チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (36/342)
昨年8月に宝塚歌劇団を卒業した珠城りょうの1stコンサート『CUORE』が2022年4月30日(土)から梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで開幕する。開幕を目前に控えた4月下旬、都内で行われている稽古場を取材した(※取材に際して、筆者はPCR検査での陰性を確認し、手指消毒の徹底など、感染予防対策を講じている)。この日は、最初にスタッフから舞台装置の説明がなされた。そのあとはオープニングから、細かく振付や立ち位置を順次確認する稽古だった。構成・演出・振付は川崎悦子。第三舞台、キャラメルボックス、劇団☆新感線、宝塚歌劇団など第一線で数多くの舞台の振付を担ってきた川崎だからこそ、特に踊りに関しては一切の妥協がない。確かにコンサートではあるのだが、珠城はもちろん、出演する上口耕平、アンサンブルもガンガンに踊るので、目でも耳でも思い切り楽しめるステージになりそうだ。珠城が在団中に発売したSpecial Blu-ray BOXに収録されて好評を博した、Official髭男dismの『Amazing』の生パフォーマンスは見応えがあったし、楽しみにしているファンも多いだろう。そのほか印象的だったのは『ミュージックブレイク』。川崎が珠城にリクエストした曲だというが、歌詞も振付も非常にインパクトが大きく、未だに映像が脳裏に焼きついている。また王道の『Sing Sing Sing』も本格的なダンスナンバーとして披露される予定だ。稽古場での珠城は、気さくに他の出演者に話しかけたり、気になった点をコメントしたり。オン/オフをつけながら、創作を楽しんでいるように見えた。ちなみに、タイトルの『CUORE』はイタリア語で「心」の意味だそう。きっと珠城ら出演者たちの心がこもったステージになるだろう。開幕が待ち遠しい。大阪公演は5月3日(火・祝)まで。東京公演は5月13日(金)から5月15日(日)まで、東京国際フォーラム ホールC。スペシャルゲストは彩凪翔(4月30日13:30回、17:00回出演)、愛月ひかる(5月13日17:00回、14日13:30回、17:00回出演)。また、PIA LIVE STREAMでは公演初日の4月30日13:30回をライブ配信する(アーカイブ配信なし)。チケット発売中。取材・文・撮影:五月女菜穂
2022年04月26日“昭和の喜劇王”こと名優、藤山寛美。三十三回忌追善にあたり娘である藤山直美と孫の藤山扇治郎らゆかりの出演者による特別公演が大阪松竹座にお目見えする。『愛の設計図』『大阪ぎらい物語』の名作上方喜劇2本立てに加え、在りし日の姿を映像で偲ぶ『〈映像〉藤山寛美 偲面影』も上演する。「藤山寛美三十三回忌追善 喜劇特別公演」チケット情報「追善公演は今回で区切りとさせていただきます」。記者会見の冒頭、そう切り出した直美。寛美を知る世代が減り、また寛美を超える役者が出ることが何よりの追善との思いからだ。「賑やかで楽しくて、観ていただくと家族の中で会話があって、そういう舞台を私が最後に勤めさせていただきます。昭和にこんな面白い喜劇役者がいたのかと思い出していただければ」と話す。続けて孫の扇治郎は「少しでも観に来て良かったなと思っていただけるよう努力したい」と挨拶した。『大阪ぎらい物語』は船場の老舗問屋を舞台に結婚を巡る母娘の騒動を描くもの。直美は寛美が演じた役を女役に変えた娘の千代子役で主演する。「子供のようにシャープな動きが必要な役なので、ここをひとつの区切りにちゃんと弾けさせたい」とし、今後は本来の男の役に戻して継承してほしいとの願いも語った。扇治郎が『愛の設計図』で演じるのは大卒で一級建築士の資格を持つ建設作業員、間文太郎。昔気質の現場監督に厳しく指導される勤勉な青年役だ。「今の時代パワハラとかいろいろ言われますが、甘やかすだけではなく厳しくすることも大事なことで。やはり祖父も仕事に対しては厳しい方だったと思います」。3歳の時に他界した祖父との思い出は記憶にないが「作品を通して学ぶべきことが多々あります。この家に生まれてきたご縁に感謝して努力していきたい」と改めて決意を語る。直美にとっての寛美は「父親としては厳しく、俳優としては次元が違う」存在だった。「あの哀しさというのはどこからくるのかな、哀愁があるなぁって。私も60歳で亡くなった父親の年齢を超えまして、そう感じるようになりました」としみじみ振り返る。当日は「お客さんに喜んでいただくことが一番大事」と耳に残る寛美の教えを胸に、舞台に立つ。直美は「面白かったと言っていただけるよう、役者も心ひとつに精一杯努力しますのでお越しいただくことをお待ちしております。コロナの感染対策も万全の体制でお迎えさせていただきます」。扇治郎は、今回は3都市を巡る長期公演でもあり「5月、7月、10月のどれかに来ていただけるよう一回一回大事に勤めさせていただきます」とアピールした。尚、京都公演では『えくぼ』『はなのお六』に演目を変えて上演する。公演は5月3日(火・祝)から26日(木)まで大阪・大阪松竹座、7月1日(金)から25日(月)まで東京・新橋演舞場、10月1日(土)から23日(日)まで京都・南座にて。取材・文:石橋法子
2022年04月26日ゴールデンウィークの東京・丸の内を音楽で彩る「丸の内ミュージックフェス」。5月4日(水・祝)東京国際フォーラム・ホールCでギタリスト鈴木大介がプロデュースするのが「シネマ・ミュージックとタンゴの饗宴」。映画とピアソラだ。「子供はとにかくいい演奏を聴かないとダメだぜ!って思います(笑)。ファミリー向けのフェスなので、もちろん楽しんでもらえるものを。でも特に子供たちには、良いものをそのまま、全部本物を聴かせないと。わかりやすく『ハリー・ポッター』も入れましたけど、選曲よりも、素晴らしいミュージシャンたちによって、それがどう魅力的な音楽になっていくのかを聴いてもらいたいですね」「ばっちり!日本の最高のメンバーたち」とリスペクトを寄せる共演ミュージシャンがゴージャス。映画音楽はジャズ・チームで。藤本一馬(ギター)、北村聡(バンドネオン)、田辺和弘(ベース)、芳垣安洋(ドラム)、そして鈴木。映画音楽というと、ついハリウッドとディズニーに偏りがちだけれど、大の映画好きの鈴木が選んだのは「ヨーロッパ映画の旅」(ハリー・ポッターは原作がイギリスということで!)。1950年代から2000年代まで。ニーノ・ロータ、モリコーネからスティングまで。幅広い年代層に懐かしい映画の名曲が並ぶ。「聴いて映画のシーンが思い浮かぶ音楽。そしてジャズ的な立ち位置から見て、ミュージシャン自身が目を輝かせて弾いてくれるであろう曲を選びました」そしてピアソラは、ピアソラ自身が最も愛したキンテート(五重奏)の編成で、北村、田辺、鈴木に、吉田篤(ヴァイオリン)と青木菜穂子(ピアノ)が加わる。日本のタンゴ・シーンを牽引する名プレーヤーたち。「一応僕のプロデュース公演ですけど、このメンバーだと僕なんか丁稚みたいなものです(笑)」ギター・ファンにとっては、鈴木がエレキを弾くのも注目だ。ピアソラのキンテートといえばギターはエレキ。フルアコっぽい音が出る楽器を求めた末に去年、アーチトップのギターを購入した。それ以来、エレキでの出番も増えている。中学生の時、「暴力的!」と母親に反対された映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』を、父親がこっそり見に連れて行ってくれた。映画好きだった父親はタンゴも好きだった。「だから、だいたい父の影響ですね」いわば自らのルーツを辿るコンサート。これを聴けば明日の鈴木大介が育つ!かも。(宮本明)
