5月25日(金)から27 日(日)が『リーズの結婚』、いずれも東京文化会館にて。チケットは発売中。取材・文:加藤智子
2018年05月10日宝塚歌劇月組公演『エリザベート』の制作発表会が5月8日に都内にて開催された。実在したオーストリー=ハンガリー帝国皇后の人生をモデルに、皇后エリザベートと黄泉の帝王トート(死)との愛憎をドラマチックに描くミュージカル。宝塚では1996年の初演から各組での上演を重ね、10回目の上演となる今回の月組公演では、月組トップスター・珠城りょうがトートを、トップ娘役・愛希れいかがエリザベートを演じる。チケット情報はこちら歌劇団の小川友次理事長が「宝塚にはふたつの宝がある。ひとつは『ベルサイユのばら』、もうひとつがこの『エリザベート』。『ベルサイユのばら』は昭和に生まれましたが、この『エリザベート』は平成の宝」と語る名作に、いま勢いのある月組が挑む。演出を手掛ける小池修一郎は「いまの月組はたいへんユニーク。それぞれの個性があり、それが固まっていないところが魅力。その月組が『エリザベート』という定番の作品に出合い、どのように新しい命を吹き込むかを楽しみにしています」と話す。さらに小池は主演の珠城について「珠城は“健康的”なスター。ただトートというのは、本人が死んでいるのではなく、死のエネルギーを表現している役。死のエネルギーというものは時に世界を滅ぼすほどの力がある。珠城は“エネルギッシュな死”を演じてくれるのでは」と、新しいトート像に期待を寄せる。また、エリザベートを演じる愛希はこの公演での退団を発表しているが、彼女についても「本当にこの役が彼女の集大成になる。エリザベートという女性は、初代の花總まりさん(1996年・98年)が演じた“儚げ”な美貌の王妃という作り方と、大鳥れいさん(2002年)や、瀬奈じゅんさん(2005年)が演じた“力強い”女性像という作り方がある。愛希はその両方の接点を表現していくことができるんじゃないか」と話した。珠城自身も「このお話を伺った時には驚きました。前回(小池が演出した)『All for One ~ダルタニアンと太陽王~』では“太陽と土の匂いがする”と言われる生命力溢れる青年を演じたので…」と、その配役が意外だったことを告白。ただ「自分にないものに挑戦させていただけるのは役者冥利につきる。諸先輩方が繋いできたこの『エリザベート』という作品の息吹を感じつつ、今の月組にしかできない『エリザベート』をお届けしていけたら」と意欲を燃やす。愛希も「エリザベート役をさせて頂くことが本当に幸せですし、身が引き締まる思い。まだ稽古前で漠然としていますが、彼女の少女らしさを大切に演じたい」と意気込みを話していた。公演は8月24日(金)から10月1日(月)まで兵庫・宝塚大劇場、10月19日(金)から11月18日(日)まで東京宝塚劇場にて上演される。兵庫公演は7月21日(土)、東京公演は9月16日(日)にそれぞれ一般発売開始。
2018年05月09日元宝塚歌劇団・雪組トップスター早霧せいなが、退団後初主演そして初の女性役をつとめるミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』の公開稽古が行われた。作品は1981年にブロードウェイで上演され、トニー賞4冠に輝いたミュージカルコメディだ。早霧演じるテスにひと目惚れして、のちに結婚する夫サムを相葉裕樹が、テスの運命を変える男アレクセイを宮尾俊太郎(Kバレエ カンパニー)が演じる。主人公のテスはバリバリのキャリアウーマン。サムと運命的な出会いを果して結婚するが、テスは仕事まっしぐらで早くも離婚危機に陥ってしまう。猪突猛進なテスに振り回される夫。「サムは庶民代表。共感してもらえるんじゃないかな」(相葉)この日披露されたのは3曲。仕事と家庭を両立し女性たちの憧れの的であるテスだが、1曲目の『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』ではケンカ中の夫のサムへの恨みを込め熱唱。勝気なテスに対して、2曲目の楽曲『戻らない時間』ではサムがテスとすれ違う切なさを囁く。対照的なふたりの様子が披露された。3曲目『女だけど男』は、サムの仕事仲間たちが登場。敵対していたテスを受け入れる賑やかな楽曲で、早霧演じるテスは「男には負けない!私は女だけど男!」と男たちの中心に立つ。使用される楽曲は1980年代に発表されたものが中心で、どれも華やか。作詞作曲はジョン・カンダー&フレッド・エッブによるもので、これまでに『シカゴ』『キャバレー』『蜘蛛女のキス』など数多くのミュージカルで耳に残る楽曲を生み出し多くの人を魅了してきた。「楽しいナンバーが多い。全曲堪能できるお客様がうらやましい」(早霧)と歌う姿も楽しそうだ。ダンスシーンも多く「こんなに歌いながら踊るなんて」(宮尾)と本人は驚いた様子だが、“バレエ王子”宮尾の踊りも堪能できる。早霧は宝塚退団後、初めて女性役を演じるが「男でも女でも、自分と違う人であることは同じ」と、性別にこだわらずひとりの人間として役作りに挑む。見どころは「ひとりの男性と出会い、仕事と家庭の両立をはかりながら、どうテスが変わっていくのか」(早霧)。30年近く前の作品だが、仕事に人生を注ぐ女性の増えた現代により強く共感できるパワフルなミュージカルだ。公演は5月19日(土)から27日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、6月1日(金)から10日(日)まで東京・TBS赤坂ACTシアターで上演される。取材・文:河野桃子
2018年05月09日8月19日(日)に長崎市稲佐山公園野外ステージで開催される野外ロックフェス、Sky Jamboree 2018。今年で20回目を迎える本フェスの全出演者が発表された。【チケット情報はこちら】今回、既に発表済みのKEMURI、10-FEET、ストレイテナー、SUPER BEAVER、My Hair is Badに加え、Dragon Ash、ASIAN KUNG-FU GENERATION、MONOEYES、THE BAWDIES、go!go!vanillasの5組が出演決定。海と山に包まれた稲佐山という広大なロケーションで、スタンディングエリアと傾斜になった芝生エリアで思い思いの楽しみ方で1日中音楽を満喫できる同フェス。チケットの一般発売は6月17日(日)10時より開始。また一般発売に先駆けて、エフエム長崎にて先行を実施。5月16日(水)16時放送のエフエム長崎『Spicy voxx』および5月17日(木)10時から5月23日(水)18時までSkyJamboreeオフィシャルwebサイトにて受付。■Sky Jamboree 2018 ~one pray in nagasaki~日時:8月19日(日) 開場10:00/開演11:00会場:長崎市稲佐山公園野外ステージ ※雨天決行(荒天の場合は中止)出演:KEMURI / Dragon Ash / ASIAN KUNG-FU GENERATION / 10-FEET / MONOEYES / ストレイテナー / THE BAWDIES / SUPER BEAVER / go!go!vanillas / My Hair is Bad
2018年05月09日7月に舞台「新・幕末純情伝」FAKE NEWSが上演される。「新・幕末純情伝」は“新撰組の沖田総司が実は女だった”という、つかこうへいのユニークな着想のもと、1989年の初演以来上演され続ける人気作。今回は、つかの生誕70年を記念し、縁の深い紀伊國屋ホールにて上演。命日である7月10日(火)には特別公演も行われる。演出は河毛俊作。広末涼子や石原さとみ、昨年と一昨年には松井玲奈と、錚々たる顔ぶれが演じてきた主人公・沖田総司役に抜擢された北原里英に話を聞いた。4月18日に卒業公演を行ったばかりの元NGT48キャプテン・北原。初の本格舞台出演、そして舞台初主演への挑戦は「今まではAKB48グループが好きな方の前に立つことが多かったので、この舞台で私のことを全く知らない方、舞台が好きな方の目に触れると思うと、やはり緊張はあります」と明かしつつ、「もともとお芝居がしたくてこの世界に入ってきたので、こうやって舞台に挑戦できることが嬉しいです。もちろん不安もありますが、やはり嬉しさのほうが大きい」と笑顔。その作品が「新・幕末純情伝」であることは「最近では(同じAKB48グループ卒業生の)松井玲奈ちゃんが出演していましたし、たくさんの女優さんが出演してこられた作品なので、こういうインタビューでも“負けたくないですか?”とか聞かれるのかなと思っているのですが(笑)、それより自分にしかできない『新・幕末純情伝』ができればいいなと思っています。もちろん今まで続いてきたものも大切にしつつですが、作品ファンの方にも“また違うよさがある”と思ってもらえるように挑戦していきたいです」。ビジュアル撮影では「儚く、強く」をイメージしたといい、「どこか儚さ、切なさもある物語だと感じているので、自分もその世界に入り込んでいけたら」と北原。男として育てられた女性・沖田総司を演じることについては「今までは女性として、特にかわいく生きなければいけない仕事だったので、まず、男として育てられた沖田総司を舞台上で生きられることがすごく楽しみです。難しい感情の多い役なので、本番が始まってからお客さんに気付かされる部分も多いだろうなとも思っています」。共通点は「全然ない」と笑い、「まず何かを背負って生きてきてない。明るく幸せに生きてきたので(笑)。そこは全然違いますよね。ただ、お芝居で別人の人生を歩むのはすごく楽しいです」。北原の初挑戦、どのような姿が観られるのか期待したい。公演は7月7日(土)から30日(月)まで東京・紀伊国屋ホールにて。取材・文:中川實穗
