チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (158/342)
4月10日(月)から7月14日(金)まで、東京スカイツリー天望デッキ、天望回廊にて、アニメ『進撃の巨人』とコラボしたイベント「“進撃の巨塔”attack on SKYTREE(R)」が開催される。【チケット情報はこちら】アニメ『進撃の巨人』は別冊少年マガジンに連載中で、単行本の累計発行部数が6300万部を超える大人気漫画が原作。2013年4月から9月まで、アニメのSeason 1が放送され、今年の4月よりSeason 2が放送予定。同イベントは、東京スカイツリーを『進撃の巨人』の世界で重要な役割を持つ巨大な壁(wall)に見立て、そこに350m級大型巨人が襲来したという設定で、同作に登場する調査兵団が大型巨人に反撃するというオリジナルストーリーを展開する。スカイツリー内では、ここでしか見ることができないオリジナルストーリーアニメーション上映。大型巨人や『進撃の巨人』のアニメ複製原画、等身大フィギュアと写真が撮影できるフォトスポットが設置された天望回廊特別展示。全て集めるとオリジナルステッカーがもらえるデジタルスタンプラリー。オリジナルグッズや、天望デッキ フロア340にある SKYTREE CAFEでのコラボメニューの販売など、ファンはもちろん、作品を見たことない人でも楽しめる仕掛けや演出が施されている。なお、同イベントの開催にあわせ、東京スカイツリー天望デッキと天望回廊がセットになった入場券に『進撃の巨塔』全セリフを収めたビジュアルBOOKがついた特別企画入場券(指定日のみ有効)を発売中。■“進撃の巨塔”attack on SKYTREE(R)期間: 4月10日(月)~7月14日(金)※7月4日(火)は除外日料金:3,700円(4/29・30、5/3・4・5・6のみ3,900円)※障がい者料金は適用外となります。※入場日の前日まで購入可能。
2017年03月17日昨年ロサンゼルスで行われた単独公演の成功などで、ますます注目を集めているピアニストの桑原あい。リリースされたばかりのアルバム「Somehow,Someday,Somewhere」は、なんとエレクトリックベースにウィル・リー、ドラムスにスティーヴ・ガッドという超一流のメンバーを迎えたスペシャル盤。オリジナル楽曲に加え、バーンスタインやビル・エヴァンスなどもカバーしたラインナップで、素晴らしくグルーヴィーな仕上がりとなっている。4月2日(日)~3日(月)と7日(金)~9日(日)に行われる桑原のライブ『Ai Kuwabara Shinjuku Pit Inn 5days "5 Souls"』では、石若駿(ドラムス)や菊地成孔(サックス)ら、こちらも名だたるプレイヤーが日替わりで登場する。『Ai Kuwabara Shinjuku Pit Inn 5days "5 Souls"』チケット情報「ウィルとスティーヴは、知り合った時から『いつか一緒にやろうね』と言ってくれていたんですけど、まさか私がと思っていたんです。でも“本当に一緒にやりたい人は誰?”と考えた時、やっぱりふたりの名前が浮かんできた」という桑原。ニューヨークでのレコーディングは、リラックスした空気で進んだとか。「目を見なくても、音がピッタリ合ってしまうのが不思議でした。全員が余計な力を抜いて、ただ音楽のことだけを感じた結果、そうなったとでもいうような。だから私のピアノも、これまでで一番ナチュラルな音が出ていると思います」と桑原は語る。「たとえばスティーヴのカウントオフなんて、テンポが譜面とは違うんですよ(笑)。でもなぜかそれが心地よくて、そのまま演ってみたらやっぱり正解だったということも多かったです」と桑原は振り返る。そのエッセンスは各曲に浸透し、寺山修司の言葉をタイトルにした『All life will end someday,only the sea will remain』、桑原がフェンダーローズを弾く『Extremely Loud But Incredibly Far』など、アルバムには匂い立つような楽曲が並ぶ。話は前後するが、以前は「極限まで自分を追い込んで曲を作るタイプだった」という桑原。3年前には長いスランプに陥ったが、日本を代表して出演したモントルー・ジャズフェスティバルで出会ったのが、あのクインシー・ジョーンズだ。「『いま出せる、あなたの音楽をやりなさい』と言ってくれて、思わず即興を演ってしまいました」と桑原は笑う。クインシーは演奏を終えた桑原にハグをして、何を悩んでいるのか聞いてくれた。憑き物が落ちたようにふっきれた桑原が、帰りの飛行機の中で一気に書き上げたのが、名曲『The Back(背中)』だ。「帰って行くクインシーの広い背中を見ていたら、大切なものが見えなくなっていた自分が恥ずかしくなりました。私はもっと音楽に、貪欲になっていいんだなって」と桑原はかみしめるように語る。次のフェーズに踏み出した彼女の、新たな魅力が詰まった『5 Souls』。彼女の“今”を、ピットインという密な空間でたっぷりと味わいたい。取材・文佐藤さくら
2017年03月16日2014年のトニー賞で作品賞、脚本賞など4冠を達成したブロードウェイ・ミュージカル『紳士のための愛と殺人の手引き』が、日本に初上陸。4月8日(土)の東京・日生劇場を皮切りに、大阪、福岡、愛知で上演される。本作に出演する宮澤エマが、公演に向けて意気込みを語った。ミュージカル「紳士のための愛と殺人の手引き」チケット情報主演を務める市村正親が「8役を務め、8回殺される」ことでも話題のミュージカル・コメディ。1900年頃のイギリスを舞台に、8番目の爵位継承権を持つモンティが、継承順位上位の者たちを奇妙キテレツな方法で次々と殺していくというブラックユーモアあふれるステージだ。宮澤は伯爵家・ダイスクイス家の令嬢フィービー役で、ウエンツ瑛士と柿澤勇人がWキャストで演じるモンティに思いを寄せる役どころ。「フィービーは裕福な家で暮らしているのですが、自分の生まれ持った環境や立場だけではなくて、本当の私を知ってほしいと強く思っている女性。モンティと出会うことによって、今まで以上の自分に出会っていける役どころなので、お客様に“あれ?こんな人だったの?”というギャップを感じていただけるように、意外性を大事にしたいなと思っています」。伯爵家の人たちが次々と殺されていく様を、ウィットに富んだ軽快な音楽と歌で彩っていく本作。そのバカバカしい姿に、観客は笑わずにはいられない。「一見、コメディとは思えない設定ですが、安心して痛快に笑っていただける作品です。罪悪感を覚えないくらいの強烈なキャラクターが次々と登場するので(笑)、モラルなどは心配せずに観ていただけるかなと思います」。また、楽曲の魅力については「すごく美しいクラシカルな音楽が印象的なのですが、歌詞自体はリアリティがあるので、そのギャップも面白いですね。音楽を極めることで、より一層作品の面白さを伝えたいです」。一方で「人を笑わせることは、ときに泣かせることよりも難しいのでは、と演じながら思います」と、コメディ作品の難しさも感じている様子。「センスもタイミングも問われますし、それを共演者全員で共有しなくちゃいけない。コメディとは思えない題材で、どうパワーを吹き込んでいくのか、大きなチャレンジではありますが、お客様に喜んでいただけるようにお稽古していきたい。女性ヒロインはコメディパートではないと思われがちですが、ひと笑いと言わず、いくつも笑いを起こせたらと思っていますので、ぜひ劇場で楽しんでください」。4月8日(土)から30日(日)まで東京・日生劇場、5月4日(木・祝)から7日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホール、5月12日(金)から14日(日)まで福岡・キャナルシティ劇場、5月19日(金)から21日(日)まで愛知・愛知県芸術劇場 大ホールにて上演。チケットは発売中。取材・文:黒石悦子
