「節分」の由来を絵本で学ぶ。「鬼」に親しみがわき、「豆まき」が待ち遠しくなる絵本4選
について)※宇多天皇……平安時代の天皇(在位887年~897年)。太字は引用にあたり施した
また、豆は子孫繁栄にご利益がある、豆に宿る穀物の力には鬼を退治するパワーがある、などとして信じられているとも言われるそう。
節分に行なう習慣としては、豆まきのほかにも、「豆を年齢の数だけ(あるいは1つ足して)食べる」「ヒイラギの枝に焼いたイワシの頭を刺したものを玄関などに飾る」「縁起のよい方角を向いて恵方巻にかぶりつく」といったものがありますよね。これらはどれも、旧年への感謝を表したり、新年を健康に無事に過ごせるよう祈ったりするための儀式です。このことを心に留め、子どもと一緒に、節分の習慣をより大事にしたいですね。
節分が楽しみになる、3冊の絵本をご紹介
節分の豆まきの起源を歴史的に遡ってきましたが、子どもにこれをそのまま説明しても分かりにくいでしょう。「節分では『泣き虫鬼』や『ヤダヤダ鬼』を追い払おうね」と言うのはよくある方法ですが、絵本を使ってみるのもいいですよ。
いくつかある“節分の由来にまつわる物語”のひとつが、冒頭でご紹介した『おにはそと!ふくはうち!』です。
さらに、次にご紹介するような絵本を読み聞かせて、節分の習わしに親しんだり、「鬼」というものについてお子さんと一緒に考えてみたりしてはいかがでしょうか。
『おにはそと』
せなけいこ 作・絵
豆まきで鬼たちは逃げだしますが、残された可愛いちび鬼は人間の子どもたちと仲良く遊びます。鬼の親分がちび鬼を連れ戻しに、よろいを着て来ますが、豆まきに降参。親分はちび鬼のお父さんでした。心が和む楽しい絵本。
【広報担当より】
オバケがお得意な、せなけいこさん。本作はめずらしく“おに”です!「おにさんこちら、てのなるほうへ」……オニのちびちゃんと人間の子どもたちの楽しそうなこと。幼稚園や保育園の読み聞かせにも、ぴったりです。
『ないた赤おに』
浜田廣介 作/いもとようこ 絵
人間と仲良くしたい赤おにのために、自ら悪役を買ってでる青おに。青おにのおかげでたくさんの友だちを得た赤おにでしたが、青おにがどうなったのか気になって訪ねてみると……。友情の美しさと孤独の哀しみを描いた童話の傑作。
最後の「アカオニクンニンゲンタチトハドコマデモナカヨクマジメニツキアッテタノシククラシテイッテクダサイ。ボクハシバラクキミニハオメニカカリマセン。」で始まる青おにの言葉!この青おにの言葉は、友だちのすばらしい愛と勇気がいっぱい、いっぱいです。「ドコマデモキミノトモダチアオオニ」と書いているところは、なんという深い深い愛の言葉でしょう。
何度読んでも感激がうすれることはありません。
(いもとようこさんより)
『オニたいじ』
森 絵都 作/竹内 通雅 絵
直木賞作家・森絵都さん&竹内通雅さんによるユーモア絵本。