ドキュメンタリー映画『建築と時間と妹島和世』が、2020年10月3日(土)より、全国の劇場にて順次公開される。大阪芸術大学に「丘」ができるまでの3年半の記録映画『建築と時間と妹島和世』は、金沢21世紀美術館やルーブル美術館ランス別館などを手掛け、建築界のノーベル賞と称されるプリツカー賞を受賞した建築家・妹島和世が、大阪芸術大学アートサイエンス学科の新校舎を設計、建築していく様子を記録したドキュメンタリー。大阪芸術大学アートサイエンス学科は、「アートサイエンス」という新しいジャンルの名称が、学科名として文部科学省から初めて正式に認可された場所。新校舎では、アートとサイエンスとテクノロジーを柔軟に連携させてこれまでになかった研究や教育を行い、新たなクリエイターを育てていく。クリエイターの卵たちの学び舎に相応しい場所として、妹島が目指したのは、誰もが立ち寄れる見晴らしのよい丘の上の“公園のような建物”。学生たちの未来が育まれる校舎を、妹島がどう作り上げていくのか。新校舎の構想から完成までに費やした3年6か月を追い、1人の建築家がひとつの建築に向き合う姿を鮮明に描き出す。豪華クリエイターが集結監督・撮影は写真家ホンマタカシ映画に関わる豪華クリエイター勢にも注目だ。監督・撮影は、ル・コルビジェ、丹下健三など数々の建築物を撮影してきた写真家・ホンマタカシ。1990年代から妹島建築を撮影しているホンマが、彼女が手掛ける建築の魅力を、映像によって浮かび上がらせる。またポスターデザインは、グラフィックデザイナーの長嶋りかこが担当した。音楽は、Srv.Vinci の元メン バー・石若駿さらに音楽は、ジャズ・ドラマーの石若駿が担当。King Gnu の前身となった Srv.Vinci の元メンバーであり、くるりのサポートメンバーとしても活躍している彼が、本編に心地の良いリズムをもたらしている。【詳細】映画『建築と時間と妹島和世』公開日:2020年10月3日(土)ユーロスペース他にて全国順次公開監督・撮影:ホンマタカシ出演:妹島和世製作:大阪芸術大学Copyright 2020 Osaka University of Arts. All Rights Reserved.
2020年08月14日建築家・妹島和世が手掛けた「すみだ北斎美術館」にて、葛飾北斎と妹島和世の企画展「妹島和世 SANAA × 北斎」が10月31日から11月12日まで開催中。常に最新の画法を追求しながらも、どこか温かみのある人間を描き続けた葛飾北斎と、クールでスタイリッシュでありながら人や街をつなぐ設計を生みだす妹島和世。本展では、同美術館の模型やドローイング、現在進行中の妹島和世建築ユニット・SANAAのプロジェクトの模型や写真の展示、また『北斎漫画』のレプリカなどを公開し、江戸と現代で共に人々を惹きつけてやまない、革新的な二人を感じることができる。すみだ北斎美術館は葛飾北斎の貴重な作品の展示とともに、妹島和世の近未来的な建築も魅力。この地に生まれ、生涯のほとんどを墨田区で過ごした世界的にも有名な北斎は、まちの伝統を受け継ぐソフトなアイデンティティーであり、また地域と調和しつつも目を引く美術館の建物自体は、まちのハードな新しいアイデンティティーでもある。そんな要素を併せ持つすみだ北斎美術館は、地域の人をつなぐコミュニティーを生み、そのコミュニティーが作り出す文化が、未来を変えてゆくのだろう。【展覧会情報】妹島和世 SANAA × 北斎会期:10月31日~11月12日会場:すみだ北斎美術館住所:東京都墨田区亀沢2-7-2時間:9:30~17:30(入館は17:00まで)料金:一般600円 高校生・大学生450円 65歳以上450円 中学生200円 障がい者200円(団体料金は一般480円 高校生・大学生360円 65歳以上360円 中学生160円 障がい者160円)休館日:毎週月曜日