2022年04月25日『LOVE SUPREME presents DREAMS COME TRUE featuring 上原ひろみ,Chris Coleman,古川昌義,馬場智章・WONK』が、5月21日(土)ワールド記念ホール、5月26日(木)東京ガーデンシアターにて開催される。2013年にスタートし、毎年7月にイギリスのイースト・サセックスで開催されているヨーロッパ最大規模の野外ジャズフェスティバル『LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL』。伝統的なジャズフェスティバルとイギリスのキャンプ文化が融合した空間のなかで、ジャズ、ソウル、ファンクを横断する洗練された音楽を楽しむことができ、“The Guardian”紙をはじめとしたイギリスの主要メディアから五つ星を付けられるなど、上質な音楽を体感できるフェスであると高い評価を得ている。そんな『LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL』が満を持して日本に初上陸する。まずはオムニバスフェスとして、5月14日(土)・15日(日)の2日間、埼玉・秩父ミューズパークにて開催。それに引き続き発表されたのが、14日(土)公演に出演する、DREAMS COME TRUE featuring 上原ひろみ, Chris Coleman, 古川昌義, 馬場智章と、15日(日)公演に出演するエクスペリメンタル・ソウルバンド、WONKの2組による東京・神戸のみの貴重な2公演だ。埼玉公演は、DREAMS COME TRUEと上原ひろみの13年ぶりの共演や、吉田美和ソロアルバム『beauty and harmony』『beauty and harmony 2』を中心とした選曲、さらにはこの公演のために集まったChris Coleman(クリス・コールマン)・古川昌義・馬場智章など錚々たるメンバーも話題に。追加発表された本公演も、大変貴重な公演になることは間違いない。チケットは、4月27日(水)23:59まで先行抽選プレリザーブの受付を実施中。
2022年04月25日4月21日に東京・本多劇場にて初日を迎える、赤堀雅秋プロデュース『ケダモノ』。上演に先駆けて、初日前会見、公開ゲネプロが行われた。前回公演から約2年半ぶりとなる本公演には、門脇麦がヒロインとして初参加。そして赤堀作品に多数出演経験のある荒川良々、赤堀自身が座付き作家を務める「劇団姦し」のあめくみちこ、そして清水優、新井郁という映像・舞台で幅広く活躍するバイプレイヤーが揃った。初日前会見には、大森、門脇、荒川、あめく、赤堀、田中が登壇。作品について、作・演出、そして猟師を演じる赤堀は「物語としてはコロナ禍の田舎町の日常を描いた話」と説明。「このコロナ禍の2年間の鬱積した空気感を描ければなという作品にしたつもりです」と話す。物語の中心となるリサイクルショップを経営し、ある依頼から日常が変わっていく手島を演じる大森。ユニットとして3作品目となる本作、これまで積み重ねてきた創作のだいご味について、「しばらく赤堀君としか舞台をやっていませんので、習慣化しつつある」と表現。「毎回、赤堀君自身が自分を追い詰めて作品を書き上げている姿を目の当たりにしているので、そこから絞り出してきた、赤堀君の中の怖さが、毎回増している気がして。楽しくも緊張感をもってやらせていただいています(大森)」。大森演じる手島とつるむ、怪しげな自称・映画プロデューサーのマルセル小林を演じる田中は「マルセルさんと呼ばれているけどその説明がない、いい加減なおじさんの役」と笑う。また作品について、「毎回血を流しながら絞り出してセリフを書いてくる姿に感動して。毎回素晴らしい作品ですが、今回は本当に新しい一面を見られる、自信をもってお届けできる作品になりました(田中)」と自信を見せた。キャバクラで働き、ある望みをもつマイカを演じる門脇。学生時代に赤堀の舞台を見たときから共演をしたかったという。「脚本があがってくる度に、胸が揺さぶられ、一言演出される言葉だけでも、自分の感性的にすべてにおいて違和感がない。もちろん大森さん、田中さんと舞台でこれだけご一緒するのははじめてで、なんて贅沢なのだろうという時間を過ごしていました」と稽古期間を振り返った。今作は、大阪、北海道でも上演。大森は「今日やっと初日をむかえることができました。下北沢でしばらくやって、どんどん芝居が変わっていくと思います。どんどん変わっていく生々しい芝居を楽しんでいただきたいです。大阪と、北海道の方にも行かせてもらいますので、各地行くのをみんな楽しみにしておりますので、ぜひお待ちしております」と意気込んだ。公演は4月21日(木)から5月8日(日)まで、東京・本多劇場にて。その後、5月14日(土)から15日(日)に北海道・かでるホール、5月20日(金)から5月22日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演される。チケットは発売中。
2022年04月25日オペラにコンサートに、いま最もその声を聴く機会の多いソプラノは彼女ではないだろうか。快進撃が続く森谷真理。ライフワークと位置づける歌曲リサイタルの第1弾を開く[6月22日(水)紀尾井ホール]。「感応し合う魂、二つの愛の形」のタイトルのもと、クララ&ロベルト・シューマンとアルマ&グスタフ・マーラー、2組の作曲家夫婦を歌う。「夫婦というのは、自分たちで一緒にいようと決めた、人生で一番近い関係ですよね。共感しあっている二人の芸術性・音楽性が、作品を並べてみた時にどう出てくるのかなというところに興味があります」日本には「似たもの夫婦」という言葉もあるが……。「似てないですね(笑)。もちろん時代なりの音楽のスタイルなど、共通した要素はありますが、むしろ二人で一つというのか、補い合っていたのかなという気がしています」プログラムはシューマン夫妻がクララの《6つの歌曲》Op.13、ロベルトの《ミルテの花》と《リーダークライス》Op.39から3曲ずつ。マーラー夫妻がアルマの歌曲3曲とグスタフの《リュッケルトによる5つの歌》。「アルマ・マーラーを勧めてくれたのは、今回共演してくださるピアニストの河原忠之さんでした。ああ!と、『二つの愛の形』というコンセプトに結びつきました。《リュッケルト》は計画当初からメイン・ディッシュと決めていました。そのリュッケルトの詩も含む《ミルテ》ですが、全曲歌うとちょっとお腹がいっぱいなので、今回は《リーダークライス》と併せて抜粋で。どちらもいずれ全曲やりたいと思います」学生時代はイタリア・オペラしか勉強していなかったという森谷。歌曲の面白さは「自分の世界」であることだという。「オペラは演劇です。演出家がいて指揮者がいて、だいたいのセットアップは自分以外の方ですよね。歌曲は全部自分。自分とピアニストで作り上げる世界です。声のテクニック面でオペラと決定的に違うところはないですが、詩と音楽の密接な導きのもとに世界観が作られていく歌曲は、やはり音楽性や表現力に焦点を向けやすいと思います」“表現力”は、オペラを歌う時でも、彼女の強力な武器になっている美質だと思う。それは歌曲でも十分に生かされるはず。年に1~2回ずつ開いていきたいという歌曲リサイタル。ドイツ歌曲に絞るわけではなく、「より共鳴しやすい」と話すフランス歌曲などさまざまな作品を歌っていく予定だ。目が離せない。(宮本明)
