「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」はニコラ・ジェスキエール3シーズン目となる15SSコレクションを発表した。発表の場には10月27日にオープンするLVMHグループの現代アートミュージアム「ルイ・ヴィトン ファウンデーション」が選ばれた。ブリティッシュ・ロマンティック・リュクス・アーティーの4ワードがキー。ジェスキエールらしく様々な要素をミックスする。前シーズンは60年代からインスパイアされたが今シーズンは70年代のようだ。白のヴィクトリアン要素が取り込まれたボウ付きワンピースからスタート。紺ブレと合わせ70年代の雰囲気を醸す。リップや自動車など70年代のステッカー風にプリントしたワンピースも登場。赤と青、マスタードと黒のストライプで切り替えられたスカートやブルゾンはイールレザー製だ。ランジェリーの要素を取り入れたロマンティックなブラックドレスはスパンコールを前立てにふんだんに刺繍、布帛とレザーで切り替えるなど様々な素材で見せる。総スパンコールでカーテンのような模様を描いた手の込んだドレスも。絢爛な装飾はフラワー柄のレザーブルゾンやサイケデリックなベルベットアイテムへと受け継がれる。ブルゾンは豚革を収縮させ立体感ある花柄を描いたもの。ベルベットのパンツは少し裾広がりのワイドシルエット。共に70年代のフラワーチルドレンやロックスターを想起させる。ブーツのヒールが実はモノグラムの形であったり、ディップアートのようなピアスなどアクセサリーも面白い。
2014年10月06日サンローラン(SAINT LAURENT)は15SSコレクションを発表した。ALEIDEによるオリジナルソング『1,2,3』が鳴り響く中、ゴールドのグリッドオブジェが据えられたランウエイをモデル達が颯爽と歩いていく。今季はグラム&セダクティブな印象。ドレスやジャケットはラメやスパングルを用いて輝きを放つアイテムが多く登場。ゴールドのドレス、トリムしたジャケット、肩にシルバーを散りばめたブラックドレスなどの他、フラワー柄ワンピースが煌きながら歩く。カットソーやワンピースは胸もとが大きく開き大胆に肌を露出。ブラウスも胸をはだけてスタイリング。少し隠すように細いショールが首元に巻かれる。合わせられるアウターはレザーブルゾンやロングコート、燕尾服やスペンサー・ナポレオンジャケットなど様々。今季のスモーキングは長めの丈だ。スカート丈はミニで統一。パンツもホットパンツが登場した。バンダナやチェリー・フラワー柄が60年代後半から70年代のヒッピースタイルを連想させる。
2014年10月05日「ジバンシィ バイ リカルド ティッシ(Givenchy by Riccardo Tisci)」は9月28日、15SSウィメンズコレクションをパリで発表した。70年代のスタイルと、リカルド・ティッシ自身がクリエーティブディレクターに就任した頃のクリエーションから着想。レースやコルセット風デザインがクラシックなチロリアンスタイルに加え、丸鋲スタッズやアイレット、レースアップを用いたティッシらしいハードな雰囲気も健在だ。レザーやニットのパッチワーク、歩くたびに優しくゆれるプリーツやフリルなど、クチュールメゾンならではの職人技を贅沢に使用しながらモダンなスタイルに昇華した。ファーストルックのミニドレスのように、トップス部分は肩を出して首元を大胆に開け、スカート部分はフレアやプリーツでAラインを描いたシルエットがメイン。バックスタイルを大きく開けたスタイルも多く、ロングベストのようにはおったレザーウエアは後ろ身頃が無いエプロンのような仕様。背中を開けたボディスーツをレイヤードすることでセンシュアルな後ろ姿を演出する。他にも、レースやシフォンとレザーの組み合わせ、エレガントなドレスとTシャツやボディスーツのレイヤードなど、強さと儚い美しさという両極端なものを共存させたスタイルも魅力的だ。スカートには、スクリュー風ピンヒールのニーハイブーツを合わせ、パンツはハイウエストのレギンスタイプや、はしごレースを施したショートパンツ。幾何学模様をシフォンにプリントしたトップスは、同柄のトップスやストライプのボディスーツなどに重ねてグラフィカルな柄の重なりを楽しんでいる。バッグの新作は、四角くフラットなショルダーバッグ。ウエアと同じストライプ柄やスタッズをあしらい、キャンバス地を使ったカジュアルなデザインなどが展開する。