2017年03月16日大ヒット推理ゲームを原作にした舞台『スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE 2017 ~さよなら絶望学園~』が3月16日(木)に開幕。それに先がけ公開ゲネプロと囲み取材が行われ、キャストの横浜流星、伊藤萌々香(フェアリーズ)、植田圭輔、伊波杏樹、いしだ壱成、鈴木拡樹、演出・脚本の山本タク、振付のEncounter Engraversが登壇した。舞台『スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE 2017 ~さよなら絶望学園~』チケット情報本作は、累計80万本を売り上げるゲーム『ダンガンロンパ』シリーズを原作にした舞台の再演(2015年初演)。主人公・日向 創は初演に続き横浜が演じ、演出・脚本は今作から山本が手掛ける。ゲネプロ前の囲み取材で、横浜は「今回は“再演だけど新しい作品をつくる”というのを目標にして、みんなで力を合わせて稽古してきました」と挨拶。今作では、昨年放送されたアニメ『ダンガンロンパ3 -The End of 希望ヶ峰学園-』(本作の原作『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』の続編にあたるストーリー)を踏まえ「初演では描かれ切れなかったところが今回深いところまで描かれているので、そういうところにも注目して観ていただきたいです」と紹介。「日向くんの成長物語でもあるので、みんなに支えられながらも前に進んでいく日向くんの姿を見て、ひとりでも多くの方々に希望や勇気を与えたいと思ってます」と話した。今作からの出演となる伊藤は「演技のお仕事が初めてで、舞台ももちろん初めて出演させていただくので緊張と不安とすごくあるのですが、私らしい七海千秋を全力で楽しみたいと思います」、初演から続投の鈴木は「再演にあたって『やり残したことをやろう』というのをテーマに頑張ってきたので、そこの部分をクリアできるように頑張りたいです。ゲームでは味わえない生の迫力も売りなので、そこをお客様にも楽しんでいただけたら」、今作から出演の植田は「すごく温かい、初演で築き上げたチームワークとか世界観があるので、そこに乗っかってやっていこうと思いました。個人的にはお芝居で勝負できるような役どころで、自分が呼ばれた意味をしっかり考えて演じたいなと思っております」など、キャスト達が熱く想いを語った。昨年放送のアニメを経て、より深みを増したストーリーや、ダンスと芝居が融合した強烈でエグい“おしおき”シーンは、初演から進化した見どころのひとつ。ライブカメラが取り入れられ、舞台上の出来事をゲーム画面を見ているかのように楽しめる場面も。ゲームファンも、アニメファンも、初演を観た人も新鮮に楽しめる作品。ぜひ劇場に足を運んで!公演は3月26日(日)まで東京・Zeppブルーシアター六本木、 3月30日(木)から4月2日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて。取材・文:中川實穗
2017年03月16日大きな目の少女のイラストで知られる中原淳一。昭和初期、少女雑誌「少女の友」の人気画家として一世を風靡した中原の生き方を描いた舞台『それいゆ』が、1年を待たずに再演する。主演は中山優馬。今回、神戸公演の初日4月19日(水)は中原淳一の命日だ。「舞台上で追悼の表現をしたい」と希望を伝えた中山。「人生初めて」という再演に向けて、意気込みを語った。「それいゆ」チケット情報「もっとたくさんの方に観てもらうべき作品だと思っていたので、再演はほんとにありがたいですね」と言う中山。「作品は戦時下の話ですが、戦争の描写はありません。ひとりひとりの人間と、戦時下の小さな喜びにもスポットライトを当てているのが特徴です」。初演を観た年配のファンは「懐かしい」と喜び、若い観客も作品のメッセージを受け止めた。「中原先生のファンの方が観に来てくださったのが1番うれしかった」と話す。また、東京では中原淳一の娘さんふたりが観劇、「1幕の途中から父に会えました」と感想を伝えられ、「もう、震えました」。作品のテーマは“美しく生きる”。「自分が本当に好きなものが好きで、流行に流されない。そして、作品を創り出す上で妥協しない姿勢が“美しく生きる”ことかなと考えています。『それいゆ』を作り上げていく上で、妥協せず真摯に自分の弱さや苦手なところと向き合ってやっていくことが、自分でも美しく生きられる瞬間なのではと。すごく尊敬しますし、見習うべきところがたくさんあります」。そんな中原先生と似ている?「全然違いますね(笑)。流行に左右されるし、長いものに巻かれるし(笑)。だから中原先生でなく、ほかのキャラクターに感情移入するのが最初の入り口でした。作品に対する情熱はもちろん持っていますが、特にこだわりはなく、プライベートでは、ふわっと生きているだけです(笑)」。初演を観た人、そして初めて観る人へのメッセージは?「初演をご覧になった方にも、観に来ていただきたいです。前回、いただいたお手紙で1番多かったのが『生き方をもう一度考えようと思いました』とか『生き方を考え直すきっかけになりました』といった内容でした。そう思ってくださった方が今回もう一度観たら、また違うものになるかもしれない。この作品は、その観た時々によって動く感情が違うんじゃないかと思うので。初めての方も、気負いなく観ていただきたいです。今回は小倉と神戸へ。神戸はおしゃれなイメージがありますが、この舞台もすごくおしゃれです。中原先生の作品には、ファッションや絵などキュートなものが多いので、神戸の方に観ていただけるのは、すごくありがたいですし、興味を持っていただけるんじゃないかな。小倉と神戸へ、ファンの方に会いに行きます!」。公演は、4月6日(木)から11日(火)まで東京・サンシャイン劇場にて上演。その後、4月14日(金)・15日(土)は福岡・北九州芸術劇場 中劇場、4月19日(水)から23日(日)まで兵庫・新神戸オリエンタル劇場にて上演。チケットは発売中。取材・文:高橋晴代
2017年03月16日5月13日(土) ・14日(日)に千葉・幕張メッセイベントホールで「L.A. METAL SUMMIT in TOKYO」が開催される。【チケット情報はこちら】今回初開催となる同公演。初日の5月13日(土)にVince Neil of Motley Crue、Cindellera’s Tom Keifer、L.A. GUNS (featuring Phil Lewis, Tracii Guns)、Faster Pussycat。14日(日)にRATT、Sebastian Bach、Slaughter、Enuff’Z’nuffが出演する。また、Vince NeilはスペシャルゲストにL.A. GUNSを迎え、5月9日(火)愛知・Zepp Nagoya、11日(木)に大阪・Zepp Nambaで公演を開催。さらにRATTはスペシャルゲストにSlaughterを迎え、5月10日(水)に愛知・Zepp Nagoya、12日(金)大阪・Zepp Nambaでライブを行う。チケットの一般発売に先がけて、チケットぴあでは現在プレリザーブを実施中。受付は3月26日(日)午後11時59分まで。■L.A. METAL SUMMIT in TOKYO 来日公演日程:5月13日(土) ・14日(日)会場:幕張メッセ幕張イベントホール(千葉県)出演:【5月13日(土) 】Vince Neil of Motley Crue / Cindellera’s Tom Keifer / L.A. GUNS (featuring Phil Lewis, Tracii Guns) / Faster Pussycat(Taime Downe(Vo), Xristian Simon(G), Ace Von Johnson(G), Chad Stewart(Dr))【5月14日(日)】RATT / Sebastian Bach / Slaughter(Mark Slaughter(Vo), Dana Strum(B), Jeff Blando(G), Zoltan Chaney(Dr)) / Enuff’Z’nuff■VINCE NEIL of Motley Crue Special Guest L.A. GUNS 来日公演5月9日(火) Zepp Nagoya(愛知県)5月11日(木) Zepp Namba(大阪府)■RATT Special Guest Slaughter 来日公演5月10日(水)Zepp Nagoya(愛知県)5月12日(金)Zepp Namba(大阪府)
2017年03月16日片岡愛之助が現在、東京・新橋演舞場で上演中の『コメディ・トゥナイト! ローマで起こったおかしな出来事《江戸版》』で初ミュージカルに挑戦中だ。「ずっとミュージカルに出たかった。でもまさか主役でやらせていただけるとは」と語る愛之助に、現在の心境や作品の魅力をきいた。チケット情報はコチラ『コメディ・トゥナイト!』は、『ウエストサイド物語』『太平洋序曲』『スウィーニー・トッド』などを手がけたブロードウェイの生ける伝説、スティーヴン・ソンドハイムの手によるミュージカル。奴隷が自由を手にするのと引換えに、主人の恋を成就させようと奮闘する顛末を面白おかしく描く物語だが、これを今回の日本版では舞台を江戸に、主人公を薬問屋の丁稚に置き換えたドタバタ喜劇として描き出している。上演台本・演出は宮本亜門。愛之助は「僕はミュージカルをやる時には明るくて笑えるものをとお願いしていたんです。一方で亜門さんはソンドハイムさんから『この作品を日本の江戸とかに置き換えたら面白いだろう、亜門、やってみなさいよ』と言われていたらしい。でもこれをちょんまげでやりたがる役者がいないと亜門さんは思っていたところ、僕と組んでコメディ・ミュージカルを…となり『あ、こんなところにいた!』と」上手く歯車がかみ合っての今回の実現となった、と話す。果たして、ブロードウェイ・ミュージカルをお江戸に移し替えた大胆な作品が出来上がったが、その手ごたえは「さすが亜門さん。こだわりぬいて、セリフや歌詞も毎日変更が入っていく。『今までこんなに悩んだ作品はありません』とも仰っていた。それだけ思い入れの強い作品をやらせて頂いて嬉しい」と愛之助。