「インクルーシブ教育」を推進するための指針を、教育リーダーズから学ぶ2022年に国連から日本へと推進が通達されたこともあり、昨今大きな注目を集めている「インクルーシブ教育」。インクルーシブ教育とは、文部科学省で下記のように定義されています。‘’「インクルーシブ教育システム」(inclusive education system、署名時仮訳:包容する教育制度)とは、人間の多様性の尊重等の強化、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的の下、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みであり、障害のある者が「general education system」(署名時仮訳:教育制度一般)から排除されないこと、自己の生活する地域において初等中等教育の機会が与えられること、個人に必要な「合理的配慮」が提供される等が必要とされている。障害のある子もそうでない子も、共に学ぶための仕組みづくり。しかし実際の市区町村、学校教育の現場では、対応のノウハウが欠如していたり、人員が足りなかったり、チームの目線が合わなかったりと、推進が難しい現状もあるという声も散見されています。そんな中でも、すでに全国でインクルーシブ教育を先駆けて推進している人たちがいます。彼らはインクルーシブ教育をどのように捉え、何を考え、推進を実現してきたのでしょうか?この連載では、そんな彼らを「教育リーダーズ」と位置付け、その言葉に耳を傾けることで推進のヒントとなる”指針のカケラ”を集めていきたいと思っています。第二回は、神奈川県鎌倉市教育委員会の教育長である、高橋洋平氏にお話を伺いました。Upload By 発達ナビ編集部プロフィール 高橋洋平 氏宮城県登米市出身。 中学校教員や市教育長を務めた父親と障害を持つ叔母の影響を受け、教育の道を志す。 東北大学教育学部を卒業し、文部科学省に入省。 学校教育のデジタル化や福島県庁での震災復興、米国の大学で教育研究、コンサルティング会社教育チームマネージャーなど、多角的に教育に携わる。2023年に鎌倉市立小中学校の教育行政を牽引する教育長に就任。Upload By 発達ナビ編集部正しいことを、子どもたちの「今」に合わせて実装するーー本日はよろしくお願いいたします。さまざまな視点・キャリアから教育に向き合ってきた高橋さんですが、まずは教育に対してのお考えの原点にあるものを教えていただけますでしょうか。原点には間違いなく福島で過ごした時間があります。私の在任当時、避難指示区域となった町村の子どもたちは、避難先に建てられたプレハブの仮設校舎などに通っていました。学校を訪ねるたびに、本当に可哀想だな、早く村に戻してあげたいなという一心で、県庁の学校再開支援チームをリードしていたんです。ーーそこで、今の教育に対する価値観にもつながる体験をされた。除染などにより放射線量が下がり避難指示が解除され、新しい学校の整備ができた時の、仮設校舎の閉校式での出来事でした。教育関係者と喜びを分かち合っていた私たちでしたが、ある小学校6年生の女の子から「仮設って言わないで。この学校は仮設なんかじゃない」って言われたんです。ーー仮設なんかじゃない。とても重い言葉です。もう、頭をガツンとやられるような、本当にショッキングな言葉でした。Upload By 発達ナビ編集部ーー子どもたちのためにと奔走するあまり、見えていないものがあったと。はい。その子が先生や友人と学びあった6年間は仮設なんかじゃなく、「本物」ですからね。人生に仮の時間なんてあってはならない。過去の震災に囚われ、未来の復興を見て、当時の私には子どもたちの今が見えていなかったんです。だから、「仮設」や「被災者」、「障害者」などもそうですが、一方的な決めつけではなく、目の前のその人と向き合って仕事をしたいと、強く思っています。ーーその経験が、今のインクルーシブ教育への想いにもつながっているんですね。能登地震でも学校を含め甚大な被害がありました。関係者の尽力で他校を間借りしたりして学校が再開されており、これからさまざまな面で復興が進んでいくことと思われます。何をもって本当の復興というかは本当に難しく、数字などで一律に「ここまでいったら復興!」と決められるものではなく、復興には一人ひとりの形があるのだと考えています。いずれにしても自分の力で立ち上がり、自らの幸せを掴んでいくことが、復興なのかなと考えています。それはまさにインクルーシブな学びにも通じて、それぞれの個性や特性を持ちながら、それぞれの学びや幸せを勝ち取っていくということのように思われます。東日本大震災でもコロナ禍でもさまざまな分断が生じましたが、そういった分断を乗り越えていけるような学びや対話の形を、これからも追い求めていきたいです。ーーインクルーシブ教育について文部科学省が示す方針については、どのように捉えられていますか?インクルーシブ教育を含め文部科学省が示す方向性は、基本的にはいつも正しいことを言っているなと感じます。でも、その正しいことを子どもたちや学校教育の現場において、真に正しいものにどのように落とし込んでいけるかが大事なことです。福島での経験を踏まえて、鎌倉で実践していきたいと、今はそう思っていますね。鎌倉は多彩な文化にも恵まれ、そして海や山という自然も近くにあり、学ぶ場としてとても豊かだと思っています。そして何より、多様な人がこの街を選んで、関わってくれている。まさに街としてもインクルーシブな環境の中で、鎌倉らしい教育の形をつくっていきたいです。Upload By 発達ナビ編集部その場所ならではのテーマやキーワードを見つけ、街の共感を得て推進するーーインクルーシブ教育の中でも、「鎌倉らしさ」について紐解いていければと思っています。鎌倉市が見据える未来について、教えてください。鎌倉では、世界に誇れる持続可能な町、そして共生社会を市民と共創するというビジョンを掲げています。 市民一人ひとりがお互いに尊重し合って、支え合って、自らが望む形で社会との関わりを持ち、生涯に渡って安心して自分らしく暮らしていくというものです。とてもインクルーシブな考え方を持ったビジョンだと思っています。ーー鎌倉市の教育が目指す方向と、重なる部分が大いにあると。はい。まずは自分自身を認め、そのうえで他者を尊重し、違いがあるからこそ学びがあると理解する。その上で、他者と協働しながら持続可能な共生社会の創り手へと育っていく。そんな視点に基づいているのが、鎌倉市の教育が目指す基本的な考え方です。鎌倉らしさで言うと、一つは「如意」という禅の言葉があります。Upload By 発達ナビ編集部ーー「如意」ですか。歴史ある鎌倉らしい言葉です。いわゆる如意棒の「如意」であり、意のまま、自由自在という禅の言葉です。自分の良さと可能性を認め、他者を価値ある存在として尊重し、目指したい方向を合わせながら進んでいく。自分だけでなく社会として自由自在で幸福であることを尊重する。Well-beingに通じる言葉だと思っており、教育で目指すべき姿であるなと感じています。ほかにも、この街らしさで言うと「鎌倉野菜」にもヒントがあるかなと。ーー「鎌倉野菜」はブランド化されて全国的に人気ですよね。山に囲まれた鎌倉の狭い土地であり、かつ多様なレストランからのオーダーを受けて、色とりどりの野菜が少量多品種で生産されています。七色畑とも呼ばれ、インクルーシブ教育が目指すべき姿も重なる、そんな風に思っています。弱みは強みに変わるし、活躍の場を通じてスタイルがつくられ包摂される、鎌倉の教育の姿にも取り入れていきたいなと。その土地ならではの教育の形、キーワードを見つけることは、関係者の目線も揃いやすく、大切なことかなと感じています。Upload By 発達ナビ編集部一方で、難しいのは、歴史ある鎌倉の資材を活用することのみに縛られてしまうと、発想としてプロダクトアウトなんですよね。教育においては、やはり子どもたちを起点としたマーケットインで考えていないと、意味のある形に落とし込めないと思います。やはり学習者中心の視点で考えなければならない。これは忘れてはいけないポイントの一つです。ーーなるほど。そんな鎌倉市の教育においての課題はどのあたりにありますか?どの教育委員会でも重要なテーマとして扱われていますが、学校に行くのがつらい子どもたちが増加しています。学校教育の構造も変わっていかなければなりません。子どもたちが学校にフィットしていない本質的な原因に目を向けながら、さまざまな方々と連携してプロジェクトを進めているところです。民間との協業に力を入れ、魅力的な人や資金のリソースを確保するーー不登校のお子さんに対する取り組みについて、具体的に教えてください。「かまくらULTLAプログラム」という取り組みをご紹介させていただきます。こちらは、不登校や学校に行くことがつらいと感じている子どもたちを対象にした、一人ひとりが学習の個性や特性に応じて自分らしく学んでいく方法を見つけていくことを目的とした探究プログラムです。鎌倉らしい森、お寺、海、テック企業などの地域特性を活かしながら、色んな分野のプロである大人たちと一緒に活動をします。海のプログラムでは、「タコから学ぶ生物多様性からの自己理解」をテーマに、漁師さんのお話を聞いたり、「気持ち悪いー!」とか言いながらもタコを触ったり、パエリアにして食べちゃったり、体験を通して学んでいきます。そうやって保護者の方がいないところで、1つの探究テーマを通して、自らの学習の特性を踏まえて学び方を自己調整しながら学んでいくプログラムです。Upload By 発達ナビ編集部ーー不登校の子どもたちにとって、非常に有意義な場をつくることができているんですね。