ナインティナインの岡村隆史が主演する映画『てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~』。夢に向かって真っすぐに走る主人公(岡村)と、彼を支える妻(松雪泰子)の“奇跡”を描いた作品だが、製作においても“奇跡の連続”だったという。その他の写真映画は、沖縄のかつての美しい海を、愛する妻と子どもたちに見せたいとの思いから、絶滅の危機にひんしたサンゴを養殖、海に移植し、世界初の産卵に成功した金城さんの物語。岡村は笑いを一切封印し、久々の主演、初の父親役に挑んだ。「金城さんとは2008年5月に初めて会ったのですが、翌年5月にはクランクインしていました。1年後に撮影を開始できたことが奇跡だと思います。映画の製作が決まるまで時間がかかるものなのですが、プロデューサーが即断即決。岡村さんも出演即決だし、松雪さんにもすぐに快諾していただいて」と李闘士男監督。多忙を極める岡村は、脚本に目を通すまでに多少時間を要したが、初稿を読んで「出演を即決しました」と快諾。事務所サイドからも「やります」という返事が返ってきた。クランクイン後も奇跡は起こった。象徴的なのは、クライマックスとなるサンゴの産卵シーン。李監督は「CGだと思っている方がいるみたいですが、本物のサンゴの産卵シーンを撮影するために1か月間、沖縄のあちこちの海にもぐり続けました。産卵は5月下旬から6月上旬で、産卵しない可能性もあると言われて心配しましたが、この年は例年より2週間以上遅れて産卵しました。奇跡というまさしくドキュメンタリーを撮影しているような感じでした」と振り返る。苦労が生んだ映像はまさに神秘的で圧巻の一言だ。共演は、吉沢悠、國村隼、原田美枝子、長澤まさみ、渡部篤郎ら。プロデューサーは「第一希望の方ばかりでしたね」とキャスティングにも自信を見せている。『てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~』4月24日(土)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー
2010年04月16日