子供が学資保険に加入する必要性とは?学資保険が必要ない人やメリットやデメリット、口コミも解説!
目次を使って気になるところから読みましょう!
学資保険の必要性とは?必要な教育費と学資保険の加入率から見る
学資保険は子供の教育費を準備する手段の一つですが、本当に加入すべきなのでしょうか?
- 子供にかかる教育費のシミュレーション
- 学資保険の加入率
そもそも子供の教育費はどのくらい必要なの?
学資保険を考えるときにまず知るべきは子供にかかる教育費です。もし教育費を全て預貯金でまかなえるなら、学資保険は必要ないかもしれません。
教育費の考え方
子供にかかる教育費を考えるときのポイントは学校です。
- 大学に行くのか行かないのか
- 学校は国公立を選ぶのか、それとも私立も考えるのか
学費 | 国公立 | 私立 |
---|---|---|
幼稚園 | 約65万円 | 約158万円 |
小学校 | 約192万円 | 約959万円 |
中学校 | 約146万円 | 約421万円 |
高校 | 約137万円 | 約290万円 |
大学 | 約250万円 | 約550万円(理系) |
合計 | 約790万円 | 約2,378万円 |
学資保険の加入率はどのくらいなの?
では子供の教育費対策として、どのくらいの人が学資保険を利用しているのでしょうか。
ソニー生命の調査「子どもの教育資金に関する調査」では、子供の教育費対策は学資保険または銀行預金のいずれかを利用している人が多いことがわかります。
教育費対策 | 学資保険を利用 | 銀行預金を利用 |
---|---|---|
2015年 | 59.5% | 53.5% |
2016年 | 60.6% | 49.5% |
2017年 | 57.1% | 51.5% |
・ ・ ・ | ・ ・ ・ | ・ ・ ・ |
2020年 | 42.5% | 58.3% |
また年齢別に見てみると、
- 20代:10%
- 30代:19%
- 40代:31%
- 50代:17%
学費保険を利用しない理由としては、
- 学費のために貯金している
- 入りたいが保険料を払う余裕がない
- 学資保険がよくわからない
学資保険に加入するメリットとデメリットは?
子供の学費対策のために銀行預金に次いで学資保険を利用する人が多くいますが、これは保険特有のメリットがあるからです。その一方で、気をつけるべきデメリットもあります。
これらを知らないまま入らないという決断をするのはもったいないことです。
そこで、学費確保のために保険を使うメリットとデメリットをそれぞれ説明します。
内容 | |
---|---|
メリット | 銀行預金よりも最終的な資金が増える 親が亡くなった場合でも教育資金を確保できる 計画的な積立が可能で、相続にも対応できる |
デメリット | 自由にお金を引き出せない 途中で解約すると損をする可能性が高い |
「正直保険ってよくわからない」という人はぜひ参考にしてくださいね。
学資保険に加入するメリットは?
学資保険のメリットは以下の3つです。
- 銀行の預金よりは増える
- 親の万が一にも対応する保障がある
- 計画的に積み立てでき相続にもスムーズに対応できる
学資保険に加入するデメリットは?
一方、学資保険に入ることで生じるデメリットもあります。
自由にお金を引き出せない
銀行口座に預けたお金は、いつでも自由に引き出すことができます。
急な病気などで大きな金額が必要になったとき、子供の教育資金として貯めていた口座から一時的に引き出すこともできます。
しかしこの保険に入ると、好きなタイミングで引き出すことはできず、契約を解約する必要があります。
お金の自由度としては高くないので、デメリットと感じる人もいるでしょう。
途中で解約すると損をする
この保険はあらかじめ設定したタイミングで保険金を受け取ることを前提としています。そのため途中で解約すると、それまで支払った保険料よりも返戻金が下回る可能性があります。
入る際にはどのくらいの期間契約し続ければ返戻金が100%になるのか、確認しておくと良いでしょう。
急な出費に備えて、学資保険以外にも50万円〜100万円ほどの預金があると安心です。
学資保険に加入する必要性がある人と無駄な人とは?
