チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (148/342)
アクションゲーム「メタルギア」シリーズの楽曲をフルオーケストラで楽しめるコンサート『メタルギア in コンサート』が、7月30日大阪・オリックス劇場で開催された。客席は老若男女で埋め尽されほぼ満員状態。これは世界的に活躍する編曲・指揮のニコラス・バックと大阪交響楽団による音世界、さらに『METAL GEAR SOLID PEACE WALKER』のテーマ『Heavens Divide』の歌唱でおなじみのシンガー、ドナ・バーグの歌声に大きな期待が集まった結果だろう。コンサートはACT1とACT2の2幕構成で、まず『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』など3シリーズの楽曲を展開するACT1が始まった。【チケット情報はこちら】ACT1の幕開けは、名曲と名高い『“METAL GEAR SOLID”Main Theme』から。会場のテンションもいっきに上昇する。会場のスクリーンにはゲーム映像が映し出され、演奏とのシンクロにも息を飲む。例えば緊張感漂う戦闘シーンならストリングスの小刻みにかつ歪むように響く音色が恐怖までも感じさせ、爆発が起きればオーケストラも一緒に大音量の迫力。また、スクリーンに少女、パス・オルテガ・アンドラーデが姿を見せる『恋の抑止力』ではピアノなどで清らかさを表現し、メロディアスなポップステイストで観客の心を躍らせる。そしてラストにはドナ・バーグが登場。『Sins of the Father』を情感たっぷりに歌い上げ、ダイナミックな演奏とひとつになってオオアマナの白い花が赤く染まる映像をさらに強く記憶に刻んでいった。そして休憩後、ACT2がスタート。『METAL GEAR SOLID』『METAL GEAR SOLID2』『METAL GEAR SOLID4』のナンバーが繰り広げられる。初期シリーズだけに、映し出される懐かしい映像も少し粗さがあり、それが逆にゲームファンのハートをくすぐる。揺れるような映像に合わせて楽曲も彩り豊か。オーボエのゆったりとした感触や、トランペットのミュートがもたらす西部劇のようなワイルドな空気、さらに高音のハープと低音のベースの好対照で綴る荒れた街の様子や、空中戦を沸き立たせるスタイリッシュなメロディ。次々に変わるシーンと、その物語を何倍にも広げる演奏に集中しているとアッと言う間に終わり時が。すると最後は『Father and Son』と『Metal Gear Saga』という人気曲を立て続けて感動的にフィナーレを飾った。当然客席からは大きな拍手と歓声が起こりアンコールへ。となれば、再び歌姫・ドナがステージに登場!『Snake Eater』と彼女の代名詞『Heavens Divide』の2曲を艶やかかつ伸びやかなボーカルで披露し、大きな感情の渦を巻き起こして『メタルギア in コンサート』大阪公演は幕を下ろした。東京公演は8月2日(水)東京・東京国際フォーラムホールAにて。チケットは発売中。取材・文:服田昌子
2017年08月01日劇作家・末満健一がライフワークとして掲げ、2009年より展開している「TRUMP」シリーズ。吸血種=ヴァンプたちが、彼らの始祖たる吸血種「トランプ」の不死伝説に翻弄されていく様子を、儚くも美しく描くその人気シリーズの最新作「グランギニョル」が、7月29日、東京・サンシャイン劇場にて開幕した。舞台「グランギニョル」チケット情報「グランギニョル」は、一連のシリーズの最初の作品である「TRUMP」にて描かれたエピソードの14年前、「TRUMP」の主人公・ウルの父親であるダリ・デリコ(染谷俊之)を中心に物語が進行する。吸血種界で地位を築き、将来を嘱望されていたダリは、人間であるスー・オールセン(田中真琴)と関わりを持ってしまったが故に、吸血種と人間の間に存在する<不可侵条約>に違反したとの嫌疑をかけられる。停職処分となったダリだが、上司のヨハネス・ヴルド(陰山泰)より、停職期間中にとある事件の真相を究明せよという司令を受けて――。初日開幕にあたり、主演である染谷は「千秋楽まで力を合わせて誰ひとり欠けることなく、全力で突っ走ってまいります」とコメント。ダリと相反する吸血種、ゲルハルト・フラを演じる三浦涼介は、「アクションがたくさんあって体を張っており、燃えてる舞台になるはず」と、随所に出てくるアクションシーンを、作・演出を手がける末満は、「あらゆるジャンルから集まった実力派キャストたちが、各々の演技をぶつけ合っている」と、仕上がりの高さをアピールした。「TRUMP」ファンならば唸る仕掛けが散りばめられたピースピット2017年本公演「グランギニョル」は8月6日(日)まで東京・サンシャイン劇場、8月18日(金)から20日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。
2017年07月31日原作・江戸川乱歩、脚本・三島由紀夫の『黒蜥蜴』。美輪明宏の映画や舞台はもとより、何度も上演されてきた名作だ。“美”に執着する女盗賊・黒蜥蜴と名探偵・明智小五郎が繰り広げるスリリングな勝負の中、ふたりの惹かれあう想いと共に繰り広げる耽美と闇の世界の物語。今回の演出はデヴィッド・ルヴォー。歌舞伎と三島由紀夫を敬愛し、初来日から30年を経た彼が、長年夢に描いてきた演出プランでついにその舞台を実現させる。「黒蜥蜴」チケット情報出演は、黒蜥蜴に中谷美紀、明智小五郎に井上芳雄ほか実力派が出演。井上は2012年に上演された『ルドルフ・ザ・ラストキス』でルヴォーと出会って以来、その演出に魅了され、再度やりたいと言い続けてきた。今回の機会を知り、過密なスケジュールの中で「是が非でも出たい!」と事務所に訴え、出演を叶えた。7月、ミュージカル『グレート・ギャツビー』の主演で来阪中の井上が、その熱い想いと作品への魅力を語った。「ルヴォーは大好きな演出家です。『ルドルフ・ザ・ラストキス』でしかご一緒していないんですけど、その印象が強烈で。日本だと、演出家の要求するところに自分を高めていくというイメージですが、彼は気づいたらそこに連れて行ってくれるような、まるで魔法をかけられてるような感じの導き方なんです」。井上の語り口に、いつもとは違う熱さがこもる。「どんな作品のどんな役でも一緒にやりたいと思って来て、それが今回形になって、ほんとにうれしいです」。明智小五郎は「ハードボイルドな役」とルヴォー。井上は「ハードボイルドには疎くて。どういう方向かまだ分からないけど、喜んでそこに飛び込みたい」。『黒蜥蜴』は、1968年公開の美輪明宏(当時は丸山明宏)主演の映画を見て、戯曲も読んだ。「映画を見て、日本であって日本でないようなにおいがあるなと。すごく屈折したラブ・ストーリーだと思う。黒蜥蜴も明智小五郎も、美しさを純粋すぎるほどに追い求めている人たち。だから惹かれ合うのは必然だけど、立場が真逆で結ばれない。だからこそとても悲しいし、だからこそ美しい。魅力的な作品ですね」。初めての三島作品は「確かに日本語が美しい。セリフなのか詩なのか、リアルだけじゃないところに惹かれますね、とても演劇的でもあるし。でも、ルヴォーは誰にも負けないぐらい三島作品が好きで詳しいから、教えてもらおうと思っています。ものすごく楽しみです」。井上にとって、この舞台は超特別なのだ。「全作品、同じ熱量で一生懸命やっています。でもこれは、何年かに1度、ごくたまにあるご褒美みたいな作品。ひと公演5000円ずつ払えって言われても出るかなというぐらい(笑)。他の作品には申し訳ないけど、もうほんとに、ご褒美を一生懸命楽しませてもらいます!」。公演は、2018年1月9日(火)から28日(日)まで東京・日生劇場、2月1日(木)から5日(月)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて。チケットは9月30日(土)10時より発売。一般発売に先駆け、8月3日(木)11時まで最速抽選先行(いち早プレリザーブ)を受付中。取材・文:高橋晴代
