野菜にはたくさんの種類があり、野菜を食べることは健康的なイメージが強く、旬の野菜を食べることで季節を感じることもでき、魅力がいっぱいつまった野菜が好きという人は多いですよね。しかし実際には野菜によって栄養価は違いますが、どの野菜に栄養が多く含まれているかを詳しく知っている人はあまりいないのではないでしょうか。そこで今回は野菜の分類ごとに栄養価の高い野菜を解説していきます。また、おすすめレシピも紹介していきますので、野菜の栄養を効率よく摂取しながら食事を楽しみたいという人はぜひ最後までご覧ください!■栄養価の高い野菜《根菜》根菜類とは野菜の根が太く大きく成長するため根っこをメインで食べる野菜のことを言います。根菜類は全般的にでんぷんや食物繊維を多く含んでいます。ボリュームや食べごたえもありますが、糖質が高いため、食べ過ぎには注意が必要です。それでは栄養価の高い根菜類を1つずつ見ていきましょう。・ごぼうごぼうと言えば和食に欠かせない野菜ですよね。ごぼうには食物繊維が多く含まれています。食物繊維は腸内環境を整えてくれる働きがあり、発がん性物質を体外へ運び出してくれると言われています。また、ごぼうに含まれるイヌリンという食物繊維の一種が血糖値を下げてくれ、糖尿病を防ぐことできます。食物繊維は野菜を普段から食べる人と食べない人では大きく差がでる栄養素とも言われるため、野菜が苦手という人も、ごぼうを食べることで食物繊維を補うことをおすすめします。カリウム、マグネシウム、亜鉛、銅といったミネラル成分も豊富です。・にんじんにんじんは何といってもカロテン(ビタミンA)の含有量が多いことで有名です。このカロテンは免疫力を高めることでがん、心臓病、動脈硬化を予防する働きがあります。カロテンが多く含まれるのは皮だと言われているため、調理するときは皮ごと使用しましょう。また、加熱することでカロテンが体内に吸収されやすくなるため、サラダよりも炒め物や揚げ物、煮物などに使うと効率よく栄養を摂ることができます。他にも、カリウム、カルシウム、ビタミンCなどの栄養が豊富に含まれています。・大根大根は消費量の多い野菜の1つでもあり、スーパーなどでも1年中見かけることができますよね。根菜類としてとりあげた大根ですが、実は根の部分には栄養素が少ないため、「栄養価が低い」と言われてしまうこともあるようです。しかし、大根には消化酵素と呼ばれる、栄養素を分解して血中へ取りこむ役割を持つ成分が多く含まれており、でんぷんを分解するアミラーゼ、たんぱく質を分解するプロテアーゼ、脂肪を分解するリパーゼなどが豊富なのです。つまり、栄養価の高い野菜と大根を合わせて食べることで効率よく栄養を体内へ吸収することができるということです。カルシウムや鉄などのミネラル類も豊富で、特にカルシウムに関しては野菜の中でも含有量が上位なのです。さらに、大根の葉っぱには栄養価が高いと言われる他の野菜と同じくらい栄養が含まれ、β‐カロテンが多く、葉酸、ビタミンEも含まれているため、大根を買う時は葉付きのものを選び、葉っぱも調理して一緒に食べることをおすすめします。・さつまいもさつまいもと言えば、焼きいもをはじめとして、天ぷら、煮物、スイートポテトなど料理からデザートとしても幅広く楽しむことのできる野菜ですよね。そのようなさつまいもにもビタミンB1や食物繊維といった栄養素が多く含まれているのです。ビタミンB1は糖質を分解してエネルギーを生みだす働きがあります。また、ビタミンB1を摂取することで、過去に日本での国民病の1つとされたことのある、ビタミン欠乏症の一つである脚気(かっけ)の予防にもつながります。食物繊維は腸の働きを活発にしてくれ、便秘解消の効果があります。エネルギーの産出を助けるさつまいもですが、逆に食べ過ぎてしまうと太ってしまいます。しかし、温かいさつまいもより冷めたさつまいもを食べる方が太りにくいと言われているため、食べ方を工夫してみるのもいいかもしれませんね。■栄養価の高い野菜《葉物》葉っぱや茎をメインに食べる野菜を葉物野菜と呼び、全般的にビタミンやミネラルを多く含んでいるのが特徴です。それでは葉物野菜で特に栄養価の高い野菜を1つずつみていきましょう。・キャベツキャベツは葉物の野菜の中でも、いろいろな料理に使うことができて、消費量も多い野菜の1つとして知られています。季節によって特徴は違いますが、1年を通してスーパーでも買うことができますよね。キャベツには栄養も多く含まれ、緑色に染まった部分はカロテンが豊富です。また、ビタミンC、アミノ酸、カルシウムなども多く含まれています。さらに、他の野菜ではあまり聞かないビタミンUという胃炎や潰瘍を治癒させる働きのある栄養が含まれています。いろいろな料理に使えて、栄養価の高いキャベツは常に野菜室に忍ばせておいてもいいですよね。・ホウレンソウホウレンソウはビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素がバランスよく豊富に含まれています。