2018年05月09日中井智彦コンサート「I Live Musical!Ⅲ」が5月11日(金)に東京・ヤマハ銀座スタジオで開催される。劇団四季では『美女と野獣』主演、『オペラ座の怪人』ラウル役などを演じ、2015年12月の退団後は、歌手、ミュージカル俳優として活躍するほか、表現者として自身の企画・作曲・構成・演出の独り舞台なども手掛ける中井。そんな彼自身によるプロデュースのコンサートシリーズの第3弾。どのような内容になるのか話を聞いた。【チケット情報はこちら】「昨年開催した『I Live Musical!』シリーズ2作では、90分1本勝負でミュージカル・コンサートをお届けしてきたのですが、今回は2部構成にして、“演じる”要素を強めたステージにしようと思っています。2部はこれまでの内容を引き継いだミュージカル・コンサート。そして1部は、とある男の生涯を辿る“ひとりミュージカル”に挑戦します」と、第3弾にして新たな表現に挑む今作。「ずっとこういうことがやってみたくて、ようやくカタチになる」と笑顔を見せた。1部の“ひとりミュージカル”について「歌には、恋する嬉しさや、その人自身の人生だったり、身近な人への思いを歌っている曲など、いろんなものがありますよね。それをひとりの男の人生に投影して演じていきます。1曲1曲を脚本に見立てているので、“脚本家がたくさんいるミュージカル”というイメージです」と構想を語る中井。楽曲は、椎名林檎や井上陽水などのJ-POPからシャンソン、中井自作の歌詞もあり、2部で届けるミュージカルナンバーとはまた違った選曲だ。2部のコンサートは、これまでも好評を得てきた1曲入魂スタイル。「“1曲をひとつの物語として生きる”というもので、曲に合わせてどんどん登場人物が変わっていきます。MCを挟んで、照明が変わった瞬間に次の曲の役になっている、というような。これまでは自分で選曲していたのですが、今回はリクエストでいただいていた『ラ・ラ・ランド』なども歌いますよ!」取材中、「歌を歌にしたくない」と語った中井。コンサートと銘打っているが、歌を披露するステージとはまた違う、彼の身体を通すことで“歌”の全く違う側面を楽しめるものになりそうだ。「『I Live Musical!』はもう僕のライフワーク。これが軸になっているから、いろんなことに挑戦できているんだと思います。中井智彦の歌へのエネルギーを120%ぶつけていくステージなので、ぜひ生で観て、感じていただきたい。その中でお芝居の面白さも感じてもらえたらと思います!」公演は5月11日(金)に東京・ヤマハ銀座スタジオにて。チケットは発売中。取材・文:中川實穗
2018年05月08日ROLLYとバイオリニストの中西俊博との出会いをきっかけに、これまで青山円形劇場で8度にわたり行われてきたコンサートが5年ぶりに復活。「横浜フランス月間2018関連プログラム」の一環として、“パリ”をテーマにしたコンサートを開催する。そこでROLLYに現在の心境を訊いた。【チケット情報はこちら】中西との出会いは2004年の舞台『ア・ラ・カルト』での共演だが、すでにROLLYは20代の時、あるロックギタリストのソロアルバムで中西の演奏を耳にしていたという。「当時からものすごくアグレッシブなプレイをする人だなと思っていたんです。バイオリンなんですけど、ロックギターの要素もあるというか。中西さんって他の音楽家の方にはない自由な発想がありますし、意外とダークな一面もある。特に僕とやる時は、中西さんの怪奇な部分をやりたい放題に出してもらっているというか(笑)。僕もそういう人とはウマが合いますし、長続きするんですよね」「怪しくてちょっと笑えるものが好き」と話すROLLYだけあり、パリはパリでもイメージするのは地下墓地のカタコンベ。さらにそれぞれの楽曲でも、一筋縄ではいかないストーリーが語られていく。「例えばハチャトゥリアン作曲の『仮面舞踏会』は、切り裂きジャックの女版の話です。19世紀のパリの街で、夜な夜な顔の皮を剥がれた女の死体が発見されるのですが、その犯人というのがものすごく醜い女。水滴がぴちょんぴちょんと落ちているような地下室で、その剥いできた美しい女の顔の皮を自分の顔につけているという…。あとチャイコフスキー作曲の『花のワルツ』は、カルーセルという男が女装して舞踏会に潜入し、玉の輿に乗ろうと企む話。7分間のすさまじい人間ドラマで、まるで松本清張の『砂の器』みたいな感じです(笑)」そんな渾身のナンバーの数々を、中西を始めとする4人のバンドメンバーと、アルフォンヌこと羽田謙治のパフォーマンスによって表現するコンサート。ティム・バートン映画のような、気持ち悪くて、かわいくて、ポップな世界が好みの人には、たまらないコンサートになるだろう。ただひとつ気をつけなければいけないのが…。「僕のコンサートを観てしまうと、もう一生後に戻ることは出来ないということです。今後『花のワルツ』を聴く度に、あのストーリーが流れてしまうので(笑)。つまり人生が変わってしまう、それくらいの覚悟をもって来ていただきたいなと。そして会場では心を開いて、大いに笑ってもらいたいと思います」公演は6月15日(金)から17(日)まで、神奈川・横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホールにて。チケットは発売中。取材・文:野上瑠美子
2018年05月08日これからの活躍が期待される若手アーティストにスポットを当てたライブイベント『Ruby Tuesday』が、6月26日(火)、大阪・心斎橋JANUSで初開催される。「Ruby Tuesday in OSAKA 1」チケット情報東京では30回目を迎える人気のイベント。初の大阪公演に出演するのは、90年代のUKインディギターサウンドに影響を受けた、どこか懐かしく爽やかな音楽が印象的なCrispy Camera Club、現役女子大生の次世代型シンガーソングライター・竹内アンナ、言葉とメロディに抜群のセンスが光る、懐かしくて新しい日本語インディーポップ4人組・揺れるドレス、シンプルでストレートな曲をパワフルに届けるスリーピースロックバンド・バウンダリーが出演。これからの音楽シーンを担うであろうホープたちにぜひ注目を!チケットは5月12日(土)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、5月7日(月)23:59まで先行先着プリセールを実施中。東京公演は、6月19日(火)LIVE HOUSE FEVERにて開催。出演者等、詳細はオフィシャルサイトをチェック!
2018年05月07日1966年のブロードウェイ初演以来、世界各国で繰り返し上演されているミュージカル『I DO! I DO!』。2014年に霧矢大夢主演で上演され、第22回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞するなど、好評を得た作品だ。その名作が今春、夫役に鈴木壮麻を迎え、4年ぶりに再演される。4月下旬の某日、都内で行われている稽古場を訪問した。【チケット情報はこちら】一歩足を踏み入れると、まず目につくのは大きなベッド。その上には、台本を前に考え込む霧矢と鈴木の姿が……どうやら、新婚初夜シーンのやりとりの細かいニュアンスに霧矢が悩んでいるようだ。1度試しに演じてみるが、どうもしっくりこないらしく「もうひと超えだな」と鈴木が言うと、「頭じゃわかってるの(笑)」と霧矢が返す。演出家の大河内直子も含め、再び思案する3人。そして霧矢の「ちょっとやってみていいですか?」の声でもう一度トライするものの、イメージと違ったのかすぐにストップ。「難しいね、カマトトぶる感じになってもいけないしね」と鈴木。再び皆でアイデアを出しあってゆく。再演といえども、登場人物はたったふたり。キャストが変わったことによる変化と、さらなるブラッシュアップ、そのための奮闘に取材しているこちらも思わず背筋が伸びる。アグネスとマイケル、とある夫婦の50年間を音楽にのせて描いた本作をどう立ち上げていくか。稽古場では苦闘もあるが、基本的にはとても明るく、賑やかな雰囲気だ。霧矢も鈴木もお互いどんどん提案を出し、とにかくノンストップで稽古する。お互いにボケたり、つっこんでみせたりと息もピッタリ!?霧矢が「こんな風に……」とマイケルを演じて見せ、そのあまりの男らしさに稽古場中が爆笑に包まれるひと幕も。舞台上にはたったふたり、ほぼ出ずっぱり。演じる側にはかなりハードな作品だろうと思うが、霧矢と鈴木はとにかくアクティブだ。歌って踊って演技して、自分たちで小道具を出し入れしたり、時には家具を動かしたりとまさに八面六臂の活躍だ。本作で描かれる“夫婦・家庭間で起こるトラブル”エピソードをいかにリアルに見せていくか、稽古場で丁寧な作業を重ねてゆく。そんなほろ苦い部分も含め、極上のエンターテイメントとして楽しめるのは、ふたりの芸達者ぶりとチャーミングさがあればこそ!霧矢と鈴木の組み合わせは、テンポといい雰囲気といい、稽古を観ている時点ですでに“楽しい”。自身の人生と重ね合わせながらさまざまなことを思うだろう本作。さらなる進化を遂げた『ミュージカル「I DO! I DO!」』は、しみじみと心に残る作品になりそうだ。公演は5月11日(金)から20日(日)まで東京・博品館劇場にて。チケット発売中。なお、チケットぴあでは当日引換券を5月9日(水)より発売開始。取材・文:川口有紀