2014年10月04日「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」は9月26日、15SSコレクションを発表した。今回のテーマは「風が描く景色=風景」。雲や水面を揺らすさざ波、砂丘の曲線などを作り出す風から着想したという。驚愕のテクニックを披露した前シーズンだったが、今回はそれを更に進化させたウエアを見せた。デザイナー宮前義之の創造性は止まらない。「3D Steam Stretch」テキスタイルが更に発展した。今回のポイントは、線から面へ。先シーズンは曲線だったが、今回は無数の面が立ち上がるのだ。テキスタイルにあらかじめ“折り目”を織り込んでおき、スチームをかけると折り目に沿い無数の面が現れ、幾何学模様を作り出す。折られる順番も研究して決めたという。このテキスタイルによるトップスやジャケット、ワンピース、パンツが登場。ブラック&ホワイトの他、光のようなライトイエロー、海面のようなブルー、アースカラーなど自然を想起させる色使いで提案された。一見するとお針子が手作業で仕上げるキルティングや刺繍のようにも見える。しかしそうではなく“織る”時点で作り出されたディテールだ。これは技術の進歩がもたらした新しい“テクノロジークチュール”と呼べるのではないか。合わせるアブストラクトな形の帽子も「3D Steam Stretch」。曲線プリーツの1枚布を接いで造形した。他に提案されるウエア達は幾何学模様に合わせられるように、チェックや色とりどりのカラーブロックで構成。ゆとりのあるフォルムが、テーマの通り動くことでそよめく。アイコンバッグ「ガストン」は新たにハンドバッグやトートバッグが登場。もちろんリバーシブルで付属品もオリジナル。ハンドルを着脱して裏返す仕様は使う方も楽しい。また、パラボラアンテナを製造するメーカーと共に作り出したネット状のバッグを新たに発表。テキスタイルからアクセサリーまで日本の技術の結晶だ。奇しくも老舗百貨店ボン・マルシェが日本展を開き、北斎展がグランパレで始まったパリ。「日本に良い風が吹いて来ているのでは。高い技術力を持つ日本の他分野のメーカーと取り組むことで新しいものが生まれたりする。今回のテクニックは構想1年ほど。秋冬に向けて考えていることもある」と宮前デザイナー。次シーズンはどんなコレクションで楽しませてくれるのだろう。
2014年10月02日「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」は9月30日、15SSコレクションを発表した。クリエーティブディレクターのサラ・バートンがインスパイアされたのはアンティークの着物。東京・青山の旗艦店で開かれたパーティーに来日したこともあってか、日本的要素を取り入れている。サラはリーのアシスタントの頃から日本に通っていたという。桜のアップリケをパイソンに施したアウター、家紋のような意匠を施した生地のジャケット、桜のプリントに桜をかたどった刺繍で装飾されたラッフルドレス、袖が和服のように広がったワンピース、帯のように太くウエストを切り替えたドレスなどインスピレーションソースが分かりやすい。柄合わせは切り替えやプリーツでも完璧になされており、ブランドの技術力を示している。直線的な切り替えやプリーツ、陣羽織のようなラペルは甲冑を思わせる。胸元の開きもスクエアにカットした。アイコンのスカルは鯉をまとったもの、芸者風に日本髪を結ったのものが登場し、楽しい。キーカラーは桜のようなピンクにブラック、ホワイトとで妖艶な芸者のようだ。現代美術家、マーク・クインの蘭の彫刻、漆塗りの床面がランウエイに花を添えた。
2014年10月02日「クロエ(Chloe)」は9月29日、15SSコレクションを発表した。テーマはモダンフォークロア。クリエーティブディレクターのクレア・ワイト・ケラーはアクティブかつボーイッシュな女性像を描いた。白のレースドレスからスタート。よく見ると孔雀が胸元で向かい合っている。胸の開きのカッティングバリエーションも今季の特徴。デニムのセットアップやインディゴで染めたスウェット地のポンチョやイージーパンツはルーズでボーイッシュな雰囲気。厚めの紡毛生地のジャケットは大きなラペルが珍しい。同素材で作られたノースリーブワンピースはワイドな襟が70年代の雰囲気だ。一方ギャザーを存分に寄せ、ふんだんに布を用いたシルクシフォンのドレスシリーズやポンチョはフェミニンに優美に揺れる。スエードのブルゾン、フォークロアな白と茶のジャカードドレスと相まってヒッピーテイストを醸す。カラーパレットは白、ピンク、ベージュ、ミントなどパウダーカラーにマスタードや茶を差し色に用いて引き締めた。足下の編み上げサンダルがスタイリングにスパイスを利かせている。
2014年10月02日「メゾン マルタン マルジェラ(Maison Martin Margiela)」は9月26日、15SSウィメンズコレクションをパリで発表した。インスピレーション源は、1940年代に英国政府が発行したパンフレット「Go through your wardrobe」。戦時下でも、女性達がエレガントでいられるためのヒントが詰まったこの手帖に記されたアイディアが出発点となった。オーバーサイズのコートにデイジーの花をハンドペイントしたり、ジャケットにはリボンのひもを施したり、夫が着なくなった服を女性用にアレンジしたようなデザインが象徴的。レディライクなドレスにはメンズのジャケットのそでを取り付け、パンツはひざ裏で切り替えることでフェミニンなフレアのラインを作り出した。男性的なものと女性的なもの、相反する要素の組み合わせはメゾンの得意とするところだ。小さくなって着れなくなった服には端切れで作ったようなフリルを取り付け、ショート丈のトップスとして着こなす。