2022年04月25日鈴木聡が描く心温まる世界と人情ものに定評があるラサール石井の演出は、ともに笑いにも精通する相性抜群の脚本×演出コンビだ。エンターテインメント時代劇に仕立て上げた2020年の『阿呆浪士』に続き、今回、同じ94年初演の物語『三十郎大活劇』をリバイバルし、再タッグ。第二次世界大戦の寸前に迎えた日本映画界黄金期へのリスペクトを込めて描き上げる、激動の映画界を駆けまわる若者たちの切なくも熱い青春物語だ。「三十郎大活劇」チケット情報大部屋から一夜にして銀幕スターに駆け上がる主人公・紅三十郎を演じるのは劇団EXILEの青柳翔。ヒロインにはAKB48の元メンバー横山由依。昨年11月にグループを卒業し、個性豊かな実力派の共演者に囲まれながら初めての作品に挑む。大阪公演の開幕直前、来阪した横山由依にインタビュー、作品への思いや意気込みを聞いた。横山由依はAKB48の時代から『美しく青く』(19年)などの舞台に出演、『熱海五郎一座』(21年)で共演したラサール石井とは今回、演出として再会した。役柄は温泉芸者のおやつ。時代に翻弄される主人公たちを見守り支える存在で、三十郎との淡い恋もある。「おやつは強さと優しさのある人。チャキチャキとした感じを残しつつ、華やかで明るい感じでと言われたので意識して演じています」。芸者の所作も指導を受け、東京公演を経て着物を着ることにも慣れた。「最初にみんなで歌って踊るシーンがあり、キャッチーな曲で振付もポップで明るい感じなので、注目していただければ。AKBでやってきたことが活かせてよかったと思います」。自らを「負けず嫌いで気が強い」と言い、AKB時代から「舞台に立つ時は絶対に気を抜かず、気合いを入れて集中するよう心がけています」。その姿勢は卒業した今も変わらない。「コメディは観るのも演じるのも好き」と言う彼女は、今回の作品を「今の時代にすごくフィットしている作品だと思う」と語る。「コロナ禍で私たちの生活もやりたいことが自由にできない状況で、戦争も身近にあります。この作品は戦争が始まり、今まで作ってきた映画が自由に作れなくなる中で、それぞれの登場人物がどういう選択をしていくかが描かれていて、今の私たちにも置き換えられるかなと。1日1日の大切さなど、今観ていただきたい作品に仕上がっていると思います」。できる限りの感染対策を続け、大阪公演で大千穐楽を迎える。「とても楽しみにしています。熱のこもった舞台をお届けできると思うので、笑ったり、ちょっと泣いたり、日常を忘れたい方はぜひ劇場へお越しください」。公演は、4月23日(土)・24日(日)大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて。当日引換券発売中。取材・文:高橋晴代
2022年04月22日パルコ・プロデュース2022『2020』に出演する高橋一生が、企画から携わる本作への想いを語った。芥川賞作家・上田岳弘が作を、白井晃が構成・演出を手がける本作は、「2020年」を起点に人類の歴史や世界の終わりを綴る、高橋の一人舞台。上田文学の魅力を「同じテーマを書き続ける小説家の方が好きな僕にとって“人類の個と全を、過去と未来にわたって描く”作風がドンピシャでした」と述べる高橋は、デビュー作『太陽』(2013年)から彼の小説を愛読している。「人間の行き着く先はどこか、行き止まりになってしまうとしたらどんな状況か、まるで予言するかのような作品を上田さんは書いているんです」──。自身が共鳴する上田文学のおもしろさを「日ごろ小説を読まない方にも知って欲しい」と感じた高橋は、『4 four』(2012年)、『マーキュリー・ファー』(2015 年)、『レディエント・バーミン』(2016年)などで一緒に作品を立ち上げた白井であれば「僕の気持ちをわかってくださりそう」と信頼を寄せ、二人を引き合わせた。「作品が現実とリンクしていくさまを目の当たりにして、予言めいたタイミングで上演された『マーキュリー・ファー』のようなことがまた起きるのかもしれません、今回のタイトルからして」と笑う。劇中で、高橋は「クロマニヨン人」「赤ちゃん工場の工場主」「最高製品を売る男」「最後の人間」といった登場人物に扮する。自身の役どころを「お客さんと、人類の過去と未来を繋ぐようなキャラクター」と紹介しつつ、「打ち合わせで僕が上田さんにお話しした言葉が台本に盛り込まれていたので“高橋一生そのまま”と思ってもらってよいかもしれません」「役と自分、どちらかわからなくなってしまう瞬間を皆さんの前でお見せすることになりそう」と言及した。さらに「劇場にお客さんを入れるところからお芝居が始まっていて、アトラクション的に“体感”できる作品」と続き、「そのアトラクションを楽しむように観てもらい、たとえ局所的であったとしても皆さんの中に少しでも残り続けるものになったら、つくり手として励みになります」「そのために、まずは自分たちがおもしろいと思える作品をつくれたら」とコメントした。公演は、7月7日(木)~31日(日)に東京・PARCO劇場にて。その後、8月6日(土)・7日(日)に福岡・キャナルシティ劇場、11日(木・祝)に京都・京都劇場、18日(木)〜21日(日)に大阪・森ノ宮ピロティホールと巡演する。東京公演のチケットは、5月14日(土)より一般発売。取材・文:岡山朋代
2022年04月22日鄭義信が結成し、大鶴佐助が座長を務める劇団ヒトハダの旗揚げ公演『僕は歌う、青空とコーラと君のために』が、4月21日に開幕。前日に行われたゲネプロの様子をレポートする。戦後の米軍御用達キャバレーに集う人々の切なくもおかしい人間模様が、1940年代のアメリカンポップスに乗せて綴られる本作。いつか日劇アーニーパイルの舞台に立つことを夢見るロッキー、ファッティー、ハッピーによる3人組のコーラスグループに、キャバレーのママが連れてきたゴールドが加わる。順調に活動するも、ハワイの日系二世であるハッピーの朝鮮戦争出兵によって、ルーツの異なる4人の絆は大きく揺らいでいく──。作・演出を鄭が手がけ、キャストは大鶴のほか、団員の浅野雅博、尾上寛之、櫻井章喜、梅沢昌代が名を連ねている。事前のインタビューで、鄭が「キャスト一人ずつソロ歌唱シーンを設けた」と話していた通り、群像劇の見せ場をヒット曲が彩る。中でもハッピー役の大鶴は、言葉と音の数が膨大な「Boogie Woogie Bugle Boy」(The Andrews Sisters:1941年)を英語詞で披露し、序盤から客席を湧かせた。朝鮮戦争から戻ったあと、心身ともに満身創痍の状態でこの陽気なナンバーをどうリプライズするか、鮮やかに揺れ動く感情の行方をぜひ見届けて欲しい。浅野は、太平洋戦争の特攻帰りである罪悪感を拭えずにいるロッキー役。これに加え、さらなる十字架を背負っている。その重さを仲間に打ち明け、懺悔する場面で見せる表情に注目だ。そんなロッキーを優しく見守るキャバレーのママ・ジーナには梅沢。コーラスグループの新人・ゴールドは朝鮮人。戦地へ向かうハッピーは敵国のアメリカ人にあたるが、これまでに育んだ友情が脳裏をよぎる。「それでも生きていて欲しい」というジレンマを、演じる尾上はハッピーに直情的にぶつけ、確かな存在感を残した。豊かな体躯で喧嘩シーンを圧倒するファッティーには櫻井。シリアスな展開の中に笑いをもたらすコメディリリーフ的な役割をまっとうしていた。上演時間は約120分(休憩なし)。公演は5月1日(日)まで、東京・浅草九劇にて。感染症対策を講じて上演される劇場公演のほか、PIA LIVE STREAMでは4月23日(土)17:00開演回の「オンライン生配信」を実施。48時間後の25日(月)16:59までアーカイブ視聴できる。チケット販売中。取材・文:岡山朋代
2022年04月22日バブリーダンスで社会現象を巻き起こした、振付師akaneが仕掛けるダンスエンターテインメント『ベストヒット舞踊祭』が、6月4日(土)・5日(日)の2日間、大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて開催される。「ベストヒット舞踊祭」チケット情報アカネキカクのダンサーたちが、バブリーダンスから新作までダンスの魅力が凝縮されたステージを展開。akaneが生み出したダンスワールドはもちろん、豪華ゲストアーティストとの夢のコラボも見どころだ。ゲストは、4日(土)は鬼龍院翔、Ms.OOJA、5日(日)は島津亜矢、水谷千重子。チケットは、4月26日(火)23:59まで先行先着プリセール実施中。一般チケットに加え、Tシャツ&ジュリ扇&記念写真付きのバブリーチケットも販売。
2022年04月22日独自の世界観溢れるアーティストを厳選したオムニバスライブ『GOOOOOON!』が、7月3日(日)に、関西イベントの夏の風物詩=大阪城音楽堂にて開催される。「GOOOOOON!」チケット情報今見たい!聞きたい!勢いのあるアーティストが大集合!出演アーティストは、PEOPLE1、yama、Chilli Beans.、Mega Shinnosuke、カメレオン・ライム・ウーピーパイ、TOOBOEの6組。ライブの熱量と夏の香りを感じながら、共に進んでいくべく新たな道をみんなで作っていきましょう!チケットは、4月21日(木)18:00から5月2日(月)11:00までオフィシャル先行(抽選)受付中。お得なペアチケットも販売。緑に囲まれた夏の大阪城野音へみんなで大集合!