2018年05月07日NHK「おかあさんといっしょ」うたのおにいさん歴代最長在任記録をもつ横山だいすけが、2017年7月から開始した全国ツアー『だいすけお兄さんの世界迷作劇場2017-18』。ラストを飾る北海道・東北ツアーがゴールデンウイークの4月28日(土)~5月6日(日)まで行われた。その最終日前日、5日(土)の仙台サンプラザホールでの12:30公演において、述べ10万人の動員を達成し、カーテンコールではそれをお祝いするコメントが鈴木福くんより届いた。映像が映し出された会場はお祝いの拍手や歓声で埋め尽くされた。第2弾ツアーである『だいすけお兄さんの世界迷作劇場2018-19』も今年7月より開催することが決定!西日本ツアーのチケットは5月27日(日)10:00より一般発売開始。東日本ツアーも予定している。■『だいすけお兄さんの世界迷作劇場2018-19』5月27日(日)一般発売Pコード:639-119(※全公演共通)【大阪公演】▼7月21日(土)・22日(日)エブノ泉の森ホール 大ホール(泉佐野市立文化会館)【兵庫公演】▼7月23日(月)神戸国際会館 こくさいホール【岡山公演】▼7月25日(水)岡山市民会館 大ホール【広島公演】▼7月26日(木)上野学園ホール【愛媛公演】▼7月27日(金)ひめぎんホール メインホール【高知公演】▼7月30日(月)高知県立県民文化ホール オレンジホール【香川公演】▼8月1日(水)レクザムホール(香川県県民ホール) 大ホール【福岡公演】▼8月2日(木)北九州芸術劇場 大ホール【宮崎公演】▼8月4日(土)都城市総合文化ホール 大ホール【熊本公演】▼8月5日(日)荒尾総合文化センター 大ホール【鹿児島公演】▼8月6日(月)鹿児島市民文化ホール 第1ホール【大分公演】▼8月8日(水)iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ【佐賀公演】▼8月9日(木)佐賀市文化会館 大ホール【長崎公演】▼8月10日(金)長崎ブリックホール 大ホール3000円(全席指定・税込)[脚本・演出・振付]岸本功喜[音楽]小島良太[出演]横山だいすけ/他※1歳以上のお子様よりチケットが必要です。※1歳未満のお子様でもお席が必要な場合はチケットをお買い求め下さい。[問]アークスインターナショナル■0798-34-5377
2018年05月07日ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“はじまりの巨人”が4月28日(土)に開幕、それに先がけ公開ゲネプロと囲み取材が行われ、取材には主人公・日向翔陽役の須賀健太、影山飛雄役の影山達也、縁下力役の川原一馬、照島遊児役の船木政秀、中島猛役の柳原凛、演出・脚本のウォーリー木下が登壇した。【チケット情報はこちら】古舘春一の人気バレーボール漫画を舞台化し、2015年の初演からシリーズ5作品目となる今作。“小さな巨人”と呼ばれる選手のプレーに魅せられバレーボール(=排球)を始めた日向が、その選手が所属していた烏野高校排球部に入部し、仲間やライバルと共に成長していく物語。今回の舞台は春高バレー予選。変幻自在な攻撃スタイルの条善寺高校、“小さな巨人”にプレースタイルが似た中島が所属する和久谷南高校との熱戦が描かれる。須賀は「新しいチーム(条善寺・和久谷南)は動けるキャストばかりで、アクロバットやダンスに特化したパフォーマンスがあるのですが、僕ら(烏野)は物語上でもそれを吸収していく立場で…」と苦労を語りつつ「毎公演、全力でお届けできるようにがんばります!」と意気込む。影山は「かいてきた汗は嘘をつかない。最後まで全力で駆け抜けます!」、川原も「今回は縁下がドラマをつくります。僕らの世代がつくる新しい演劇のカタチも作品を通して観ていただけたら」、船木は「条善寺らしく、楽しんで盛り上げていきたいです!」、バレー経験者でもある柳原は「和久南戦で描かれる、練習が辛くてズル休みをしてしまうところ、だけどバレーをしたい気持ちが勝つところ、ピンチサーバーの手の震え、(経験者として)鮮明に浮かびました」とそれぞれコメント。ウォーリーは「“はじまりの巨人”ということで、初演で日向が憧れた小さな巨人を中心に描いています。なので自然と初心に返りました。今までやってきたことを踏まえ、かつ次の公演につながるような、未来のある作品になれば」と話した。アクロバティックな動きが楽しい条善寺高校、華やかなダンスで魅せる和久谷南高校との試合はどちらも演劇「ハイキュー!!」らしさ満載。主役校・烏野高校による、数々の対戦相手たちから吸収したものが感じられるパフォーマンスには、これまでのエピソードも呼び起こされる。さらに、音駒高校と梟谷学園高校の試合や、白鳥沢学園高校のエース・牛島若利の初登場、青葉城西高校、伊達工業高校の映像出演など、見どころたっぷりの公演となった。「3年やってきたからこその作品」(須賀)という本作は5月6日(日)まで東京・日本青年館ホールにて上演中。兵庫、福岡、宮城、大阪を巡演し、6月8日(金)から17日(日)まで東京・TOKYO DOME CITY HALLにて上演される。(C)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
2018年05月02日美容師たちの日々の戦い、成長、出世を描く舞台『クレスト☆シザーズ』が5月10日(木)に開幕する。【チケット情報はこちら】原作はマンガ配信サービス「GANMA!」で連載中のhekiyuによる同名漫画。カリスマの紋章(クレスト)を追い求める美容師たちが集うヘアサロン『ハイクレスト』を舞台に、ひょんなことからそこで働くようになった元ホストの主人公・新田勇希がトップスタイリストを目指す姿が描かれる。脚本・演出は山本こうき(劇団PU-PU-JUICE)。人生に負け続け、金も希望もない元ホストの主人公・新田勇希を演じる赤澤遼太郎と、勇希の憧れの先輩・戸川那智を演じる松田岳に話を聞いた。色とりどりの髪色のキャストが並ぶ派手なビジュアルが印象的だが、「本人にとっては重要な、だけど事件としてはすごく繊細な出来事がたくさん起きる物語」(松田)、「人間のリアルな内面を描く、小劇場チックなお話だなと思います」(赤澤)とふたりが語るように、描かれるのは人間関係とそこから生じる変化。「演出の山本さんは“嘘をつかないで”とよくおっしゃいます」(赤澤)と、心の動きを大切にしながら稽古を進めているという。自身の役柄について赤澤は「勇希は人が大好きで素直。天真爛漫な人間です。だけど、その“人を好きな気持ち”は今までずっと受け止めてもらえなかった人で。だからどんどん自分に自信がなくなっていったんですよね。だからこそ『ハイクレスト』で自分が受け入れてもらえた喜びは大きかったと思います」。松田は「僕が演じる那智は、新田勇希のサクセスストーリーにとってすごく重要な存在。だから彼にとってどういう人間であるべきかを考えます。憧れの先輩って大事だし、そう思われるような人でありたいと思います」と語り、ナンバーワン美容師役として「美容師さんが配信しているカットの動画を見ながら、ずっと練習しています。今日の前髪は自分で切りました(笑)」と役作りに余念がない。松田が「舞台のキャッチフレーズに“綺麗になるまで帰さない…”とありますが、“そんなことできるの?やってみんしゃい!”みたいな感じでもいいので(笑)、ぜひ観に来ていただきたいです。僕らが熱を込めた作品をお届けします!」。赤澤が「美容師の話ですが、いろんな人に刺さる物語だと思います。綺麗になるのはどこなのか、“こういうことだったんだ!”と納得すると思いますので、ぜひそこに期待してお越しください!」と語る公演は、5月10日(木)から13日(日)まで東京・サンシャイン劇場、5月17日(木)から19日(土)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて。取材・文:中川實穗
2018年05月02日ミュージカル界のトップスターたちとフルオーケストラの共演が楽しめる『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー』。その第8弾が、6月7日(木)と8日(金)、東京・オーチャードホールにて開催される。そこで出演者のひとりであり、本シリーズへの参加は初となる柿澤勇人に話を聞いた。【チケット情報はこちら】この取材前に行われていたのが、海外からのゲストであるノーム・ルイスと柿澤の対談。ルイスは『レ・ミゼラブル25周年記念コンサート』のジャベール役で注目された、ミュージカル界のトップスターだ。「すごくお茶目で、優しくて、心のあったかい人でしたね。今やっている『メリー・ポピンズ』(※6月5日(火)まで上演中)もそうですが、考え方も文化も違う外国の方とご一緒すると、自分がいかに小さい人間だったかを思い知らされる瞬間があって…(笑)。すごく刺激になりますし、励みにもなるんです」ミュージカル経験は豊富だが、ミュージカル系のコンサートにはこれまでほとんど出演してこなかった柿澤。今回そんな彼の背中を押したのは…。「まずはフルオーケストラとやれるってことですよね。しかもブロードウェイの第一線で活躍されている大先輩方と一緒に!ノームさんとのデュエットは一生の思い出にしたいですし、そこから何かひとつでも学べたらいいなと思います」柿澤はこれまでの出演作『デス・ノート The Musical』や『紳士のための愛と殺人の手引き』のほか、今秋9月に開幕する『シティ・オブ・エンジェルズ』からのナンバーも披露する予定。「『デス・ノート』はあえて僕が演じた夜神月のではない曲を選びました。その方が自分自身楽しめるんじゃないかなと。『紳士~』の曲は、コンサートで歌うのはもちろん初めて。そもそもコンサートでの歌い方というのがまだどんなものか全然わかっていないので、『メリー・ポピンズ』の休演日にしっかり練習しようと思います!」柿澤の言葉にもあるように、今彼は名作ミュージカル『メリー・ポピンズ』のバート役として大奮闘中。役者として新たな一面を開花させている。「バートにはタップのビッグナンバーがあるので、それこそ泣きながらタップの練習をしました(笑)。ただあそこまで自分に負荷をかけて必死にやった経験っていうのは、今後何かしらに繋がっていくと思いますし、役者としてすごくいい経験をさせてもらえたなと。このコンサートもそういったもののひとつで、自分にとって次へのエネルギーになればいいなと思います」チケットは発売中。取材・文:野上瑠美子■『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2018』6月7日(木)オーチャードホール(東京都)6月8日(金)オーチャードホール(東京都)6月9日(土)フェスティバルホール(大阪府)