2017年07月31日この秋で20周年を迎える新国立劇場のシーズン最初を飾るのは、フランス近代演劇の巨匠、ジャン・ジロドウの『トロイ戦争は起こらない』。1935年に書かれて以来、世界中で上演が続く不朽の名作だ。歴史に名高いトロイ戦争の直前、戦争を止めたいトロイの英雄エクトールは、開戦派の父や弟の説得に奔走、ギリシャの知将オデュッセウスとの会談に臨む。古代の物語に題材を借りて、戦争を起こす人間の愚かさや、避けられない運命を描く。7月29日に行なわれた制作発表会見では、鈴木亮平、一路真輝、鈴木杏、谷田歩、三田和代が出席、それぞれの想いを語った。新国立劇場演劇『トロイ戦争は起こらない』チケット情報トロイの王子で、国一番の英雄であるエクトールを演じる鈴木亮平は「僕は世界遺産が大好きで、トロイ遺跡も世界遺産です。大好きな分野の物語だ!と思っていましたが、台本を読むと、とても現代的で、戦争を起こす人間の愚かさが深く描かれています。ジロドウは外交官でもあり、情報局長官も務めた人で、戦争の裏側も知っていたはず。どんな思いを込めたのか稽古の中から見つけていきたい」と抱負を語る。エクトールの弟パリスに誘拐されて、戦争の原因ともなるギリシャの王妃エレーヌには一路真輝。「初めてのフランス戯曲で、新しい挑戦ができるのはうれしいことです。エレーヌは絶世の美女と言われていて、私でいいのかしらと思いましたが、三田和代さんが、スタートラインはみんな一緒と言ってくださったので、勇気をもらいました」と笑顔を見せた。エクトールの妻で、平和を望んでいるアンドロマックには鈴木杏。「台本を読んだときは、戦争が題材で、胸が苦しくなるように感じましたが、クスッと笑えるような部分もあって、ウィットに富んだ面白い作品だと思いました。言葉が詩のように美しく素晴らしいので、みなさんの声で作品が立ち上がってくるのが楽しみです」まずは、名前を覚えなきゃと、笑いを誘った。トロイの王妃でエクトールとパリスの母、エキューブを演じるのは三田和代。「皮肉やエスプリのきいたことばかり言う女性。戦争にはもちろん反対で、エレーヌに魅了されてしまっているトロイの男たちには辛辣だし、戦争の悲惨さをちゃんとわかっている人物。いわゆる“お母さん”らしくはないですが、初めてのキャラクターでとても新鮮に感じています」と、取り組みがいを語った。ギリシャ一の知将オデュッセウスを演じるのは谷田歩。「戦争が始まると策を弄するのですが、本当は戦争をしたくなかったのではないかと思います。エクトールとの話し合いでは、その思いが読み取れますね。どちらも戦争を望んでいなくて、開戦の運命に挑戦しようとするところが、醍醐味だと思っています」戦争と平和というシリアスな物語でありながら、夫婦や恋人、家族といった日常につながるような要素もたくさんある。演出の栗山民也は、丁寧に細部を掘り起こし、頼もしいキャストと共にヴィヴィッドなドラマを見せてくれるに違いない。公演は10月5日(木)に東京・新国立劇場 中劇場にて開幕。取材・文:沢 美也子
2017年07月31日ビクターエンタテインメントとMBS毎日放送が共催するロックフェスティバル『ビクターロック祭り2017大阪×MBS音祭~supported by uP!!!』が、10月8日(日)大阪城ホールにて開催決定。『ビクターロック祭り2017大阪×MBS音祭~supported by uP!!!』開催情報はこちら出演アーティスト第1弾として、7月26日にニューシングル『ずっと、ふたりで』をリリースした家入レオ、8月9日(水)にニューシングル『マイ フェイバリット ジュエル』をリリースする大原櫻子、最新アルバム『PLAY』の全国ツアーを終えたばかりの藤原さくらが発表された。この3人といえば、今年3月12日にパシフィコ横浜で開催されたイベント『ビクターロック祭り 番外編 IchigoIchie Join 6 家入レオ × 大原櫻子 × 藤原さくら』で共演したことが記憶に新しい。3人共に同じレコード会社に所属し、それぞれのライブにも足を運ぶなどプライベートでも親交の深い間柄ながら、初めてステージ上で一堂に会したこの日、それぞれのパフォーマンスでチケット即日完売となった超満員のオーディエンスを盛り上げつつ、アンコールでは3人共演によるスペシャル・サプライズ曲を披露し大いに会場を沸かせた。3人が同じイベントに出演するのは、パシフィコ横浜以来で、関西では初となる。尚、出演アーティストに関する情報は今後も随時公開されていくので、オフィシャルサイト()に注目して欲しい。チケットは、7月31日(月)12:00より「uP !!!」先行1次受付()がスタート。3アーティストのファンクラブ先行も同時にスタートする。■『ビクターロック祭り2017大阪×MBS音祭~supported by uP!!!』日時:2017年10月8日(日) 14:00開場 / 15:00開演 (予定)会場:大阪城ホール出演:家入レオ、大原櫻子、藤原さくら…and more(50音順)問合せ:キョードーインフォメーション[TEL] 0570-200-888(毎日10:00~18:00)[HP]
2017年07月31日8月5日(土)に開幕する「りさ子のガチ恋俳優沼」。『殺人鬼フジコの衝動』『私を知らないで』など人気小説の舞台版を多く手がける松澤くれはのオリジナル脚本・演出で、OLりさ子からイケメン俳優しょーた君への“ガチ恋”を描く。舞台「りさ子のガチ恋俳優沼」チケット情報しょーた君が出演する舞台にハマり、「がんばってる姿を観られるだけで幸せ」と応援していたりさ子が、彼女疑惑をきっかけに暴走し……という“俳優とファン”の愛憎劇となる本作。りさ子を演じる新垣里沙、しょーた君を演じる品川翔、謎のキーパーソンを演じる宮原将護に話を聞いた。品川が「この作品への出演が発表されて、いつも応援してくれてる方々から『ちょっと観に行くの怖いな』と言われたりして。観終わったきとに『どう思われるんだろう』という気持ちはあります。でも最後まで全力で演じて、伝えたいものが伝われば」と語ったように、生々しさを感じるテーマ。新垣は「だからこそ繊細につくらないといけないなと思っています。茶化すつもりもないと思うけど、私たちが繊細に演じないと。結果、茶化してるみたいにみえてはいけない。でも不安はないです。くれはさんを信じて演じていれば迷うことはないかなって」。過去に『殺人鬼フジコの衝動』に出演し、松澤のつくる世界が好きだという新垣。どこが好きかを聞いてみると「暗いです」とひと言。ただ、「今作はプッと笑えるところがあるんですよ。それが珍しい。そういう意味でも楽しみですね」、宮原も「以前拝見して、演出がとてもリアルで素敵な作品をつくる方だという印象があります。そこに参加できるのを楽しみにしています」と期待を寄せる。脚本を読んで、新垣は「普段、見えてるけど見ないようにしてたり、わざわざスポットを当てないところにわざと当てているので、お客様がどういう気持ちで観るのかなって。劇場の大きさ的にもきっと目の動きや息づかいも伝わって、すごくリアルになると思います」。宮原は「僕たちは俳優ですけど、お客さんがどういう気持ちで劇場に来てくれているのか、それをどう受け止めて板に立つのか、そういうことが考えられるなって。お客さんも、りさ子の役を通して自分がどういう感覚で舞台を観に行ってるのかを考えられる、そういうきっかけになるんじゃないかと思います」。ちなみに、劇中では、歴代総理大臣が戦うゲームを原作にしたという2.5次元舞台『政権☆伝説』も。品川は「これが初めての2.5次元舞台。すごく楽しみです」と笑顔。「りさ子は本当に普通の子。誰でもなり得る話だと思います」と新垣。どんな世界が描かれるのか、ぜひ劇場で確認して。公演は8月5日(土)から13日(日)まで東京・新宿シアターモリエールにて。取材・文:中川實穗
2017年07月28日8月26日(土)に東京・TSUTAYA O-WEST など3会場で行われるライブイベント「DISK GARAGE MUSIC MONSTERS -2017 summer-」の最終出演アーティストが発表された。【チケット情報はこちら】出演が決定したのは、The Order Made、GOODWARP、ココロオークション、サブレ、Shout it Out、JUON、Saucy Dog、ЯeaL、LEGO BIG MORLの8組。チケットは発売中。■DISK GARAGE MUSIC MONSTERS -2017 summer-日程:8月26日(土)会場:TSUTAYA O-WEST / TSUTAYA O-nest / duo MUSIC EXCHANGE開場・開演時間:【TSUTAYA O-nest】開場11:30 / 開演11:55【TSUTAYA O-WEST・duo MUSIC EXCHANGE】開場11:30 / 開演12:00出演:ENTH / The Order Made / Cloque. / GOOD ON THE REEL / GOODWARP / ココロオークション/ THURSDAY’S YOUTH / サブレ / SECRET 7 LINE / Shout it Out / 真空ホロウ / JUON / Saucy Dog / teto / 日食なつこ / NUBO / Northern19 / BACK LIFT / パノラマパナマタウン / HINTO / FABLED NUMBER / HOTSQUALL / POT / MOSHIMO / ЯeaL / 緑黄色社会 / LEGO BIG MORL(五十音順)料金:全会場自由 4,000円(税込 / 1ドリンク付)※3歳以上要チケット※最初から最後まで楽しんだら500円キャッシュバック!※各会場の入場口にてチケットとリストバンド交換※各会場満員の際は、入場制限をする可能性もございます※出演者は変更の可能性もあります。出演者変更に伴う払戻しは致しません。ご了承ください。