ハト目とリボンでサイズを調整して新しいシルエットを生み出す手法も今季の特徴。ハンドペイントのデイジーをプリントしたシルクジョーゼットのドレスは、40年代を彷彿とさせるシャーリングのディテールが施され、シルエットも当時のレプリカだ。天竺のカットソーは、バックをネクタイのようなジオメトリック柄のジャカード生地で切り替え、上からデイジーをペイントした。ジャケットなどにも使用されたこのネクタイ生地はリヨンの老舗工場織られたもの。その他アーガイルのモチーフや、パッチワーク、色使いもレトロなムードに包まれている。アクセサリーもデイジーがモチーフ。道端や庭に咲くこの花を、庶民の生活を象徴するものとして採用したという。幼い頃に作った花冠のようなデザインがノスタルジックでかわいらしい。注目なのは、財布とキーリング、ポーチといったバッグの中身をメタルのリングにぶらさげたユニークなデザインの新作バッグ。女性のバッグの中身を外に出す、という逆転の発想から生まれた。
2014年10月01日「ディオール(Dior)」は9月26日、15SSコレクションを発表した。「私が挑戦したのは、非常に歴史的なものにコンテンポラリーなリアリティーを吹き込むこと」とアーティスティックディレクターのラフ・シモンズと話すように、古典と現代をミックスしたコレクションを見せた。7月発表の14-15AWオートクチュールコレクションの要素が引き続き取り入れられている。ラフは、ムッシュ・ディオールがインスパイアされていたという18世紀の伝統を紐解き、スケーターやアビエーター、スクールスタイルと混ぜ、現代的に昇華させた。当時の宮廷スタイル・アビアラフランセーズを踏襲。ジャケットであるジュストコールはデザイン的に取られたダーツや切り替え、豪奢な刺繍など、メゾンのクチュールテクニックが光るアイテム。Tシャツやスケーターショーツと合わせ、コンテンポラリーに提案している。ブラウスも細かい刺繍が施されている。目を引くのは18世紀後半バロックスタイルの湾曲した袖の仕様。当時のパターンは単純に弧を描いたものだったが、ラフは最適なダーツとカットで立体的・美しいシルエットの袖を作り出した。図案も一筋縄ではいかない。陰翳を織り出したジャカードや糸を染めて織るワーププリントで小花柄を表現するなど、デジタルプリントが隆盛のこの時代にラフは手の込んだ本物を求めた。デイドレスはTシャツ素材で現代的に。オリジナルで開発した張りのある天竺を、タックや切り替えによりエレガントなドレスに変化させている。
2014年10月01日「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、10月1日17時(現地時間同日10時)から行われる15SSウィメンズコレクションのランウェイショーをストリーミング配信する。14-15AWシーズンから就任したアーティスティックディレクター、ニコラ・ジェスキエールにとって初のSSシーズンとなる。※会場の都合により、開始時間が遅れる場合あり。
2014年10月01日「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」は9月26日、パリファッションウィークで15SSウィメンズコレクションを発表した。初めに登場したのは、ストラップドレスに布をレイヤードし、左右非対称なジャケット、シャツなどを組み合わせた白と黒のルック。布が重なる間から肌が見え隠れし、危うげなムードだ。ここ数シーズン自らのタブーに挑戦してきたデザイナーの山本耀司だが、今コレクションでは、彼なりのエロスを表現。これまで、マスキュリンなウエアであえて身体を隠ことで強調される、女性らしさやセンシュアリティーを追求してきた彼にとっての新しい挑戦だ。アイコニックな黒のルックにも透ける素材を多用し、ジャンプスーツやボンバージャケットがセクシーな表情を見せる。紙の繊維を用いた生地は優しく透け、独特のハリ感でやわらかなテーラードスタイルを実現。エプロンドレスの後ろ姿からは脚が露わになり、布を割いて編んだウエアも素肌に纏う。テーラードジャケットは背中やサイドがカットされ、オーバーオールやコートはジッパーを開けて危うげなスタイリングで提案した。ところどころ透けたり、格子の枠だけ残るチェックの生地は、ネット状の素材に、手のひら大の四角いシフォンをパッチワークして重ねたもの。理想のバランスを求めて、ショー直前まで手直しを続けたという渾身の作だ。透ける花柄の生地は、サテンの表面を溶かして柄を描いた。伝統的な手仕事も取り入れている。ジャケットにパッチワークされたのは、タイの少数民族によるビンテージの手織り布。オーバーオールのストラップには、インドのメタル刺繍が施された。最後はブーケに包まれた白いマリエ。唐突とも思えるこのラストルックは、山本耀司ならではのウィットだ。
2014年09月30日「ヴァレンティノ(VALENTINO)」が、9月30日14時半(日本時間同21時半)にパリで開催する15SSウィメンズコレクションショーをライブストリーミングで配信する。デザイナーはマリア・グラツィア・キウリとピエールパオロ・ピッチョーリ。
