両親から子どもへ、初めての贈り物と言われる名前。どんな子に育ってほしいのか、意味や願いを込めて名前を考えることでしょう。そのなかで、やっぱり男の子にはかっこいい名前を付けたいですよね。いつかお子さんに聞かれたときのためにも、しっかりと由来を説明できるようにしたいもの。この記事ではかっこいい名前と、使う漢字のなりたちや意味、他の読み方をご紹介します。外国で人気の名前も紹介しますので、これからの国際社会に向けて海外にも通用する名前をつけたいという人は、ぜひ参考にしてくださいね。■かっこいい漢字一字の男の子の名前まずは漢字一文字のかっこいい名前をまとめました。一生使う名前なので、書きやすいことも大切なポイントです。一文字だと画数も少なめで書きやすいですね。▼颯(はやて)はやてとは「急に激しい風が吹く風」という意味。漢字は、風の吹く様子、きよらかな様子、きびきびした様子、疾風を表しています。「さつ」「そう」とも読みますよ。▼仁(じん)漢字の意味は、おもいやり、いつくしみ、人。他の読み方は、ひとし、きみ、しのぶ、さと、さとし、まさしです。▼匠(たくみ)「匚」と「斤」から成り立っている漢字。匚はさしがね(定規のような工具の一種)、斤はおのを表しています。ここから職人、工夫、かしら(先頭に立つもの)という意味になりました。しょう、なる、という読み方もできます。▼涼(りょう)京は高い丘の上にある建物を意味し、さんずいがつくことで風通しが良く、水が冷たい様子も表しています。あつ、きよ、すけとも読みますよ。▼司(つかさ)まつりの旗と、口(祈りの言葉)が合わさってできた文字で、まつりごとを行う人を表しています。転じて「つかさどる」という意味に。し、おさむ、かず、じ、つとむ、もと、もりという読みも。▼蓮(れん)蓮は「はす」とも読み、花の名前です。蓮の花は仏教で極楽浄土の象徴。泥の中にしっかり根を張って、美しい花を咲かせることがその由来。清らかな心や神性を意味しています。▼圭(けい)古代中国で、優秀な人に与えられる装飾品を表す漢字。転じて潔い(いさぎよい)という意味があります。か、かど、きよし、け、よしとも読みますよ。▼翔(しょう)「飛翔」という言葉のように、高く飛び立つイメージのある漢字。イメージの通り、鳥が羽を広げて飛ぶ様子を表しています。かけるとも読みます。▼塁(るい)何かが重なっている様子を表す漢字です。土地の神を祭るために柱状に固めた土が合わさって、砦(とりで)や重なりを意味しています。▼要(かなめ)人が両手を腰に当てている様子から、腰や重要なポイントを表す「かなめ」という意味になりました。よう、しの、とし、め、もとむ、やす、とも読みます。■和風・古風な男の子の名前続いて和風・古風なかっこいい名前をご紹介。和風・古風な名前は、男らしくてかっこいい印象を持たれ、最近人気の傾向にもあります。▼大和(やまと)日本を意味する言葉。漢字はおおらかで広い心をもち、人の和を大切にするという意味です。▼龍之介(りゅうのすけ)龍は、へびに似た想像上の動物、之は近いもの、介は間に入ってうまくまとまるように助けるという意味を表します。龍の字は辰年にちなんで、この年に生まれた赤ちゃんに多く使われる漢字です。▼楽(がく)どんぐりをつけた楽器の象形文字から音楽を意味します。それが転じて楽しいの意味に。ほかに、らく、ぎょう、こう、ささ、たのし、もと、よし、という読み方がありますよ。▼慶(けい)獣、勝訴したときの首の飾り、下向きの足の形からなる漢字。人の喜びを祝いに行くことを表します。ここから喜び、祝い、めでたいという意味になりました。ちか、のり、みち、やす、よし、とも読みます。▼敦(あつし)厚手の土器・羊の首・ボクッという音・右手と4つの象形と擬声語が組み合わさってできた漢字。「手厚い」という意味。転じて人情が暑い、思いやりが強いという意味を持っています。他の読み方は、おさむ・たい・つとむ・つる・とし・のぶ・とん。▼功(いさお)エは工具、力は力強い腕を表し、仕事・手柄の意味です。現在では、りっぱな成果、技、たくみという意味で使われる漢字です。