2022年04月21日2022年5月3日~5日の3日間、東京国際フォーラム ホールCにて、「丸の内ミュージックフェス メインコンサート」と題した丸の内エリア全体でクラシック音楽を楽しむ音楽の祭典を開催。最終日、5月5日 (木・祝) 16:30より広瀬悦子(ピアノ)、伊藤花りん(サンドアート)、田中 研(朗読)による“ピアノと砂のファンタジー 星の王子さま”が開催。広瀬 悦子(ピアノ)数年前にフランスで観た、クラシック音楽とサンドアートのコラボ公演にすっかり魅了され、是非日本でも実現させたいと思いこの企画が生まれました。やがて消えてしまう儚さ故の幻想的な砂の芸術、サンドアートの伊藤花りんさんは、しなやかな動作で砂を舞い踊らせ、生き生きと描き出される絵は、観る人を物語の真髄に引き込んでいきます。王子様やバラ、キツネなど、1人でいくつもの役を次々と演じ分ける田中研さんの朗読は、それぞれのキャラクターを見事に浮かび上がらせ、聴衆に語りかけます。そして私が各々のシーンに合わせて選曲した『タイスの瞑想曲』や『ダッタン人の踊り』などの美しい名曲、更には知られざる珠玉の小品も織り交ぜて、ピアノが各場面の雰囲気を演出します。「本当に大切なことは目に見えないんだよ…」サン=テグジュペリの深遠な世界観を、皆様と共有できますことを心から楽しみにしています。伊藤 花りん(サンドアート)サンドアートパフォーマンスとはライトボックス(光るガラステーブル)の上に置いた砂を手で動かしていくことで物語を展開していくパフォーマンスです。絵の具で描く絵などと違って一瞬で消すことができるので音楽に合わせてどんどんと絵を変化させていけるのがサンドアートの魅力の一つです。砂と手と光というみなさんがよく知っている身近なものだけで描いていくので、どの世代の方でも一緒に楽しんでもらえると思います。“ピアノと砂のファンタジー 星の王子さま”は広瀬悦子さんのピアノ一台とは思えない世界の広がりと、田中研さんから出てくる様々なキャラクター、物語と一緒に変化していく砂絵で構成されています。とてもシンプルな構成だからこそ、皆さんそれぞれの「星の王子さま」に出会うことが出来ると思います。是非、王子さまと一緒に旅をしに来てください。世界中で愛される名作、サン=テグジュペリ著「星の王子さま」。その幻想的で深遠な世界観を、ピアノ、サンドアート、朗読の融合で見事に浮かび上がらせる本公演。フランスを拠点に国内外で活躍するピアニスト広瀬悦子も、今だからこそ胸に響くサン=テグジュペリのメッセージに溢れた作品だと語る。他では見ることのできない唯一無二のパフォーマンスに注目したい。チケット発売中。
2022年04月20日松居大悟率いるゴジゲンの第18回公演『かえりにち』が2022年4月20日(水)からザ・スズナリほかで開幕する。ゴジゲンは2008年に慶應義塾大学演劇サークル“創像工房 in front of.”内で結成。年2~3回の上演を精力的に行っていたが、11年『極めてやわらかい道』の後、3年間の活動休止。14年『ごきげんさマイポレンド』より活動再開し、17年に初の3都市公演『くれなずめ』で2000人以上を動員。21年に『くれなずめ』は映画化もされた。今回の『かえりにち』では、劇団員以外に神谷大輔と結城洋平をキャストに迎え、東京、北九州、京都公演を実施する。「何も起きない物語を作ろうと思って。最初に劇団を始めた頃は『見た人の人生を変えてやろう』と刺すように作品を作っていたんですが、長く続けていると、作った作品の飛距離がだんだん見えてきて。今は、現実の世の中の方が殺伐としているし、嘘みたいなことが起きているじゃないですか。だったら、劇の中ぐらいは何も起きなくていいんじゃないかと思ったんです」と松居は言う。「とはいえ、何も起きない物語を生み出すのは結構大変なんですけど(笑)。舞台を観た日の帰り道もそうですし、観た日以降の帰り道が愛おしくなる。そんな舞台になれば」結城は、主宰の松居と10年ほど前にワークショップをきっかけに知り合ったというが、今回がゴジゲン本公演の出演は初めて。結城は、松居が「結城くんの人間性を表すというより、こんな結城くんを見てみたいという願望を込めて書いた」という強い哲学を感じるような野々宮役を演じる。「僕のことを考えて書いてくれているからだと思うのですが、やっていてすごく楽しいです。それに、ただのファンみたいなこと言いますが(笑)、ゴジゲンの人たちが松居さんの本を最初に読む場面を一番近いところで見られる/聞けるというのは贅沢ですよね」と本当に楽しそう。舞台以外にも、NHK Eテレの『おかあさんといっしょ』の人形劇『ファンターネ!』の原案・作を劇団員の目次立樹とともに手掛けたり、映画『ちょっと思い出しただけ』の監督・脚本を担当したりと幅広い活躍を見せている。が、やはりゴジゲンという劇団に対する思い入れは特別なようで、「僕にとっては拠点だし、新しいことに挑戦できる大切な場所」(松居)。どんな舞台になるのか、開幕が待ち遠しい。東京公演は4月29日(金・祝)まで。北九州公演は5月2日(月)~4日(水・祝)、北九州芸術劇場小劇場。京都公演は5月7日(土)〜10日(火)、THEATRE E9 KYOTO。チケット発売中。取材・文:五月女菜穂
2022年04月19日チケットぴあ主催の若手バンドを応援するライブハウス企画「Grasshopper supported by チケットぴあ」。4月25日(月)下北沢DaisyBarで開催するvol.1の最終出演アーティストにリスキーシフトとなかねかな(オープニングアクト)の2組が決定した。レベル27、kalmia、月追う彼方、リスキーシフト、なかねかなの5組を迎えて送る本イベントのチケットは好評発売中。ぴあスタッフ一押しの新進気鋭のアーティストのアツいライブをお見逃しなく!また、現在イベント公式サイトでは公演の招待も受付中。【公演概要】日時:4/25(月)18:00開場/18:30開演開場:下北沢DaisyBar出演:レベル27/kalmia/月追う彼方/リスキーシフト/なかねかな(O.A.)チケット:前売2,000円【招待 受付詳細】・イベント公式サイト:※会員登録にはぴあ会員IDが必要となります。・招待応募フォーム:・受付日程:4月21日(木)23:59まで・当選発表:4月22日(金)中・注意事項:以下必ずご確認のうえ、ご応募・ご来場をお願いいたします。※メール当選となります。入場時に当選メールを確認をさせていただきますのでご確認をお願いします。※当選者ご本人を含む2名までのご招待となります。※ドリンク代が別途必要となります。予めご了承ください。
2022年04月19日FM802が毎年春に開催し、今が“旬”のロックバンドが大集結するライブイベント『FM802 Rockin’ Radio! -OSAKA JO YAON-』。2020年、2021年は残念ながら開催されなかったが、3年ぶりとなる今年は5月8日(日)に大阪城音楽堂にて開催される。「FM802 Rockin’Radio! -OSAKA JO YAON-」チケット情報出演は、WOMCADOLE、梅田サイファー、Age Factory、KOTORI、Suspended 4th、Survive Said The Prophet、ズーカラデル、ハンブレッダーズの8組。チケットは4月23日(土)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、4月20日(水)昼12:00よりチケット先行先着プリセール実施。
