児童学部を卒業し、幼稚園教諭免許と保育士資格を取得。その後3年間保育園で働き、転職しライターへ。現在は妊活にはげみながらフリーランスとして活動。
今年も残りあとわずか。来年度から幼稚園の入園準備をしているママも多いのではないでしょうか。 そんなお母さんたちから「入園時にオムツが外れていることが必須と説明会で言われたんですがどうしたらいいですか?」という焦りの声をよく耳にします。そんなお母さんのために今回は3歳からはじめるトイレトレーニングの3つのポイントをご紹介します。 ■1.生活のリズムを正す 排泄は生活のリズムに大きく左右されます。食事の時間や遊びの時間、そして就寝時間など、生活のリズムをしっかりと正してあげることで排泄のリズムを正すことができます。 生活のリズムのなおしかたは簡単。「寝ない、食べない! 子どもの生活習慣はどうやって直したら良いの?」でお伝えした通り、今の生活を時計に書いてみましょう。そうすることで、何がズレていて、どうなおせばいいのか一目瞭然です。 ■2.家にあるオムツを捨てる 「オムツがあるからオムツが外れない」といっても過言ではありません。潔く全て処分するか、必要なひとにプレゼントしましょう。 ただ、捨てる前に「もうすぐ幼稚園にいくからオムツとはバイバイしようね」「これからはおしっこがしたくなったらママやパパに教えてね」と声をかけ、オムツとバイバイしてください。 ■3.排尿のリズムを知る トイレトレーニングで一番やってはいけないことは、おもらしをしてからトイレに連れて行くことです。よくお漏らしをした後にトイレに連れていき「まだでるでしょ」と長い間座らせているお母さんを目にしますが、それは逆効果です。 おもらしは、もう完全におしっこが出ている状態なのでおしっこが終わったのにトイレにいく、出せと言われるのは子どもにとっては苦痛なこと。そういったことを防ぐためにパパ・ママが「排泄のリズム」を知ることから始めましょう。 ■4排泄表を作ろう 排泄表はおしっこをした時間、場所を記録していく表です。実際に保育園の現場で使っているところも多いと思います。 ○…おむつのなかでおしっこが出た(出ていた) ◎…オマルでおしっこがでた △…うんちが出た(出てた) □…オマルでうんちが出た このように、エクセルなどを使って表をつくるのも良し、裏紙に箇条書きにするのも良し。表の形式に決まりはありませんが、排泄後は必ず記録してください。 この記録を続けることで、排泄のタイミングが手に取るようにわかります。タイミングが分かったら、あとはそのタイミングにトイレに連れていき、排泄ができたらしっかりと褒めて、認めてあげること。これを続けることで、確実に子どもはオムツを外すことができるよううになります。 最後に、幼稚園に入る前の子どもはもう自分の気持ちをしっかりとお母さんやお父さんに伝えられるはず。排泄は人生で最初の自立です。「もう赤ちゃんじゃないんだ」という気持ちをしっかりとご両親が持ってくださいね。
2017年12月19日「うんこ!」「ちんこ!」「おなら」「おしりブリブリ~!」2歳ごろになると子どもたちはどこから仕入れたのか、普段使ってほしくない言葉を言うようになります。 「保育園で覚えてきたんだろうな…」と思う方がほとんどだと思いますが、保育士は「家か出先で覚えてきたんだろうな」と思っていることも…。 しかし、そういった言葉を連呼したとき「やめなさい!」や「汚い言葉は使わないで」と叱るのは無意味です。叱れば叱るほど「困らせるにはこれが1番いいんだな…しめしめ」と心の中で彼らは笑っているはずです。 言葉の意味を改めて考えさせよう しかし、黙ってみているわけにはいきませんよね。公共の場やおじいちゃんやおばあちゃんの前でこんな言葉を連呼されたらひとたまりもありません。 以前、担任だったクラスの男の子3人が、私を祭りの社に見立てて「ちんちん!」「ちんこ!」と言いながら盆踊りのようにぐるぐる回っていました。 「静かにしてほしい…」と心から思ったので「ちんちんとちんこの違いを教えて」と聞いてみました。すると3人はピタッと止まって「えーっと…」と考え始めたのです。 「ちんちんってなんだ?」 