森のプログラムでは、浄智寺の朝比奈住職の得意料理でもあるカレーをいただいたのですが、その上に鎌倉野菜の素揚げを乗せました。敏感な子も多く、「絶対食べられないよ」と言っていたのですが、ペロリと食べていましたね。「どうして食べられたの?」と聞いてみたら、見たことがない野菜だから挑戦してみたと話してくれました。他にも浄智寺の井戸水の飲み比べをしてみたり、五感を思う存分活用した伸び伸びとした学習に、鎌倉のエッセンスを加えて、独自のプログラムを展開しているんです。ーーお話を伺っているだけで、子どもたちの目が輝いている様子が浮かんでくるようです。本当にそうなんです。例えば工作や絵やダンスやプログラミングなど、子どもたちそれぞれに得意な表現方法があります。得意な学習スタイルで、自ら学びのハンドルを握り、自分らしく学びを掴み取っていくという方向に、教育が変わっていかなければならないのだと思っています。このプログラムは、それぞれの子供たちが学びに向き合っていくエネルギーを高めることができていると感じています。海のプログラムの終わりに「なりたい自分になれたよ!」って叫んでくれたお子さんもいて。大人たちも感動していましたね。ーーとても感動的なエピソードです。一方で、子どもたちが何が得意で、どんな個性を持っているか見えづらいという、学校現場の悩みもあるようです。そのために私たちは、アセスメントという形で学びの特性をできるだけ把握できるように努めています。話すのが得意なのか、聞くのが得意なのか、対人関係や関心分野、表現の特性までを可視化していきます。このデータは、もちろん本人や保護者の方にも共有して、ご家庭での理解にも役立てていただいています。子どもによってはあえて苦手な学び方にチャレンジしたりということも見られるようになってきました。学校ではLITALICO教育ソフトのプログラムも活用しながら、定点観測的に継続して積み上げていき、その後の学びと接続していけるように取り組んでいるところです。特別支援学級を中心に先生と活用してフィードバックを重ね、教育の現場でも役立っています。Upload By 発達ナビ編集部ーー「かまくらULTLAプログラム」での実践を経て、今後の展望を教えてください。手応えを感じているので、学びの多様化を進めるために、体験型のプログラムを軸とした新しい「学びの多様化学校(不登校特例校)」をつくる計画を進めています。1学年10人ほどを想定していまして、学校に行きづらさを感じている子どもたちの学習の進度や特性に合わせて、個別最適の学びが得られる場として令和7年の開校を目指しています。こうした施策を進めていくことで、従来の学校とも相互に刺激を与え合って、学びの選択肢を増やしていきます。通常の学校に通えない子の受け皿やセーフティネットにという言い方はあまりしたくなくて、自分らしく学べ、こういう場なら行ってみたいと思ってもらえるものにしていきたい。こうした取り組みを通して、今学びとつながれていない子どもたちの可能性にしていきたいと思っています。ーー民間との連携で言うと、ほかにはどのようなことをされていますか?「鎌倉スクールコラボファンド」という取り組みをしています。これは、プロジェクト型学習やプログラミング学習、デジタルを活用した個別最適な学びなど、学校が魅力的な企業や大学、NPO等とのコラボレーションを通して、社会に開かれた教育課程を実現していくために、クラウドファンディングで資金調達をするものです。Upload By 発達ナビ編集部寄付を個人や企業から募り、教育委員会でプールすることで、子どもたちの学びにとって必要な領域に、スピード感を持って柔軟に使っていくことができます。このようなアジャイルな資金の活用の仕方はやはり公費だけでは難しく、クラウドファンディングだからこそ実現できた形となります。第4弾となる今回の募集でもなんとか目標達成して調達できました。ーー他の市区町村にも横展開できるような、インクルーシブ教育の土台をつくるためにも活用できそうなモデルですね。そうですね。このスクールコラボファンドの取り組み自体も、他自治体にも広がりを見せています。もちろん私たちのノウハウも共有しますので、今後も全国の自治体に波及していってくれたら良いなと思います。私たちもさらに進化させていきたいと計画しているところです。Upload By 発達ナビ編集部ーーたくさんの視点をいただきありがとうございました。最後に、鎌倉市としてこれから大切にしていく、教育に対しての想いについて教えてください。これからの学校教育の現場には、子どもたちが自分で学びを選ぶという形が求められてくると思います。大人に一方的に教えてもらう教育ではなく、子どもたちが主体的に自ら掴み取っていく学びの環境をいかにデザインできるかが試されてくる。福島の復興で被災者自身が自分の力で立ち上がり、自ら多様な幸福を掴み取っていった時と同じように、子どもたちに一方的に与える学びでなく、多様な子どもたちを信じて委ねながら、共に学んで成長していきたい。そんなことを日々考えながら、鎌倉市のインクルーシブな学びのためにできることに力を尽くしたいと思います。インクルーシブ教育推進のために、まずは子ども以上に大人がワクワクしながら働けているか高橋さんは最後に、個別最適で協働的な学びとか、探究的な学びを教育で実現したいと言うのなら、それ以前に大人がワクワクと自分の仕事に向き合えているかが大切なのではないか、と話されていました。教育委員会自身、あるいは教育長自身が、そういう学びであったり、仕事の仕方をできてるかどうかを常に見直さなければいけないと、自分に言い聞かせているようです。言葉や枠組みが先行しがちなインクルーシブ教育の本質を突いた、示唆のある言葉だと感じました。Upload By 発達ナビ編集部引き続き、この連載では全国の教育リーダーズの話を取材し、皆さんにお伝えしていきます。インクルーシブ教育の取り組みを知ることで指針を集め、今まさに実践されている、実践しようとしている方のヒントになりますように。ここまで読んでいただきありがとうございました。
2024年03月19日乳児期には笑顔で見守っていた娘の指しゃぶりも、卒乳して1歳半を過ぎたころから「そろそろやめさせるべき?」と悩み始めました。幼稚園へ入園する3歳までにはやめさせようと指吸い防止グッズや絵本を試してみましたが、どれも劇的な効果はなし。「もうすぐ5歳、来年は年長なのに……」あきらめかけていたとき、パパのあるひと言でその日から指吸いを卒業できました。赤ちゃんのころから四六時中……娘は、赤ちゃんのころから昼夜問わず指を吸っていました。おしゃぶりを与えることはなく、乳児期は指吸いについて注意しませんでした。そして、1歳半ごろから指吸いの注意をし始め、幼稚園入園までにやめさせることを目標にしていました。 対策として、2歳前ごろには子どもが舐めても害がない、爪噛みや指しゃぶり防止のマニキュア(おもちゃなどの誤飲防止に使用される安息香酸デナトニウムという苦味成分を配合した物)を爪に塗りました。舐めた瞬間は“苦い”という顔をしましたが、舐め続けてしまうため効果はありませんでした。 いよいよ幼稚園の入園が迫った3歳目前に、指吸いをやめるように促す絵本を購入。大きくなった娘にとって指吸いは恥ずかしいこと、やめたほうが良いことと認識させる効果はありましたが、やめることはありませんでした。 無意識の睡眠時は何をしてもダメ……幼稚園入園後は、幼稚園から帰宅した昼間に手持ち無沙汰なときは指吸いしている姿が見られましたが、徐々に昼間は指を吸うことがなくなりました。 ただ、本当に厄介だったのは夜間の指吸いでした。入眠の際は布団をかぶって隠れて指を吸い、完全に熟睡しているときも指を吸い……。こちらがそっと口元から指をはずしても、またすぐに吸うのでとても困りました。また、就寝中に指を吸うことで寝起きの娘の口臭は最悪……。指の臭いもひどいものでした。 爪噛みや指しゃぶり防止のマニキュアも、指吸いをやめるように促す絵本もほとんど効果がなく、指吸いをしているところを発見したら口頭で注意するしか術がない……。昼間は吸わなくなっても寝ているときは注意することもできず、無意識なので指がはずれなくて半ばあきらめていました。 5歳目前にやめたのはアニメのおかげ!?あと1カ月で5歳の誕生日を迎えるというころ。幼稚園の友だちから「乳歯が抜けて永久歯が生えてきた」という声が聞こえ始め、いよいよ睡眠中の指吸いをやめさせなければ歯並びに影響が出る、と焦っていました。 そんなとき、娘がハマっていたアニメの中に、嫌われ者の出っ歯のキャラクターがいました。パパが娘へ「娘ちゃん、かわいいのにこのまま指を吸い続けたら●●みたいな出っ歯になっちゃうよ」と言いました。これを受けて娘は「嫌だ! もう吸わない、やめる!」と宣言。 私は正直、「そうは言っても無意識だし、吸うんだろうな」と思っていました。ところが、その日の夜は一切指を吸っていませんでした。寝起きで口臭と指のにおいを確認しても無臭! その日を境に夜間も指を吸うことがなくなりました。 言葉がわかるようになったころから私は、娘に「前歯が出てしまうからやめようね」と指を吸い続けるとどうなるか具体的に説明して指吸いを注意していましたが、娘には響いていませんでした。パパの「●●みたいな出っ歯になっちゃうよ」のひと言は、出っ歯のイメージがわきやすく、そうなりたくないと思わせたようです。そのおかげで“指を吸わない”という強い決意が固まり、無意識だった夜間の指吸いを卒業することができました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:寺田梓地方在住で、幼稚園へ通う5歳の娘を育てる母。フリーランスの編集・ライターとして在宅勤務をしている。監修者・著者:助産師 松田玲子
