チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (41/342)
3月6日(日)に開催されるマーダーミステリーの舞台イベント『声優マダミスコレクション Case.1』の全キャストが発表された。マーダーミステリーとは、殺人事件が起こるあらすじと登場人物の設定を与えられ、議論を通して事件の真相を解明する推理ゲーム。各プレイヤーはそれぞれ、自身だけが知る情報を持ち、その情報の伝え方によって、進行が大きく変わるため、プレイヤー同士の駆け引きが重要で、その心理戦を楽しむのがこのゲームの特徴となっている。本公演では、今回のイベントのために書き起こしたオリジナルシナリオで、第1部と第2部で全く異なるストーリーとなっている。キャストの6名は、それぞれの物語の登場人物になりきって、「マーダーミステリー」に挑戦する。第1弾で発表された阿部敦、代永翼、畠中祐に続き、新たに堀内賢雄、平川大輔、岡本信彦の出演が明らかとなった。堀内は、「2022年、私にとって最大の試練がやってきた。それはマーダーミステリーに参加する事。メンバー最年長の私が手練手管を使って議論を展開できるか?芸達者な出演者を迎え撃つ覚悟はもう出来ている。震えているのか!いや武者震いだ」とコメントを寄せている。『声優マダミスコレクション Case.1』3月6日(日)第1部:開場11:45/開演12:30第2部:開場16:45/開演17:30出演:堀内賢雄、平川大輔、阿部敦、代永翼、岡本信彦、畠中祐会場:サンパール荒川「大ホール」
2022年01月21日名画に隠された恐怖の背景を解説した、中野京子のベストセラー美術書『怖い絵』。テレビシリーズとなり、2017年には東京と兵庫で『怖い絵』展が開催され、来場者が68万人を超える大人気となった。そして今回は、人気放送作家で『怖い絵』ファンの鈴木おさむが作・演出、中野京子の監修により舞台化が決定。歌舞伎俳優でドラマなどでも活躍する尾上松也が謎多き絵画コレクター役で主演する、ダークヒーロー・ミステリーだ。『怖い絵』をもとに繰り広げる作品に、比嘉愛未、寺脇康文らと共に出演する佐藤寛太(劇団EXILE)と崎山つばさが、稽古を1か月後に控えて意気込みを語った。舞台「怖い絵」チケット情報『怖い絵』に秘められた恐怖の物語が、その事件の真の姿を浮かび上がらせ、男は罪深き人たちに復讐の代行を行っていく…。登場人物5名はみな、過去に闇を抱える人間たちだ。絵描きを目指す男の役に挑むのは、映画『軍艦少年』で主演を務め、ドラマでも活躍目覚ましい佐藤。刑事を演じる崎山は、鈴木の前作舞台に出演予定だったがコロナ禍で中止、今回の再オファーに「豪華なキャストの方たちと舞台づくりができることがすごく楽しみ」と喜ぶ。舞台セット内には、物語に合わせて厳選された『怖い絵』が何作も登場し、物語と連動していく。美しい絵画の裏にある殺人や陰謀、歴史の残酷な運命に翻弄される人々…。観客は舞台を観ると同時に、絵画鑑賞をしながらその真の意味を考えるという新感覚のエンタテインメントになる模様。脚本はまだできあがっていないが「展覧会に行ったことのある方も満足できるような内容になると思う」と佐藤。崎山は「劇場空間が美術館のような感じで、お芝居を観に来られたお客様が扉を開けて入った時、そこに緊張の糸が張っているようなイメージがあって。作品とどう結び付けて、その世界観に連れて行くのか、期待をうまく裏切るのか。劇場の空気も含めて『怖い絵』を浴びてほしい」。稽古が楽しみだと話す佐藤は「舞台経験が少ないので、作品を一緒に作ったり、先輩たちからいろんなことを学んだりできるのが楽しみです。稽古で学んだことをどれだけ出せて磨いていけるか、自分が成長できるだけ成長したい。そして、お客様に『観に来た価値があった』と思っていただける作品になるよう、全力で頑張りたいと思っています」と語る。3月の東京公演を経て大阪で上演する事に対し、崎山は「『怖い絵』は東京でいろんな形を巡って関西に行くと思うので、同じ作品でも東京とはまた違った雰囲気で観ていただけるんじゃないかなと思います。よりよいものを関西に持って行きます!」と関西公演に向けての想いを馳せた。公演は3月4日(金)から21日(月・祝)まで東京・よみうり大手町ホール、3月24日(木)から27日(日)まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて。チケットは1月22日(土)一般発売開始。取材・文:高橋晴代
2022年01月21日ミュージカル『ボディガード』が今月21日、大阪で初日を迎える。主演の大谷亮平、ヒロインのレイチェル役をトリプルキャストで務める柚希礼音、新妻聖子、May J.、そしてマネージャー役の内場勝則が前日の囲み取材に応じた。本作は90年代にケビン・コスナー&ホイットニー・ヒューストン主演で大ヒットした映画の舞台化。グラミー賞受賞曲『I Will Always Love You』をはじめ、数々の映画挿入歌を日本語歌詞で上演するスリリングな愛の物語だ。ミュージカル「ボディガード」チケット情報2020年の初演はコロナ禍に見舞われ、大阪での5回の上演にとどまった。初日が開くのを前に「感謝の気持ちしかない!」と揃って再演の喜びを口にする登壇者たち。初演メンバーが再集結し、May J.という新メンバーも加わり「新たな『ボディガード』になっております」と柚希。新妻も「少しの幸せと素敵な明日に繋がるような観劇になると思うので、楽しみに待っていてください」と自信を見せる。再演から参加のMay J.は劇場入り後、初めてマスク姿ではない共演者の姿を見たといい「皆さん『こんなお顔をされてたんだ!』って思いました」と笑顔で語った。本格的なライブシーンにも挑むスター歌手役の3人。柚希は「レイチェルは命の危険があっても待っていてくださるお客様がいる限り、絶対にお客様と歌には背を向けない。その姿勢は本当に尊敬する」と語り、「自分自身も長い間舞台に立ってきたので、その思いを重ねながら演じたい」と元宝塚歌劇団星組トップスターの片鱗がキラリ。圧倒的な歌唱力と芝居心に長けた新妻は再演では「物語を伝える」役作りに注力した。その上で「お客様が期待されている華やかなショーや熱唱のシーンを織り交ぜ、いろんな意味で満足度の高い公演にしたい」と意欲を見せる。舞台初主演でもあるMay J.は「とても厳しく稽古していただいた」とし、歌声の変化にも注目してほしいと話す。本作の代名詞ともいえる名曲『I Will Always Love You』に触れ、「May J.としても歌ってきましたが、役を演じる中で歌うとまた全然違ってくる。気持ちも変わるので、その変化を感じていただけたら嬉しいなと思います」。ボディガード役の大谷は「“レイチェル三姉妹”を命がけで守るシーンは格好良く見せたい」と理想の身体作りも上々の仕上がりをアピール。一方、身体は張れないが「違う側面からレイチェル守って行きたい」と内場。役作りでは吉本新喜劇で見せる表情とは真逆の方向性を示唆し「人の命を守るんですからシリアスに、ギャグもおちゃらけも一切なし。大阪弁もダメです」と、神妙に語れば語るほど笑いを誘うさすがの空気感で場を沸かせた。果たして、内場が本当に笑いを封印するのかも観てのお楽しみだ。公演は1月21日(金)から31日(月)まで大阪・梅田芸術劇場メインホール、2月8日(火)から19日(土)まで東京・東京国際フォーラムホールCにて。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2022年01月21日「『Just Composed 2022 Spring in Yokohama ー現代作曲家シリーズー』オンド・マルトノ~魂の詩~」が、2月26日(土)に神奈川県民ホール 小ホールにて開催される。気鋭の作曲家への新作委嘱、そして過去の委嘱作品の再演を軸とする「Just Composed in Yokohama ―現代作曲家シリーズ―」。1977年に横浜市が開始した「日本の作曲家シリーズ」を継承して、1999年にリニューアルして以来、毎年度かかさず開催されている。今回クローズアップされるのは、電子楽器の一種であるオンド・マルトノ。2021年NHK大河ドラマ『青天を衝け』でも演奏している当代きってのオンディスト大矢素子が、その魅惑的な音の世界へと観客を誘う。委嘱作曲家には、フランスを拠点に様々な編成のための室内楽作品を次々と生み出してきた山本哲也が抜擢された。そのほか、ヴィオラに安達真理、ピアノを松本望が担当する。もともとバンドネオン、サックス、ピアノのために書かれた薮田翔一《祈りの情景》(2017年度委嘱作品)がこの編成のために編曲され、新たな命が吹き込まれる。 オンド・マルトノを語るうえで欠かせないメシアンの遺作、映画音楽としても用いられた坂本龍一と池辺晋一郎の作品、そしてオンド・マルトノ奏者であったミュライユと、オンドの多彩な表情を堪能できる内容となる。Just Composed 2022 Spring in Yokohama ー現代作曲家シリーズー オンド・マルトノ~魂の詩~日程:2月26日(土)会場:神奈川県民ホール 小ホール開場:15:30/開演:16:00出演:大矢素子(オンド・マルトノ)、安達真理(ヴィオラ)、松本望(ピアノ)
