2020年からの私立高校無償化の所得制限は?共働きは世帯収入(課税所得)に注意!

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内容をまとめると

  1. 高校無償化の制度は世帯所得が910万円未満の人が対象
  2. 高校無償化の制度には、不公平という反対意見が多数ある
  3. 共働き世帯は所得制限にかかりやすいので注意
  4. 東京都は所得制限にかかる子供3人以上世帯の場合は一律で5万9,400円給付される
  5. 高校無償化で最大約45万円の支援が受けれる
  6. 生命保険料控除や医療費控除などを利用すると、所得制限を回避できる可能性あり
  7. 家計を少しでも節約したいなら、お金のプロに無料相談するのがおすすめ
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私立高校無償化とは?共働き所得制限についても詳しく解説


「無償化になって助かる」という声も多い高校無償化制度。


実際に利用されている方も多いですが、所得制限があるため、全ての家庭で利用できるわけではありません。


そこで、高校無償化について、

  • 高校無償化では私立高校も対象になるが、年収によっては無償にならない
  • 所得制限の基準が変更になり、ふるさと納税などの控除が利用不可に
  • 高校無償化の改正による不公平とは

以上について解説します。


高校無償化の制度や仕組みについて、正しく理解してください。

高校無償化とは?私立高校無償化もスタート!年収が多いと支援金がもらえない

高校無償化は、2010年に成立した「高校無償化法」に基づいています。
 


これにより、公立高校の生徒は授業料が免除になり、私立高校の生徒には同額の「就学支援金」が支給されていました。


これが2013年まで続き、2014年には「高等学校等就学支援金制度」に変更となり、現在も続いています。


支援対象は、高等学校、高等専門学校、専修学校(高等課程)などに通う生徒で、これは公立や私立は問われません。


ただし、世帯収入が910万円未満の生徒に限られています。


また、私立高校の生徒の場合は、世帯収入が590万円未満です。


支援金は、行政機関または学校法人などがかわって受給して授業料に充てているため、生徒や保護者が受け取るわけではありません。


しかし支援金があることで、生徒は経済的な心配をすることなく、勉強を続けることができますね。

高校無償化の所得制限基準が変更に!ふるさと納税をしても有利にならない

高校無償化の基準は、住民税の所得割額でした。


公立高校の場合、基準は以下の通りです。

所得割額 年間の支給額
507,000円
118,000円


また、私立高校では、以下のようになります。

所得割額年間の支給額
257,500円未満178,200円
85,500円未満237,600円
非課税297,000円

特に私立の場合は、所得割額を低くすることで、支給される金額が大きく変わるのです。


そんな中で利用されていたのがふるさと納税です。


好きな自治体に寄付することで、住民税を抑えることができていました。


しかし、大阪府などいくつかの自治体がこのことを指摘しており、問題視されており、ふるさと納税だけではなく、配当控除や住宅ローン控除、外国税額控除などの税額控除は高校無償化では利用できなくなったのです。


所得割額の計算は、以下のようにして求められます。

所得割額=(所得金額ー所得控除)×税率ー税額控除

2020年4月からは、この税額控除のところで、ふるさと納税などは適用できなくなりました。


各家庭によって、控除される金額が異なり、世帯収入だけで判断できなくなりますので、注意が必要です。   

私立高校無償化の改正に不公平だという声も

今回の高校無償化の改正により、世帯収入が590万円未満であれば、私立高校はほぼ無償で通うことができるようになります。


しかし、世帯収入が910万円以上ある家庭は現行のままで、無償化の恩恵を受けられません。


そのため、高校無償化の改正があっても、不公平だと感じる方も多いです。


実際には、次のような場合が考えられます。

  • 世帯収入で区切ることで、無償で私立高校にいける子どもといけない子どもがいるのはおかしい
  • 無償化にならない世帯収入があっても、ローンなどを抱えている家庭も多いので、実際には余裕のない場合もある
  • 共働きせざるを得ない家庭と、専業主婦でもやっていける家庭が年収でひとくくりになっている

制度として決まっているものの、単純に世帯収入で区切られていることに納得がいかない部分も多いようです。

高校無償化の所得制限に関係する世帯年収の計算方法を解説!パートの収入も含まれる?


