「ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~」の7話が11月15日オンエア。杏の父・正一から“お墨付き”をもらいテンションの上がる唯織に「可愛い」などの声が上がるとともに、ラストで見せた悠木の涙に感動する投稿も送られている。窪田正孝が医師免許を持った診療放射線技師を演じる本作。窪田さんが演じる五十嵐唯織が幼いころから想い続けている放射線科医の甘春杏に本田翼。杏を巡って唯織とは“恋のライバル”となる整形外科医・辻村駿太郎に鈴木伸之。唯織のことを密かに想っている放射線技師・広瀬裕乃に広瀬アリス。唯織が働くラジエーションハウスのメンバーで医療器具の知識が豊富な悠木倫には矢野聖人。軒下吾郎に浜野謙太。田中福男に八嶋智人。黒羽たまきに山口紗弥加。威能圭に丸山智己。技師長・小野寺俊夫に遠藤憲一。彼らが勤務する甘春総合病院副院長・鏑木安富に浅野和之。前院長・大森渚に和久井映見。新院長・灰島将人に高嶋政宏といった面々が集結している。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。唯織のもとに杏の父親で、離島で診療所を開いている正一(佐戸井けん太)が訪ねてくる。正一が唯織に見せた画像にはかなり進行して外科手術も不可能なすい臓がんが映されていた…。その頃悠木は、鏑木から自分に対して一部の患者から苦情が寄せられていることを告げられる。勤務態度を改めるよう指示する鏑木とたまきに対し悠木は、愛想良く振る舞うより時間通り正確な検査をする方が患者のためと反発する。そんななか心筋梗塞で倒れた今井陽一(戸塚純貴)が緊急搬送されてくる。陽一は26歳という若さだが精巣ガンが全身に転移、緩和ケアに切り替えていた。一方、杏は正一からすい臓がんであることを告げられる。積極的な治療を受けるつもりはないという正一。彼がガンであることを信じたくない杏は、自己免疫性膵炎である可能性に望みを賭け、正一の検査をラジエーションハウスに頼み込むが、検査の結果は明らかにすい臓がんだった…というのが今回のストーリー。正一のガンを受け入れられず「このまま父が亡くなるのを待つだけなんて…」と悲しみにくれる杏を、後ろから抱きしめる辻村。そのバックハグを見かけてしまった唯織だが、離島に帰る正一から「杏のこと、よろしく頼んだよ」と言われると表情が一変。正一に後ろ姿に向かって「お父さ~ん、大好きで~す」と叫ぶ…そんな唯織にも「てかお父様公認じゃーーーん!五十嵐くんよかったね!!」「杏ちゃんパパ公認で嬉しさのあまり告白する相手間違えとる五十嵐さん可愛い」などの声が。そんななか悠木が腰に痛みを訴え入院。検査しても異常は見当たらないが、痛みが悪化していく。正一も検査に加わって尿管結石であることが判明するのだが、入院のさなか、となりの病床にいた陽一との会話や、見舞いに訪れるラジエーションハウスの面々とのふれあいのなかで、患者に声をかけたりすることの必要性にも気づいていく…「悠木、患者から学べて良かったね」といった声とともに、ラストでみせた悠木の涙に「悠木くんの涙すごい沁みた」「悠木くんが泣いてるシーンと同じところで目潤んだ」「感動して涙が止まりませんでした悠木さんいいことしたよ」など、感動の声も送られている。(笠緒)
2021年11月16日一般的にかつ丼と言えばとんかつを卵で閉じたものだ。しかし、日本全国を見回すとカツを卵ではなくソースで味付けした、いわゆる「ソースかつ丼」がメジャーな地域が多く点在する。代表的なところは福島県の会津若松市で、この地域のソースかつ丼は「キャベツあり/とろみソース」という特徴がある。一方、長野県駒ヶ根の「駒ヶ根市ソースかつ丼」には、一体どんな特徴があるのだろうか。そもそも駒ヶ根ソースかつ丼は、平成5年(1993)に市内飲食店有志によって「駒ヶ根ソースかつ丼会」が結成されたことに始まる。この「ソースかつ丼による街おこし」以来、じわじわとその名を全国に浸透させつつあるのだ。そこで今回、実際に現地を訪れてレポートすることにした。○きっかけはたまたま提供した昼食!最初に訪れたのは老舗の洋食店「アンデルセン」。45年ほどの歴史を持つ店で、「駒ヶ根のかつ丼は昔からソースだったんだよ」と店主の松崎剛平さんは言う。資料をひもとくと、昭和10年頃にある店でソースかつ丼の提供を始めたことがルーツだそうだ。まだ洋食自体が珍しい時代。かつ丼といえばソースかつ丼、と駒ヶ根で定着していったようだ。転機は20年ほど前に訪れる。全国でまちおこしの機運が高まり、駒ヶ根でも何か地元名物をPRしようということになったのだ。そして、まちづくりで有名な専門家を呼んで議論を重ねたそうだ。「その時、たまたまうちのソースかつ丼を昼食で出したんです。