こう、く、あつ、いさ、いさおし、かた、かつ、こと、つとむ、なる、のり、という読みも。▼永遠(とわ)永遠(えいえん)とは、いつまでも果てしなく続くという意味です。▼右京(うきょう)京は、古風なイメージの代表的な漢字です。▼瑛士(えいじ)瑛は美しく輝く透明な玉、士は武士・戦士・侍などを表しています。士は左右対称で縁起のいい漢字と言われています。▼蒼士(そうし)蒼は草木が青く茂る様子、士は武士・戦士・侍などを表しています。■男らしさを感じる名前男の子には男らしく育ってほしいもの。そんな願いを込めた男らしさを感じるかっこいい名前を集めてみました。▼剛(ごう)強い刀を表しており、強くてかたい、丈夫なという意味を持っています。他の読み方は、かた、こわし、たか、たかし、たけ、たけし、つよし、ひさ、まさ、よし。▼尊(たかし)酒樽と両手を表し、両手で酒樽をささげるさまから、敬(うやま)う・尊(とうと)ぶ・身分が高いという意味となりました。みこと、きみ、たか、たけるとも読みます。▼毅(つよし)むやみやたらに怒ることを表していましたが、そこから転じて強い、意志がかたいという意味に。他にはたけし、かた、こわし、たか、たけ、つよ、つよき、とし、のり、はた、はたす、と読みます。▼武(たける)矛(ほこ)と立ち止まる足の象形からできた漢字で、矛を持って戦いに行く様子を表しています。意味は強い、武器、武士、継ぐ、一歩ふみだす。読みは、いさ、いさむ、たけし、たつ、ふか、ん、ぶ、む。▼暁(あきら)暁は「夜明け」を表す漢字です。転じて悟る、明らか、さとす、告げるという意味に。あかつき、さとる、あき、あけ、かつ、さとし、とき、とし、とも読みます。▼航(わたる)舟で水を渡るさまを表しています。その後「空を飛び回る」という意味でも使われるように。こう、かず、つら、ふね、という読みも。▼理(おさむ)この漢字の元の意味は整える、おさめる。転じて物事の道筋、条理、ことわり、道理という意味になりました。他の読み方は、あや、さ、さだむ、さと、すけ、たか、ただ、ただし、ただす、とし、のり、まさ、まろ、みち、よし。▼蒼(そう)草と倉の象形から草木が青く茂る様子を表す漢字です。あお、しげ、あおい、しげる、ひろ、とも読みます。▼篤(あつし)馬がゆっくり歩く様子を表した漢字。そこから手厚い、親切・丁寧・思いやりの意味を持つようになりました。しげ、すみ、とく、ひろ、という読みも。▼勝利(しょうり)この言葉の持つ意味や、響きから力強さを感じる名前です。「かつとし」とも読みます。■自然をイメージした男の子の名前自然をイメージしたかっこいい名前です。どの名前も、聞くと雄大で力強い光景が目の前に広がってくるようです。▼樹(いつき)植える、立てるを表し、転じて木、植物の総称の意味を持っています。じゅ、しげ、しげる、じ、たかし、たつ、たつき、な、のぶ、みき、むら、とも読みます。▼嵐(あらし)山と風の象形文字を組み合わせ、文字通りあらしを表す漢字となりました。他の読み方は、らん。▼陽(あきら)太陽や日の当たる場所を表す漢字。よう、ひ、あき、お、おき、きよ、きよし、たか、なか、はる、や、とも読みます。▼晴(せい)雲がない青空、良い天気など文字通り晴れた天気を意味しています。青には澄んでいるという意味があり、太陽を表す日を組み合わせて、天気を表す漢字になりました。心の状態を表す意味でも使われます。他にはきよし、てる、なり、はる、はれ、と読みます。▼響(ひびき)向き合うことと音を表す象形文字を組み合わせた漢字。響き、響くの意味として使われています。きょう、おと、とも読みます。▼陸(りく)高い場所、丘を意味し、転じて陸地を表すようになりました。あつ、あつし、くが、たかし、ひとし、みち、む、むつ、という読みもあります。▼虹(こう)文字通り「にじ」を表している漢字ですが、虫とつらぬくを表す象形文字を組み合わせてできています。天空をつらぬくへびを表していて、虹は竜の一種と考えられていたとか。▼海(かい)水と黒を表す象形からなり、広く深い「うみ」を表しています。うみ、あま、うな、か、み、とも読みます。