高校無償化の所得制限には、課税所得とそこから計算される所得割額が大きく影響します。


また、共働きかどうかや子どもの人数によっても変わるため、必ずしも910万円と考えなくてもいい場合もあるんですね。


そこで次は、所得制限の計算方法と、実際の子どもの数と年収による支給額のラインについて解説していきます。

所得制限の計算方法

高校無償化の所得制限は、世帯の所得割額によって決まりますが、それには課税所得額が大きく影響します。


所得割額は、以下の式で求めます。

所得割額=(所得金額ー所得控除)×税率ー税額控除

この所得金額が910万円になると、無償化になるかどうかのライン上になるのです。


また、パートの収入ももちろん所得金額に含まれますので注意してください。


ただし、各家庭によって控除額などが異なるため、一概に910万円とはいえないところもあります。


そのため、より正確に計算するには所得割額を上記の式で求めて、判断する必要があります。その金額と支援金との関係を以下でまとめました。

所得割額支援額
257,000円未満396,000円
257,000円~
507,000円未満
118,000円
507,000円以上
なし

高校無償化の所得制限をシミュレーション!子供1人、2人、3人、4人それぞれの支給額

では実際に、子どもの人数と年収によって、支給額がどのように変わるのかを見ていきましょう。


まずは、両親の一方が働いている場合の支給額と年収の関係です。

子どもの数396,000円支給116,000円支給
高校生1人590万円未満910万円未満
高校生2人640万円未満950万円未満
高校生2人と
中学生1人
650万円未満960万円未満
高校生2人と
中学生2人
650万円未満960万円未満


次は、共働きの家庭の場合です。

子どもの数396,000円支給116,000円支給
高校生1人660万円未満1,030万円未満
高校生2人720万円未満
1,070万円未満
高校生2人と
中学生1人
740万円未満1,090万円未満
高校生2人と
中学生2人
740万円未満
1,090万円未満

控除に影響するのは高校生や大学生の子どもなので、中学生以下の子どもに関しては、ほとんど控除には影響がありません。


また、共働きになると、年収額が少し増えても支給対象に入ることが可能です。


東京都では、都立・私立に関係なく、所得制限により就学支援金の対象とならない世帯で、保護者等の扶養する23歳未満の子供3人以上いる世帯に対して、年収に関係なく一律で、都立高校の平均授業料に相当する年11万8800円の半額、5万9400円程度が助成されます。


ここまで読んで、「内容が難しくて理解できない。」という疑問が残った方も少なからずいらっしゃると思います。

 

そのような方は自分1人で理解しようとせずに、お金のプロに無料で相談をしてみましょう。専門的な内容はプロに任せることが最前な方法です。 


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共働きの場合、私立高校無償化の所得制限にかかりやすいので注意!子供の人数でも変わるって本当?


高校無償化になるかどうかは家計に大きな影響を与えますが、所得制限の基準は、共働きや子どもの人数で大きく変わります。


これは、扶養控除の対象の人数が変わってくるためです。


高校生や大学生の子どもが多いと、控除額も大きくなるため、所得制限の基準も少し緩やかになる一方、共働き世帯の場合は、収入が増えて無償化の対象から外れてしまう可能性も高まります。


そこで次は、910万円をラインとした家計への負担と、子どもの人数における所得制限の基準について解説します。

世帯年収(課税所得)が910万円以上の場合は今よりも負担が増える

世帯年収が910万円以上になると、今よりも家計への負担が増えてしまいます。


910万円未満の家庭では、高校の子どもがいれば授業料が無料になりますが、910万円以上の家庭では学費を支払うことになるため、実質的な手取りが減少することになります。


所得が1000万円を超えると所得税も2倍近く上がります。


そのため、一定水準以上の家庭では、課税額と子どもの学費の二重の負担がのしかかってくることになるのです。


910万円前後のギリギリのライン上にある家庭では、ほんの少しの差で無償化の恩恵が受けられるかどうかが決まるため、どうしても不満が出てしまいますね。

子供の人数が増えると所得制限限度額も増える可能性大

子どもの人数が増えると、所得制限の限度額が増える可能性が大きくなります。


所得制限のモデルケースでは、夫婦のどちらか一方が働き、高校生と中学生の子どもが1人ずついる状況で考えています。


しかし、子どもの年齢や人数によって控除額などが変わってくるため、所得制限である910万円を超えても、無償化の対象になる場合が出てくるのです。


両親の一方が働いている場合を、以下のようにまとめました。

子どもの数高校無償化
高校生1人年収910万円未満
高校生1人
中学生以下1人
年収910万円未満
高校生2人年収950万円未満

このように、高校生や大学生は、扶養控除の対象になるので、この範囲にいる子どもが多くなると、所得制限の限度額は上昇します。

高校無償化の判断基準である「住民税所得割額」とは?いつの所得で判断する?