2022年01月20日坂東玉三郎が2月に博多座で上演となる「坂東玉三郎特別舞踊公演」に向けて、都内で取材会を開催した。玉三郎にとっては2017年9月に鼓童と共に出演した『幽玄』以来、約4年半ぶりの博多座。近松門左衛門作の『日本振袖始』で八岐大蛇(やまたのおろち)が化身した岩長姫を演じるほか、唐の時代の宮廷の新年の儀式を題材にした能を歌舞伎舞踊化した『鶴亀』が上演される。博多座について「大きな劇場だからこそ、広々とした雰囲気が出ると思う」と語る玉三郎。九州最大級の劇場として1999年に開館し、玉三郎は2003年に『壇浦兜軍記』で初めて同劇場の舞台に立ち、それから18年になるが「〇〇座という形で“座”があるというのは大きな意味があると思います。70~80年代の頃は地方を巡業で回っても、1日か2日しかいられなかったけど、博多座ができて腰を落ち着けて興行ができるようになった」と語る。玉三郎の公演では、口上も大きな見どころのひとつ。打掛などの豪華な衣裳が披露され、それについて玉三郎自身が解説まで行う。口上のための琳派風の屏風を新たに制作。衣裳は昨年1月の松竹座公演から六代目中村歌右衛門が『廓文章』(吉田屋の夕霧)で着用していた枯柳に雪持に鷺の意匠の打掛を披露していたが「もう20~30年経っているので、他の舞踊にも使えるようにと思い立って、雪持と柳を細かくして雪を降らせて、流れ水を華やかにしたものを作っている」とのこと。これに加えて、新たな趣向を凝らす予定だ。『日本振袖始』には、中村芝翫の息子である橋之助、福之助、歌之助の3兄弟も出演。以前から玉三郎は『桜姫東文章』や『川連法眼館の場』(四の切)などの稽古をつけていたという縁もあって、昨年に入ってからの公演で共演してきた。「大変仲が良くて、稽古中にセリフや動きのことをお話して『あとで3人で話し合って復習しなさい』と言ったらちゃんとやっていて。すごく良い関係なので私も楽です」と顔をほころばせていた。また、先日亡くなった中村吉右衛門さんとの思い出に話が及ぶと「帝劇でお兄さん(当時・六代目市川染五郎、現・松本白鴎)と一緒に『関の扉(積恋雪関扉)』を2~3年続けてやらせてもらったのが思い出としては深いです」と語り「堅実にご自分のおうちのものをやっていらしたことに関して、誠実で尊敬に値する方だったと思います」と故人を偲んだ。改めて2月に公演に向けて「現実に苦しいことはあると思いますが、そういう現実を忘れていただける時間を過ごしていただけるよう最大を尽くしてまいります。『日本振袖始』という、博多座にぴったりのものを持ってまいりますので、ぜひご来場いただければ」と意気込んだ。「坂東玉三郎特別舞踊公演」は2月2日(水)~19日(土)博多座にて上演。チケットは発売中。
2022年01月20日新撰組隊士・中島登が箱館戦争終結の後に静岡県・浜松で暮らした日々を描く『中島鉄砲火薬店』が、1月20日(木)から新国立劇場小劇場で開幕する。作・演出はミュージカル『刀剣乱舞』シリーズや舞台『幽☆遊☆白書』など、2.5次元舞台でヒットを生み出している伊藤栄之進。本作は2012年に劇団スーパー・エキセントリック・シアターの劇団員が立ち上げた「ブレーメンプロデュース」に書き下ろした作品で、今回が待望の再演だ。初日を前に熱気を帯びる稽古場を訪ねた。舞台は明治時代の浜松。元新撰組隊士の中島登(唐橋充)は、後妻にヨネ(福永マリカ)を迎え、その妹ヨシ(市橋恵)と共に静かに暮らしていた。道場で剣術を教える生活も落ち着き、登は先妻との間に生まれた息子で、離れて暮らしていた登一郎(小西成弥)を呼び寄せる。そんなある日、かつての仲間・大島(栗原功平)が訪れ、元新撰組隊士たちが不審な死を遂げていると切り出す……。スタジオに足を踏み入れると、稽古は登と登一郎が久しぶりの再会を果たすシーン。唐橋の飄々としつつも誠実さを醸し出すたたずまいは、登が多面的な人物であることを伝えるようだ。一方の小西も、初めは父親に鬱屈した思いを抱えるものの、次第に心を開いてゆく登一郎役にピッタリ。ところどころで見せる素直な表情が、登と登一郎が親子であることに説得力を持たせていた。一方で、登をつけ狙う甘利(田村心)と内山(松井勇歩)のシーンは、笑いも取り入れてテンポ良く進む。登と土方歳三(高木トモユキ)の対話シーンも同様だが、新撰組の史実も多く語られ、観ているうちに幕末の志士たちの“その後”が浮かび上がってくる。薬売りの石田(飯野雅彦)を含むそんな骨太な男たちに対して、甘利たちの命で動く鶴太郎(松本寛也)と亀吉(大見拓土)兄弟は、農村出の少年たちの葛藤をストレートに表現。それも当時の現実のひとつだったのだろうと思わず見入ってしまった。稽古の後半では、登と大島のやりとりや、甘利の父親との秘密など、次第にシビアなシーンが展開。歴史の転換期に自分の“道”を模索した男たちを等身大で描く……とはいえ、そこは伊藤演出のこと。シリアスな場面と共に笑いあり殺陣ありのメリハリあるストーリー運びに引き込まれているうち、取材の時間はあっという間に終了。1人ひとりの演者が丁寧に人物像を創り上げていく様子と和やかなチームワークが感じられる現場に、ますます本番が楽しみな稽古場見学となった。取材・文/佐藤さくら
2022年01月19日劇団ナイスコンプレックス公演、舞台『ゲズントハイト』〜お元気で〜が、2022年2月に東京芸術劇場シアターウエストで上演される。本作は劇団ナイスコンプレックス主宰のキムラ真が原作を手掛けたオリジナル作品で、何度も再演されている劇団の代表作だ。本公演で2012年に主演のクリニクラウン(小児科に来る子どもたちを笑顔にするピエロ)・オーちゃんこと大村直人役を務めた藤原祐規が出演、相方のヒロくんこと広瀬守役を、前回公演に引き続き三上俊が務める。10年ぶり再登板となる藤原は「前回公演で、芸人のサバンナ・八木さんがオーちゃん役を務めていたので、プレッシャーを感じています。それでも声をかけてくれたキムラ(真)には感謝していますし、うれしかったです」と語る。三上は「サバンナの八木さんが演じるオーちゃんを見て『プロの芸人さんって本当に面白いな』と思っていました。今回はフッキー(藤原)という役者として信頼している人と作り上げることになるので、どんな作り方をするのか一緒に楽しみたいです」と語った。藤原と三上は共演経験があることから、互いの印象を聞くと「みかしゅん(三上)は、舞台で何があっても合わせられる人。突然僕がひらめいて全然違う球を投げても受けてくれると思うので心配していないです」と藤原。すると三上は「あくまでも僕の見解ですが、僕とフッキーはタイプが似ている。だから僕の投げた球をわかってくれますし、きちんと返してくれる」と言い、二人の間にある厚い信頼関係がうかがえる。前回公演で披露したバルーンアートを覚えているという三上は、「久しぶりに作ったら、とてもしっぽの長い犬ができました(笑)。バルーンアートは大事なポイントなので頑張ります。豪華なキャストですごい作品になると確信しています。楽しみにしていてください」とコメント。藤原は「あたたかい話ですが、一歩間違えると恩着せがましくなってしまう可能性があります。ですからしっかり役を生きて目的に向かって走った結果、ストーリーが付いてくる感じが良いのではないかと思います」と語り、最後に「すべての人に面白いと思ってもらえる作品を目指します。出番もせりふも多い、その上ギター演奏も披露しますが、頑張ります!」とメッセージを送った。文/撮影:咲田真菜
2022年01月19日1月28日(金)から2月13日(日)まで17日間にわたり開催される、アート×ヒト×社会の関係をSTUDYする芸術祭『Study:大阪関西国際芸術祭』。メイン会場は、グランフロント大阪と船場エクセルビル(大阪市中央区)1F~6F、加えて、西成にあるゲストハウス「釜ヶ崎芸術大学(旧名:ココルーム)」など多様な場所を会場として行われる。「Study:大阪関西国際芸術祭2022」チケット情報本展は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)を契機に、ソーシャルインパクト(文化芸術経済活性化や社会課題の顕在化、SDGsなど)をテーマとした、世界最大級のアートフェスティバル『大阪関西国際芸術祭(仮)』の開催を目指すにあたり、それらの実現可能性をスタディするための芸術祭となっている。「アートには何が可能か?」「何が不可能か?」 私たちが当然としてきたあらゆる前提に問いを投げかける。大阪万博を一過性のイベントで終わらせず「国際芸術都市大阪」の樹立も視野に入れ、芸術祭をプラットフォームに、経済を循環させ、雇用を産み出すために、スタートアップや研究者、企業との連携による様々なプロジェクトも開始。2月2日(水)には大阪中之島美術館の開館を予定しており、1月から2月にかけてさまざまなアートイベントなどが開催される。なお、2月4日(金)から6日(日)までの3日間、芸術祭の正式プログラムとしてアートフェアが開催(※4日(金)は招待者限定)。トップギャラリーからアール・ブリュット団体、企業ギャラリーまで、20ギャラリーが出展し、観るだけでなく買うこともできる芸術祭になっている。公式サイトでは、参加アーティストと出展ギャラリーが発表されているのでこちらもチェックを。公式チケットは発売中。『Study:大阪関西国際芸術祭』【会期】1月28日(金)~2月13日(日)※会場によって会期や時間が異なりますので公式サイトをご確認ください。【会場】グランフロント大阪各所/船場エクセルビル/釜ヶ崎芸術大学/kioku手芸館「たんす」/サンワカンパニー大阪ショールーム(アワードグランプリ展)【入場料】1000円※有料会場:船場エクセルビル※大阪市内の全小中学生を対象に無料招待枠あり(ロート製薬 presents)『Study:大阪関西国際アートフェア2022』【会期】2月4日(金) ベルニサージュ(ご招待者限定)15時~19時2月5日(土)~6日(日) パブリックビューイング13時~19時(最終日は18時まで)【会場】グランフロント大阪北館1F ナレッジプラザ【料金】2500円(芸術祭共通 船場エクセルビル)