ちなみに妻・藤原紀香も亜門作品でミュージカル初舞台を踏んだ。「亜門さんの舞台では、稽古が始まった時に歌は全部歌えているのが当たり前だと妻に言われて。厳しいなと思ったのですが、実際の稽古に入ったらその理由がわかりました。歌の練習だけを先にやっていたのですが『今まで習ったことを忘れてください』と言われたんです。つまり、完成した上で一度壊す。語りかけるように歌っていくんです。亜門さんからは『適当にと言ったらおかしいけど、頑張りすぎないでください』とダメ出しをもらいました(笑)」。実際、出ずっぱりで体力的にはハードながら「ハッピーに終わるから、まったく重くない。精神的に疲れない」と笑顔だ。「最後には僕、飛んじゃいますからね!? この作品のどの場面で飛ぶわけ!? と思ったんですが。つくづく面白い(笑)。なんでもアリで、難しいことは何ひとつなく、変な人しか出てこない。ストレス発散にもなりますよ」とアピール。4月には大阪でも上演されるが「大阪の方々にも楽しんで頂けるに違いないと自信を持っています。あとは、個性の塊のような共演の皆さんが、アドリブを入れすぎて上演時間が延びすぎないように気をつけないと(笑)」。共演は内博貴、平野綾、ダイアモンド☆ユカイ、ルー大柴、高橋ジョージら。3月28日(火)まで新橋演舞場にて。その後4月2日(日)から25日(火)にかけて大阪松竹座で上演される。チケットは発売中。
2017年03月15日劇団四季のミュージカル『オペラ座の怪人』が、この春、KAAT 神奈川芸術劇場 ホールにて上演される。首都圏での同作品の上演は約4年ぶり。3月10日、その稽古場の様子が報道陣に公開されるとともに、出演予定キャストの佐野正幸、山本紗衣による取材会が開催された。劇団四季『オペラ座の怪人』チケット情報『オペラ座の怪人』はパリ・オペラ座の地下に棲み、歌姫クリスティーヌに恋をする“怪人”の悲しい愛の姿を描くミュージカル。この日の稽古場で披露されたのは3場面で、第一幕の劇中劇『ハンニバル』のリハーサルシーン、クリスティーヌがソプラノで歌い上げる『スィンク・オブ・ミー』、第二幕の名曲『ザ・ポイント・オブ・ノーリターン』のシーンだ。劇団四季では本作の上演を1988年から重ねているだけあり、稽古場とはいえすでにかなりの完成度の高さで、俳優たちは充実の演技を見せる。劇中劇のリハーサルシーンは、巨匠アンドリュー・ロイド=ウェバーによるオペラ風のデコラティブな楽曲も印象的だが、バックステージの慌しい雰囲気も見どころのひとつ。舞台の端に至るまで、俳優たちそれぞれが細かい芝居を見せていて興味深く面白い。演出スーパーバイザーを務める俳優、北澤裕輔も「『ハンニバル』が終わったあとの皆さんの反応、リアクションが素晴らしかったです。引き続き、そのままで」とコメント。また怪人とクリスティーヌのデュエット『ザ・ポイント・オブ・ノーリターン』では、怪人役を長く務めている俳優・佐野正幸が、クリスティーヌに恋焦がれ、また自らの外見にコンプレックスを持つ怪人の苦しい胸のうちを、繊細な演技と迫力の歌声で圧倒していた。取材会ではまず佐野が「今回はやはり、KAATという劇場でやるということが目玉」、山本が「私自身、いま神奈川県に住んでおり、この劇団も横浜の劇団。私の地元でもあり、劇団の地元である神奈川で公演ができるのが楽しみ」と今回の横浜公演への期待をそれぞれ語る。さらに佐野は「今回のキャストは作品経験者が多く、しかも稽古期間がいつもより長い。また、本番ではなかなか見ることのできない、他の人の場面も見られるので、貴重な経験が出来ている」と、万全の体制で横浜公演に向けて準備を重ねていることを明かした。佐野は怪人役を務めるようになってから11年目。「1988年の初演、最初の公演はアンサンブルとして立っていました。その後色々な役を経験して、ファントムとしても11年。僕の劇団四季の人生のほとんどが『オペラ座の怪人』と共にある。昨年1年間は『美女と野獣』の野獣役などを主に演じており、1年間ファントム役からは離れていたので、自分でも今、新鮮に演じられています。1年のあいだに別の役で培った経験が、どう11年目のファントムに出てくるか、僕自身も楽しみにしています」と佐野。劇団四季がお膝元・横浜で、気合い十分に挑む『オペラ座の怪人』、お楽しみに。公演はKAAT 神奈川芸術劇場 ホールにて、3月25日(土)開幕。チケットは発売中。
2017年03月15日赤坂大歌舞伎 新作歌舞伎「夢幻恋双紙 赤目の転生(ゆめまぼろしかこいぞうしあかめのてんせい)」。その4月6日(木)の開幕を前に赤坂氷川神社で公演成功祈願が行われ、中村勘九郎、中村七之助、作・演出の蓬莱竜太をはじめ、出演者の市川猿弥、中村鶴松、中村いてう、中村亀鶴、片岡亀蔵が出席した。赤坂大歌舞伎 チケット情報「赤坂大歌舞伎」5回目にして初の新作歌舞伎としても注目を集めている本作。作・演出は『母と惑星について、および自転する女たちの記録』(2016年)での第20回鶴屋南北戯曲賞受賞も記憶に新しく、勘九郎、七之助と同世代でもある劇作家・蓬莱が務める。成功祈願後に行われた囲み取材で、勘九郎は「赤坂大歌舞伎として成功祈願というものを初めてやらせていただきました。身の引き締まる思いです」と挨拶。現在真っ最中の稽古について蓬莱は「初めて歌舞伎の演出をやらせていただいていますが、劇団のようにみんなが一緒になって作っているという印象で、リラックスして充実した稽古ができています。歌舞伎と現代劇は違うと思って入ったのですが、そういうことをあまり意識しなくていいという空気を作ってくださって。自由に歌舞伎を発想していいんだという風に勘九郎さんも七之助さんも言ってくださるので、その言葉を鵜呑みにしてやっております」。本作が描くのは、男と女の業。愛する歌(七之助)を幸せにするために転生を繰り返す男・太郎を演じる勘九郎は「(今作で描くものが)普遍的だったり日常の会話だったりするので。そこで転生していく男としていろいろな言葉を浴びせられるのは…まあ疲れますね!歌舞伎でも、突拍子もなく殺されるとか自分の子供を身代わりにしたりとかいう感情の苦しさはあるんですけど、(本作のように)日常にあることを言われ続けるというのは、意外とクるものがあります」と古典とは違う感覚を明かす。“恋愛あるある”が描かれたストーリーについて七之助は「世の男性は少なからず体験したことはあるんじゃないかという台詞が散りばめられています。だからこそ表面だけで演じたらペラペラになっちゃう。ひとつ芯を持って掘り下げないと、せっかく蓬莱さんの描いた作品を台無しにしてしまうので、今はその稽古中ですね」。さらに成功祈願を行った赤坂氷川神社が東京三大縁結び神社のひとつであることにかけ「この作品に出合えたことも縁だと思いますし、普段の歌舞伎ではあまり一緒にならない出演者たちが集まっていることも縁。それを大切にしたい」と本作ならではの“縁”を語り、稽古の充実を感じさせた。出演者のこれまでにない姿が見られそうな本作。公演は4月6日(木)から25日(火)まで、東京・TBS赤坂ACTシアターにて。チケットは発売中。取材・文:中川實穗
2017年03月15日5人の天才ギタリストたちによる夢の競演「GENERATION AXE」が、4月3日(月)のZepp Nagoyaを皮切りに、大阪(4月4日(火)Zepp Namba)、東京(4月6日(木)、7日(金)Zepp Tokyo)でライブを開催する。出演するのは、 “No.1奇才ギタリスト”にして、本ツアー開催のきっかけとなるアイデアを出したスティーヴ・ヴァイ。オジー・オズボーンの元ギタリストであり、ブラック・レーベル・ソサイアティのフロントマン。野性味溢れるパワフルなギターを聞かせるザック・ワイルド。その超絶的な早弾きはもはや伝説!クラシカルなフレーズも特長的なイングヴェイ・マルムスティーン。エクストリームのギタリストであり、リズミカルでファンキーなギターを聞かせるヌーノ・ベッテンコート。超絶技巧を誇るプログレッシヴ・メタル・インストゥルメンタル・バンドのアニマルズ・アズ・リーダーズのフロントマン。8弦ギターを操るトーシン・アバシといった、ロック・ファン垂涎の5人だ。昨年開催した全米ツアーでは、各地のロック・ファンを驚愕&興奮させた「GENERATION AXE」。間違いなく日本でも熱狂のライブを繰り広げてくれるはずだ。■GENERATION AXE -A NIGHT OF GUITARS-日程:4月3日(月) 19:00開演会場:Zepp Nagoya(愛知県)料金:2F指定席-20000円(別途ドリンク代必要) / 1Fスタンディング-10000円(整理番号付・別途ドリンク代必要)STEVE VAI (スティーヴ・ヴァイ)Yngwie Malmsteen (イングヴェイ・マルムスティーン)Zakk Wylde (ザック・ワイルド)NUNO BETTENCOURT (ヌーノ・ベッテンコート)Tosin Abasi (トーシン・アバシ)