2014年09月30日「ケンゾー(KENZO)」は9月28日、15SSコレクションを発表した。メンズコレクションに続く内容。ディッド・リンチに題材を取った14-15AWのミステリアスな雰囲気から一転、ホワイト、ブルー、ピンクなどをキーカラーに明るくフェミニンなコレクションを作り上げた。クリエーティブディレクターのキャロル・リムとウンベルト・レオンはオプティミスティックに“未来へと前進”する思いを込めたという。フレアがシルエットのポイント。かなりルーズなワイドパンツやジャンプスーツ、裾だけ広がったペンシルワンピース、コートなどが登場。ワンピースは前進を意図し、前身頃のみフレアが入るユニークな仕様。ワイドパンツは高田賢三が作ったトランペットパンツがインスピレーション源。もちろん高田のコクーンシルエットも健在だ。用いるマテリアルも凝っている。「KENZO」が連なるレースや光沢のあるイギリス刺繍、ゴムをランダムに織り込んで作ったストライプ地、ラバー素材の多用など未来的。ラバーにプリントされた抽象柄はパリの街にあふれる広告をコラージュしたもの。それぞれをサテンやコットン、デニムと組み合わせて今シーズンのテーマを表現する。ラバーは襟元やポケット口、ラペルのへりなどにもポイントとして使用。またジップの取っ手、袖開き見せのボタンなどは大降りのリングで代用。細かいディテールも見所だ。ケンゾーの次なる未来はどこなのか。来シーズンにも期待が高まる。
2014年09月30日「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR&ROLF)」は9月27日、15SSコレクションを発表した。ギャザーを寄せ、ボリュームを出した造形的なトップスやワンピースがメイン。片方のショルダーやウエストなどにフリルを形作り、歩くたびに揺れる。スカートもフレアで軽やかな表情。合わせられるのはタンクトップやサイクリングショーツ・トラウザーなどスポーティーなアイテム達。造形のみならずテキスタイルも印象的。パンチングが施されたスポーツ素材に明るいフラワープリントやアブストラクトなグラフィックを乗せた生地が面白い。白、ラベンダー、スカイブルーと相まって春夏らしい明るい雰囲気にまとまっている。
2014年09月29日ランバン(LANVIN)は9月25日、15SSコレクションをパリファッションウィークにて発表した。2014年はジャンヌ・ランバンがメゾンを創設して125周年のアニバーサリーイヤー。「ブランドの125年にわたる遺産、過去、物語を再探訪することからスタートした」とアーティスティックディレクターのアルベール・エルバス(Alber Elbaz)は話す。前半はアールデコ様式を思わせる直線的な布使いから美しいドレープを出したドレスが続々と登場。ダーツ・切り替えは排除され、極めてミニマムに仕立てられている。布は軽やかにしなり、動きにつれて嫋やかな表情を生む。続くジャケットスタイルもシンプルかつリラックスした雰囲気。「今のライフスタイルや現代女性が何を必要としているか、自分に問い掛けてみたんだ。インターネットの影響で画面上ではかっこ良くても実生活では快適でないものをデザインしてしまう傾向にある。今シーズンはスクリーンを離れチームと共に街を歩いてみて、シンプリシティーを追求しようと決めた。必要なのは、美しく仕立てられたネイビーのロングガウンやアイボリーのTシャツドレス、テーラードやレインコートなんだ」ウエストを締めるのは帯のように太いベルト。スリットの編み上げやジップ、ゴールドの縁取り、豪奢なアクセサリーなど装飾的なディテールがスパイスを利かせる。どれもエルバス自身のアーカイブでもある。後半はテキスタイルに装飾性が加わった。ロマンティックなレースや絢爛なジャカード・プリントはメゾンのアーカイブから引用されたものと見て取れる。レースのワンピースに施されたパールの刺繍は、ニットにパール模様を編み込みトロンプルイユ技法をいち早くモードに取り入れたマダム・ランバンへのオマージュだろう。コートやドレス、スカートなどに用いられたゴールドジャカード地やプリントはインテリア事業も営んでいたメゾンの歴史を思い起こさせる。「名香・アルページュからブラック、ゴールド、ブルーなどの色、ドレスのパターンなどメゾンのエッセンスを収集しているうちに、ランバンは最初のライフスタイルデザイナーであることに思い至ったんだ。“何でもないこと”がすべてで、美しいカットとフィニッシュを追求している」まとうモデル達も歴史を表現したように老若登場。母と娘が描かれたブランドロゴを想起させる演出だった。