2022年01月18日国内の人気ミュージカル俳優が一堂に会して開催される「Japan Musical Festival 2022」にて「ジャージー・ボーイズ」メドレーを披露する同ミュージカルキャストの中川晃教、花村想太、藤岡正明、東啓介、コーラスで参加する山野靖博がリハーサルの模様を公開し、同フェスティバルへの意気込みを語った。「ジャージー・ボーイズ」は、数々の名曲を生み出した「フランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズ」の実話を描いた作品で、日本では2016年より上演。今秋の公演ではフランキー・ヴァリを中川と花村がWキャストで演じる。この日のリハーサルでは「Sherry(シェリー)」、「Big Girls Don’t Cry(恋のヤセがまん)」、「Walk Like a Man(恋のハリキリ・ボーイ)」などのヒット曲のメドレーを披露。さらに中川と花村という“2人のヴァリ”が「Can’t Take My Eyes Off You(君の瞳に恋してる)」を歌い上げた。国内のミュージカルスターが集うミュージカルファンにとってはたまらないコンサートとなるが中川は、韓国で開催され、日本人として初めて出演した「スターライト・ミュージカル・フェスティバル」に触れ「ミュージカルひとつでこんなにたくさんの人たちが楽しむことできるというのが衝撃的で『いつか日本でも、こういうフェスできたら…』と思っていたんですが、それが今回、叶います!」と興奮を抑えきれない様子で語る。「ジャージー・ボーイズ」初参戦となる花村はこの日の歌稽古が初めてメンバーと一緒に歌う機会となったが、振り付けも含めて息の合った様子を見せた。今回のコンサートがフランキー・ヴァリ役として「みなさんに観ていただく初めての場所となるので頑張って歌いたい」と意気込みを語る。初めてとは思えない花村のパフォーマンスにはメンバーも驚いたようで藤岡は「ハンパない!」と称賛し「まだ3週間あるので、ブラッシュアップして最高のメドレーが披露できると思う」と心強い仲間を得て自信を深めた様子。初演からヴァリ役をひとりで務めてきた中川も、新たに加わった花村について「いま、まっさらな状態で、このフレッシュな力、情熱に満ちた花村さんの輝きが、この『ジャージー・ボーイズ』になくてはいけないと感じながら、いままでとはまた違うハーモニーが生まれる予感がしました」とうなずいた。『Japan Musical Festival 2022』は1月28日、LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)にて開催(ライブ配信も実施)。
2022年01月18日昨年12月に開幕し、全国12都市を巡演中の『劇団四季のアンドリュー・ロイド=ウェバー コンサート~アンマスクド~』。1月26日(水)、27日(木)には兵庫・神戸国際会館こくさいホールで上演される。劇団四季『劇団四季のアンドリュー・ロイド=ウェバー コンサート ~アンマスクド~』チケット情報『キャッツ』『オペラ座の怪人』など、数々の傑作ミュージカルを生み出してきた作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバー。劇団四季では、1973年に『ジーザス・クライスト=スーパースター』を初演して以来、ロイド=ウェバー作のミュージカルを半世紀にわたり上演し続けている。今作『劇団四季のアンドリュー・ロイド=ウェバー コンサート~アンマスクド~』は、ロイド=ウェバー楽曲を歌と生バンドの演奏でお届けする、2幕構成のショーコンサート。2018年にロンドンでワークショップ公演が行われ、2020年にアメリカで上演、そして今回、日本に初上陸を果たした。ステージ奥に配された生バンドの演奏をバックに、ロイド=ウェバーのこれまでの輝かしい歴史がダイジェスト映像で紹介されるオープニング。そして『ジーザス・クライスト=スーパースター』の「序曲」で高揚感を誘い、聴けば脳内リピート必至の「スーパースター」へ。幕開きからワクワクさせる構成で、観客をロイド=ウェバーの世界へと引き込む。劇団四季の上演作品からは『ジーザス』のほか、『エビータ』『アスペクツ オブ ラブ』『キャッツ』『オペラ座の怪人』より、選りすぐりの名曲を披露。さらに、ロイド=ウェバーのデビュー作『ヨセフと不思議なテクニカラー・ドリームコート』や、2021年にロンドンで初演された『シンデレラ』のナンバーほか、劇団四季未上演の作品からも楽曲がピックアップされている。作品の合間に挟まれる映像では、ロイド=ウェバー本人が、時には実際にピアノを弾きながら、それぞれの作品ができた経緯や背景などを、ユーモアを交えて解説してくれる。なかなか知ることのできない誕生秘話を聞くことで、観たことがない作品でも楽曲への理解が深まったり、知っている作品は新たな視点を持って観ることができるのも面白い。ロイド=ウェバーの名曲の数々と、それを客席へ届ける俳優たちの、確かな実力から生まれる圧倒的なパフォーマンス。さらに臨場感あふれる生バンドの演奏がステージを熱く盛り上げる。ロイド=ウェバーの世界にどっぷりと浸れる極上の空間で、ひとときの非日常を味わってほしい。神戸公演は1月26日(水)・27日(木)、神戸国際会館こくさいホールにて。チケット発売中。取材・文:黒石悦子
2022年01月18日歌手エディット・ピアフの愛と歌で彩られたドラマチックな人生を描く、大竹しのぶ主演舞台『ピアフ』(演出:栗山民也)が2022年2月24日から日比谷シアタークリエほかで開幕する。1月13日、東京都内で製作発表があり、大竹のほか、梅沢昌代、中河内雅貴、竹内將人、山崎大輝が登壇して、取材に応じた。大竹は2011年に主演してから、今回で5度目の挑戦。「何回もやれば慣れるかなと思っていても、やればやるほどプレッシャーが大きくて。やるからには前よりもいいものを作らなくてはというプレッシャーもありつつ、初演から一緒にやっている梅ちゃんこと梅沢昌代さんはじめ、また新しいキャストと一緒に、また新しいピアフに出会えたら」と決意を話す。一方で、大竹が「年をとった分、若い人との年の差が激しくなって、どうもすみませんと言う感じ」と自嘲する場面も。それに対して、初演からタッグを組む梅沢は「初演から(自分自身、少女には)見えていない。10年なんてクソくらえ」と笑っていた。長年、ピアフと向き合う中で見方が変わった部分があるかと尋ねると、大竹は「教えられている部分がすごくある。『あたしが歌うときは、あたしを出すんだ。全部まるごと』というセリフがすごく好き。一瞬一瞬、全部愛を捧げるという生き方には、いつも教えられている。それと同時にいつも孤独を抱えていて。孤独と愛の繰り返しという感じ」と語った。ピアフとの愛に生きた男性たちを演じる新キャスト。「愛に生きた生涯」についてのコメントを求められると、中河内は「(演じる)マルセルは妻子がいながらもピアフに心を寄せていた人物。ピアフを心の底から信頼して、お互いがお互いを支え合っていたと思う。魂と魂が深く絡み合う、真剣で純粋で誠実な愛」と熱心に話し、竹内は「ピアフが苦しんだ分だけ、その感情がピアフの呼吸や唇に乗って、お客さんに届いた。愛した男性たちなしに、この伝説的なピアフはなかったのかなと思う」と鋭く分析。山崎は「月並みな言葉になってしまうが、愛の力はすごい」などと緊張気味に話していた。東京公演は2月24日(木)から3月18日(金)まで日比谷シアタークリエ。大阪公演は3月25日(金)から3月28日(月)まで森ノ宮ピロティホール。福岡公演は4月1日(金)から10日(日)まで博多座。東京公演はチケット発売中。取材・文・撮影:五月女菜穂