2017年03月15日元宝塚歌劇星組トップスターで、在団中は誰もが認める芝居・歌・ダンスの三拍子揃った実力派として知られていた北翔海莉。昨年11月に歌劇団を退団した彼女が、ミュージカル『パジャマゲーム』で女優デビューを果たす。演出はイギリスの若き鬼才トム・サザーランド。初タッグを組むふたりに話を訊いた。チケット情報はコチラ英国では名だたる演劇賞を次々と獲得し、今最もエキサイティングな若手演出家と称されているトム。日本でも『タイタニック』『グランドホテル』の2作品を上演。歴史のある作品を、深い脚本の読み込みと丁寧な人物造形から、普遍的でリアルな人間ドラマとして清新に創出し、日本の演劇ファンも一気に注目する存在となった。そのトムが北翔の卓越した技術に惚れこみ実現するのが『パジャマゲーム』だ。「北翔さんが主演した『ガイズ&ドールズ』を映像で観て、素晴らしくて。存在感が圧倒的だったんです。今回のヒロイン・ベイブは強さが必要な役。“あ、この役は北翔さんだ”とすぐにピンと来ました」とトム。物語は、7セント半の賃上げを望むパジャマ工場の労働者と雇用者の闘いと、その中の恋をコミカルに描くもの。北翔が演じるベイブは、労働者側の急先鋒に立つ女性。その役柄に北翔も「21年間、宝塚でズボンしかはいたことがなく、女優として出ることに不安があったのですが、ベイブ役なら今の自分で勝負できるかなと思ったんです。男性と対等に戦える芯の強さが要求されているのかな、と」と、すんなり腑に落ちている様子。ただし「ラブシーンがいっぱいある。今までは男性側の感情しか経験していないから、どんな感じでやればいいのかな(苦笑)」という不安はあるそうだが、そこは「恋に不器用というのはベイブも一緒。怖いと思ったら、その怖さも受け止めて、心を開いて楽しみましょう」とトムがフォロー。「自分が感じる、そのままでいいんですね」と北翔も納得の表情だ。またオリジナル版は伝説の振付家ボブ・フォッシーのデビュー作であることからもわかるように、ダンス満載の作品でもある。中でも『スチーム・ヒート』というナンバーが有名だが、残念ながらベイブのシーンではなく「そこに出られないのが残念! カツラをつけて違う役で出させてもらえませんか!?」と北翔がトムに直訴。その願いが叶うのか定かではないが、トムも「他のシーンもダンス! ダンス!というものになります。新しい北翔さんも引き出します!」とニッコリ。「もうダメだと思うくらい踊りたいし、歌いたい。稽古開始が数か月後というのがもったいない気持ちです」と北翔が言えば、「今、稽古しましょうか(笑)」とトムが返す。どうやら、生来のマジメさと作品への愛情で気が合いそうなふたり。名作『パジャマゲーム』が新たに息づく今秋の公演まで、しばしお待ちを。公演は9月25日(月)から10月15日(日)まで東京・日本青年館ホール、10月19日(木)から29日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。ぴあでは3月21日(火)11:00まで最速先行「いち早プレリザーブ」を受付中。
2017年03月15日世界的に見てもきわめて積極的にマーラーを取り上げ続けている東京都交響楽団。その彼らの今シーズン唯一のマーラーが聴けるのが、桂冠指揮者エリアフ・インバル指揮の《大地の歌》だ(7月16日(日)・17日(月・祝)、東京芸術劇場にて)。都響スペシャル のチケット情報《大地の歌》はマーラー(1860-1911)が48歳の夏に作曲した交響曲。9番目の交響曲だが、ベートーヴェンやブルックナーらが交響曲第9番を書いたあとに死んだジンクスを怖れたマーラーが、あえて番号をつけなかったというエピソードが知られている(結局マーラーも次の交響曲を「第9番」として作曲したあと、未完の第10番を残して世を去ったのはジンクスゆえか)。自作の交響曲の多くに声楽を取り入れ、第8番では壮大なカンタータのような大伽藍を築き上げたマーラーは、ここでも、連作歌曲と交響曲を一体化した異色の交響曲を生み出した。テノール独唱とアルト独唱が交互に歌う全6楽章構成。ドイツ語訳の中国詩集『中国の笛』から採られた歌詞はしばしば、生のはかなさや厭世観を歌った内容だと表現されるが、インバルは言う。「マーラーは自分の人生が終わりに近づいていることを察し、死を受け入れ、永遠に生き続ける来世を願い、この世での幸福、希望、苦労、愛、音楽、創造等、豊かで充実した人生を送れたことを神に感謝しているのです。ノスタルジア、悲しみ、人生との別れ、来世を意識していると考えます」インバルと都響はすでに1994~96年と2012~14年の2回にわたって交響曲全曲ツィクルスを完遂し、日本のマーラー演奏史の金字塔とも言える大きな成果を示している。「マーラーを演奏するに値し、彼の音楽が持つ宇宙をより深く理解するには、私たちは芸術家、人間として成長しなければなりません。都響と聴衆の皆さまは、2回のマーラー・ツィクルスをともに経験し、マーラーの芸術性の理解を高めました。私たちはマーラーのメッセージをより深く理解できると確信しています」(インバル)演奏の成否を大きく左右する声楽陣も強力。ダニエル・キルヒは抒情的で美しい持ち声をベースに、さらにドラマティックなレパートリーも獲得しつつあるテノールで、《大地の歌》にはまさにうってつけ。そして現代を代表するマーラー歌いと言ってもいいアルトのアンナ・ラーション。マーラーを知り尽くした彼女の深く澄んだ声は、作曲家が作品に込めたさまざまな感情を、適切な形で探り当ててくれるに違いない。文:宮本明
2017年03月15日6月3日(土)・4日(日)の2日間、静岡・吉田公園特設ステージで開催される野外フェスティバル、「頂-ITADAKI-2017」の出演アーティスト第3弾が発表された。【チケット情報はこちら】出演が決まったのは、THE BAWDIES、水曜日のカンパネラ、Yogee New Waves、Predawn、七尾旅人の5組。4月1日(土)のチケット一般発売に先駆けて、現在通し入場券と駐車券がセットになったチケットの先着先行を実施。受付は3月15日(水)昼12時から21日(火) 午後11時59分まで。■「頂-ITADAKI-2017」日時:2017年6月3日(土)・4日(日)会場:吉田公園特設ステージ(静岡県)出演:EGO-WRAPPIN’ / toe / EVISBEATSとPUNCH&MIGHTY / never young beach / OKAMOTO’S / THA BLUE HERB / ロバート・グラスパー・エクスペリメント / 渋さ知らズオーケストラ / GOMA & The Jungle Rhythm Section / 高木正勝 / THE BAWDIES / 水曜日のカンパネラ / Yogee New Waves / Predawn / 七尾旅人 / and more
2017年03月14日FM FUJIの人気プログラム「PrizmaX presents “EBi-Dunk!!”」のライブイベントが3月17日(金)、東京・新宿ReNNYにて開催される。PrizmaX presents “EBi-Dunk!!” PREMIUM LIVE チケット情報ダンスボーカルユニット「PrizmaX」(プリズマックス)の5人がゲストを迎え、LIVEやラジオの公開収録を披露。ゲストにはイトヲカシ、コタクラ、The Super Ball、THE BEAT GARDENら注目のアーティストが揃った。メンバーの清水大樹は、デビュー前から親交があるTHE BEAT GARDENのREIをイベントに迎える事に「自分の番組イベントでREIと共演できるなんて楽しみすぎる!しかもラジオ番組の企画も行う予定なので、おもいっきり盛り上げます!」とイベントに向けて抱負を語った。
2017年03月14日村井良大、中川晃教らが出演するミュージカル『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』が4月より東京・シアタークリエほかで上演される。原作はチャールズ・M・シュルツのコミック『ピーナッツ』。誰もが知る人気キャラ、チャーリー・ブラウンやスヌーピーたちが歌いダンスする楽しい作品だが、あなどるなかれ、れっきとしたブロードウェイ産ミュージカルで、しかも今年で誕生から50年という由緒ある作品だ。開幕を約1か月後に控えた3月6日には、“顔寄せ”と呼ばれるキャスト・スタッフが一堂に会する場がもたれ、作品は本格始動。その模様をレポートする。チケット情報はコチラかつて坂本九や小堺一機、市村正親といった名優たちも出演したことのある作品だが、日本では16年ぶりの上演。演出を手掛ける小林香は「コメディ・ミュージカルであり、ずっとニコニコが続く。春爛漫の4月にぴったり」とその魅力を語る。同時に「子ども向けミュージカルなのではと誤解されることが多いのですが、この作品は、かつて子どもだったことのある大人が、大人になった今も忘れたくないと思っているものを、子どもの目を通して伝えているミュージカル。大人になればなるほど、この作品の良さがわかる。子どもも楽しめて、大人も楽しめる作品というのは難しい。手ごわいですが、みんなで一丸となって、心して立ち向かっていきましょう」とカンパニーにはっぱをかけた。小林が「キャストは6人。