パリ発シチリア産オリーブオイルとシチリア食材の専門店「セドリック・カサノヴァ」が、9月1日(木)に外苑前駅より徒歩6分、 表参道駅より7分の通称「まい泉通り」沿いにオープンする。「セドリック・カサノヴァ」は、 パリ10区で多くのシェフ、 グルメたちに支持されているシチリア産オリーブオイルとシチリア食材の専門店「ラ・テット・ダン・レゾリーヴ」の東京店。「ラ・テット・ダン・レ・ゾリーヴ」は、“頭はすっかりオリーブ漬け“という意味で、元シルクドソレイユの綱渡り芸人というユニークな経歴を持つセドリック・カサノヴァが、 オリーブのことばかり考えているという想いを込めて、逆さ吊りになってたくさんのオリーブの中に頭を突っ込んでいるユニークでインパクトのあるモチーフをショップロゴとして表現している。同店のセドリック・カサノヴァが手掛けるエクストラヴァージンオリーブオイルは、 一般に数種類をブレンドされるオリーブオイルに対して、「農家×オリーブ品種」、コーヒーやカカオのシングルオリジンのように「単一畑×単一品種」が基本。 60種類ある中から、 東京店のために個性も様々なオイルを8種類セレクトする。ビアンコリーラ、 チェラソーラ、 ピリクダーラ、 ノッチェラーラなどシチリア地元品種を畑違いで紹介するなど、今や日本でもポピュラーな調味料のひとつとなったオリーブオイルの奥深い魅力を知れる一店となりそうだ。オリーブオイルのほかは、パリのグルメも注目する小規模な農家が手掛ける農産物、 伝統的な手法で作られるリノーザ島のケイパー、 野生のフェンネルシード、 バジルやオレガノの花のブーケ、 マグロのブレサオーラなどの100%シチリア産の食材を扱っている。また予約制ターブル・ドット(プライベートテーブルディナー)「ターブル・ユニーク」が設けられており、 一晩8名限定、 店内のオリーブオイルとシチリア食材を使ったシンプルな小皿料理のコースを目の前で仕上げて提供する。シチリア食材を家庭で気軽に使う時のさまざまなアイデアをキャッチできる機会ともなる。料金はひとり3,240円(税込)、 ドリンク別。営業時間は、ショップ12:00~19:00。「ターブルユニーク」は18:00~22:30。不定休。(text:cinemacafe.net)
2016年08月28日映画『スター・ウォーズ』に登場するキャラクターや乗り物を使った写真作品を発表するフランス人フォトグラファー、セドリック・デルソーの日本初となる写真展「ダーク・レンズ(DARK LENS)」が、11月20日から2月11日まで東京・渋谷のディーゼルアートギャラリー(DIESEL ART GALLERY)にて開催される。「ダーク・レンズ」は、廃墟や開発途中の地などの荒涼としたドバイの風景に『スター・ウォーズ』のキャラクターや乗り物、兵器を融合させた写真シリーズ。作品の中で、AT-ATは霧の中を徘徊し、スピーダーバイクは荒涼とした都市を疾走、ミレニアム・ファルコンは人間味も生活感もないドバイのビルの建設現場に着陸する。慣れ親しんだ、しかし相容れないふたつの要素を組み合わせることによって、奇妙なダブル・デジャヴュ”を体感させることに成功している。同展では、『スター・ウォーズ』の監督ジョージ・ルーカスをして「『スター・ウォーズ』に登場するキャラクターや乗り物を、荒涼とした都市的・産業的ーだが紛れもなく地球上の風景と融合させるデルソーの表現手法は、見事としか言いようがない」とも言わしめた「ダーク・レンズ」シリーズから約14作品が展示される。その他、今回のために制作された映像作品の上映や、関連書籍の販売なども実施。11月21日の16時から18時には、アーティストによるサイン会も行われる予定だ。【イベント情報】「ダーク・レンズ」会場:ディーゼルアートギャラリー住所:東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti 地下1階会期:11月20日から2月11日時間:11:30~21:00入場無料休館日:不定休