英語ではKaiと表記し、外国でも人気の名前です。▼昴(すばる)昴とは、おうし座の中にある星の集合体の名前。おうし座の男の子の名前としておすすめです。ぼうとも読みます。▼凪(なぎ)風を受けてふくらむ帆と、立ち止まる足の象形から、風や波が止んだおだやかな状態を表す漢字です。■漢字三文字のかっこいい名前漢字三文字の名前は貫禄があり、かっこいいですね。使う漢字の選択肢も増えますので、いろいろな思いを込められます。▼蔵之介(くらのすけ)蔵はものをしまっておく所、之は近いもの、介は間に入ってうまくまとまるように助けるという意味を表します。▼京之介(きょうのすけ)京はみやこ、之は近いもの、介は間に入ってうまくまとまるように助けるという意味です。▼虎太郎(こたろう)虎は文字通りとら、太はふとい・豊か、郎は良い男を意味しています。▼慎一郎(しんいちろう)慎はつつしむ、おろそかにしない、注意深く大切にするという意味。一は数字の1を表し、はじめ、郎は良い男の意味です。▼隆之介(りゅうのすけ)隆は豊かに大きくなる、之は近いもの、介は間に入ってうまくまとまるように助けるという意味を表します。▼慶一郎(けいいちろう慶は人の喜び、お祝い、おめでたい、一は数字の1をあらわし、はじめという意味、郎は良い男の意味です。▼孝士郎(こうしろう)孝は親につくすこと、士は武士・戦士・侍、郎は良い男を表しています。▼剣士郎(けんしろう)剣はつるぎ、士は武士・戦士・侍、郎は良い男を意味します。▼淳之介(じゅんのすけ)淳は情が厚く素直なこと、之は近いもの、介は間に入ってうまくまとまるように助けるという意味を表します。▼龍太郎(りゅうたろう)龍はへびに似た想像上の動物、太はふとい・豊かなこと、郎は良い男を意味しています。■歴史上の人物からとった名前歴史上の人物からとった名前は、古風・和風な名前の中でも代表的なもの。由来がはっきりしていて、人気の名付け方法です。お父さん、お母さんがかっこいいと思う人物から、名前を考えてみるのはいかがでしょうか。▼謙(けん)上杉謙信(うえすぎけんしん)にちなんだ「謙」。上杉謙信とは、越後国(現在の新潟県)を統一して繁栄させた、戦国時代の武将です。武田信玄や織田信長と戦ったこともあるんですよ。謙にはつつしむ、へりくだる、うやまう、という意味があります。▼総司(そうし)新撰組(江戸時代の末期に警察活動をした組織)一番隊組長の沖田総司(おきたそうじ)からとった名前。沖田総司は剣術の名人でした。総は多くのものをまとめる、たばねる、司はつかさどるという意味です。▼勇(いさむ)こちらも新撰組から、近藤勇(こんどういさみ)にちなんだ名前。最高指揮官である局長をつとめ、江戸幕府に尽くした人物です。勇はいさましい、思い切りが良いという意味の漢字。▼尊治(たかはる)後醍醐天皇の実名です。後醍醐天皇は、鎌倉時代末期から南北朝時代の始まりにかけて天皇に即位していました。尊は敬(うやま)う・尊(とうと)ぶ・身分が高い、治はおさめるという意味。▼聖(ひじり)聖徳太子にちなんだ「聖」。聖徳太子は、1万円札に印刷されていたことのある、有名な人物。飛鳥時代に推古天皇の摂生(天皇が子どもや女性の場合に、代わって政治を行う役職)として活躍しました。聖は知徳に優れた道理に明るい人を表す漢字。ひじり、あきら、せい、さとし、さとる、きよ、こうき、さとる、とも読みますよ。▼光秀(みつひで)戦国時代から安土桃山時代に活躍した武将・大名である明智光秀にちなんだ名前。光はひかりやめぐみ、秀はすぐれていることを意味しています。▼武蔵(むさし)江戸時代初期の兵法家(武芸を教える人)である宮本武蔵にちなんだ「武蔵」。二刀流の彼は、日本最強と言われていました。武は強い、武器、武士、継ぐ、一歩ふみだすこと、蔵はものをしまっておく所を意味します。▼小次郎(こじろう)安土桃山時代から江戸時代にかけての剣術の名人、佐々木小次郎より。上に紹介した宮本武蔵との「巌流島の戦い」が有名です。▼博文(ひろぶみ)幕末の武士であり、日本の初代総理大臣、伊藤博文よりとった名前。博は広い、文は文字、文書、学問を意味する漢字です。