少人数ですが、才能豊かな、可能性に溢れる皆さんが集まった」と自信を見せる注目のメンバーは、チャーリー・ブラウンに村井良大、ルーシーに高垣彩陽、サリーに田野優花(AKB48)、ライナスに古田一紀、シュローダーに東山光明、そしてスヌーピーに中川晃教。主役の村井は「本当に素敵な作品なので、この6人で力を合わせて、素敵な舞台にしましょう」と意気込みを。また先ごろ、第24回読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞したばかりの中川は「この作品のお話を最初に頂いたとき、真っ先に「あのスヌーピーだよね!?絶対やる!」と言いました。そして集まったこの6人の顔を見て、最高のものが生まれる予感しかありません」と話した。中川の言葉どおり、顔寄せ後に引き続き行われた稽古では、おなじみのキャラクターの可愛らしい日常の喜びや悩みを、キャスト陣が生き生きとした表情で紡ぎ出していく。まだ稽古初期段階で、動きのついていない状態であり、もちろん衣裳もつけていない。だがだんだんと村井の顔がチャーリー・ブラウンの困り顔に、中川の顔がスヌーピーの得意げな顔に見えてくる。ミュージカル界きっての美声・中川の本気の「ワン!」も飛び出した。すでに稽古場は笑顔がたえないハピネスな空間だったが、ここからさらに稽古を重ね、4月には幸せの花束のような作品が登場するのだろう。期待して待とう。公演は4月9日(日)から25日(火)まで東京・シアタークリエにて。その後、福岡、大阪、愛知でも上演される。チケットは発売中。なおチケットぴあ演劇専門サイト「げきぴあ」では本作の稽古場レポートを随時更新予定。
2017年03月14日『オテロ』は圧倒的な作品だ。素晴らしい演奏で接すると、あっという間に2時間余が過ぎ去る。ドラマティックな音楽に吹き飛ばされ、椅子の背にはりついたようになって、呆然としているうちに公演が終わった、そんな経験をさせてくれるオペラはめったにない。『オテロ』は間違いなく、その希少な名作のひとつである。新国立劇場オペラ『オテロ』チケット情報「オペラ王」とも呼ばれるイタリア・オペラの巨匠ジュゼッペ・ヴェルディ(1813ー1901年)は、本作で、彼がめざした音楽とドラマの一体化をきわめた。過去も現在も『オテロ』に名演が目白押しなのは、作品が優れているからに他ならない。原作はシェイクスピアの有名な戯曲『オセロー』。ヴェルディにとってシェイクスピアは「師」だった。彼はシェイクスピアの描いた人間の真実を、人間の普遍的な感情を、心の光と闇をえぐりたいと望んだ。シェイクスピアはヴェルディの神話だった。ほぼ半世紀にわたるオペラ作曲家のキャリアの頂点、74歳!にして書き上げた『オテロ』は、彼が本懐を遂げた作品である。輝かしくも雄弁な音楽で一気呵成に描かれる、英雄の愛と栄光と没落。切なく、愚かで、でもだからこそ愛すべき人間という存在。ヴェルディの音楽はそこに迫り、私たちの胸を打つ。人間とはなにか、という究極の問いとともに。強靭な声と内面的な感情表現が要求されるオペラだけに、キャスティングは簡単ではない。だが今回の新国立劇場公演『オテロ』のキャストはとびきりだ。オテロを歌うカルロ・ヴェントレは、近年本作で絶賛を博しているイタリアのドラマティック・テノール。「服が合うように、オテロ役は今の自分にぴったり」だと抱負を語る。愛妻デスデモナを歌うセレーナ・ファルノッキアは、イタリアが誇るリリックなソプラノで、品格のある声と演技が魅力。ヤーゴ役のウラディーミル・ストヤノフは、世界中の歌劇場でヴェルディのドラマティックなバリトン役にひっぱりだこのスター歌手だ。スタイリッシュな声と劇的な表現力で、説得力のある演唱を繰り広げる。彼らを束ねる指揮は、これもウィーンをはじめ世界中の歌劇場でイタリア・オペラの大作を任されているイタリアの名匠パオロ・カリニャーニ。まさに「役者は揃った!」と言いたくなる豪華な顔ぶれだ。マリオ・マルトーネによる演出は、舞台をヴェネツィアに設定し、50トン!の水を使ってヴェネツィアの運河を再現。迷宮のような街並みとオテロの心の迷宮が重なり合う。人物たちの感情を映し出す「水」の扱いは秀逸で、「愛」と「死」の舞台となる寝室の場面も美しい。新国立劇場が誇る名プロダクションである。4月9日(日)から22日(土)まで、東京・ 新国立劇場 オペラパレスにて。文:加藤浩子
2017年03月13日2015年に上演され、話題になった『デスノート THE MUSICAL』がこの秋、2年ぶりに再演される。原作は社会現象にもなった大ヒットマンガ『DEATH NOTE』。これを豪華キャストと世界レベルのクリエイターの手で制作し、韓国でも上演された日本発信の大作ミュージカルだ。再演も楽しみな中、3月4日・5日には、夜神月(やがみ らいと)役の浦井健治・柿澤勇人(Wキャスト)、L役の小池徹平らメインキャストが集結し、東京・TBS赤坂ACTシアターにて『デスノート THE CONCERT』を開催した。『デスノート THE MUSICAL』チケット情報『デスノート THE MUSICAL』は、個性の強いキャラクターになりきった俳優たちのビジュアル再現度の高さに加え、『ジキル&ハイド』などを手がけたフランク・ワイルドホーンによる楽曲の素晴らしさも人気の要因。その音楽の良さを存分に堪能できるコンサートとあって、チケットは即日完売。劇場には大勢のファンが詰め掛けた。開幕前のステージ上にはスポットライトに照らされた真っ赤なリンゴ。『デスノート』のスリリングでスタイリッシュな世界観が早くも伝わってくる。コンサートは荘厳なエンディング曲『レクイエム』からスタート、続けてテーマ曲とも言えるナンバー『デスノート』を、浦井と柿澤、ふたりのライトが歌い継ぐ。ともにミュージカル界を代表する実力派俳優だが、2年の経験を得てふたりとも、歌声がいっそう力強くなったようだ。その後、弥海砂を演じる唯月ふうかが可愛らしいナンバーで会場を盛り上げ、小池も『ゲームの始まり』でLの決意を高らかに歌い上げる。実際の舞台の衣裳・メイクではないものの、前かがみの姿勢や上目遣いの視線に、好評だった小池のLが蘇った。死神レム役の濱田めぐみは相変わらずの圧巻の歌声。特に海砂を見守る深い愛を歌い上げる『愚かな愛』は、劇場を感動の渦に包み込む。そんな懐かしいメンバーに加え、再演で死神リュークとして参加する石井一孝も、その迫力の歌声とユーモア溢れる存在感でアピール。MCでも「自分はリュークと顔が似ているからこの役が来たのかな」と笑わせた。さらに韓国版のリューク、カン・ホンソクも参戦。鬼気迫るパフォーマンスの後、一転して人柄の良さがにじむにこやかなトークで作品への愛を語った。ワイルドホーンによるメロディアスな音楽を、日本ミュージカル界屈指の歌唱力を持つメンバーが思いいれたっぷりに歌い、さらに実際の舞台では叶わないふたりのライトが同じステージに立つ姿も観られた、豪華なコンサート。新キャストの高橋果鈴(夜神粧裕役)、別所哲也(夜神総一郎役)のビデオメッセージも流され、秋の本公演への期待も大いに高まった。さらには9月に新国立劇場 中劇場で行われる東京公演に先駆け、7月に台湾公演(台中ツアー)が決定したことも発表に。ワールドワイドに展開する日本発の舞台『デスノート THE MUSICAL』に、引き続き注目だ。
2017年03月13日毎回、人気声優陣が参加し新感覚の音楽朗読劇を繰り広げる“シアトリカル・ライブ”の第3弾「シアトリカル・ライブ版 義経千本桜」が5月に上演される。それに先がけ3月4日に原作・脚本・演出を務める藤沢文翁と、音楽監督を務める吉田良一郎(吉田兄弟)によるスペシャルトークショーが行われた。「シアトリカル・ライブ版 義経千本桜」チケット情報イタリアンレストランで開催されたトークショーは、ふたりの“飲み仲間”でもあるレイチェル・チャン(J-waveナビゲーター)が進行。食事とお酒を楽しみながらアットホームな雰囲気の中で行われた。最初の話題は藤沢と吉田の出会いに。作品としては、戦国ブログ型朗読劇「SAMURAI.com 叢雲-MURAKUMO-」(2012年/吉田は音楽で参加)だが、もともと藤沢が吉田兄弟のファンだったことや、そのきっかけなども披露。「口だけのファンじゃない!」と言う藤沢に、吉田も「この場面では吉田兄弟のこの曲がいいとか、こんな風に作りたいとか、注文が詳しくくるんですよ。聴いてるんだなって」と太鼓判。吉田が最初に参加した理由を「朗読劇ということで面白いな、と。和楽器だけでできるということに興味がありました」と明かした。続いてふたりが再共演した本シリーズ第2弾「Relic ~tale of the last ninja」(2016年)の製作秘話に。吉田が音楽監督として「今までにないことを絶対やりたい」と藤沢に提案したことや、「戦闘シーンで三味線がジャンジャカ弾けるのが嬉しかった」と振り返る。今作で再びタッグを組むことについて藤沢は「お互いそれぞれの場所で成長しているので、また違うぶつかり方がしてみたいなと思って。前作は戦闘シーンがたくさんあったんですけど、今作はどちらかというと情緒的なところがある。良さん(=吉田)の作品って心情に訴えるものがあるので、今回はそんな一面を前に出したい」。吉田は「今作の時代に三味線はまだないんですよね。琵琶の時代なので、その難しさを言ったら(藤沢は)『がんばってね』って(笑)。でも僕の得意としている津軽三味線でメロディアスなところを入れていこうかな」と構想を語った。その後もさまざまな話題で盛り上がり、終盤には吉田による津軽三味線の熱い生演奏も!『彩雲』を披露し感動の拍手が沸き上がった。藤沢「今回お見せしいたいのは超絶技巧。良さん率いるバンドのみなさんの超絶技巧、トップレベルの声優による渡合をぜひ生で観ていただけたらなと思います」吉田「日本人だからできる内容、世界に誇れる文化だと改めて感じています。声優さんの声の波動だったり、日本人だからできるストーリー、音楽を改めて感じてほしいなと思います」「シアトリカル・ライブ版 義経千本桜」は5月27日(土)・28(日)、東京・品川ステラボールにて上演。チケットの一般発売は3月25日(土)午前10時より。取材・文:中川實穗