2017年07月28日今秋、待望の新橋演舞場での再演が決定した『スーパー歌舞伎Ⅱ(セカンド)ワンピース』。累計20万人を動員した作品の再演に際し、製作発表記者会見が行なわれ、主人公ルフィを演じる市川猿之助、脚本・演出を務める横内謙介、そして松竹株式会社取締役副社長の安孫子 正が登壇した。『スーパー歌舞伎Ⅱ(セカンド)ワンピース』チケット情報安孫子副社長の挨拶では「初演の初日が終わった後、いつ再演しようかとすぐに考えた」と同作の勢いを感じる印象的なひと言が。「歌舞伎好きの人だけでなく、ワンピース好きの人、特に小中学生の来場も多く、幅広い層に観てもらうことができた。ぜひ多くの人に歌舞伎を知ってもらうきっかけになれば」と語った。「2年前の会見時は、歌舞伎界と漫画界を敵に回すのではと思っていた。猿之助さんの原作未読発言もあり、「そんなこと言っちゃダメだ!」とまるでウソップのような気持ちでした」と会場を笑わせたのは脚本・演出を務める横内。初演では東京公演を経て、よりワンピースへの理解が深まったと語り、特に印象的だったことについて「東京では手下1、2としていたキャラクターに、大阪、福岡ではそれぞれ役名をあたえたら、役者たちがより輝きはじめた」ことをあげ、「東京公演後の練り直しが多かった分、東京で観てくれた人たちにまた観てもらわないといけないという気持ちがあった」と再演を喜んだ。原作の尾田栄一郎から「何をやってもルフィにしか見えないから大丈夫」と言われたという猿之助は、今作について「再演ということになりますが、また新たなワンピースという気持ちで作っております。一度観た方は本当に同じ作品だろうかという驚きをもって、初めての方にはワンピースの世界を楽しんでもらえればと。ぜひ期待してください」と意気込みを語った。また特別マチネとして開催される、麦わらの一味に若手を抜擢した『麦わらの挑戦』ついては「これまで先輩である僕に支えられていた部分があると思いますので、僕がシャンクスに回ったときに、ルフィ役の尾上右近、そしてルフィを支える若手の彼らがどうなるかお手並み拝見ですね」と話した。質疑応答では今作の演出プランについて聞かれ、「(主題歌を担当する)ゆずのステージからインスピレーションをもらっています。5月にゆず20周年のライブを見て刺激を受けたので、演出、最新技術を取り入れてみたいなと思っています」と語る場面も。歌舞伎で表現する新たなワンピースの世界。原作者も太鼓判を押すルフィとその仲間たちの冒険を、ぜひ劇場で体験してみてほしい。公演は10月6日(金)から11月25日(土)まで。チケットの一般発売は10月公演分が8月20日(日)、11月公演分が9月18日(月・祝)より。
2017年07月28日サーカス、マジック、演劇が融合した独創的なパフォーマンスを追求するスイスのユニット〈ズィメルマン エ ド・ペロ〉が、3年ぶりに来日公演を行う。2013年『シュフ・ウシュフ』、2014年『ハンスはハイリ』に続いて3度目となる日本で披露するのは、マルタン・ズィメルマンによる初のソロ作品『Hallo』。初日を控え、コンセプト・演出・デザイン・振付・出演の5役をこなすズィメルマンが、抱負を語った。マルタン・ズィメルマン『Hallo』チケット情報「サーカス学校で学び、約20年にわたって様々なことをやってきた私が、まさに機は熟したという想いで作ったのが、この作品です。様々な人物を演じ分けるのではなく、あくまでひとりの人間を描きます。状況の変化によって、その人物の様々な側面や感情が見えてくる。人間一人ひとりが持つ神秘性、複雑さを表現しようと思ったんです」。人の心の内面へと踏み入るのは、創作者にとって時に困難な作業に違いない。だが、ズィメルマンの場合、自らの得意分野である舞台美術の存在が、発想に飛躍をもたらす。物を対置させることで、人物からリアクションを引き出し、局面が有機的に変化していくのだ。「“フレーム”を使います。ショーウィンドウのように周囲から見られる枠の役割も果たすし、もしかしたら人生という枠なのかもしれない。しかもそのフレームは、もろくて壊れたりもする。枠が壊れたときに、人はどうなるのか。自由になるかもしれないし、愚行に走るかもしれません」。数あるサーカスの要素の中で特に興味を持ったのは、道化だという。「クラウンという存在自体が、リスクをはらんでいます。夢見がちでいながら、どこか悲劇的で、いつもアクシデントに巻き込まれている。まさに悲喜劇がそこにはあるし、シュールレアリスムのような不条理な存在ともいえる。私はクラウンのような化粧をしているわけでもないし、フィジカルなアクターと自称していますが、クラウンの持つユーモアとその裏にある悲しみを表現するのが好きなんです」。今回のクリエーションで発見したこととしてズィメルマンが語った次の言葉が哲学的示唆に富み、興味深い。「人間は、困難な状況に置かれ、もがけばもがくほど、生命に近づく。居心地の良い暮らしや安易な状況は、人間を生命や人生から遠ざけてしまいます」。言葉に頼らないステージだが、多くを物語る。時に他者を意識し、時に自らを持て余し、置かれた状況に対処しながら一喜一憂する登場人物は、まさに人間そのものであり、揺れ動く心を描いていくのがドラマであるなら、ズィメルマンの生み出す世界はドラマの真髄といっていい。マルタン・ズィメルマン『Hallo』は、東京芸術劇場 プレイハウスにて7月29日(土)・30日(日)に上演。
2017年07月28日KREVA主催のライブイベント「908 FESTIVAL 2017」の9月8日(金)東京・日本武道館公演に久保田利伸の出演が決定した。【チケット情報はこちら】久保田は2014年KREVAソロデビュー10周年イヤーに行われた「908 FESTIVAL」に出演。その際はKREVAとのコラボも披露しており、今回もどういったライブを見せるのか、期待が高まる。東京公演には久保田のほか、三浦大知、絢香が出演。さらに8月19日(土)に行われる大阪公演には三浦大知、葉加瀬太郎、MIYAVI、AKLOが出演する。チケットは大阪公演が発売中。東京公演が7月31日(月)午前11時まで先行抽選プレリザーブを実施中。■5th Anniversary 908 FESTIVAL in OSAKA 20178月19日(土)大阪城ホール(大阪府)出演: KREVA / 三浦大知 / 葉加瀬太郎 / MIYAVI / AKLO■908 FESTIVAL in TOKYO 20179月8日(金)日本武道館(東京都)出演:KREVA / 三浦大知 / 絢香 / 久保田利伸 / and more
2017年07月28日オードリー・ヘップバーン主演で知られる同名映画を原作にした舞台『ローマの休日』が、7月26日、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて開幕した。「ローマの休日」チケット情報マキノノゾミが作・演出を手掛ける本作は、2010年に吉田栄作、朝海ひかる、小倉久寛を迎えて初演され、マキノが第36回菊田一夫演劇賞を受賞。今回が5年ぶり3度目の上演となり、初演キャストが再集結。衣裳もセットもモノトーンで作られた舞台の中、時代を思わせる心地よい音楽が流れ、3人が円熟味を増した演技でそれぞれの人物を色濃く演じている。1950年代のローマを舞台に、新聞記者のジョー・ブラッドレー(吉田)とヨーロッパ各国を表敬訪問中のアン王女(朝海)との出会いと別れを描いた物語。ジョーと親友・アーヴィング(小倉)との友情も絡めながら、3人だけで展開していく。街中のベンチで眠る見知らぬ娘を仕方なく家に連れて帰ったジョーは、翌朝、彼女がアン王女と気付き、カメラマンのアーヴィングと共にスクープを狙おうと企む。しかし一緒の時間を過ごすうち、ふたりの間には予想外の感情が生まれ始めて…。シンプルな空間だからこそ、観客の想像力をかき立て、それぞれの演技も際立つ。ジョーの背景には赤狩りでハリウッドを追われた原作者ダルトン・トランボを重ねて描き、物語に深みを与えている。ジョーを演じる吉田は男らしさを感じさせる包容力と渋さ、そして優しさで魅せ、朝海が演じるアン王女は、気品がありながらも無垢で可愛らしい。ビジュアルからオードリーのイメージそのままで、普段は着ることのないパジャマを着て寝ることに興奮する姿、バッサリと切った髪をジョーに褒められて照れる姿、街中でベスパを乗り回したり、真実の口に恐るおそる手を入れたりと、初めて見るもの、触れるもの、自由を手にした彼女の素直な反応すべてが微笑ましい。それだけに、楽しいひとときの終わりを感じさせる演出には切なさが増し、胸がグッとなる。アーヴィングを演じる小倉も、ジョーの同士として、ふたりを見守る存在として、安心感と温かみのある演技で楽しませてくれる。映画をリスペクトしながら数々の名シーンを再現しつつ、物語としても見せ方としても、舞台ならではの見どころが満載。観劇後にはじんわりと切ない余韻を残すこの舞台版『ローマの休日』。盤石のキャストが織りなす上質な舞台に浸ってほしい。公演は、7月30日(日)から8月6日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターにて上演。チケットは発売中。取材・文:黒石悦子
