子供が学資保険に加入する必要性とは?学資保険が必要ない人やメリットやデメリット、口コミも解説!

子供ができると色々なことが心配になりますよね。その一つが教育資金でしょう。 


今は高校生の約半数が大学に進学しており、子供の自立までにかかる教育費は年々高くなっています。 


子供の「やりたい」は応援したい。そう思う親がほとんどでしょう。子供のためにできる準備の一つが学資保険です。 


今回は子供ができたら考えたい学資保険について
 

  • 子供の教育費はどれくらい必要? 
  • 学資保険の加入率 
  • 学費保険のメリット・デメリット 
  • 学資保険がおすすめの人とそうでない人の違い 

を中心にわかりやすく解説します。 

 

「子供ができた!」「これから子供を作ろうかな」というプレママ・パパはもちろん、まだ教育資金の準備ができていないというパパ・ママもぜひ最後までご覧ください。

学資保険の必要性とは?必要な教育費と学資保険の加入率から見る


学資保険は子供の教育費を準備する手段の一つですが、本当に加入すべきなのでしょうか?

必要性はどれくらいあるのでしょうか?

ここでは、学資保険の必要性を
  • 子供にかかる教育費のシミュレーション
  • 学資保険の加入率
を元に考えていきましょう。

そもそも子供の教育費はどのくらい必要なの?

学資保険を考えるときにまず知るべきは子供にかかる教育費です。もし教育費を全て預貯金でまかなえるなら、学資保険は必要ないかもしれません。


教育費の考え方

子供にかかる教育費を考えるときのポイントは学校です。


  • 大学に行くのか行かないのか
  • 学校は国公立を選ぶのか、それとも私立も考えるのか
これによりかかる教育費は大きく変わります。

とはいえ子供が小さいうちはどの進路を選ぶのかを正確に予測することはできません。そこで大学まで進学すると仮定して教育費を算出するようにしましょう。

大学卒業までにかかる教育費

文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」から、子供の教育にかかる費用がわかります。

学費国公立私立
幼稚園約65万円約158万円
小学校約192万円約959万円
中学校約146万円約421万円
高校約137万円約290万円
大学約250万円約550万円(理系)
合計790万2,378万

これはその学校に通うのにかかる授業料などです。このほかに習い事をしたり、学習塾・予備校などに通ったりすれば、別途お金がかかります。

また大学進学にあたっては、自宅から通学するのか、一人暮らしをするのかによってもかかる費用が変わります。

今は大学進学する人も増えている一方で、国公立大学は入試の難易度が高くなっています。そのため子供の教育費を考えるのであれば、私立大学進学までを考えておくと良いでしょう。

学資保険の加入率はどのくらいなの?

では子供の教育費対策として、どのくらいの人が学資保険を利用しているのでしょうか。


ソニー生命の調査「子どもの教育資金に関する調査」では、子供の教育費対策は学資保険または銀行預金のいずれかを利用している人が多いことがわかります。


教育費対策学資保険を利用銀行預金を利用
2015年59.5%53.5%
2016年60.6%49.5%
2017年57.1%51.5%








2020年42.5%58.3%


また年齢別に見てみると、

  • 20代:10%
  • 30代:19%
  • 40代:31%
  • 50代:17%
と、40代を中心とした子育て世代の加入率は高くなっています。ただし、2016年を境に学資保険加入率自体は下がっており、教育費対策として銀行預金を選ぶ人が増えています。


学費保険を利用しない理由としては、

  • 学費のために貯金している
  • 入りたいが保険料を払う余裕がない
  • 学資保険がよくわからない
が挙げられるようです。

学資保険に加入するメリットとデメリットは?


子供の学費対策のために銀行預金に次いで学資保険を利用する人が多くいますが、これは保険特有のメリットがあるからです。その一方で、気をつけるべきデメリットもあります。


これらを知らないまま入らないという決断をするのはもったいないことです。


そこで、学費確保のために保険を使うメリットとデメリットをそれぞれ説明します。


内容
メリット銀行預金よりも最終的な資金が増える
親が亡くなった場合でも教育資金を確保できる
計画的な積立が可能で、相続にも対応できる
デメリット自由にお金を引き出せない
途中で解約すると損をする可能性が高い


「正直保険ってよくわからない」という人はぜひ参考にしてくださいね。

学資保険に加入するメリットは?