2014年09月26日パリファッションウィーク初日の9月23日、「ルシアン ペラフィネ(lucien pellat-finet)」が15SSウィメンズコレクションを発表した。夏を意識し、ブルーやオレンジなどビビッドカラーとトロピカルなモチーフを使用。ヤシの木にはスカルの実がなり、迷彩柄のスカルにはハイビスカスの花を飾って平和のシンボルとしている。レーザーで柄を描いたデニムやショートパンツ、ネオンカラーとのコンビネーションが特徴のトートバッグなどがラインアップした。毎シーズンアーティストとのコラボレーションも話題になる同ブランド。今季は写真家のラリー・クラーク(Larry Clark)とコラボしたTシャツが登場。デザイナーのルシアンにとってクラークは尊敬するアーティストの1人で、本社玄関にもクラークの作品が飾られている。一方クラークは、来日した時に東京ミッドタウンのルシアン ぺラフィネの店で買い物したほどぺラフィネの服を愛用していることからこのコラボが実現したという。スコットランド製カシミヤのドライな質感や、高い縫製技術による服作りがファンから根強い人気を集める同ブランドは今年ブランド設立20周年を迎えた。今後、東京オリンピックに向けて日本での新規出店も計画するなど、更なるビジネスの拡大を目指す。
2014年09月23日ニットメーカー・イエリデザインプロダクツは9月10日、15SSシーズンより立ち上げるメンズブランド「イイザ ローン(IISER LOEN)」のファーストコレクションをランウエイショーで発表した。デザイナーは同社代表取締役社長の手塚浩二。場所は六本木のバー「1967」。奇しくも手塚が生まれた年という。40から50代の男性をターゲットにスタイリッシュなリアルクローズを提案する。数多くの洋服を着てきた手塚らしく、パターンはアーストンボラージュなどを手掛けてきた熟練の職人に依頼、デニムは岡山でかつてのビンテージファブリックを復刻、シューズはバッカスと協業するなど、物作りにこだわった。ランウエイには17体が登場。十八番とするニットはインターシャのプルオーバー、シルエットが美しいカットソー、前立てをレザーで切り替えたカーディガンなどを提案。パンツは細身のストレート、アウターはワッペンを施し、遊びを利かせたテーラードジャケットやトレンチコート、アウトシームのレザーブルゾンなどリアルな中に1さじスパイスを加えたアイテムをラインアップした。所々ラメが光り、大人の男の艶を表現。表情のあるパンツはオリジナルで織ったペイズリー柄のテキスタイルだ。「大人の男性達をかっこよくしたい。今は女性無しでは成り立たない時代。身なりや体型に気を使って、女性に良い印象を与えたほうが得。女を味方に付けることは仕事を味方に付けることにもつながるということ。ファッションはライフスタイルやカルチャーへの入り口となる。株や経済だけでない会話の広がりを生む。イイザ ローンがファッションに興味を持つちょっとしたきっかけになれば」と手塚デザイナー。ファーストシーズンは卸しを中心に展開し、2015年2月には表参道ヒルズに直営店をオープンする。店ではカラーやグラフィックを選べるTシャツなど、顧客がデザインに参加できる仕組みを考えているという。アイテム価格帯はトップス9,000から3万5,000円、ニット1万5,000から3万円、ボトムス1万5,000から3万5,000円、アウター7万5,000から25万円。今後ウィメンズ、キッズも構想しているとのことだ。
2014年09月11日「メゾン マルタン マルジェラ(Maison Martin Margiela)」が15SSメンズコレクションを発表した。会場は工事途中のパリ大学校舎内のオープンスペース。メゾンが貫くシュールな作風を、より一歩推し進めたコレクション。服を解体し、素材も丈も違えて左右非対称に仕上げたパンツには、美しいラインのジャケットやライダースを合わせ、細身のスーツには左右の素材が違うブルゾンを重ね、インナーにはヌードカラーのシャツをコーディネート。オーソドックスでは終わらせない、独特の遊びを見せる。パラシュート素材で仕立てたパンツやトレンチは、布帛では出せない柔らかなシルエットを描き、不思議な印象。アーティザナルコレクションのアイテムとして、チュール素材にビーズ刺繍を施したヌーディなトップスも唐突に登場。熱狂的なファンを納得させる、マルジェラらしい“ねじれ”や“ひねり”は健在だ。
2014年08月24日コルドゥリエ修道院跡のパリ医大ホールにて15SSメンズコレクションショーを開催した「アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)」。創設者のアン・ドゥムルメステールがメゾンを去り、14-15AWウィメンズコレクションよりデザインチームへ引き継がれた同ブランド。現在チーフデザイナーを務めるセバスチャン・ムニエ(Sebastien Meunuer)が、フィナーレにて挨拶のために姿を現した。1974年生まれのムニエは、エスモードでファッションを学び、98年にイエールのコンクールでメンズ賞を受賞。以後、ボンデージからインスパイアされたフェティッシュなメンズコレクションを毎シーズン発表していたが自身のブランドを閉鎖し、2010年よりアン・ドゥムルメステールのアシスタントに就いていた。今シーズンは、アール・ヌーボーに繋がるウィリアム・モリス(William Morris)が提唱したアーツ&クラフツ運動や、美術家ロバート・ラウシェンバーグ(Robert Milton Ernest Rauschenberg)と、彫刻家ルイーズ・ブルジョワ(Louise Bourgeois)の作品がイメージソース。アーツ&クラフツ運動はジャケットなどの刺繍に意匠となり、ロバート・ラウシェンバーグ作品はレイヤードのアイデアに直結し、ルイーズ・ブルジョワは、作品に登場する花と麦のモチーフがアクセサリーなどに引用されている。ムニエは、アン・ドゥムルメステールのDNAを引き継ぎながら、見事メゾンに新風を吹き込むことに成功していた。