2017年07月27日9月8日(金)から東急シアターオーブでブロードウェイミュージカル『ファインディング・ネバーランド』が上演される。【チケット情報はこちら】同作はジョニー・デップ主演で2004年に公開された映画『ネバーランド』を、アメリカで今最も注目を集める女性演出家の一人、ダイアン・パウルスの演出で舞台化。不朽の名作『ピーターパン』の知らざれる誕生秘話を実話に基づいて描いた感動のドラマで、2015年にブロードウェイで開幕して以来、観る者を魅了。今回が日本初上演となる。7月29日(土)にはBSフジで同作の魅力に迫った特別番組の放送が決定。番組では坂上忍がサンフランシスコに向かい、本公演を観劇。主演ビリー・タイへのインタビューや、美しい演出の仕掛け、ピーターパンのキャラクターの秘密に迫るほか、ゲイリー・バーロウ(TAKE THAT)の楽曲もたっぷり楽しめる。チケットは発売中。■BSフジ『坂上忍が見つけた「ネバーランド」』放送日時:7月29日(土)17:30~再放送:8月6日(日)26:00~、8月27日(日)26:00~※フジテレビオンデマンドでも7月28日(金)より無料配信!■ブロードウェイミュージカル『ファインディング・ネバーランド』日程:9月8日(金)~24日(日)会場:東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ 11階)※生演奏、英語上演、日本語字幕あり作詞・作曲:ゲイリー・バーロウ / エリオット・ケネディ脚本:ジェームズ・グラハム演出:ダイアン・パウルス振付:ミア・マイケルズ
2017年07月27日ブルーノ・マーズが2018年4月12日(木)・14日(土)に埼玉・さいたまスーパーアリーナで、2014年以来となる来日公演を開催することが決定した。【チケット情報はこちら】昨年リリースしたアルバム『24K Magic』を携え、今年の3月より開催中のワールドツアーの全米・ヨーロッパ公演は、24時間で100万枚のチケットがソールドアウト。全世界で高い注目を集めている。チケットの一般発売に先がけて、最速先行となるH.I.P.会員先行(抽選)を実施。受付は8月25日(金)昼12時から9月3日(日)23時59分まで。■Bruno Mars 24K MAGIC WORLD TOUR 20182018年4月12日(木)さいたまスーパーアリーナ(埼玉県)開場18:00 / 開演19:002018年4月14日(土)さいたまスーパーアリーナ(埼玉県)開場17:00 / 開演18:00
2017年07月27日8月20日(日)に東京・明治神宮外苑で開催される「2017神宮外苑花火大会」にthe brilliant greenの出演が決定した。【チケット情報はこちら】the brilliant greenは1997年にメジャーデビュー。『There will be love there -愛のある場所-』、『そのスピードで』などのヒット曲で知られる。今回、4年ぶりの再始動となる。神宮外苑花火大会の有料席は神宮球場、秩父宮ラグビー場、神宮軟式球場、東京体育館敷地内の4会場。そのうち、神宮球場、神宮軟式球場でアーティストによるライブが行われる。the brilliant greenは神宮球場に登場する。チケットは発売中。■2017神宮外苑花火大会(第38回大会)8月20日(日)明治神宮外苑(東京都)花火打上げ開始 午後7時30分花火打上げ終了 午後8時30分ゲスト出演:<神宮球場>大黒摩季 / miwa / the brilliant green▼オープニンアクト 岩佐美咲&はやぶさ / 戸渡陽太 / Beverly▼アフターライブ 映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」 DAOKO スペシャルライブ<神宮軟式球場>ゴールデンボンバー / 岡崎体育 / THE RAMPAGE from EXILE TRIBE / UP10TION / lol / JamFlavor / MeseMoa. / メロディー・チューバック / UNIONE▼オープニングアクト 足立佳奈 / 絶対直球女子!プレイボールズ / 橋本裕太▼アフターライブ JEY-J
2017年07月27日高橋陽一の人気サッカーマンガを舞台化する「超体感ステージ『キャプテン翼』」。8月18日(金)の開幕を約3週間後に控えた稽古場を訪れると、総合演出を手がけるEBIKEN(蛯名健一)のもと、主人公・大空翼を演じる元木聖也らキャスト一同がアクロバティックな稽古を繰り広げていた。超体感ステージ『キャプテン翼』チケット情報翼率いる全日本ジュニアユース(以下、全日本)が、世界中から集ったU-20の選手によるクラブチーム・RED STORMと戦うオリジナルストーリーが展開される本作。この日報道陣には、全日本のメンバーがドバイの旧市街でサッカーを始めるシーン、RED STORMのレオン(松永一哉)が全日本のメンバーをダンスで挑発するシーン、そして全日本とRED STORMによる試合シーンの3場面が公開された。キャストの身体能力が最大限に発揮され、見せ場となるラストの試合シーンでは、日向小次郎(松井勇歩)による“雷獣シュート”、RED STORMのシュナイダー(北村悠)とサンターナ(AKI)による“ツインシュート”が炸裂。原作ファンおなじみの必殺技が次々と披露された。また日本では数人しかできない“ダブルコークスクリュー”(アクロバットの空中技)の使い手である元木が、約3mのセットから宙返りで飛び降り、見事に着地するシーンも。あまりの身軽さに、スタッフや報道陣から小さく声が漏れるひと幕もあった。本番ではこれらのアクションに、マジックやフライング、映像演出が加わるという。どのような試合シーンが完成するかは、ぜひ劇場で確かめてほしい。また本作では、特注のウェアを装着した観客が、ステージ上で起こったシュートの衝撃やキックの感触をリアルな振動で体感できるハプティクス技術を採用。フレグランス演出システムも搭載され、空間に漂う香りでもストーリーの情景を深めていくことができる。これらを楽しめるプレミアム体感シートは、毎公演87席が用意される。稽古後の囲み取材では、キャスト15人とEBIKENが登壇。元木は「マンガと同様に舞台版もすごいと思ってもらえるよう、命を懸けて、燃やしてがんばるので期待してください」と意気込みを語り、若林源三を演じる中村龍介も「マンガの名に負けないようがんばりたい」と続いた。EBIKENは「役者たちの身体能力の高さを改めて実感しました」と笑顔。「映像などの効果がなくても大変迫力がありました。そこにいろんな要素を加えて、より面白くします」とアピールした。公演は8月18日(金)から9月3日(日)まで、東京・Zeppブルーシアター六本木にて。チケット発売中。取材・文:岡山朋代
2017年07月26日20世紀を代表する振付家、モーリス・ベジャール没後10年を迎える今秋、彼が率いたモーリス・ベジャール・バレエ団が日本公演を行う。7月24日、一般の観覧者約500人を招いての特別記者会見および秘蔵映像上映会が開催され、ジル・ロマン芸術監督、ダンサーの那須野圭右が公演への抱負を語った。モーリス・ベジャール・バレエ団 チケット情報ベジャールについて、「モーリスの作品を稽古していると、彼がいつもそばにいるように感じる」と話すロマン。11月の日本公演では、Aプロはベジャールがモーツァルトのオペラに振付けた『魔笛』を、Bプロではロマン振付の『アニマ・ブルース』『兄弟』、ベジャール振付『ピアフ』、またバレエの金字塔と言われる『ボレロ』も上演する。このうち『兄弟』は「ふたりの日本人ダンサー、那須野と大貫真幹にインスピレーションを得て創った」とロマン。主演の那須野は「お前らいつも一緒にいるな、兄弟みたいだな、というところから始まりました。ジルが僕をメインに創ってくれた初めての作品。日本で上演できてとても嬉しい」と笑顔を見せた。「このプログラムには複数の関係性が紡ぎ出されています。『兄弟』では美空ひばりさんの「ラ・ヴィ・アン・ローズ」を使っていますが、これはモーリスの作品『ピアフ』に繋がる。ラヴェルの音楽も用いているが、これは『ボレロ』と響き合う──。ベジャール作品と現代の新作をふたつの柱として上演していく、私たちの姿を映しています」(ロマン)ベジャールの命日にあたる11月22日と翌23日に開催される、東京バレエ団との特別合同ガラ〈ベジャール・セレブレーション〉の内容も明らかに。今回はその稽古のための来日でもあったロマンだが、第1部の『テム・エ・ヴァリアシオン』では、「日記を綴るように、現在のカンパニーの姿をモーリスに伝えたい」。さらに第2部『ベジャール・セレブレーション』はベジャール作品の傑作集で、ここに東京バレエ団のダンサーたちが参加。那須野は彼らの指導を担う。「ベジャールは東京バレエ団を愛していた。没後10年にここでコラボレーション行うのは、不可欠で重要なことです」(ロマン)。秘蔵映像上映会では、これまでの日本公演の映像、また次回上演予定作品のハイライト映像が披露され、ベジャールの多様で鮮やかな作品世界が蘇った。「秋の公演を楽しみにしていてください」と締めくくったロマン。那須野も、ダンサーとしては「これが最後の舞台になると思う。ぜひ観に来ていただきたい」と思いを明かし、充実の舞台を予感させた。公演は11月17日(金)から26日(日)まで、東京文化会館、11月28日(火)・29日(水)に兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホールにて。なお、東京公演のインターネット先行を7月27日(木)午前10時より受付。取材・文:加藤智子
