2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻を始めてから、多くの記者やリポーターが現地で取材をしています。海外メディア『FOX NEWS』の外国特派員であるトレイ・イングストさんも、その1人。彼は連日、破壊された町の様子や、避難する人々の声など、戦場と化したウクライナの現状を伝え続けています。外国特派員が思わずカメラを回した光景同年3月14日、首都キエフで取材をしていたトレイさんは、2本の動画をTwitterに投稿しました。それらの動画は約2千回もリツイートされ、大きな反響を呼んだのです。映っているのは、激しい戦闘の様子でもなければ、苦しむウクライナの人たちの姿でもありません。トレイさんが思わずカメラを回した、窓から見えた光景とは…こちらをご覧ください。Woman holds her cat as air raid sirens sound across Kyiv. pic.twitter.com/ibkowTtBb9 — Trey Yingst (@TreyYingst) March 14, 2022 As Russian forces shell the outskirts of his city, an elderly man feeds the birds in Kyiv. Humanity continues. pic.twitter.com/B6tJeuK4B3 — Trey Yingst (@TreyYingst) March 14, 2022 腕に猫を抱いて歩く女性。すると、大きな音で空襲警報が鳴り響きます。女性は動揺することなく、猫をしっかりと抱きしめます。まるで「大丈夫よ。怖くないよ」と猫に話しかけているようです。また、もう1つの動画では、男性がハトにエサをあげています。いつミサイルが飛んで来るか分からない状況でも、ハトがお腹を空かせたりしないように、気にかけているのです。きっとこの男性は、ロシアによる侵攻が始まる前から、いつもこうしてハトにエサをあげていたのでしょう。これらの動画は、見た人たちの心を大きく揺さぶったようです。・涙が出た。ウクライナの人たちは、想像しうる最悪の状況下でも、慈悲深さを見せてくれた。・なんて優しく、美しい魂を持った人たち。胸が張り裂けそう。・ウクライナの人たちの優しさと強さが分かる動画。些細なことで動揺している自分が愚かに思えるよ。猫は大きな音が苦手だといわれます。特に普段聞きなれない、空襲警報のサイレンなどは、猫にとっては恐怖でしかないでしょう。猫を抱いた女性も、ハトにエサをあげている男性も、いつ我が身に危険が及ぶか分からない状況にもかかわらず、動物を守ろうとする優しさに心打たれます。ウクライナの人たちが愛する動物たちと安心して暮らせる日々が、1日も早く戻ってくることを願います。[文・構成/grape編集部]
2022年03月28日