「ちんこって言うとお姉ちゃんは絶対怒るんだよ…」 「ぼくのお父さんはちんこって言うな…」 「え、僕のお父さんはちんちんだよ…」 「なんで同じ呼び方じゃないんだよ!」 この会議は30分~40分ほど続きました。 言葉は考えることで使い方がわかる 会議の結果は「ちんちんは英語でちんこは日本語」。2歳児の思考回路に驚きました。彼らはいくつもの意見を出し合い、精査しながらこの回答を導き出したのです。子どもならではの発想と行動がユニークですよね。 その後、子どもたちが汚い言葉を繰り返し言う回数が格段に減りました。子どもは毎日色々なことを頭に入れています。だからこそ、意味が無く、他人が反応する言葉を連呼することが楽しいのです。 今回は大人にとっては公共の場で連呼して欲しくないワードですが、このように言葉には意味と役割があることを発見することで、「大人が反応するからおもしろい、困らせたい」という理由だけで言っていた言葉が、子どもたちの中で意味のある言葉に変わったのです。 その発見を自らすることで、言葉には使うために必要なタイミングがあることを知ります。例えば、目の前にメガネがあるから「メガネ」という単語を使いますよね。突然「めがね!」と言っても何も起きないし意味はありません。 自ら導き出すことが何よりも大切 もちろん、私が子どもたちに聞いた質問の正解なんてありません。 だからこそ、子どもたちが一生懸命考えて導きだしたことを、大人も「そういことだったのか! 知らなかった」と笑顔で真正面から受け止めてあげることが大切です。もしも、間違ったまま覚えてしまうと困ってしまう答えであれば、その時に大人がちゃんと導いてあげればいいのです。 「やめなさい!」と叱るのは簡単ですが、その言葉はどういう意味なのか、似た言葉にどんな違いがあるのか、なぜ今発言したのか、子どもに考えさせることもひとつのコミュニケーションであり、大人が考えるきっかけを与えるチャンスでもあります。
2017年08月18日おもちゃ売り場に行くと女の子向けのおもちゃと男の子向けのおもちゃがはっきり分かれています。メルちゃんは戦隊ヒーローグッズと一緒には並んでいないし、プリンセスはトミカと一緒に並んではいません。 そこで、なんのために子どもがおもちゃで遊ぶのか、根本的なところから考えてみましょう。 ■おもちゃは出力するためのツール 通常、女の子のおもちゃと男の子のおもちゃをはっきりと区切る保育園や幼稚園は少ないと思います。それは子どもの好奇心が何よりも大切だからです。 子どもたちは、毎日たくさんの情報を吸収しているので、子どもは遊びを通して頭のなかを整理するのです。 そのため、おままごとをしているとき、男の子でもお母さん役をするし、女の子でもお父さん役をします。 昨日あったできごとや自分がなりたい自分に、おもちゃや遊びを通してなりきります。そうしたことで積み重なった頭の中のことを発散し、整理するのです。 一言で説明するとおもちゃは子どもにとって「出力ツール」なのです。 秩序が芽生えた時期に大活躍するおもちゃ 3歳ごろになると「秩序」が芽生えます。例えば道路は端っこを歩かなければいけない、ご飯を食べながらスマホやテレビを見てはいけない、靴は脱いだら揃えなければいけないなど、保育園やご両親から得たルールを人に求める時期です。 それはもう赤ちゃんではない証拠です。彼らは「僕だってちゃんと見てるんだぞ」と正義の塊になります。 以前、担任をしていたクラスに秩序の塊のような男の子がいました。誰かが順番を守らなかったり、食事中におしゃべりしたり、脱いだ靴をすぐにしまわなかったりすると一目散に飛んできて注意するんです。 気づけば同級生に「○○くん、うるさい」「こないで!」なんて言われるようになり、少し可愛そうでした。 そんなとき個人面談でお母さんから「電車のなかやスーパーなどで見知らぬ人を注意するようになって困ってる」と相談を受けました。 これは彼が今まで教わった秩序のアウトプットが足りていないと解釈した私は、メルちゃんを買うことを勧めました。 すると、彼はメルちゃんという自分でお世話しなければいけない人形=今まで教わったことをアウトプットする対象を得ました。 そして、数日後から彼は保育園で友だちに注意することをやめ、公共の場で見知らぬ人に注意することもやめました。 こういった例があるように、おもちゃは男女関係なく子どもたちに寄り添います。 子どもが、なにかしらの理由を元におもちゃを求めることはよくあることです。頭ごなしにダメ、というよりも子どもの遊んでいる様子を観察してから考えてみてください。