2018年05月02日劇作家で俳優の野田秀樹が作・演出・出演する英語劇第4弾『One Green Bottle』が4月30日、ロンドンのソーホー劇場で開幕した。【チケット情報はこちら】大小の劇場が立ち並び、世界中からの演劇ファンが集まるウエストエンドの中心にあるソーホー劇場は、わずか150席の小さな劇場でありながら、常にチャレンジングな作品を上演し、感度の高い若者を中心に人気を誇る劇場だ。過去には『THE BEE』『THE DIVER』を上演し、ロンドン演劇界に野田秀樹の名前を大きく知らしめることとなったソーホー劇場にて、満を持して約10年ぶりの英語版最新作の上演となった。濃密な劇場空間は、野田の最新作が上演されると聞きつけた観客が詰めかけ、立ち見が出るほどの大盛況で初日が開幕。出演の野田、キャサリン・ハンター、グリン・プリチャードの3人による丁々発止の台詞の応酬に、序盤から客席は大きな笑いに包まれた。野田が英語で書き下ろしただけでなく、日英ハーフの若手脚本家・ウィル・シャープと文化的な翻訳を行い、練り上げられた台詞や、歌舞伎の型を取り入れた独特な身体表現、田中傳左衛門の鼓の生演奏などの演出は、ロンドンの観客に多いに受け入れられた。後半の息をのむ展開には客席は水を打ったように静まりかえり、幕が下りるや否や割れんばかりの大きな拍手や感嘆の声。小さな劇場空間を揺らす大反響となり、熱気あふれるヨーロッパ公演の幕開けとなった。興奮冷めやらぬ、初日の幕が下りた直後に野田は「今日の初日は、舞台に出た瞬間から観客の反応がとても良かった。イギリスでプレスナイトは、目の肥えたプロが観にくる日なので、観客の反応が固いことがあるんですが、ロンドンで上演してきた今までの作品のオープニングの時と比べても、今日の観客の反応には十分な手応えを感じることができました。まだ、(劇評がでていないので)これから何が起こるかわからないけれど、自分の中では、いい芝居だった。と思います。いい始まりになったと思います。」 とコメント。5月19日(土)までのロンドン公演の後、6月8日(金)・9日(土)にはルーマニア国立ラドゥスタンカ劇場での上演も予定されている。なお、野田による日本での次回公演はNODA・MAP第22回公演 『贋作 桜の森の満開の下』がすでに発表になっており、9月1日(土)から12日(水)まで東京・東京芸術劇場プレイハウス、10月13日(土)から21日(日)まで大阪・新歌舞伎座、10月25日(木)から29日(月)まで福岡・北九州芸術劇場 大ホールにて。その後、9月28日(金)から10月3日(水)までフランスの国立シャイヨー劇場でのパリ公演の後、11月3日(土)から25日(日)まで、再び東京芸術劇場プレイハウスにて東京公演を上演する。
2018年05月02日尾上菊五郎が「團菊祭五月大歌舞伎」の夜の部『弁天娘女男白浪』で、音羽屋のお家芸である弁天小僧菊之助を演じる。4月、菊五郎の取材会が開かれた。【チケット情報はこちら】「初めてやらせていただいたのが昭和40年、22歳の時。その後、(菊五郎)襲名もこの演目でやりましたし、節目節目に、様々な劇場でやらせていただきました」と、菊五郎は振り返る。弁天小僧菊之助といえば、婚礼間近の娘として登場し、男であることが発覚して片肌を脱ぐ“見あらわし”で有名。女方と立役の両方が求められるその芸を、菊五郎はメジャーリーグで活躍する大谷翔平選手に引っ掛けて「今流行りの二刀流の究極」と評する。今では押しも押されもせぬ当たり役だが、演じながら悩んだ時期もあったという。「最初は、煙管や赤い鹿の子の布をどう出すか、お金をどこに入れるかといった手順、あとは捨て台詞も難しくて、つい現代語のようにペラペラペラペラと言ってしまい、あとで台詞がなくなって困ったこともあります(笑)。それでも怖いもの知らずで、30代までは勢いでやっていたけれど、40代に入り、あまりに何度もやらせていただくので、悩んでしまって。立役がよくなってくると女方が気になるし、女方を一生懸命やると今度立役が……となるんです。完成品ではありませんから、今回も、色々勉強することになるでしょう」「白浪五人男」の通称でも知られる本作。日本駄右衛門、弁天小僧菊之助、忠信利平、赤星十三郎、南郷力丸の5人の盗賊が並ぶ「稲瀬川勢揃の場」も、本作の見どころのひとつだ。「古い歌舞伎座で五人男をやった時、“10年後にやって、誰も抜けてないだろうなあ”と言ったら“そんなことないよ”と答えた夏雄ちゃん(市川團十郎)が一番先に逝き、それから寿(坂東三津五郎) も逝って、非常に寂しい思いをしました。今回、新しい歌舞伎座の五年祭にあたり、この辺りで一遍やろうかなと。(市川)左團次さんのようにずっと一緒にやってくださっている方もいる一方、(尾上)松緑も(尾上)菊之助も揃うし、(市川)海老蔵くんの日本駄右衛門も初めてだと思う。鳶頭も(故・尾上)松助がやっていたから(息子の尾上)松也にやらせます。(芸の継承を)意識して配役を決めました」若い世代に伝えたいことを問われると、「言葉の間(ま)と、歌舞伎の江戸っ子言葉。“ひゃく“と言わず“しゃく”と言うわけですが、あんまり“しゃくがにしゃくと……”と言われるとゾッとしちゃう。昔の江戸っ子はそう言ったかもしれないけど、歌舞伎としてお客さんの前でやる場合の発音はひゃとしゃの間くらいだと思います。若い人達には、映像だけではなく、一緒に演じることで、感じを覚えておいてほしいですね」今75歳。少年である弁天小僧を演じるにあたり、姿勢に気を使い、体重も落としていると語る。円熟味と若々しさが同居する珠玉の芸を味わいたい。團菊祭五月大歌舞伎は、5月2日(水)から26日(土)まで、歌舞伎座にて。チケットは発売中。取材・文:高橋彩子
2018年05月02日1994年に、十八世中村勘三郎と串田和美のタッグで開始した渋谷・コクーン歌舞伎。その第十六弾『切られの与三』が5月に上演される。公演に先立って製作発表記者会見が行われ、演出の串田、補綴の木ノ下裕一、出演の中村七之助、中村梅枝が登壇した。【チケット情報はこちら】この『切られの与三』は、三代目瀬川如皐が書いた歌舞伎『与話情浮名横櫛』を再構成するもの。主人公は、小間物問屋の若旦那・与三郎と芸者・お富。木更津の浜で恋に落ちたふたりだが、お富が土地の親分・赤間源左衛門の囲われ者であったことから、与三郎は源左衛門とその手下に身体中を切りつけられてしまう。変わり果てた姿の与三郎がお富と再会する「源氏店」の場面は、「しがねえ恋の情けが仇」の名台詞と共に有名で、今もしばしば上演されている。中学生か高校生の頃、十一世市川團十郎が演じる与三郎を観たという串田は「与三郎が傷を受けながら生き抜いていくさまに、ずっと興味を持っていました。(コクーン歌舞伎で上演した)『三人吉三』にしろ『東海道四谷怪談』にしろ『夏祭浪花鑑』にしろ、原作を読むと、朝から晩まで芝居を上演していた江戸時代から現代に至るまでに落としてしまった面白いものもある。遠い昔の関係ない話ではなく私達の話として上演したい」と語る。また、現在、補綴の作業中である木ノ下は「“傷”がひとつのテーマになるのではないかと思います。傷は何かの痕跡であり、そこには記憶も眠っている。原作は10年ほどの歳月を描くお芝居で、与三郎の周りの環境も彼の立場も社会も変わっていきます。社会全体の傷を与三郎が負っているような読み方のホンにできれば。その上で、串田監督のイメージが様々に重なって今に繋がっていくと思います」と言う。そして今回、与三郎を演じるのが七之助だ。「父が残してくれた宝物のひとつであるコクーン歌舞伎をやらえてもらって嬉しく思います。コクーン歌舞伎立ち上げ当初の、父や串田監督や(中村)芝翫の叔父が稽古場で作り上げた熱量は今も変わりません。それはどんな人にも平等で誰の意見も聞く串田監督が作り上げてくれた空気です。今回は不慣れな立役ですので手探りで、私なりに良いものにしたい」と意気込んだ。与三郎の相手役・お富を演じるのは、梅枝。「お富は、古典では1度させていただいていますが、古典は形から入る部分がありますので、この機会にお富の精神・内面を、イチから作り上げていければと思います。七之助の兄さんは年が近い女方の先輩。尊敬し、嫉妬しています。相手役を勤めることで、教えをいただき、それから兄さんにない良い所も多分あると思うので、そこが上手くはまっていけば」と抱負を述べた。「渋谷・コクーン歌舞伎 第十六弾 切られの与三」は、5月9日(水)から31日(木)まで、東京・シアターコクーンにて。チケットは発売中。取材・文:高橋彩子
