2022年8月13日 14:15
自閉症息子のコントロールできない「奇声」と「独語」、どうしたら?ーー児童精神科医 三木先生に聞いてみた!
奇声で周囲の人を驚かせてしまうほぺろう。どうしたらいいですか?
わが家の息子ほぺろうは特別支援学校の一年生。最近になってようやく発語が出ましたが、今は拙い単語程度。コミュニケーションとして言葉を使うという認識はまだまだで、好き勝手に声を出しています。
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ぼさ子(以降ーー): ほぺろうは暇さえあればゴチョゴチョと宇宙語を呟いていたり、覚えたての単語だったり、会話ではない何かを常に発声しています。その声がとにかく大きくて…。外出先でも突然大声を出したりするので周囲の人をビックリさせてしまうことがあって困っています。
三木先生:そうですねぇ…。
通常だと、内言語って自分の頭の中で処理して発する言葉を取捨選択していくものなんですけど、自閉スペクトラム症のあるお子さんは内面と外面の境目があいまいなことが多くて頭の中の言葉がだだ漏れになってしまいがちなんですよね。呼びかけで収まるのであれば問題ないかなと思うんですけど、ほぺろう君は対応してくれそうですか?
ーー全然です。「シーッだよ」「黙ってようね」と言ってもほぺろうは理解していないように見えます。
奇声は抑えてほしい。でも本人が理解していない場合は?
ーー絵カードなどで視覚的に音量の訓練をするという話も聞いたことはあるのですが、絵カードでの説明を理解するのもほぺろうにはまだ難しそうで…。
三木先生:シーンが理解できないとボリュームの使い分けも分からないかなと思います。なので本人にコントロールしてもらうのが難しいとなると、「防音対策する」または「発声しても大丈夫な場所を選ぶ」ということを大人が外部的に働きかけるといいと思います。自宅ではどんな風に過ごしているんですか?
ーーもう自宅では喋りたいまま自由に喋らせています。
他人様に迷惑をかけなければ発声する分には構わないといった感じで。
三木先生:「この場所ではダメだよ」っていう理解もまだ難しいですかね?
ーー場所で使い分けることも ボリューム調整することもまだ難しいです。
三木先生:人前で口を塞ぐなどはやっぱり現実的には無理なので、周囲が気になるというのであれば、可能な限りで今は「場所を選ぶ」という方法がいいのかも知れませんね。
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理解が難しいほぺろう。今できることはありますか?
三木先生:ボリューム調整の訓練ができそうであれば、絵カードで視覚的に教えてみたり、そういった練習用のアプリがあるので活用してみるという方法もありますね。