2022年01月17日NHK Eテレの音楽番組「ららら♪クラシック」の分かりやすさと楽しさはそのままに、一流の音楽家による生演奏が聴ける「ららら♪クラシックコンサート」。第13回目となる今回は「美しい日本の歌歌い継ぐ音楽のこゝろ」と題して唱歌、童謡、愛唱歌など、時代を超えて愛される日本語による歌の数々を人気オペラ歌手たちが歌いあげる。ピアニストは番組初代MCも務めた加羽沢美濃と山岸茂人。司会はおなじみ、俳優・高橋克典と金子奈緒が担当する。曲間の高橋とのトークでは演奏家たちの素顔が垣間見られるのも同公演の見どころのひとつ。出演する歌手のひとり、藤木大地(カウンターテナー)にコンサートの魅力を聞いた。■日本語だからこそお客さんの心にダイレクトに届く「今回、日本語の歌を日本で歌うことにとても意味があると思っています。当たり前ですが、日本で行われるオペラや歌曲の公演の多くはイタリア語、ドイツ語、フランス語、英語など、外国語で書かれた作品です。しかし、母国語で書かれた作品のほうが、それら他の言語に比べて当然お客さんの心に届きやすいはずです。だからこそ僕は日本人として、そして舞台に立つ者の責任として、テキストを一言一句お客さんに伝えなければいけないと思っています。」■公演を楽しむコツは?「チケットを買ったその日からコンサートまでのカウントダウンが始まるので、当日までを楽しみに過ごして欲しいと願っています。つまり、お客さんにとってコンサートに行くことは特別なものであって欲しいんですよね。チケットそのものはただの紙ですが、“幸せへのチケット”だと思ってもらうといいのではないでしょうか。例えば、「コンサートがある2週間後までは元気に生活しよう」とか、「病気にならずに」とか「事故に遭わずに」というように、コンサートが生きる活力へとつながってくれたら嬉しいですね。」海外でのキャリアが長く、ドイツ語やイタリア語による歌唱経験が豊富な藤木だからこそ、「母国語で日本の聴衆に歌を届けること」には特別な思いがあるようだ。また藤木は、「名曲として歌い継がれてきた作品は、すでに美しい歌詞とメロディを持っているので、それを素直に歌うことが必要だ」とも語る。世界を知る彼が紡ぎ出す、「日本の心」に期待が高まる。(文・北山奏子)▼ららら♪クラシックコンサートVol.13日程:2/7(月)14:00開演会場:東京芸術劇場 コンサートホール[出演]錦織健 / 小林沙羅 / 今井俊輔 / 藤木大地 / 山田姉妹 / ヴィタリ・ユシュマノフ / 加羽沢美濃(ピアノ) / 山岸茂人(ピアノ)[司会]高橋克典 / 金子奈緒
2022年01月17日アナログゲーム界で徐々に人気を集め、テレビドラマや配信イベントなどのメディア展開にも注目が集まる「マーダーミステリー」。マーダーミステリーとは、殺人事件が起こるあらすじと登場人物の設定を与えられ、議論を通して事件の真相を解明する推理ゲームだ。各プレイヤーはそれぞれ、自身だけが知る情報を持ち、その情報の伝え方によって、進行が大きく変わるため、プレイヤー同士の駆け引きが重要で、その心理戦を楽しむのが、ゲームの特徴となっている。このたび、「声優マダミスコレクション Case.1」として、「客船上のアンブロシア」、「片足は異世界にありて我は立つ」の2つのシナリオのマーダーミステリーをイベントとして開催。アニメはもちろん、舞台や朗読劇でも活躍する男性人気声優6名が集まり、舞台上でマーダーミステリーにチャレンジする。現在、キャスト解禁第1弾として、阿部敦、代永翼、畠中祐の3名の出演が明らかとなっている。このイベントでは、ストーリーが異なる第1部、第2部を公演。1つは、クルージングパーティーで起こる殺人事件、もう1つは、バーチャル世界と現実世界の間で起こる殺人事件、という世界観の全く異なるストーリーとなっており、どちらも今回のために書き下ろされたオリジナルシナリオだ。キャストは全員、両方の公演に出演し、雰囲気の違う役どころを演じる。なお、チケットは抽選販売が1月14日から1月30日まで、一般販売が2月11日から3月6日までとなる。■声優マダミスコレクション Case.1開催日時:3月6日(日)【第1部】 開場11:45/開演12:30【第2部】 開場16:45/開演17:30出演:阿部敦、代永翼、畠中祐ほか会場:サンパール荒川「大ホール」■チケット詳細【第1部】【第2部】ともに〇チケットのみ:全席指定8,000円(税込)〇DVD付きチケット:全席指定14,600円(税込)<DVD収録内容>【第1部】【第2部】両公演に加え、特典映像を収録■チケット販売抽選販売:1月14日(金)18:00~1月30日(日)23:59まで一般発売:2月11日(金)10:00~3月6日(日)各公演開演1時間前まで※1回のお申し込みで4枚まで購入可能
2022年01月14日朗読劇『いつもポケットにショパン 〜2nd Lesson〜』が、1月13日に東京・紀伊國屋ホールにて開幕した。くらもちふさこの同名コミックを原作とした朗読劇シリーズ第2弾となる本作。ピアニストを目指す主人公・須江麻子とその幼なじみ・緒方季晋のすれ違いと成長が、甘酸っぱい青春模様を交えて描かれる。キャストは日替わりで8組の俳優・声優陣がラインナップ。2019年の第1弾と同じく、脚本を吉田玲子、演出を酒井麻衣が続投する。取材日だった初日のキャスティングは、尾崎由香&高野洸ペア。尾崎は三つ編み姿が初々しく、高野はピンク色の大きなポケットが印象的なジャケットを羽織って登場した。ピアニスト・里見有香が生演奏するショパン「小犬のワルツ」に乗って、尾崎と高野は同じピアノ教室に通う麻子と季晋の仲睦まじい幼少期を微笑ましく演じながら、客席を劇世界へといざなう。季晋のドイツ留学と滞在先での列車事故を機に、幼い二人は離れ離れとなってしまう。やがて音楽高校に進学した麻子は、有名ピアニストの母と比較される劣等感を拭えず落ちこぼれていた。そんなある日、帰国した季晋が別の音楽高校へ通っているという話を耳にする。再会の喜びに湧く麻子に対して、季晋はまるで別人のように彼女を憎んでいた。幼少期の麻子は明るく純粋で、おしゃべりな少女だった。しかし成長するにつれ、母へのコンプレックスから感情表現が乏しくなり、演奏にも表れるように。朗読はモノローグを中心に進行するため気持ちを饒舌に語っているように聞こえるが、尾崎は高校生になった麻子の屈託を、幼少期のあどけない声音と比べてトーンを下げることで獲得していた。これに対して先輩や教師、そして季晋との交流を通じて次第にピアノに“覚醒”していく様子も鮮烈に造形する。「あいつ(=麻子)よりすごいピアニストになるんだ」──。列車事故でこの世を去った母の無念を知り、麻子に対して異様な競争心をたぎらせる季晋。高野は時に台本から目を離しながら、親の仇を討つような険しい視線を麻子に向ける。激しい苦悩や葛藤の描写がバラエティ豊かだったのはもちろん、麻子の先輩や教師など多様なキャラクターなどにも声色を変えて扮する巧みな演じ分けが光っていた。麻子との雪解けシーンでは“身長差”に萌えた観客も多いだろう。上演時間は100分ほど(休憩なし)。公演は1月23日(日)まで。チケットぴあでは現在、当日引換券を販売中。取材・文:岡山朋代
2022年01月14日城田優が演出・主演を務めるミュージカル『カーテンズ』が2022年2月・3月に上演される。城田に意気込みを聞いた。本作は、殺人事件が起きた劇場に駆け付けたミュージカルオタクの警部補チョーフィー(城田)が、事件だけでなく舞台の内容にまで首を突っ込み始め……と展開するコメディ・ミュージカル。2007年のトニー賞で主演男優賞を受賞したほか計8部門でノミネートした作品で、日本では2010年に東山紀之主演で上演された。今回は新演出、新カンパニーでの上演となり、城田のほか、ミュージカル初挑戦となる櫻坂46のキャプテン菅井友香と三浦翔平、瀬奈じゅん、原田薫、岸祐二、宮川浩らが出演する。本作について「こんなに不安なことはないです!(笑)」と明かした城田。というのも、シングルキャストで主演を務める作品に演出で参加するのは初めてとなるからだ。「演出のオファーをいただいた時は、ぜひ挑戦させていただきたいと思いました。だけど“主演も”という部分は正直悩んだと言いますか、今でも悩んでいるくらい。どうやるの!?と思っています」。そんな不安を吐露しながらも、既に思い描くものはあるようだ。「“殺人事件”と“ミュージカル”というふたつの要素が交わることで、非日常的な面白い空気ができあがると思っています。お客様には、誰が犯人かを捜しながらも、劇中でミュージカルの裏側も描かれるので、そこも楽しんでいただけたら。実際、僕らが普段からやっていることが描かれていたりもしますしね。そして、僕が演じるチョーフィーのミュージカルオタクぶりはやっぱりこの作品の見せ場です。殺人事件の捜査に来たはずの人が、『ちょっといいですか』と言って作品の内容について『こうしたらもっと良くなるんじゃないか』とアイデアを出していくっていう(笑)」。輸入作品となるが「海外の、特にこういうコメディ・ミュージカルを日本でやるのって本当に難しい。日本でウケるギャグ満載の作品を、海外に持っていっても誰も笑わないのと同じです。じゃあどうしたらこの脚本を面白くできるか。それは今回のポイントだと思います。全く笑えないコメディをつくっても仕方ないので、本国の許可を取って、脚本を見直しました」。さらに演出については、城田が常に大切にしている「歌とダンスとお芝居が乖離しないこと。そこに統一感がある物語になること」に今回もこだわっていく。「コメディ・ミュージカルとはいえ誇張しすぎず、しっかりとキャラクターをつくり、芝居劇を構築していきたいです」。城田の新たな挑戦となる『カーテンズ』は2022年2月26日から3月13日まで東京・東京国際フォーラムCにて上演後、大阪、愛知を巡演。
