ライオンはこのほど、同社薬品第2研究所の亀崎宏樹副主席研究員による秋のダニアレルゲン対策を紹介した。同氏は殺虫剤ブランド「バルサン」の商品開発を手がける。ダニの死骸や糞(ふん)は、アトピー性皮膚炎や気管支喘息(ぜんそく)、鼻炎といったアレルギー疾患の主要なアレルゲンになるとのこと。アレルギーの原因となるのはチリダニ科に属するダニで、代表的なものはコナヒョウヒダニとヤケヒョウヒダニ。同社が一般の家庭でヒョウヒダニが生息している場所を調べたところ、椅子やソファー、布団、カーペットなど、幅広く生息していることが分かったという。また、家屋内のダニの数を調べる調査を毎月行ったところ、10月にダニの数が最も多くなり、その後減少することが確認されている。一般的な調査では、掃除機で吸い取ったホコリに含まれるダニの数を計測するが、秋は生きたダニだけでなく、夏に増えたダニの死骸がカウントされやすいため、最も多くなると考えられている。秋は夏に比べて部屋の窓の開閉が減るため、部屋の空中に漂うダニアレルゲン量が増えやすく、アレルゲンにさらされるリスクが増える時期でもある。ダニアレルゲンを減らすには、ダニの住みかになりやすい「押し入れに入れっぱなしの布団」「玄関や浴室の足拭きマット」「椅子やソファーの布製の座部」の対処から始めると良いとのことだ。「押し入れに入れっぱなしの布団」は、夏の間に押し入れの中でダニアレルゲンがたまっている可能性があるため、使用前に天日干しをして掃除機にかけることをすすめている。天日干しにダニを殺す効果は期待できないが、布団を乾燥させてダニを住みにくくすることができるようだ。掃除機がけは、夏の間にたまったダニの死骸などのアレルゲンを除去するのに効果的としている。「玄関や浴室の足拭きマット」にも、同社の調べで多くのダニが生息していることが分かっている。足拭きマットの毛の間は餌となる皮脂などがたまりやすく、さらに湿度が高い環境であるため、ダニの生育に快適な場所となるという。そのため、こまめに洗濯し、使用後は乾燥させるように心がけることが大切だとしている。また、「椅子やソファーの布製の座部」は、帰宅して最初に座ることが多い場所であることから、外出先で衣服に付着したダニが持ち込まれやすい場所とのこと。普段の掃除機がけに加えて、定期的なくん煙剤(煙や霧で出るタイプの殺虫剤)の使用が効果的だとしている。
2015年10月15日「川崎」「餃子」「キャベツの芯」……これらに通ずるのは何か?答えは安田裕紀によるファッションブランド「キューン(CUNE)」のコレクションテーマだ。ファッションブランドでもモードでもなく“かろうじて服”を作っていると掲げるCUNE。3月17日にインスタレーション形式で発表した14-15AWコレクションはライオンが製造販売している燻煙式殺虫剤「バルサン」がテーマだった。会場も渋谷・道玄坂のラブホテル街という立地で人を食っている。スモークが焚かれ、正に殺虫中といった様子(煙は無害)の場内には「バルサン」プリントに溢れた服達が並ぶ。今回はすべてメンズ。バルサンロゴは文字の大きさを変え、スーツやコートを覆う。ボンデージパンツには前キルトにプリントされ、パンクスピリットなどあったものではない。バルサンの缶を並べたテキスタイルはアンディ・ウォーホルのキャンベルスープ缶を彷彿とさせる。一見悪ふざけのように取れるコレクションだが、洋服のディテールは凝っている。ニードルパンチで煙模様を施したヘリンボーンジャケットやバルサンのパッケージを閉じ込めたアクリルトグルのダッフルコートなど手が込んでいる。細かい部分では、右前合わせなどウィメンズの仕様を取り入れている。ロングのスウェットワンピースやチュールを用いたボザム、丸襟シャツ、プリーツスカートが付いたジャケットなどフェミニンな雰囲気。テーマがテーマなので最早何でもありの状態だ。これらに合わせられるのは、ブランドが「腹巻き」と呼ぶアクセサリー。ライダース、コート、カーディガン、スウェット、ダウン型などの腹巻きが登場。アウターの上からコーディネートすることを意図したもので、オーバーサイズだ。ストラップにより肩から下げて着用する。一見スカートのようだが、そうではないらしい。またポケットがあると便利なアイテムだが、あくまでも“腹巻き”ということでポケットは殺されている。とにかく発想が不思議なブランドだが、特に深い意味は無いとのこと。考えるだけ無駄であろう。
2014年03月18日