2017年08月16日せっかく作ったご飯を子どもが素直に食べてくれない、いくら話しをしても言うことを聞いてくれない、夜黙って眠ってくれないなど、仕事と育児の両立に爆発寸前のワーママたち。そんなみなさんに、リラックスして育児を楽しんでもらうために今日は3つのステップをご紹介します。 1.頑張りすぎていることに気付こう 以前、「家に帰るとスイッチが切れたように動けなくなっちゃうんです。子どもが好き勝手やってももうどうでもよくなってしまうんですよね」 と話すお母さんがいました。 自分のことを責めるようにお話するので「頑張っていらっしゃる証拠ですね。全てを放棄する勇気を持つことも大事ですよ」とお話しました。 働くお母さんは完璧主義の方が多いので、自分の限界を超えていても一生懸命頑張ってしまいます。 自分の限界を知ることは難しいことですが「あ、今日はしんどいな」と思ったときには全てを手放して気持ちをオフにすることが大切です。 2.ヘルプサインを出せるようになろう 自分の頑張りを気づけるようになったら、ご主人やご両親、保育士、周りの人に「助けて」とヘルプサインを出しましょう。 「ちょっと今しんどくて限界。助けて!」と言うのって勇気がいることですよね。でも、あなたの頑張りをどこかで見ている人が必ずいます。私たち保育士だってその1人です。そして、お子さんだっていつもそばに寄り添って、ママの頑張りを一番近くで見ています。 だからこそ「ちょっとママ、今日は疲れちゃった…」と話せば必ず力になってくれるはずです。 3.子どもを一人の人間としてみてみよう ママが頑張りすぎる理由の1つに「子どもをしっかり育てなければ」という責任感があります。もちろん、大切な気持ちですが、一度その責任感から離れてみませんか? 10ヶ月間自分のお腹で育ったかわいいわが子。しかし、お腹の外に出たら自分とは違う一人の人間です。 「お風呂にはいりたくない!」、「ご飯を食べたくない!」、全部彼らが自分で決めたことです。お母さんから独立した一人の人間、他人だと考えると彼らの行動をスムーズに尊重できると思います。 保護者としての責任を全うしつつ、一人の人間として子どもと対峙することは育児を楽しむ秘訣でもあります。知らずしらずのうちに大きくなっている子どもたち。言うことを聞いてくれないと思うと辛くはありますが、自分の意見を主張できるようになったと思えば、受け止め方も変わってきます。
2017年08月15日保育園や幼稚園のお迎えのときに「今日とっても頑張っていましたよ」なんて先生に言われることはありませんか? しかし、親からするとどんな風に頑張っていたのか、具体的に理解するのって難しいですよね。 保育園や幼稚園にいるあいだ、子どもたちがどんな風に過ごしているのか親は知りたくても知るのは難しもの。こっそり1日眺めているわけにも、監視カメラでずっと見ていることもできません。 ■「ママには秘密がいい」そういった子どもの真意 以前こんなことがありました。途中入園で入ってきた5歳の女の子が、初めて登園した日のことでした。言葉も達者でお友だちと協力して遊ぶことも、お友だちの様子を見ながら動くこともできます。 夕方、ちらほらお迎えにくるお母さんたちが見えはじめるとそわそわし始めました。「おトイレに行きたいの?」と声をかけると「おりがみがしたい」と言うので一緒に折り紙をすることに。 「犬を折りたいからお手伝いして」と言うのでしっかりと折り目をつけるところや、端と端をくっつけるところを手伝いました。しかし、その間「あのさー今日何食べるの?」「あそこの時計の色変だね」「なんか靴下が変な色だね」などの発言が増え、集中力が散漫になっているようでした。 折り紙を4種類折り終えて、満足したので「できたものをリュックにいれようか」と一緒にロッカーへ行きました。ロッカーからリュックを取り出してチャックを開けると、中のものが勢い置く飛び出してきました。 