実は全員が保険に入った方がいいというわけではありません。その人の状況に応じて、入る必要性があることもあれば、必要性が低いこともあります。
そこで、実際に保険に入る必要性が高い人・必要性が低い人をおさえていきましょう。
簡単に分ければ以下のようになります。
どんな人? | |
---|---|
必要性あり | お金を貯めるのが苦手 自分が死んだときのために備えたい 安全・効率よく準備したい |
必要性なし | 資金準備ができている 貯金が得意 臨機応変に、大きな運用益を狙いたい |
学資保険に加入する必要がある人
まず学費を確保するにあたり保険を活用する必要性があるのは、以下のような人です。
- 自分でお金を貯めるのが苦手な人
- 自分が死んだときのために準備しておきたい人
- 安全かつ効率よく準備をしたい人
- 運用益を期待できる
- 死亡保障をつけられる
学資保険の加入が必要ない人
保険の必要性がないのは以下のような人です。
- もう資金準備ができている人
- 貯金が得意な人
- アクティブに運用したい人や大きなリターンを狙いたい人
学資保険加入に関する口コミは?
保険に入るときに知っておきたいのが、実際に入っている人の口コミや評判ですよね。
ネットで調べると、色々な情報が手に入ります。ただ良いことばかり目にしても、逆に不安になりますよね。
保険に入ろうかな、と思っている人は
- 「保険に入ってよかった」という人の口コミ
- 「保険に入らなくてもよかった」という人の口コミ
学資保険に加入してよかったという人の口コミ
学資保険に加入しておいてよかったです。
学資保険に加入しなくてよかったという人の口コミ
銀行の預金で十分かなと思いました。
学資保険の代わりになる教育費の準備方法
子供の教育費は思っている以上にかかります。また子供が小さいうちにかかる金額が確定できず、選ぶ進路によって必要になる金額が大きく変わるので、できる限りの準備をしておくことが大切です。
そしてそれをまかなうための手段は、今回紹介した銀行預金や保険だけではありません。
保険には人により向き不向きがあります。そのため、自分の目的や準備できる期間などに合わせて上手に選択することが大切です。
そこで保険の代わりになる準備方法を4つご紹介します。
それは
- 低解約返戻型終身保険
- 外貨建て保険
- NISA
- 定期預金
学資保険の代わり「低解約返戻型終身保険」
これは簡単に言えば生命保険です。一般的な生命保険は死亡保障のために入りますが、子供の教育費用のために入るのであれば、解約返戻金が重要になります。
「低解約返戻型」というのは、保険料を払っている間の返戻率を低く設定することで、払込が終わった後の返戻率が高くなるものを指します。
このタイプ保険には
- 保険料が普通よりも安くなる
- 最終的な返戻率が100%を超える
- 払込が終わればいつでも解約ができて、一部解約なども可能
- 親が死亡した場合には死亡保険金として受け取るしかない
- 途中で解約すると大きく損をする
学資保険の代わり「外貨建て保険」
子供の学費対策と同時に大きなリターンを狙いたいという人におすすめなのが、外貨建て保険です。
これは、アメリカドルやオーストラリアドルといった、日本円以外の通貨を使って運用します。外貨は日本円に比べると金利が高いため、長期的に入れば返戻率が120%を超えることも夢ではありません。
- 満期まで続ければ返戻率がグッと高くなり、大きなリターンが見込める
- 払込が終わればいつでも解約ができて、一部解約なども可能
- 為替の状況によっては元本割れする可能性もある
- 親が死亡した場合には死亡保険金として受け取るしかない
- 途中で解約すると大きく損をする
学資保険の代わり「つみたてNISA」「ジュニアNISA」
近年人気になりつつあるのがNISAです。色々な種類がありますが、子供の学費対策であればつみたてNISAかジュニアNISAがおすすめです。
これは簡単に言えば投資信託です。ただし選べる投資信託先がある程度制限されているので、初心者でも安心して始めることができます。
つみたてNISA | ジュニアNISA | |
---|---|---|
年齢 | 20歳以上 | 20歳未満 |
年間投資額 | 〜40万円 | 〜80万円 |
期間 | 20年 | 5年 |
運用・管理 | 本人 | 親権者 |
引き出し | いつでも | 18歳〜 |