2017年07月26日2015年に改称して今年3年目を迎える「セイジ・オザワ松本フェスティバル」(総監督=小澤征爾)が、8月13日(日)から9月10日(日)まで長野県松本市で開催される。セイジ・オザワ松本フェスティバル チケット情報注目が集まるのはA、B、Cの3プログラムが用意されたオーケストラ・コンサート。Aプロ(8月18日(金)・20日(日))は4年連続出演のファビオ・ルイージ指揮のマーラー:交響曲第9番。そして小澤征爾が指揮台に立つのがBプロ(8月25日(金)・27日(日))のベートーヴェン:レオノーレ序曲第3番と、同音楽祭への11年ぶりの登場となる内田光子を独奏者に迎えるCプロ(9月8日(金)・10日(日))のベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番だ。Bプロはナタリー・シュトゥッツマンが指揮するマーラー:少年の魔法の角笛とドヴォルザーク:交響曲第7番との組み合わせ。近年は指揮者としての活動も活発になっているシュトゥッツマンの棒はもはや歌手の余技のレベルではないが、一方で、彼女にとって歌うことと指揮をすることは同じ営みなのだろうなと感じさせる自然な息づかいは歌手ならではでもあり、音楽に圧倒的な説得力を与えている。いまぜひ聴きたい指揮者のひとり。オーケストラはもちろんサイトウ・キネン・オーケストラ。9月3日(日)には小澤征爾音楽塾オーケストラによるオペラ「子どもと魔法」も上演される(デリック・イノウエ指揮)。そして、小澤ファンには格別にうれしい映像リリースの情報が飛び込んできた。DVDとBlu-rayで発売されるのは、「セイジ・オザワ松本フェスティバル」2015年のベートーヴェン:交響曲第2番と2016年のベートーヴェン:交響曲第7番、そして2016年の期間中に行なわれた「マエストロ・オザワ80歳バースデー・コンサート」で指揮したベートーヴェン:合唱幻想曲のライヴ映像。つまり、この2年間に小澤が松本で指揮したすべての記録であると同時に、オール・ベートーヴェン・プログラムとなり、今年指揮する2曲とあわせて、円熟の小澤のベートーヴェンをさらにたっぷり楽しめるというわけだ。合唱幻想曲の独奏者はマルタ・アルゲリッチ。彼女にとっては新たなレパートリーで、これが同曲を弾いた唯一の映像なのでとても貴重。出演者全員の「ハッピー・バースデー」の合唱や、ひいきのボストン・レッドソックスのスタジアム・ジャンパーを羽織った小澤がバースデー・ケーキのキャンドルを吹き消すなごやかな一幕も。9月15日(金)の世界発売に先立ち、日本では小澤征爾82歳の誕生日9月1日(金)に先行発売。さらに、オーケストラコンサートが始まる8月18日(金)から会場で特別先行発売されるから、松本に出かける楽しみがひとつ増える。前身の「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」から数えると、この地に根をおろしてすでに26年。四半世紀を超えてこの音楽祭を応援し続ける、街をあげての親密な歓迎ムードに浸れるのもこの音楽祭の心地よい魅力だ。今年も、もうすぐそれが味わえる。取材・文:宮本明
2017年07月26日宝塚歌劇団星組トップスター・紅ゆずるが主演するマサラ・ミュージカル『オーム・シャンティ・オーム ―恋する輪廻―』が、7月22日(土)に梅田芸術劇場メインホールで開幕した。世界的に大ヒットしたインド映画『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』の舞台化で、初日の公演を原作映画の監督ファラ・カーン氏も観劇し、カーテンコールでは真っ先に立ち上がって拍手を送った。本場のトップ舞踊監督さえ興奮する星組のパワーは、真夏の熱風よりも熱かった!宝塚歌劇星組公演 マサラ・ミュージカル「オーム・シャンティ・オーム-恋する輪廻-」チケット情報今年1月に東京で紅のプレお披露目公演として上演、大劇場公演『THE SCARLET PIMPERNEL』を経ての再演だけに、星組生がより濃厚なスパイスを作品に降り注ぎパワーアップしているのを感じた。1幕では紅の表情豊かに歌い踊る姿が一層エネルギッシュで、脇役俳優オームの個性を際立たせる演技では観客の大きな笑いを誘う。綺咲愛里(きさき・あいり)扮するスター女優シャンティに恋をし、夢は叶うと信じている真っ直ぐな心も、ピュアな芝居や歌からより強く伝わってきた。30年後の2幕では、オームの生まれ変わりのスター俳優となって堂々登場、女性たちをはべらせ数々のナンバーを披露する。あらゆる場面でセンターオーラを放ち、ラブロマンの色が深まる綺咲とのデュエットではふたりの絆もしっかり見せた。綺咲は顔立ちや佇まいが華やかで、エキゾチックな雰囲気がヒロインにぴったり。切ない女心を巧みに演じた。また新キャスティングの七海(ななみ)ひろきが、妻のシャンティにひどい仕打ちをする大物プロデューサーのムケーシュを熱演。歩き方、煙草をくわえる仕草、決して本音で笑わない目の表情など、真のヒール役の凄みを存分に表現した。美稀千種(みき・ちぐさ)演じるオームの母親の温かさと柔軟な演技も観客の心をつかむ。インド特有の節に多彩なジャンルをミックスした音楽性の豊かさ。指先や首の動きまで見入ってしまうノリのいいダンス。コメディからサスペンス、ホラーまでとことん振り切り観客を引き込む展開。中毒性のあるボリウッドの粋が詰まった今作に、大阪の観客はときに笑い、大いに引き込まれていた。また今回初演ではなかった客席降りのアンコールフィナーレが加わった。軽妙なツッコミも入る振付レクチャーの後、音楽がかかると自然に観客も体が揺れ出演者と共にマサラ気分で踊り出す。曲が終わると「ウワーッ!」と劇場全体が大歓声に包まれた。紅もとびきりの笑顔を見せ、「インドの心をもって千穐楽まで突っ走ります!」と明るく宣言した。公演は、8月7日(月)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて。チケットは発売中。取材・文:小野寺亜紀
2017年07月25日瀬戸康史出演の舞台「関数ドミノ」が10月に開幕する。本作は、イキウメ主宰・前川知大の脚本・演出で、同劇団によって再演を重ねてきた代表作のひとつ。イキウメ以外による上演は今回が初で、演出は寺十吾が手掛ける。寺十と瀬戸に話を聞いた。舞台『関数ドミノ』チケット情報瀬戸は本作の出演について「僕は前川さんが好きで。昨年、『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』(作・演出:前川)でご一緒できたのですが、今年もこうして前川さんの作品に携われて嬉しく思います」と喜びを語る。寺十は、前川作品を初めて演出するにあたり「前川くんからは『お任せします』と言われました。注文は一切ないです」と明かし「そこ(=舞台上)は“そこ”じゃないとわかっているのに、俳優さんの芝居で“そこ”に見えてくるような演劇の基本的な楽しさと、前川くんが書く、ありえないはずなのにだんだんあるように思えてくる物語は、とても相性がいい気がしていて。だからすごく物語をつくらないといけないのと同時に、芝居の可能性を探していけるのが魅力です」と語る。瀬戸と寺十は初めてのタッグ。瀬戸が「僕は寺十さんと合うと勝手に思っています。稽古中はおそらく追い込まれるだろうと予想していますが、それも含めて楽しみです」と言うと、寺十は「実はドラマ『タンブリング』(2010年)から瀬戸くんを観ていて。『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』では憑依した状態で演技をしてた瀬戸くんがとても魅力的だった。この作品も楽しんで、満喫してほしいですね」と話し、笑顔を交わす。これまで2005・2009・2014年と上演されてきた作品。今回上演されるのは、14年版より“少しだけラストに希望がある(前川)”という09年版をベースに前川が改稿したもの。瀬戸は「09年版と14年版の間に東日本大震災があって。新潟出身の前川さんは、震災はすごく心に影響していると思うので、その生と死みたいな部分がこの作品においてどう重要になってくるんだろうと思っています」。寺十は「今回は人間ドラマのほうにポイントを置きたいです。(劇中で起きる)奇跡そのものより、その奇跡を取り巻く人たちのほうをクローズアップしていきたいなと思っています」と演出プランを明かす。東京公演を皮切りに、北九州、大分、福岡、北海道、兵庫と巡演する本作。瀬戸は「これを演劇に触れるきっかけにしてもらえたらとても嬉しいです。個人的には地元の方たちに成長した姿を観ていただきたい」と福岡出身ならではの一言も。寺十が「演劇でしか味わえない、生でしか味わえない奇跡があるので、それを観に来てください」と語る本作は、10月から東京・本多劇場など全国7か所で上演。現在、東京公演と北九州公演は先行抽選プレリザーブのエントリー受付中、兵庫公演は先行先着プリセールを受付中。取材・文:中川實穗