高校無償化の判断基準となる「住民税所得割額」とは、住民税から都道府県別に一律に課される均等割額という金額を引いた金額です。


この金額からさまざまな控除を引いた金額によって、無償化の対象になるかどうかの判断が行われます。


そこで、ここでは、

  • 住民税の所得割額について
  • 無償化になるかどうかの所得による判断時期
以上のことを解説します。

どのように計算するのか、無償化の判断はどの時点で行われるのかの正しい知識を身につけてください。

「住民税所得割額」とは

住民税は、市町村税と県民税を合算して課されています。

そしてそれぞれに、所得によって課税される「所得割額」と都道府県別に一律に課される「均等割額」があり、高校無償化に影響するのは「所得割額」です。

均等割のほうは、所得に関係なく都道府県ごとに一律で納めるので、住んでいる地域によって金額が異なりますが、およそ5,000円ほどのところがほとんどです。

この所得割額に応じて、高校無償化の対象になるかどうかが判断されるんですね。

所得割額は、以下の式で求めます。

所得割額=(所得金額ー所得控除)×税率ー税額控除

所得控除には、配偶者控除、障がい者控除、扶養控除などが利用できます。

また、税額控除では調整控除が含まれます。これは所得控除額が少ないことで、課税額が多くなってしまうことを防ぐための緩和措置のことです。

以前であれば、ここにふるさと納税や配当控除、住宅ローン控除など利用できたのですが、いまは廃止になりました。

これを計算すると、所得割額を出せます。

住民税所得割額の判断のタイミング

住民税の所得割額は、前年度の1月から12月までの合計所得である「総合課税」によって計算されます。


そのため、2021年4月に高校入学となる子供がいる場合、2020年の1月から12月までの所得で無償化になるかどうかが決まるのです。


ただし、所得のうち、以下のものは他の所得とわけて課税する分離課税が適用になるので、はぶいて考えましょう。

  • 利子所得
  • 配当所得
  • 退職所得
  • 山林所得
  • 土地、建物、株式の譲渡での所得
  • 先物取引での雑所得など

シミュレーションで高校無償化で学費はどれくらい浮くのか解説!


高校無償化で、学費はどのくらい浮くのかを、改めてシミュレーションしてみましょう。


たとえば、東京都在住で年収を910万円としたとき、実際の授業料によってどの程度の学費を負担することになるのかを、以下でまとめました。

実際の学費支援額自己負担額
30万円30万円0円
50万円449,000円51,000円
70万円
449,000円251,000円

東京都の場合は、国からの支援金とは別に、東京と独自の支援金があるので、上記のようになります。


都道府県別でも、高校無償化の不公平感を和らげるような政策をしているところもあるので、それらを利用すると実際に負担する金額を減らすことは可能です。


ただし、これらは一律で行われているわけではないので、住んでいる地域の自治体などに確認しましょう。


また、以下のサイトで済んでいる地域、学費と支援金の目安を算出できますので、参考にしてみてください。

福岡県私学協会:私立高校実質無料化

高校無償化の所得制限を逃れるための対策・裏ワザは?


高校無償化の恩恵を受けたいけれど、どうしても所得制限を超えてしまう、という方もおられます。


しかし、もしかしたら所得制限をうまく逃れられるかもしれません。


実は、そのための対策がいくつかあるのです。


そこで次は、所得制限を逃れるための対策・裏ワザとして、

  • iDeCoなどの確定拠出型年金の利用
  • 生命保険料控除の利用
  • 医療費控除の利用

以上について、解説します。


確定申告や年末調整で利用できるものばかりですので、一度見直してみてください。

①iDeCoなどの確定拠出型年金を利用する

iDeCoなどの確定拠出型年金は、掛け金を自分で運用・積立をして、60歳以降に受け取るタイプの年金です。


これは、1年間で拠出した分を全額所得から控除することができます。


国民年金の被保険者や、企業によって掛け金の上限は異なりますが、たとえば会社員であれば、年額で6万円から276,000円まで積み立てることができるので、これらを所得制限の控除として利用可能です。