2022年01月14日今年で17年目を迎える中村屋一門恒例の全国巡業公演。歌舞伎俳優の中村勘九郎、中村七之助がリモート会見で見どころを語った。2022年春は『春暁特別公演』に加え、勘太郎、長三郎の子役を交えた『陽春特別公演』の2公演を上演する。生の歌舞伎の楽しさに触れ「元気になってお帰りいただきたい」と声を揃えるふたり。歌舞伎のいろはを解く「歌舞伎塾」や素顔が垣間見られる人気の「トークコーナー」を交えた構成で、演目にも趣向を凝らす。「中村勘九郎 中村七之助 春暁特別公演2022」「中村勘九郎 中村七之助 中村勘太郎 中村長三郎 陽春特別公演2022」チケット情報『春暁特別公演』で勘九郎はお家芸「高坏(たかつき)」に出演する。花見の席で大名から高坏を買うよう命じられた次郎冠者(勘九郎)。しかし、それが何か分からず「高坏買いましょう」と声を張り上げて歩き出すと、そこへ高足売が現れて……。下駄でタップという趣向が楽しい軽妙洒脱な舞踊劇だ。「祖父の十七代目中村勘三郎が今の演出、振りにしたもので、中村屋にとっても大切な演目のひとつ。華やかな作品でお花見気分を味わって」と勘九郎が陽気に盛り上げる。七之助が勤めるのは心中物「隅田川千種濡事(すみだがわちぐさのぬれごと)」。四世鶴屋南北作「於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)」(通称「お染の七役」)の大詰めを長唄の舞踊劇に仕立てたオリジナル演目で、七之助はお染、久松、お光、土手のお六の4役を踊る。「歌舞伎のエンターテインメント性を生でご覧いただける絶好の機会」であると同時に、男女の演じ分けや早替りなど役者、七之助の魅力を存分に堪能できる。続く『陽春特別公演』は勘太郎、長三郎の幼い兄弟が清元で踊る「玉兎」で幕が開く。息子の成長を見守る勘九郎は「何より芝居好きなのが嬉しい」と目を細める。ふたりともすでに踊りは入っているが、「今回はひとりで踊るものをふたり用に変える構成」につき、ブラッシュアップした内容でお届けする。また、今公演では勘太郎、長三郎がイラストを担当した手ぬぐいなどの公演記念グッズを初めて販売することも明かされた。打って変わり、勘九郎と七之助は清元を代表する名作怪談舞踊劇「かさね」を。腰元かさね(七之助)が最愛の与右衛門(勘九郎)に鎌で殺されたことに始まる因果因縁の物語。「男女のドロドロした部分や清元の名文句、名調子、その美しさも見せる。現代の女性にもドラマティックに観ていただけます」と勘九郎。最終的には顔が醜くなり足が折れどん底に突き落とされるかさね。七之助は「女性としてすべてが崩れる様を見せられたら」と語り、踊りでは勘九郎と阿吽の呼吸で魅了する。「互いが磁石のようにべったり引っ付いたり、拒絶し合ったり関係性にメリハリを付けるのが効果的で、そこが踊りの面白さ、深さになってくる。『玉兎』とはガラッと違う踊りを楽しんでいただきたい」とアピールした。『春暁特別公演』は3月6日(日)から26日(土)まで奈良、滋賀、兵庫ほか全国16か所にて、続く『陽春特別公演』は3月30日(水)から4月4日(月)まで大阪・フェニーチェ堺大ホールほか全国5か所にて。チケットは両公演、1月15日(土)10時よりプリセールを実施。取材・文:石橋法子
2022年01月14日日本を代表するヴァイオリニスト漆原啓子がデビュー40周年のリサイタルを開く[3月13日(日)東京文化会館小ホール]。1981年にポーランドのヴィニャフスキ国際コンクールで優勝(いまだに日本人唯一)。その翌年の、いわばプロ・デビュー・リサイタルから40年。今回は自身初めてという全曲ロシア系のプログラムで、なかでも注目はアルメニアの作曲家アルノ・ババジャニアン(1921~1983)のヴァイオリン・ソナタだ。かなりレアなチョイス。「情熱的な曲。民俗調なところや変拍子が面白いところもあって、20世紀の作曲家ですが、近現代というよりもロマン派の音楽のような感じです。私は作曲家の名前すら聞いたことがなかったのですが、秋場さんに教えていただきました。これが紹介のきっかけのひとつになればと思っています」共演するピアニストの秋場敬浩は、モスクワ音楽院で学んだロシア音楽のエキスパートであると同時に、アルメニア政府から表彰を受けたアルメニア音楽のスペシャリストでもあるのだ。「秋場さんは身長が190センチ以上で、音も大きいですし、まるでオーケストラのように立体的な演奏をする方です。昨年初めて聴かせていただいたチャイコフスキーの《四季》が素晴らしくて、ぜひロシアものでご一緒したいなと思いました」他にシュニトケの《古風な様式による組曲》、プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ第2番、チャイコフスキーの《懐かしい土地の想い出》。プロコフィエフのソナタは、上述のコンクールよりも前、高校2年生で開いた初リサイタルでも弾いた思い出の作品だ。彼女がキャリアの中で大きな出来事だったと語るのが、1985年に結成したハレー・ストリング・クァルテットの活動。同い年の松原勝也、豊嶋泰嗣、山本祐ノ介というそうそうたる顔ぶれ。翌年の民音コンクールで優勝、カザルスホールのレジデント・クァルテットとして定期的に活動した。「自分の音楽に向き合うための大きな転機になりました。四人で話し合って自分たちで音楽を作るのがとても楽しくて。自分の意見をどう言うか、コミュニケーションの勉強にもなりました。いま協奏曲を弾く時もみんなで交信するのは同じ。室内楽をやってよかった。ソロの勉強と両方が私にとって大切なことです」今回のロシア・プログラムは、目下構想中のリサイタル・プロジェクトの第一弾になる予定という。41年目の新たな一歩を客席で共有したい。(取材・文:宮本明)■漆原啓子&秋場敬浩 デュオ・リサイタル日程:3/13(日)14:00開演会場:東京文化会館 小ホール
2022年01月14日1983年にロンドン・ウエストエンドでの初演以来、世界中で愛されているミュージカル『ブラッド・ブラザーズ』。片割れと知らずに友情を育んだ双子の男の子が、数奇な運命をたどる人間ドラマで、日本でも1991年以来繰り返し上演されてきた名作だ。今回、日本初演のプロダクションにも参加していた吉田鋼太郎が演出を務め、柿澤勇人とウエンツ瑛士が双子の兄弟・ミッキーとエディを演じる。柿澤は本作への出演をずっと熱望していたという。なんでも武田真治らが出演していた2009年版の『ブラッド・ブラザーズ』を観劇したことをきっかけにどハマりし、チケットを買い足して6回も観劇したそうだ。「1幕は大の大人が子どもを演じるのですが、恥を捨てて演じる姿はかわいくて、面白くて、美しかった。2幕は一転して、親友同士の双子が死んでしまう可哀想なストーリー。喜劇性と悲劇性が入り混じって、歌よりも芝居で見せるミュージカルですね。芝居が根底にあるのが好き」。一方のウエンツは、「歴史があって、お客様に愛されている作品だと思います。お芝居だからできることがふんだんにあって、役者として非常に技術が求められるし、勢いや体の使い方も問われる」と本作の印象を語る。その上で「僕はかっきー(※柿澤のこと)ほど作品を見ていないから、逆に先入観なく脚本を読んで、自分の想像から役を作り上げることができる気がする。かっきーといちから二人で作品を作っていける喜びがあるし、ステージ上でお互い役として目を合わせる瞬間が楽しみ」とも。改めてお互いのことをどう見ているか尋ねると、柿澤は「とにかく器用な役者。彼がロンドン留学後に出演した『わたしの耳』も『メリリー・ウィー・ロール・アロング』も素晴らしかったし、僕には絶対できないことも軽々できちゃう」と話すと、ウエンツは「危うさや色気を持ちつつ、可愛さやチャーミングさもある。面と向かって『あなたが羨ましい』とは言ったことがないけれど」と笑う。観客へのメッセージとして、ウエンツは「毎公演毎公演、ステージ上で起こる化学変化を見逃さずに!」と話し、柿澤は「こんなに笑えて泣ける要素が入っている作品はなかなかない。きっと、心の浄化や発散にもなると思います」。東京公演は2022年3月21日(月・祝)から4月3日(日)まで、東京国際フォーラムホールC。愛知、福岡、大阪公演もあり。その他の出演者は木南晴夏、鈴木壮麻、内田朝陽、伊礼彼方、一路真輝、堀内敬子。取材・文:五月女菜穂