学資保険のメリットは以下の3つです。


  1. 銀行の預金よりは増える
  2. 親の万が一にも対応する保障がある
  3. 計画的に積み立てでき相続にもスムーズに対応できる

銀行預金より増える

今の日本は超低金利時代で、銀行に預けても利息がほぼつきません。一方の学資保険は保険会社が運用するため、資金増額が見込めます

途中解約せずに続けることができれば、最終的に受け取れる金額は学資保険の方が多くなるでしょう。

保障があるので親に万が一が起きても教育資金は安心

子供の資金確保という性質上、親の万が一に対する保障が充実しています。

例えば、親が亡くなったときに保険金を受け取れたり、保障はそのままにその後の保険料が免除されたりします。

つまり親に万が一が起こっても子供の教育資金に不安が生じません。人生は何があるかわかりませんから、このような備えをしておくと安心でしょう。

計画的に積み立てでき相続にもスムーズに対応

この保険は設定したタイミングで保険金を受け取る仕組みです。つまりそのタイミング以外での引き出しができません。

言い換えれば、保険料さえ払えば半強制的に積み立てることができます。貯蓄が苦手なタイプの人には嬉しい効果でしょう。

また保険商品なので、保険金の受取人を子供にしておけば、遺言がなくてもスムーズに相続することができます。

銀行預金は相続開始と同時に口座が凍結されるため、すぐに引き出すことができません。このような保険の嬉しいメリットを活用すれば、子供の教育資金を守ることができます。

学資保険に加入するデメリットは?

一方、学資保険に入ることで生じるデメリットもあります。


自由にお金を引き出せない

銀行口座に預けたお金は、いつでも自由に引き出すことができます。


急な病気などで大きな金額が必要になったとき、子供の教育資金として貯めていた口座から一時的に引き出すこともできます。


しかしこの保険に入ると、好きなタイミングで引き出すことはできず、契約を解約する必要があります。


お金の自由度としては高くないので、デメリットと感じる人もいるでしょう。


途中で解約すると損をする

この保険はあらかじめ設定したタイミングで保険金を受け取ることを前提としています。そのため途中で解約すると、それまで支払った保険料よりも返戻金が下回る可能性があります。


入る際にはどのくらいの期間契約し続ければ返戻金が100%になるのか、確認しておくと良いでしょう。


急な出費に備えて、学資保険以外にも50万円〜100万円ほどの預金があると安心です。

学資保険に加入する必要性がある人と無駄な人とは?



実は全員が保険に入った方がいいというわけではありません。その人の状況に応じて、入る必要性があることもあれば、必要性が低いこともあります。


そこで、実際に保険に入る必要性が高い人必要性が低い人をおさえていきましょう。


簡単に分ければ以下のようになります。


どんな人?
必要性ありお金を貯めるのが苦手
自分が死んだときのために備えたい
安全・効率よく準備したい
必要性なし資金準備ができている
貯金が得意
臨機応変に、大きな運用益を狙いたい

学資保険に加入する必要がある人

まず学費を確保するにあたり保険を活用する必要性があるのは、以下のような人です。


  1. 自分でお金を貯めるのが苦手な人
  2. 自分が死んだときのために準備しておきたい人
  3. 安全かつ効率よく準備をしたい人

最も必要性が高いのは、お金を貯めるのが苦手な人です。

保険は保険料さえ払えば半強制的に積み立てしていくことができます。特に子供の学費は遠い将来のために準備する必要があるため、「後でいいか」となりがちです。

その一方で、一回で必要になる金額が大きいのも学費の特徴です。後からの準備では間に合わないこともあります。

お金を貯めるのが苦手な人こそ、保険をうまく活用すると良いでしょう。

また、自分が死んでも子供にはちゃんと教育を受けさせたいという人も、保険の必要性が高い人です。

さらに安全かつ効率よく準備したい人も、保険の必要性が高いでしょう。

これらは保険の
  • 運用益を期待できる
  • 死亡保障をつけられる
などの特徴を活用することで実現することができます。

自分がどういった方法で、どういうシーンを想定して資金準備を進めたいかが、保険加入を検討するポイントになるでしょう。

学資保険の加入が必要ない人

保険の必要性がないのは以下のような人です。


  • もう資金準備ができている人
  • 貯金が得意な人
  • アクティブに運用したい人や大きなリターンを狙いたい人

まず保険の必要性が最も低いのは、資金準備ができている人です。

すでに子供が大学を卒業するまでの資金を十分に確保しているのであれば、保険に入る必要はないと言えるでしょう。

また貯金が得意な人も必要性はあまりないかもしれません。

保険は半強制的な積立というメリットがありますが、自分で貯められるのであればこのメリットを使う必要はありません。

一方で、自分で貯められるのであれば、なおさら保険に入っておくことで死亡保障や相続対策というメリットを享受するのも一つの手でしょう。

また株式投資や投資信託といったより運用益が見込める金融商品で運用したいなら、保険の必要性は低いと言えます。

学資保険はリターンはそこまで大きくありません。そのため大きなリターンを狙いたい経済状況などに合わせて金融商品を変えたい、という人は保険以外での教育資金対策がおすすめです。

学資保険加入に関する口コミは?