2018年05月02日畠中恵の人気小説の舞台化シリーズ第二弾、舞台「若様組まいる~アイスクリン強し~」の公開ゲネプロと囲み取材が行われ、玉城裕規、入江甚儀、塩野瑛久、中村優一、安川純平、宮崎香蓮、井上小百合、粟根まことが登壇した。舞台は明治23年、文明開化に湧く東京。描かれるのは駆け出しの西洋菓子職人で「風琴屋」主人・皆川真次郎(玉城裕規)と旧旗本出身の新人警官・長瀬健吾(入江甚儀)たち「若様組」らが繰り広げるスイーツ青春譚。彼らをとりまく騒動と葛藤、その成長を村上大樹ならではのスパイスを効かせた演出で贈る、意欲作。「初日を迎え、この演出を観た、お客さまがどういう反応をしてくださるのか楽しみです。全員、人間力が高くて熱くて、僕はそのすべての人と関わる役なので、そこでの変化や人間関係にも注目してください。舞台の中で精一杯、千穐楽まで生きていきます」(玉城)「明治を生きる若者たちのありのままの姿を届けます。オムニバス形式で全員の見せ場があります。なかでも、にぎやかな日常から警官としての若様たちの活躍といった緩急も見どころで、最初から最後の最後まで楽しんでいただけるエンタメです」(入江)「主役の玉城くんが全員と関わって感情を動かしていくお話で、時代の流れにあわせて物語もスピーディな展開なので僕らもそこに負けずと付いていきます。個人的な見どころは、やたらとキレて刀を抜く役ですが、ちょっと遊び心があってキレる、みたいなところを見せたいです」(塩野)「甘いスイーツと甘い恋愛模様がたっぷり入った、“甘い舞台”です!座長の玉城さんがとにかくすごくて、今日も劇場のロビーを往復しながら、大量の台詞を繰り返す姿を見て、ついていこう!と決めました」(中村)「お客さまが入って完成するものなので、初日、がんばります。前作とはまたガラッと作風がちがっていますが、明治も今も夢を持って夢に進む姿は変わらないんだな、という姿を見せたいです」(安川)「仲のいい座組で、チームワークも抜群なので楽しんでいきたいです。玉城さんも若様もお父さまもカッコイイんですが、女子も負けずに活躍するので見てください」(宮崎)「今回、とても意地悪な役を演じているので、くすっと笑いながら観てほしいです。生演奏にあわせて演じるのが心地よくて、音楽も一緒に楽しんでください」(井上)「中村くんが“甘い舞台”と言っていましたが、実際に甘い香りがするという試みが散りばめられた意欲的な作品です。見どころはたくさんありますが、特に和合真一さん演じる牧忠行のシーンは全部、見どころです!」(粟根)本作はサンシャイン劇場にて5月6日(日)まで上演。チケットぴあでは現在当日引き換え券を発売中。取材・文:おーちようこ※宮崎の「崎」は立ち崎
2018年05月01日長野県松本市の野外音楽フェス「りんご音楽祭」のオーディションステージ「RINGOOO A GO-GO」で出場を勝ち取り、その出演者の中でグランプリを決めるライブショーケース「ゴーゴーアワード」で2017年度グランプリに輝いたのが、5人組バンドall about paradise。結成からまだ1年数か月という彼らに注目だ。サトーカンナ(Vo/Syn/Pad)、飛田興一(Ds/Pad/Cho)、三山義久(G)、有澤太郎(G/Cho)、西原浩(B/Syn)で昨年1月に結成し、都内を中心に活動。他の賞レースライブにも出演するなど、ここまで順風満帆に見えるが、「このバンドを組むまではとんとん拍子じゃなかった」(カンナ)、「組む直前は音楽はもういいかなと思ってた」(三山)と話す実は苦労人。別のバンドでそれぞれ活動していた彼らの転機は2016年11月。飛田が企画するイベントに出演していたカンナの歌声に惚れ込んだ飛田は、「すごいボーカリストを見つけた」とすぐにバンド仲間の三山と西原に連絡。年明け早々スタジオに入ることになり、カンナは音楽仲間の有澤を誘った。「この日だけギターが必要なんだと思って行ったら、夜には“よろしく”って」(有澤)とすぐに意気投合したそうだ。カンナは、「こんなにカッコイイ演奏をする3人がどうしてブレイクしてないのか。だからブレイクさせないといけないなって」と使命感を持ったそう。バンドの舵取りをするカンナへの信頼は厚く、「これまでアンダーグラウンドでやってきたけど、カンナちゃんと出会ったことで大衆に聴いてもらいたいなと自分の気持ちも変わった。この出会いがそのまま自分たちの音楽になっている」と飛田。それぞれやってきた音楽のジャンルは様々だが、各楽器が単体でリフを演奏する楽曲の化学反応は魅力的だ。また、20代から40代までの年齢差もいい方向に向かっているようで、「常に情報交換している感じ。若い人たちからは、ありのままでいいということを教わりました」と飛田。西原も「いまの若い人たちは音楽の捉え方が違う。だから面白いんですよね」と5人の歯車は合うべくして合ったようだ。時おり冗談を交え、ふざけ合うメンバー同士はムードもいい。「出身や年齢の違うメンバーがその違いを認め合って、いい曲を作ったり、いい時間を過ごすっていうことができる場所、それがパラダイス(楽園)。all about paradiseは、それを体現していくバンドにしたいですね」(カンナ)グランプリの賞品として、今年も「りんご音楽祭」(9月22日(土)・23日(日))に出演するall about paradise。これからいろんなシーンで彼らの名前を目にしそうだ。取材・文:門 宏★以下のリンクより「all about paradise」をお気に入り登録して、彼らの情報をゲット!
2018年05月01日昨年、東京で上演された音楽劇『マリウス』が関西に初登場。本作は、フランスの人気作家マルセル・パニョルの戯曲で、山田洋次監督が映画「寅さん」シリーズを書くきっかけとなった作品だ。思い入れある作品で、山田監督自ら作品の脚本・演出を手掛けた。物語の舞台は、1931年の地中海に面したフランスの港町マルセイユ。船乗りになる夢を持つマリウスと幼なじみファニーのラブ・ストーリーを軸に、ふたりを取り巻く人たちの愛と温かな交流が生き生きと描かれる。今回、降板となった今井翼のピンチヒッターとして、ジャニーズWESTの桐山照史がマリウスを務め、瀧本美織が初演に続いてファニーを演じる。大阪公演に向けて、瀧本に作品への想いや意気込みを聞いた。音楽劇「マリウス」チケット情報初演では、山田監督の強い思い入れを感じた作品だった。「恋人同士の愛情はもちろん、親から子供への愛とか、いろいろな形の愛にあふれた作品で、その愛は日本でもフランスでも同じなんだと。ファニーとして生きられたことで、自分にとっても人生には愛が必要だと感じられた舞台でしたね」。本作は音楽劇で、初演ではその難しさを感じたという。「芝居に入ってくる歌は、歌うというより、セリフのように歌う、喋るように歌うという感じで、すごく難しかったです」。初舞台ではタンゴを踊ったこともあったが、今作ではフラメンコを披露した。「体を動かすのは大好き。やったことのないジャンルでも、ダンスは好きです。楽しいなっていつも感じます」と笑顔を見せる。ファニーは夢を追いかけるマリウスを愛し、送り出す女性。「苦渋の決断だったと思いますが、大人の女性だからできる我慢のようなものがファニーの芯の強さとして表せたらいいなと。もし自分だったらと思うと、辛いですよね。もう一生会えないかもしれないですし。子供というプレゼントも残してくれてうれしい気持ちもありつつ、複雑ですね。みなさん、自分だったらどうするかなって思って観ていただければ。人情味あふれるお芝居なので、大阪の方に“あぁ、人ってこうだよな”って感じていただけたらうれしいですね。かっこ悪くても、それが愛だよなって。そこに感動があり、涙も笑いも詰まっています。大阪でもフランスの風を感じられる舞台だと思うので、気軽に遊びに来てほしいです。桐山さんがマリウスになったことで、また新しい大阪ならではの笑いが入るかもしれないですね。私も楽しみです、そこは(笑)」。公演は、6月8日(金)から26日(火)まで大阪松竹座にて上演。チケットは、5月5日(土・祝)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、チケットぴあでは5月3日(木・祝)昼12:00から23:59まで電話先着先行を実施。■チケットぴあ電話先着先行【受付対象公演】大阪公演全公演【受付期間】5月3日(木・祝) 昼12:00~23:59【受付電話番号】0570-02-9500【枚数制限】1人2枚まで。取材・文:高橋晴代
2018年05月01日9月29日(土)・30日(日)に東京・新木場・若洲公園で開催されるぴあが主催する音楽フェスティバル「PIA MUSIC COMPLEX 2018」。同フェスの第1弾出演アーティストが発表された。【チケット情報はこちら】出演が決まったのは、ORANGE RANGE、クリープハイプ、サンボマスター、四星球、Dr.DOWNER、NAMBA69、フレデリック、ヤバイTシャツ屋さん、夜の本気ダンスの9組。また今年は昨年の2ステージから3ステージに規模を拡大して行われる。チケットの一般発売に先がけて、最速プレリザーブを実施。受付は4月28日(土)昼12時から5月6日(日)午後11時59分まで。■PIA MUSIC COMPLEX 20189月29日(土)・30日(日)新木場・若洲公園(東京都)出演:ORANGE RANGE / クリープハイプ / サンボマスター / 四星球 / Dr.DOWNER / NAMBA69 / フレデリック / ヤバイTシャツ屋さん / 夜の本気ダンス / and more
2018年04月27日5月7日(月)より新歌舞伎座で幕を開ける『梅沢富美男劇団梅沢富美男・香西かおり特別公演』。人情芝居に歌のオンステージ、そして舞踊ショーと豪華3本立てでお届けする。香西にとって本公演は、自身の芸歴30周年メモリアルイヤーを締めくくる集大成となる。「梅沢富美男劇団 梅沢富美男・香西かおり 特別公演」チケット情報「作品を作って、出して、歌ってと、たたみかけるような1年で、あっという間でした。1月には同じく新歌舞伎座でリサイタルもあり、地元ということでとにかく温かく、すごくリラックスした中でステージができました。やっぱり空気感が違いますよね。会場を飛び交う言葉もそうですし、いろんな意味で土地勘がある場所なので、安心してできました」地元での公演はまさしく故郷に錦を飾るもの。大阪を代表する大劇場への出演は頑張っている一番の証しだと、ひと際気合いも入る。今年の特別公演での芝居は、江戸の相撲が題材。香西はおこもさん(乞食のこと)に扮した、実は江戸の火消しを取りまとめる“新門お辰”という女将さんという役を演じる。「今回は人情噺で、チャキチャキとした江戸の女性を演じます。それはそれで新しいものへの挑戦なので楽しみです。おこもさんと女将さん、それぞれの姿にちゃんと落差がつけられたらいいなと思います」と香西。大坂から江戸にやってきた関取の稲川治郎吉を梅沢が演じる。ポイントは大阪出身の香西が江戸の言葉を、福島県出身の梅沢が関西弁を繰り出すところ。そこもぜひ、楽しみにしてほしい。デビューから30年。常に元気でいることが基本だ。「今、持っているものの良いところをちゃんと見せたいという願望は常に持っています。やりたいことと、やらなければいけないことの狭間で、いつも2つ、3つの宿題を掲げながら歩いてきて、気が付くと30年という月日でした。音楽もお芝居も、与えられるものを極力、いい形でお届けする努力は惜しみたくないですね。基本、現場は楽しく明るくがモットーです!」1月には新曲『酒暦』もリリースした。作詞・池田充男、作曲・森山慎也と、ヒット曲『酒のやど』以来、5年ぶりのタッグだ。「ほっとする、どこか心地のいい作品との出会いとなりました。チャンスだと思ってヒットにつなげていけたらいいなと思います」。二部のオンステージでももちろん披露。妖艶でありながら、ざっくばらんでもある香西の魅力を芝居に歌にと、ぜひ堪能してほしい。公演は、5月7日(月)から23日(水)まで新歌舞伎座にて。チケットは発売中。取材・文:岩本和子