2022年01月13日鹿賀丈史と市村正親が“夫婦”を演じるミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール』が2022年3月、日生劇場で上演される。ゲイクラブオーナーのジョルジュ(鹿賀丈史)と看板スターのザザ(市村正親)は、事実上の“夫婦”として生活していた。ジョルジュには、過去の過ち(?)から生まれた最愛の息子ジャン・ミッシェルがおり、アルバンが母親代わりに育ててきた。そんな息子が突然結婚を宣言してーー。今回、ジャン・ミッシェルを初めて演じる内海啓貴に話を聞いた。「やはり緊張しましたが、今はそれを上回る楽しみの気持ちでいっぱいです。歴史ある作品に出演できること、偉大な先輩方と共演できることがとても楽しみ」と出演にあたっての思いを語る内海。2016年に上演された映像を観たことがあるといい「華やかで視覚的にも楽しめる作品。話が進めば進むほど、いろいろな愛の形が詰まっていて。メッセージ性がありつつも、明るく面白い作品だなと思いました」という。主演の鹿賀と市村は劇団四季からおよそ50年の付き合いで、本作では08年から共演し、“最高のコンビ”と称されている。内海は「セリフを喋らなくても、立っている佇まいだけでその役が存在するし、役の年輪を感じさせますよね。本当に素晴らしい。勉強になります」と2人の印象を語った上で「緊張はしますが、舞台上では“親子”なので。ジャン・ミッシェルとしての思いを素直にお芝居でぶつけたいです。お二人の掛け合いや仕草の一つひとつを間近で何度も観られるのは貴重な時間。たくさん学びたいですね」。ちなみに、内海にとっての“戦友”は、ミュージカル『GREASE』でも共演した三浦宏規だという。「ミュージカル『テニスの王子様』からの付き合いなので、もう5、6年になりますか。僕の芸歴の半分以上、一緒にいる(笑)」。1月16日で27歳。今後の俳優としての目標を尋ねると「本当にいろいろな役をできることが役者冥利だなと思っています。30歳に向けて、『ラ・カージュ〜』もそうですが、いろいろなことを、いろいろな人や作品から吸収していけたら」と話す。今までは「素直な好青年」の役柄が多かったが、今後は「舞台上に出た瞬間に緊張感が張り詰めるような役をやってみたい」とも。最後に観客へのメッセージとして、内海は「『ラ・カージュ〜』は僕も元気づけられたミュージカル。本当にハッピーな作品なので、楽しんで帰っていただけたら嬉しいです。ぜひ劇場の方へ足を運んでいただけらと思います観て頂きたいです!」と語った。東京公演は3月8日(火)〜30日(水)。そのほか愛知、富山、福岡、大阪、埼玉を巡る予定。取材・文:五月女菜穂
2022年01月13日戦時中の満州を思わせるかりそめの都に建つレビュー小屋を舞台に繰り広げられる、夢と現実が錯綜する夢幻を描いたドラマティック・レビュー『うたかたのオペラ』が、2022年1月13日~23日東京・品川の六行会ホールで上演される。1980年代に発表された加藤和彦と安井かずみによる伝説的アルバムのイメージから、劇作家・横内謙介が紡いだ作品の12年ぶりとなる再演で、レビュー小屋の歌姫メイファを演じる元宝塚歌劇団星組トップスターで、退団後も多くの舞台で活躍している北翔海莉に、公演への思いを聞いた。「お話をいただいた時に紫吹淳さんが初演された作品と伺って、同じメイファ役をさせていただけることを大変光栄に思いました。紫吹さんは私が宝塚現役時代に、一番長い間背中を見て勉強させていただいたトップスターさんなので、そんな尊敬する先輩の作品を、退団後もまたこうして学べる機会をいただいたのは本当に嬉しいです。いま、実際にお稽古に入っていますが、テンポの速い曲から「蘇州夜曲」まで、様々なジャンルの音楽を十数曲歌わせていただきます。加藤和彦さんの音楽の世界観も素晴らしいですし、レビュー小屋が舞台ということがひとつの大きなキーワードかなと。劇場の中で繰り広げられる物語というのは、そもそも全てが「嘘」で作られているのですが、だからこそ、そこに真実が隠されているものもあって。私が演じるメイファは、レビュー小屋の歌姫ですけれども、実は…という隠された顔がある。その「芝居の中の真実」を如何にしてお見せできるかが、今回の自分の中でのテーマですし、一座の座長役、大変な時代を生き抜く度胸を持った女性でもあるので、中村誠治郎さんをはじめとした座組の皆さんの先頭に立っている大きさも、表現できたらいいなと思っています。オープニングから黒燕尾で登場していて、宝塚を退団してだいぶ月日が経ちましたが、やはり燕尾に袖を通すとDNAに刷り込まれたものがあるのを感じますし、お客様には「懐かしい!」とも感じていただけると思いますが、それだけに終わらない燕尾姿の中にも秘められた真実の姿をキャッチしていただけるように頑張りますので、是非観にいらして下さい!」インタビュー:橘涼香
2022年01月12日cinema staffによる主催フェス「cinema staff presents 『OOPARTS 2022』」が、4月16日(土)・17日(日)の2日間にわたり岐阜市文化センターにて開催されることが決定した。cinema staff presents OOPARTS 2022 チケット情報cinema staffは昨年11月に7thフルアルバム『海底より愛をこめて』を発売し、現在はリリースツアーの真っ最中。地元岐阜club-Gでのライブ中に『OOPARTS 2022』の開催がメンバーより発表された。2020年の中止を乗り越えて開催された『OOPARTS 2021』は自治体や会場との綿密な打ち合わせや、来場者数を制限するなど万全のコロナ対策で望み大成功を収めており、さらなる飛躍が求められる今年は出演者第一弾としてthe band apart、osterreich、アルカラ、ヒトリエ、ストレイテナー、ハルカミライ、KEYTALKが発表された。まさにシネマの盟友ともいえるアーティストが勢揃いしている。2日通し券の最速先行、オフィシャルHP先行(抽選)を1月23日(日)23:59まで受付中。
2022年01月11日ロームシアター京都が「末永く上演される劇場のレパートリー演目を制作する」ことを念頭に、2017年から継続して取り組むプロジェクト「レパートリーの創造」。その第5弾として劇作家・演出家の市原佐都子が代表作『妖精の問題』の再創作を行う。ロームシアター京都<レパートリーの創造> 市原佐都子/Q 「妖精の問題 デラックス」 チケット情報2016年に起きた障害者施設での事件をきっかけに「社会においてタブー」とされていることを取り扱った本作は、事件そのものをドキュメンタリー的に取り上げるのではなく、事件を受けて、直視せざるを得なかった自身の中の偏見や生きづらさ、内なる優生思想への気付きに真正面から取り組んだ作品。妖精を「見えないもの」の隠喩とし、「世界の中で見えないもの」を浮かび上がらせ、関西では2018年、KYOTO EXPERIMENTで上演された。今回、「レパートリーの創造」では、ひとりの俳優で演じられていた『妖精の問題』を、複数の俳優でリクリエーションすることに。そしてオーディションを行い、7人の俳優がキャスティングされた。「『妖精の問題』は俳優の竹中香子さんがひとりで演じる作品として作りました。彼女と一対一の密な関係で創作し、私にとっては人と関わるということの本質を経験した非常に特別な作品です。それを複数の俳優が演じることで、作品の持っている価値が拡張されるんじゃないかと思っています。また、人それぞれの視点が、作品の価値を再発見していくのではないかとも期待しています」(市原)。本作にも市原作品の特徴である、ある視点が取り入れられている。「知らず知らずの内にユーモアというものを作品の中で大事にしているような気がします。それはおそらく世の中のルールを変えることや、ひとつのものの見方だけでなく、違う見方をすることが、ユーモアならできるということなんです。それを戯曲の中でもっと深めていきたいといつも思っています。例えば本作でも、社会のシステムの中で、勝手に弱い場所に置かれてしまっている人が、ユーモアによって笑いに変換したり、ルールを変えて乗り越えていくということが描かれています。そういう意味でユーモアと相性がいい作品じゃないかと思います」(市原)。「本来ユーモアというのは過酷な現実に対してアゲインストするためにある」とも語っていた市原は「社会問題」と「ユーモア」「笑い」を離れた領域には置かない。だから観客は「開かれた作品」としてその世界に深く浸ることができる。今回、「ユーモア」「笑い」の部分では『笑いの哲学』を著した美学者・木村覚をドラマトゥルクに迎え、音楽を手がける額田大志はバンド演奏にバージョンアップしたシーンを、舞台美術を担当する建築集団「dot architects」は観客の視点の自由度を上げたプランを構想している。作品創作のプロセスも含め「劇場の役割が広がる取り組みをしていきたい」と考える劇場と、国内外から注目される市原による本企画。公演は1月21日(金)から24日(月)ロームシアター京都 ノースホールにて。チケット発売中。取材・文:安藤善隆
2022年01月11日大橋卓弥(スキマスイッチ)、阿部真央のツーマンアコースティックライブイベント『ZUTTOMOTTO』が、2月15日(水)大阪・なんばHatchにて開催される。「ZUTTOMOTTO」チケット情報もっとずっと聞いていたい、心温まる一夜をお届け。MCは、FM802加藤真樹子が担当する。どんな一夜になるのかは見てのお楽しみ!公演のチケットは1月21日(土)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、1月12日(木)23:59までオフィシャル2次先行(抽選)を受付中。
