映画『マエストロ:その音楽と愛と』が2023年12月8日(金)より一部劇場で公開予定。ブラッドリー・クーパーが監督・脚本・主演を務める。レナード・バーンスタインと家族の愛の物語映画『マエストロ:その音楽と愛と』は、今尚語り継がれる不朽の名作『ウエスト・サイド物語』の音楽を手掛けた指揮者・作曲家のレナード・バーンスタインと、彼の妻であり女優・ピアニストのフェリシア・モンテアレグレ・コーン・バーンスタインによる激動の生涯を描いた愛の物語。人生を“音楽”に生きた二人の愛を、大胆かつ情熱的に描き出す。監督・脚本・主演はブラッドリー・クーパー監督・脚本・主演を務めるのは、『世界にひとつのプレイブック』や『アメリカン・スナイパー』など数多くの作品で名演をみせ、『アリー/スター誕生』や『ジョーカー』などアカデミー賞ノミネート作品の製作にも携わってきたブラッドリー・クーパー。プロデューサーにはブラッドリー・クーパーに加え、スティーヴン・スピルバーグとマーティン・スコセッシという“映画界のレジェンド”も名を連ねる。キャリー・マリガンなど豪華俳優陣が集結また、映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』のキャリー・マリガンが妻フェリシア・モンテアレグレを演じるほか、マット・ボマー、マヤ・ホークら豪華俳優陣が集結。さらに、若き頃から年老いるまでのレナードを熱演したブラッドリー・クーパーの特殊メイクは、映画『スキャンダル』などでアカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した、日本出身のメイクアップ・アーティストのカズ・ヒロが手掛けた。各分野の第一線で活躍するスターが勢揃いし、“ハリウッドの渾身作”として注目を集める『マエストロ:その音楽と愛と』。ぜひ、劇場で見届けてみて欲しい。第96回アカデミー賞主要3部門ノミネートなお本作は、第96回アカデミー賞にて、作品賞、主演男優賞、主演女優賞の主要3部門を含む全7部門にノミネートされている。オリジナル・サウンドトラックなお、ブラッドリー・クーパー自らが選曲したという『マエストロ:その音楽と愛と』のオリジナル・サウンドトラックは、バレエ《ファンシー・フリー》をはじめとする初期の作品から、《ウエスト・サイド・ストーリー》のような誰もが知っている作品まで、バーンスタインの生涯を語る上でかかせないレパートリーを網羅。演奏は、注目の若手指揮者、ヤニック・ネゼ=セガン率いるロンドン交響楽団が担当した。【作品詳細】映画『マエストロ:その音楽と愛と』公開日:2023年12月8日(金)※2023年12月20日(水)~Netflixで配信。監督:ブラッドリー・クーパー脚本:ブラッドリー・クーパー、ジョシュ・シンガー出演:ブラッドリー・クーパー、キャリー・マリガン、マット・ボマー、マヤ・ホーク、サラ・シルヴァーマン、ジョシュ・ハミルトン、スコット・エリス、ギデオン・グリック、サム・ニヴォラ、アレクサ・スウィントン、ミリアム・ショア■「マエストロ:その音楽と愛と(オリジナル・サウンドトラック)」2,750円発売日:2023年12月1日(金)
2023年11月27日ある年齢以上のクラシックファンが、ショスタコーヴィチ(1906-1975)の「交響曲第5番」と聞いて頭に浮かぶのは、レナード・バーンスタイン(1918-1990)がニューヨーク・フィルハーモニックを指揮した1979年の東京文化会館でのライブ録音ではないだろうか。超熱演型のバーンスタインがさらに燃え上がったこのライブ録音は、今も語り継がれる伝説の名演だ。そのバーンスタイン最後の弟子、佐渡裕が同曲に挑むとなればこれは気になる(2022年5月13,14,15日:兵庫県立芸術文化センター)。カップリングには、20世紀アメリカを代表する作曲家コープランド(1900-1990)の「クラリネット協奏曲(クラリネット:ラスロ・クティ)」とバーンスタインの「プレリュード、フーガとリフス」が選ばれているのも意味深い。20世紀を代表する3人の作曲家の作品が21世紀の今どのように響くのか。佐渡裕率いる兵庫芸術文化センター管弦楽団(PAC)の熱演に期待したい。●公演概要5月13日(金)、14日(土)、15日(日)兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール「兵庫芸術文化センター管弦楽団 第133回定期演奏会 佐渡裕 ショスタコーヴィチ5番」