2017年03月13日シンガーソングライターのLOVEが毎年開催してきた音楽イベント「LOVEの今日ここにいるという事」が、今年で6年目を迎えた。チケットの売り上げの一部と会場の募金から福島県相馬市の全小学校に文房具を贈り続け、初めは新一年生だけだった贈り物も、年を重ねるごとに一学年ずつ増やし、ついに今年、全学年の約2,000人の子どもたちに文房具を贈呈。「一年生が六年生になるまで続けよう!」という目標を達成した。【チケット情報はこちら】6年目の節目となった3月1日EXシアター六本木でのイベントは、坂崎幸之助(THE ALFEE)、Chage、中村 中、綾小路 翔(氣志團)、尾崎裕哉ら豪華な出演者が揃った。トップバッターを務めた尾崎は父親ゆずりの説得力ある歌声で『始まりの街』などを披露し、観客を圧倒。Chageは、予定になかった加山雄三の『お嫁においで』をウクレレで披露するなど、観客を喜ばせた。中村はどっしりと安定した歌唱力で代表曲『友達の詩』などを歌い上げ、会場を彼女の色に染め、初のアコースティックイベントという綾小路は勝手の違いに口数が増えながらも、堂々たるロックな歌声を披露。坂崎幸之助はポール・サイモンのインストナンバー『アンジー』などを演奏し、いぶし銀のギターで魅了した。アーティスト同士のセッションも毎年見どころ。LOVEは、恒例のオープニングナンバー『1年生になったら』でChage、中村と共演。やりたい放題のChageと中村のドタバタ劇に会場は大爆笑。尾崎とは美しいハーモニーを披露し、綾小路とは『愛羅武勇』でコラボした。また、坂崎×中村は研ナオコ『窓ガラス』、坂崎×Chage×綾小路はTHE ALFEE『メリーアン』などをカバーし、会場を盛り上げた。トリを務めたLOVEは、イベントテーマ曲『今日ここにいるという事』や、イベントを行うきっかけになった相馬市の少女のことを歌った新曲『はたちのころ』などを披露。今、この場所で音楽をともに楽しめる喜びをかみしめた。そして来年は、福島県相馬市でイベントを開催することを発表。“子どもたちから大人まで楽しめる一日”をテーマに音楽ライブやさまざまなワークショップを予定している。最後は、『今日の日はさようなら』を出演者全員でセッション。観客も一緒に合唱し、会場がひとつになって世代を越えて福島への想いを音楽で届け、幕を閉じた。本イベントは、このあと大阪でも開催。3月18日(土)に大阪・Live House VOXXにて石原正一(漫画朗読人)、スティーヴ エトウ(パーカッショニスト)を迎えて行う。また、今年でソロデビュー10周年を迎えるLOVEは、4月19日(水)ニューアルバム『Pearl』をリリースし、4月25日(火)東京・shimokitazawa GARDEN、4月28日(金)OSAKA MUSEでフルバンドによるワンマンライブを行う。東京公演のチケットは発売中。大阪公演は3月14日(火)午前11時まで先行を実施中。取材・文:門 宏
2017年03月13日シアターコクーンにふたつの特設小劇場が出現。気鋭の演出家:小川絵梨子初めてのシアターコクーンへのアプローチとなる本公演では、シアターコクーン内にそれぞれ通例の舞台仕様とは異なったふたつの小劇場を特設し、近代演劇の先駆者ストリンドベリの二大傑作を連日交互に上演する。1日に2作の稽古を行うタフで情熱的な演出ぶりにキャスト・スタッフも一丸となりその熱意に応えようと、2か月近い稽古期間を駆け抜けいよいよ本番開幕となった。「令嬢ジュリー」/「死の舞踏」チケット情報「今回、シアターコクーンにふたつの小劇場を設けて2作品を交互に上演します。それぞれ男女3人の芝居ですが、「令嬢ジュリー」が若い世代の物語だとすれば、「死の舞踏」は死を意識する成熟世代の物語。直接的なつながりはありませんが、それぞれの男女観の捉え方など、それぞれ異なる舞台空間と共に、その対比を意識しながら両作品を楽しんでいただけたら幸いです」(小川絵梨子コメント)『令嬢ジュリー』に登場するキャスト陣は、小野ゆり子、城田優、伊勢佳世のフレッシュな顔ぶれ。数々のドラマ、舞台で、多くの演出家からその実力を認められてきた小野ゆり子が、高慢な奔放さとガラス細工のような繊細さを併せ持つジュリーを演じる。また、日本のミュージカル界を牽引する存在であり、2016年度読売演劇大賞優秀男優賞にも輝く城田優が、本格的なストレートプレイに真正面から取り組む。階級制度に甘んじながらも屈折した野心を内に秘めた男ジャン役に。ジュリーの対極にあり、この時代の倫理感を投影した料理女クリスティン役を、長年活躍してきた「イキウメ」退団後、最近ではドラマやCMでも活躍中の伊勢佳世が演ずる。一方、『死の舞踏』では、池田成志、神野三鈴のベテランふたりが、「小さな孤島」を舞台に、まるで地獄絵図のような罵り合いを繰り広げながらも別れない夫婦エドガーとアリスとして登場。そこに、久々にアメリカから戻ってきた、夫婦との因縁も深いアリスの従兄弟クルト役として、大人気の演劇ユニット TEAM NACSから音尾琢真が参戦。会話劇とはいえ、まるでボクシングのリングが現れたのかと見紛うほど、騒然とした闘いを繰り広げる。錚々たる演出家たちを唸らせ、演劇界を縦横無尽に駆け抜けてきた池田成志、聖母のような微笑に強靭でしなやかな精神を宿す神野三鈴、 そして、昨今、硬軟さまざまな役柄を演じ注目の音尾琢真が創り出す、どこかダークな笑いにも彩られた不可思議な世界は必見。若い男女の官能的な愛と欲望がもたらすスリリングな心理劇『令嬢ジュリー』と、熟年男女の激しい愛憎の応酬をシニカルなタッチで描いた『死の舞踏』。 全く異なる空間で展開する全く別の作品でありながら、「愛欲と愛憎」それぞれの残像や波動が、不思議なシンクロニシティを生み出す。公演は3月10日(金)から4月1日(土)まで。
2017年03月10日3月25日(土)に大阪・Zepp Osaka Baysideにて開催されるライブイベント『Rocks ForChile』のタイムテーブルが発表された。「Rocks ForChile」チケット情報WEAVER、TRICERATOPS、MANNISH BOYS、go!go!vanillasの順に出演し、トリをストレイテナーが飾る。さらに、開演前のオープニングアクトとして、地元関西のU-20のインディーズアーティストが登場。これらのメインステージに加え、幕間はサブステージでキッズパフォーマンスやお笑いライブが繰り広げられる。イベントタイトルの「ForChile」には“未来の子どもたちへ”という想いが込められており、会場内には、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンがブース出展、収益の一部は同団体を通じて「生きる、育つ、守られる、参加する」の子どもの権利を守るために使用される。チケットは発売中。1000円キャッシュバックのU-20割引や、ファミリーシートなど各種特典があるので、是非チェックして欲しい。
2017年03月10日8月19日(土)・20日(日)に千葉・ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ、大阪・舞洲SONIC PARK(舞洲スポーツアイランド)で行われるSUMMER SONIC 2017の第2弾出演者が発表された。出演が決定したのは、R3HAB(東京公演のみ)、COMMUNIONS、DAYA、JOSE JAMES、HONNE、KEHLANI、LANY、SUNDARA KARMAの8組。また、8月18日(金)に千葉・幕張メッセで開催されるSONICMANIAも新たにOrbitalの出演が決定した。詳細は公式サイトでご確認を。■SUMMER SONIC 2017日程: 8月19日(土)・20日(日)【幕張】開場午前9時 / 開演 11時【大阪】開場午前10時 / 開演 11時会場:ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ(千葉県)・舞洲SONIC PARK(舞洲スポーツアイランド)■SONICMANIA 2017日時:8月18日(金)開場20:00 / 開演22:00会場:幕張メッセ(千葉県)★以下のリンクより「SUMMER SONIC」をお気に入り登録して、チケット情報をGETしよう!