2014年08月19日本社ショールームにて、プレゼンテーション形式で15SSメンズコレクションを発表した「アー・ペー・セー(A.P.C.)」。会場では、デザイナー、ジャン・トゥイトゥ(Jean TOUITOU)本人が説明をしながら各アイテムを紹介した。ミニマリズムに徹し、80年代から90年代のスタイルを同ブランドらしく再構築。クラシカルなラインナップながら、ミニマルでシャープなカッティングによりモダンな印象で、スクールボーイ的なフレッシュさを漂わせる。シャツに見られるジオメトリックなモチーフは、新進気鋭のイラストレーター、ピエール・マリー(Pierre Marie)によるもの。プレゼンテーション最後に、「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」のメンズ部門で経験を積んだルイ・ウォン(Louis Wong )とのコラボレーションライン、「ルイ・W フォー アー・ペー・セー(Louis W. for A.P.C.)」のボンバージャケットが本人と共に紹介された。
2014年08月11日「ポール・スミス(Paul Smith)」はパリ中心部の旧商業取引所を会場に15SSメンズコレクションのショーを開催した。円形のランウエイには、様々な種類の植物が置かれ、現代美術の国際展覧会「ベネツィア・ビエンナーレ」の初日に、世界から集まるアーティストやギャラリストたちのクリエーティブで機能的な着こなしからインスパイアされたコレクションを展開。サテンのジャケットや植木鉢柄のジャカードニットには、パジャマ風のサテンパンツを合わせ、リラックスした雰囲気。ボタニやペイズリー、ボーダーなどの他に、ポップアート調に描かれた手、皮をむいたバナナなど、キッチュなモチーフのニットが豊富。スコティッシュチェックのブランケットのような、フリンジを施したシャツやショーツなども目を引いた。いわゆるビジネス向きのスーツは影を潜め、多くは遊びのある、明るくて享楽的なアイテムで全体を構成していた。
2014年08月10日自社ショールームで15SSメンズコレクションのプレゼンテーションを行ったルシアン・ペラ・フィネ(lucien pellat-finet)。南国に咲く花やサーフィンなど、共通テーマに「自然」を掲げながら、定番の迷彩やスカルモチーフを随所に散りばめ、全体のコレクションに溶け込ませている。今シーズンのカシミアニットのインターシャモチーフに選ばれたのがシンプソンズ。ユーモラスでありながら、どことなく毒を漂わせる。また、映画監督であり写真家の、ラリー・クラーク(Larry Clark)の写真をプリントしたコラボレーションTシャツシリーズも登場。クラークが得意とする、痛いけな少年たちのポートレートを前面にプリント。Tシャツ本体は、目の細かい織りながら通気性に優れ、このメゾンならではの高級感溢れる定番アイテムだ。
2014年08月06日モデルに栗原類をキャスティングしたことも話題となったヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)の15SSメンズコレクション。会場となったのは、パリのショールーム。インスピレーション源となったのは、小津安二郎の映画『東京物語』。人間の生と死までをも見つめた深淵なこの映画のストーリーから、「PERDU(失われたもの)」というテーマを導き出しコレクションに落とし込んだ。ジャカード織りのスーツには、プリントのシャツを合わせてモチーフ・オン・モチーフに。ホルスターやハーネスのようなベルトのジャケットがあるかと思えば、ノマド風のケープが登場し、バリエーション豊かなシルエットを見せた。ピンストライプの生地をくり抜いてアップリケ刺繍したスーツや、ボタンを沢山縫い付けたジャケットなど、手の込んだアイテムも。ゆったりしたシルエットのデニムのセットアップも印象的だ。刷毛で汚したようなモチーフのシーチング地のシリーズでは、バックサイドに迷いネコや迷い犬の写真をプリントし、山本耀司本人の写真に「使い捨てOK」と書かれたジャケットも登場。様々な素材を駆使し、様々なスタイルを見せたが、ヨウジヤマモトらしいシックなコードは終始失われず、最後にユーモア溢れる遊び心を見せて締めくくった。