2022年04月19日4月8日に東京・サンシャイン劇場で幕を開けたダンス・エンタテインメント集団・梅棒の最新作、14th WONDER『おどんろ』。続く三重公演を経て、4月22日(金)より大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールに登場する。梅棒 14th WONDER 『おどんろ』 チケット情報『おどんろ』は昨年の7、8月に上演を予定していたものの、新型コロナウイルスの影響を受け、全公演が中止に。だが、1年を待たずして“リベンジ”を実現、ゲストの小越勇輝はそのままに、今回は大西桃香(AKB48)もヒロインで参加することとなった。物語の舞台は架空の都市「トーキョー都タイトー区」。そこでは「ネオ妖怪」と呼ばれる現代の妖怪たちが市民を困らせていた。そんななか、ほんの偶然から妖怪たちと関わるようになったうだつの上がらないサラリーマンの萬代。彼の生活はそれを機に少しずつ変わり始める。そこに妖怪を捕まえようとする警察の不思議犯罪課や妖怪たちを悪用しようともくろむブラック企業の人間たちも絡み合い…。不可思議な、だが心温まるハートウォーミングなドタバタ劇を、セリフを用いず、アクションや表情などで紡いでいく。萬代を演じるのは梅棒のメンバー、梅澤裕介。激しいアクトで表現することが多い梅棒の作品だが、さえない男という萬代は圧倒的にエネルギー消費量が少ない役柄だと話す。それだけに「そこが梅棒の新しい一面」と自信をのぞかせる。ヒロインの新米警察官・那夢子を演じる大西は「那夢子は、不器用なりに一生懸命頑張っているけど、頑張りすぎて空回りしちゃうところもあって。でも素直な女の子。那夢子と妖怪たちの関係性や、ストーリーもですが…私的には最後の“アレ”です!」と、見どころを語った。「最後の“アレ“」とは何か?ぜひ劇場で確かめてほしい。ネオ妖怪のリーダー格・妖太郎役を演じる小越は、「妖太郎は、妖怪ですけど心の襞みたいなものを持っていて。ただ、それを素直に出さない感じ、ちょっとひねくれてる感じもあります」と、その役柄を語った。三重、大阪以外にも高知、愛知へと巡回する本作。「私は梅棒さんの舞台に参加させていただくのは初めてで、地方公演もすごく楽しみにしています」と大西。続けて「地方の方にも梅棒さんの作品を見てもらいたいと思います。きっと皆様の心に残る作品になると思うので、期待値を高めで楽しみにしてくださったら」と笑顔を見せた。梅棒の作品に関わることができ、夢のようだと目を輝かせながら話す小越も、「梅澤さんもおっしゃったのですが、梅棒の舞台はDVDなど形に残らないので、ぜひ観に来ていただいて、皆様の記憶の中に残していただけたら嬉しいです!」と意気込む。そして梅澤も「『おどんろ』はドタバタで、面白いところありつつ、それでも少し大人っぽい、情緒的な雰囲気にも溢れている素敵な舞台になっています。新しい一面を楽しみに見ていただければ」といざなった。取材・文:岩本
2022年04月19日ピアニストの仲道郁代が、5月29日(日)サントリーホールでのリサイタル「知の泉」に向けた記者懇親会を開き、自身の思いや意図を語った(4月7日)。リサイタルは彼女の企画である「The Road to 2027」の一環。ベートーヴェン没後200年と自身の演奏活動40周年が重なる2027年を見据えて、デビュー31年目の2018年から10年をかけて完遂する壮大なシリーズだ。毎年春と秋の2回、10年分・全20回のプログラムを最初に決めてスタートした深謀遠慮。「今回のテーマは『人間の“業”と再生への祈り』です。これらを弾いて、光の世界を見い出したい。そんなプログラムです」演奏するのはベートーヴェンのピアノ・ソナタ第17番《テンペスト》、ショパンのバラード第1番、リストの《ダンテを読んで》、そして取り組むのは初めてというムソルグスキーの《展覧会の絵》。4曲とも、文学あるいは絵画作品に触発された、つまり「知の泉」から生まれた作品群だ。仲道は実演を交えながら、その源泉をひもといていく。ベートーヴェンの“赦し”。祖国を失ったショパンの悲しみと再生。リストが描いた神の愛の光の世界。ムソルグスキーが埋め込んだ苦しめられた者たちの暗喩。「叡智と示唆に溢れる文学や絵画から作曲家たちが何を読み取り、何に共鳴して音にしたのか。いま生きている私はそこに何を感じるのか。これはけっして昔の話でなく、生きたリアルな言葉です」いま私たちは、「音楽に何ができるのか」という問いにあらためて向き合っている。── 音楽に戦争をやめさせることができるか?たぶん無理ですね。でも聴く人に「戦争をやめさせなくちゃ」という気持を起こさせることは、きっと音楽にもできるはずです。──これは村上春樹の最近の言葉。仲道はそれを引いたあと、次のように言った。「人が心から共感するのは悲しみなのだと思います。人間の業、悲しみはすべての人が背負っている。そして正義は怒りや悲しみから生まれる。それを描いている作品は私たちの心を動かす。音楽はそれをちゃんと伝えることができる。演奏家にはそれを伝える責務があります」一人の記者が「共感しかない」と感想を口にした。まさに。ベテランのファンなら、少女時代の可憐な印象で彼女をイメージする人も少なくないかもしれない。しかし近年の彼女の表現の深さにはすごみすら感じる。いま最も聴くべきピアニストだと思う。(宮本明)
2022年04月19日cinema staffが、東京・日比谷野外大音楽堂ワンマン公演『two strike to(2) night~因縁の日比谷編~』を10月8日(土)に開催する。cinema staffが日比谷野外大音楽堂でワンマンを開催するのは5年ぶり。cinema staffチケット情報チケットは、5月8日(日)23:59までオフィシャルHP先行(抽選)を受付中。先行チケット購入者には、特典としてドキュメンタリーDVD 『documentary of cinema staff 2021-2022』をプレゼント。また、すべてのチケット購入者を対象に、「cinema staff × 日比谷野外大音楽堂オリジナルカレンダー」が配布される。
2022年04月18日「アイドル×ファッション」をテーマにした複合型アイドルイベント『iCON DOLL LOUNGE 2022』がGWスペシャルとして開催決定!5月8日(日)、東京・Spotify O-EASTにて開催される。このイベントは、ライブはもちろん、ファッションショーも開催。ファッションブランドによるコラボステージは見どころのひとつになっている。「iCON DOLL LOUNGE 2022 ~GW SPECIAL~」チケット情報FRUITS ZIPPER、Hey!Mommy!、Mirror,Mirror、ONE KILL、Ringwanderung、situasion、THE ORCHESTRA TOKYO、yumegiwa last girl、アルテミスの翼、美味しい曖昧、さとりモンスター、メルクマールメルマールの出演が決定。追加出演者発表も予定しているのでお見逃しなく。チケットは、4月26日(火)23:59までオフィシャルHP先行(先着)を受付中。