2017年07月25日the pillowsが「NOOK IN THE BRAIN TOUR」ファイナルを7月22日に東京・Zepp Tokyoで開催した。【チケット情報はこちら】全国27公演を駆け抜けたツアーの好調ぶりを伺わせる、ハイテンションの演奏に感化され鳴り止まない悲鳴と歓声。「ひさしぶりじゃないか」。山中さわお(vo、g)の決め台詞にさらにBUSTERS(ファンの名称)の絶叫が音量を上げる。「今夜がクライマックス。いっぱいいい歌、歌っちゃうよ」と山中も嬉しそうだ。ここ数作、ロックンロール・テイストのアルバムが続いたが、久しぶりにオルタナティブサウンドに大きく舵を切った新作『NOOK IN THE BRAIN』と、90年代後半にオルタナなアレンジで世界的なブレイクを果たした名曲をうまく配置したセットリスト。冒頭の『Envy』、『Hang a vulture!』と新作の曲に、2001年発表の『I think I can』が続くくだりや、1998年発表の『インスタント ミュージック』、アニメ『フリクリ』に起用され世界から絶賛された『Ride on shooting star』、新作のリードチューン『王様になれ』など、彼らにしか生み出せない独特の世界観に魅き込まれる。『Coooming Sooon』では山中がギターを置き、ハンドマイクで歌唱。ミラーボールが艶やかに輝くステージで、山中は続く『パーフェクト・アイディア』まで、演奏を真鍋吉明(g)、佐藤シンイチロウ(ds)、サポートの有江嘉典(b)に任せ踊りまくる。後半もリオ五輪金メダリストの登坂絵莉に贈った『BE WILD』、『Sleepy Head』(1999年発表)、新作から『Where do I do?』、『Advice』(1999年発表)と、新旧曲を絶妙に組み合わせ盛り上げる。アンコールで山中は「いつもこういう熱い気持ちをやり取りしてるときに不思議な気分になるんだ。俺たちはとても独特な関係で、友達ではない。でも何かが確実に繋がっている。それは会場に来ない奴らには一生わかんないことだ。この2時間くらいの熱い音楽の時間が俺にとっても勿論だけど、君たちの人生にとってもかけがえのない特別なものになってるのではないか、と信じています」と語り、この日一番の拍手を浴びていた。メンバーも最高の手ごたえをも噛み締めたに違いない素晴らしいツアーの幕切れだった。11月より始まる「RETURN TO THIRD MOVEMENT! Vol.1」では、アルバム『Please,Mr.Lostman』(1997年発売)、『LITTLE BUSTERS』(1998年発売)を完全再現するライブを行う彼ら。オフィシャルHPでは8月31日(木)より先行予約の受付を予定。また、彼らが主題歌を担当し、その名を世界に知らしめた『フリクリ』の続編『フリクリ2』、『フリクリ3』が2018年に公開決定。引き続き同作の主題歌を担当する事も決定。2019年に結成30周年を迎える彼らの快進撃はまだまだ留まるところを知らない。取材・文:浅野保志(ぴあ)
2017年07月24日女性に人気のスマホパズルRPGゲームを舞台化した「夢王国と眠れる100人の王子様 ~Prince Theater~」が7月21日に開幕。それに先駆け、ゲネプロと合同インタビューが行われ、インタビューには小澤 廉(ティーガ役)、高崎翔太(リド役)、安達勇人(サイ役)、碕 理人(マッドハッター役)、吉岡 佑(フロスト役)が登壇した。舞台「夢王国と眠れる100人の王子様 ~Prince Theater~」チケット情報原作は、夢世界の王国に住む100人以上の王子様との恋が体験できるゲームアプリ「夢王国と眠れる100人の王子様」(通称:夢100)。400万ダウンロード超の人気スマホゲームアプリ初の舞台化となり、同ゲームの音楽CD「音100シリーズ」の登場キャラクターを中心とした総勢13名の王子様によるオリジナルストーリーで展開する。演出・脚本は、ますもとたくや。小澤は「コメディチックな部分があったり、(王子様同士の)関係性をみせる部分があったり。ゆるい部分とそうでない部分でメリハリのある演技をしていきたいです」、高崎は「原作で絡んだことがない王子様たちのかけあいがあったり、絆が生まれたり、そういう部分がゲームにない見どころなのかなと思います」、安達は「歌って踊ってアクションして、いろんな見所がありますのでぜひ楽しみにしていただきたいです。“夢王国”ということで観に来てくださった皆様がキラキラしたものを持って帰ってくださったら嬉しいです」、碕は「いろんな国チームのキャラクターや関係性がお届けできたらと思います。歌、ダンスと盛りだくさんですが、全力で楽しんでいただけたら」、吉岡は「13人の個性があって、本当に楽しい舞台になっていると思います。ぜひ姫君たちに観てもらえると嬉しいです」と、それぞれ挨拶。また、ふたつのエンディングについて「“太陽エンディング”はとにかくみんなでワイワイと明るい、“月エンディング”はしっとりとかっこいい王子様らしいエンディングになっています。どちらも観てもらえると嬉しいです!」と小澤。高崎は、公演Blu-ray&DVDが1月26日(金)に発売決定したことに触れ、「キャストがカメラを回してバックステージをみせる特典映像もあります!」とアピールした。王子様たちの個性がたっぷり詰まった舞台。ところどころクスッと笑えるお芝居はもちろん、王子様が全力で歌って踊る「音100シリーズ」のキャラクターソングや、舞台のために作られたオープニング曲・エンディング曲の披露、それぞれのキャラクターが表現されている優雅なアクション、そしてプリンセスへの甘いメッセージと、夢王国のキラキラした時間が一気に楽しめる濃厚な時間。ぜひ劇場で体感して!公演は7月25日(火)まで、東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて。取材・文:中川實穗
2017年07月24日ミュージカル『ビリー・エリオット』の初日開幕を前に、7月21日、東京・TBS赤坂ACTシアターでプレスコールと囲み取材が行われた。本作は映画『リトル・ダンサー』の舞台化で、イギリスの炭鉱の町でバレエダンサーを夢見る少年ビリーの姿が描かれる。映画版と同じくスティーヴン・ダルドリーが演出を、リー・ホールが脚本と歌詞を担うほか、エルトン・ジョンが音楽として参加している。ミュージカル『ビリー・エリオット』チケット情報プレスコールでは、本作を代表する4ナンバーが披露された。バレエガールズとのかわいく華やかな「Shine」や、ビリーと親友のマイケルがコミカルなタップで魅せる「Expressing Yourself」。また「Solidarity」ではラインダンスが印象的で、アンサンブルキャストも実力派ぞろいであることを知らしめる。そしてビリーたちが一番の見どころとして挙げていたのが「Angry Dance」。父親にバレエを反対されたビリーがタップで怒りを表現するナンバーなのだが、ひとりの少年が放出しているとは思えないパワーと、レベルの高いタップに圧倒された。囲み取材に参加したのは、ビリー役の加藤航世、木村咲哉、前田晴翔、未来和樹、山城力。さらにビリーの父親役の吉田鋼太郎と益岡徹、ビリーにバレエを教えるウィルキンソン先生役の柚希礼音、島田歌穂が顔をそろえた。すでに開幕しているプレビュー公演の手ごたえを聞かれた吉田は、「僕ら大人は2か月、ビリーたちは1年半以上の稽古を頑張ってきて、その甲斐のある幕開けでした」と自信に満ちた表情を見せる。また益岡、柚希は、「感動することが多い舞台」と改めて本作に立つ幸せを噛みしめているよう。さらに島田は、「ビリー役の彼らが日々どんどん輝いていく」と少年たちの成長に目を潤ませつつ、「1日1日を宝物にして最後まで走り抜けたい」と抱負を語った。プレビュー公演ですでにビリー役としてデビューしている加藤と前田は、「たくさんの拍手をもらえてすごく気持ちがよかった!」と喜びに顔を輝かせる。デビューを控える木村、未来、山城はいまだ緊張気味ながらも、「舞台に立つのが楽しみで、今はワクワクした気持ち」と期待に胸を膨らませていた。バレエだけでなく、タップ、演技、歌、縄跳びなど、多くのスキルが求められるビリー役。それらを完璧にこなす5人に吉田が、「とにかくこいつらがすごい! 今のうちに潰しておかないとえらいことになる」とコメント。会場が爆笑に包まれるとともに、本作のクオリティの高さを決定づけるひと言となった。東京公演は10月1日(日)まで。その後、10月15日(日)から11月4日(土)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。取材・文:野上瑠美子