2014年08月03日「アンリアレイジ(ANREALAGE)」は、15SSシーズンよりパリファッションウィークに進出する。デビューコレクションはパリファッションウィーク初日の現地時間9月23日17時(日本時間24日0時)開始。公式カレンダーのオンスケジュールでデビューショーを発表する。ショー演出は金子繁孝、映像は「ライゾマティクス(Rhizomatiks)」の真鍋大度が担当。ショー後、25日より現地で展示会を行う。また9月22日より、渋谷のパルコミュージアムで2012年に開催された展覧会「ア リアル アンリアレイジ(A REAL UN REAL AGE)」の巡回展をパリのセレクトショップ「レクレルール(L'ECLAIREUR)」セヴィニエ店で開催。コレクションでの新作発表に加え、展覧会でこれまでの軌跡を示すことにより、アンリアレイジが一貫して追求してきた服作りの信念をパリでも伝える。森永邦彦デザイナーは、「得るものも、失うものもありますが、社会や、歴史や、世界と、正面切ってぶつかれるのは、今。一歩踏み出し、闘っていこうと思います。ここから先が本当の勝負」と話す。なお東京でのショーはしばらく未定だ。
2014年08月01日「コム デ ギャルソン・オム(COMME des GARCONS HOMME)」が7月29日、15SSメンズコレクションショーを開催した。デザイナーは渡辺淳弥。前半はチャコールグレーや深いネイビー、黒のスーツやセットアップスタイルがメイン。全体的に細めのシルエットで、パンツ丈は短い。細かいチェックやボーダーのシャツは淡く明るいカラーだ。素足にレザーシューズを履いたスタイリングで爽やかな夏のテーラードを提案した。後半は、ハーフパンツのセットアップや白のステッチを効かせたインディゴのブルゾン、ボーダーのカーディガンやパンツなど。マリンテイストを含んだリラックスしたカジュアルな雰囲気。今季の特徴は、アイテムを仕立てた後に加工を施すことで、新たな表情を作り出したこと。ベジタブルコーティングで古着のような風合いを出した綿麻のアイテム、パーカやブルゾンなどに使用されたナイロンも紙のような質感、後染めのスニーカーなどが登場した。毎回様々なブランドとコラボレーションするコム デ ギャルソン・オムだが、今季は1035年創業のイタリアブランド「シーラップ(Sealup)」とのボンディングコートを製作した。
2014年07月30日「トーガ プルラ(TOGA PULLA)」の15SSプレコレクション。デザイナーは古田泰子。プルラは前シーズンよりプレの時期に発表の場を移している。今季は70年代ヒッピーやフォークロアテイストがテーマ。懐かしさを感じさせる柄と柄を組み合わせたプリントテキスタイルがテーマを象徴する。また、素材使いが印象的だ。フェイクレザーテープを編み込んだアイテム群やケミカルなコードを編んだトップスなどが登場。独特の素材使いは目を引くレイヤードも生む。花柄のエンボスを施したフェイクレザーをレーザーカットし、下に別布をレイヤードしたシリーズ、シースルーニットとレザーライダースのフロントをドッキングさせたカーディガンなどディテールが利いている。人気のシューズライン「TOGA PULLA SHOE(トーガ プルラ シュー)」はウエアのテーマにアイコンのウエスタン調メタルワークを組み合わせた。レザー彫りやステッチなどハンドクラフトの要素を取り入れたサボ、サンダル、パンプスがそろう。前シーズン即完売したというスニーカーサンダルにはビニル素材が新たに加わった。
2014年07月23日「プラダ(PRADA)」が14SSウィメンズの広告ビジュアルを発表した。撮影はスティーヴン・マイゼル(Steven Meisel)が担当。ジュリア・バーグスホフ、ドロタ・クローヴァをはじめ、アシュレイ・グッド(Ashleigh Good)、グレイシー・ヴァン・ガステル(Gracie Van Gastel)、アマンダ・マーフィー(Amanda Murphy)、ヴィクター・ヴァン・ペルト(Viktor Van Pelt)ら18名のモデル達が巨大な女性の顔の壁画プリントがあしらわれた躍動感のあるワンピースやコートを着こなす。ネックラインと胸元のストライプがチーム写真の印象を強調。コーディネートには、サイドパートのヘアスタイルにフェザーのヘッドピース、クリスタルを散りばめたスポーティーなチューブソックス、サフィアーノレザーを使用したハンドバッグなどを取り入れた。本キャンペーンのメイキング映像は同ブランド公式サイトにて公開される。
2014年01月10日「フェンディ(FENDI)」の14SS広告キャンペーンビジュアルを公開した。撮影はカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が担当。「ウォーターウォール(水の壁)」をコンセプトに、ローマを象徴する水を背景モチーフに使用。ラガーフェルドは「インスピレーション源は、命の要素、すなわち『水』。軽やかで透明感あふれるグラフィックコレクションともいうべき今シーズンにピッタリ。氷のような新鮮な感覚がフレッシュな色使いと完璧に調和している」と語る。モデルを務めるのは、デンマーク出身のナジャ・ベンダー(Nadja Bender)とプエルトリコ出身のジョアン・スモールズ(Joan Smalls)。