保険に入るときに知っておきたいのが、実際に入っている人の口コミや評判ですよね。


ネットで調べると、色々な情報が手に入ります。ただ良いことばかり目にしても、逆に不安になりますよね。


保険に入ろうかな、と思っている人は

  • 「保険に入ってよかった」という人の口コミ
  • 「保険に入らなくてもよかった」という人の口コミ
の両方をご紹介しますので、これらの口コミ・評判を参考にして、自分のケースに当てはめて考えてみると良いでしょう。

学資保険に加入してよかったという人の口コミ

※クラウドワークスで調査

学資保険に加入しておいてよかったです。

我が家はソニー生命の学資保険に加入したのですが、返戻率も高く気に入っています。自分が貯蓄が苦手ということや、子供の大学進学に備えたいということで加入しておいてよかったなと思っています。

学資保険に加入しなくてよかったという人の口コミ

※クラウドワークスで調査

銀行の預金で十分かなと思いました。

私や私の親の世代は「子供が生まれたら学資保険」と言われて育ったのですが、長男が生まれて学資保険を検討したところ昔よりも返戻率が下がっていて驚きました。10年以上払い込んでも5%ほどしかお得ではないので、加入は見送りました。我が家は貯金があるので、銀行の預金で十分かなと思いました。

学資保険の代わりになる教育費の準備方法



子供の教育費は思っている以上にかかります。また子供が小さいうちにかかる金額が確定できず、選ぶ進路によって必要になる金額が大きく変わるので、できる限りの準備をしておくことが大切です。


そしてそれをまかなうための手段は、今回紹介した銀行預金や保険だけではありません。


保険には人により向き不向きがあります。そのため、自分の目的や準備できる期間などに合わせて上手に選択することが大切です。


そこで保険の代わりになる準備方法を4つご紹介します。


それは

  • 低解約返戻型終身保険
  • 外貨建て保険
  • NISA
  • 定期預金
です。

保険を検討するときに、営業マンから「生命保険も教育資金のための加入もできますよ」と聞いたことがある人もいるでしょう。ここではそれぞれの特徴メリット・デメリットを解説します。

学資保険の代わり「低解約返戻型終身保険」

これは簡単に言えば生命保険です。一般的な生命保険は死亡保障のために入りますが、子供の教育費用のために入るのであれば、解約返戻金が重要になります。


「低解約返戻型」というのは、保険料を払っている間の返戻率を低く設定することで、払込が終わった後の返戻率が高くなるものを指します。


このタイプ保険には

  • 保険料が普通よりも安くなる
  • 最終的な返戻率が100%を超える
  • 払込が終わればいつでも解約ができて、一部解約なども可能
というメリットがあり、また生命保険なので節税対策にも使うことができます。

払込期間を子供が大学に入学する前までに設定しておけば、学資保険と同じ効果を得ることができます。

その一方で、
  • 親が死亡した場合には死亡保険金として受け取るしかない
  • 途中で解約すると大きく損をする
などの点には注意が必要です。

子供の現在の年齢と大学入学までの期間を算出して、保険料払込期間に余裕があるならば、こちらを活用するもの選択肢としては良いでしょう。

学資保険の代わり「外貨建て保険」

子供の学費対策と同時に大きなリターンを狙いたいという人におすすめなのが、外貨建て保険です。


これは、アメリカドルやオーストラリアドルといった、日本円以外の通貨を使って運用します。外貨は日本円に比べると金利が高いため、長期的に入れば返戻率が120%を超えることも夢ではありません。


  • 満期まで続ければ返戻率がグッと高くなり、大きなリターンが見込める
  • 払込が終わればいつでも解約ができて、一部解約なども可能
このようなメリットがある一方で、
  • 為替の状況によっては元本割れする可能性もある
  • 親が死亡した場合には死亡保険金として受け取るしかない
  • 途中で解約すると大きく損をする
というデメリットもあります。