2017年07月24日モト冬樹主演のヒーローコメディシリーズ第2弾「昆虫戦士コンチュウジャー2~激突!恐怖の戦士、ネオコンチュウジャー!~」が8月12日(土)に開幕する。本作は、地球の平和を守る昆虫戦士の中にひとりだけ中年男性(モト)が紛れている、というシュールなコメディ。劇団犬と串の主宰・モラルが脚本と演出を手掛け、2016年に初演、今年5月に再演し、今作は待望の第2弾となる。今作から出演する蔵田尚樹、TAKA、丹澤誠二に話を聞いた。【チケット情報はこちら】蔵田は『ちっちゃな英雄(ヒーロー)』(ジェラルド役)、『私のホストちゃん REBORN』(一真役)に続き3作目の舞台。早速「僕はまだあまり経験はないんですけど、今持ってる以上のものを出して“飛んで”いきたいです!」と、自身の役柄・鳥型生物の“バード貴族”にかけたコメントがスパーク。インパクト大のルックスも「髪型は飛んでるような躍動感を出してもらって…。衣裳も派手なので燃えてきました。この感じでカッコつけるのか、それともふざけるのか。どちらにしても楽しそうです」5人組ボーイズユニット・CUBERSの一員としても活躍中のTAKAは、認知されていないご当地アイドル・星 亜斗夢役。「僕も舞台は2作目で経験値はないですけど、普段の音楽活動と交わる部分がある役なので、そこは生かせたらいいなって」。パンチの効いたアイドル風衣裳には「この格好で認知されないことがあるのか(笑)」と笑いつつ「この役は、ファンの方もだけど、友達や家族も意外なんじゃないかと思います。だからこそ新たな自分が開拓されそうで楽しみ。振り切ってやっていきます!」丹澤は舞台「カレーライフ」、ミュージカル「スタミュ」(戌峰誠士郎役)に続き3作目。サックスプレイヤーという一面も持ち、大人な雰囲気があるが「僕が演じる五重乃トウゴ(蛍戦士)は、目立ちたがり屋だけどみんなに相手にされない役。実は僕も友達の前で歌ったり踊ったり勝手に始めちゃうタイプで(笑)。そういう隠し持っている面が生かせそうです」と意外な共通点も。作品には「新キャストが入ってよかったなとお客様に思ってもらえるように精一杯力を注ぎたいです」と熱い一面も見せた。「貪欲に笑いを“取り”に行きたいですね。鳥だけに」と熱く語る蔵田に、TAKAも丹澤も大笑いしつつ「思い切ってやるだけかなと思います!」(TAKA)、「楽しいだけじゃダメだけど、自分たちが楽しんでやってることは絶対舞台に出ると思う」(丹澤)とそれぞれ気合いは十分。「お客様を全力で楽しませるので、“とり”あえず来てほしいです!」(蔵田)という本作は、8月12日(土)から20日(日)まで東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて。取材・文:中川實穗
2017年07月24日テキサス州オースティンで行われている音楽を中心としたフェスティバル・SXSW(south by southwest)をモデルに、大阪ならではのアイデアを盛り込みながら毎年秋に大阪ミナミエリア一帯にて開催してきたショーケース・ライブ・フェスティバル 『FM802 MINAMI WHEEL』。このたび第1弾アーティストが発表された。『FM802 MINAMI WHEEL 2017』開催情報これからの日本の音楽シーンを担う新人・中堅アーティストを中心に、ジャンルを問わず400組以上のアーティストが10月7日(土)から9日(月・祝)までの3日間、20会場以上(予定)に出演。チケットと交換して受け取るパス1枚で1日ライブ見放題、それぞれが思い思いに会場を何度でも自由に出入りできる。まだ見ぬアーティストとの新しい出会い、大好きなアーティストのライブをハシゴして回る楽しみ。ミナミの街全体が一大ミュージックパークと化す『FM802 MINAMI WHEEL』が今年もやってくる。■『FM802 MINAMI WHEEL 2017』【開催日】10月7日(土)・8日(日)・9日(月・祝)【会場】knave/club vijon/hills パン工場/AtlantiQs/KINGCOBRA/DROP/americamura FANJ twice/BIG CAT/SUN HALL/BRONZE/CLAPPER/Pangea/VARON/OSAKA RUIDO/OSAKA MUSE/CONPASS/FootRock&BEERS/FANJ/JANUS/soma【料金】3日間通し券 前売-8000円土曜限定1日券 前売-3500円日曜限定1日券 前売-3500円月曜限定1日券 前売-3500円※スケジュール/出演者掲載パンフレット付き※各インフォメーション、本部機能としてBIG STEP 1Fを使用予定※各会場は現時点での予定です。会場は変更になる場合があります。[問]FM802リスナーセンター:info@funky802.comチケット:9月2日(土)一般発売
2017年07月21日和太鼓を使ったエンターテイメントショーを展開するDRUM TAO(以下TAO)の新作ツアー『ドラムロック 疾風』の東京公演が、7月19日(水)に東京・Zeppブルーシアター六本木にて開幕した。DRUM TAO チケット情報世界23か国、500都市で上演し、700万人の観客動員数を突破したTAO。2016年2月に米ニューヨークにおけるオフ・ブロードウェイ公演を成功させた彼らが次に掲げるテーマは「ロック」だ。演出のフランコドラオは、当時のプロデューサーから受けた「ニューヨーカーは伝統芸能というより“日本人がどんなエンタメを繰り広げるか”に興味がある。彼らの関心を引くような、刺激的なパフォーマンスをやってみて欲しい」という言葉に触発され、本作を構成・演出したと語る。報道陣向けのリハーサルで披露されたのは6曲。錫杖をチリンチリンと鳴らす僧侶のような人物がステージ中央に進み出る厳かな幕開けのあとには、移動式の和太鼓を叩きながら自在にフォーメーションを変える10人近くのパフォーマーが。扇を手に勇壮に舞い踊るダンサーも現れ、冒頭のナンバー「舞族」を盛り上げていく。髪を振り乱し、全身を使って和太鼓を打ち鳴らす男性パフォーマーの演奏を彩るのは、上半身にスタッド(鋲)を数多くあしらった、鎖かたびらのような衣装。2012年よりTAOの衣装デザインを手がけるコシノジュンコは、囲み取材で「彼らがこれまでに築いた“サムライ魂”を生かしつつ、新しい時代に挑戦する勢いを形にできたら」とそのコンセプトを明かした。和太鼓のビートが客席座面に届くほどの猛々しいパフォーマンスはもちろん、三味線や笛、和琴の優美な音色も“聴き”どころ。座長の西亜里沙が艶めかしく舞う「千本桜 ~その先へ~」のほか、沖縄で発展した三線や打楽器を使ったナンバーなど、緩急に富んだ多彩な楽曲がステージを彩る。客席後方からパフォーマーが登場する場面では、鍛え上げた彼らのあらゆる筋肉を間近に眺めることも。クリエイティブ集団・ZERO-TENの手がけるプロジェクションマッピングとともに、視覚に訴えるステージングが展開された。リハーサル後の囲み取材で、西は「ロックのビート感と和太鼓の音圧を体感しに、ぜひ劇場へお越しください」と呼びかけ、メンバーの岸野央明は「皆さんの持っている伝統芸能のイメージを覆します」、江良拓哉は「日本人でよかったと思えるショーにできれば」、麓大輔は「生音を楽しんでください」とそれぞれ観客にメッセージを送った。東京公演は7月30日(日)まで。チケット発売中。取材・文:岡山朋代
2017年07月21日トップスター・珠城(たまき)りょう率いる宝塚歌劇月組の新作、浪漫活劇『All for One ~ダルタニアンと太陽王~』が、7月14日、兵庫・宝塚大劇場にて開幕した。宝塚歌劇月組『All for One~ダルタニアンと太陽王~』チケット情報小池修一郎が脚本・演出を手掛ける本作は、世界中でさまざまに作品化されているアレクサンドル・デュマ原作の『三銃士』をモチーフに、新たな発想で創作したロマンチック・アクション・ミュージカル。ルイ14世が治めるフランスを舞台に、銃士隊の新入りダルタニアンの愛と勇気の冒険活劇を、共に戦う三銃士との友情を交えて壮大なスケールで描いている。珠城演じる銃士隊一の剣の遣い手ダルタニアンを中心とした銃士隊の総踊りで始まるプロローグ。テーマ曲を歌いながらダイナミックに魅せ、観客を物語の世界へと惹き込んでいく。素直で嘘がない、爽やかな雰囲気のダルタニアンは珠城にピッタリの役どころ。珠城と共に銃士隊の中心となる三銃士を演じるのは、世紀の色男と称されるアラミスの美弥(みや)るりか、沈着冷静なアトスの宇月颯(うづき・はやて)、大胆不敵なポルトスの暁千星(あかつき・ちせい)だ。それぞれに個性たっぷりに演じ、ブルーのデニム地で作られたスタイリッシュなコスチュームもサラリと着こなし、佇まいのカッコ良さで魅せる。それでいて笑いどころもたっぷりと、緩急つけた演技で楽しませてくれる。女性客の心を揺さぶるダルタニアンの“壁ドン”も見どころのひとつだ。またトップ娘役・愛希(まなき)れいかは、太陽王と称されたルイ14世とダルタニアンが酒場で出会う娘ルイーズの二役に挑んでいる。男役も経験してきただけに、ルイ14世をナチュラルに演じているのが印象的。変幻自在でありながら安定感のある演技力で演じ分けているのが面白い。組替え後、初の大劇場公演となる月城(つきしろ)かなとは、銃士隊と対立する護衛隊の隊長ベルナルド役。ダークな空気感をまといながらも美しい。ちょっとヌケた一面も見せる、憎めない敵役だ。さらに、専科の沙央(さおう)くらまが、ルイ14世のいとこモンパンシェ公爵夫人で存在感を発揮。コミカルな名演で客席の笑いを誘う。それぞれが個性を際立たせつつ、集団になればピタリと息の合ったフォーメーションで目を奪う。大人数での立ち回りなど、アクションも見応えたっぷり。宝塚歌劇ならではの、ロマンチックかつ痛快な冒険活劇に仕上がっている。公演は兵庫・宝塚大劇場にて8月14日(月)まで上演。チケットは発売中。東京宝塚劇場公演は9月1日(金)から10月8日(日)まで。7月30日(日)より一般発売開始。取材・文:黒石悦子