2022年04月18日20世紀アメリカが生んだ名指揮者にして作曲家レナード・バーンスタイン(1918-1990)が、名門ウィーン・フィルと共に取り組んだベートーヴェンの全交響曲演奏会は、ニューイヤー・コンサートでも有名なウィーン楽友協会大ホールをメインに、ウィーンが誇る世界的な劇場に於いて1977年~1979年にかけて行われた。ライブ収録されたこれらのコンサートは、1980年のレコード・アカデミー大賞(音楽之友社選定)を受賞。1982年には、序曲、ミサ曲などを含めて制作されたTVシリーズが、エミー賞(1982)にノミネートされるなど、クラシック史上屈指の名演として有名だ。「ベートーヴェン生誕250年」「レナード・バーンスタイン没後30年」の節目の年となる今年12月。この歴史的なライブ映像が、スクリーンで一挙上映されることになった(9曲を5つのプログラムに編成して上映)。指揮台から飛び上がるほど情熱的でエネルギッシュなバーンスタインの指揮に応えて、燃えに燃えるウィーン・フィルの名手たちの演奏はまさに圧巻。ベートーヴェンの交響曲の魅力を余すところなく伝える至福の400分が目前だ。www.tk-telefilm.co.jp/9●開催日程(東京)12月1日(火)~ 12月18日(金)東京都写真美術館ホール※休映日12/7,12,14(札幌)12月19日(土)~ 12月25日(金)シアターキノ(福岡)12月19日(土)~ 12月25日(金)KBCシネマ(大阪)12月25日(金)~ 1月7日(木)テアトル梅田(名古屋)12月26日(土)~1月15日(金)名演小劇場※休映日12/31,1/1・その他全国主要都市にて順次開催*上映スケジュールなど詳細は、各会場のHPにて発表(c)Unitel●上映作品詳細・交響曲第1 番ハ長調Op.21(1978)・交響曲第2 番ニ長調Op.36 (1978)・交響曲第3 番変ホ長調Op.55「英雄」(1978)・交響曲第4 番変ロ長調Op.60 (1978)・交響曲第5 番ハ短調Op.67「運命」(1977※ウィーン・コンツェルトハウス・交響曲第6 番ヘ長調Op.68「田園」(1978)・交響曲第7 番イ長調Op.92 (1978)・交響曲第8 番ヘ長調Op.93 (1978)・交響曲第9 番ニ短調Op.125「合唱つき」(1979)※ウィーン国立歌劇場*独唱:ギネス・ジョーンズ(S)、ハンナ・シュヴァルツ(A)、ルネ・コロ(T)、クルト・モル (Bs)※以外はウィーン楽友協会大ホールにて収録●鑑賞料金各プログラム当日券2,800円均一 / 前売券2,500円均一(各税込)※前売券1枚につき、A~Eいずれかのプログラムを上映期間中1回のみ有効A.1番&3番「英雄」 30 分/57 分B.2番&5番「運命」 40 分/39 分C.4番&6番「田園」 39 分/49 分D.7番&8番 43 分/30 分E.9番「合唱付」 76 分
2020年10月17日レオナルド・バーンスタインの伝記映画『Maestro』に、キャリー・マリガンの出演が決まった。監督と主演はブラッドリー・クーパーで、マリガンの役はバーンスタインの妻フェリシア。映画はバーンスタインの人生を30年にわたって語るもので、ふたりの恋愛は大きな軸になる。バーンスタインの子供たちは、マリガンが自分たちの母を演じると聞いて大喜びしたそうだ。撮影は来年春、スタートの予定。Netflixが世界配信をする。クーパーは『アリー/スター誕生』で監督デビュー。今作は2本目の監督作となる。マリガンの最近作は、今年のサンダンス映画祭で上映された犯罪コメディ『A Promising Young Woman』。文=猿渡由紀
2020年09月23日2018年は、指揮者・作曲家・教育者として活躍した20世紀を代表する音楽家レナード・バーンスタイン(1918-1990)生誕100年のメモリアルイヤー。というわけで、1年を通してバーンスタイン作品に親しむ機会がとても多い年だった。札幌で開催されている「パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)」の創設や、「広島平和コンサート」の開催など、日本との絆がとても強いバーンスタインの“最後の弟子”として名高いのが、日本を代表する指揮者・佐渡裕だ。その佐渡が、恩師バーンスタインのメモリアルイヤーの締めくくりにバーンスタイン作品を指揮するとなれば、これは聴き逃がせない。演奏は、佐渡との共演によって数々の名演奏を残してきた吹奏楽団「シエナ・ウィンド・オーケストラ」だ。実は佐渡裕自身が吹奏楽出身であることから、オーケストラ(管弦楽)の指揮と並行して吹奏楽に力を入れているのは有名な話。この名コンビが奏でる熱いバーンスタインに期待したい。当日は、バーンスタインの名作「ディヴェルティメント」や「シンフォニック・ダンス」吹奏楽編曲版のほか、クリスマスにちなんだ作品も楽しめる。バーンスタインイヤーの締めくくりはこうありたい。