2018年04月27日BOND is BACK!世界で最も愛されるスパイ、007ことジェームズ・ボンドがシネオケで帰ってくる。来たる4月29日(日・祝)に迫った「ジェームズ・ボンド007『カジノ・ロワイヤル』 inコンサート」。これまでロンドンのロイヤル・アルバート・ホールだけでしか上演されたことのない貴重なプログラム、待望の日本公演である。【チケット情報はこちら】世界中で人気を誇る007シリーズでも特に高い評価を受けているのが『007/カジノ・ロワイヤル』だ。6代目ジェームズ・ボンドとしてダニエル・クレイグが初登場。いままでにないエネルギッシュでダイナミック、それでいて繊細なボンド像が007ファンのみならず多くの女性ファンを虜にした。来年には最新作『BOND25』 (仮)の公開も決定している。本作の音楽を担当しているのは自らも007ファンを公言するデヴィッド・アーノルド。007シリーズでは本作を含めて5作品でスコアを担当している。時に現代的に、時にクラシカルに。シリーズ伝統のジョン・バリーサウンドをも彷彿とさせるサウンドトラックは広く映画ファンにも支持されているのはご承知の通りだ。シネオケの指揮はニコラス・バック。海外を中心に多くのシネオケコンサートでタクトを振るベテランである。演奏は総勢90人編成となる東京フィルハーモ二―交響楽団。大迫力の生の演奏と巨大スクリーンに映し出される本編映像。映画館ではこの体験は味わえない。期待が高まらないわけがない。日本公演に向けては綿密なりリハーサルが行われた。オーケストラリハーサルに参加してみたのだが驚いた。これはもう映画の劇伴そのものである。劇中の音楽の印象はそのままに、大オーケストラによる演奏が立体的な音響となって包み込む。映像に合わせてフレーズも頻繁に切り替わるがそのタイミングも見事だ。ニコラス・バックの経験が存分に活かされ、オケもそれに応えているのだろう。デヴィッド・アーノルドの力強くキレのあるスコアの魅力がフルに引きだされていると感じた。映画本編やサントラ盤では気付かなかったディテールまで聴き取れるのは映画ファンや音楽ファン、007ファンにとっては魅力となろう。これは想像を超えるシネオケになるのだと予感させる手応えが充分にあった。本作での白眉となるのがデヴィッド・アーノルド渾身のアレンジによる『ジェームズ・ボンドのテーマ』。インパクトたっぷりのこの曲は以降、007シリーズでは必ず使われるニュースタンダードとなっている。この名曲を生の演奏で聴くことが出来るだけでも今回のシネオケに参加する価値があると言っても言い過ぎではないはずだ。当日は会場である東京・東京国際フォーラムホールAで当日券の販売も予定されている。初めて『007/カジノ・ロワイヤル』をご覧になる方はもちろん、これまで何度も劇場に足を運び、ブルーレイやDVDなどでも繰り返してこの作品を観ている熱烈なファンの方々まで、生涯忘れることの出来ない素晴らしいコンサートになること請け合いである。取材・文:酒井俊之 (007シリーズ 字幕・吹替版監修)
2018年04月27日言葉を超え、国境を超えて笑いと感動を届けるパントマイムのふたり組、が~まるちょばが、毎年恒例の全国ツアーに向けて動き始めた。赤モヒカンのケッチ!と黄モヒカンのHIRO-PONのふたりに、待望の全編新作でのぞむという「サイレントコメディーJAPAN TOUR 2018」について話を聞いた。【チケット情報はこちら】2018年の活動はロシアでスタートしたというふたり、「年末年始に2泊4日で行ってゲスト出演、それから2月にロシア三大都市で単独ライブでした」とケッチ!。全世界を舞台に活躍している彼らだが、意外にも彼らにとってはこれがロシアでの初の公演だったそうで、「これまで行った35カ国の、どの国にもなかった独特の感覚」(HIRO-PON)、「手強いお客さんだと、かえって燃えます!」(ケッチ!)と新たな手応えを掴む。その後もマレーシア、シンガポールなどをめぐり、現在、全国ツアーにむけて、まずはHIRO-PONによる作品づくりが進行中という。その構成は、前半がエンターテインメントショー「が~まるSHOW」とショートスケッチ、後半が長編のストーリーもので、なかでも彼らの9作目となる長編は、新作としては2014年の『"Yes"』以来4年ぶりの意欲作だ。が、「パントマイムは、お客さんの中で想像を膨らませて観てもらいたい」と、HIRO-PONは中身を明かさない。「先にお伝えできるのは作品のタイトルだけ。なんだけど──それもまだ決まっていなくて(笑)」とも。彼らの長編作品といえば、「これがパントマイム!?」と新鮮な驚きを与えつつ、皆を夢中にさせる独特の魅力をもつ。たとえば一昨年再演して話題となった『街の灯』(2006年初演)に代表されるように、言葉なしにふたりで何役をも演じ分け、ドラマを伝え、笑いだけでなく、感動の涙をもたらす。「ただ、原点回帰も考えているんです。最初のころ、長編は“笑い”だけで創っていて、お客さんの心を大きく動かす作品なんて、僕らにはまだ早い、と思っていた。徐々に手応えを感じ、シリアスな要素を反映させるようになったけれど、いっぽうでコメディ色が弱くなってしまって、という感覚も。いま僕は、“が~まるちょばがやるからこそ面白い” ものを創らなければ、と考えているんです。この人、もっと面白いだろうな、もっとケッチ!の新しいものを引き出したいな」とのHIRO-PONの言葉にケッチ!もニヤリ。絶妙なパートナーシップから繰り出される、笑いにあふれた舞台が期待される。が~まるちょばサイレントJAPAN TOUR 2018は7月12日(木)~15日(日)の東京・新国立劇場を皮切りに、2019年1月まで全国23か所で上演。チケットは発売中。取材・文:加藤智子
2018年04月27日日本初上演から約3年の時を経て2019年に再演されることが決定したブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』<日本版>。初演に続き主演を務める小池徹平と三浦春馬のビジュアル撮影現場に潜入した。本作は、経営不振に陥った老舗靴工場の跡取り息子・チャーリー(小池)が、ドラァグクイーンのローラ(三浦)と出会い、差別や偏見を捨て、ドラァグクイーン専門のブーツ工場として再生させるまでを描いたブロードウェイミュージカル。トニー賞では6部門を受賞したヒット作で、日本版上演時にはブロードウェイのオリジナルスタッフが集結。シンディ・ローパーが全曲作詞作曲したキャッチーな音楽、演出、振付はそのままに、演出協力・上演台本を岸谷五朗、訳詞を森雪之丞が手掛け、大好評を博した。ビジュアル撮影はそんな人気作の再始動という待望の瞬間。日本初演のライブ録音盤音源が流れ活気に満ちるスタジオに、チャーリーとローラの姿になったふたりが揃って登場すると、現場のテンションは一気に上昇した。チャーリーはスーツ&トランクス、ローラはド派手で真っ赤な衣装で、共に初演から引き継がれたあのブーツ姿!ふたりとも初演を観た人ならピンとくるスタイルだ。カメラの前に並ぶと、三浦のドラァグクイーン姿はやはりインパクト抜群。ローラこだわりの7&ハーフインチ(10㎝超)のヒールも三浦が履くとさらに迫力が増し、ローラという存在を際立たせる。それに対してチャーリーは、トランクスにピンヒールのブーツというアンバランスな組み合わせで、ローラとは真逆とも言える姿。そうやって全く違う色を持ちながら絶妙なバランスで馴染むふたりに、この作品のストーリーを思わされる。音楽にノッて、時折一緒に歌いながら、時折舞台での振り付けを再現しながら、次々とポーズをつけていくふたり。カメラマンからの「もっとハジけて!」「もっといけるはず!」という熱いリクエストにもどんどん応え、現場の温度を上げていく。「キャー!」と言って笑い合ったり、一緒に片足を上げてみたり、息ピッタリでカメラに向かう様は、再演ならではのコンビネーション。そうやって撮られた写真をモニターで見た三浦は「すげえ!」とカメラマンに拍手。その後もふたりで楽しそうに写真を見る姿から出来栄えが伝わってきた。撮影後、小池は「再演が決まって嬉しかった」と話し、「(この撮影のような)役どころに近づく作業はいつも楽しい」と笑顔。三浦も「久しぶりのブーツは気分を上げてくれた。みんなが本気になってつくり込んでいく感じが楽しかった」とコメントした。これから徐々に公開されていくビジュアルにぜひ期待してほしい!公演は2019年4月から5月まで東京・東急シアターオーブで上演。チケットぴあでは、今後発表されるチケット発売情報をメールで受け取れるお気に入り登録を受付中。取材・文:中川實穗★★以下のリンクより「キンキーブーツ」をお気に入り登録して、情報をゲットしよう!