2022年01月06日芸劇オーケストラ・アカデミー・フォー・ウインドの第8回演奏会が、2月8日(火)〜10日(木)の3日間にわたって開催される。芸劇オーケストラ・アカデミー・フォー・ウインドとは、東京芸術劇場が2014年度から実施する、プロフェッショナル管打楽器奏者のレベルアップを目的として、若手演奏家を育成する事業。2021年度より、芸劇ウインド・オーケストラ・アカデミーから改称された。在籍するアカデミー生は、主に全国の音楽大学を卒業した精鋭の若手演奏家たちだ。アカデミーでは、国内外のクラシック音楽界をリードする音楽家たちが講師となって実践的で高度なレッスンを展開。さらに講師が活躍する現場ならではの知見を与えるキャリアアップゼミに加え、様々な編成でアンサンブルを組んだ、アカデミー生による東京芸術劇場の内外での演奏活動など、多彩なプログラムで次世代の管打楽器奏者を育成している。その1年のプログラムの集大成として行われるのが、毎年期末に開催される演奏会。2月8日、9日の2日間では、3月で卒団を迎える第6期生6名がショーケースに登場、昨年度からスタートした卒団生によるショーケースでは、アカデミー生が1人30分のプログラムを披露しする。出演するアカデミー生たちは、選曲だけでなく、共演者や演出プランなどもみずから企画。彼らが30分という限られた時間の中で、いかにアカデミーでの3年間の学びを凝縮し、自分の個性を存分に生かしたパフォーマンスを行うのか楽しみにしてほしい。また最終日の10日は、ミュージック・アドヴァイザーの福川伸陽(ホルン)をはじめとする講師陣と、多数のアカデミー生が共演。芸劇オーケストラ・アカデミー・フォー・ウインドでは、アンサンブルを重視してレッスンを展開し、伊藤悠貴(チェロ)、岡田奏(ピアノ)など管打楽器以外の講師も出演する。1年間の研鑽の成果を、アカデミー生と講師陣が特別にアンサンブルを組んで披露するこの演奏会。将来の日本クラシック音楽界をになう、若きアカデミー生たちの熱い演奏に乞うご期待。■公演概要「芸劇オーケストラ・アカデミー・フォー・ウインド第8回演奏会 」2月8日(火) 19時開演(18時30分開場)2月9日(水) 19時開演(18時30分開場)2月10日(木)15時開演(14時30分開場)会場:東京芸術劇場シアターイースト (東京都)
2022年01月05日大阪・梅田スカイビルの27階にある「絹谷幸二 天空美術館」。名誉館長である画家・絹谷幸二の2021年度文化勲章受章と開館5周年を記念する『永遠にあたらしい‼ 人類最古の壁画技法 アフレスコ』が好評開催中だ。文化勲章受章・開館5周年記念特別展 チケット情報本展は、絹谷藝術の原点であり、今や代名詞でもある壁画の古典技法「アフレスコ」に焦点を当て、イタリア留学中に制作した7作品を初出品。生乾きの漆喰壁に24時間以内に一気呵成で描き上げるという超絶技法により生み出された作品は、色鮮やかでエネルギッシュ。見る者を元気にさせるパワーに満ち溢れている。12月17日のオープニング・セレモニーでは、同館の設立・運営を行う積水ハウス株式会社の堀内容介館長(代表取締役副会長執行役員)が登壇。見る者に元気を与える絹谷幸二の作品は、「『わが家』を世界一 幸せな場所にする」という同社のグローバルビジョンに合致したことから開館に至った経緯を振り返った。絹谷幸二は文化勲章受章の喜びとともに、「静止している絵画、絵が動く3D映像という、静と動、相反するものを同時に楽しめる美術館」と、同館の独自性について言及。「私の絵がカラフルなのは、明るい色を見れば元気になるから。色彩にあふれた時代は、街も人も元気。そういう思いを発信する美術館であり続けたい」と語った。チケットぴあでは、初出品となる7作品のほか、東京・青山の「こどもの城」に描いた20連作もの大作『アラベスク』などの解説、絹谷幸二とアフレスコの出会い、年譜などを収録した最新の「文化勲章受章・開館5周年記念 図録」と入館チケットがセットになった割引入館引換券を限定発売中。画家としての軌跡をたどる展示、世界初となる絵の中に飛び込む3D映像、制作中のアトリエをバーチャル訪問できるVR体験で、進化をやめない国民的画家の作品世界に触れてみよう。最新図録と入館チケットのおトクな割引入館引換券はチケットぴあにて特別限定発売中■5周年記念図録付入館引換券大人2500円⇒1900円、学生2100円⇒1700円■記念図録(2種)付入館引換券(5周年記念図録・開館記念図録付き)大人3490円⇒2400円、学生3090円⇒2200円■図録のみの販売(チケットぴあ物販サイト)・5周年記念図録1500円・5周年記念図録1500円+開館記念図録990円⇒2000円ご購入はこちら
2022年01月04日俳優の近藤芳正が来年2月、兵庫県立芸術文化センターで一人芝居『ナイフ』を行う。公演に先駆け年末に同劇場で開催された「近藤芳正演技塾」ワークショップ終了後、近藤が合同取材に応じた。コロナ禍での中止を経て約1年半ぶりに実現する本公演。今年還暦を迎えた近藤は「常に挑戦して生きるのが好きなんでしょうね。でも今回はちょっと無謀かも」と苦笑い。父、母、息子の登場人物3役をひとりで演じ分ける初の試みで、未開の地へ一歩を踏み出す。近藤芳正Solo Work「ナイフ」チケット情報原作は重松清の同名小説。近藤はかねてから重松作品には「自分がいる」と感じ、重松もまた近藤を目にするたび「私の小説の中の登場人物がいる」と感じていたという。そんな両者の思いが『ナイフ』に結実する。いじめを題材に、傷ついた親子の愛と再生を描く物語。近藤は、重松作品は「常に弱者の味方である」点にシンパシーを感じるという。「自分も弱い人間ですから。物語に出てくる親子も決して器用に生きていける人たちではない。客観的に見れば他に方法はあったりもするけど、当の本人たちは必死になればなるほど客観的には見られなくなるし、あがくと思う。そこを重松さんは否定せずお書きになっていて、冷静に見つめて頑張れと言ってくれている気がする」。とりわけ『ナイフ』には現代人に届けたいメッセージがあるとも。「生き方として大事なのは、一歩を踏み出す勇気だと思う。踏み出すことで失敗するかもしれない。だけど挑戦する前と後では見える景色が違う。一歩踏み出す勇気のなかに、本当の成長があるのではないかと。失敗したっていいんですよ。真の意味では成功も失敗もないですから。結果じゃない。生きているとはそういうこと。何かそういうものが伝われば最高ですね」。舞台公演はホームグラウンドであり「大切に付き合っていきたい存在」。それゆえコロナ禍で経験した公演中止は想像以上に堪えた。本作の中止以降、舞台の仕事を止めているのもそれが理由だ。「スタッフらと一生懸命作ってきた作品なので『ナイフ』だけはやり遂げようと。今回3つの役を入れ替わるということは、本来ならもっと身体の動く人がやるべきだと思うんですけど。慣れていない自分が挑戦することで、計算ができない何かが生まれるんじゃないか」と期待する。観客は往々にして作り手の思惑を超えた反応を見せることがある。そんな“小さな誤解”にも面白味を感じている。「今回もそこがうまくいけばいいなと。僕はただひたすら一生懸命やるしかない。ただ、稽古を考えると憂鬱ですね。人間って何でやりたいと言っておきながら、いざやるとなると『大変なことを引き受けちゃった』って思うんでしょう。いつもその繰り返しです(笑)」。公演は2月11日(金・祝)、兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2021年12月28日木村達成が主演を務める舞台『SLAPSTICKS』が上演されている。劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチの名作戯曲を、才気あふれる演出家たちが新たに息吹を吹き込む連続企画KERA CROSSの第4弾。今回は、劇団「ロロ」主宰・三浦直之が演出を担う。舞台は、1939年のアメリカ。ビリー・ハーロックは、伝説のコメディアンであるロスコー・アーバックルの映画をリバイバル上映してもらおうと奔走している。だが、人々にとって、サイレント・コメディーはもはや過去の遺物。ビリーは、配給会社に勤めるデニーを説得すべく、熱い眼差しで1920年代のハリウッドでの思い出を語り出すーー。ケラが30歳の時に書いた戯曲。1993年、ナイロン100℃で初演され、2003年にはオダギリジョー主演で再演されている。今回は、木村のほか、桜井玲香、小西遼生、壮一帆、金田哲(はんにゃ)、元木聖也、黒沢ともよ、マギーに加え、劇団ロロの面々が出演。バラエティ豊かな顔ぶれがそろった。シアター1010での初日公演(12月25日)を観劇した。サイレント映画からトーキーへ転換期を迎えるハリウッドで、サイレント・コメディを愛し続けた人々の群像劇。ケラは「半分捏造の評伝劇とは言え、残り半分は実話である」と語っているが、作中に挟み込まれる実際のサイレント・コメディの映像も相まって(この映像がまたすごい)、舞台上で生きる人々にリアリティを感じた。命懸けで「笑い」を生み出そうとした現場には、確かに「笑い」があったが、それ以上に苦悩も闇も狂気もあって。ただ、それらをピュアに、ロマンチックに、そしてナンセンスに仕上げてしまうのは、やはりケラ戯曲の魅力で、三浦の狙いなのかもしれないと思う。木村は「やっと待ちに待った初日の幕が上がります。楽しみながら千秋楽まで怪我なく無事公演ができるように、最後まで気を緩めずに演じていきたいと思います」とコメント。桜井は「遂に幕が上がるという高揚感で胸がいっぱいです。夢みる人たちが、その夢のため一生懸命生きる姿に奮い立たされる瞬間が沢山詰め込まれています。儚くかけがえのない時間が流れる、素敵な作品に仕上がっています。劇場でお待ちしております」と語った。大阪公演は1月8日(土)〜10日(月・祝)、サンケイホールブリーゼ。福岡公演は1月14日(金)〜16日(日)、博多座。愛知公演は1月28日(金)、日本特殊陶業市民会館ビレッジホール。東京公演は2月3日(木)〜17日(木)、シアタークリエ 。ぜひお見逃しなく!取材・文:五月女菜穂
