チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (159/342)
この秋に開場20周年を控える新国立劇場で、新制作上演のドニゼッティ『ルチア』(3月14日初日)の制作発表会見が行なわれた。「久しぶりのベルカント・オペラ。キャスティングには相当力を入れた」と芸術監督の飯守泰次郎も意気込むように、指揮者、演出含め、充実布陣が整った注目公演だ。新国立劇場オペラ『ルチア』チケット情報『ルチア』は、19世紀前半に隆盛した、技巧的な歌唱法を駆使する「ベルカント・オペラ」の最高傑作。敵対する一族の当主エドガルドと愛し合うルチアは、兄エンリーコの策略によってその仲を引き裂かれ、別の男との政略結婚を強要される。その婚礼の夜、悲しみのあまり精神に異常をきたしたルチアは新郎を刺し殺し、自らも息絶える…。最大の見どころは錯乱したルチアの歌う「狂乱の場」だ。十数分に及ぶ長丁場にコロラトゥーラの歌唱技術が最高度に散りばめられ、ルチア歌手の真価が問われる。今回この難役を歌うのが、「ベルカントの新女王」の呼び声も高いオルガ・ペレチャッコ=マリオッティ。ペーザロのロッシーニ音楽祭をはじめベルカント・オペラで高い評価を得て、現在欧米の歌劇場で引っ張りだこ。スター街道をばく進中の美貌のソプラノだ。2010年にラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンで来日しているが、彼女の躍進が始まったのがちょうどその頃から。今や最も注目されるソプラノとして帰ってきた彼女の出演は、今シーズンの新国立劇場の目玉のひとつと言っていい。「大好きな日本で、新しいルチアを作り上げることができて大変うれしい。劇場も完璧。初日にお会いしましょう!」と流暢なイタリア語で語った。圧倒的な「狂乱の場」にどうしても話題が集中しがちだが、オペラの最後に、物語を完結させる重要なアリアが与えられたエドガルド役のリリック・テノール、イスマエル・ジョルディ、憎まれ役としての強い存在感が必要なエンリーコ役のバリトン、アルトゥール・ルチンスキーも、同役を得意とする実力派。オペラ通なら特に、「ベルカント・オペラの大使」を自認する指揮者ジャンパオロ・ビザンティのタクトにも注目。会見でも「ベルカント・オペラは往々にして表面的にしか理解されていない」と止まらない熱弁をふるった「ベルカント愛」が、その真の姿を引き出してくれるにちがいない。演出はモンテカルロ歌劇場総監督のジャン=ルイ・グリンダ。新国立劇場オペラ『ルチア』は3月14日(火)・18日(土)・20日(月・祝)・23日(木)・26日(日)の5公演。取材・文:宮本明
2017年03月07日アイルランドの女性グループ、ケルティック・ウーマンが6年ぶりの来日公演を、9月12日(火)・13日(水)に東京・Bunkamuraオーチャードホール、15日(金)に大阪・NHK大阪ホールで開催することが決定した。【チケット情報はこちら】ケルティック・ウーマンは2004年に結成。2005年にリリースした1stアルバム『ケルティック・ウーマン』がビルボードのワールド・ミュージック・チャートで1位を獲得。その後81週にわたり首位をキープし、一躍世界にその名を轟かせた。これまで1000万枚を超えるCD・DVDセールスを記録しており、4月12日(水)にはアルバム『ヴォイセズ・オブ・エンジェルズ』の発売が決定している。来日公演のチケット一般発売は5月20日(土)より。なお、一般発売に先がけて、チケットぴあでは3月25日(土)昼12時よりプリセールを実施。■Celtic Woman VOICES OF ANGELS9月12日(火) Bunkamuraオーチャードホール(東京都) 開場 18:00 / 開演 19:009月13日(水) Bunkamuraオーチャードホール(東京都) 開場 18:00 / 開演 19:009月15日(金) NHK大阪ホール(大阪府) 開場 18:00 / 開演 19:00★★以下のリンクより「ケルティック・ウーマン」をお気に入り登録して、情報をゲット!
2017年03月07日東京・浅草の新劇場「浅草九劇」のこけら落とし公演 ベッド&メイキングス第5回公演『あたらしいエクスプロージョン』が3月3日(金)に開幕。その初日公演を取材した。ベッド&メイキングス第5回公演『あたらしいエクスプロージョン』チケット情報本作は、レプロエンターテイメント創立25周年プロジェクトとして生まれた、劇場とホテルと飲食店の複合施設「浅草九倶楽部(アサクサココノクラブ)」内の劇場「浅草九劇」の?落とし公演第1弾。俳優・富岡晃一郎と脚本家・演出家の福原充則とによる劇団「ベッド&メイキングス」の第5回公演として、客演に八嶋智人、川島海荷、町田マリー、大鶴佐助、山本亨を迎え、邦画界初のキスシーンにまつわる物語(フィクション)をコミカルに描く。物語の舞台は終戦直後の日本。焼け野原から立ち上がろうと歯を食いしばる市井の人々の中に、新しい映画を撮るために奔走する映画屋がいた。彼が撮ろうとしているのは“邦画初”のキスシーン。当時は秘め事、芸者遊びの枠の中で語られてきた「口づけ」の時代。それを恋人たちの愛の証「キス」として浸透させ、この国により多くの「愛」のきっかけを作ったのは映画だったのだ。そんな映画を撮るにあたり、“邦画初”の肩書きを狙う映画屋たち、キスによってアメリカ文化を浸透させようとしたGHQ、市井の人々の思惑が絡み合っていく――。一般席数95席という小劇場ならではのギュッと詰まった空間で繰り広げられるパワフルな6人芝居。中でも舞台は2作目という川島は今までにない大胆な役で、新しい顔を見せる。また、ふたつの物語が並行して進む本作はキャストが複数役を演じているが、同じ人とは一瞬気付かないほどの鮮やかな演じ分けが楽しい。舞台上で衣裳を着たり脱いだりしながら役をスイッチする芝居は舞台ならではのもの。演出面でも、客席との距離が数十センチの小さな花道を活用したり、空間のサイズ感を利用して懐中電灯を照明にしたり、雨のシーンで八嶋が不自然な動きで客席に水を飛ばしたり…新たな劇場の魅力が伝わる場面もたっぷり。テンポよく進むストーリーは笑いも満載ながら、多くの人が亡くなった戦争の直後で「映画を撮りたい」と突き進んだ登場人物たちの想いや決意が、今まさに演劇を楽しんでいる自分たちの心に真っ直ぐに届く。新たに劇場が誕生することの幸せをかみしめる作品だと感じた。また、この日は川島の23歳の誕生日&八嶋の結婚記念日。カーテンコールでキャストや観客に祝福され、川島は「この舞台から23歳が始まります。ぶっ飛んだことをやらせてもらってありがたいです(笑)。23歳の川島はパワフルでいきます!」と挨拶。劇場初の公演は和やかに幕を閉じた。公演は3月21日(火)まで、東京・浅草九劇にて上演中。取材・文:中川實穗
2017年03月07日世界最高峰のサイエンステクノロジーによる、新たな体験型ライブエンターテイメント“DINOSAUR LIVE「DINO SAFARI」”がゴールデンウィークをまたぐ4月26日(水)から5月6日(土)までの期間、東京・渋谷ヒカリエ9F ヒカリエホールAにて開催される。DINOSAUR LIVE「DINO SAFARI」恐竜ライブ ディノサファリ チケット情報本公演は、リアルな自立二足歩行恐竜“DINO-TRONICS”が観客の目の前で自由に歩き回り、尻尾を自在に動かし、吠え、咬みつこうと迫ってくる、まさに恐竜の世界に自分自身が立っているかのような体験ができる世界初のリアル「恐竜サファリ」プロジェクトだ。恐竜にはON-ART社(東京都東久留米市)が10年以上の歳月をかけて開発した「恐竜型メカニカルスーツ」を用い、想像をはるかに超えた恐竜そのものの動きを精巧に再現、圧倒的な特殊パフォーマンスで観客を魅了する。子どもから大人まで、年齢や世代問わず常に人気を誇る恐竜。今回はON-ART社から既に発表済みのジュラ紀の覇者・アロサウルス(全長6.4m)、恐竜映画でもお馴染みのラプトル(全長4.8m)、言わずと知れた史上最強の肉食恐竜・ティラノサウルス(全長8..0m)に加え、福井県で発掘され、肉食恐竜として日本で初めて全身骨格が復元されたフクイラプトル(全長5.5m)、植物食恐竜の代名詞、トリケラトプス(全長6.5m)が本公演初登場となる。これらの恐竜たちがサファリガイドやレンジャー隊員に扮した出演者と迫力のパフォーマンスを繰り広げる。オフィシャルサポーターとしてパックンマックンの就任も決定。案内人として本公演をより一層盛り上げる。今年のゴールデンウィークは渋谷で恐竜たちと驚きの体験を味わってみては。チケットぴあでは現在プリセールを受付中。