「あーもう一回しまわなくちゃ」と言いながら中からでてきたお弁当箱や手帳をしまう女の子。無造作に入れていくのでチャックは締まりません。「あーしまらないよ…どうしよう…できるできる」と独り言をいいながらチャックと戦っています。 私は基本的に子どもが自ら助けを求められないと動かないようにしているので、じっと見守っていました。すると「先生、私困っています」と助けを求めてくれたので「わかったお手伝いするね。困っていることを教えてくれてありがとう」と話しリュックの中身を整理してチェックを締められるようにしました。 「これで大丈夫だから、最後の仕上げにチャックを締めてね」と言うと、チャックを握ると「先生の靴下変だね」とまた関係ないことを言いだしました。 何度も言われるほど変な靴下を履いているわけではないので「変じゃないよ、ユニクロだよ」と返すと「はーユニクロか…変だよ…変なの!! うわぁああん! ママに会いたいぃいいいいいい!!!」と泣き出しました。 そのとき、折り紙を折っている途中に、関係の無いことを話し続けていたのはお母さんに会いたい気持ちを抑えていたからだと気が付きました。 私は彼女を膝にのせて「そうだよね、ママに会いたいよね。気づいてあげられなくてごめんね。でも、ちゃんと教えてくれてありがとう」と声をかけました。 「ママに会いたいの我慢してたんだけど、もう無理だああああ」と声をあげて泣く女の子「そっか、そっか〜我慢してたんだね。大丈夫だよ、ちゃんと教えてくれて嬉しいよ」。 たくさん泣いて落ち着いたころ、小さな声で「ママに会いたくて泣いたの、秘密がいい」と神妙な顔をして言いました。「わかった、じゃあこれは私と2人だけの秘密ね」と話したのです。 ■頑張っている子どもたちにちょっとした心遣いを この女の子は新入園児ですが、在園児でもお母さんに会いたくなって涙することがあります。 他にも、お友だちとおもちゃの貸し借りの交渉をしたり、嫌いなものを食べたり、お迎えの時間だけでは説明しきれないほど毎日子どもたちは頑張っています。 彼女が「秘密ね」と私にお願いしてきたのには理由がありました。 朝の母子分離時に「泣かないで楽しんでね」とお母さんに言われていたのです。 そのため、 彼女は「泣かないで楽しいことを探そう」と一生懸命でした。 おりがみ、時計の色、私の靴下、全ては泣くことを防ぐ方法でした。 大人が毎日会社に行って、一生懸命頑張っているように子どもも彼らの世界で必死に生きています。 お迎えに行ってふんぞり返る姿にイライラすることもあるかもしれません。でも、そんなときはちょっとでも「きっと何か頑張ったんだな」と優しくしてあげてください。 できないことを強いられるのは大人だってつらいもの。それは子どもと一緒です。 家まで歩きたくない、歩けないと言っているときに歩かせるのではなく「今日何を頑張ったのか教えて」と抱っこしてあげることは、子どもに対する心遣いです。 パパやママたちが甘やかしと心遣いを使い分けることで、子どもと良い関係性を築けるといいですね。
2017年07月22日自己肯定感は「自分は大切な存在だ」「自分はかけがいのない存在」と思える気持ちや、自分の存在意義を肯定できる気持ちを指します。 幼児期は自己肯定感の基盤を形成するために、とても重要な時期です。母子や父子間はもちろんお友だちとのコミュニケーションを通して少しずつ培っていきます。 自己肯定感は自分を信じることにもつながります。人からどう見られているか、どう評価を受けるのか、そういったことを一番に考えるよりも、自分のことを自分で受け止め、次のステップに進める子どもに育ってほしいものです。 ■1.「やらない」という選択を褒める 子どもはとても素直です。常に「褒められたい」という気持ちで動いています。そのため、「これをしたらお母さんは喜ぶのではないか」とさまざまな場所にアンテナを張り巡らせています。 でも、「今は自分でぱぱっと家事を終わらせたい」や「お手伝いじゃなくて自分のことをしっかりやってほしい」という大人の本音もありますよね。しかし、意外と忘れてしまいがちですが、 やったことだけを褒めるのではなくて、やらなかったことも褒めるようにしましょう。 