それを先生が見て『なんだこれは!?』と驚き、ソースかつ丼をご当地名物としてPRすることになったんですよ」。そこで、商工会の主導で「駒ヶ根ソースかつ丼会」を結成。45店ほどの店舗が参加し、初代会長になったのが松崎さんだった。「肉はロースを基本とするとか、120グラム以上にするとかいろいろルールを作りましたが、そのうえで各店舗が味を競うようにしました」と松崎さん。松崎さんは会長としていろいろ頑張ったそうで、「新しい味を開発しようと、馬肉やダチョウの肉を使ってソースカツ丼を作ったりしましたよ」とのこと。しかし残念ながら、アンデルセンは後継者不足を理由に今年2月惜しまれつつ閉店してしまった。馬肉やダチョウを使ったソースカツ丼は、永遠のマボロシとなってしまった……。なんとも残念である。○隠し味はカレー粉さて、気を取り直して次に向かったのは、素朴な店構えの「食堂やまだ」である。駒ヶ根駅前にあり、「夏はほとんど観光客がソースカツ丼を目当てに来るよ」と言うのは店主の山田庄三さん。山田さんは2代目で、「店を継ぐ前に松本で修業していたんだけれど、逆に卵とじのカツ丼が珍しかった」そうだ。昭和57年(1982)に駒ヶ根に戻り店を継いだ。そのタイミングで麺類店から食堂にチェンジしたそうで、ソースカツ丼は当時からの味を守り続けている。何はともあれ実際に食べてみようじゃないか。出てきたソースカツ丼はご飯の上にキャベツが盛られていて、その上にソースに漬け込まれたトンカツが豪快に載っている。見た目は何ともシンプルだ。ご飯とキャベツとカツを満遍なく箸で取って豪快に口に放り込む。まず気が付くのがキャベツのシャキシャキ感だ。「駒ヶ根ソースかつ丼のルールで、キャベツは細切りにして水に漬けてから水分を切ってご飯の上に載せてます。だからすごくシャキシャキなんですよ」と山田さん。そして主役のカツ。なかなか大ぶりにカットされたカツは、まだ揚げたてのカラッとした衣の食感が気持ちいい。でも、ソースに漬かったしっとり感も確かにあってなんとも絶妙。しっかりした食べ応えのロース肉。「うちのソースは甘過ぎず、辛過ぎず。最後までくどくならない味だよ」。意外なことに隠し味にカレー粉を少し入れているそうで、「これで食べやすい味になるんだよ」とのこと。確かに一気に食べてしまった。サラダ付きで900円、満足の一品だ。●information食堂やまだ長野県駒ヶ根市中央6-3○熱々トンカツをシャキシャキキャベツと一緒に次に向かったのは「とんかつ きらく」。「こういう答えは取材する人が困るんだろうけど、うちのこだわりはとにかくお客さんに喜んでもらうことなんです」という3代目店主の市瀬仁隆さん。食べてみるとすごくあっさりとしていて、観光客でも地元の人でも食べられそうな味わい。豚肉もロース肉は限らずその時々で一番適したものを使っているそうだ。実はこの店の初代店主の市瀬正一さんこそ、昭和のはじめに駒ヶ根でソースカツ丼を始めた人らしい。「熱々のトンカツと冷たいシャキシャキのキャベツの取り合わせが面白かったんだと思いますよ。卵とじだとそういう食感はありませんからね」と市瀬さん。そう言われて改めて味わい直してみる。さっくり衣とシャキシャキのキャベツは口の中で実にいいハーモニーを奏でる。うーん、しみじみうまいなぁ~。こちらの「ソースカツ丼」は950円である。●informationとんかつきらく長野県駒ヶ根市赤穂3145○おしゃれなボウルでいただく丼さて、伝統のある店が2軒続いたので、最後はちょっと新しめの店に行ってみようと思う。足を運んだのは女性好みのカフェComachi Cafe屋だ。「ソースカツ丼は女性にも食べやすいようにあっさり風に仕上げています」と言うのは、代表社員の田中綾子さん。ソースは他店よりも醤油を多めに使っていて、「少しだけ和風にすることで女性が食べやすくしています」。器もなんともカフェ風におしゃれな白いボウルだ。一方、味は確かでトンカツはラードで揚げている。「ラードで揚げないとパン粉のうまみが閉じこめられないんですよ」。そう言われると、確かに食べ歩いてきた店はどこもラードで揚げていた。駒ヶ根ソースカツ丼には、ラードは欠かせないものらしい。ディナータイムは、サラダ、味噌汁付きで1,050円。これに辛子マヨネースを格子状にかけた「特製ソースカツ丼」もあって、「味にインパクトがあって若い人や男性に人気ですよ」とのことだ(値段は変わらず)。ごちそうさまでした。●informationComachi Cafe屋長野県駒ヶ根市赤須町18-5ざっと駆け足で紹介したが、このエリア、他にもまだまだ特長ある駒ヶ根ソースカツ丼が続々と誕生している。機会があれば一度味わってみてほしい。※記事中の情報・価格は2014年3月取材時のもの
2014年05月10日