2017年03月07日TEEN×TEEN THEATER「初恋モンスター」が3月3日に開幕。それに先がけ公開ゲネプロ及び囲み取材が行われた。TEEN×TEEN THEATER『初恋モンスター』チケット情報原作は、月刊誌『ARIA』(講談社)で連載の同名漫画(作:日吉丸 晃)。世間知らずのお嬢様高校生・二階堂夏歩と、外見は長身イケメン青年の小学5年生・高橋奏の恋愛を描くハイテンションラブコメディ。ゲネプロ前に行われた囲み取材の冒頭では高橋奏(荒牧慶彦)が作文を披露。「ぼくの予想だと大成功すると思います。なぜかというと1か月くらいすごく練習をけっこうがんばったので、今日もみんなとがんばれると思うからです」など小学生らしい文章を読み上げた。脚本・演出の川尻恵太(SUGARBOY)は「荒牧くんの“初”座長公演、シェーンとゆうたろうくんは“初”舞台、『初恋モンスター』という“初”がついたタイトルと、初ものづくしです。個性豊かなメンバーで、見た目でも楽しめる、設定でも楽しめる、ストーリーでも楽しめる、歌や踊りもありますし、すべての面でどの角度からも楽しんでいただける。円形舞台ですし360度全方位な作品だと思っております」。自身の役柄について荒牧は「最初は恋だと思ってなかった気持ちがどんどん夏歩に向いていく。甘酢っぱい“初恋”という感情の変化とか、小学生ならではの表し方とか、僕は奏の成長ストーリーだと思っていますので、そこが見どころです」、野口一男役のシェーンは「女装した耕太に恋しちゃうところにカズの性格が出てくると思います」、篠原耕太役のゆうたろうは「女装シーンはぜひ、まばたきしないで見てほしいです!」。登場人物はそれぞれ強烈だが、ベースにあるのは外見も中身もイケメンな男の子とコンプレックスのある女の子の恋という少女漫画の王道ともいえるストーリー。ただそのイケメンが“小学生男子”ということで、素敵な告白シーン直後に彼女のためにピアニカを熱く演奏したり、恋の行方をフラフープ200回転への挑戦にあずけたり…投げられた球は小学生的発想を経由し、予想もつかない方に飛んでいく。そんな漫画ならではとも言えるぶっ飛んだ表現が、芝居、歌、ダンスで鮮やかに再現されていて驚いた。小学生役キャスト達の小5男子ぶりは圧倒的でそれ故笑える要素もたっぷりだが、その中でも、奏の素直さゆえの甘い言動に悶絶させられたり、子供ならではのピュアでシンプルな想いにハッとさせられたりと、2時間の間に色とりどりの感情が味わえて楽しい。細部までこだわられた世界にギュッと詰めこまれた笑い、ときめき、真理、おバカな下ネタ、そして大きな愛が「初恋モンスター」の魅力をポップにみせてくれた。公演は3月12日(日)まで東京・品川プリンスホテル クラブeXにて。撮影・取材・文:中川實穗
2017年03月06日3月2日、ぴあ株式会社と舞台芸術集団地下空港による共同公演『サファリング・ザ・ナイト』の幕が開いた。<移動参加型演劇>と銘打ち、観客はいくつかのグループに分かれ、会場内を移動しながら物語の世界に入り込む。CoRich舞台芸術まつり!2016春にて準グランプリ&制作賞をW受賞した実力派、地下空港がおくる、新時代の演劇体験だ。移動参加型演劇『サファリング・ザ・ナイト』チケット情報物語の舞台は、2045年の近未来。世界は、オベロンとタイタニアというふたつの巨大AI(人工知能)企業体に支配されつつあった。そのふたつのAIが統合することになるが、それは人間にとっての幸福、もしくは不幸の始まりでもあった……。シェイクスピアの喜劇『夏の夜の夢』を下敷きに、人工知能が成熟した世界での、人間の幸せについて観客とともに考える。大きな魅力は、人によって体験する物語がまったく違うことだ。まず観客はチケット購入段階で<オベロンゲート>と<タイタニアゲート>を選択することになり、別の会場に入る。その後グループに分かれ特設会場内を移動するが、そのグループごとに移動ルートが異なるのだ。屋外、ビル内、非常階段……行く先々で、様々な人と出会う。終演後、観客同士で「そっちのグループはどこに行った?」「えっ、そのエピソード知らない!」と盛り上がる姿が見られた。さらに、今作は<参加型>である。参加者は2045年の住人として、ある試験を受けなければならない。サイリウムのブレスレットを身に着け、登場人物のひとりとなる。時には作品世界の人物から質問を受け、会話をすることもある。また、移動中はスマートフォンを用いる。事前に専用のアプリをダウンロードし、移動しながらQRコードを読み込んだり、メッセージを受信したりする。もちろんスマートフォンがなくても楽しめるようになっている。しかし、ふだん使っている自分の携帯電話が作品世界と繋がっていると、まるで本当にAIが氾濫した近未来の登場人物になったような感覚になる。まるでSF映画やゲームのようだ。AIをテーマにし、スマートフォンやプロジェクションマッピングを使い、衣装も近未来的。しかしゲームなどと違い、総勢30名をこえる役者たちがナマの感覚を与える。彼らの息づかいが、そこはヴァーチャルリアリティの空間ではなく生きた人間の世界なのだ、と実感させてくれる。上演時間2時間15分。参加者はその世界に住むひとりとして、一夜を過ごす。それはシェイクスピアの『夏の夜の夢』のように、ある夜の夢のような不思議な感覚を残すだろう。公演は3月12日(日)まで、東京墨田区のすみだパークスタジオ特設会場にて。チケットは各公演の前日までぴあで発売中。取材・文:河野桃子
2017年03月06日昨年11月に宝塚歌劇団を退団した元星組トップスター北翔海莉が主演を務める舞台、ミュージカル・コメディ『パジャマゲーム』の記者懇親会が2月27日、大阪市内で行われ、北翔と共に演出家トム・サザーランドが作品にかける思いを語った。ミュージカル・コメディ「パジャマゲーム」チケット情報本作は1954年にブロードウェイで初演され、トニー賞最優秀作品賞などを受賞。振付家ボブ・フォッシーが初めて振付を手掛けた作品としても有名で、1957年には映画化、ブロードウェイやイギリス・ウエストエンドでも再演が重ねられている名作のひとつ。アメリカのパジャマ工場を舞台に、7セント半の賃上げを望む労働者と雇用者の闘いと恋模様を絡めて、コミカルに描いた作品だ。女優として初舞台となる北翔は「自分が女優としてデビューすることよりも、トム・サザーランドさんが演出される『パジャマゲーム』に参加できることに喜びを感じています」と期待を表す。そして、演じる苦情処理係のベイブについては「仕事に命をかけて、男性と対等に闘ったり、工場の仲間を守ろうという正義感がある女性。それでいて、恋に対しては不器用。男役を21年間やってきた私にぴったりの役かなと思っています。相手役の新納さんに身を任せて、リードしないように気を付けたいですね(笑)」と笑う。トムはそんな北翔の魅力を「パフォーマンスがとてもユニークで、声もダンスのテクニックも素晴らしい。本当にパーフェクトなベイブが出来上がるんじゃないかと期待しています。男性と対等に闘うキャラクターという点でも、世界中で北翔さんほどぴったりな人はいないと思う」と、絶賛。その言葉を受けて北翔は「自分では気付いていない新たな引き出しを、トムさんはじめ共演者の方が引き出してくださると思うので、とにかく身を委ねて新しい北翔海莉をお見せしたいです」と、語った。また、初演から60年以上経つ作品だが、その魅力について北翔は「『スチーム・ヒート』というナンバーが有名ですが、他にも耳にしたことがあるような曲が何曲もありますし、衝撃を受けるようなダンスシーンもある。こんなにも歌って踊って、それでいて日常で起こるストーリーだからこそ感情移入してもらえると思います」とコメントし、「宝塚在団中にも出演したドラマシティの舞台に、卒業後も、立たせていただけるのはすごくうれしく思いますし、関西のお客様に元気で明るいコメディミュージカルを楽しんでいただけるように精進してまいりたいと思います」と意気込みを語った。公演は、9月25日(月)から10月15日(日)まで東京・日本青年館ホール、10月19日(木)から29日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。チケットは5月27日(土)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、3月15日(水)11:00より最速抽選先行(いち早プレリザーブ)の受付開始。取材・文:黒石悦子