「今日は急いで終わらせたかったからお手伝いしないでくれて助かったよ」 そう感謝の気持ちを伝えることで、子どもは人が喜ぶことにはさまざまなパターンがあることを学びます。 ■2.どんな選択をしても必ず一度は受け入れよう 何かを選択して行動に移すのには勇気が必要です。そのため、子どもが自分で決めた選択はどんなものでさえ一度は必ず受け入れましょう。 そして、その選択をした理由をしっかり聞くことが大切です。これだけでも「自分のことを受け入れてもらっている」と感じます。 頭ごなしに「そうではなくてこうすべき」と言うのではなくて、現状の問題はわかりやすく伝えアドバイスをすることが大切です。アドバイスを踏まえた上での決断は、必ず受け入れてあげましょう。 受け入れられない場合は、子どもが納得できるまでわかりやすく説明してあげましょう。 ■3.失敗をしたら強く抱きしめてあげよう たとえ失敗が目に見えていたとしても、子どもが自分で決めたことは最後まで見守ることが大切です。 もし失敗してしまったら抱きしめて「よく挑戦したね」と声を掛けてあげましょう。誰かが見守ってくれる安心感を感じれば、また前を向いて再スタートすることができます。成功したら一緒に喜んであげる。とても簡単ですが、とても重要なことです。
2017年07月20日「月齢は上がっているのに、お昼寝の時間が変わっていないし、そう言えば、最近なかなか子どもが夜寝てくれない…」「夕食も全部食べてくれない時が増えてきたけど、どうしたらいいの?」という疑問をお持ちのママたちへ、今回は簡単な生活リズムの見直し方をお伝えします。 ■1.生活のリズムを円グラフに書いてみよう まずは、時計の図を描いてみましょう。そこに起きる時間、幼稚園にいく時間、お昼寝の時間、など生活のリズムを記入していきます。すると、このような感じで、時間ごとに、子どもがどんな生活をしているのかが見えてきます。 上記は、幼稚園から帰宅後の生活リズムを例として記入してみました。 幼稚園から帰ってきて、おやつを食べる。それからお昼寝をして、夕食を済ませて21時過ぎに就寝…ちょっと遅いですね。 ■2.就寝時間を基準にリズムを見直そう 時間ごとの区分が見えてきたら、こんな風に生活のリズムを変えてみるのはいかがでしょうか。ポイントは就寝時間を中心に考えることです。 幼稚園卒園までは19時〜20時までにお布団に入り20時30分には寝ている状態がベストです。 もしこれ以上遅くなっているのなら、それはお子さんの体力がついてきた証拠。お昼寝しなくても大丈夫だというサインです。 それでは、睡眠時間から逆算してみましょう。すると…「あれ、もしかしてもうお昼寝カットしてもいいかも」、「夜ご飯の時間を早めにしよう」、「おやつ食べたら先にお風呂入れちゃうのもアリかも」なんて生活のリズムを整えるアイディアが浮かんできますね。 ■3.壁に貼って子どもと一緒に確認しよう 完成した図はお子さんと一緒に確認しましょう。改定前後を一つずつチェックして「お昼寝をなくして夜いっぱい寝よう!」と声をかけてあげてください。 年中さん、年長さんであれば時計の読み方を覚えるきっかけにもなります。 ■おまけの「おやつ編」 ママたちと話をすると、夜ご飯をなかなか食べてくれないことに悩んでいるケースが多いようです。そんなときまず夕食の時間帯と食べる量を確認してみましょう。先程、例としてお見せした図をもう一度みてください。 15時おやつを食べて20時に夜ご飯を食べています。これではちょっと夕食の時間が遅いですね。そこで、15時におやつを食べて、18時に夕食を食べるように変更してみました。 おやつと夕食を天秤にかけた際、優先すべきは夕食の時間。夕食までの時間が長ければ、お腹にたまるものを、短ければゼリーなどお腹にたまりにくいものがよいでしょう。 おやつ>夕食はNG。おやつは主食ではなく補助食です。そのため、夕食を食べる量が少なければおやつを減らしたり無くすことも大切です。 このように、ちょっとした工夫で子どもの生活習慣は整います。お子さんが小さなうちは何かと手がかかるので、意図的に早寝早起きをさせたり、食事の量を調整したりと大変ですが、お子さんが大きくなった時に、自ら早寝早起きをし、食事もしっかりと食べてくれる子になってもらうためにも、幼少期の生活習慣は大切です。ぜひできることから実践してみてください。