2024年03月14日わが家は夫が休みの土日のどちらかは、お昼ごはんを済ませてから義実家へ遊びに行くことが多いです。そのたびに義母は息子たちへとお菓子を買っておいてくれます。しかし先日、お昼ごはんを一緒に食べようとお弁当を買って遊びに行ったとき、お菓子のことで義母とギクシャクしてしまい……。 お昼ごはんの前にお菓子を出した義母義実家へ着いてお弁当を食べようとしていたら、義母が台所からある物を持ってきました。「はい、◯◯くん、◯◯くん、ばぁばが買ってきたお菓子よ! いっぱいごはん食べたらお菓子を食べていいからね〜!」とお菓子を持ってきたのです。 たしかに、いつも遊びに行くとすぐに買ってくれたお菓子を持ってくるのですが、この日のように、ごはんの前に息子たちに見せてしまうとは誤算でした。それを見るなり、息子たちは「お菓子食べる!」と言ってお昼ごはんを食べたがりません。 お菓子はごはんのあと!嫌な雰囲気に…私はごはんをたくさん食べないとお菓子はあげないと決めているので、「ごはんの前にお菓子はだめ!」と息子たちに言いました。3歳になる長男はわかってくれましたが、このごろ「我」が強くなってきた次男はお菓子が食べたいとギャーギャー泣き出しました。つられて長男もグズグズな雰囲気に。 義母はそんなふうになるとは思わずお菓子を渡したのでしょうが、私はどうしてごはんの前に見せるんだろう……とイライラしてしまいました。お菓子を買ってくれるのはありがたいのですが、せめてごはんを食べたあとに出してほしかったのです。 お菓子を見せたら全部食べると思った義母義母は申し訳なさそうな顔をして「ごめんねー、お菓子を見せたらごはんをいっぱい食べるかと思ってたんだけど……」と言いました。たしかにその考えはわかりますが、子どもたちはまだ幼いのでお菓子を見たらすぐに食べたがってしまいます。「すみません、お菓子を最初に見せたらごはんを食べたがらないんですよね……」と私も謝りました。 そんなこんなでその日は子どもたちもなんとか機嫌を直し、ごはんを少しだけ食べてからお菓子を食べたのですが、義母にはもう少し配慮してほしかったなと思いました。 その後も義母とは良好な関係が続いていますが、今回のことのようにちょっとだけギクシャクした雰囲気になることがあります。ごはんを食べるまでお菓子は隠していてほしかった私と、お菓子を出せば頑張って食べると思っていた義母。どちらの考えが正解というわけではありませんが、これからもちょっとしたことでも会話を重ねながら良好な関係を続けていきたいと思っています。 著者:森下ミメカ3歳男児と1歳男児の母。長男妊娠を機に専業主婦に。2歳差育児の大変さを痛感中。現在、子育てや暮らしについてのブログや体験談を執筆している。 イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター うちここ
2024年03月14日2歳8カ月の女の子と、お姉さんニャンコのふれあいをご紹介!猫ちゃんを愛でる女の子。愛が溢れるあまり、チューをしすぎてしまったようで……!?猫ちゃんへの愛が止まらない!「大丈夫!何もしてない」女の子が寝る前に猫ちゃんとふれあっています♡ 猫ちゃんへの愛情が止まらない女の子が、たくさんチューをしていると……「しすぎでしょ」と言っているかのような、猫ちゃんの表情。 そんな様子に気づいた女の子は、チューをしすぎたかな……と少し考えて 「大丈夫、何もしてない」と伝えます。猫ちゃんのツッコミを入れているような表情もおもしろい! そしてまた少し考えてから…… 「さっきからごめんね」と猫ちゃんに謝罪。きちんと謝罪していて、2歳児とは思えない大人な対応ですね! 女の子の言葉を聞いた猫ちゃんも、まるで「いや、こちらこそ、なんかごめん」と謝っているみたい♪ほっこり和やかなムードになったところで、そろそろ寝る時間。猫ちゃんも、女の子にかわいがってもらえて幸せですね♡ 2人とも、今日も素敵な夢を見てね♪ 動画のコメント欄には、「すごく好きだな、この動画。何度も見てしまう」「どうしたら、これだけ猫ちゃんがリラックスした状態になるのかな?」「2人ともかわい!」など、2人の仲睦まじい様子に、とりこになってしまう人が続出! ペットも、大切な家族の一員。女の子は猫ちゃんのことが好きで好きでたまらないのでしょうね。ふれあいの時間が、お互いの心を豊かにし、絆を深めていきます。これからも2人の成長が楽しみですね! ※ネコ科の動物にはトキソプラズマ ゴンディという原虫(寄生虫)が寄生していて、ほとんどの哺乳類や鳥類に感染すると言われています。妊娠中に初めて感染した場合には、トキソプラズマ原虫が胎盤を通じて胎児へ移行し、先天性トキソプラズマ症を発症する場合があるので注意しましょう。 監修/助産師 松田玲子画像提供・協力/@Moulinakariさん
2024年03月12日赤ちゃんとパパの思わず笑ってしまう、けれど互いに真剣な攻防戦の様子をご紹介!どうしてもアレを食べてみたい赤ちゃんは……!?どーしても食べたい!!パパの隣で、何度もチャレンジ1歳の女の子とパパが、たくさんの石の上に座っています。すると……女の子がぱくっ!石を持った手を口に近づけました。それは食べ物じゃないよ〜!!すかさずパパが制止します。 それでもやっぱり口に入れてみたい赤ちゃん。 パパのほうをちらっと見て…… 再チャレンジしたものの、やっぱりパパがストップ! それでも食べたい衝動に駆られ…… またまた、瞬時にパパの手が出てきました! 最後はちょっと不服そうに石をポンッと地面に置いて、食べるのを諦めた様子!ムスッとしたお顔もかわいい♡ 何でも口に入れたいお年頃の赤ちゃん。かわいいけれど、目が離せませんね。 動画のコメント欄には、「パパと目が合っているはずなのに、食べようとするのかわいい」「私も小さいころは、花とか雪とか砂を食べようとしていたみたい」「長女もよく食べようとしてた。そして石を持って帰ろうとしてた!」と、“赤ちゃんあるある”がたくさん寄せられていましたよ。 好奇心旺盛な赤ちゃんにとって、毎日が発見の連続!周りの大人たちは安全を確保しつつ、その探求心を育てていきたいですね。 パパと目が合っても、試したい気持ちは止められない赤ちゃん♡ 大きくなったら、素敵な笑い話になるでしょうね。 ※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通るもの)のものは誤飲するおそれがあるため、赤ちゃんに渡さないように注意してください。飲み込むと危険なので、お子さんの手の届かない場所へ保管しましょう。 画像提供・協力/@yurie_n1002さん
2024年03月11日お散歩中にたんぽぽを見つけた赤ちゃんの様子をご紹介! タンポポの綿毛は飛ばせたけれど、その後まさかの……!?タンポポの綿毛を飛ばしたくてタンポポ見つけた♡お散歩中にタンポポの綿毛を見つけた2歳の女の子。「これ?」と言いながら、フーッと息を吹きかけると…… じょうずに飛んでいきました! 「エヘ~♪」と笑って、女の子もとってもうれしそう♡ 違う花を見つけて…今度は違う花にフーッ! 何度もフーッ! フーッ!! あれ……? 少し困った顔で「できない……」とお家の人に訴えかけるのでした♡ こんなふうに、日々の小さな挑戦を楽しみながら、子どもは少しずつ大きく成長していくのですね。「これはできるかな?」「できないな……じゃあ、どうすればいいのかな?」と、試行錯誤する経験が、新しいことにチャレンジする勇気へとつながっていくはず。これからの成長がますます楽しみですね。 画像提供・協力/@kidskazzuさん
2024年03月09日初めての育児に神経が過敏になっていた私は、正解がわからないことで息子をほめるよりも叱ることのほうが多かったように思います。そんな自分に対して、反省を繰り返す毎日を送っていたのですが、ある日幼稚園の先生の言葉に衝撃を受けたのです。息子の動きが止まらない!生まれたときから体が大きかった息子は、すくすくと成長し、歩き始めたころにはかなりやんちゃになっていました。同じ月齢の子と比べて体力があり、結構な距離をお散歩しないとお昼寝ができないほどでした。元気なのはいいことだと思いつつも、毎日のこととなると……。 それに他の子は絵や字に興味を持っているのに対して、息子は体を動かさない遊びは好きになれない様子で、もしかしたら発達に問題があるのではと考えてしまうこともありました。 ダメ出しばかりしてしまう自分に自己嫌悪「走らないの!」「ダメって言ったことをしないの!」「おとなしくして!」。息子の行動を制限することばかり言ってしまい、私自身が反省する日々が続きました。 発達に関してプレ保育で相談してみたり、幼稚園へ通い始めたら椅子に座っていられるだろうかと何度も母に相談したりしたのを覚えています。今思えば息子の良くない面ばかりが目に付いていたのは、入園を前にして母親として私の不安が強かったのだと思います。 幼稚園の先生が見つけてくれた息子の長所そんな息子を叱ってばかりの私を救ってくれたのは、幼稚園の先生からの言葉でした。毎月出席カードに先生がコメントを書いてくださるのですが、あるとき先生が書いてくださった言葉に目からウロコが落ちました。 「息子くんは、自分で目標を決めてそのために努力できるところが素晴らしいです」。……確かに、考えてみると息子はよちよち歩きのころから公園に行くとなれば自分の足で最後まで歩く子で、幼稚園に入って鉄棒にはまってからは逆上がりができるようになるまで何度も練習し、今では空中逆上がりもできます。私が息子の遊びの一環としてとらえていたものを、先生は努力と評価してくれたのでした。 それからというもの、息子の行動を安心して見守ることができるようになりました。すると、息子がちょっと失敗してしまったときも「ダメでしょ!」ではなく、「頑張ったね!」と評価してあげられるようになりました。今では胸を張って「息子の長所は努力ができるところです!」と言うことができます。これからも息子の努力と成長を見守っていきたいと思っています。 「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/Michika著者:田丸あかね