2015年11月10日セドリック・クラピッシュといえば、『百貨店大百科』や『青春シンドローム』『猫が行方不明』などで知られるフランスの名監督。その魅力は何と言っても、欠点はあるけれどとても人間的で魅力的な登場人物たちがみせる、ちょっととぼけた人間模様でしょう。人生において避けては通れない、さまざまな厄介ごともユーモアで包み込み、最後には温かな気持ちにさせるクラピッシュ節は最新作『ニューヨークの巴里夫』でも健在です。この作品は、映画ファンなら御存知の通り、監督の代表作のひとつ『スパニッシュ・アパートメント』、続く『ロシアン・ドールズ』の続編。イケているのかダメ男なのか微妙なのに、結構美女にモテてしまうパリジャン、グザヴィエの予測できない人生が、3作を通して描かれています。第一作目では大学生だったグザヴィエも、いまや40歳。最新作公開にあたり、クラピッシュ監督と一緒に、作品の魅力を探ってみることにしました。当初、シリーズ化を考えずに1作目を撮り始めたという監督。本作が成功した理由についてこう話しています。「なぜ成功するかを語るのはつねに難しい。でも僕がシリーズの最初から心がけてきたのは、現代の社会を率直に語ること。そして自分が思うことを語るのではなく、実際にそうであることを語ることなんだ。その結果、3作とも流動性がテーマになった。一作目ではスペインに行き、二作目はロシア、今回がニューヨーク。というのも今日、流動性というのは社会の大きなテーマだから。たとえば携帯、インターネット社会もそうだし、旅行もそう。以前に比べて職を替える人は多いし、現代では一回結婚したら終わりではなく離婚をするケースも増えている。だからこのテーマはとても現代的だと思うんだ」。親しみ深い魅力的なキャラクターについては、こんな秘密があるそう。「僕はリアリティから出発して、とてもリアルな事柄を用いながらストーリーを創造していくのが好きなんだ。キャラクターも可能な限りリアルにしたい。たとえばセシル・ド・フランス演じるレズビアンのキャラクターは子どもを持ちたいと望んでいるけれど、彼女のような人たちは増えている。実際に会ってリサーチしたし、ニューヨークに住んでいるフランス人にも何人か会ったよ」。このシリーズを“ライフワーク”だと話し、思い入れが強いという監督。グザヴィエという人物に自分を投影しているのでしょうか。「一部はね、でも完全にそうというわけではない。僕は彼よりはもう少しきちんとしているよ(笑)。でも、僕には別れたパートナーとの間に2人の子どもがいて、隔週ごとに一緒に暮らしている。そしていまのパートナーとの間に3人目の子どもがいる。だから子育ての複雑さなどはグザヴィエと通じるところがあるね」。主人公を演じるロマン・デュリスは、フランスを代表する大スターですが、そもそも美大生のときに路上で監督のスカウトがきっかけでこの世界に。『青春シンドローム』で俳優デビューを果たしたこともあり、監督とは盟友。何作も組んできただけでなく、いまやライフワークに欠かせない存在となっています。「彼は一作目のときは25歳、二作目は30歳。いまは40歳。そのあいだに自然に成熟してきたと思う。シリーズを通して、成熟とは、年を取るとはどういうことかを見つめるのは重要だった。ただロマンにとって、同じキャラクターでありながらその成熟の度合いを演じ分けるのは難しかったかもしれない。一作ごとに異なるものを付け足していかなければならなかったからね」。もしかすると、監督自身も作品を通し、撮影を通して、自らの成熟を感じていたのかもしれません。ニューヨークでの撮影は象徴的とも言えるでしょう。そこは監督がかつて映画を学んだ場所。その地に再び戻るのは、自らの成長を実感することだったのかもしれません。「ニューヨークには23~25歳まで居たから多くの思い出があって、再び訪れるのはとても胸を打つ経験だった。4歳になる末の息子を連れて行ったんだけど、ちょうど彼が行った幼稚園が、僕が通った学校の隣にあってね。まさに時を遡るような感覚だった。学生のときは何十年後かにまた来るなんて思いも寄らなかったから感慨深かった。もちろん、映画を学んだ土地で映画を撮ることもエモーショナルな経験だった。こうした時の流れはこの映画が物語ることとも共通する。それにニューヨークはとても刺激的な街だから、そこに影響されて、撮影自体もとても刺激的な体験になったね」。特に、激変する都市を舞台にするのは、パリのように変わらぬ街で生きる監督には意義深いものだったよう。