2017年07月19日「一人目の育児も落ち着き、そろそろ二人目がほしい」と考えていた矢先、「気づけば2人目ができた」。そんなときに頭をよぎるのは第一子の存在ではないでしょうか。 お母さんたちから「二人目ができたんですけど、やっぱり『赤ちゃんかえり』ってひどくなるんですか」とか「子どもにどう話せばいいのかわからない」といった質問がきます。 そんなとき、必要なことは3つだけです。子どもにどう接したらいいのか、また親はどんな心構えでいればいいのかをご紹介します。 1.新しい命の誕生を一緒に迎えられるようにする 何よりも大切なことは「新しい命の誕生にわくわくする」ことです。 大人もきっとわくわくしているはず、「どんな子が生まれてるんだろう」「男の子かな、女の子かな」。そういった気持を子どもと共有したらきっとすてきなお兄ちゃんやお姉ちゃんになってくれるはずです。 そして、妹や弟の誕生を通して自分がどれだけ愛されて生まれてきたのかを感じる大切な時期でもあります。 そのため、「 うさこちゃんとあかちゃん 」や「 おへそのあな 」など、子どもの誕生を解説する絵本を読みながら「○○ちゃんもママのおなかでこうやって赤ちゃんになったんだね」なんて言葉をかけてあげると良いでしょう。 2.お兄ちゃん、お姉ちゃんになることを強制しない 子どもは、妹や弟の存在を通してお兄ちゃんやお姉ちゃんになっていきます。そのため、生まれる前から「もうすぐお兄ちゃんになるんでしょ!」なんて言葉がけを繰り返すのはタブー。 子どもからしたら「いやいや、お兄ちゃんになりたいなんて言ってないよ…」という気持ちになります。 たとえ、すでに弟や妹がいるお友達に影響され「ぼく、お兄ちゃんになりたい!」と言っていた子どもであってもタブーです。 なぜなら、お兄ちゃんやお姉ちゃんになることよりも、一人っ子の時間を大切にしてほしいからです。これからきっと長男長女という理由で我慢することが増えてきます。 抱っこしてもらいたいときにしてもらえなかったり、お話を聞いてほしいときに聞いてもらえなかったり。そういった生活が始まる前に、たくさんお母さんやお父さんに甘えてもらいたいなと私は思います。 3.「赤ちゃん返り」は恐れるものじゃない 「赤ちゃん返り」とは一般的に成長した子どもが赤ちゃんのように甘えたり泣いたりすることを指します。 子どもが「お母さんやお父さんが自分の存在を忘れてしまうのではないか」「自分に注目してもらえないのではないか」といった不安を抱えることで現れるものです。 「これはわがままなのかもしれない」と厳しくするのは極力やめて、できるだけ受け入れてあげましょう。 赤ちゃん返りとわがままの線引きが難しいという声をよく聞きますが、赤ちゃん返りは気持ちが満たされれば終わります。 普段甘えないようなことで甘えてくるなど、実はわかりやすいものでもあるのです。 しっかり受け止めて「大丈夫だよ、ママはいつだって○○ちゃんのことぎゅーって抱きしめてあげるからね」と温かい言葉をかけてあげるよいでしょう。
2017年05月09日「仕事から帰ってくると、正直、疲れていて子どもと関わるのが大変」、「ご飯を作るだけで精いっぱい…」なんて気持ちになるときありませんか。そんなときは疲れていることをお子さんに伝えてみましょう。 「今日はママ疲れてるみたい…だからお手伝いしてくれると嬉しいな」そう語りかけることできっと「ママを助けなくっちゃ!」と熱い気持ちになってくれるはずです。ただ、子どもに何かをまかせるってとっても大変なことなんですよね。説明するのにも時間がかかるし、取り掛かっているあいだはちゃんとできているか心配になっちゃうもの。 そんなときに便利なのが遠足などで外にもっていくレジャーシートです。 レジャーシートを作業場にしてあげよう 子どもにお手伝いを任せようと思ったとき、「ちょこちょこ動き回られたら困る」「何やらせればいいのかわからない…」と思うかもしれません。これは、無意識に、子どもの行動範囲=家の広さと考えてしまうからなのです。 