2024年03月08日保育士の中田馨さんが、子どもの持ち物について教えてくれました。もうすぐ新年度も始まります。園で使用する子どもの持ち物についてしっかりと確認しておきましょう。こんにちは! 保育士の中田馨です。今回は、保育園に持っていく持ち物についてのお話です。園で子どもが困ってしまうことのないよう、今回のお話を参考に持ち物の準備や確認をしていただければと思います。 名前の未記入持ち物1つ1つに名前を書くのは、本当に大変。入園に向けての時は、新しい生活への期待もあって割と楽しく書けるのですが、日常になるとそうはいきません。乳児さんは、紙オムツに1枚1枚名前を書かなければいけない保育園もありますので、名前書きは大変な作業です。 保育園で様子を見ていると、入園して間もないころは、ほぼ100%の持ち物に名前が書かれていますが、だんだんと未記入の持ち物が増えてきます。毎日忙しい中ですので、うっかり忘れてしまうことはもちろんあることでしょう。特に、新しく買い替えた持ち物に名前を書き忘れることが多いので新調したときは「買って名前書きをする」を1つの流れにしていただけたら助かります。 例えば、私の場合、あらかじめシールなどにまとめて名前を書いておき「新たに買ったら貼るだけ」にしておきました。 衣服のサイズ服のサイズが大きかったり小さすぎたりも、困ることの一つです。例えば、ズボンが長すぎると、裾を踏んで転ぶ原因になることが。また袖が長すぎると、手先を使う遊びがしにくかったり砂遊びをするときに袖口がすぐに汚れます。保育士はその都度、折り返すなどして活動しやすいように工夫をしていますが、またすぐに裾が落ちてきたりするものです。 ズボンが小さすぎると、ぴちぴちで可動域が少なく、走ってコケることもあります。Tシャツが小さければおなかがすぐに出てしまいます。また、ズボンのゴムが緩んでいたらちょっと歩くだけですぐにズレてしまいます。靴が大きすぎても小さすぎても歩きにくいです。目まぐるしく成長している子どもたちです。服のサイズは定期的に見直していきましょう。 自分で着られない、脱げない身の回りの簡単なことを自分でできるようになってくると、段階を経ながら少しずつ衣服の着脱を子どもたち自身がし始めます。保育士はそばで見守りながら、できるだけ子ども自身に頑張ってもらい、難しいところだけさりげなくサポートしています。 しかし、例えば子どもが自分だけでは着ることができなかったり、脱げない服だったら、保育士がほぼすべてをサポートしなければいけなくなってしまいます。例えば、ボタンの小さいネルシャツ。サイズの小さなピチピチのズボンやTシャツ、ハイソックスなどなど。一生懸命脱ごうとしているのに、服の幅が小さくて腕を出すことができずに「ぬげない!!」と困っている子どもは実は多いものです。 服のサイズさえ合っていれば自分でできるはずなのに、できなかったら自分で着替える意欲の減退にもなりかねません。子どもの自立に向けても大切なことですので、保育園に持っていく(着せていく)服が着やすい、脱ぎやすい服かどうかの見直しをしてみてください。 誤嚥の恐れのあるもの保育園は、複数の異年齢児が一緒に過ごす場です。その中には、触ったものを口に入れる乳児もいます。ですので、保育室の中には、誤嚥の恐れのあるものは置かない。置いたとしても保育士がきちんと管理するようにしています。 ただ、家庭から持ち込まれたものは管理できない場合があります。細い髪ゴム、バンドエイド、虫よけシールなどはよくある例。家にある小さなおもちゃがかばんの中に入っていることもあります。例えば、虫よけシールを背中に貼っておけば、自分の子どもは手が届きませんが他の子には手が届きます。子どもははがすことが大好きですので、見つけたらはがして「これは何だろう」と確かめるために口に入れるでしょう。 ほんの些細なことかもしれませんが、それが大きな事故につながることもあります。きっとほとんどの保育園で入園時の注意点として伝えられていると思うのですが、入園児は数多くの決まり事を伝えられますので、すべてを覚えることができないでしょう。ポイントは「誤嚥の恐れのあるものは保育園に持って(つけて)行かない」と言うことです。 ここで書かれたことは、保育士からその都度、伝えられていると思います。子どもたちが安全で快適に保育園で生活するためにも、意識していただけたらうれしいです! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2024年03月03日クセ強で生まれた赤ちゃんをご紹介!生まれたときからちょっぴりクセが強め!?な女の子が、3歳に成長した姿から目が離せません……!クセ強赤ちゃんが成長した姿どんな子に育つんだろう?白目をむいてニヤリと笑う、ちょ〜っとクセが強めな赤ちゃん♡ ご両親も、「どんな子になるんだろうね」とワクワクしていたそうですよ♪ 安定の白目です♪ そして、3歳になった娘ちゃんが、あの歌を歌ってくれましたよ♡ やっぱりクセ強だった!!みんなお馴染み、アンパンマンのマーチを歌ってくれているのですが…… もう3歳、こんなに大きくなりました! でも……ん!? なんだか歌い方が独特!? やっぱり変わらずにクセ強めのまま、すくすくと育っているそうですよ♪ 動画のコメント欄には、 「感性が天才すぎる♡」 「思ってたより100倍……クセ強だった」 「この子は将来、超大物になると思います」 など、クセ強な娘ちゃんの将来を期待する声が続出! クセが強いことは、独自の素敵な色を放っている証拠。これからも娘ちゃんが自分らしく輝き続けられますように! 画像提供・協力/@saya_itabashiさん
2024年02月25日ニャンコと赤ちゃんの間で、とあるバトルが勃発!?扉を開けたい赤ちゃんと、阻止するニャンコの“絶対に負けられない戦い”に注目です!開けたい!開けたいよぉ〜何度止められても…引き戸に手を伸ばし、開けようと試みる赤ちゃん。すると…… 隣に座っているニャンコが、やさしく赤ちゃんの手を下ろします。 しかし、それでも諦めない赤ちゃん。 もう1回チャレンジ! なんとか引き手に手が届きましたが、またもやニャンコに阻止されました! ニャンコの妨害に負けじと何度もチャレンジするものの、そのたびに止められてしまいます。 最後はニャンコの勝利!? 諦めたように、ニャンコを見つめる赤ちゃんなのでした。 ニャンコにとって、赤ちゃんはまるで自分の子どものような守るべき存在なのかもしれませんね♪ 互いに一歩も譲らない姿勢が力強くも、ほほ笑ましい……!好奇心旺盛な赤ちゃんと辛抱強く見守ってくれるニャンコの成長が、これからも楽しみですね。 ※ネコ科の動物にはトキソプラズマ ゴンディという原虫(寄生虫)が寄生していて、ほとんどの哺乳類や鳥類に感染すると言われています。妊娠中に初めて感染した場合には、トキソプラズマ原虫が胎盤を通じて胎児へ移行し、先天性トキソプラズマ症を発症する場合があるので注意しましょう。 画像提供・協力/@chorota.gramさん
2024年02月24日保育士の中田馨さんが、子どもの支度や切り替えの際の声かけについてのNGや、おすすめの方法について教えてくれました。外出時の支度や、生活におけるさまざまな場面での切り替え。子どもがなかなか支度をしてくれなくてついつい怒ってしまう……というパパやママも多いのではないでしょうか? お悩みの方はぜひ、参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。 子どもと生活していると、「この時間がホントに大変!」と思うのが、お出かけの支度や、生活の節目の切り替え時。子どもは、大人の思うようにはなかなか動いてくれません。特に長い休み明けは、余計に大変に思ってしまうかも! そんなときに、普段から使える子どもが動きやすくなる声かけのポイントをお話しします。 「早くして」は言わないように心がけよう!時間がないときに思わず言ってしまう言葉のNo. 1は「早くして」かもしれませんね。早くしなくてもよい場面でも、口癖のように「早くして」と言っているかもしれません。私の経験上、この「早くして」を言って「子どもが素早く準備ができた!」「子どもが機嫌よく出発できた!」ということはありません。 つまり、逆なんですね。大人が「早くして」と言うと、子どもは焦ります。焦るので早くしようとするのですがうまくいきません。うまくいかないのでまた「早くしてって言ってるでしょう!」と大人に言われるんです。どうしてこんなに詳しくわかるのかというと、私も自分の子に言っていたからなんです。 大人は新幹線、子どもは普通電車出かけるときは口癖のように「早くして」と言っていたある日の事。いつものように「早くして」と言うと、「僕なりに、早く準備をしている!!」と逆に息子から言われたんです。その時に「はっ!!」と気づきました。 私たち大人は人生経験が豊富にあります。要領よく準備することもできるんです。例えば、大人が新幹線の速さで準備ができるなら、子どもは普通電車のスピードなんです。