普通、投資信託などで利益が出ると税金がかかりますが、NISA口座で出た運用益は非課税なので、効率的に資金準備をすることができます。
メリットとしては
- つみたてNISAならいつでも資金を引き出せる
- ジュニアNISAは引き出せる年齢が決まっているので、強制的に資金準備できる
- 学資保険よりも大きなリターンが見込める
- 親の死亡時などの保障はない
- 運用次第では元本割れする可能性もある
自分で運用したい、大きなリターンを狙いたいという人にはおすすめです。
学資保険の代わり「定期預金」
メジャーな子供の学費対策の一つが定期預金です。これは期間を決めて大きな金額のお金を預けます。
その期間内は預けたお金に手をつけることはできません。その分金利が高く設定されているので、ただ銀行口座に預けるよりもお得です。
設定できるのは1ヶ月から10年の間ですので、子供の現在の年齢と引き出したい年齢から算出しましょう。
資金に余裕がない人におすすめなのが自動積立定期です。これは一定金額のお金を銀行口座から毎月引き落として積み立てていきます。
積立期間や引落金額などは自分で決めることができます。そのため、コツコツ学費対策をしたい人にはうってつけです。
ただし積立期間を決めた後に解約すると金利が低くなり定期預金のメリットがなくなるので注意しましょう。
(参考)学資保険と貯蓄した場合の比較
学資保険と定期預金ならどちらがお得か、気になる人も多いでしょう。
ここではおすすめ保険「日本生命ニッセイ学資保険」とおすすめ定期預金「オリックス銀行eダイレクト定期預金」を比較します。
保険料払込期間または預入期間と5年間とした時の、
- 元金(払う保険料の合計額または預け入れる金額)
- 満期で受け取れる金額
- 返戻率
学資保険 | 定期預金 (金利0.28%) | |
---|---|---|
元金 | 1349450円 (269,890円×5年) | 100万円 |
満期 | 1362944円 | 101,1227円 |
返戻率 | 101% | 101.1% |
ニッセイ学資保険は大学入学のタイミングから毎年1回、学資年金を受け取ることができ、その総額は払った保険料よりも高くなります。
こども祝金プランでは、何かとお金がかかりがちな小学校・中学校・高校入学のタイミングでお祝い金を受け取れます。
もちろん親が亡くなった場合には、保障はそのままにその後の保険料が免除になりますので、遺された子供の教育資金も安心です。
一方で子供が6歳になる前でないと加入できず、大学入学に相当する年齢まで引き出せないのがデメリットです。
定期預金であれば、6ヶ月〜5年の間で期間を設定して預け、利息でリターンを狙います。普通預金の金利が0.01%であるのに比べると10倍以上なので、より効率的にお金を増やすことができます。
5年という短期間ですぐに引き出すことができるので、使う自由度が高まります。
一方で、親に万が一があっても保障がなく、100万円以上の元手が必要になる点がデメリットでしょう。
まとめ 学資保険に加入するメリットは人それぞれ 他の方法も比較検討しよう
今回は、子供ができたら気になる学資保険の必要性について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ポイントは、
- 子供が大学を卒業するまでにかかる教育費は約790万円〜約2,378万円
- 子供の学費対策は銀行預金か学資保険が多い
- 学資保険は銀行に預けるよりも増えて、親が死んだ時の保障があるのがメリットだが、自由にお金を引き出せず途中解約すると損をする点に注意
- 学資保険の必要性が高いのは貯金が苦手な人や保障を重視する人、効率よく準備したい人
- すでに資金があったり、貯金が得意な人は保険の必要性が低い
- 保険代わりに他の金融商品を選ぶのもあり
子供ができると色々なことが心配になりますよね。その一つが教育資金でしょう。
今は高校生の約半数が大学に進学しており、子供の自立までにかかる教育費は年々高くなっています。
子供の「やりたい」は応援したい。そう思う親がほとんどでしょう。子供のためにできる準備の一つが学資保険です。
今回は子供ができたら考えたい学資保険について
を中心にわかりやすく解説します。
「子供ができた!」「これから子供を作ろうかな」というプレママ・パパはもちろん、まだ教育資金の準備ができていないというパパ・ママもぜひ最後までご覧ください。