「僕が意識的に心がけたのは、ワールド・トレード・センターの再建設など、変化する建築をフィルムに収めることだった。とくにニューヨークのような場所は、時代の変化によって街の様相も変わるからね。映画のなかでグザヴィエが建設中のビルを見ながら、“一度壊れたものは再構築が困難だ”と言うシーンがある。でも僕が言いたかったのは、確かに再建築は難しいけれど、それでも再び作られていくということ。9.11後のニューヨークと同じ。過去を忘れろというわけじゃないけれど、そして人生は続くのだということを言いたかったんだ」。そして、人生は続く…。そう聞くと気になるのは、『スパニッシュ・アパートメント』『ロシアン・ドールズ』と続いたこのシリーズが、今回の『ニューヨークの巴里夫』で本当に最終回になってしまうかということ。実は、監督は「分からない」と明言を避けています。「ただ続編を撮るとしてもまた10年後だろうね。そのことはもう少し年月が経ってから考えたい。そのときになって、まだ語るのに面白い題材があるかどうかを考えたいからね」。ファンとしては、自分と一緒に成長していくグザヴィエの今後が気になるところ。どうやら“完結”というわけでもなさそうで、続編の可能性はまだまだありそうですから、10年後に期待したいところです。(text:June Makiguchi)■関連作品:ニューヨークの巴里夫 2014年12月6日よりBunkamuraル・シネマほか全国にて公開(C) 2013 Ce Qui Me Meut Motion Picture - CN2 Productions - STUDIOCANAL - RTBF - France 2 Cinema
2014年12月18日再ブームの兆し!「フランス映画」&「映画好きが見る映画」に再び注目!色彩豊かでコミカルな映像から始まる、あのセドリック・クラピッシュ監督が長編10作目という節目に、満を持して挑んだ渾身の意欲作『フランス、幸せのメソッド』のDVD化を記念して、監督自身のインタビューをお届けする。Photo by Dave Kotinsky/Getty Images●この作品を作ったきっかけは?この作品を作ったきっかけは、現在の世界情勢にある。基本的には時事問題に関する映画をつくることはあまり良くないと考えていたので、実は初めはちょっと怖かったんだよ。一般的に物語を描く時には、社会学というよりも詩的な要素に注力するもの。だけど、今回はなぜだか分からないが、何か社会的なことにフォーカスする必要があると思ったんだ。今すごい速さで移り変わっているこの社会情勢についてね。●もっと具体的には何にフォーカスしようとしていたのですか?今、人類は大きな分岐点に立っていると感じて、それを表現すべきだと思った。19世紀末のフランスで産業革命が起こったのと同様に、21世紀の今、産業社会から、グローバリゼーション、デジタル革命へと変化していっている。暴力的に変化しているこの世界では、もはや産業というものが価値を持っていない。肝心なことは、流れと運動のみ。例えば、「バーチャル」な世界は「リアル」よりも価値を持っている。この作品の脚本を書いている時、「金持ちと貧乏」の対比ではなく、むしろ「バーチャルとリアル」の対比を描こうとしたんだ。●この映画のテーマについてロイック・デュリーの曲に、こういう歌詞があるんだ。「世界がどこに行くかはあなた次第…」。私はこの言葉を信じている。たとえ世界が問題ばかりでも、私たちはそれを受け止める必要性は必ずしもない。私は(不正に対する)反抗精神とレジスタンスを信じている。たとえ、理想的で幼稚な考えだと批判されても、私は「フランスの味方」でありたいと思っている。作品情報『『フランス、幸せのメソッド』TSUTAYAだけでDVDレンタル開始:2012年6月15日(金)DVD発売:2012年8月2日(木)発売元 :カルチュア・パブリッシャーズ(セル・レンタル)販売元 :カルチュア・パブリッシャーズ(レンタル)/ハピネット(セル)(c)2010 / CE QUI ME MEUT MOTION PICTURES - STUDIOCANAL - FRANCE 2 CINEMA - Tous Droits Reserves
2012年06月15日