息子にそれを言われたときから、私は「早くして」を言わないようにしました。あまりにも日常になっていた「早くして」ですから、言わないようにするには努力が必要でしたが、言わなくなるのが習慣になってきたら、私もイライラが少なくなってきたのです。 皆さんも、「早くして」という言葉を言わないようにしてみてください。では、何と言えばいいのか? それは次にお話しします。 子どもにも都合があることを知る私たち大人は、あまり気づいていないかも知れませんが、実は子どもにも「都合」があるんです。「今は、ブロックで遊んでるねん」「絵本が面白いねん」という、大切な都合がね。その、大切なことをしているときに、「もう出かけるよ。片づけて準備して」と言われたらどうでしょう? 「え? まだ終わってないけど??」と思うはず。大人もTVドラマを見ている途中に「スーパー行きたいんだけど、車出してくれる?」と言われたら「え? 今すぐ? なんで?」と思いますよね。 「早くして!」と言わないでいいようにするためには、出かけたい、片づけてほしいなど、親の目標時間の前から予告があるといいですね。「目標の時間の前」は何分前がいいのかというと、それは子どもの年齢や性格、今遊んでいる物にもよるでしょう。 例えばブロックで遊んでいたら、10分後。絵本を読んでいたらその絵本を読み終えるころ。「絵本を読んだら、出かけるよ」など、予告の声かけをしてみましょう。 「早くして」に代わる言葉はある?とはいえ、早くしてほしいときにのんびりしていると、やっぱり「早くしてよ!!」と思うものです。「早くしてほしいな」と思うときには、別の言葉で言い換えてみましょう。 言い換えの言葉はいくつかあります。「ママ(パパ)が少し手伝ってもいいかな?」「よし! 少しスピードアップしてみよう!」「ママ(パパ)と競争するぞ~よーいドン!(協奏曲を歌う)」「自分で片づけるなんて、さすがだなあ~!」などなど。 その場にあった言葉で、準備や片づけに向けて子どもがやる気になるように励ましたりほめたりしてみましょう。もちろん「早くして」という日もあります。絶対言ってはいけない言葉ではなく、別の言葉に言い換えできないかを声かけ前に考える時間を取れるとよいですね。思わず「早くして」と言ってしまったら、「(早くして)ほしいな~ママからのお願い!」と語尾につけるだけで、子どもに伝わる印象も変わりますね。 子どもと一緒に支度するときや、生活の切り替えの時の声かけは、親主導にしつつも、親主導になりすぎず、子ども目線に立つことも大切ですね。著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2024年02月23日「パパLOVE♡」な赤ちゃんのかわいすぎる行動をご紹介! 生後10カ月の赤ちゃん、パパへの愛が止まらなくて……!?パパのことが好きすぎる赤ちゃん♡ママも思わず笑っちゃう「助けて~♡」というパパの声が聞こえてきたので、ママが見てみると…… 生後10カ月の赤ちゃんが、パパの足をがっちりつかんでいました! ママが「離してあげて♪」と伝えても…… ギューッと抱きついて放さない! パパが足首をやさしく揺らしても…… 少しびっくりしつつも、絶対に放さない赤ちゃんなのでした♡ 動画のコメント欄には、「うらやましいな♡」 「必死にしがみつくのがかわいい」 「パパさんも、これはどこへも行きたくなくなるね」 と、ハートをわしづかみにされる人が続出! こんなに必死に足をつかまれたら、ずっと離れられなくなりそうですね♪ 画像提供・協力/@shore_1224さん
2024年02月18日3児のママ小児科医で、高円寺こどもクリニック院長の保田典子先生に、子どもの自己肯定感を上げる方法について、教えてもらいました。こんにちは。小児科医の保田典子です。ちょっとした親の言動で子どもの脳が傷つけられるというデータが出てきています。子どもには前向きに、自分の能力や才能をいかんなく発揮してくれる子になってほしいですよね。 子どもたちを褒めることで、自己肯定感を育むことができます。今回はその方法についてお話したいと思います。 そもそも「叱る」と「怒る」は違う「叱る」というのは、冷静に話して言い聞かせることを言います。「怒鳴る」というのは、「自分は怒っている」という感情を子どもにぶつけている状態のことを指します。 その場の感情をぶつけてしまうと、子どもは怒られた内容(何が悪かったのか)よりも、「怒られた! ママが怖かった!」という気持ちが先にたってしまい、結局言い聞かせたいことがかえって伝わらなかったりします。 感情的になって子どもに怒鳴り続けると、子どもは次第に「何をやってもママは怒る」「自分は何もできない」と覚えてしまいます。何をしても過激に怒鳴られると、常に大人の顔色を見て動くようになり、子どもの自由さ、豊かな発想は潰されてしまいます。 すると自己肯定感は低くなり、子どもにとって悪影響を及ぼすのです。頻繁に怒鳴られると、子どもの脳が傷つくという研究結果もあります。 ポジティブな声掛けや褒めることで、自己肯定感を育てようここ何十年かの研究で、「怒られるから〇〇をする」という、嫌なことを回避するための行動より、「うれしいから、やりたいから〇〇をする」という行動の方が長続きして効果的である、とわかってきています。前向きに良い行動ができるようになるためのには、ポジティブな声かけがおすすめです。 ポジティブ声掛けのコツ1:スモールステップで褒めるまずは、褒める回数を増やして、たくさん褒めましょう!親御さんたちは、ついつい「全部できたこと」を褒めがちなのですが、やってほしいことを細分化して、こまめに褒めるのがコツです。片づけが全部終わった後に「お片付けできてえらいね」ではなく、片付けをするそれまでの過程一つ一つを褒めてみてください。 例えば、お片づけをしてほしい場合、お片づけをしようと動き出したときに1回褒める、実際に片づけの行動をしはじめた時にまた褒める、片づけの方法を自分で試行錯誤してやっていたらまた褒める……などです。1回のタスクで5~10回褒めるのを最終目標にしましょう。 ポジティブ声掛けのコツ2:笑顔で大げさに褒めるマスク時代になってしまって、人前で顔を見せることが少なくなりましたが、子どもにとって大人の表情を見て会話をすることは、発達の上でとても大事です。親が自分の行動で喜んでいるかどうかを表情で敏感に感じます。ぜひ、良いことをしたら笑顔で、大げさに褒めてあげてください。 たくさん褒めてあげましょう!子育ては、「叱らない」「指導しない」ことが大切なわけではありません。良くない言動は適切に叱って、良い行動はしっかり褒める。これを繰り返していれば、きっとお子さんの良い行動が引き出されるはずです。なかなか地道な作業ですが、コツコツ積み重ねていければいいなと思います。 監修者・著者:医師 高円寺こどもクリニック院長 保田典子 先生
2024年02月17日「ちょーだい」を覚えた赤ちゃんをご紹介! 生後9カ月の赤ちゃんが、かわいらしいサインを出していますよ♪「ちょーだい、ちょーだい」むちむちのおててで…♡生後9カ月の赤ちゃん。 おしゃぶりをくわえながら、座っていると…… おしゃぶりを取られちゃった!!すると……? 「ちょーだい、ちょーだい♡」じょうずにサインを出しています。 無事おしゃぶりを返してもらって一安心♪ また取られた!? またおしゃぶりを取られちゃった!でもすぐに…… 「ちょーだい、ちょーだい♡」 ちゃんとサインの意味がわかっているんですね♪じょうずに「ちょーだい」できました♡ 動画のコメント欄には 「かわいい! 腕が完璧なちぎりパン♡」 「ちょーだいちょーだいもかわいいし、おめめも、ほっぺも、ちぎりパンなお腕も、あんよも、全部がかわいすぎ!!」 「画面越しでも伝わってくる幸せオーラが素敵」 と、「ちょーだい」のサインだけでなく、ちぎりパンのようにかわいらしい腕にも注目が集まりましたよ♪ 赤ちゃん特有のムチムチしたおててで、「ちょーだい、ちょーだい」されたらたまりませんね♡ 画像提供・協力/@toradoshibabykさん
2024年02月12日3歳と1歳の息子を育てている私。長男はイヤイヤ期の最盛期で自分の思うようにならないとかんしゃくを起こし、手に負えないことも多々あります。子どもの泣き声が耐えられない夫は、そんな長男を毎日叱ってばかり。ある日、幼稚園の親子参観日があり、夫が参加することになりました。すると、親子参観から帰宅した夫はまるで別人のように変化していたのです!長男を叱ってばかりの夫3歳の長男は、最近1歳の弟にいたずらをしては弟を泣かし、私たちが注意しても言うことを聞かないことが多くなっていました。甥の幼いときを見ていた私は「3歳はこんなものだろう。成長とともに落ち着くはず」と見守っています。 しかし、夫は言うことを全然聞かずにかんしゃくを起こす長男が理解できず、「長男は怠慢だ。なんでこんな性格になった? もう疲れる」と長男に大声で叱ることは日常茶飯事。私が夫に説明しても納得できないようで、私も困っていました。 親子参観から帰宅した夫そんなとき、幼稚園から課外授業の親子参観のお知らせが届きました。私は、1歳の次男を連れて課外授業は難しいと夫に相談したところ、夫が「僕が行きたい!」と言うので夫に参加してもらうことにしたのです。 しかし、喜んで親子参観に出かけたはずの夫は、すごい真剣な表情で帰宅。私は長男に何かあったのかと心配になり、長男に確認しましたがいつもと同じ様子です。「何かあったの?」と恐る恐る夫に質問しました。 学びの親子参観夫は「他の子は大人しく話を聞いていたのに、〇〇(うちの子)は全然話を聞かずに動いてばかりだった」と。