2017年03月06日3月4日、演劇集団キャラメルボックス『鍵泥棒のメソッド』終演後に、原作映画の監督である内田けんじを迎えたトークイベント「鍵泥棒のメソッドのメリット」が開催された。初演、再演ともに出演している岡田達也司会のもと、脚本・演出の成井豊、2014年の初演に出演した多田直人、今回ゲストとして参加している久保田秀敏が登壇。5人それぞれの作品に対する思いなどが語られ、大いに盛り上がった。キャラメルボックス『鍵泥棒のメソッド』チケット情報この日に行われた公演は、キャラメルボックス31年の歴史の中でも初めての試みとなる「新人抜擢ステージ」。物語の主軸となるふたりを入団3年目の若手が演じるというチャレンジングなものだった。内田は「自分の子どもである作品が成井さんと結婚して、かわいい孫が生まれたよう。だから『何をやってもかわいい』というおじいちゃんのような気持ちで見ていました」と人一倍楽しんだ様子。それを受けて多田が「身内ながら、メンバーがみんな助け合って演じているのがいいなと思う」、岡田も「ドキュメンタリーな部分も見せていくのが劇団の強み」と話す。ゲストの久保田は「キャラメルボックスはセリフ回しがとにかく速い。最初はついていくのに必死でした」と告白すると、成井が「劇団をはじめて10年くらいは、たっぷり演技する力がないから速くなってしまっていた。それからゆっくりやってももつようになってきたけれど、今映像を見ると『遅い!』と思ってしまう」と、あえてテンポを速くして密度を上げていると明かす。『鍵泥棒のメソッド』も、初演に比べると5分ほど短縮されているという。内田が「自分が描いたキャラクターにぴったりすぎてはつまらない。自分でも『この人がやったらどうなっちゃうんだろう?』とワクワクするような人を選ぶようにしている」というキャスティングのコツを明かすと、成井がすかさず「内田さんは日本の芸能界全員の中から選べるからいいですよ! うちは劇団員の中からなんとか選ばないといけないんですから」と言い、会場はその日いちばんの爆笑に。とはいえ、成井も「わりと合っている役と、そうでもない役を交互に演じてもらうようにしている」「ベテランにこそ楽できない役を与える」と、劇団ならではのキャスティングの秘訣を語っていた。キャラメルボックスにとって、映画を原作とした舞台は初めてのこと。岡田や多田は初演時、「どうやって演じるべきか、映画を穴があくほど観ました」と振り返る。さらに多田が「行き着いた先は顔芸でした」と笑いを誘う。その顔芸は再演の畑中智行にも受け継がれているのだとか。さらに岡田が「千秋楽に向けて、ひとつでも笑いを増やしていけたら」と意欲を見せた。原作者も太鼓判をおす舞台版『鍵泥棒のメソッド』は、今後さらに面白さを増していきそうだ。東京公演は3月12日(日)まで。3月18日(土)から20日(月・祝)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。取材・文/釣木文恵
2017年03月06日4月16日(日)に東京・品川プリンスホテルクラブeXでライブイベント「ぴあ presents STAND ALONE Vol.4 supported by uP!!!」の開催が決定した。【チケット情報はこちら】アーティストがひとりで360度客席に囲まれたステージに立ち、ライブを行う「STAND ALONE」。第1回は山中さわお(the pillows)とホリエアツシ(ストレイテナー)。第2回は大木伸夫(ACIDMAN)とTAKUMA(10-FEET)。第3回はYO-KING(真心ブラザーズ)と峯田和伸(銀杏BOYZ)というラインナップで開催。4回目の開催となる今回は、今年3月にアルバムをリリースしたHYから、ボーカリストの新里英之。2009年にデビューした3ピース・ピアノロックバンド、WEAVERの杉本雄治が出演。チケットの一般発売は4月2日(日)より。なお、一般発売に先がけて、現在エンタメサイト「uP!!!」では先行を実施中。■ぴあ presents STAND ALONE Vol.4 supported by uP!!!4月16日(日)クラブeX(東京都)出演:新里英之(HY) / 杉本雄治(WEAVER)
2017年03月06日映画『アナと雪の女王』のエルサ役で知られるアメリカのミュージカル女優、イディナ・メンゼルが3月にジャパンツアーを開催。同ツアーの東京公演にスペシャルゲストとして、俳優、井上芳雄の出演が決定した。【チケット情報はこちら】井上は東京藝術大学音楽学部声楽科在学中の2000年に、舞台『エリザベート』の皇太子ルドルフ役でデビュー。以後、数々の作品に主演。ミュージカルを中心に活躍しながらも、ストレートプレイ、音楽活動、映像にも活動の幅を広げている。今年はNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』に出演、3月に『トニー賞コンサート in TOKYO』、5月にミュージカル『グレート・ギャツビー』に出演予定。イディナ・メンゼルは1996年にミュージカル『レント』でブロードウェイデビュー。空前のヒットを記録したディズニー映画『アナと雪の女王』英語版で”雪の女王”エルサ役を務め、自らが歌った主題歌『Let It Go』で2014年のアカデミー賞最優秀主題歌賞を受賞。その年の12月31日にはNHK『紅白歌合戦』にNYから衛星中継で出演。2015年2月には米国NFLスーパーボウルで国家斉唱を行い、6月に待望の初来日公演を行った。日米ミュージカルスター、夢の競演は4月1日(土)に東京・日本武道館にて。公演オフィシャルページでは、井上のコメント映像を公開中。気になる方はご確認を。チケットは発売中。■イディナ・メンゼルジャパン・ツアー 20173月29日(水)フェスティバルホール(大阪府)3月30日(木)名古屋市公会堂(愛知県)4月1日(土)日本武道館(東京都)
2017年03月06日1987年の帝劇日本初演以来、30周年となる『レ・ミゼラブル』の制作発表記者会見が帝国劇場で行われた。オーディエンス800人と記者たちが見守る中、まず橋本じゅんと鈴木ほのか、アンサンブル48名が「宿屋の主人の歌」で場を盛り上げる。その後、男性アンサンブル&女性アンサンブル、子役キャストをひとりひとり役名とともに紹介。そしてプリンシパルが登場し、意気込みを語った。ミュージカル『レ・ミゼラブル』チケット情報特別ゲストとして登場したのは、1987年日本初演のオリジナルキャスト、エポニーヌ役の島田歌穂。「帝劇のこの舞台に立たせていただくと、初演初日の幸せな緊張感とカーテンコールの大感動が一気に蘇ってきて感無量です。レミゼとの出会いは生涯の宝物。40周年、50周年に向かって、どこまでも大きな感動の輪を広げ続けてください」(島田)。6月11日(日)~17日(土)は日本30周年スペシャルウィークとして、特別カーテンコールがあり、歴代のキャストや海外ゲストが登場するという嬉しい発表も!キャストの質疑応答では、作品の魅力について問われると、「まず音楽。スコアが深く、台本を読み、映画を読んでいるような気持ちに。原作数巻を3時間に濃縮している、その濃厚さを食らう感じはクセになるのでは?」(吉原光夫)。「一気に作品世界に誘う音楽。またユゴーのメッセージ、蔑まれた弱き者たちに焦点を当てた点はいつの時代も共感できると思います。登場人物誰かしらに感情移入できますし、キャストが変わればまた新たな発見がある」(福井晶一)。「ドラマと音楽。中でも、最後、バルジャンが天に召されるシーンの『誰かを愛することは神様のおそばにいることだ』という台詞には、全ての登場人物の魅力が込められていると思います」(ヤン・ジュンモ)。「主役は民衆で、実はアンサンブルの皆さんが主役。「民衆の歌」を力強く歌ってくださることで、私たちは生きることの素晴らしさを感じられます。生きるというテーマ、そして愛なくして生きることは成立しないと教えてくれます」(森公美子)。またコゼットとして初出演となる生田絵梨花は、稽古の感想を聞かれ、「すごい迫力で、鳥肌が立つぐらいの素晴らしい歌声が集まっています。私もそこにしっかり乗っていけるように頑張ります」と語った。歌唱披露では、まずは新キャストがレ・ミゼラブルの数々の名曲をパフォーマス。皆、役にハマる美声で、堂々とした歌いっぷり。最後には全員で「ワン・デイ・モア」。30周年にふさわしい。ダイナミックな多重唱に引き込まれ、心が躍った。ああ、幸せなレミゼの季節がもうすぐやってくる!『レ・ミゼラブル』は2017年5月25日(木)から7月17日(月・祝)まで、東京・帝国劇場にて。プレビュー公演5月21日(日)から24日(水)まで、日本初演30周年スペシャルウィーク6月11日(日)から17日(土)まで。全国ツアー公演あり。取材・文/三浦真紀