2021年12月27日2021年も日本各地を回り、精力的に活動してきた小野リサ。年が明けての2022年2月13日にはオーチャードホール「三井ホーム presents 小野リサ コンサート2022~Music Journey~」が開催される。村上春樹プロデュースによる「MURAKAMI JAM~いけないボサノヴァ~」への参加やブルーノート東京、ビルボードでのライブなど、単独公演、ゲスト参加を問わず今年も精力的に活動してきた小野。コロナ禍の中、シンガーの生歌に触れるのは久しぶりという観客も多いが「観客のみなさんの目が輝いているのを感じますし、私たちもステージに立てるだけでハシャいでしまうような気持ちで、みなさんと音楽を通じて色んな気持ちを共有できる喜びを改めて噛み締めています」と語る。来年2月の「Music Journey」に向けては"本職"のボサノヴァはもちろん、2019年にリリースした「愛から愛へ~愛の讃歌~」にも収録した「愛の讃歌」などをはじめ、さまざまなジャンルの曲を歌う予定だという。「ボサノヴァは"パワー"というよりは、みなさんに"癒し"を与え、リラックスしてもらうう優しいところがあるけど、今回はみなさんに元気になってもらうためびアップテンポな曲や心温まる曲もお届けしたいです。耳なじみのある曲をリアレンジして、年配の方も青春時代がフラッシュバックするような名曲を歌いたいと思っています。」小野が歌う三井ホームのCMソングで、話題を呼んだディズニーの「アラジン」の主題歌「A Whole New World」も含まれるようで「私自身、魔法の絨毯に乗って空を飛びたいと思っているのでぜひ歌いたいです」と笑顔を見せる。2019年の実写版『アラジン』を娘と一緒に鑑賞し、「感動してワーワー泣いた」という小野だが、昨年、彼女の元にこの曲の歌唱のオファーが…。「コロナで家に籠っていた時期にお話をいただいて『えー!?』ってメールをもう一度読み直しました(笑)。大変なこともありましたが、次の時代は絶対に素晴らしい世界がやって来るという希望の気持ちを込めて歌わせていただきました」。コロナ禍で家族と過ごす時間の大切さを改めて気付かされ、さらにYouTubeでの配信などを通じて「いろんなアイディアがわいてきた」と語る小野。「まずは『この1曲を楽しむ』――ブラジル人のように明日のことは"ケセラセラ(なるようになる)"で、いまこの瞬間を楽しみながらやっていきたいと思います。コンサートは、我が家のアットホームなパーティにみなさんをお招きするような気持ちですので、ぜひ楽しみに来ていただければと思います!」と新たな年、そしてコンサートへの意気込みを語った。ライター:黒豆直樹
2021年12月27日松山ケンイチが主演する舞台『hana-1970、コザが燃えた日-』の記者会見が2021年12月23日に行われ、長男ハルオ役を演じる松山ほか、ハルオの弟アキオ役を演じる岡山天音、ハルオとアキオの母親・おかあ役を演じる余貴美子が出席した。来年で沖縄返還50周年を迎えるが、本作では1970年12月に発生したコザ騒動を背景に、現地の米兵向けバーで起きた、“家族”の物語を描く。本作の演出は栗山民也、脚本は畑澤聖悟が務める。松山と岡山は、稽古に入る前に沖縄へ取材に行ったという。その時の印象について松山は「コザ騒動自体、名前は知っていたんですけど、そこに行き着くまでの沖縄の人たちの感情や想いみたいなものは、やっぱり行かないと分からないんですよね。現地に行っていろいろ方とお話をさせていただいて。日本に対しても、アメリカ人に対してもすごく怒りがあった。いろいろ話を聞いて驚いたし、今でも自分の中で消化しきれない何かがずっと残っています」と話した。岡山は「実際渦中にいた方から『ここでこういうことがあって』というお話を聞きながら街を回ったのは非常に印象的。やっぱり舞台をやる上で、その体験が今も力になっている」と語った。作品の見どころについて、余は「参加者全員の剥き出しな会話、丁々発止の会話をワクワクしながら、お楽しみいただけると思います」と話し、岡山は「モチーフになってるのは沖縄で実際あったコザ騒動なんですけど、そういう史実に触れたことがなかったり、今沖縄とは全然関係ないところに住んでいる現代を生きる人たちにこそ、ぜひ観て欲しい。今の人たちが、知らなかったり、どこかに置いてきてしまった人間の美しさみたいなものが、ふんだんに描かれた作品。新年からぜひ、沖縄に生きる人々のエネルギーを浴びにいらしてください」。2022年最初の舞台。抱負を尋ねられた松山は「こういう時期でもありますから、とにかく無事に、千秋楽を迎えるということが、やっぱり1番課題になってくるんじゃないかな。健康面でも気をつけて、その上で、きちんとしたパフォーマンスをやって、最後まで出来たら」と話していた。東京公演は2022年1月9日から1月30日まで東京芸術劇場プレイハウス。大阪公演は2月5日、6日、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ。宮城公演は2月10日、11日、多賀城市民会館。その他の出演者は、上原千果、金子岳憲、神尾 佑、櫻井章喜、玲央バルトナー。文:五月女菜穂
2021年12月24日2022年1・2月に上演される「喜劇名作劇場 恋ぶみ屋一葉『有頂天作家』」の取材会が行われ、作・演出を手がける齋藤雅文(劇団新派)、キャストの渡辺えり、キムラ緑子が登壇した。1992年に名優・杉村春子へ書き下ろされ、1994年の再演で読売演劇大賞 最優秀作品賞を獲得した『恋ぶみ屋一葉』。今回はタイトルを『有頂天作家』と改め、渡辺とキムラが過去の優れた喜劇に挑戦する『有頂天』シリーズの第4弾として上演される。なお本作は2020年3・4月に上演予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で中止になった経緯がある。公演中止を経てリベンジが果たせる想いを、渡辺は「本番に向け死ぬ気で稽古した作品。ようやくできるのが本当に嬉しい」と喜びを語る。取材会の前日に本読みをスタートさせ、2年ぶりに作品と向き合った感想を問われると「(明治時代の元芸者役にもかかわらず)羽織を脱いでキレイに畳むことができず、グシャグシャに置いたら、ゲネプロをご覧になった方に笑われてしまいました」「今回は着慣れている人になりたい」と報道陣の笑いを誘った。キムラも「2年近く芝居を“寝かせた”ことで脳や身体の深いところにセリフが落ち着いたのか、湧き上がってきた芝居が前とはまったく異なっていておもしろかった」と“熟成”をアピールする。また女性同士の友情を描いたストーリーに擬え、互いの存在をどのように感じているか尋ねられると、渡辺の「他の俳優さんと芝居している時も、緑子ちゃんを思い出していた」「役者として成長する姿を観客として観ている」という言葉に、キムラが「えりさんを目指していきたい」と涙ぐむひと幕も。そんな二人を見守る齋藤は「同じような演劇体験をしてきた世代で(本作を)リメイクしたいという思いがありました」と渡辺とキムラを頼もしそうに見つめる。加えて「僕のように大劇場で育った劇作家に与えられている使命は、舞台上でいかに役者を光り輝かせるか」と改めて意気込み、「えりさんと緑子さんが今までにない魅力を発揮して、そこに(渡辺)徹くんも絡む密度の濃い会話劇になる予感がしています」と走り出した稽古の手応えを語った。あらすじは以下の通り。花街で働く女性に向けた代筆業を営む前田奈津(キムラ)はその昔、加賀美涼月(渡辺徹)と小説家になる夢を追っていた。奈津は小説家の道を諦めるが、人気作家となった加賀美とはよき相談相手として交流が続く。ある日、奈津の親友・小菊(渡辺えり)が姿を現す。元芸者の小菊はかつて芸者として加賀美と相思相愛だったが他の男へ嫁ぎ、程なく亡くなったはずだった。小菊の登場に、奈津は封印していた気持ちを思い出して──。公演は2022年1月15日(土)~28日(日)に、京都・南座にて。その後、2月1日(火)~15日(火)に、東京・新橋演舞場と巡演する。チケット販売中。取材・文:岡山朋代
2021年12月24日