私が「長男は幼稚園に通い始めて日も浅いからしょうがないよ」と伝えると、夫は「話を聞かない長男を抱きしめて説明をする先生の接し方を見て、自分の対応が良くないと気づいたんだ」と言うのです。 どうやら、夫はプロの接し方を目の当たりにして、わが身を振り返り学んで帰ってきた様子。私は「夫に幼稚園の行事に参加してもらうことは、育児をするうえで大切なこと」だと思いました。 イヤイヤ期の長男を叱ってばかりいた夫。幼稚園の親子参観で、遠くから長男の様子や先生の対応を見て、たくさんのことを学び、寛大になって帰ってきたように私は感じました。今では、長男がかんしゃくを起こしても見守ろうとしてくれています。夫にとっても初めての子育て。悩みながらも学んでいることを知り、私も一緒に学んでいこうと思った出来事でした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2024年02月02日夫は夜勤ありきの仕事。家事と育児、加えて時々パートに出ていた私は、スマホの動画に頼りっきりの時期がありました。でも、4歳の娘に動画を長く見せることに対して、ずっと罪悪感がありました。そこで私は、時間を減らして使わせるようにしたいと思い、ついに行動に移すことにしたのです! 今回は、そのときの私の体験談をお話しします。 罪悪感と隣り合わせの日々毎日、家事と育児と仕事で時間に追われるときに助けてもらっていたのが、スマホの動画。娘に見せている間、大人しく過ごしていたので定期的に利用していました。祖父母には頼れず、夫も夜勤があったのでワンオペ育児をこなすにはどうしても必要でした。 しかし、見せている間、「目が悪くならないかな」「教育上、良いのだろうか」と自問自答する日々。私は罪悪感で押し潰されそうでした。 ついに行動に移すことを決意!ある日、動画ばかりに頼ることが気になったので、時間を決めてスマホを娘に渡すことを決意しました。毎朝見せていた時間には渡さず、「スマホ壊してしまってないの。ごめんね」と説明したり、幼稚園から帰ってきたら「今日はお風呂までの間、動画見ていいよ」と声掛けを根気よく習慣化していきました。 最初は泣いてしまい、対応が大変でしたが、繰り返し言い聞かせたことで徐々に動画への執着がなくなっていきました。 現在も時間を決めて、娘に動画を見せています。その都度、「ごはんの時間になったら終わりね」と声をかけたり、お絵描きをしたりしてひとりの時間を過ごしてもらっています。動画を見せることに罪悪感はあったけれども、時間を調整できるようになり、わが家の頼れるのアイテムの1つとして活躍中です。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/miyuka著者:木野つむぎ
2024年02月01日やってほしいことは言ってもやらないのに、やらないでほしいことばかりする子ども。そのたびに怒ってしまって、寝顔を見ては「ごめんね……」と頭を撫でる日々。そんなある日、子どもの怒り方に驚きの変化が見られるようになりました。思ってもいなかった娘の言葉を聞いた瞬間、私は自己嫌悪に陥ってしまいました。 子どもの怒り方が私にそっくり…こだわりが通らなかったときや、やりたいことを中断させたときなど、子どもが怒ると私も怒ってしまう悪循環に悩んでいました。そんなときの子どもの怒り方が、だんだん私にそっくりになってきて自己嫌悪。 「私、こんな風にこの子を怒っているんだ……」と、客観的に見て反省しました。どうにかして怒るのをやめたい。でも、どうしたら私の話を聞いてくれるんだろう? 目を見て、手を握りながらなど、さまざまな方法を試しました。 保育参観で見つけたヒント夢中になっている時間を邪魔されるのは、大人でも嫌なものです。ましてや相手は子ども。保育園ではどうしているのか、保育参観の時間で観察させていただきました。そこで見つけたヒントは「楽しい気持ちのまま切り替える」という方法。 歌や手遊びを利用して、うまく切り替えていることに気が付きました。自宅でピアノは弾けないけれど、歌なら家事をしながらでも歌えます。さっそく、お片付けや手洗いの歌から試してみることにしました。 アホなママでごめんね!?はじめは楽しく取り組んでくれましたが、だんだん効果が弱くなってきました。まずは子どもの興味を私に向けないと話を聞いてもらえません。歌うだけでは効果がないのであれば、動きをつけたらどうだろうか。そう考えた私は、歌って踊ることにしました。 突然、始まったミュージカルに、子どもは興味津々。まるでプリンセスのようにお誘いすると、すんなり聞いてくれました。「これは使える」と味をしめた私。その後も、私が楽しそうにすることで子どもの興味を引き、聞いてほしいことを伝えています。家事の手を止めないといけないというデメリットはありますが、私も子どもも笑う機会が増えたので、家の中の雰囲気が以前より良くなりました。 それまで、なかなか親の思い通りにいかないことを頭ではわかっていても、つい大きな声を出してしまいがちでした。しかし今では、子どもにとっては「遊んでいただけなのに怒られた」と感じてしまうのではないか?と考えられるように。 「親なんだからしっかりしないと」と自分でハードルを上げていた育児。私が楽しそうにしているだけで子どもたちも笑ってくれるので、いい雰囲気のまま気持ちの切り替えができるようになってきました。親子どちらかが心に余裕がないときは難しい日もありますが、歌のおねえさん気分で楽しんでいます。 監修/助産師 REIKOイラストレーター/ちひろ著者:安藤 はるか
2024年02月01日「絵はお絵描き帳に描こうね〜!」そうはいっても、壁や床も子どもにとってはお絵描き帳。まさか! と思うような場所にイタズラ書きをされた経験を持つ人も少なくないでしょう。今回、とある企業の公式Xで紹介されたイタズラ書きはーー。家電でおなじみのSHARP 公式Xは、自社製品に描かれたイタズラ書きを見て、このような投稿をしていました。 完全同意!!今回、子どもの“落書き帳”と化したのは、テレビのリモコンでした。日々使うリモコンですが、たくさんのボタンがあるこの形状は、イタズラ書きを消そうとするにはあまりに複雑な形をしています。 もしこんなイタズラをされたら、落胆して子どもを叱ってしまいそうになりますが、SHARPの社員さんすら認めるカラーチェンジと思うと、肩の力が抜け、怒りも笑いに変えられるのではないでしょうか。 投稿には「カラフルなリモコンがあっても良いですよね」「次の新製品の色決まりましたね!」「家電の運送屋さんも色つきがいいと思う!」と、後押しするコメントがたくさん寄せられていました。 同じようなイタズラをされたとき、このエピソードを思い出すと気持ちが軽くなるかもしれませんね。 そしてここからは、怒りや落胆を解放したあとの話。保護者はイタズラ書きをした子どもにどのような声かけをすれば良いでしょうか? 育児の専門家である大阪教育大学教育学部教授・小崎恭弘先生に、アドバイスをいただきました。イタズラをしてしまった子どもへ…小崎先生「親はさまざまな防衛策を張り巡らせますが、それでも子どもたちはその隙間を縫ってくるもの。イタズラが大好きなんです、子どもという生き物は。自分の関心や興味があると、それを抑えることができず、衝動性が強いのです。 その気持ちに悪意はなく、自分がやりたいことはどんなことがあってもやり遂げます。もちろんそれによってそんな影響があるか、誰が困るかなどは、まったく考えません。自己中心的で見通しがないと言えますね。これらすべてが、子どもの大きな特性です。そして、子どものとても素晴らしいところだと考えます。周りの大人や親からすると困ることが多いですが、叱ったり咎めたりする必要はないと思います。 もちろん、イタズラによって困ることになったり周りの人に迷惑をかけたりすることもあります。そういうときには、やめさせる場合もあるでしょう。だからといって、子どもの人格を否定したり、過度に怖がらせたりするほど強く叱る必要はありません。行為は叱っても、やさしく接してください。そして、少しの余裕があれば、その子どものやろうとしていたことを可能な範囲で一緒にやってみてはいかがでしょう。一緒にイタズラ書きをするなんて、とても楽しいことですよね。子どもにとっても、大好きなママ・パパが一緒に遊んでくれるなんて最高です。ただし、最後はきちんとイタズラ書きを消しておいてくださいね!」子どもにとってイタズラとは?小崎先生「イタズラを漢字で書くと『悪戯』です。簡単に言うと『いけない遊び』です。この『悪・いけない』という感覚ですが、これはあくまで大人や社会から見た価値観の表れです。子ども、特に乳幼児からすれば、その善悪の判断や価値観が備わっていないのです。 大人としてはとても困る『イタズラ書き』ですが、子どもからすれば、自分の思いを満たすための活動や、楽しそうという衝動に駆られた行為です。止められるわけがありません。 子どもは、自分の想いや感覚に従って生きていく生き物ですから、諦めるのも一案です」イタズラを防止するには…小崎先生「そうは言っても、どうしても防がなければならないときもあるでしょう。 まず、子どもにそれらの判断や行為の良し悪しを任せたり、責任を負わせたりしてはいけません。最初から『ヤツらは何かする! しでかす!』と思い、大人がイタズラできないようにしてしまう、あるいは何かされても致命傷にならないように、環境を整えたり配慮したりすることが大切です。ラクガキであれば、まずはペンは子どもの手の届くところに置かないようにします。どうしても置かなくてはいけない場合は、油性ペンではなく、水性ペンにするなどの防衛策を取りましょう。 子どもを信用しても、信頼してはいけないと考えます」 監修者:保育士 大阪教育大学教育学部学校教育教員養成課程家政教育部門(保育学)教授、大阪教育大学附属天王寺小学校校長 小崎恭弘