2017年03月06日吹奏楽に取り組む教師と生徒たちの姿を活き活きと描く、笑いと感動の舞台「熱血!ブラバン少女。」が3月4日(土)、博多座で開幕する。【チケット情報はこちら】2014年2月に発売され、オリコン週間チャート・クラシック部門5週連続1位、3万枚を越えるヒットを記録したCD『熱血!ブラバン少女。』(福岡・精華女子高等学校吹奏楽部演奏)をモチーフに、オリジナルの脚本で初の舞台化。主演は、今や全国区の人気者であり、俳優としての才能も開花させている博多華丸。作品のモデルとなった精華女子高等学校吹奏楽部がゲスト出演して生演奏することも大きな話題だ。その開幕を前に公開舞台稽古と、出演者による囲み取材が行なわれた。2015年上演の『めんたいぴりり~博多座版~』に続き、2度めの座長となる華丸。「自分には博多のおいしゃんしか演じられん」と言いながら、その存在感と独特の魅力で場の空気を醸成する。前作に続きタッグを組むG2の丁寧で細やかな演出により、 本作品のキャッチコピー「みたことのなか景色ば、見せちゃるけん」そのままに、感動たっぷりの世界を創り上げられていく様は圧巻だ。舞台稽古の合間にも、指揮の練習をしていた華丸。「かなり自己練習はしているんですが、やっぱり不安はあります。女子高生の純粋な瞳で見つめられる立場ですし、追い詰められています。指揮のシーンでは背中しか見せてませんが、内側の顔は相当こわばっているかも(笑)」と苦笑い。最近はカラオケに行ってもつい拍子をとってしまう、と続けて笑わせた。「精華の子たちは3チームに分かれていて、日々違うメンバーなので、マンネリになりようがない。いつ来ても初日のような緊張感があるし、本当の意味で毎日が感動だと思います」と、改めて意気込みを語った。脇を固める俳優陣は、星野真里、田中美里、金子昇、宇梶剛士、森田順平、鳳蘭ほか個性的な面々。HKT48の上野遥はこれが初舞台となる。「オープニングから生演奏ですごく感動します。お芝居と音楽が見事にマッチした作品で満足して頂けるんじゃないかな」(星野)、「演出や音楽はもちろんだけど、大道具も本当に素晴らしくて。博多だけやるのはもったいない。東京や大阪などの大劇場でもやりたいと今から思うくらい(笑)」(鳳)と、共演者も自信をのぞかせる。公演は3月4日(土)から26日(日)まで、福岡・博多座にて。 チケットは発売中。
2017年03月03日見て、歩いて、参加する移動参加型演劇『SAFARING THE NIGHT/サファリング・ザ・ナイト』が3月2日、東京・すみだパークスタジオ特設会場で開幕した。果たしてどのような作品なのか。開幕を直前に控えた某日、演出・脚本を手掛ける伊藤靖朗(「舞台芸術集団 地下空港」主宰)、出演者の原嶋元久、庄野崎謙に話を聞いた。『SAFARING THE NIGHT/サファリング・ザ・ナイト』チケット情報シェイクスピアの『夏の夜の夢』を下敷きに、猛スピードで発展する人工知能と近未来を描く本作。物語は、対立するふたつの巨大AI(人工知能)企業体・オベロンとタイタニアが遂に歴史的結合を実現することになり、その式典参加の候補者たちが事前に集められるが――というもので、観客は2種類のゲート(オベロン/タイタニア)からこの世界に参加する移動型演劇だ。「ひとつの夜に起きる大事件にふたつの側面から入って行って、旅していただきます。歩いたり、登ったり、降りたり。お芝居も真ん中ではなく、お客様の隣とか、後ろとか、ありとあらゆるところで行われます」(伊藤)。公演専用のスマホアプリもあり、さまざまな角度から参加できるという。前代未聞の芝居を作っていくキャスト陣。観客参加型ということもあり幕が開かないと見えない部分も多そうだが、「作品の中でお客様と一緒に僕自身も楽しめたらいいなと思って今、稽古しています」と庄野崎。原嶋も「お客様に参加してもらう部分は、僕にやさしいお客様を想定して稽古しています(笑)」と笑いつつも、「でも塩対応のお客様もそれはそれで楽しみ。お客様がどう参加してくれるのかは期待しているところです」。もはや“観客”というより“共演者”。役割も大きいそうだ。「この作品って多分日本初。そういう試みはリスクも大きいかもしれませんが、その先に待ってるものを想定して、それを期待してやっていくのはモチベーションが上がります。やり遂げたいです」(庄野崎)伊藤「今作に出てくる人工知能って、人間を追い抜くんじゃないか、滅ぼしちゃうんじゃないかって言われているものだったりしますよね。ただ、そういう未来を作るのも作らないのも自分たち次第。そういうことがことさらに問われている今だからこそ、やる価値がある作品なんじゃないかと思っています。それをお客様が椅子に座って安心して観るのではなく、中に歩み出していく体験の中で問いかけるというのは…すごくやりたいことだし、それができたら素敵。そう思って今、稽古しています」「この舞台の面白いところは、“レベルの高い最低限”も保証するんですけど、“最高”はお客様が来れば来るほど上がっていくんですよ。そういう意味では何度でも来ていただきたいですね」(原嶋)という本作は3月12日(日)まで上演。取材・文:中川實穗
2017年03月03日3月2日、キャラメルボックスの『鍵泥棒のメソッド』が東京・サンシャイン劇場にて開幕した。内田けんじ監督による同名映画を舞台化したこの作品は、2014年の初演から3年ぶりの上演。今回、中心となる3人には初演から岡田達也、畑中智行が続投、そして実川貴美子が新たに参加し、初演のよいところを活かした“決定版”ともいえる再演となっている。キャラメルボックス『鍵泥棒のメソッド』チケット情報売れないまま35歳になってしまった舞台俳優、桜井(畑中)。銭湯に行くと、目の前で男が転倒。転がってきた彼のロッカーの鍵を、つい出来心で自分のものと交換してしまう。転倒した男、コンドウ(岡田)はそのショックで記憶をなくしてしまい、所持品から自分を桜井と思いながら生きることに。さらに雑誌編集長の香苗(実川)がコンドウと出会う……。今回はコンドウとして生きる桜井に厄介な依頼を持ちかける工藤に文学座の石橋徹郎、その手下である土屋に久保田秀敏が出演。石橋はひと筋縄ではいかない裏社会の男を、久保田はその有能な右腕を好演している。また、ふたりとももうひと役、かなり癖の強い役柄で登場し、ほかではなかなか見られない振り切った演技を見せる場面も。映画を舞台に仕立てるにあたって、キャラメルボックスが選んだのは「原作に忠実に演じる」こと。役者たちも「自分らしさを出そう」と気負うのではなく、映画に込められた魅力を再現することに楽しさを見出している様子が演技の端々に見てとれる。舞台を目で追っていると映画の記憶がところどころでよみがえり、それがシンプルなセットで表現された舞台にさらなる彩りを与える。一方で、映画を観ていない観客にとっては、これが映画原作であることが意外に感じられるかもしれない。それくらい、舞台ならではの表現方法も随所にちりばめられているからだ。特筆すべきは序盤、コンドウが記憶喪失に陥る瞬間の表現。CGにもワイヤーにも頼らない表現によって、ダイナミズムと笑いが同時に押し寄せる名場面が生まれている。またふたつの人生の交差を象徴的な白と黒のドアによって表現していく面白さは、まさに舞台でしか味わうことのできないもの。舞台俳優の桜井と、謎の仕事をするコンドウ。ふたりとも、演技すること、誰かの人生を盗んでその人になりきることを必要としている。そのため、セリフにはしばしば演技論に関する言葉が織り込まれている。そのセリフが発せられると、ふと映画で演じられた役柄を舞台で演じるというこの状況自体に意識が及ぶ。物語に現実が重なることで、思いがけない深みを与えているのだ。こんな構造のなかで役者たちが素直に演じることを楽しんでいる様子からして、この作品はキャラメルボックスにとって、新たなる代表作のひとつといえるのではないだろうか。ちなみに、舞台俳優の男が所属していた劇団について話すくだりにちょっとしたお楽しみが潜んでいるので、ぜひ注目してほしい。東京公演は3月12日(日)まで。3月18日(土)から20日(月・祝)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。取材・文/釣木文恵