2018年12月13日音楽家レナード・バーンスタインの生誕100周年を記念して、最後の愛弟子、佐渡裕が指揮を務める「ウエスト・サイド 物語シネマティック・フルオーケストラ・コンサート」。同公演が8月4日(土)に東京、9日(木)に大阪で開催される。【チケット情報はコチラ】「ウエスト・サイド 物語シネマティック・フルオーケストラ・コンサート」は、舞台上の大スクリーンで映画『ウエスト・サイド物語』の全編を上映し、目の前でフルオーケストラの生演奏をあわせるシンクロライブ。音楽家レナード・バーンスタインは劇中で歌われる『トゥナイト』、『マリア』、『サムホエア』、『アメリカ』、『マンボ』、『クール』、『ワンハンド・ワンハート』、『クインテッド』など数々の名曲を作曲。1962年にアカデミー賞ミュージカル映画音楽賞をはじめ、10部門を受賞。現在のミュージカル映画に大きな影響を与えた。8月25日(土)に生誕100周年を迎えるレナード・バーンスタイン。今回、同公演の会場のロビーにて、彼の記念品の展示が決定。1990年のレナード・バーンスタイン ジャパンツアーのGジャンや、彼のスーツケース、また、実際に使用していた鉛筆(作曲用の黒鉛筆と指揮の楽譜書き込み用、赤鉛筆と青鉛筆)などが展示される。チケットは発売中。■バーンスタイン生誕100周年記念佐渡裕指揮「ウエスト・サイド物語」シネマティック・フルオーケストラ・コンサート8月4日(土) 東京国際フォーラム ホールA(東京都)【1】開演12時【2】開演18時8月5日(日) 東京国際フォーラム ホールA(東京都) 開演12時8月9日(木) フェスティバルホール(大阪府)開演18時30分指揮:佐渡裕管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団英語上映・日本語字幕あり/開演約10分前に佐渡裕のオープニングトークあり※未就学時のご入場はできません。※上演時間:約3時間(休憩1回含む)
2018年08月03日あの感動が帰ってくる!レナード・バーンスタイン生誕百年の今年、最後の愛弟子・佐渡裕渾身のオーケストラ・サウンドによって鮮烈に蘇る最高傑作。8月、佐渡が指揮する『ウエスト・サイド物語』シネマティック・ フルオーケストラ・コンサートが東京と大阪で6年ぶりに上演される。【チケット購入はこちらから】デジタル音声処理により、音楽部分だけを消した映画全編に、オケの生演奏をシンクロさせるコンサート。「映像や歌にぴったり合わせるのはものすごく大変。職人技の連発です。でもね、ただ合わせるだけではなく、『ここは勢いで行って多少ズレてもいい部分』とか、オケとそういう瞬時のやりとりもあって、映画とライブ感がちゃんと共存するのが面白い」『ウエスト・サイド』の音楽の魅力を、「あんなに印象に残るナンバーばかりなのに、それが実は非常に理屈で書かれていること」という。たとえば、「ソ-ド-ファ#」という音程関係が、全編を巧みに貫く。それが「どこか不良っぽくて人を惹きつける」と同時に、その不協和な音程が、トニーの死によって抗争が収まったかに見えるラスト・シーンでは、そんな安直な平和の到来に疑問を投げかけるかのように鳴り響く。「でも、そんな理屈を知らなくても虜にさせるのがすごい。バーンスタインの音楽にはさまざまなジャンルの音楽が共存している。ジャズの自由さ、クラシックの重厚さ、ラテン音楽のノリ。それをオケをフル活用して聴かせてくれる。欲張りバーンスタインのなせるわざですね」。『ウエスト・サイド』は、まさにそんな魅力が凝縮した、バーンスタインの最高傑作だ。1990年の夏、来日中に体調を崩して帰国するバーンスタインを佐渡は空港に見送った。「ついにユタカにビッグ・グッバイを言わなければならない時が来た」と言う師に、なぜかどうしても別れを言えなかったという。その3か月後、バーンスタインは急逝する……。6年前の前回公演。「音楽=レナード・バーンスタイン」というエンドロールに、客席から静かな拍手が自然に湧き起こったのは、小さな奇跡のようで感動的だった。会場のライヴ・スクリーンに大写しされた佐渡も感極まっているように見えた。「そりゃ、映像に合わせるの、めちゃくちゃ大変でしたから」と笑うが、けっしてそれだけではなかったはずだ。1987年にタングルウッド音楽祭でバーンスタインに師事。翌年から3年間、アシスタントを務めた。「あの頃の僕の興味は指揮者としてのバーンスタインだったし、彼の作品について直接教わったのは実はほんの少し。今にして思えばつまらない自分でした。でもだからこそ今、バーンスタインのいろいろな作品を紹介したいし、初めて聴く人にも興味を持ってもらえる道筋を作らなきゃいけない。それが、最後にそばにいたことへの恩返しであり、使命だと思っています」バーンスタインの魂を、佐渡裕というひとりの音楽家を通して共有する。それを味わえるのが、佐渡が振る東京と大阪のこのコンサートだ。クラシック界最後のカリスマの生誕百年を、佐渡とともに噛み締めたい。取材・文:宮本明
2018年06月18日