2024年01月27日1歳6カ月の男の子が、大好きなじいじを発見! その途端、ママとつないでいた手を離して一目散にじいじの元へ駆け出します……! しかし、思わぬハプニングが!?愛すべきじいじの元へ全力ダッシュ!じいじ発見!遠くに、じいじを発見した男の子。 「じっじぃーーー!」と叫びながら、一生懸命走っていきます。 もうすぐじいじに抱っこしてもらえると思ったそのとき……!! じいじの目の前で、派手に転んでしまいました。 泣かずに自分の手をじっと見つめる男の子。じいじも手伝いたくなるのを、グッと我慢している様子に見えますね。 男の子が手のひらを見せると、じいじはやさしくて大きな手で汚れを取ってあげました。 すっかり元気いっぱいなった男の子は、念願のじいじの抱っこへ♡ 動画のコメント欄には、「後ろから見てこんなにもかわいいのに、自分に向かって走る姿は、どんなにかわいく見えるんだろう………」 「必要以上に助けず、手の土だけはらってあげて、自分から抱きついてくるの待っているじいじも素敵」 「さすが親業の大ベテランですね。やさしさだけでなく、強くなるんだぞという心で接している」 と、男の子の頑張りとともに、ずっとあたたかく見守ってくれているじいじに称賛の声が集まりました。 孫にこんなに愛されているじいじは幸せものですね。 画像提供・協力/@ume_ko_bu_さん
2024年01月25日現在、5歳と2歳児の子育てをしています。家族でファミリーレストランに行ったとき、隣の席に案内された年配の女性が長男をひと目見るなり店員さんを呼び、「席を替えてくれない?」と言ったのです。とても悲しく、複雑な気持ちになった体験をお伝えします。 楽しみにしていた家族での外食長男が2歳のときの話です。共働きだったため、休日くらいはゆっくりしようと週末は外食になることが多かったわが家。子連れの外食は周りへの迷惑を考え、ファミリーレストランなどのできるだけファミリー層が多い店舗を選択していました。 幸いにも長男も食事中は騒いだりせず、大人しい性格だったので、安心して外食を楽しめていました。もちろん、ぐずったり騒いだりしたらお店を出ないといけないと思っていましたが、そんなことは一度もありませんでした。 「席を替えてほしい」の言葉にびっくりその日も、いつも行くファミリーレストランで夫と長男の3人で食事をしていました。注文が終わって待っているとき、隣の席に年配の夫婦のお客様がいらっしゃいました。席に案内され一度は着席したのですが、奥様らしき方がすぐに店員さんを呼びました。そして、長男のほうを見ながら「子どもの隣の席はちょっと……」と伝えたのです。 席の間隔が近かったため、話している会話はすべて聞こえていました。もちろん長男は大人しく待っていて騒いだりしていません。今までそんな経験はなかったため、とても驚き悲しくなりました。 子どもの隣は騒いでいなくても迷惑?結局、ご夫婦は空いている席に移動されました。もしかしたらご夫婦は静かにお話をしたく、過去に子連れの家族が隣席で嫌な思いをした経験があったのかもしれません。「いつ騒ぐかわからない子どもの隣は嫌だ」と思った可能性もあります。 しかし、私は子どもと一緒の外食には人一倍気を使っているつもりだったため、とてもショックでした。それは、子どもというだけでうるさい、迷惑だと決めつけられたようで、自分の子育てが否定された気持ちになったからかもしれません。 人によってはささいな出来事かもしれませんが、当時は本当に悲しくて悔しい気持ちになりました。反面、子連れでの外食中に笑いかけてくれる人、話しかけてくれる人、応援してくれる人もたくさんいます。今は、見知らぬ人たちが隣席を気にしながら食事をする可能性があるなら、先に席を移ってもらって逆によかったのかなと思うようになりました。また、子どもには外食時には周りの迷惑にならないように、マナーをきちんと守らせようと改めて意識することができた体験でもありました。 作画/和田フミ江監修/助産師 松田玲子著者:竹内優実5歳と2歳の男児を育児中。時短と節約が大好きなアラフォー母。簿記2級・MOSマスター・初級シスアド取得。パソコンを活かした育児グッズの作成が得意。夫は激務の為、ほぼ一人育児中。
2024年01月18日■これまでのあらすじ母親の優しさが息苦しい—。心配性で過干渉な母親に支配される子ども時代を過ごしてきた主人公・志乃。社会人になり、母親から逃れるため、一人暮らしを始めることに、しかし…。人生初の彼氏に夢中になる志乃と娘の恋を阻止する母親。対立する親子関係を通して描かれるのは、女性の「自立」と「恋愛」、そして「自分らしい生き方」について。最近は近所の人と集まってラジオ体操をしていると話す母親。自分よりも年上の人がさまざまなチャレンジをする自由な姿に驚いたと話すのでした。それでも自分の人生は不幸だと思ったことがないと告げ、「怒鳴られない、殴られない、それだけで十分幸せだった」と語る母親に志乃は衝撃を受けるのでした。■母親が語る“幸せの基準”に志乃は… ■どんな子ども時代だったのだろう現代では考えられない“幸せの基準“に驚く志乃に対して、母親は「子どもの頃は日常にそういう事があった」と、当時を振り返るように語ります。初めて耳にする母親の子ども時代の話に興味をひかれた志乃は、「殴られてたってこと?」と問うと、母親は「昔はしつけが厳しかったこと」「女が大学に行かせてもらえなかった」と告げるのでした。今まで志乃が知り得なかった本心を母親は語り始めます。次回に続く「やさしさに溺れる」(全86話)は21時更新!
2024年01月07日わが家には3歳の娘がいます。2歳のころ、義実家へ行くと、娘は夫にべったりくっついていました。その様子を見た義父が、「○○ちゃん(娘)はパパが大好きだね~」と言いました。その言葉を聞いて私はなんだかとても悲しくなってしまったのです。なぜなら……。夫の育児は……私の夫は仕事が忙しく、平日に帰宅するのは娘が寝たあと。そのため、平日の家事と育児はすべて私がしています。夫は娘とは週末しか会えないのでとてもかわいがっています。夫は娘がかわいいからと厳しいことは言わず、娘の言いなりです。娘は食事中に椅子に座って食べられるようになってきたのに、「パパの膝で食べる」と夫に甘えたり、食事前に娘が「お菓子食べたい」と言うと与えたりして、ごはんが食べられなくなることがあります。 娘は夫がいると喜びます。そして私も夫がいると家事ができるので助かるけれど、嫌われたくないからと、娘の言いなりになるのはやめてほしいなと感じていました。2歳ごろの娘は、保育園では自分で食べられるのに家では自分で食べなかったり、知らない人が来ると固まってしまったりと、できないことが多くて母親である私自身は娘に厳しくするべきか、やさしくするべきか子育て方針にひとりで思い悩んでいました。 義実家でパパにべったり娘が2歳ごろに家族で夫の実家に帰省したときのことです。娘はたまにしか会えなくて、やさしいパパにべったり。そんな様子を見て、義父が「○○ちゃん(娘)はパパが大好きだね~」と言っていました。 夫も「○○ちゃんはパパが好きだもんね~」とお気楽な様子。普段子育てやしつけはすべて私がおこなっていて、夫は甘やかしているだけなのにと、その言葉を聞いて私はなんだか悲しくなってしまいました。 改心してくれた夫義実家へ行ってから3カ月後、2人目の出産を機に里帰りをした私と娘。私の両親は娘にダメなことはしっかりと教えてくれました。祖父母に厳しく教えられた娘は、突然いろいろなことができるように。食わずぎらいだったのに、新しい食材にどんどん挑戦するようになりました。また、食事中は歩きまわっていたのですが、座って食べられるように。さらに、あいさつもよくできるようになりました。 そんな娘の成長を目の当たりにした夫は、甘やかしてばかりではダメだと気づいたようで、最近ではとてもやさしい口調ですが、「○○のときはこうしようね」や「こういうときに○○したら危ないよ! 」などと少しずつしつけに参加してくれるように。娘自身も複数の大人から同じことを言われると、ダメなことといいことの区別がつきやすいようでした。 義実家に行ったとき、夫にべったりの娘を見て悲しい気持ちになりましたし、義父の何気ないひと言にも私は結構傷ついてしまいました。育児もしつけも私任せなのに、と。ただ、最近は夫も少しずつしつけに参加してくれるようになり、少しホッとしています。今後は甘やかすばかりではなく、娘が成長できるように夫婦で見守っていきたいと感じています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 著者:本田 ひな2児の母。管理栄養士として保育園に10年勤務した経験と、投資歴13年の経験を生かし、栄養やお金について執筆中。