2017年03月03日3月2日、柚希礼音ソロコンサート「REON JACK2」の公開稽古が行われた。「REON JACK 2」チケット情報まず、「Two Snakes~feat.NAOTO」を柚希と大村俊介(SHUN)のデュオで。ダークでビターな歌詞に合う、2匹の蛇が絡みつくような濃厚なダンスナンバー。大村が柚希をリフトしたり、互いに挑発し絡み合うという、なんとも大人のワイルド感。愛があるのかないのか、裏ありな男女の関係なのか、とても妄想が掻き立てられる世界観。柚希のクールな歌声も絶品だ。2曲目は今回の目玉のひとつ、ピアソラの名曲「リベルタンゴ」を柚希と上野水香のパドドゥで。振付は東京バレエ団の高岸直樹と大村俊介(SHUN)。柚希と上野は互いに見つめ合い、時には柚希がリード。ふたりでシンメトリーに踊るシーンは、華麗!のひと言だ。ふたりの顔が激しく近づく振りが度々あり、ムムム?!と、ドキドキさせられた。柚希いわく「こうして組むのも久しぶりで新鮮。相手が上野水香さんで感激しています。男役の血?……うーん、どっちもやるぞ!という感じ(笑)」。確かに2曲で全く違う表情を見せた柚希。コンサートでは、今までとはひと味違う、成長した新たな顔、表現がたくさん観られるだろう。期待大だ。■柚希礼音コメント今回はスペシャルなダンサーの方々に出ていただき、大いに挑戦します。見応えのある、中身の濃いショーにしたいです。もちろん最後にはお客様とのコラボもありますよ。上野水香さんはバレエを知る人なら一緒に踊れるなんて信じられないと思われる特別な存在。ふたりで挑戦する場面を作り、素敵な化学反応を起こしたいですね。持ち歌も披露いたしますが、かつての心情とは違い、今の心持ちで歌うのが不思議。去年出した「Maybe If…」も新鮮だし、在団中の曲に至っては、キーが低くて驚いたり。先ほど歌い踊った「Two Snakes」もかつてならこんな表現にしなかったと思います。この2年弱、ミュージカルなどでの挑戦、経験を経た柚希礼音がそのまま詰まったものになるはず。今は変化を恐れず、勇気を持って挑戦します。カッコいいけどカッコいいだけじゃない、色々な顔をお見せできると思います。またパシフィコ横浜公演限定でリクエストを募りました。その結果を見て、これかな?と予想していた3曲となり、みなさんと心が通じているなぁと。今回選ばれなかった曲の中には「この曲が人気あるんだ!」とか結構前に歌った楽曲だったりとても面白かったです。コメントもいただき、すごく嬉しかったです。このメンバーとご一緒させていただけること、毎日稽古しながら感動しています。ぜひたくさん観ていただけたら。頑張ります!公演は3月23日(木)から26日(日)まで梅田芸術劇場メインホール、30日(木)・31日(金)パシフィコ横浜国立大ホール、4月19日(水)・20日(木)福岡市民会館大ホールにて。取材・文/三浦真紀
2017年03月03日ぴあ主催アイドルイベント『ぴあアイドルフェスタ “D×Dstyle”』が、3月25日(土)大阪・あべのキューズモール4FのROCKTOWNにて開催される。カワイイだけじゃない実力派ライブアイドルが各地から集結、関西に新しいムーブメントを興す。「ぴあアイドルフェスタ “D×Dstyle”」チケット情報1部の出演は、フジテレビのドキュメンタリー番組「アイドリアル」でも特集され、東京・福岡で活動するDEAR KISS。姫路PRのご当地アイドルからメジャーデビュー、オリコンシングルデイリーランキング1位を獲得したKRD8。MC、ラジオパーソナリティー、リポーターとマルチな活躍をみせ、島根県松江市観光大使も務めるYes Happy!。名古屋を拠点にし「SUMMER SONIC」の出演経験もあるPREDIANNA。加えて、広島のアイドルGINGANEKOも参戦し、まさにアイドルのフェスティバル。2部には、1部のメンバーに加え、粉もん文化を広めるTHE大阪アイドル三代目KONAMON、大阪出身で大阪色の強い楽曲が多いのが特徴のon and Go!(オナゴ)と関西アイドルが名を連ねる。初めてでも楽しめる、個性派だらけのアイドルライブ。その最前線を走る彼女たちを是非体験してほしい。チケットは発売中。
2017年03月03日喜劇の名手である劇団「ラッパ屋」・鈴木聡が書いた傑作『サクラパパオー』が、若手演出家として注目を集める劇団「柿喰う客」・中屋敷法仁の手によって、新たなコメディとして生まれ変わる。3月2日には東京乗馬倶楽部にて製作発表が行われ、鈴木、中屋敷のほか、主演を務めるA.B.C-Zの塚田僚一をはじめ、中島亜梨沙、黒川智花、片桐仁らキャストが登壇した。舞台『サクラパパオー』チケット情報『サクラパパオー』は、トワイライトレースが行われる夜の競馬場を舞台にしたワンナイトコメディだ。公演にあたってキャストたちで競馬場を訪れたことを振り返りながら、塚田が「まず競馬場の雰囲気に圧倒されました。会社勤めの僕たちのお父さん世代が多いのかなと思っていたらそんなことはなく、カップルで来ていたりファミリーで来ていたり。いろんな人がいる中で、勝った人もいて、負けた人もいて、いろんな感情が交錯しているのがおもしろい」とコメントしたように、鈴木が本作で描いたのは、馬に乗るジョッキーの姿ではなく、まさに競馬場に集まった様々な人間模様だ。鈴木は「この作品は僕が昔、競馬に初めて行ったとき、おもしろさに夢中になってその勢いで書いた作品。そのときのワクワク感がいっぱい詰まっている。そこをぜひ楽しんでいただきたい。競馬場というのは、人のいろんな気持ちがあふれている場所。ひとりひとりが持つ、いろんな気持ちを力いっぱい演じてもらえたら」と今回の上演に期待を寄せた。また、中屋敷は演出にあたって「この個性豊かなキャストの生々しい姿と、バカバカしい姿をたくさん見られたら。(主演の塚田については)台本上では、バック転とかないんですけど、勝手に増やそうかなと(笑)。馬券を買うとか、馬に人生を託すみたいなその興奮状態というのは、塚田君の体を使って、いろんな表現ができるんじゃないかな」と塚田の身体能力の高さを生かした演出プランを披露した。塚田は「競馬の小ネタや“あるある”がたくさん入っていて、競馬ファンが楽しめるのは間違いないですし、競馬を知らない方も、そこで生まれる人間ドラマを楽しんでもらえると思います。いろいろなハプニングやドタバタがありながらも、最終的には、みんなでサクラパパオーという馬を応援するという、すごくあったかいコメディ。ぜひ劇場に観にきてください」とメッセージを送った。公演は、2017年4月26日(水)から30日(日)まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場、5月10日(水)から14日(日)まで東京・東京国際フォーラム ホールCで上演。その後、宮城、愛知、大阪と各地をめぐる。チケットは明日3月4日(土)より一般発売。
2017年03月03日ピアニスト・反田恭平にとって2016年は激動の年となった。満場の観客を沸かせた堂々たるデビューリサイタルを皮切りに、演奏会のチケットは続々と完売。テレビ「情熱大陸」に取り上げられ、知名度も全国区に。その一方で、通っていたモスクワ音楽院を中退するという決断もした。今も、ロシアに部屋はあり、師ミハイル・ヴォスクレセンスキーから個人レッスンを受けているというが、反田が大きな分岐点に立っているのは間違いない。反田恭平 コンサート情報「昨年は色々なことがあったので、2年くらい経ったように感じます。『情熱大陸』に出て以来、クラシックファン以外にも『今度、聴きに行きます』と街で声をかけられるようになりました。とても嬉しいですが、その反面、変なことはできないなとも思いますね」と反田は微笑む。今後についてはまだ何も決まっていないそうだが、目下、ポーランドやイタリアに興味があるという。言うまでもなく、ポーランドはショパンの故郷だ。「マズルカにしてもポロネーズにしてもスケルツォにしても、そのリズムが生まれた場所へ行き、言葉や空気を知らなければ、きちんと弾けないと思うんです。そう考えるのはやはり、ロシアでの日々が実り多いものだったから。言語は音楽と密接な関係にあって、たとえばラフマニノフがコンツェルトの2番でも3番でも用いている『ラフマニノフ終止』は、ラフマニノフの名前と同じアクセントになっていたりします。そういうちょっとした知識を持つことで、演奏は全然変わってくるんです」一方、イタリアは、セカンドアルバムの収録地の一つでもある。「一昨年、コンクールでイタリアに行った時に感じましたが、人々が本当に温かくフレンドリー。さすがカンツォーネの国だけあり、セカンドアルバムで共演したアンドレア・バッティストーニ氏からも、オーケストラからも、彼らにしかない歌心を学びました。どこへ行くにしろ、その国でしか体験できないことを吸収したいと考えています」とはいえ、日本での演奏予定も着々と決まっている。4月は佐渡裕指揮・東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の特別演奏会で全国ツアーヘ。ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を演奏する。さらに夏には初の全国縦断リサイタルツアーも決定した。「東京での演奏会が多かったので、地方に行くのが楽しみです。佐渡さんには昨年、ラフマニノフの交響曲2番を指揮された際、楽屋にうかがいました。ラフマニノフに必要なパッションを存分にお持ちの方なので、僕もそれに乗っかっていきたいですし、僕のほうでオケを引っ張っていかなければならないところもあると思います。ロシアで学んだことの一つの集大成にしたいですね。夏の演奏会の内容はまだ発表できませんが、これまでとは違う路線も企んでいます」実は、デビュー前から、およそ2年後までのプログラムはなんとなくは決めているという。「なのでブレずに計画通り進みたい反面、攻めていきたいという気持ちも強いです。野望はたくさんあるので、今後を楽しみにしていてください」。取材・文:高橋彩子
