こんにちは、ライターのNANARUKAです。インテリアに落ち着いたアクセントをプラスするドライフラワー。作り方にはシリカゲルで草花を埋めたり、グリセリン溶液や電子レンジを使ったりする方法がありますが、そこまでの手間をかけられない方は、 切り花で楽しんだあと早めに水から上げ、逆さにして放っておくだけでもOK!乾燥剤や薬剤を使った方法に比べて多少の縮みや色あせはあるものの、飾りながら落ち着いた色味に変わっていく経過を眺めるのも、また優雅なひとときですよね。今回は、フラワーショップで手に入れやすく、放っておくだけでドライを楽しめる品種をご紹介します。●アジサイ(出回り時期:通年)日本では梅雨の時期を彩る庭木としてメジャーなアジサイですが、ドライとなったその姿は不思議とナチュラル、カントリー、北欧テイストなどどんなインテリアにも溶け込みます 。特にドライに適しているのは「秋色アジサイ」「アナベル」「ピラミッドアジサイ」などの品種。筆者はこの3種のドライに成功したのち、水色の西洋アジサイでも試したところ、写真手前のようになりました。縮みや変色も一部ありますが、予想以上にキレイな水色に仕上がりました。奥は「アナベル」の2年ものです。●エリンジウム(出回り時期:通年)花も葉もガクも、すべてがトゲトゲチクチクしているのですが、そんな尖った姿とクールな色味が相まって、花がもつ“ふんわり”としたイメージを覆すさまがとても魅力的な花で、季節を問わずインテリアをシックに彩ってくれます。吊り下げているシルエットもまた美しく、ドライにしても尖った質感はそのまま で、シルバーがかったブルーも比較的長く残ります。写真では、エリンジウム(中心)と冬に出回る品種をまとめてみました。●ケイトウ(出回り時期:5~12月)「鶏頭」の意のごとく、鶏のとさかに似た部分は茎が変化したもの。そのベルベットのような質感と深みのある赤色やオレンジ色が、肌寒さを感じる季節にはぬくもりを感じさせてくれる品種です。茎は硬めで、乾いた葉や花がパラパラと落ちることなく扱いやすい ので、ドライにしたあとも好みの花器に挿したりスワッグにしたりとアレンジできます。写真右上の赤いケイトウは昨年の冬の初めに仕上がったもの。もともとオレンジ色だった一昨年のドライ2本と、ピンクだった小ぶりのスプレーバラのドライを合わせました。●スモークツリー(出回り時期:5~7月)煙のようなモクモクが特徴のスモークツリー。ドライになることは知っていましたが、水から上げるタイミングを計っているうちに、気づいたらドライになっていました。水に挿したままだったからか葉はチリチリになってしまいましたが、フワフワの部分は質感もそのまま 。もう少し早く水から上げて逆さ吊りにしていれば、葉はもう少しピンとできたかもしれません。フラワーショップでもう一度出会うことができれば再度チャレンジしてみようと思います。●スターチス(出回り時期:通年、主に6~8月)切り花で買ってきた状態とドライにした状態で、色や形が最も変化しない品種 と言えるかもしれません。花に見える部分は「苞」と呼ばれる葉で、乾燥させても質感は変わりません。切り花をずっと飾っていたらいつの間にかドライになっていたということもしばしば。それくらい簡単にドライになり、その後も変色しにくいため長く楽しめます。写真はどちらもスターチスですが、咲き方や形状もさまざまで花の色も豊富なので、好みのものを選んでチャレンジしてみましょう。●ミモザアカシア(出回り時期:1~3月)フワフワとした黄色い花が春の訪れを感じさせてくれる枝で、ここ最近、街のフラワーショップでもよく見かけるようになり、春のリース作りの花材としてもメジャーですよね。筆者はこの春初めてミモザに挑戦しましたが、あえて花器に挿したままの垂れ下がった状態でドライにしてみました。ドライ後も花はそれほど落ちることはありませんでしたが、オジギソウにも似た細かい葉に強く触れるとパラパラと落ちてしまったので、ドライ後は安定した場所で、スペースにも余裕をもって飾るとよい と思います。●ユーカリ(出回り時期:通年、主に10~1月)ユーカリには、グニー、ポポラス、シトリオドラ、銀丸葉など幾種類もあり、葉の大きさや形、枝ぶりもさまざま。写真は、鉢植えで育てているグニーとポポラスを剪定ついでにスワッグにし、玄関に吊るしたものです。この2種に関しては香りもそれほど気にもならず、すっかり乾燥してからはほぼ無臭 なので、時折フレグランスオイルを染み込ませて楽しんでいます。----------いかがでしたか?初めは、フラワーショップや雑貨屋さんでも販売されているようなドライフラワーがこんなに簡単にできるなんて、と驚きつつ、その後もさまざまな品種で試しています。他にもクラスペディア、サンキライ、バーゼリア、ピンクッション、ブルニア、リューカデンドロン、ワレモコウなどがオススメです。また、カーネーションやバラも、放っておくだけでドライにすることができます。ショッキングピンクのバラや真っ赤なカーネーションなど、「鮮やかすぎてうちのインテリアには合わないかも……」と思う花があれば、すぐに水から上げて日陰で乾かしてみてください。目に飛び込んでくるような派手な色が、部屋に溶け込む落ち着いた色になって再び楽しめる かもしれません。ぜひ気軽にチャレンジしてみてくださいね。【参考文献】・『飾る・贈る・楽しむ 花屋さんの花事典』学校法人伊東学園 テクノ・ホルティ園芸専門学校(監修)●ライター/NANARUKA(フリーライター)
2017年07月10日