2017年03月10日ライブイベント「タワレコ新宿 IDOL Meeting Vol.2」が4月30日(日)に東京・LIQUIDROOMで開催されることが決定した。【チケット情報はこちら】同イベントは昨年10月にタワーレコード新宿店18周年を記念して初開催。タワーレコード新宿店が『音』へのこだわりを感じ、かつライブに定評のある、オススメアーティストが出演する。ラインナップは、前回も出演したアイドルネッサンス、sora tob sakana、BiSに加え、BELLRING少女ハートから改名したThere There Theres、今回初出演となるDEVIL NO IDの計5組。チケットの一般発売は3月22日(水)午前10時より。なお、一般発売に先がけて、オフィシャル抽選先行を実施。受付は3月9日(木)午後9時から13日(月)午後11時59分まで。■「タワレコ新宿 IDOL Meeting Vol.2」日程:4月30日(日)会場:LIQUIDROOM(東京都)出演:アイドルネッサンス / There There Theres / sora tob sakana / DEVIL NO ID / BiS料金:オールスタンディング 3,800 円(税込)
2017年03月09日シンガーソングライターのななみが、弾き語りLIVE“ギターなんて大嫌い”の第2弾を南青山MANDARAで開催。今回は、ななみの曲の中でも温かい曲を集めた“愛歌”と、哀しい愛を歌った曲を集めた“哀歌”をテーマに、2ステージおこなった。【チケット情報はこちら】ピアノとアコースティックギターというシンプルなセットながら、聴きごたえは十分。ささやくように歌うななみのウィスパーボイスがすっと心に染み込んでいくと、またたくまに観客は引き込まれていった。1stステージの“愛歌”では、最新アルバム『Light in the Darkness』に収録の『これを愛として』や、ファンのリクエストナンバー1になった『僕らの糸』、ライブには欠かせない人気のナンバー『I live for love』などを熱唱。また、小田和正の『ラブ・ストーリーは突然に』などカバー曲も歌い上げた。昨年、naNami名義で『機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096』のエンディングテーマ『Next 2 U』を担当したななみは、「この曲のおかげで“新しい自分”を見つけることができた」とMCで振り返った。それは、ヴォーカリストとして“声”を求められることが多くなってきたということ。今年1月に上演された人気ライトノベルの舞台『デルフィニア戦記』では、イメージソングも担当している。デビューから曲の色に合わせて歌い方を変化させてきた彼女。いろんな歌声を披露することで、その卓越した歌声がみごと花開いたのである。この日のライブでも、美しく透き通った歌声や、どこまでも深く響く歌声、ドキリとするような力強い歌声など、実にさまざまな声で観客を楽しませた。そんな彼女が本領を発揮するように、4月26日には初のカバーアルバム『この歌がいつか誰かの決心になりますように』をリリースすることを発表した。『はじめてのチュウ』『ロマンティックあげるよ』『secret base~君がくれたもの~』など、アニメソングばかりが収録される。誰もが知っている名曲を、どんなカラフルな歌声で聴かせてくれるのか、今から楽しみだ。取材・文:門 宏
2017年03月09日タクフェス春のコメディ祭!『わらいのまち』が、3月30日(木)に開幕する。それに先がけ、本作の舞台である温泉旅館をイメージした「マスコミ御一行様慰労会」が開かれ、作・演出・出演の宅間孝行、永井大、柄本時生、柴田理恵、鈴木杏樹が、集まったマスコミ関係者にお茶と饅頭を配りもてなした。タクフェス春のコメディ祭!「わらいのまち」チケット情報本作は、宅間孝行が主宰の「タクフェス」が立ち上げる新シリーズ「タクフェス春のコメディ祭!」第一作目。笑いに特化したシリーズとなり、今回は2011年に上演された『わらいのまち』を再演する。寂れた田舎町の、寂れた温泉旅館を舞台にしたシチュエーションコメディで、「暗転なし」「転換なし」「ノンストップ」で展開される捧腹絶倒の一幕モノ。宅間の“笑い”の原点となった作品でもある。初舞台から2度目の宅間作品出演となる永井について宅間は「すごく体育会系で一本気でまっすぐで熱くて…、でも一生懸命突っ走っていききるところまでいくとアホになるところもあって。彼の演じる信雄という役も、とにかく町おこしをしたいって一生懸命突っ走るその全力疾走ぶりが最初はアホにしか見えないんですけど。彼もそんな男なんです」と評価。永井も「厳しく教えてもらうことで背筋が伸びる。言っていただけることに愛を感じますし、それに対して応えたいと思います。宅間さんが大好きです」と笑顔。宅間作品は初出演の柄本は「(宅間に言われ)個人的に好きだった言葉は『できねえんだからやれよ』で。その言葉を聞いたときに、この人は信用したいなって思ったんです。そう言っていただけると試せるというか、考えられる。楽しくできてます」。前回に引き続き出演する柴田は「前回の『わらいのまち』で初めて宅間さんの作品に出させていただいて、ぶち抜かれたというか。本当に『面白いもんだな』ってしみじみ思いまして…宅間さんにハマっていったわけです。今回2度目、出させていただいて大変嬉しく思っております」、2度目の舞台出演となる鈴木も「宅間さんの作品に出演させていただくのは初めてなのですが、それ以前に私は宅間孝行さんのファンで、おつくりになる舞台の世界が大好きで。ずっと観させていただいて、まさかそこに自分が立たせてもらえるなんて夢のようです」と熱く語った。宅間は「演劇って堅苦しいとか難しいとか思ってる人はたくさんいらっしゃると思うんですけど、全然そんなことはない。お笑いを観に来ていただくくらいの気持ちで遊びに来ていただきたい!」と呼びかけた。出演者との「ふれあいタイム」や劇中の「写メタイム」もあるという本作は、3月30日(木)から4月12日(水)まで東京グローブ座にて。その後、愛知、兵庫を巡演。取材・文・写真:中川實穗
2017年03月09日1994年に入門した同期、桂吉弥、桂春蝶、桂かい枝が『吉弥・春蝶・かい枝 くしかつの会』を3月29日(水)、大阪・ABCホールで開催する。『くしかつの会』とは、“94年から活動を始めた”ことにちなんで命名した。「吉弥・春蝶・かい枝 くしかつの会」チケット情報吉弥は桂吉朝に入門し、桂米朝の下で内弟子期間を過ごした。春蝶は三代目桂春團治の下へ、かい枝は先代の五代目桂文枝の下へ入門。3人とも上方落語四天王と呼ばれる噺家に育てられた。「師匠から教わったこととか、何となく共通する部分のある3人です。何か一緒にやりたいと話していた数年後、一門や所属事務所の垣根を越えてこういう会をやらせてもらえて。我々3人が今後の上方落語を引っ張っていく存在になれるよう、そこを目指す会だと思っています」とかい枝。現在、東京に拠点を移し、アウェイで上方落語の発展に心血を注いでいる春蝶。東京では今、若手から中堅を中心にした落語ブームが再び起こっている。「東京でやっていて思うのは、上方の落語家は向こうに全然負けていなくて、倍ぐらいの力がある人が多い。でも、残念ながら東京の宣伝力が関西の10倍はあるんです。ということは、力が倍あっても、東京の宣伝力は10倍なので、結果的には5倍負けているんですよね。なので、何とかして大阪でも様々なブームを作っていきたい」と、『くしかつの会』がその先駆けになればと意気込む。ネタは吉弥が「百年目」、春蝶が「芝浜」、かい枝が「三十石夢の通い路」といずれも東西を代表する大ネタだ。春蝶が口演する「芝浜」は東京の噺。それを春蝶は上方から江戸に引っ越してきた魚屋夫婦という設定に置き換えた。「自分の持っている古典の大ネタとして、一番聞いてほしかったもの。上方の噺家が東京の代表的なネタをやったら、こんなふうになるんやでという、大阪のイズムみたいなものも聞いてほしい」と春蝶。一方、「三十石夢の通い路」を演じるかい枝は「ふたりは重厚感のある噺なので、その間をスルスルと行くような、“楽しかったな、面白かったな”と思ってもらえたらと思って」選んだ。ネタ順は当日、舞台上で決定する。ネタの順番によっても聞き応えが異なるだけに、当日が楽しみだ。これからの上方落語界の担い手と嘱望される、名実ともに磐石の3人が集った。新たな時代の潮流をその目でぜひ確かめてほしい。チケットは発売中。