2022年04月18日19世紀末から20世紀初頭のフランスで活躍した画家、アンリ・ル・シダネル(1862-1939)とアンリ・マルタン(1860-1943)に焦点をあてた、国内初の展覧会『シダネルとマルタン展』がSOMPO美術館(東京都新宿区)で開催中だ。「最後の印象派」の二大巨匠、シダネルとマルタンに焦点をあてた、日本初の展覧会。印象派を継承し、穏やかで神秘的な光の表現を展開した二人の足跡を、油彩を中心とする約70点を通してたどる。印象派以降、さまざまな「イズム」が登場したベル・エポック期のフランス美術界だが、前衛画家たちによるフランス近代絵画史とは別の“もうひとつの本流”を担ったシダネルとマルタン。穏やかな画風ゆえにこれまで前衛画家たちの影に隠れていたが、近年フランス本国を中心に再評価の機運が高まっている。本展は全9章と長めの構成。具体的には「エタプルのアンリ・ル・シダネル」、「象徴主義」、「習作の旅」、「アンリ・マルタンの大装飾画のための習作」、「ジェルブロワのアンリ・ル・シダネル」、「ラバスティド・デュ・ヴェールのアンリ・マルタン」、「ヴェルサイユのアンリ・ル・シダネル」、「コリウールとサン・シル・ラポピーのアンリ・マルタン」、「家族と友人の肖像」。見どころの一つは、光の表現。シダネルとマルタンは深い友情で結ばれ、同じ芸術観を共有しながらも、それぞれの活動拠点に由来して、対照的で異なる光の表現ーーシダネルは北フランス特有の霞がかった柔らかな光を、マルタンは南仏の眩い光を描いている。また、ヤン・ファリノー=ル・シダネル氏の協力で、写真や映像などさまざまな資料もあわせて展示されているのも特徴。同館学芸員の岡坂桜子さんは「作品はもちろん、作品が生み出された環境や雰囲気をいろいろなヴィジュアルを通じてご覧いただけるかなと思います」と話していた。会期は2022年6月26日(日)まで。開館時間は午前10時から午後6時(入館は午後5時半まで)。休館日は月曜日。観覧料は一般1600円、大学生1100円、高校生以下無料。※同館では、本展の会期中、ウクライナおよび近隣国における人道支援活動に向けた寄付を行う。館内に募金箱を設置するほか、ミュージアムショップで販売する当館のゴッホ《ひまわり》ポストカード の売り上げの一部を、ウクライナ全域と近隣国で脆弱な立場にある子どもたちとその家族、避難民などの支援のために活動する団体に寄付する。さらに、SOMPOホールディングスとしても、本展の入場者数および紹介動画()の視聴数に応じて寄付を実施(上限は1億円)する。取材・文・撮影:五月女菜穂
2022年04月14日タイトルを聞いただけで、宇宙空間を駆けていくレトロな列車、長い金髪の謎の美女メーテルの姿が目に浮かぶ人も多いだろう。松本零士の国民的漫画を原作にしたミュージカル『銀河鉄道999 THE MUSICAL』が4月8日、東京・日本青年館ホールで開幕した。人類が肉体を機械に変えることで永遠の命を手にしている未来が舞台。しかしそうして裕福な人々が永遠の命を謳歌する一方で、高価な機械の体を買えない貧しい者たちとの社会格差は広がっている。そんな中、母親を機械伯爵に殺された少年・星野鉄郎は、謎の美女メーテルに出会い、機械の身体をタダでくれる星を目指し銀河鉄道999号に乗車する……。主人公・星野鉄郎を演じるのは中川晃教。2018年、2019年に続き3度目の鉄郎役だが、今回はこれまでの“舞台版”ではなく、初の“ミュージカル版”。音楽監督にはゴダイゴのミッキー吉野を迎え、劇中ではゴダイゴが歌ったあの名曲「銀河鉄道999」も初めて使われる。同時に、各キャラクターが葛藤や決意といった心情を歌に乗せて吐露する場面も多く、過去の舞台版に比べて、よりキャラクターの深みが増した印象だ。さらに、原作にはない鉄郎の父親のエピソードを盛り込むことで「思いを繋ぐ」という大きなテーマを浮き上がらせた。中川の鉄郎は透明感がありつつも鋭い強さのある歌声を武器に、少年らしい真っ直ぐな純粋さと、どこか影のある達観した視点、子どもらしからぬ紳士的なふるまいを自然と同居させ、“星野鉄郎だからこその強さ”で、父から繋がる思いをしっかり受け止める。そしてキャプテン・ハーロック役の三浦涼介、クイーン・エメラルダス役の北翔海莉、大山トチロー役の藤岡正明らが、原作を抜け出したかのような造形で魅せるとともに、限りある命を生きることの尊さをその姿で体現し、鉄郎へ続く“思い”を渡していく。同時に、メーテルの葛藤や罪といった面も丁寧に描かれる。演じる花總まりはこの人らしい浮世離れした美しさで、体温の低そうな“謎めいた女性”として登場するも、母・プロメシュームとの邂逅前後から見せる葛藤は生々しく、新鮮。ラスボス感たっぷりに演じるプロメシューム役の松本梨香の迫力とともに、この母子の宿命はこのミュージカル版の見どころのひとつになっている。鉄郎の敵役の機械伯爵も、知られざる悲しい過去が描かれ、切ない存在に。佐藤流司が二面性のある役柄を熱演した。ほか、車掌役の徳永ゆうき、ガラスのクレア役の梅田彩佳、リューズ役の矢沢洋子らも好演していた。初日に際し中川は「登場人物たちに共通する命尽きるまで終わらない人生とお客様ご自身の人生を重ねながら観ていただけたら」とコメント。公演は4月18日(月)まで同劇場にて上演される。取材・文:平野祥恵
2022年04月13日6月12日(日)、大阪・味園 ユニバースにて赤犬のライブイベント『赤犬・間慎太郎・間寛平&エメラルドスターズの「なに調子にのっとんねん」』が開催される。ゲストは間寛平&エメラルドスターズとシンガーソングライターの間慎太郎。歌と笑いのコンツェルトをお楽しみに。赤犬 チケット情報チケットは4月23日(土)より一般発売開始。一般発売に先駆け、4月18日(月)23:59までオフィシャルHP先行(抽選)受付中。
2022年04月13日大阪・堺出身のTHE→CHINA WIFE MOTORS(以下、CHINA)とGOOD4NOTHING(以下、GOOD4)が「地元に恩返しをしたい!」という強い想いで2013年にスタートした大型音楽フェス『SAKAI MEETING』。今年は5月21日(土)の堺FANDANGOを皮切りに、6都市でのライブハウスツアー『SAKAI MEETING TOUR 2022』が開催される。「SAKAI MEETING TOUR 2022」チケット情報堺FANDANGOでは、CHINAとGOOD4の主催2組での開催となるが、他5都市のゲスト出演者が発表された。大分公演はSIX LOUNGE、福岡公演はTHE FOREVER YOUNG、愛知公演はBOMB FACTORY、東京公演はSTOMPIN’ BIRD、神奈川公演はSHADOWSと、各地でアツいパフォーマンスを繰り広げる。チケットは各公演発売中。