▼幸之助(こうのすけ)パナソニックの創業者、松下幸之助より。「経営の神様」という異名を持っている人物です。■カタカナでもあり?!カタカナのかっこいい名前最近はカタカナの名前も増えてきましたね。響きがかっこい名前をカタカナで表記すると、さらにかっこいい印象になります。シンプルな名前なら外国人も呼びやすいし、説明も簡単ですよ。▼レイ英語でRay(レイ)は光の意味。名前として使うときは、堂々としているようすを表します。▼レオ英語ではLeoと表記するのが一般的。ライオンを意味するラテン語系の名前です。フランス語で勇敢な様子を表す名前、レオンの愛称としても知られています。▼アダムアメリカで人気の名前、アダム(Adam)。語源はヘブライ語で、赤い地球を意味します。■外国のかっこいい名前外国で人気の名前から、日本でも使えそうなかっこいい響きの名前をご紹介します。外国由来の名前は、外国人に説明するときにすぐに分かってもらえます。これからの国際社会に生きていくお子さんのために、外国のかっこいい名前から名付けを考えてみては?▼維庵(いあん)アメリカの人気名にもランクインされている名前。英語表記はIan。維はつなぐ、庵は草でおおわれた屋根の小さな家を意味する漢字です。▼暖(だん)アメリカで男の子の人気ランキングに入る名前、ダニエル。ダンはダニエルの愛称として広く知られています。暖は文字通り暖かいイメージです。カタカナで書くと、おしゃれでかっこいい印象ですね。▼伊礼(いらい)英語ではEliと書き、イーライと読む人気の名前です。語源はヘブライ語で、神様や気高いことを意味します。▼乃阿(のあ)Noahの語源はヘブライ語で、休息や心地良さを意味する名前。聖書に出てくるノアの箱舟のエピソードも有名ですね。■女の子でもかっこいい名前女の子にはかわいい名前も良いですが、かっこいい名前を付けたいというお父さん、お母さんもいるでしょう。女の子に使える名前をピックアップしましたよ。性別がわかる前から名付けておきたい場合にも。▼凛(りん)「凛とした」「凛々しい」という言葉があるように、かっこいい印象を受けます。この字が表しているのは、冬の厳しい寒さ。ここから転じて、厳しくひきしまっているさまを意味します。▼礼(あや)「儀式」や「礼儀作法」という意味を持つ漢字。あき、あきら、あや、いや、うや、かた、と、なり、のり、ひろ、ひろし、まさ、まさし、みち、ゆき、よし、とも読みます。▼麗(うらら)「容姿端麗」や「綺麗」など美しいものを表すときによく使われる漢字。形がすっきり整って美しいという意味です。他の読み方は、れい、り、あきら、かず、つぐ、つら、よし、より。▼ 蘭(らん)草、門、袋に詰めるの象形から、良い香りを閉じ込めたらんの花を意味する漢字です。▼葵(あおい)草と方角を知るための器具の象形から、太陽に向かって成長する植物、つまりあおいの花を意味しています。き、ぎ、まもる、とも読みます。▼雅(みやび)みやびやか(上品で美しい)、上品、正しいという意味を持つ漢字です。が、ただ、つね、のり、まさ、まさし、まさる、もと、という読みも。▼茜(あかね)アカネという植物を意味する漢字。夕焼けのような赤い染料に使われ、植物だけでなく色を表す言葉としても使われています。▼伊織(いおり)もともとは男の子の名前として使われてきましたが、現代では女の子にも多く使われています。そのため中性的なイメージがあり、かっこいい印象です。伊は聖職者、織は織物や布を織ることを意味します。▼碧(あお・みどり)宝石、輝き、石の象形が合わさり、宝石のように輝く石を表します。転じて青や緑の意味に。へき、あおい、きよし、たま、とも読みます。▼飛鳥(あすか)字の通り飛ぶ鳥を表す言葉。あすかと呼ばれるようになった理由は諸説あり、真相は解明されていません。■まとめご自身のお子さんの候補となるかっこいい名前はありましたか? 名前は一生使う、その人を表すものですので、悩んでしまうかもしれません。意味や由来、口にした響きなどを考慮し、お子さんが誇れるような名前をつけてあげてくださいね。<参考サイト>
2018年09月27日