誰だって子どもが家中を遊び回るとなると、想像するだけでげんなりしますよね。そんなときは、レジャーシートをリビングに広げ、レジャーシートの上でお手伝いをしようねと一言添えるだけでいいのです。それだけで行子どもの動範囲は狭まり、お手伝いができるようになります。 シートの大きさ=頼めるお仕事はどんなこと? お手伝いの内容は、シートの中でできる範囲のことにしましょう。例えば洗濯物をたたむ、乾いた食器を同じ種類にまとめるなど、子どもでもできる範囲のことでいいのです。 こうすることで、子どもの注意力が散漫になることを防ぎ、見守るのも楽になります。 終わりまでの時間を計っておこう また、子どもに何かをお願いした際に、お手伝いが上手く進まず、時間だけがどんどん過ぎて困ったことはありませんか? そんなときには焦らせるような声かけはせず、そっと見守ることが大切です。最後までやり遂げさせてあげることが何よりも子どもの成長に繋がります。 頼んだことを終了するまでの時間を測っておくと、次に何か頼み事をするときにお願いする側も時間が見えるので、ママがイライラすることもなくなります。 子どもは大人がしていることを真似したい一心です。子どもだからできない、と考えるのではなく、子どもにお願いすることで、ママは安心して過ごすことができ、子どもはママの真似が出来たとを心から喜んでいます。レジャーシートを使うことで、きっと親子で有意義な時間が過ごせるはずです。
2017年04月22日新年度になると「またいやいや期が来たんです!」とか「最近、おもらしするようになって…」など、お母さんから相談を受けることがあります。その正体は「新年度へのプレッシャー」かもしれません。 そんな時、パパとママの声がけの方法次第で子どもはよりプレッシャーを感じてしまう場合も。そこで、そんな時どうしたらいいのか、対処法をお伝えします。 イヤイヤ気はリラックスしている証拠でもある この時期になると保育士たちは次年度のクラス担任との引き継ぎを行い、1年間の計画を立てます。担任にとっても3月は1年間の集大成で、完璧な状態で新担任に引き渡したいと考えてしまいます。 そのため「もうすぐ○○組のお兄さん、お姉さんになるんでしょう」といった言葉がけをついしてしまうのです。 そんな言葉を受け、子どもたちは「お兄ちゃん、お姉ちゃんになるために」と保育園にいるあいだ頑張っています。 保育園にいるあいだ緊張状態が続くため、お母さんの顔をみると緊張の糸がほぐれワガママやイヤイヤな態度を取ってしまうのです。 緊張が続くと「おもらし」や「どもり」の原因に お母さんが会社で頑張っているように子どもたちも保育園でプレッシャーと戦っています。 帰宅後、「お兄さん、お姉さんになるんでしょう」とつい言ってしまうことで、家でも保育園と同じように緊張するようになります。 緊張している状態が長く続くのは、子どもにとって極度のストレスにつながります。その結果「おもらし」や「どもり」といった症状が出るようになります。 そういった症状を防ぐために、イヤイヤやわがままな態度が出たときは「そっか、保育園で今日も頑張ったんだね~」と優しく声をかけ抱きしめてあげましょう。 もし「おもらし」や「どもり」が始まっていたら もし既に「おもらし」や「どもり」が始まっていたら、否定や注意をするのは一旦やめることをおすすめします。この2つは注意を受けて「なおそう」と思うことで酷くなることが多いので、離れているあいだ頑張っていることを認めてあげることが大切です。 オムツが取れていてもオムツをはかせよう 睡眠中は日中の緊張感から開放されるためおもらしをすることがあります。そういったおもらしの相談を受けたときは、体を暖かくしてあげることとオムツをはかせることをすすめています。 オムツをはかせるとなると「せっかくトイレトレーニングを頑張ったのに」という反応をするお母さんがいますが、何よりも大切なのは子どもの精神面です。 大人は長年おもらしをしていないので、おもらしをしたときの気持ちを忘れてしまっていますが、トイレを失敗してしまった罪悪感と怒られる恐怖、そして睡眠不足など良いことは1つもありません。 そのため一時的にオムツをすることは安心感を子どもに与えることができます。