その中でも、鉄分が特に多く含まれており、鉄分が豊富なことで知られる牛肉のレバーに並ぶほどなのです。貧血、がん、風邪に対する予防効果があり、美肌効果もあると言われています。その他βカロテン、ビタミンC・E、カリウムなども多く含まれています。βカロテンをより体内に取り込みやすくするためには油を使用するといいとされているため、油を使う調理方法を試してみてはいかがでしょうか。また、ほうれん草の根に近い茎の部分が赤くなっているものがありますが、これはマンガンが多く含まれている証で、骨の形成および健康の維持を手助けしてくれます。気になって取り除いていたかもしれませんが、実は栄養素が含まれているため、一緒に調理することをおすすめします。・小松菜ホウレンソウとよくにた野菜ですが、小松菜も栄養素が豊富です。ホウレンソウには鉄分が豊富と先に紹介していますが、実は小松菜のほうがより多く含まれていると言われています。さらに、カルシウムやビタミンCも豊富に含まれています。・モロヘイヤモロヘイヤは他の野菜と比較すると、スーパーで買う機会の少ない野菜かも知れませんが、実は栄養素が圧倒的に豊富なのです。特にカロチンを多く含んでいて、ホウレンソウと比べると4.6倍も多いと言われています。このカロチンには、活性酸素を排除することで老化を抑制する働きがあり、人間が紫外線を浴びることで起こる老化を防いでくれます。他にも、食物繊維、ビタミンB2・C、カリウム、カルシウム、鉄分など栄養素がバランスよく豊富に含まれているのです。旬の時期は6月から9月のため、夏バテ対策としてモロヘイヤを食べてみてはいかがでしょうか。・ブロッコリーブロッコリーのいつも食べている緑のもこもことした部分は蕾の集合体で花蕾(からい)と呼びます。野菜の分類としては葉菜類の仲間とされ、が栄養も全体的にバランスよく豊富に含まれています。特に、ビタミンCはレモンの約2倍も含まれていると言われています。その他、スルフォラファン、βカロテン、ミネラルなどが多く含まれています。■栄養価の高い野菜《果菜類》果菜類とは、果実をメインに食べる野菜のことです。他の種類の野菜と比べると色とりどりの野菜が多く食欲をそそりますよね。果菜類の中でも栄養素の高い野菜を見ていきましょう。・トマトトマトは生食で手軽に食べることのできる野菜ですよね。トマトが赤色をしている理由はリコピンが豊富に含まれているからで、抗酸化作用がとても高い栄養素です。がん、風邪、動脈硬化を予防する働きや美肌効果があると言われています。赤い野菜がトマトの他に少ないことから、リコピンを摂取するためにもトマトを食べることをおすすめします。また、ビタミンA・Cやルチンも多く含まれています。ルチンには血管を強くして血圧を下げる働きがあるため、高血圧の対策としても有効です。・オクラ夏バテ対策にはネバネバした食べ物がいいと言われ、まさにオクラを思い浮かべる人も多いですよね。ネバネバの成分は、ガラクタン、アラバン、ペクチンと呼ばれる食物繊維で、中でもペクチンは腸内環境を整える働きがあります。また、発ガン作用を抑制したり免疫力を向上させたりする働きがあるβカロテンを多く含んでおり、疲労回復効果が期待できるビタミンB1も豊富に含まれています。オクラを食べながら季節を感じ、夏バテ対策をしてみてはいかがでしょうか。・かぼちゃかぼちゃと言えばハロウィンのイメージが強いですが、旬は夏から秋にかけてです。日持ちもするため保存に便利で、煮物や天ぷら、スイーツなど幅広く料理に使えるおいしい野菜ですよね。特にビタミンB・C、βカロテンが豊富です。また、カリウムなどのミネラルも多く含まれていて、塩分を体内から排出する働きがあり、高血圧の対策になります。食物繊維も豊富なため、便秘の予防や改善に役立ちます。■安くて栄養価の高い野菜栄養はしっかりと摂取したいけど、食費は抑えたいという場合もありますよね。ここでは、比較的安価で手に入れることができ、さらに栄養も豊富な野菜を紹介していきます。・スプラウトスプラウトとは豆類や野菜の種子を発芽させたときに出てくる最初の新芽を食用として栽培された野菜です。1番広く知れわたっているのが、かいわれ大根で、最近ではブロッコリースプラウトやレッドキャベツスプラウトなどいろいろな種類が出回っています。料理のトッピングとして生で加えることにより彩を加えて、ほんのりとした辛みがアクセントとなってくれますよね。栄養価に関しても、種子につまった栄養と発芽してからの光合成によって生成された野菜本来の栄養のいいとこどりができるため優れており、スプラウトの中でもブロッコリースプラウトが特に栄養が多く、ビタミンC、βカロテン、カルシウム、葉酸、食物繊維が豊富に含まれています。また、ブロッコリースプラウトの中にも、発芽後3日目のものはスーパースプラウトと呼ばれ、昨今注目されているスルフォラファンという健康成分が最も豊富に含まれていると言われています。スルフォラファンには解毒作用、抗酸化作用、抗炎症作用があるため、様々な病気の改善や予防効果を期待されています。