2022年04月12日“ダンス×演劇×J-POP”を掛け合わせ、セリフを使わず身体表現をメインに物語を立ち上げるダンスエンタテインメント集団・梅棒。彼らの最新作、14th WONDER『おどんろ』が東京・サンシャイン劇場にて現在上演中だ。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、全公演中止となった昨夏のリベンジとなる本作。劇中では、NEO妖怪のイタズラで生活が一変するブラック企業の会社員を中心とした“トンデモ絵巻”が綴られ、梅澤裕介(梅棒)がサラリーマン・萬代を、ゲストの小越勇輝がNEO妖怪のリーダー格・妖太郎を、同じくゲストの大西桃香(AKB48)が 不可解な事件の原因究明に奔走する新米刑事・那夢子を演じる。人々の暮らしがNEO妖怪に脅かされつつあるトーキョー都タイトー区の製薬会社で働く萬代。演じる梅沢は、事前の取材会で「激しいアクトで表現することが多い梅棒の中で最もエネルギー消費量が少ない」と笑っていた通り、うだつの上がらないポンコツ社員を巧みな表情と着古したスーツ姿で体現する。一方でオープニングと終盤ではキレのあるダンスを披露し、通常運転ぶりを覗かせるひと幕も。小越が扮する NEO妖怪は、ルーズソックス・たまごっち・フィンガースピナーなど流行アイテムをまとったポップな出立ち。大きく華々しいアクションで劇世界に貢献するシーンは昨夏行っていた稽古の賜物なのか、「再集結し、より良い作品になるよう妥協なしで作っては壊す再構築もしていき何倍にもパワーアップした」とコメントした通りの出来栄えだった。今回のリベンジ公演からキャスティングされた大西は、NEO妖怪の逮捕に燃える刑事役。凛としたたたずまいと俊敏なダンスで、ひたむきな那夢子像を立ち上げる。開幕に際して「座組の皆様に沢山助けていただいて全てのお稽古を終えることが出来ました」と報告。「お稽古を重ね、毎日がとっても楽しくて、那夢子として走り回っている瞬間がとても幸せです」と述べている。作・総合演出を務める伊藤今人いわく、本作は梅棒 10th Anniversary『OFF THE WALL』 (2020年)以来の完全新作。昨夏の中止分と合わせて「2作品分の稽古期間を経てついに完成しました。我々がかける想いも倍、完成度も倍、感動も倍。お待たせした分、期待値も倍だとしても十分にお応えできる自信作になりました」と開幕に際して胸を張った。キャストは他に、梅棒メンバーの鶴野輝一、遠山晶司、塩野拓矢、櫻井竜彦、天野一輝、野田裕貴、多和田任益に加えて、Q-TARO、YOU、パイレーツオブマチョビアン、NANOI、Kurumi Shiina、RiNnAが名を連ねている。東京公演は4月17日(日)まで。その後、5月にかけて三重・大阪・高知・愛知と巡演する。チケット販売中。取材・文:岡山朋代
2022年04月11日1981年に開催された、RCサクセション初の武道館公演を記録したDVD-BOX『FIRST BUDOHKAN DEC. 24.1981 Yeahhhhhh..........』が6月1日(水)に発売される。RCサクセション 「FIRST BUDOHKAN DEC.24.1981 Yeahhhhhh..........」 爆音上映会 チケット情報本作は、当時カセットだけで発売された『Yeahhhhhh……….AT武道館』を、音質にこだわりぬいて徹底的にアップグレードしたマルチフォーマットでリイシュー。公演本編ラストの『ステップ!』、アンコール『雨あがりの夜空に』直前の興奮のメンバー紹介などは、今回が初商品化映像となる。発売に先駆け、同公演の模様を大画面で体感できる爆音上映会が5月に全国4か所で行われる。爆音上映会は、5月16日(月)東京・EX THEATER ROPPONGI、5月17日(火)北海道・ペニーレーン24、5月24日(火)愛知・ダイアモンドホール、5月25日(水)大阪・なんばHatchにて。チケットは4月29日(金・祝)の一般発売に先駆け、4月17日(日)23:59までオフィシャル先行(抽選)受付中。
2022年04月11日舞台「THE 39 STEPSザ・サーティーナイン・ステップス」の製作会見が4月8日に開催され、平方元基、ソニン、あべこうじ、小松利昌がそろって出席し、本作への思いを語った。平方、ソニン、あべ、小松の4人は、会見に下着姿で登壇!これはクラウン役のあべと小松が劇中で135もの役を演じ、ソニンも3役を演じるため、どの役の衣装で出席すべきか?と悩んだ挙句に至った決断だという。ソニンは「下着姿で制作発表って初めてですよ。どういうこと?女優が下着姿でメディアの前に出るって…(苦笑)」と困惑し、3人に付き合わされる形になった主人公・ハネイ役の平方も苦笑を浮かべる。ジョン・バカンの小説「三十九階段」と同作を原作にアルフレッド・ヒッチコック監督が作り上げた映画『三十九夜』を大胆に脚色して舞台化した本作。ロンドンのミュージックホールでとある事件に巻き込まれてしまった男の大逃亡劇を描き出す。出演者は4名だけで、平方以外の3人は複数の役をこなし、さらに舞台袖が存在せず、常に4人がはけることなく舞台上にいるという、一風変わった演出が施されるが、「舞台上で生着替えします」(ソニン)、「たまにポロリもあります(笑)」(あべ)と俳優陣はこうしたシチュエーションを楽しんでいるよう。稽古場でも、演出のウォーリー木下の求めに応じて俳優陣からどんどん新しいアイディアを出し合い、新たな役が生まれ続けているという。たった4人で全てをこなすということで、相当ハードなようで「歌ったり、踊ったり、大変です…。『生きてる』って感じがします。ドタバタで窒息しそう」と平方が言えば、小松も「稽古中にのどが腫れるって初めてでビックリしています」とうなずく。あべは、2011年の喜劇「ハムレット」&悲劇?「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」以来の舞台出演となるが「(前作は)妻(高橋愛)と出会った芝居で、そのまま『ごちそうさま(笑)』!」とノリノリで語りつつ「この芝居を受けるにあたって、『新喜劇に近い』と聞いてたら、全然違ったので今はちょっと怖いです」とも。平方にとっては本作が初の単独主演舞台となるが「ありがたいですが、4人で作っていくことに正直、ホッとしています。それぞれが主演のようですが、その中で“単独主演”と言っていただけるように、みなさんが表現しないことを表現したい」と意気込みを口にする。「ダンス オブ ヴァンパイア」以来の平方との共演となるソニンも「いままで観たことない平方元基の顔が見られると思う」と平方の新たな境地に太鼓判を押す。そのソニンは、平方演じるハネイを惑わす3人の女を演じ分けるが、平方はソニンに「リアルにゾクゾクしました。セクシーだなって」と持ち上げ、これにはソニンも「元基を持ち上げようと思ったら、辱めに遭ってる(苦笑)」と照れた表情を浮かべていた。「THE 39 STEPSザ・サーティーナイン・ステップス」はシアタークリエにて5月1日より上演。取材・文:黒豆直樹
2022年04月11日ブルーマンの生誕30周年を記念した『ブルーマンワールドツアー IN JAPAN 2022』東京公演が4月6日に開幕した。本公演は彼らにとって約3年ぶりとなるワールドツアー。仙台に続いて開幕した東京公演は、920席という本ツアーで最も小さい会場で、ステージと観客の距離感が最も近い。入念な感染対策を講じながらも、濃密なコミュニケーションをとり、ブルーマングループのショー特有の一体感を味わうことができる内容となった。ブルーマンを代表するオリジナル楽器PVCで、東京公演でもお馴染みの日本の楽曲を演奏すると、観客全員がマスクをしていながらも、どよめきと笑いが起きたという。東京公演は5月8日(日)まで、残り40公演。VIPシートとポンチョ席は完売しているが、S席とステージビュー席は公演日程により購入可能。5月11日(水)からは名古屋、5月18日(水)から大阪、5月27日(金)から九州初上陸の福岡公演とツアーは5月29日(日)まで予定されている。■公演情報『ブルーマンワールドツアー IN JAPAN 2022』<東京公演>4月6日(水)~5月8日(日)会場:EXシアター六本木<名古屋公演>5月11日(水)~5月15日(日)会場:愛知県芸術劇場大ホール<大阪公演>5月18日(水)~5月22日(日)会場:オリックス劇場<福岡公演>5月27日(金)~5月29日(日)会場:福岡サンパレス