2018年04月27日4月27日(金)開幕の星組宝塚大劇場公演、RAKUGO MUSICAL『ANOTHER WORLD』は、落語噺「地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)」「朝友」など、死後の世界が舞台の落語噺を散りばめたユニークな作品。星組トップスター・紅ゆずるは、「キャラクターのほぼ全員が死んでいる、これまでにない世界観ですけど(笑)、とても明るい物語。“あの世”は楽しいところで、思い切り人生を全うした人間しか楽しい思いはできない、というようなものを提示したいです」と意気揚々と話す。【チケット情報はこちら】紅の役は、大坂の両替商の若旦那・康次郎。大坂の菓子屋の嬢さん・お澄(綺咲愛里)と、あの世で結ばれるかと思いきや、閻魔大王がお澄に惚れて康次郎ひとりに地獄行きの沙汰を下す。「上方のはんなりとした二枚目の役なので、礼 真琴が演じる江戸の二枚目との対比を見せていきたいです。どんどん仲間が増えていくのですが、今回はみんなに役の特徴的なものを出してもらい、私が周りに踊らされるようにしたいです」。組子たちの成長を温かい目で見守りつつ、コメディセンスの新たな面に磨きをかける。今作は落語が題材の作品を発表してきた演出家・谷正純の新作。「谷先生がずっと温めてこられた作品なので、絶対に成功させたいです」。役作りのため寄席にも足を運び、落語の面白さを研究した。「人情ものなので役として一本通ってないといけない。人形浄瑠璃の振付になっている『崇徳院』の場面も、注目していただきたいです。私は全場出演、早替わりが多く息つく間もないのですが、お客様に『いい物語だったね』とほのぼのとしてもらえたらと思います」同時上演のタカラヅカ・ワンダーステージ『Killer Rouge(キラー ルージュ)』は、紅の多彩な魅力に迫るショーで、10月開幕の台湾公演でも上演される。熱狂的に迎えられた2013年の台湾公演以来、台湾で写真集を撮影するなどこの地を愛してきた紅にとって夢の舞台に。「台湾公演で主演とは、本当に嬉しいです。先日制作発表で伺った時、朝ウォーキングをしていたら横を宝塚歌劇のラッピングバスが通り、『すごいな』と思いました」と笑顔。「とにかく“押せ押せ”の激しいショーですが、全場面で印象を変えたいですね」。今作がお披露目公演の第104期初舞台生を、紅の初舞台作品『LUCKY STAR!』のように、トップスターが紹介する粋な演出もあるという。「私も当時とても嬉しかったので、特別な気持ちで紹介したいです!」。ハートに溢れた紅ならではの舞台が繰り広げられるだろう。公演は4月27日(金)から6月4日(月)まで、兵庫・宝塚大劇場。6月22日(金)から7月22日(日)まで、東京・東京宝塚劇場にて。兵庫公演のチケットは発売中。取材・文:小野寺亜紀
2018年04月27日俳優・池田純矢が企画、脚本、演出する「エン*ゲキ」シリーズの第3弾『ザ・池田屋!』が4月20日、東京・紀伊国屋ホールにて開幕。公演に先立ち、公開ゲネプロと囲み取材が行われた。エン*ゲキ#03「ザ・池田屋!」チケット情報「エン*ゲキ」シリーズは、「演劇は娯楽であるべきだ」を信条に、すべての世代が楽しめ、笑い、感動できる王道エンタテインメント作品を深く追求するべく立ち上げられた企画。今回は、幕末に京都の旅館で起きた「池田屋事件」を、襲撃された側の尊皇攘夷派志士・吉田稔麿(としまろ)の視点から描く、ハイテンポ・ハイテンション・コメディ。稀代の秀才・稔麿を中心に、史実に基づきながらも新たな解釈のオリジナルストーリーを展開している。囲み取材では池田に加え、鈴木勝吾、松島庄汰、中島早貴、松尾貴史が登壇。まず、作・演出を手がけ、高杉晋作役を務める池田が「すべての役それぞれが魅力的ですが、僕は新撰組隊士に注目してほしい。一瞬だけ出てくるキャラクターにも、それぞれが過ごしてきた人生があるんです。その一瞬の煌きをお見逃しなく!そして「エン*ゲキ」は、どこまでもエンタテインメントでありたいと考え、企画しました。劇場で2時間楽しんでもらい、幸せだったなと感じて劇場を出ていただけたらうれしいです」とコメントし、吉田稔麿役の鈴木は「毎日が初日だと思って、いい緊張感を持って頑張りたいです!僕には長ゼリフがあるのですが、毎回限界までやっています!テーマパークに遊びに来るような気軽な気持ちで劇場にお越しください」と語る。沖田総司役の松島は「笑いからシリアスに、また笑いにと、いい意味で安定していない舞台(笑)。僕は殺陣がほぼ初めてなのですが、役は新撰組最強の剣士。お客さんにパワーをもらいながら頑張ります!」と意気込み、おつね役の中島は「舞台がとても華やかで、熱量がすごくて、魂が吸われてしまいそうになります。実際の私は違いますが、舞台では言葉使いが激しく毒舌なので、初めての方はびっくりしてしまうかも(笑)」と語る。さらに宮部鼎蔵役を務める松尾は「普段、自分が出ていないシーンは休んでいることが多いのですが、この作品はずっと袖で観ていたい作品なんです。隠しテーマを見つける面白さもあるかもしれません。女性2人が、こんなことやるんですか!?というシーンがたくさんあって、精神力がすごいと思いました。ぜひそこにも注目を!」と見どころを語った。東京公演は4月30日(月・祝)まで紀伊国屋ホールにて、大阪公演は5月11日(金)よりABCホールにて開催。チケットぴあでは当日引換券を販売中。文:黒石悦子
2018年04月26日リアル自立歩行恐竜型メカニカルスーツ「DINO-TRONICS(株式会社ON-ART)」を使った新たな体験型ライブエンターテイメント“DINOSAUR LIVE「DINO SAFARI」”が本日4月26日より東京・渋谷ヒカリエ9階のヒカリエホール ホールAで開幕。前日の25日にゲネプロ(総通し稽古)が公開された。観客はサファリガイドのリック(ジェイソン・ハンコック、山口森広)とアンナ(仙石みなみ、松尾彩加)、安全を守るレンジャー隊員とともに恐竜を観察する設定。会場内は薄暗く、広大な草原地域を思わせるつくりだ。コの字型に座席が配置されているが、観客は地面の一部に敷かれた芝生の上でも見ることができる。全長8メートルの超大型肉食恐竜・ティラノサウルス、その永遠のライバルで強靭な体と長大な角が特徴の植物食恐竜・トリケラトプス、獰猛な肉食恐竜・アロサウルス、素早い動きで巧みに獲物を翻弄する・ラプトルのほか、優れた視力と高い知能を持っていたとされ、羽毛をまとった肉食恐竜・ユタラプトル2頭が今回新たに登場する。5種6頭のリアルな恐竜たちが会場を自由に歩き回ったり、吠えたり、咬みつこうと迫ってきたりする姿は非常に迫力があった。なお、公演中もフラッシュなしの写真撮影や動画撮影が可能なので、“SNS映え”も十分な公演だ。「百獣の王」から「百竜の王」となった、本公演のオフィシャルサポーターを務める武井壮は「目の前で見る実物大の恐竜に圧倒された。公演後でも鳥肌がおさまらず、興奮に包まれている」と観劇の感想を話す。そして、「『DINO SAFARI』は古代に生きた恐竜たちが現代に蘇る『生きた博物館』のよう。大人も子供も楽しめるステージなので、この迫力をぜひご家族やお友達と体感してほしい」とコメントをしていた。興奮の恐竜ワンダーランドが繰り広げられる“DINOSAUR LIVE「DINO SAFARI」”は4月26日(木)~5月5日(土)の全40ステージ。完全入れ替え制で上演時間は50分。通常バージョン(3歳以上有料、3歳未満膝上可)と、ダークなサファリを楽しめるナイトメア・バージョン(未就学児童入場不可)の2種類がある。チケットは発売中。取材・文・写真=五月女菜穂
