コミックエッセイ:こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~
受精卵移植直前、このままでいい…流されるままに【こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ 第26話】
「子どもが欲しいという確信のないまま、妊娠してもよいのだろうか」そんなことを思うこてつさんですが、それは戸惑いの表れなのかもしれません。不妊治療を2005~8年に受けた中村こてつさんの体験談。
移植直前、このままでいい…流されるままに
移植直前の生理が始まりました。
いよいよ移植に向けて始動です。
生理3日目から、卵胞ホルモン剤(プレマリン)を服用します。
自然周期に合わせたホルモン補助の役割をするとのこと。
なので、段々と量が増えてきます。
初めの4日間は1錠、次の4日間は2錠、最終的には4錠となり、就寝前に服用します。
プレマリンには血液を固まりやすくする作用もあるので、抗血小板剤として、小児用バファリンも同時に服用しました。
そうして、受精卵が着床する子宮内膜の厚みを作っていきました。
ふかふかの暖かなベッドに潜りこむ赤ちゃんの絵が思い浮かびます。
受精卵の写真を目にして以来(
第25話参照)、ずっと考えていました。
本当に子どもが欲しいと思っていないまま、移植して妊娠してもよいものだろうか。それは子どもにも失礼だし、そんな気持ちのまま育児してもよいわけがない…と。
探していました。自分が子どもが欲しいと思える何かを。
投薬が始まって、気持ちに整理がつかないまま飲み始めている自分。
このままだと流されるままに移植することになりそうで不安でした。