市井の人々にまなざしを向けたふたりの写真家を紹介する『本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語』展が、6月16日(金)〜9月24日(日)、東京都写真美術館で開かれる。本橋成一は1940年東京生まれの写真家、映画監督。60年代から上野駅や築地魚河岸などに通いながら人々の営みを撮影。90年代にはチェルノブイリ原発事故の被災地を訪れ、そこに暮らし続ける人々と美しい風景を撮影した写真集とドキュメンタリー映画『ナージャの村』『アレクセイと泉』で、国内外で高い評価を受けている。一方、ロベール・ドアノーは1912年パリ生まれの写真家。自動車会社ルノー社のカメラマンなどを経て1939年からフリーで活動。以後、パリの街を歩き回り、庶民たちの日常を撮影した。そこには各界著名人のポートレートとも分け隔てない視線が感じられる。国際的な評価を受け、1994年82歳で没した。時代や地域の異なるふたりだが、炭鉱、サーカス、市場などのテーマで優れたルポルタージュを残しているところに共通点が見られる。また、本橋は幼少期に空襲に遭い、ドアノーは従軍するも結核で除隊し、以後レジスタンスに参加するなど、第二次世界大戦の混乱期を経験している。ふたりとも、そのような苦境の中でつつましくも懸命に生きる人々にたくましさや真の豊かさを見出し、失われゆく風景とともに写真に収めてきた。本橋は「写真や映像は、相手に対する想いとイマジネーションだ」と語り、ドアノーは「相手をこよなく愛してこそ、写真を撮ることが許されるのだ」という言葉を残している。これまで、このふたりの作家を並べて語ることはほとんどなかったのではないだろうか。しかし、世界各地で争いが絶えない現在、愛や優しさ、ユーモアを持って現実や社会と関わり続けてきたふたりの作品を通じて、人間にとって大切なこととは何か、改めて思い起こさせてくれるだろう。<開催情報>『本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語』会期:2023年6月16日(金)~9月24日(日)会場:東京都写真美術館2階展示室時間:10:00~18:00、木金は20:00まで(入館は閉館時間の30分前まで)休館日:月曜(祝日の場合は開館翌平日休)料金:一般800円、大学640円、高中・65歳以上400円公式サイト:
2023年06月14日「『現代用語の基礎知識』選 2018ユーキャン新語・流行語大賞」で「そだねー」が年間大賞に輝いたロコ・ソラーレの本橋麻里代表理事が3日、東京・日比谷の帝国ホテルで行われた表彰式に登壇し、喜びを語った。平昌五輪のカーリング女子日本代表が競技中に発していた言葉で、チームを支えた本橋氏は「大賞を獲ると思ってなかったので、本当にビックリしています」と心境を告白。選手たちは現在海外遠征中だが、「みんなが朝目覚めたら、ビックリすると思います」と想像した。オリンピックで銅メダルを獲得して以来、日本中の注目を集めることになったが、「最初は『そだねー』や『もぐもぐタイム』(が注目されるの)に戸惑っていた部分はあったんですけど、“カーリング”というワードがそれに付随して思い出してもらえるというのは、選手としてすごくうれしいことでもあるので、『そだねー』は地方の言葉かもしれないんですけど、みんな今は誇りを持っています」とのこと。最後に北海道弁で、他のメンバーに受賞の喜びを報告してほしいとリクエストされると、「目覚めたみんな~、いつの間にか大賞獲っちゃいました。今シーズンもみんなで一緒に頑張ろうね~」と笑顔で呼びかけた。このほか、トップテンには「eスポーツ」「(大迫)半端ないって」「おっさんずラブ」「ご飯論法」「災害級の暑さ」「スーパーボランティア」「奈良判定」「ボーっと生きてんじゃねーよ!」「#MeToo」が選出されている。
2018年12月03日