さらに、投資信託などで得た利益も非課税になるため、節税対策にも有効です。

②生命保険料控除を利用する

生命保険料控除も、所得制限に利用できます。


会社員であれば、年末調整で企業に書類を提出する人も多いはずですし、自営業やフリーランスの方も、確定申告している場合がほとんどでしょう。


2012年度から制度に変更があり、所得税からは12万円分の控除が可能ですが、無償化の場合は住民税の控除が関わってきます。


住民税に関しては年額7万円までが控除できますので、一般的な保険に加え、介護保険や個人年金保険の分も、忘れずに利用してください。

③医療費控除を利用する

医療費控除も、無償化の所得制限で利用可能です。


医療費控除は、被保険者本人もしくは家族が払った医療費が、年間で10万円か、総所得金額の5%のどちらか低いほうを所得から引くことができる制度です。


基本的には治療行為が目的の支払い分はすべて申請できます。


歯科や眼科などよく利用する病院に加え、出産費用や入院費用、移動の際の交通費なども医療費に含められます。


また、薬局で購入した風邪薬や、按摩やマッサージといったものも治療目的であれば対象です。


利用できる幅が広いので、ぜひ利用しましょう。


他にも、日常では知ることのできない節約する方法はたくさんあります

しかし、自分に最適な節約方法を見つけるためには、お金に関する幅広い知識が必要になります。


もっと家計の見直しのために保険の見直しや節約する方法を知りたいといいう方はお金のプロに無料で相談をしてみましょう。


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高校無償化の申請方法


高校無償化の申請方法について解説します。


まず、申請時期は以下の通りです。

学年申請時期
高校1年生4月と7月
高校2年生
高校3年生
7月のみ

必要な申請書は、高校受験の合格発表後に学校から配布されます。


その後、4月をめどに、学校に申請書を提出します。


各家庭で用意するものは、以下の通りです。

  • 受給資格認定申請書(学校から配布される書類)
  • 所得割額がわかる書類(市町村税税額決定通知書、納税通知書、課税証明書など)

マイナンバーカードがある人は、そのコピーでもかまいません。


書類を提出後、審査を受けて合格すれば、改めて追加で以下の書類を提出します。

  • 収入状況届出書(学校から配布される書類)
  • 所得割額がわかる書類(市町村税税額決定通知書、納税通知書、課税証明書など)

マイナンバーカードで申請すれば、これらの追加の書類は必要ありません。


合格後の申請手続きを怠った場合は、申請が取り消されますので、期限などをしっかり確認した上で、手続きをして下さい。

高校無償化の注意点を解説!


所得制限に引っかからなければ、とても魅力的な制度である高校無償化ですが、いくつか注意点もあります。


無償で高校ではお金もかからず、家計にも安心、と考えていると、実際に子どもが入学した後に慌てることにもなりかねません。


そこで次は、高校無償化について、

  • 実質無償化の意味
  • 家計が負担すべき授業料以外の費用
以上のことを解説します。

①無償化はあくまで「実質無償化」であること

注意点の1つ目は、無償化はあくまで「実質無償化」であることです。


さきほど申請手続きの流れを紹介しましたが、実際に申請を受けて合否が出るのは7月を過ぎてからです。


申請後には支援金が受給できますが、入学当初や学年の初めにはいったん学費を支払わなくてはいけません。


また、支援金ですべてがまかなえないこともあるので、家計への負担は多少なりとも発生します。


自治体によっては、国の無償化政策の支援金とは別に、給付金を受け取れる制度を設けているところもありますので、確認してください。


家計の負担をさらに軽減することが可能です。


無償化という言葉が強調されていますが、入学時に必要な資金はきちんと用意しておきましょう。

②授業料の他にもお金がかかる

高校無償化で軽減される負担は、授業料の部分です。


しかし、実際に学校に行くと、授業料以外にもさまざまな費用がかかります。


たとえば以下のようなものは、支援金ではもらえません。

  • 入学金
  • 教材費
  • 制服代
  • 部活動で使用するユニフォームや道具など
  • 通学定期代

また、行事などで別途費用がかかることもありますし、公立高校よりも私立高校の方が必要な資金は多くなります。


しかし、それらの費用は家庭で用意しなくてはいけません。


入学してから慌てるのではなく、高校やそれ以降にも教育費はかかりますので、早い段階からしっかり準備しておくことが必要ですね。

まとめ:高校無償化の所得制限と注意点


高校無償化に関する所得制限について紹介いたしましたが、いかがでしたか。


この記事のポイントは

  • 年収910万円以上になると支援金が受け取れない場合が多い
  • 子どもの人数や共働きなどによって、所得制限の上限が変わる
  • 生命保険料控除や医療費控除などを利用すると所得制限を回避できる
  • 無償化は授業料のみなので、それ以外にかかる費用は用意しておく

でした。


所得制限のボーダーライン上の家庭も多いことでしょう。


そんなときは、さまざまな控除をうまく利用してください。


また、控除や所得制限の計算など、不安がある場合はお金のプロに相談してみてはいかがでしょうか?


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