ただし、その際に忘れてはいけないポイントがあります。 大切なのは子ども自信に判断させること 単にオムツをはかせればよいということではなく、子どもに「オムツをはく」という決断をさせることが大切です。そのためには責めるような言葉がけではなく気持ちよく決断できるような言葉がけが必要になります。 例えばこんな言葉がけをしてみてはいかがでしょうか。 「最近おもらししちゃうことがあるね。夜すっきり眠れないと元気に保育園でお友達と遊べないから、久しぶりにオムツはいてみる? ずっとじゃなくておもらしが無くなるまでちょっとはいてみない?」 こういった言葉がけで子どもが「はく!」と返事をしたらオムツをはかせて寝かせましょう。 「はかない!」といったら子どもの気持ちを尊重してあげることが大切です 。 オムツは単なる応急処置 そして、起床時オムツにおしっこが出ていなかったときは、ちょっとだけ褒めてあげてください。目一杯褒めてしまうと、子どもの頭のなかで オムツにおしっこがでていなかった→褒めてもらえる→今日もオムツをして寝よう! という思考になってしまうからです。 おもらしが減ってきたら「そろそろオムツやめても大丈夫そうだね!」と子どもに聞いてみてください。もしオムツを続けたいという反応が返ってきたらカレンダーをみて「さよなら」する日にちを決めましょう。 どもりは気持ちの焦り。大人はどう対応すればいい? 言葉がどもってしまうのは、焦っている証拠です。家族に対して何かを訴えようと一生懸命になることでどもってしまいます。 どもりが出たときは否定をするのではなく「ママがちゃんとお話聞いてあげるからゆっくりお話してごらん」と時間をとってお話を聞いてあげるようにしてください。 「おもらし」や「どもり」が出たら必ず先生に伝えよう ストレスがたまったときに出る症状は「おもらし」や「どもり」だけでなく「あくび」や「チック症」などさまざまです。普段と違う様子が伺えるときは、必ず先生に相談しましょう。 中でも「チック症」や「どもり」は、お友達から からかわれてしまう原因にもなる ので、保育中の子どもの精神面を守ってあげるためにも報告するのが大切です。 報告することによってきっと担任の先生からお子さんに合った対応方法を話し合えるきっかけになると思います。
2017年04月17日近年、習い事に通い始める年齢の低年齢化が目立ってきています。本来3歳か4歳で入園するはずの幼稚園が2歳児教室を開講したり、何事も早い段階からいろいろなことを経験させようと思うお母さんたちが多いようです。 将来を考え自分のできなかったことをやらせたい お母さんたちから「子どもにピアノをやらせたいんですよね」とか「英語は何歳からやらせたほうがいいのでしょうか」など、習い事に関する相談を受けます。 では一体なぜ、習い事をさせたくなるのでしょうか。 その理由は、自分がやりたかったことを子どもにやらせているから。 なぜ習い事をさせたいのか聞いてみると、ほとんどのお母さんが「私がピアノを途中で辞めてしまって…」、「大人になって語学で苦労してるので」など、自分が失敗したことやできないことを基準に習い事を決めているように感じます。 習い事は子どもの居場所につながる 英語が話せるようになったり、ピアノが弾けるようになることは大切なことです。しかし、習いごとはそれよりも大切なことを得られる場所なのです。まずは、子どもが安心して過ごせる居場所を増やす、ということを頭の片隅に置いて考えましょう。 毎週子どもが過ごす時間を親が決めるわけですから、気軽に手をだすのではなく、まずはじっくり考えて子どもの居場所を探してあげてください。 もし、子どもが練習をしなくてイライラしてしまうときは、子どものころの自分を思い返してください。親の「きっと身になるから」という気持ちを背負ってピアノ教室や英会話教室に通ったこと。きっと子どもたちも同じような状況に立っているはずです。 自分の経験を反面教師にして、子どもが楽しく取り組める環境を作ってあげるのが1番。子どもに習いごとをさせたいと思ったら、あれもこれも習わせたいという気持ちは一旦しまって、子どもにとって良い環境づくりをしてあげるという思いで探してみてください。
2017年04月04日