2017年07月21日9月24日(日)に山梨・山中湖交流プラザきららで音楽フェス「ONE+NATION music circus in山中湖」が開催される。【チケット情報はこちら】「ONE+NATION music circus」は、地方創生をテーマに、「フェスで訪れた場所の豊かさ、美しさをもっと知ってほしい」「開催地の若者が生まれ育った地元に誇りを持ってほしい」という想いから開催。昨年は宮崎県都城市と愛知県犬山市で実施され、2年目となる今年は山中湖交流プラザきららで行われる。現在発表されている出演者は荻野目洋子、久宝留理子、THE HOOPERS、SHOW-YA、SOLIDEMO、中村あゆみ、BiSH、Hilcrhyme、ファンキー加藤、MACO、Mary’s Bloodの11組。チケットは7月21日(金)午前10時より発売開始。■「ONE+NATION music circus in山中湖」日時:9月24日(日)開場11:30 / 開演13:00会場: 山中湖交流プラザきらら (山梨県)料金:一般(中学生以上) 6,500円(税込)4名グループチケット22,000円(1枚あたり5,500円)(税込)駐車券 1500円(税込)※小学生以下無料(保護者同伴に限ります)※出演アーティストならびに開場・開演時間は予告なく変更になる場合もありますのでご了承ください。
2017年07月21日Hi-STANDARDが10月4日(水)に18年ぶりとなるフルアルバム『THE GIFT』をリリース、そして同作を引っ提げての全国ツアーを10月26日(木)より開催する事を発表した。【チケット情報はこちら】ツアーはバンド初となるアリーナ会場も含まれる全13公演にて開催。全公演でゲストアーティストが出演する。発表と同時に、チケットの最速受付となる「PITPRESS最速先行」が開始。アリーナ公演の受付は、7月20日(木)20時から31日(月)23時59分まで。ライブハウス公演の受付は、9月9日(土)昼12時から18日(月・祝)23時59分まで。■Hi-STANDARD “THE GIFT TOUR 2017"10月26日(木)TSUTAYA O-EAST(東京都) w/HAWAIIAN610月28日(土)日本ガイシホール(愛知県)w/04 Limited Sazabys11月2日(木)南相馬 BACK BEAT(福島県)w/RADIOTS, COUNTRY YARD11月4日(土)朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター(新潟県)w/HEY-SMITH11月18日(土)真駒内セキスイハイムアイスアリーナ(北海道)w/BRAHMAN11月19日(日)KLUB COUNTER ACTION(北海道) w/SLANG11月23日(木)宮城セキスイハイムスーパーアリーナ(宮城県)w/WANIMA11月25日(土)大阪城ホール(大阪府) w/10-FEET11月26日(日)大阪城ホール(大阪府) w/MAN WITH A MISSION12月3日(日)マリンメッセ福岡(福岡県) w/SiM12月5日(火)熊本B.9 V1(熊本県) w/Dizzy Sunfist12月11日(月)下北沢SHELTER(東京都) w/HOTSQUALL, DRADNATS12月14日(木)さいたまスーパーアリーナ(埼玉県) w/マキシマム ザ ホルモン【アリーナ公演】6,600円(税込)【ライブハウス公演】3,500円(税込・ドリンク代別)※詳細は下記関連リンクより、オフィシャルサイトにてご確認ください。
2017年07月20日子供から大人まで楽しめるブロードウェイミュージカル『フロッグとトード~がま君とかえる君の春夏秋冬~』が7月23日(日)に初日を迎える。その公開稽古と囲み取材が行われ、取材には川平慈英、鈴木壮麻、戸井勝海、中山昇、宮菜穂子、樹里咲穂、演出・鈴木裕美が登壇した。ブロードウェイミュージカル『フロッグとトード』チケット情報本作は、小学生の国語の教科書でもおなじみの人気絵本『ふたりはともだち』(著:アーノルド・ロベール)が原作の人気ミュージカル。2匹のかえる“かえる君”と“がま君”のおかしくも心温まるやりとりが描かれ、日本では5度目の上演となる。キャストの川平、中山、宮は初演から続けての出演、鈴木と樹里は2015年公演から2度目の出演、戸井は初出演。ガマガエルのがま君(川平)とアマガエルのかえる君(鈴木)が冬眠から目覚め、再び冬眠するまでの1年間を描く本作。公開稽古では、冒頭部分~前半の4シーンが披露された。原作絵本の雰囲気を再現したセットに、楽しい音楽と賑やかな会話で物語は展開していく。川平と鈴木が演じる2匹のかえるは素直で無邪気で実に魅力的。お互いが大好きな2匹のやりとりは愛らしく、見ていると思わず笑顔になる。そして、鳥やネズミ、カタツムリなどを次々と演じ、テンポよくかえるたちに茶々を入れるのは樹里、戸井、中山、宮。本番ではさらにさまざまな生き物を演じ、舞台をより楽しいものにする。稽古後の囲み取材では、まず演出の鈴木裕美が「新しくもう1回つくり直そうという感じで稽古できて、とても楽しいです。今回は、物語の魅力をより力強く、よりストレートにお伝えできるのでは」とコメント。キャスト陣は意気込みを聞かれ「5回目の出演にしてやっと理解できるシーンがたくさんあって(笑)。前回までは1シーン1シーン力技で、肩ひじ張ってみせてたんですけど、今回、頭から最後のエンディングが自分の中で一本繋がって、その波に乗れば、あとは自分が楽しむだけにやっとなれました」(川平)、「僕は2回目なんですけど、前回、死にもの狂いだったところから少し経って、自分の中で消化することができた部分などもふまえての今回です。今回もいろんな土地を回って、子供たちからおじいちゃんまでいろんな人にエールをもらいながら、この小動物の世界にみんなで共感していきたいなと思っています」(鈴木壮麻)。川平が「今は鎧を着ないと生きていけないような世の中だけど、この作品を通して少しでも、他人をあるがままで受け入れる寛容さややさしさを感じてほしい」と語る本作は、7月23日(日)の埼玉・志木市民会館パルシティを皮切りに全国で上演。東京では、東京芸術劇場 プレイハウスで8月16日(水)から20日(日)まで。取材・文:中川實穗
2017年07月20日7月19日、東京・サンシャイン劇場にて鈴井貴之作・演出・出演の舞台『天国への階段』が開幕した。本作品のテーマは、孤独死の現場を清掃し遺品を探す“特殊清掃員”。一見ヘビーなテーマではあるが、鈴井独自の視点で掘り下げ、笑いもふんだんに取り入れたエンターテインメントとしてひとつの舞台が完成。「観客が一番楽しめる舞台を作りたい」という鈴井の思いが伝わる、ライトな笑いとダークなテーマが融合した内容となった。【チケット情報はこちら】OOPARTSプロジェクトとしては今回が4度目の公演。過去には舞台全体にシーソーやネットを張り巡らすなど、予測のつかない舞台装置で観客の度肝を抜いてきたが、今回は『天国への階段』の舞台である“時間の経過した孤独死現場”を表現するため、家屋を連想させるようなセットを展開。随所に空いている穴を使った予測不可能な動きが役者に緊張感を与えると共に観客を驚かせる効果を生んでいた。出演は鈴井のほか、人気劇団・ヨーロッパ企画より永野宗典、キャラメルボックスより畑中智行、そして菊地美香、根岸拓哉、平田薫、吉田悟郎、戸澤亮(NEXTAGE)が参加。また「水曜どうでしょう」(北海道テレビ)のディレクターでありOOPARTS作品には常連として参加する藤村忠寿も脇を固める。更に、北海道出身で2017年3月にSKE48を卒業した東李苑が卒業後初の舞台出演を果たした。初日を終えた鈴井貴之から、以下のコメントが寄せられた。「毎回、幕が開くまでは不安もあるんですが、今回は特に、お客様が本当に待ち焦がれていてくださって、参加するぞという能動的な意識で見ていただいていると感じました。公演中もこちらが戸惑うくらいの拍手もいただけて、やはり舞台はお客様と一緒に作り上げるものなんだなと。今回は「孤独死」という非常に重い題材を選んだ上で、かつ笑いもあるポップな内容にするという目標でしたが、それもお客様に助けられて達成できているのかなと思います。本当に心から感謝です。今回も特殊な舞台セットを考えて、役者の皆さんには大変な思いをさせておりますが、それがこの「OOPARTS」の醍醐味。怪我なく千秋楽まで、全員で頑張ります!」東京公演は7月25日(火)まで。その後、8月4日(金)から6日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演後、札幌、仙台、松本を巡演。
2017年07月20日