情報科学の世界からインスピレーションを受けたガーメントに対し、ヘアメイクはナチュラルに仕上げられた。彼女達は「ピーカブー(PEEK A BOO)」や「ミニピーカブー(MINI PEEK A BOO)」「トゥージュール(2JOURS)」などフェンディのアイコンバッグに加え、新たな「プチ トゥージュール(PETITE 2JOURS)」と「トロワジュール(3JOURS)」も手に携える。本キャンペーンは、2月より世界各誌にて披露される。カールは、フェンディによるローマの噴水の保護を目的としたプロジェクト「フェンディ・フォー・ファウンテンズ(FENDI for FOUNTAINS)」の一環として、水を讃える写真集『ザ・グローリー・オブ・ウォーター(The Glory of Water)』を昨年秋に発表している。
2014年01月09日「ラッドミュージシャン(LAD MUSICIAN)」の14SSコレクションのテーマは「Minimal Art Rock 70」。1970年に亡くなったアメリカの抽象画家、マーク・ロスコ(Mark Rothko)に捧げられた。デザイナーの黒田雄一は、ロスコのアートに関する哲学をデザインに投影している。マルーン、ブラック、オレンジ、ロイヤルブルーなどからなるカラーパレット。コットンリネンのニットには、モヘア素材を組み合わせてロスコの作品に見られるカラーブロックを表現。ボーダー風のジャカードニットも、色や素材、編み方を変化させて、ロスコが絵具を重ねて作り上げたグラデーションを服作りの技法で再現した。ジャケットやブルゾン、ロングシャツなどトップスは衿などの装飾を排除したミニマルなボックス型のシルエット。クロップド丈のワイドパンツやショートパンツはフロント端にタックを寄せ、細身のパンツには同色のエプロンを重ねてスクエアなシルエットに仕上げている。カモフラージュ柄は手書きで細かく描かれている。鳥の羽で表現した総柄のグラフィックは、ロスコと同時代に活躍した抽象画家のフランツ・クライン(Franz Kline)の絵画がモチーフとなっている。会場はスモークと照明を用いてロスコの絵画のような曖昧な矩形を浮かび上がらせ、アルヴォ・ペルト(Arvo Part )のピアノの旋律からショーがスタート。中盤からはピーター・ケンバー(Peter Kember)のプロジェクト、エクスペリメンタル・オーディオ・リサーチ(Experimental Audio Research)のノイジーな楽曲へと変化し、ロスコの抽象表現主義を音の演出でもなぞってみせた。
2013年11月12日10月15日、「シセ(Sise)」が14SSコレクションを発表した。テーマは「STORY OF A MAN(ある男の物語)」。前シーズンのインスピレーション源でもあった、デザイナー松井征心の”ヒーロー”の1人、レオナルド・ディカプリオからイメージを膨らませ、彼が映画「華麗なるギャッツビー」で演じた1人の男性の一生をコレクションに落とし込んだ。フロントにケーブル模様のラインが一本走るニットや、白いシャツ、チェスターコート、腰にシャツを巻いているように見えるデザインのパンツ、プリーツスカートなど、中性的な内面を持つ、ナイーブな少年のようなスタイルからスタート。リアルなボタニカル柄は、ギャツビーが最愛の人と再会するシーンからインスパイアされている。斜め掛けした大きなトラベルバッグは「ポーター(PORTER)」とのコラボレーションアイテム。途中から、ゴールドの幾何学模様の刺繍や、ストライプのサテンのスーツなど華やかでフォーマルなモチーフ加わり、成長した大人の男性のスタイルを提案した。最後は、丸いシールで夜景を描く現代アーティストの大村雪乃の作品を表現したジャカード生地で仕立てたシリーズ。六本木や東京タワーの夜景が描かれている。「自分ももう32歳。今回はこれまでずっと追及してきた”少年性”から距離を置き、未来の男性像を表現してみたかった。ブランドとしても一歩前へ出たかったし、今自分が着たいものを作っている」と松井。
2013年10月16日「オランピア・ル・タン(Olympia Le Tan)」がパリファッションウィークで発表した14SSコレクション。テーマは、水兵達の恋愛を描いた1952年公開のコメディ映画「A girl in every port」。会場は、夜の水族館が選ばれた。モデルは50年代ピンナップガールのようなヘアメイクに水兵帽をかぶり、水兵イラストのプリントドレスやうろこ柄のスカート、セーラーパンツに、船長のユニフォーム風のワンピースなど、キュートなマリンスタイルが披露された。たっぷりフレアの入ったミニスカートや、ウエストをベルトマークしてドレスのように着こなしたケープ付きトレンチコートやシャツドレス、ホットパンツのジャンプスーツやセットアップなど、シルエットはクラシックでセクシー。バッグにもマリンな刺繍が施され、魚の形のクラッチバッグも登場した。また、モデルの水原希子がこのショーでパリコレデビュー。セーラーカラーとリボンがポイントのラバーのスーツ姿で笑顔を振りまき、ランウエイに花を添えた。
2013年10月09日