漫画家・真鍋昌平氏の同名コミックを基にした、妻夫木聡主演の映画『スマグラー おまえの未来を運べ』が、22日(土)から公開になるのを前に、石井克人監督がインタビューに応じた。その他の写真本作は、役者になるという夢に破れ、自堕落な生活をおくっていた若者・砧涼介(妻夫木)が、儲け話に乗ってしまったことから多額の借金を抱えることになり、借金を返済するために危険な荷物の運搬と処理を行うスマグラー(smuggler=密輸業者、密入出者の意)に身を投じる物語。「漫画自体が映画的な構成だから、すごくよく出来ていて面白い。漫画にある程度忠実にやれば、映画として絶対面白くなると思い、漫画を元に脚本を書いた」という石井監督は、本作で取り組んだ新たな試みについてアクションシーンを挙げる。「『REDLINE』で、割とアクションの合間にスローを入れていて、それが結構面白いなと思っていたので、アクションシーンをスローで撮りました。背骨のアクションは、すごい早いのが特徴で、5人を5秒で殺しちゃうって人。でも、5秒で終わったら面白くないし、早くて訳が分からない。スローの世界で彼がどうやって動いているのかっていうのを、まず最初に克明に見せたいなって思いましたね」と明かし、「映画は1か月で撮影したんですが、アクションシーンに2週間かけました。4つくらい大きいアクションシーンがあるんですが、その4つで2週間。で、ドラマシーンが2週間。1ヶ月で600時間働くみたいな(笑) 過去の全仕事の中で、一番働きましたね!」とも語った。また、主演の妻夫木について「意外に主人公の砧みたいじゃなくて、大人っぽいというかしっかりした人。だからちょっと砧役はどうかなって思いはあったんですが、やってみたら意外とドンピシャでした」と話したほか、本作で強烈な印象を放つ河島役を演じた高嶋政宏について「高嶋さん自身、河島役を演じるにあたり、色々と調べてくれていましたし、「河島は任せます」と(笑) 高嶋さんは『もう、この役は僕にピッタリなんですよ』ってずっと言ってました(笑) 動きや表情、コスチュームまで、ほぼ全部高嶋さんのアイデアですね!」と笑顔で答えてくれた。『スマグラー おまえの未来を運べ』10月22日(土)全国ロードショー※高嶋政宏の「高」は、正しくは「はしご高」になります。(c)真鍋昌平・講談社/2011「スマグラー」製作委員会
2011年10月19日エンターテインメント性豊かな演出が国内外から高く評価されている石井克人監督の最新作『スマグラーおまえの未来を運べ』の完成披露試写会が9月22日(木)、東京・新宿バルト9で開催され、石井監督を始め、妻夫木聡、永瀬正敏、松雪泰子、安藤政信、高嶋政宏、我修院達也、テイ龍進という豪華キャスト陣が舞台挨拶を行った。妻夫木さんは長年、石井監督とのタッグを待ち望んでいたといい「もう最高ですね!今回はオファーをいただいた瞬間に『やる』と決めました。とにかく五感で感じてもらえれば…。スカッとしますが、観終わったらご飯は食べづらい映画かも」とアピール。一方の石井監督は「基本、アクションエンターテインメントですが、ある種ホラー。心の準備をしてもらえれば」と意味深に語った。主人公は妻夫木さん演じるフリーターの涼介。誘われるままに儲け話に乗り、逆に多額の借金を背負ったために“日給5万円”という危険な裏稼業に手を染める。“スマグラー”と呼ばれるその仕事は、死体の運搬処理だった。たった一度のミスすら命取りになる、死と隣り合わせの世界に飛び込んだ涼介の身にさらなるトラブルが襲いかかり…。原作は「闇金ウシジマくん」(小学館刊)で知られる漫画家・真鍋昌平の初期の連載作品「SMUGGLER(スマグラー)」。妻夫木さんは「冒頭は『こいつ、ダメだなぁ』という第一印象を抱いてもらいたかったので、役作りはとにかく不摂生すること。毎日眠らずダラダラ過ごして、食事のバランスも悪くしました。おかげでいい具合に顔がむくんで(笑)」と仰天エピソードを披露。スマグラーのリーダー的存在を演じる永瀬さんとは10年来の友人ながら、今回が初めての本格的な共演で「やっと実現できてうれしいですね」と大喜び。一方の永瀬さんも「ずっと努力を見てきたので、感慨深いですね」と少し照れくさそうだった。松雪さんはゴスロリファッションに身を包む闇社会の便利屋の社長・山岡役で「楽しませていただきました」とご満悦。また、妻夫木さんと安藤さんは『69 sixty nine』以来の共演で「妻夫木とはいい関係ができていたので、『今回もいい映画にしようぜ』的なメールを送った」(安藤さん)、「してないでしょ!」(妻夫木さん)と丁々発止のやり取りで会場を沸かせた。高嶋さんは妻夫木さんを相手に、拷問シーンを怪演!「妻夫木さんの表情がいいんですよ〜。だから僕もどんどんのめり込んで、遠慮せずバンバンやらせていただいた」と妻夫木さんにホレボレ(!?)していた。『スマグラーおまえの未来を運べ』は10月22日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:スマグラーおまえの未来を運べ 2011年10月22日より全国にて公開© 真鍋昌平・講談社/2011「スマグラーおまえの未来を運べ」製作委員会■関連記事:シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第18回)“理想の上司”俳優は?ヴェネチア、モントリオールにトロント…世界の映画祭での邦画の奮闘に期待!妻夫木永瀬正敏と本格初共演長年の絆で「拷問シーンもクリアできた」妻夫木、永瀬、満島らで漫画「スマグラー」映画化!松雪泰子のゴスロリ姿も!
2011年09月22日