外貨建ては長期的に持つことで大きなリターンを得ることができます。入る際には継続的に保険料が払えるよう注意する必要があるでしょう。

学資保険の代わり「つみたてNISA」「ジュニアNISA」

近年人気になりつつあるのがNISAです。色々な種類がありますが、子供の学費対策であればつみたてNISAかジュニアNISAがおすすめです。


これは簡単に言えば投資信託です。ただし選べる投資信託先がある程度制限されているので、初心者でも安心して始めることができます。


つみたてNISA ジュニアNISA
年齢20歳以上
20歳未満
年間投資額〜40万円〜80万円
期間20年5年
運用・管理本人親権者
引き出しいつでも18歳〜


普通、投資信託などで利益が出ると税金がかかりますが、NISA口座で出た運用益は非課税なので、効率的に資金準備をすることができます。


メリットとしては

  • つみたてNISAならいつでも資金を引き出せる
  • ジュニアNISAは引き出せる年齢が決まっているので、強制的に資金準備できる
  • 学資保険よりも大きなリターンが見込める
が挙げられますが、
  • 親の死亡時などの保障はない
  • 運用次第では元本割れする可能性もある
という点に注意しましょう。


自分で運用したい、大きなリターンを狙いたいという人にはおすすめです。

学資保険の代わり「定期預金」

メジャーな子供の学費対策の一つが定期預金です。これは期間を決めて大きな金額のお金を預けます。


その期間内は預けたお金に手をつけることはできません。その分金利が高く設定されているので、ただ銀行口座に預けるよりもお得です。


設定できるのは1ヶ月から10年の間ですので、子供の現在の年齢と引き出したい年齢から算出しましょう。


資金に余裕がない人におすすめなのが自動積立定期です。これは一定金額のお金を銀行口座から毎月引き落として積み立てていきます。


積立期間や引落金額などは自分で決めることができます。そのため、コツコツ学費対策をしたい人にはうってつけです。


ただし積立期間を決めた後に解約すると金利が低くなり定期預金のメリットがなくなるので注意しましょう。

(参考)学資保険と貯蓄した場合の比較

学資保険と定期預金ならどちらがお得か、気になる人も多いでしょう。


ここではおすすめ保険「日本生命ニッセイ学資保険」とおすすめ定期預金「オリックス銀行eダイレクト定期預金」を比較します。


保険料払込期間または預入期間と5年間とした時の、

  • 元金(払う保険料の合計額または預け入れる金額)
  • 満期で受け取れる金額
  • 返戻率
を比較してみましょう。


学資保険定期預金
(金利0.28%)
元金1349450円
(269,890円×5年)
100万円
満期1362944円101,1227円
返戻率101%
101.1%


ニッセイ学資保険は大学入学のタイミングから毎年1回、学資年金を受け取ることができ、その総額は払った保険料よりも高くなります。


こども祝金プランでは、何かとお金がかかりがちな小学校・中学校・高校入学のタイミングでお祝い金を受け取れます。


もちろん親が亡くなった場合には、保障はそのままにその後の保険料が免除になりますので、遺された子供の教育資金も安心です。


一方で子供が6歳になる前でないと加入できず、大学入学に相当する年齢まで引き出せないのがデメリットです。


定期預金であれば、6ヶ月〜5年の間で期間を設定して預け、利息でリターンを狙います。普通預金の金利が0.01%であるのに比べると10倍以上なので、より効率的にお金を増やすことができます。


5年という短期間ですぐに引き出すことができるので、使う自由度が高まります。


一方で、親に万が一があっても保障がなく、100万円以上の元手が必要になる点がデメリットでしょう。

まとめ 学資保険に加入するメリットは人それぞれ 他の方法も比較検討しよう



今回は、子供ができたら気になる学資保険の必要性について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


ポイントは、

  • 子供が大学を卒業するまでにかかる教育費は約790万円〜約2,378万円
  • 子供の学費対策は銀行預金か学資保険が多い
  • 学資保険は銀行に預けるよりも増えて、親が死んだ時の保障があるのがメリットだが、自由にお金を引き出せず途中解約すると損をする点に注意
  • 学資保険の必要性が高いのは貯金が苦手な人や保障を重視する人、効率よく準備したい
  • すでに資金があったり、貯金が得意な人は保険の必要性が低い
  • 保険代わりに他の金融商品を選ぶのもあり
でした。

このように、子供ができたから必ず入らなければならないものではありませんが、必要性が高い人は入っておくと子供に安心して教育を受けさせることができるでしょう。

また「自分には学資保険が合ってるのか」「この保険で大丈夫か」と不安に思う人も少なくないでしょう。このような時は、保険のプロに相談して、後悔ない保険選びをすることをおすすめします!  

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