2017年03月02日イギリスのバンド、ジャミロクワイが5年ぶりとなる来日公演を5月に開催。新たに追加公演が5月24日(水)に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で行われることが決定した。【チケット情報はこちら】追加公演の開催は、5月25日(木)に行われる東京・東京国際フォーラムホールA公演の即日完売を受けて決定したもの。ジャミロクワイはフロントマンのジェイ・ケイによって1992年に結成。これまで全世界で2600万枚を超えるCDセールスを記録。3月31日(金)には7年ぶりとなる8枚目のアルバム『オートマトン』をリリースする。チケットの一般発売は3月18日(土)午前10時より。■JAMIROQUAI(ジャミロクワイ)来日公演【追加公演】5月24日(水) Zepp DiverCity(TOKYO)(東京都) 開場18:00 / 開演 19:00
2017年03月02日第24回読売演劇大賞の贈賞式が2月27日、都内にて行われた。読売演劇大賞は1994年に演劇界の活性化を願って創設された賞。今回は2016年1月から12月までに国内で上演された、すべての演劇作品を対象に、最もすぐれた作品・人に贈賞される。作品賞、男優賞、女優賞、演出家賞、スタッフ賞の5部門と、全部門の中から新人を対象に贈られる「杉村春子賞」があり、その中からさらに「大賞」を選ぶ。今回の大賞はNODA・MAP『逆鱗』や『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参」』の美術を担当し、最優秀スタッフ賞を受賞した堀尾幸男。「私は(登山家の)三浦雄一郎さんに似てるんですが、舞台美術家やスタッフは“シェルパ”。山に登って三浦先生は歓喜の声を上げ写真に写りますが、シェルパは写真に出てこない。これはまさに舞台スタッフ。それが今回、大賞を頂いて表に出ることになりました」とユーモアたっぷりで受賞の喜びを語った。なお、最優秀スタッフ賞受賞者の大賞受賞は読売演劇大賞史上初。最優秀作品賞は『ジャージー・ボーイズ』が、こちらもミュージカル作品としては同賞史上初の受賞。また同作に主演した中川晃教は最優秀男優賞を受賞し、W受賞となった。実在のバンド「ザ・フォー・シーズンズ」の栄光と影を描いた作品で、中川は“天使の歌声”の持ち主フランキー・ヴァリ役をトワングという歌唱法を用い演じたが「自分でも聴いたことのない自分の声が必要だった」とその苦労を振り返りながらも、充足の表情。時折、感極まり涙で声を詰まらせながら「歌と芝居、そしてダンス、様々な手法でミュージカルはお客さまに感動を届けていく。なんて素晴らしい仕事なんでしょうか。今後もミュージカル、エンタテインメントを、最高のところまで持っていけるように僕も頑張っていきたい」と力強く語った。最優秀演出家賞はケラリーノ・サンドロヴィッチ。「出演者の方とワイワイやっているうちに出来ちゃったという感じ。こんな楽しいことをやって賞までいただいて、ありがたい」とコメント。最優秀女優賞の鈴木杏は「15歳から16歳になるときに『奇跡の人』で初めて舞台に立って、そのときから私はずっと演劇に恋をしっぱなし」と笑顔で語る。杉村春子賞を受賞した三浦春馬は「この賞をいただいたことによって、微力ですがもっともっと、ミュージカル、そして演劇を、日本の皆さまに身近に感じてもらえるように努力をしていきたい」と話した。ほか芸術栄誉賞は吉井澄雄、選考委員特別賞は三浦基が受賞。会見後には『ジャージー・ボーイズ』のメンバーによるパフォーマンス披露もあり、華やかで楽しい会となった。
2017年03月01日日本のオペラ史の概念をくつがえす、度肝を抜くような楽しいオペラが誕生しそうだ。オペラ創作に情熱を注ぐ作曲家・三枝成彰の最新オペラ《狂おしき真夏の一日》の制作発表会見が、2月28日、都内で行なわれた。2013年の《KAMIKAZE-神風-》以来となるオペラ8作目は、三枝にとって初のオペラ・ブッファ。つまり喜劇。「モーツァルト《フィガロの結婚》へのオマージュ」という副題が添えられているとおり、《フィガロの結婚》が下敷きとなっていて、冷え切った関係の熟年夫婦を軸に、その周囲のひと癖もふた癖もあるくせ者たちが絡んで、複雑で色っぽい恋愛模様が描かれる。注目は豪華な顔ぶれの制作陣。オリジナル台本を書き下ろしたのは、大のオペラ・ファンでもある直木賞作家の林真理子。そして演出は、これがオペラ初演出となる秋元康。いうまでもなく、AKB48などを仕掛ける大御所プロデューサーだ。「一度でいいからオペラを書いてみたいという夢が叶った。でも、三枝さんから言われたのは、とにかくゲイと裸とレズを出せ。そして最後はみんなが、『生きてるっていいな』と笑って帰れるような物語を書くようにと。それならばと、物語は男性同士の恋人二人が海水パンツ姿で海から出てくるシーンで始まる」(林真理子)「オペラのよくわかってない人間が入って、今までにないものを創れ、壊していいんだと。いい意味で何か刺激を与えてくれということを頼まれたので、発想だけでも面白いことができたらいい」(秋元康)日本の文学界、エンタテインメント界を牽引する大物ふたりが関わることで、オペラ界に新しい風が吹く。そんな期待が膨らむ。キャストにも人気歌手たちが集まった。《フィガロの結婚》の伯爵と伯爵夫人に当たる、医師の大石夫妻を歌うのは大島幾雄と佐藤しのぶ。その長男夫婦にジョン・健・ヌッツォと小川里美(ビキニの水着シーンがあるらしい)。ゲイの次男に大山大輔、その恋人がカウンターテナーの村松稔之。大石の愛人で看護師の小林沙羅や、執事の坂本朱、家政婦の小村知帆も加わわりドタバタの恋愛喜劇を繰り広げる。三枝が信頼を寄せる実力者たちが揃ったオールスター・キャストだ。三枝の音楽を知り尽くした指揮者・大友直人がタクトを握る。公演は10月27日(金)・28日(土)・29日(日)・31日(火)、東京・上野の東京文化会館にて。秋のオペラ・シーンの大きな話題となるはず。これは観ないと!取材・文:宮本明
2017年03月01日国内最大級のダンスミュージックフェスティバル「WIRED MUSIC FESTIVAL」の開催が今年も決定した。5月21日(日)、三重県・ナガシマスパーランドの特設会場にて行われる。これまでスティーヴ・アオキ、ディミトリ・ベガス & ライク・マイクなど世界に名だたるDJたちをヘッドライナーとして招聘することに成功。昨年は15000人もが来場し、会場は壮大なダンスフロアとなった。3回目となる今年は、EDMファンであれば知らぬもののいないHardwellが出演。キング オブEDMの称号を持ち、世界の大型フェスのヘッドライナーを総なめしている人物で、ダンスミュージックファンが熱狂すること間違いなし。そして、ヒップホップ界の風雲児Wiz Khalifaの初来日も決定した。「SEE YOU AGAIN」のミュージックビデオ再生回数が24億回を突破、映画『ワイルド・スピード -スカイ・ミッション-』のエンディングテーマとして楽曲が起用されるなど大注目の人物だ。このふたりをWヘッドライナーとして開催する今年の「WIRED MUSIC FESTIVAL’17」。通常のチケットのほかに、専用エントランスゲート・ラウンジ・ビューイングエリアで楽しむことのできるVIPチケットも登場。チケットは好評発売中。
2017年03月01日6月3日(土)・4日(日)の2日間、静岡・吉田公園特設ステージで開催される野外フェスティバル、「頂-ITADAKI-2017」の出演アーティスト第2弾が発表された。【チケット情報はこちら】出演が決まったのは、ロバート・グラスパー・エクスペリメント、渋さ知らズオーケストラ、GOMA & The Jungle Rhythm Section、高木正勝の4組。出演アーティストの第3弾は、3月中旬に発表を予定。なお、4月1日(土)の一般発売に先駆けて、3月1日(水)昼12時よりオフィシャルHP先行、3月15日(水)よりチケットぴあ独占先行が実施される。■「頂-ITADAKI-2017」日時:2017年6月3日(土)・4日(日)会場:吉田公園特設ステージ(静岡県)出演:EGO-WRAPPIN’ / toe / EVISBEATSとPUNCH&MIGHTY / never young beach / OKAMOTO’S / THA BLUE HERB / ロバート・グラスパー・エクスペリメント / 渋さ知らズオーケストラ / GOMA & The Jungle Rhythm Section / 高木正勝 / and more★★以下のリンクより「頂-ITADAKI-2017」をお気に入り登録して、情報をゲット!