2017年03月09日3月4日から6日のプレビュー公演を経て、7日より「不信~彼女が嘘をつく理由」が東京芸術劇場 シアターイーストにて開幕。公演初日、演出の三谷幸喜をはじめ出演者4人・段田安則、優香、戸田恵子、栗原英雄による会見が開かれた。舞台『不信~彼女が嘘をつく理由』チケット情報三谷「去年一年間大河ドラマをやらせて頂き、やっとホームグラウンドに戻ってきたという感覚です。やったことのないものをやりたいということで、僕は今まで1シチュエーションの舞台をずっと作ってきたのですが、今回は全34幕の作品に挑戦しました。映画を見ているようなスピード感にしたかったので、なるべく舞台転換に時間をかけたくありませんでした。そこをどうやってタイムを0にするかということに苦労しました」段田「三谷さんの作品はこれで5回目くらいだと思いますが、今回は一切笑いなしのサスペンス!シリアスドラマなのですが、なぜかこれまで観た方々はみんな笑っているんです。台本を読むと、(展開が)映像のようになっていて面白く、読み手としても先が気になりました」優香「三谷さんの作品は2度目なんですけど、場面転換がたくさんあるので、出口を間違えたり、自分がどこにいるのかわからなくなったりして大変でした。でも、こんなに素敵な方々とご一緒できて嬉しいです」栗原「三谷さんに「真田丸」で推薦していただいて、また三谷さんにお世話になることになりました。初日を迎えて、緊張しかないです。昨日全部台本が出来上がったので(笑)、ずごく刺激的で面白い経験をさせていただいております。三谷さん、怒ってませんよ(笑)それに柔軟に対応するふたりの先輩や、笑って対応している優香さんてすごいなぁと思っています」戸田「三谷さんのオリジナル作品では9年ぶりに出演することになるそうで、覚えて頂いていてよかったなぁと思います(笑)今回は新しいことに挑戦するということで、まず、役名が皆ないんです。「男1、女1」みたいになっていて。戸惑いながら稽古をしておりましたが、その戸惑いが楽しみに変わるのにはまだ時間がかかるかなぁと思っています。三谷さんは作家としても素晴らしい方ですし、演出力も素晴らしいので、それに乗っかってここまで来られました。素晴らしい役者さん達と共演できてよかったです」今回三谷幸喜が描く新作は「嘘」からはじまる物語。ひとつの小さな嘘が、さらなる嘘を引き起こす。その結末は、誰もが予想できないものになる。コメディなのか、サスペンスなのか、不条理劇か不条理サスペンスコメディなのか、ぜひ劇場でご覧いただきたい。公演は4月30日(日)まで東京芸術劇場 シアターイーストにて。
2017年03月09日3月9日(木)に放送されるFRESH!&ニコニコ生放送「アニメぴあちゃんねる」のゲストは、現在、アジアツアーを開催中、アニメぴあちゃんねる初登場のMay’n。そして3月8日に3rdアルバム『lead』をリリースした鈴木このみが出演する。番組ではふたりのプライベートにまつわるトークを展開。May’nは部屋にある自慢の「カバグッズ」のコレクションの写真を公開。山の様に積まれた多種多様のカバグッズ。なぜカバなのか、なぜ集めてしまうのか、他にはどんなコレクションがあるのかなどを聞く。さらに、「たい焼き親善鯛使」を名乗るほど、たい焼きが大好きな彼女。食べ方のこだわりや、「天然」と「養殖」の見分け方などをレクチャーする。一方、鈴木は現在ハマっているという「銭湯」についてトーク。ハマったきっかけや、持って行くこだわりの持ち物などを話す。さらに、さまざまな口紅の写真を大人っぽいものから季節感のあるものまで披露。また最近、芸能人ならではの悩みがあるという彼女。他の出演者は悩みに答えることができるのか。ゲスト出演時の恒例となっているミニライブも行う。番組恒例のタカオユキのキャラ弁を食べる「タカ弁」のコーナーでは、May’nが試食に初挑戦。番組ではグロ弁などとも呼ばれる弁当ではあるが、May’nはすでにそのことを知っており、「是非食べて見たい」と意気込んでいるとのこと。会員放送では、May’nがデビュー前の写真を公開。歌手を志したきっかけやデビューの経緯など、彼女のアーティスト像に迫る。そのほか、スイーツを賭けて「椅子取りゲーム」などのゲームをレギュラーの高野麻里佳、秦佐和子、タカオユキと行う。なお、番組からMay’nと鈴木このみ、それぞれのサイン入りグッズを視聴者へプレゼント。さらにふたりからビデオコメントも届いているので、下記リンクよりご確認を。■アニメぴあちゃんねる日時:3月9日(木)午後8時~午後10時出演:タカオユキ / 秦佐和子 / 高野麻里佳 / 美濃部達宏ゲスト:May’n / 鈴木このみ
2017年03月08日フランスの劇作家ジャン・ラシーヌがギリシャ神話から着想して創った戯曲『フェードル』。1677年に初演され、「人間精神を扱った最高傑作」と評されている。骨太の古典悲劇だが、ストーリーはわかりやすい。不倫、嫉妬、冤罪と、今にも通じるドロドロ感満載で、生々しい女の業をとことん描く。今回、平岳大が演じるのは、フェードルの義理の息子イッポリット。愛する女性アリシーがいるのに、義理の母のフェードルに恋心を抱かれてしまい、拒絶したことで冤罪の汚名を着せられる。「脚本の印象では純粋でまっすぐな男。若い男という設定でしょうが、42歳の僕がどう演じるのか。アリシー(門脇麦)に愛を告白するシーンでは、まだドキドキできるか心配です。フェードルを演じる大竹(しのぶ)さんを無下にするのも度胸が試されますね(笑)」平は役者を始めた頃から、フェードルはやってみたい作品だったという。「念願でしたが、まさかこの年齢でイッポリットとは、想像もしませんでした。本や朗読劇、映画では触れてきましたが、改めて脚本を読むと、手強い作品です。とにかく台詞が長いし、ここまで長台詞で言い合いするのも初めて。それも緻密な会話劇ではなく、ごつごつしたパワーの塊がぶつかり合う感じ。ラシーヌの脚本でありながら、王道のギリシャ悲劇らしい骨太さが味わえます。日常からは遠い話である分、等身大のリアリティだけでは成立しない。自分の枠を広げて、どこまで大きく演じられるか、新たな挑戦ですね」『フェードル』にかける平の思いは強く、公演半年前に、すでに台詞を覚えていた。「怖いんですよ。多分、『フェードル』は今までの役者人生の経験全てをぶつけても、足りない。そのぐらい大変な作品です。全力を出し切って、台詞ひとつひとつを体に入れて向き合わないと。台詞はまず小さな手帳に書き写して、それを見ながら電車の中やランニング中にぶつぶつ言って覚えています」こういったギリシャ悲劇やシェイクスピアのような作品は、父・平幹二朗が得意だったが、意識することはあるのだろうか。「真似ていると言われたくないなぁ(笑)。絶対に似ていると言われるでしょ?もちろんご覧になる方が楽しんでいただければ、それも嬉しいことなのですが。確かに僕は長年、父の舞台を観てきたので、自分の中に無意識に影響を受けている部分があると思います。でも安易にそれを頼らず、自分ならではの今の時代のギリシャ悲劇、スケールの大きさの表現に取り組みたいです」公演は4月8日(土)から30日(日)まで東京・シアターコクーンにて。その後、新潟、愛知、兵庫を巡演。取材・文/三浦真紀
2017年03月08日ダニエル・キイスの同名小説が原作のミュージカル『アルジャーノンに花束を』が3月2日に開幕。それに先がけ公開ゲネプロと囲み取材が行われ、主演の矢田悠祐、水夏希が登壇した。ミュージカル『アルジャーノンに花束を』チケット情報原作は1959年に発表された名作小説。世界3か国で映画化され、日本でも2度テレビドラマ化されている。ミュージカル版は、2006年に浦井健治主演で日本初演され、2014年にも同じく浦井主演で再演。今作でキャストが一新され、矢田が自身初となる主演に抜擢された。脚本・作詞・演出は、矢田が出演したミュージカル『王家の紋章』(2016年)の荻田浩一が初演から手掛けている。物語は、32歳になっても幼児なみの知能しかないチャーリィ・ゴードン(矢田)に、ある話が舞い込むことから始まる。それは、大学の先生が「頭を良くしてくれる」というものだった。この申し出に飛びついた彼は、白ネズミのアルジャーノン(長澤風海)を競争相手に連日検査を受ける事に。やがて手術によりチャーリィは天才に変貌したが――。ゲネプロ前に行われた囲み取材で、初主演の心境を聞かれた矢田は「正直どうなるかわからなくて。終わったときにどういう気持ちになるんだろうなっていうのが今の心境です」と緊張の滲む発言。本作の魅力について「SFなんですけどリアリティがあって、どの瞬間もどの関係も誰もが体験したことがあるようなエピソードが詰まっています。身につまされたり、嬉しかったり、悲しかったり、励まされたり…その瞬間瞬間が一人ひとりのお客さまの心を揺さぶる」と水。自身の役柄について矢田は「シーンによって全然違う人になった気分。すごいスピードでどんどん階段を上っていくので、その成長の段階や心の動きに自分が追いつかないときがあって。そこに食らいついていくのが今も大変です」。前作との違いを問われ「演じる人間が違うし、荻田さんは演じる人の個性に合わせて演出をしてくださるので、自然と違う形になってるかなと思います」(矢田)と話した。幕が開き、幼児並みの知能のチャーリィとして登場した矢田は、ピュアな魅力を纏い美しい歌声で物語の世界に誘い込む。全てひらがなで話していたような言葉は、知能が高まるにつれ少しずつ漢字が混じって聞こえ、あっという間に容易に理解できない言葉になる。しかし、言葉の成長スピードに追い付けない情緒面の成長。そんな特殊な状況にあるチャーリィの戸惑いや苦しさを、矢田の芝居と歌が一つひとつ真っ直ぐに届けた。アルジャーノンが踊る美しい世界に登場人物の生々しい感情が浮かび上がる本作は、3月12日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場、3月16日(木)に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演。取材・文:中川實穗
2017年03月07日