2022年04月11日伊藤今人(梅棒)作・総合演出、梅棒振付・監修による新作公演「梅棒14th WONDER『おどんろ』」が、4月8日に東京・サンシャイン劇場で開幕した。梅棒 14th WONDER 『おどんろ』チケット情報台詞を使わず、ダンス・芝居・J-POPの融合でストーリーを見せるダンスエンターテインメント集団「梅棒」。第14回公演「梅棒14th WONDER『おどんろ』」は、新型コロナウイルスの影響を受けて全公演が中止となった昨夏のリベンジ公演。前回からの続投で、映像・舞台で幅広く活躍する注⽬の俳優“小越勇輝”、今回新たなヒロインとして抜擢されたAKB48の“大西桃香”、ストリートダンスの世界⼤会である「JAPAN DANCE DELIGHT」を制する他、MCや振付師としても多方面で活躍する電撃チョモランマ隊の“Q-TARO”、過去の梅棒公演で何度も怪演を⾒せている“パイレーツオブマチョビアン”、世界的な⼥性アニメーションダンサーの“NANOI”、数々のダンスコンテストを制し、米津玄師等の有名アーティストのバックダンサーも数多くつとめる“Kurumi Shiina”、世界初ダンスプロリーグ「D.LEAGUE」のofficialチーム「Benefit one MONOLIZ」のメンバーとして活躍中の“RiNnA”、梅棒公演にゲストとしては最多出演となる“YOU”を迎え、前回以上にパワーアップした『おどんろ』をお届けする。物語はうだつの上がらないサラリーマン・萬代(梅澤裕介)が、ひょんなことから個性豊かなNEO妖怪たちと接触することから始まる。NEO妖怪に翻弄される警察や萬代が働くブラック企業の社員らを巻き込み、人間とNEO妖怪とのトンデモ絵巻が描かれていく。笑い、時には涙もするエネルギーに満ち溢れた梅棒ワールドや、個性的なキャラクターとストーリー性のあるパフォーマンスはもちろん、ストーリーやキャラクターとリンクする楽曲にもぜひご注⽬を。公演は、4月17日(日)まで東京・サンシャイン劇場、4月19日(火)に三重・四日市市文化会館、4月22日(金)から24日(日)まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール、4月27日(水)に高知・高知県立県民文化ホール、5月7日(土)・8日(日)に愛知・ウインクあいちの5都市で上演。チケット発売中。
2022年04月11日鴻上尚史が主宰する「虚構の劇団」で二度上演。劇団を代表する一作として知られる『エゴ・サーチ』が、キャストを一新し9年ぶりに上演される。そこで作演出の鴻上と、小田切美保役で初舞台を踏む吉田美月喜に話を訊いた。本作について、「劇団の中では間違いなく1、2を争うぐらい、自分では気に入っている作品」と語る鴻上。だが初演は12年前。作品の見え方もだいぶ変わってきたようで…。「“エゴ・サーチ”って言葉が当たり前になりましたからね。だから余計に今、この物語は届くんじゃないかなと。また僕らは、インターネットという手に余るツールを得てしまったことで、自分がどう生きるかってことをハードに突きつけられている。実に複雑で、厄介な時代を生きていると思います」吉田は今回の出演をオーディションで勝ち取ったが、「受かったのが不思議なくらい、オーディションでなにも出来なくて…。帰り際、『すみませんでした!』って鴻上さんに謝ったくらいなんです」と振り返る。すると鴻上は、「美月喜さんはね、悔しがり方がすごかったんですよ」とニヤリ。「でもこれだけエネルギーと向上心とガッツがあれば何とかなるかなと。また美保というのが悩みの中に放り込まれる役なので、そこにも合っていたんです」と経緯を明かすと、「本当に運が良かったです!」とパッと吉田の顔に笑顔が戻る。さらに吉田は、「鴻上さんから『演じている時は自分のことを最高の役者だと思って演じ、反省するのは終わったあとにしなさい』と言われたことがすごく印象に残っています。あと鴻上さんって、『ここはこう』と指示するのではなく、『それを自分の言葉で言うとなに?』と聞いてくださる。その会話によって、役にすごく近づけている気がして。稽古場では学ぶことばかりです」と、鴻上に絶大なる信頼を寄せる。その言葉に鴻上は、「だって僕は良い演出家ですから」と大笑い。と同時に、「僕自身、新しい役者とやる時には届く言葉を探す旅になりますし、鍛えられる部分はとても多いです」と続ける。最後に、「生きる勇気や希望を感じられる作品だと思います。この舞台を観ることが、なにか明るい元気のきっかけになってくれたら嬉しいです」と吉田。鴻上は、「役者が変われば違うものになるのは当たり前。初演、再演をなぞるつもりはまったくありませんし、このメンバーで出来るベストなかたちを探っていきたいと思います」と抱負を述べた。取材・文:野上瑠美子
2022年04月08日『日中国交正常化50周年記念 兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産~』が3月25日、京都市京セラ美術館にて開幕した。「日中国交正常化50周年記念 兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産~」チケット情報古代の中国では、王侯が亡くなると従者や周囲の動物も死者の墓室に収められる従死(殉葬とも)という風習が存在した。その代わりに埋葬されるようになったのが人や動物の姿を写し取った像「兵馬俑(へいばよう)」である。1974年、中国・西安の畑で井戸掘りをしていた農民が偶然見つけた陶器の欠片。掘削を進めると、2000年以上前に作られた実物大の兵士や馬の陶器が大量に出土し、「20世紀最大の発見」と世界中が驚嘆。中国の歴史上初めて統一帝国を打ち立てた秦の始皇帝陵墓近くから出土した兵馬俑の数は約8000体と推測され、被葬者を守るため埋葬されたと考えられる。本展の見どころは、何といってもズラリと並ぶ計36体もの兵馬俑だ。中でも、一級文物(中国での国宝にあたる)「将軍俑」に注目を。高級軍人を模した11体の俑で、高さ196cmもの体躯を誇る「戦服将軍俑」は日本初公開のもの。他にも弩(いしゆみ)を構えて待機する「跪射武士俑」など迫力ある俑からは、秦国の強靭な兵力が想起される。それぞれ実在した人物を再現しているとされ、一体たりとも同じ表情はない。秦国統一前夜の春秋戦国時代では、当時の騎兵の姿を分かりやすく示した高さ22cmの「騎馬俑」のように、小ぶりなものが主流。その後、秦の始皇帝時代に等身大へとサイズアップし、続く前漢時代では再び小さな兵馬俑へと移り変わっていった。中国史上、唯一等身大の兵馬俑だったのが天下統一を成し遂げた秦の始皇帝時代なのだ。本展が示すテーマは、この3時代の兵馬俑を通して中国史を振り返ること。監修を務めた鶴間和幸・学習院大学名誉教授は、「私たちが知らないことはまだまだある。兵馬俑を通して、こんな世界があったのかと歴史の面白さに触れてください」と語る。また、馬の俑も数多く、秦の人々と馬の強いつながりも感じられる。実に36年ぶりの日本展示となった一級文物「鎏金青銅馬」は、漢の武帝から姉に贈られたとされる秘宝。古代中国の最高峰の技術による青銅製の車馬「2号銅車馬」では始皇帝の巡行の様子を垣間見ることができ、その威光を感じ取れることだろう。他にも秦の時代を分かりやすく楽しめる漫画『キングダム』の名場面を集めたコーナーも。兵馬俑の姿から悠久のドラマに生きる人々の力強い生きざまを見届けてほしい。開催は5月22日(日)まで。取材・文・撮影:後藤愛
2022年04月08日