・ニラニラは独特の香りや食感があり、レバニラや餃子など中華料理に多く使われているイメージが強いですよね。スーパーでも比較的購入しやすい価格で売られていることが多いのではないでしょうか。ビタミンA・C・K、カリウム、葉酸、食物繊維などの栄養がバランスよく含まれています。また、ニラの辛み成分であるアリシンは、殺菌効果や抗酸化作用が高く、風邪予防に効果的と言われています。・パセリパセリと言えば洋食の添え物のイメージがありますよね。中には苦手な人もいたり、飾りだと思われたり、飲食店などで提供された時には残されてしまうこともあるかと思います。しかし、パセリにも栄養が豊富に含まれているため食べることをおすすめします。パセリはβカロテン、ビタミンE・Cなどの抗酸化作用を持った栄養が豊富に含まれていて、老化や免疫力低下を促す活性酸素の活動を抑制する効果があります。病気や肌荒れ予防にも効果的だと言われています。また、鉄、カリウム、カルシウムなどのミネラル類や葉酸、食物繊維も多く含まれているのです。スーパーでも安価に手に入るため、細かく刻んで料理にトッピングするなど、工夫して食べてみてはいかがでしょうか。■栄養価の高い野菜を効率よく食べるコツ栄養価の高い野菜はどのようなものがあるか詳しくお分かりいただけたと思いますが、野菜の食べ方によっても体内に取り込める栄養が変わってくるのです。ここでは、栄養価の高い野菜から効率よく栄養を摂取する食べ方を紹介していきます。・皮ごと食べる野菜の中でも特に根菜類は土がついていて凸凹していることもあり、皮をむいて食べることが当たり前になっているのではないでしょうか。しかし、実は皮の方が栄養が豊富に含まれているという野菜が多くあるのです。例えば、にんじんの皮はβカロテンが中心部に比べ2.5倍も含まれており、ごぼうの皮はポリフェノールが2倍、じゃがいもの皮は鉄分やカルシウムが中心部よりも豊富に含まれていると言われています。皮についている汚れを水で洗い流せば問題なく食べることができ、むしろ皮の方が栄養が豊富で健康的な食事をすることができるため、皮をむかずに調理してみてはいかがでしょうか。・ゆでるより蒸す栄養素の中のビタミンは水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けられます。水溶性ビタミンはその名の通り水に溶け出すビタミンで、ビタミンB群、ビタミンCが当てはまります。野菜を調理するときに水でゆでると、水溶性ビタミンがゆで汁に溶け出してしまうため、食べる時には野菜からビタミンが減った状態になってしまいます。そのため、野菜の加熱方法としてはゆでるよりも蒸したり電子レンジで加熱することで水溶性ビタミンの流出を防ぎ、栄養を摂ることができるというわけです。・水溶性ビタミンはスープがおすすめ先ほど説明したように水溶性ビタミンを水でゆでると溶け出してしまうため、蒸すことをおすすめしましたが、スープの場合は溶け出した水溶性ビタミンもスープとして余すことなく食べることができるため、栄養を逃してしまうことはありません。水溶性ビタミンの豊富な野菜としては、ブロッコリー、ホウレンソウ、小松菜、じゃがいもなどがあります。蒸し料理またはスープなどの汁物に使用してみてはいかがでしょうか。・βカロテンは油と一緒に摂るβカロテンは脂溶性ビタミンで、油に溶け出すことで体内への吸収率を高めてくれます。野菜を油で炒めることによって、野菜にからんだ油にβカロテンが溶け出し、効率よく吸収することができます。
2020年07月20日NECソリューションイノベータは10月29日、「果菜栽培向け営農指導支援システム」販売を開始すると発表した。「果菜栽培向け営農指導支援システム」は、多数の農家に栽培技術や経営の指導を行う営農指導員の業務を効率化し、果実や野菜の園地・農地での現場指導を充実させるというもの。農業協同組合や大規模農業生産法人に向けて販売する。営農指導の現場では、農家が現地での生産指導を期待する一方、指導員は事務作業に時間をとられ、現地での指導時間を十分に確保できていない。同システムは、味や見栄えなどの品質が売価に影響する果菜を対象とし、園地情報や生育状況、出荷評価データなど営農指導に必要な情報をクラウドで一元管理してデータを可視化する。これによって事務作業の効率化だけでなく、データを活用した生産指導も可能となるという。なお、「果菜栽培向け営農指導支援システム」は11月20日、11月21日に東京国際フォーラムで東京国際フォーラムにて開催される「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2014」において展示される予定。同社は、同システムの他、水産養殖物の陸上飼育をICTで支援する「NEC 養殖管理ポータル」など一次産業を支援するサービスを開発、「これからも強い農林水産業づくりに貢献するソリューションを提供していく」とコメントしている。
2014年10月29日