2018年04月26日『しゃばけ』などで知られる小説家・畠中恵が手がける「若様組シリーズ」は、明治時代を舞台に旧旗本出身の警官たち、通称“若様組”の活躍を描いた人気作。2016年に『若様組まいる』が舞台化・上演され好評を博したが、今回その“第2弾”『若様組まいる~アイスクリン強し~』が上演されることに。【チケット情報はこちら】前作にひきつづき、“若様組”の中核的存在・長瀬健吾を演じるのは入江甚儀。「前作、すごくいい雰囲気だったんですよ。やることがすごく多い舞台だったんですね、ダンスも殺陣もあるし、舞台装置も特殊でした。若様組をはじめ、同世代の俳優も多かったので、いろいろ苦労した分、団結したというか。今回はさらに同世代のメンバーが多いですし、みんなで仲良く、一致団結してできたらいいなと」(入江)今回初参加であり、登場人物たちを翻弄する?ご令嬢、紫堂志奈子を演じるのは乃木坂46の井上小百合。ちなみにこの2名は、舞台『帝一の國』シリーズで共演済み。なので井上はシリーズものへの初参加となっても心強かったとか。井上に入江が「心のサポートができればいいかなと」と言えば「1ミリもできてないです!」と井上が返す、そんな気心知れた仲。でも井上にとって今回の役はこれまでに演じたことがないタイプで、なかなか苦戦中らしく。「キャラクターを聞いてまず“自分じゃないだろ”って思ったんですよね(笑)。マネージャーさんにも“井上っぽくないからいいなと思って”って言われたんですけど……ただの悪役だったらストレートにできるんですけど、志奈子ちゃんはそうじゃない。すごく難しいんですよ」(井上)悩む井上に、「でも、俺は合ってると思うよ」と入江。果たしてどんなキャラクターなのか?そのあたりは本番をお楽しみにしていただくとして、入江も新たな座組みとなった“若様組”にいろいろ考えている最中とか。「若様っていつも4人で行動してるんですけど、今回演出の村上さんから“あまり合わせすぎないで欲しい”という注文があったんです。でもそれって合わせなくちゃできないんですよね(笑)。4人で考えた上で、“そうじゃなく見せる”パフォーマンスができて、でも根底は息があっている、というアプローチが必要。稽古しながらいろいろ考えてます」ちなみに今回の物語は明治23年を舞台に、玉城裕規演じる駆け出し西洋菓子職人・皆川真次郎と若様組らが繰り広げる、“スイーツ文明開化物語”。若き俳優陣の奮闘がキャラクターにも重なる、さわやかな作品になりそうだ。公演は4月27日(金)から5月6日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて。チケットは発売中。取材・文:川口有紀
2018年04月25日元宝塚歌劇団のスターと、音楽大学出身の男性ヴォーカル・グループ、LE VELVETS(ル ヴェルヴェッツ)が共演を果たす『SHOW STOPPERS!!』。『オペラ座の怪人』『レ・ミゼラブル』など有名な作品を中心に、歌とダンスでおくる今作について、稽古開始間もない元雪組トップスター・壮一帆に話を聞いた。「SHOW STOPPERS!!」チケット情報壮は『GEM CLUBⅡ』で、力強い歌声から粋な男役ダンスまで多彩なパフォーマンスを披露したばかり。「現役時代とは違う私の姿をお客様も楽しく観てくださり良かったです。身体もどんどん慣れましたし、この感覚が冷めないうちにまた全然雰囲気の違うショーに出る事が出来るのは嬉しいです」近年ミュージカルでも大活躍のLE VELVETSとは初共演。「デュエットもあり早速音合わせをしましたが、素敵な歌声でドキドキしちゃいました。今回は必然的に女性パートを歌うのですが、デュエットのバランスの為にキー調整が難しい事や、男役時代にはメロディラインを歌うことが多かったので、はもり慣れておらず、今は必死です」と打ち明ける。重厚な歌声が印象的なLE VELVETSだが、宮原浩暢は水泳のジュニアオリンピックで活躍、佐藤隆紀は剣道2段と意外な一面も。「え!? それは頼もしいですね。私剣道初段だから負けたー! 体育会系だったらすぐ打ち解けられそうで楽しみです」と明るく笑う。「第1幕では『ハロー・ドーリー!』などジェリー・ハーマンの曲を、2幕は女優になったからこそ歌わせて頂く事が出来る曲を歌わせていただきます。王道ミュージカルのナンバーでは“ヒャホ!”となりますね」と肩をすくめ、壮流に喜びを表現する。「自分の中でまだ納得できていない高いキーのボイスを、いかにお聴かせ出来るか課題です。『男役で歌ってほしい』と言われているところもあるので、両方の声を使い分け芸のキャパシティを広げたいです」と意欲的だ。湖月わたるを筆頭とする男役OG(メインキャスト)の中では最下級生に。「今、元男役の方がどのように女優へと変化されているのか、自分自身も含め興味津々なので、間近で研究しちゃいそう。私は2番手時代に動物や悪人など色んな役をさせて頂き、退団後もまるで同じ運命のように、様々な役を経験させて頂いていますが、それを楽しんでいる自分がいます。ファンの方も想像の斜め上をいく姿を(笑)、楽しみにしてくださりありがたいですね」。そんな壮一帆というパーソナリティを、ショーでは常に意識したいと話す。「目上の方への礼節は忘れず、宝塚の時以上に一個人として輝きたい」。女優として舞台人として、さらにステップアップした姿を見られるに違いない。6月1日(金)から8日(金)まで東京国際フォーラム ホールC、6月19日(火)から24日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。チケットは発売中。取材・文:小野寺亜紀
2018年04月25日ダンスボーカルグループ・DEAR KISSに元GEMの伊山摩穂が加入することが発表された。4月29日(日・祝)に東京・TSUTAYA O-WESTで開催されるDEAR KISSのワンマンライブにてお披露目される。DEAR KISSチケット情報ワンマンライブでは現体制でのライブを中心に、伊山を含む5人体制でのパフォーマンスも数曲予定。彼女たちの新たな1ページを見逃すな!公演のチケットは発売中。<伊山摩穂 コメント>この度DEAR KISSに新メンバーとして加入することになりました、伊山摩穂です。アイドル活動を辞めてからの約3か月、ゆっくりとした生活を送る中で何か物足りなさを感じていました。やがて私の心の中はぽっかりと穴が空いていきました。そして空白の時間をなんとか埋めなければと思っていたときに、縁あって以前お仕事をご一緒していたスタッフさんと再会し、DEAR KISSへの加入のお声がけをしていただきました。ステージに立ってパフォーマンスをすることが私の生き甲斐で、一番大好きな場所です。そのステージにもう一度立てることがとてもうれしいです。活動する場所を用意してくださったスタッフさんと、快く受け入れてくれたメンバーに恩返しできるよう、そしてDEAR KISSのファンの皆さんに認めてもらえるよう、応援してもらえるように、イチから精一杯頑張ります。そして、活動報告をずっと楽しみにしてくれてた皆さんにも喜んでもらえたらうれしいです。4月29日のワンマンライブ、是非見に来てください。必ず、DEAR KISSに貢献することを誓います。私の第2の人生、すべてをDEAR KISSに捧げます。<四島早紀 コメント>今回、新メンバーに伊山摩穂が加入することが決定しました。初めて聞いたときは、メンバー全員びっくりしましたが、一緒にDEAR KISSの夢に向かって活動できるメンバー、新しい仲間が増えて素直にうれしく思います。私たち自身も摩穂の魅力をまだすべて感じ取れたわけではないですが、レッスンを共にして彼女のパフォーマンスのすばらしさに驚かされています。そして今まで一緒に活動してきた里佳子、ののこ、みいわ、と共に5人で最高のDEAR KISSを創り上げていきたいと改めて思いました。4月29日の3rdワンマンライブでは5人体制で数曲披露します。私たちもドキドキしてますが、きっと摩穂のほうがいろいろな思いもあるかと思いますし、私たち以上に緊張していると思います。是非、少しでも多くの方々に摩穂の新たな門出を、そして新たなDEAR KISSを見に来ていただきたいです。
2018年04月24日