2017年11月09日西武鉄道は、2018年度に“これまでにない新しい発想”の新型特急車両を導入する。車両デザインは、建築家の妹島和世(せじま かずよ)が担当する。8両×7編成の56両の導入となる同車両は、現在運行している10000系車両「ニューレッドアロー」以来、同社が25年ぶりに新造する新型特急車両。今後の西武鉄道のフラッグシップトレインとなる。デザインコンセプトの策定、外観・内観のデザインを担当するのは妹島和世。建築ユニット・SANAAとして建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞し、世界的に活躍する妹島は、10年に第12回ベネチアビエンナーレ国際建築展の総合ディレクターを務めたほか、これまでに金沢21世紀美術館やフランス・ルーブル美術館のランス分館などの建築にも携わってきた。新型車両のデザインでは、シャープさや格好良さを求めていたこれまでとは異なり、自然の中で風景に溶け込むような優しさややわらかさを表現する。今回デザインを担当することについて、妹島は「“いままでに見たことのない新しい特急車両を”ということでお話をいただきました。特急のデザインはもちろん初めてですが、建築と一番違うのはいろいろな場所を走ることができることだと思います。秩父の山の中や都心の街の中と、いろいろな風景の中を走る特急が、やわらかくその風景と共にあるようになれたら良いと思いました。また、たくさんの方々がみんな思い思いにくつろげるリビングルームのような、今日もまた乗りたいと思うような特急になればと思っています」とコメントしている。
2016年04月20日すでに汗ばむ日もありますが、これからもっと暑くなっていきます。節電のため、クーラーを控えめにしている場所も多いですし、涼しい服装で夏を乗り切りたいものです。赤い下着を身に着けると体がポカポカするという話があるように、色のチカラで涼しいファッションを手に入れることができるのでは!?そこで、涼しさを演出できるオススメのカラーコーディネイトをパーソナルカラーアナリストの尾川和世さんに教えてもらいました。色によって、体感温度が3℃も変わる!?今回、お話をうかがった尾川さんは、カラーサロンPASTELを運営しています。尾川さんによると、レッド系よりもブルー系のほうが人間は涼しく感じるとのこと。それは見た目だけのことだけではなく、私たちの肉体そのものが赤よりも青のほうを涼しく体感し、その体感温度の差はおよそ3℃にもなるとか。過去には、目隠しをした状態での実験で証明されたデータもあるそうで、人間の熱感知能力はあなどれません。このことからも、夏を涼しく過ごすためには、青系を基調としたコーディネイトということになりますね。遺伝子レベルで記憶されている色の感知能力なぜ、私たちがブルーを涼しく感じるのか?それは、海、湖、氷など「水」の色を連想するからだとか。「『青が涼しい』という知識は、私たちが生まれてからいままでに、水の冷たさを体感していることもありますが、はるか祖先の時代から、いままで人間が生存しつづけるための知恵として、遺伝子レベルの記憶になっていると現在では考えられています」(尾川さん)また、同様の理由で、氷や雪の色である白、同じく白に近い薄く淡い色は、私たちの本能によって涼しいと分類されるそうです。青が涼しいということが本能レベルの記憶であるということに、いまいちピンと来ない人も、炎の色である赤が暖かい(もとい熱い!)という記憶が本能だというのは大いに納得できますよね。緑系や黄色系は、涼しくなる場合とならない場合がある暖かくなる赤系の色、涼しくなる青系の色。では、緑系の色や黄色系の色はどうなのでしょうか?尾川さんによると、緑系の色と黄色系の色は、どのような色味かによって、暖かく感じたり、涼しく感じたりするとのことです。このことについて、具体的に説明していただきました。「黄色だと、卵のようなオレンジがかった黄色は暖かく、レモンのような青みがかった黄色は涼しく感じます。緑だと、葉っぱの緑より、青みが入り、白をプラスしたエメラルドグリーンのような緑の方がさわやかに涼しく感じられます」涼しく感じる色から暖かく感じる色を順番に並べると、青→緑→黄色→オレンジ→赤となるそうです。色の印象はさまざまなシーンで活用可能色の力は、寒暖以外にも、多岐にわたると尾川さんはおっしゃいます。「赤など、暖色系の色は活発な意見や発言をしやすくなるので、団らんの場や企画経営、営業戦略のための会議室に。青など、寒色系の色は集中力が増し、冷静になれるので、同じ会議でも慎重な判断や冷静で厳しい話し合いをするときの会議室に。そして、勉強部屋や寝室にも適しています」また、暖色系の色は、時間が実際よりも早く過ぎているように感じさせる心理的効果もあるので、回転率をあげるために飲食店でもよく利用されているとのことでした。色の力は、時間の感覚までコントロールするのですね。色には、さまざまな力があるのですね。まずは色の寒暖の差を上手に活用して、暑い夏を乗り切りましょう!!取材協力:カラーサロンPASTEL 臼村さおり)
2012年07月08日