2017年03月01日5月13日(土)・14日(日)に大阪、5月20日(土)・21日(日)に東京で行われる野外フェスティバル「METROCK2017」の第5弾出演者が発表された。【チケット情報はこちら】新たに出演が決まったのは、大阪の初日・東京の2日目にSuchmos。大阪の2日目・東京の初日にBLUE ENCOUNT。大阪の初日に高橋優。東京の初日に[Alexandros]、Fear, and Loathing in Las Vegas、ぼくのりりっくのぼうよみ。東京の2日目にMrs. GREEN APPLE、MOROHA、忘れらんねえよ。チケットの一般発売に先がけて、1日券の先行受付を実施中。受付は3月14日(火)午後11時59分まで。■TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017日程:2017年5月20日(土)・21日(日)開場9:30 / 開演11:30会場:新木場・若洲公園(東京都)料金(税込み):1日券10000円■OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017日程:2017年5月13日(土)・14日(日)開場9:00 / 開演11:00会場:METROCK大阪特設会場(大阪府堺市・海とのふれあい広場)料金(税込み):1日券10000円※未就学児は保護者 同伴に限り1名につき1名のみ入場可。ただしエリア制限あり。★★以下のリンクより「METROCK」をお気に入り登録して、情報をゲット!
2017年03月01日パリ・オペラ座バレエ団が実に15回目となる日本公演のために来日。開幕を前に2月27日、都内で記者会見が行われ、ステファン・リスナー総裁をはじめ、マチアス・エイマン、昨年末にエトワールに昇格したばかりのレオノール・ボラックらが出席し、意気込みを語った。パリ・オペラ座バレエ団 チケット情報カリスマエトワールとして活躍したオレリー・デュポンが昨秋、芸術監督に就任。今回の来日公演では、ロマンティック・バレエの代表作と言える「ラ・シルフィード」、さらに「グラン・ガラ」では、「テーマとヴァリエーション」「アザー・ダンス」、そしてバンジャミン・ミルピエによる「ダフニスとクロエ」が上演される。リスナー総裁は冒頭、毎回の日本のファンの温かい歓迎への感謝を口にする。デュポン就任後、初の来日公演となるが「古典は新作に栄養を与え、新作は古典に刺激を与えるもの。歴史を大切にしつつ、現代性を表現することがオペラ座の芸術監督には求められるのです」と語り、特に「ダフニスとクロエ」は1年ほど前に作られたフレッシュな作品。現代的な美術を含めて注目してほしい」と語った。人気エトワールのマチアス・エイマンは「ラ・シルフィード」「ダフニスとクロエ」の両公演に出演するが「『ラ・シルフィード』はロマンティック・バレエの代表作であり、オペラ座のレパートリー。私にとっては演じるのは2度目ですが、再演においても常に探求の余地があり、新たなパートナーを得て再発見をしていくべきものです。特に日本はバレエを愛する人々が多く、熱意を持って迎え入れてくださるので、こうしてみなさんの前で踊れること嬉しく思っています」と語る。これまで同じダンサーとして向き合ってきたデュポンと芸術監督とエトワールという関係で向き合うことについて「彼女の選択を信頼しています。彼女は“継承”と“共有”を目的とし、すでに自分の場所を見つけたと思います。彼女の好奇心が今回も大いに発揮されることと思います」と深い信頼をうかがわせた。レオノール・ボラックは12月31日にエトワールに昇格したばかりの“新星”。「エトワールとしての第一歩を日本で踏み出せること、12月31日の公演でも一緒に踊ったマチアスと今回もパートナーを組めることに、より強い感動を覚えています。エトワールになったということを考え過ぎれば、それは緊張と恐怖の元となるので、プリミエールの頃からやってきたことの継続を心掛けて踊りたいと思います」と意気込みを語っていた。パリ・オペラ座バレエ団2017日本公演は3月2日(木)開幕。撮影・取材・文:黒豆直樹
2017年02月28日宝塚歌劇団星組新トップスター・紅(くれない)ゆずるが、本拠地・宝塚大劇場でのトップお披露目公演『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』を控え、今稽古に励んでいる。2002年に初舞台後、満を持してのトップ就任だが、「千秋楽に作品が成功したと実感できた時、“夢が叶った”と思うのではないでしょうか」と、表情を引き締めた。宝塚歌劇星組『THE SCARLET PIMPERNEL』チケット情報本作は1997年にブロードウェイで初演、2008年に宝塚バージョンとして星組で日本初上演。2010年の月組公演とも好評を博した名作が、7年ぶりに再演される。紅はフランス革命の勃発後、恐怖政治に反感を抱いて立ち上がるパーシー・ブレイクニー役。9年前の星組で、新人公演初主演を務めた思い出深い役だ。「当時は本公演中、舞台袖から(本役の)安蘭けいさんをずっと見ていました。その時には気付かなかったパーシーの動きの意味など、新しい発見がいっぱいあります」と話す。パーシーは“スカーレット・ピンパーネル”と名乗り、妻にも正体を隠し、無実の罪で捕らわれた貴族たちを国外へと救い出す。変装して敵の目を欺くなど、飄々と痛快にやってのける異色のヒーローだ。「剣で戦うより、愉快にあっという間に助け出すところが魅力。正義感はもちろん、それだけではない一癖ある部分が出せたらいいですね。イギリス貴族という色々な面で余裕のある身分ならではの行動という部分も、うまく表現できればと思います」。フランク・ワイルドホーン作曲のドラマティックな楽曲で綴られる本作には、『ひとかけらの勇気』という宝塚版で生まれた名曲がある。「新人公演では一番のみだったのですが、フルバージョンで歌うと全く違うものに感じます。本当に新しい作品を創り上げている感覚。“到底できそうにないものを乗り越える”という意味を含む『ひとかけらの勇気』は、作品全体の、そして私自身にとってもメインテーマとなっています」と力を込める。下級生の頃、安蘭けいに自分の良さを“体当たりなところ”と言われた。「今もたまにそういう下級生がいると可愛くて仕方がない」と笑う。型にはまらない個性を持つ紅だけに、新たな星組カラーが生まれるだろう。星組トップとしては組子とのコミュニケーションを大切にしている。「自分をオープンにできないとお芝居もこもってしまいますので、メンタル面まで気にかけてあげたい。星組は一人一人の個性が強い組。それをぜひ舞台にも生かしたいです」。常に温かな目を組子に向ける紅。同じ関西出身のトップ娘役、綺咲愛里(きさき・あいり)には、潤色・演出の小池修一郎氏による「愛情溢れる喝」を共に受けつつ、「絶対に引いたら駄目、 前のめりで聞こう」と言っている。「前向きに、ポジティブに」と話す紅の想いが大作を成功へ導くだろう。兵庫・宝塚大劇場にて3月10日(金)から4月17日(月)まで上演。チケットは発売中。東京宝塚劇場公演は5月5日(金・祝)から6月11日(日)まで。4月2日(日)より一般発売が開始される。取材・文:小野寺亜紀
2017年02月28日霧矢大夢、深川麻衣がダブル主演する舞台『スキップ』の前売チケットが2月25日に発売開始され、1時間で全ステージが完売。そこで、急遽追加公演が決定した。舞台『スキップ』チケット情報直木賞受賞作家、北村薫の名作『スキップ』をキャラメルボックスの成井豊が脚本・演出を手掛け、4月26日(水)から5月5日(金・祝)まで東京・サンシャイン劇場で上演する。本作は2004年、成井により初舞台化され好評を博した舞台で、13年ぶりの上演。主人公の一ノ瀬真理子がうたた寝から目を覚ますと25年後、夫と娘がいる高校教師になっていたというストーリー。大人になった真理子を霧矢、高校生の真理子を深川が演じる。なお深川は今作が舞台初主演となる。追加公演は4月30日(日)午後5時と5月4日(木)午後5時の2回で、前売チケットは3月25日(土)午前10時から発売開始する。◆成井豊(脚本・演出)コメントプロデューサーから「成井さん、追加公演します」と言われて、ビックリしました。喜びと同時に、それだけたくさんの人が期待しているのだなと、強いプレッシャーを感じました。でも、大丈夫。霧矢大夢さんや深川麻衣さんなど、すばらしいキャストが集まってくれたし、何より原作の北村薫さんの小説『スキップ』はとびっきりおもしろい。必ずや、見に来た人すべての心に深く残る、美しく温かい芝居にします。
2017年02月28日吉田鋼太郎が、エルトン・ジョン音楽、トニー賞受賞ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』で、主人公ビリーのお父さん役を務める。独特な役作りから魅力の吉田に、作品に対する思いを聞いた。ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』チケット情報お父さんとはどのような人物ですか。「イギリス北部の炭鉱町に生まれ育った昔気質の男。階級社会が残るイギリスで、自分の敷かれたレールの上をひたすら歩いてきた人。歌の中で、お父さんは自分が15歳で組合に入り、そこで生きていくしかなかったと吐露します。彼の中で忸怩たるものや不甲斐なさがある。それでもバレエをやりたがる息子ビリーに、自由にやれとは言えない。その葛藤が上手く出せればと思います」男子がバレエをやることに偏見があるのも、今時なテーマかと。「お父さんは男性の象徴であるボクシングを盲目的に素晴らしいものと思ってきましたから。しかし「Electricity」でビリーが懸命に踊る姿を見て、自分とは違う表現の方法があることに目覚める。そこがグッとくるところですね。お父さんの中に大きな変化が生まれるところが、この物語のダイナミズム」「Electricity」では、受けの芝居が要求されますが。「受けの芝居は好きですよ。相手役の受けの芝居が上手いと、芯に立つ人は気持ち良くできるのを知っているから。かつて山内圭哉くんに『お前の好きなプロレス見てみ。投げられる奴が上手いと、投げるほうも上手く見える。お前がちゃんと受けといたら、相手も光るしお前も目立つ』と言ったらしくて。覚えていないけど、後から『感動して泣きました』と言われました(笑)。つまり受け芝居は大事です!」「ビリーたちには、お会いになりましたか。最終オーディションに向けてバク転の稽古中に、ちらっと。あまりに上手なので、前からできたのかと聞いたら、猛練習してできるようになったと。目をキラキラ輝かせて一生懸命取り組んでいて、尊敬します。僕は、人に指図されるのが大嫌いで、「やれ!」と言われたら、逃げ出す子供だった(笑)」最後に、メッセージをどうぞ。「どんな時代でも自由は絶対の権利で、自由に向かうことは誰にも止められない。それが人間が生きる上で一番大事だと、この作品は語っています。このテーマを歌と踊りで面白おかしく見せるのではなく、僕らは真摯に誠実に芝居を作っていくので、ぜひ観ていただきたい。願わくば、希望を見つけていただけたら嬉しいです」舞台は7月19日(水)より、東京・TBS赤坂ACTシアターにて。取材・文:三浦真紀
2017年02月28日福岡の変遷を見つめ、様々な作品を創り出してきたギンギラ太陽’s、彼らの舞台作品の特徴は役者が「かぶりモノ」を着け、「建物」や「乗り物」を始めとした「モノ」を擬人化することで物語を綴るところ。 20周年を迎える2017年の最初の企画に彼らが選んだのは、原点とも言える“新作短編祭”だ。ギンギラ太陽’s ギンギラ新作短編祭 チケット情報「昨年6月に実験的にやった新作短編祭が大好評でした。限られた空間でやる楽しさ、一番後ろのお客様の息遣いや表情も感じることができる手応え。そもそもギンギラは小さな劇場で、お客様とのキャッチボールで育ったようなものですから、20周年の最初も原点回帰でやりたいなと。タイムリーな街ネタもあるし、自分の大好きな場面のリクエストコーナーやイベント等でしか見せてない未公開作品。そして長編をつくる中でこぼれてしまったネタなどいろんな短編を今回も盛りだくさんにお届けします」と主宰であり作、演出を担当する大塚ムネト。その言葉通り120人で一杯の天神劇場での開催、60分という上演時間、2500円(オリジナル缶バッジ付)という入場料金、平日遅めの夜公演(レイトショー)を設定するなど、ギンギラ太陽’sが近年手がけてきた長編・大規模公演とは違ったアプローチで作品を届けてくれる。「やっぱり大きい出来事は、博多駅付近の道路のアレだったんで、今回は「穴があったら入りたい」と題しております。 他にもタイムリーなキャラが登場。新しいお客様へも、ディープなギンギラファンにも満足いただけるものをお見せできると思います」と意気込みを語る。さらに、今までやってきた全部の表現をやる1年にしたいとの思いで、4月以降の企画も決まっている。 6月に再び「ギンギラ新作短編祭」、10月には「大阪版ギンギラ」、11月には「西新を舞台にした本公演」を予定。20周年のギンギラ太陽’sに注目しよう。公演は4月3日(月)・4日(火)福岡・天神劇場にて。チケットは3月2日(木)午前10時よりチケットぴあプリセール受付開始。一般発売は3月3日(金)より。
2017年02月28日宮木あや子の同名小説を原作にした舞台「野良女」が4月に上演される。宮木自ら“しょぼくれSex And The City @中央線の荻窪駅より西側”とキャッチフレーズをつけるアラサー女性5人の本音が描かれ、先日開かれた製作発表でも「ピー音が多すぎてテレビドラマにはできない」と語られた赤裸々さも魅力の作品だ。主演の佐津川愛美に話を聞いた。舞台『野良女』チケット情報「リアルに近い役を久しぶりに演じます。高校生のときに高校生役を演じた以来じゃないかな」と話す佐津川。自身が演じる鑓水清子と同じ28歳になった。「自分で『私アラサーですよ』ってすごく言うんです。でもそれって半分ネタで。それが原作を読んで、自分がアラサーだということを初めて自覚して、けっこう衝撃を受けました(笑)」。原作の中で5人のアラサー女性は、何かと飲みに行ってはあけすけに話し合う。「“アラサー”っていう言葉ができてから、こういう(女子トークの)作品ってすごく増えたと思うんです。でもここまで言ってるのはあまりないと思います。“なんとなくこういう話してるんでしょ”っていうのを超えてて、よくある女子トークより3倍くらい深いリアルな会話になると思うし、そうなるように演じたいです。キャストが全員アラサー女子だからこそ出せる気持ちみたいなところを掘り下げたり、面白い具合に描けたらいいんじゃないかなと思っています。映像じゃできないことをやりたいです」。演出を手掛ける稲葉賀恵(文学座)もアラサー女性で、今作が初タッグ。「この前ふたりで飲みに行きました。この舞台をより面白くしたいので、(座長として)少しでもいい環境にするためにはどうしたらいいんだろうっていうことを初めて考えまして。かといって答えが出るわけじゃないから早々に稲葉さんに『不安なんです…』って(笑)」。「最近、自分がニコニコ過ごせればしあわせだって思うんです。結局自分の心の持ちようだなっていうことにやっと気づけて」と話す佐津川。なにげないことのようだが、本当にそこに辿り着くのには経験も時間も必要だ。“やっと気づけて”という言葉は深い。「“結果、自分なりのしあわせを見つければいいよ”って終わり方ってすごくあるんですけど、『そんな簡単にそこまでいけないよ』って思ってました。この作品にはそこがちゃんと描いてある。ちょっと痛い想いもするかもしれないけど、アラサ―女子のリアルな一面を“覗き”にきてもらえたら面白いと思います。面白い自信はあります!」。公演は4月5日(水)から9日(日)まで、東京・新宿シアターサンモールにて。取材・文:中川實穗
2017年02月27日