2024年01月07日フランスで2児の子育てをしている私は、仕事人間だった義父の息子に対する一言一言がストレスでした。1歳半で歩き出し、もうすぐ3歳になる長男はバイリンガル教育中の影響もあるためか言葉は遅く、おむつもとれていません。そんな長男に、義父は会うといつも「お前は本当にノロいな! もっと喋らなきゃ。おむつをつけて幼稚園に行くのか」と意地悪に長男をからかうのです。我慢できなくなった私はついに義父に物申してしまいました……!長男の様子長男の性格は穏やかで、いつも周りをよく見て観察しています。もうすぐ3歳ですが、お友だちや私たち親の行動を観察してマネすることはあっても「ぼくもしなきゃ!」と焦ることはなく、いつもマイペース。 もうすぐ幼稚園が始まるのに、おむつがなかなか外れなくて焦っている私があれこれ努力する様子を見て、ケラケラ笑っています。言葉はフランス語と日本語の2カ国語教育のせいか、まだあいまいで理解できる単語も少ないです。 許せない義父の言葉そんな長男に義父は今までも「まだ歩かないのか! 同い年の従弟はもう歩いているぞ」と歩き始める1歳半まで言い続けました。そして、今では「まだこんにちはも言えないの? 教えなきゃダメだ」「3歳になってまだおむつなんて。幼稚園ではおむつつけてくれないぞ」と、会うたびに長男をからかうように声をかけるのです。 私は「義父がこの子を育てているわけではないのに。しょっちゅう会うわけでもないのに嫌味がひどい」と以前から不満をもっていました。そして……。 大反撃の私夫の実家に遊びに行ったとき、長男をからかう義父に私は不満が爆発してしまいました。そして義父に、「保育士さんが、歩き始める平均年齢は生後16カ月から18カ月と言っていました。幼稚園の面談でも、多くの子どもが幼稚園に通うようになっておむつが外れると聞きました。言葉もうちは2カ国語で育てているから息子は覚えづらいんだと思います。成長は早ければいいということではなく、息子は息子のペースで育ってますから」と反撃しました。 すると義父は、「いやいや、かわいくて言ってるだけだから」と言葉を濁していました。私は思っていたことが伝えられて心がスッキリした気がしました。 今までの義父の言葉に対する不満が大爆発した私。毎回マイナスの言葉を長男にかける義父が許せませんでした。かわいくてからかうという義父の気持ちも、わからなくもないけれど、そのたびに息子が傷ついてしまいます。今回、保育士さんが言っていたと、専門家の知識を伝えると、結局義父は育児に詳しくはなく、他の身近な子どもと比べて言っているだけだと改めて気づきました。それ以降、義父は長男に対する言葉に気をつけてくれるようになり、マイナスなことは言わなくなり、平和に過ごせています。はっきり自分の意見を言うことも大切だと思った出来事でした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2024年01月03日かんしゃく持ちの息子は、少し気に入らないことがあると、地面にひっくり返って暴れながら泣き叫びます。まだうまく言葉が話せない1歳6カ月のころ、毎日のようにかんしゃくを起こしていました。その日も、子育て支援センターでかんしゃくを起こしてしまい……。 泣いて暴れる息子にお手上げ朝から子育て支援センターで遊び、昼食の時間になったので帰宅しようとすると、まだ遊びたい息子が「いや!」と泣いて暴れ始めました。 気持ちを切り替えようと声かけしても効果はなく、どんどんヒートアップする息子。支援センターは昼で閉まってしまうので、仕方なく暴れる息子を抱っこして外に出ました。 しまった…家に帰れない!?その日は、買ったばかりの補助付き三輪車に乗って来ていた息子。泣いて暴れる息子は三輪車に乗れる状況ではなく、私は右手に息子を抱え、左手で三輪車を押して帰ることに。 しかし鮮魚のように暴れる息子は片手では収まらず、家まで500メートルの距離を帰ることができません。道でひっくり返って泣き叫ぶ息子を、冷たい視線で何人かの人が追い越していきます。 なんだかひとりで子育てをしている気持ちになって、私も涙が出てきました。 途方に暮れていると救世主現る!そのとき、後ろから60代ぐらいの女性が「あらあら、どうしたの?」と声をかけてくれました。私が事情を話すと、女性は「お母さん大変だったね。私が三輪車を押していくから一緒に行きましょう」と言ってくれたのです。 女性は自分にも同じ年の孫がいるという話をしながら、三輪車を家の前まで押してくれました。帰宅するまで息子は泣き止みませんでしたが、親切な女性のおかげで無事に家に帰ることができました。 現在3歳になった息子は会話ができるようになり、かんしゃくもずいぶん減りました。かんしゃくで悩んでいた当時、助けてくれた親切な女性には今でも感謝しています。 作画/ぐら子著者:田中はぐみ
2023年12月31日初恋の人・洋介と結婚し、小3の娘と3人で幸せに暮らしていた香澄。しかし、洋介のまわりには派手なタイプの人が多く、昔からどちらかというと地味だった香澄は、洋介の親友・雅也夫婦との付き合いを負担に感じていて……。聞いたらだめなことだった…?香澄の夫・洋介は、商店街で小さなクリーニング店を営む2代目。近所でもキツイ姑がいるとウワサされるような家だったにもかかわらず、喜んで嫁いだ香澄。なぜなら、夫の洋介が香澄の初恋だったから。 しかし、洋介のまわりには派手なタイプが多く、香澄はいまだにうまく付き合えずにいて……。 同じ地元で工務店を営んでいた、洋介の親友・雅也。その雅也が東京で大きなビルを手掛けてみたいと、家族の反対を押し切って、1人で東京に行ってしまうことを知った洋介は、今さら夢なんて……と、親友の決断を心から応援できない様子でした。 そんなふうに、すこしずつまわりで変化が起き始めていたころ……。突然、娘から「えっちってなに?」と聞かれた香澄。何も答えを用意できていない状況で焦っていると、そんな様子を見た娘から「聞いたらだめなことだった……?」と質問が。まだ早いとは思いつつも、興味を持ったときに伝えるべきなのかもしれないと思い、「大好き同士がすること」「命がかかわることだから、試すのは大人になってからにしよう」と伝える香澄。娘は、その言葉が予想外だったのか、すこし驚いた反応を見せていたのでした。 それからしばらくして……。洋介は、最近ハマっている夜釣りに出かけることに。母娘2人で留守番をしている深夜の家に、電話のベルが鳴り響きます。こんな時間に家の電話が鳴るなんて、一体誰なんだろうと思って出てみると、それは警察からの電話で……。 まだ子どもだと思っていたのに、急に「えっち」について聞かれて、香澄さんもビックリしたのではないでしょうか。今はいろいろな方法で情報を得られる時代なので、誤った情報を収集されるよりは、しっかりと自分の言葉で説明してあげられてよかったですよね。「生」教育アドバイザーの方によると、性教育は、子どもが興味を持って質問してくれたときに淡々と伝えることがよく、性の話がタブーではない環境を作ることが大切なのだとか。話すのが難しいという場合は、性教育の絵本を使って説明するのもいい方法だそうです。性教育は自分や周囲を守るための大切な知識。子どもの質問をしっかり受け止めていきたいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター 芸子
2023年12月28日ダメなことはダメだと息子に言い聞かせている私は、自分が子どもに厳しすぎるのではないかと自信をなくしたことがありました。そのことを普段私がヘアカットを担当してもらっている美容師さんに相談したのですが……。美容師さんからのまさかの言葉3歳の息子は買い物に行った際によく店内を走り回ったり商品を触ったりします。そのたびに私は注意していました。中には同じようなことをしても注意をしない親御さんも見かけます。その子どもが楽しそうにしていたり、すんなり落ち着く様子を見たりしたときに、厳しすぎるのもよくないのかなと、自分の子育ての仕方に自信をなくしたことがありました。 ある日、施術中に美容師さんにその話をすると、「かっこいい子育てしてますね!ダメなことはきちんと注意するのって大切だと私は思います!」とおっしゃってくださいました。自信をなくしていたので、その言葉を聞いて心が軽くなりました。 子育ては悩むことが多く、ときに私は自信をなくすこともあります。誰かに話すことで自信が持てたり前向きになれたりするので、迷ったときは家族や友人に話したり、育児相談センターなどで相談をしたりするのもいいなと思った出来事でした。 作画/ぽよ母監修/助産師 松田玲子著者:佐藤日向
2023年12月26日小3の長男が通っている英会話教室では、年に1度だけ授業参観という名目で発表会があります。発表会といっても、いつもの教室でおこなわれるのですが、内容は子どもたちによる英語のスピーチです。授業参観の時間は18時からだったので、普段なら夕食の時間です。すると、とある2組の親子が目にとまったのです……。 非常識な行動にモヤモヤもうすぐ授業が始まるというのに、ゲーム機で遊んでいる2人の子ども。親同士は、子どもを注意するどころか、話し込んでしまっている様子。授業が始まっても親同士の話は終わらず、ゲームの音も教室に響いています。 先生が「発表が始まりますのでお静かに」と注意すると、1組の親子が教室を出ていきました。残ったもう1組の親子は、ゲームの音量を下げて発表を見ていました。「これで静かに発表を見られる」と私が安心したのも束の間、先ほど出ていった親子が「おやつ買ってきた」とコンビニの袋を持って戻って来たのです。しかも、子どもだけではなく親たちも食べています。 私は思わずやんわりと注意をしました。 「発表している子たちも、おなかが空いてると思うので……」 すると、「ですよね、うち夕飯いつもこの時間なんで」とのこと。話が全然通じません。見かねた先生が「水分補給以外の飲食はご遠慮ください」と2組の親子に声をかけると「それなら張り紙でもしといてくださいよ」と言い返していました。 「今日やばい人がいたね」と帰宅中の車内で、長男が私に愚痴をこぼしました。「そんなこと言ったらいけないよ」と長男をなだめつつ「長男にあの親子が非常識という感覚があってよかった」と、安心したのも正直なところです。まわりに不快な思いをさせないように、わが家の行動も見直していきたいと思いました。 イラスト/はたこ 著者:安藤 はるか
2023年12月17日日本テレビ系列のバラエティ「おしゃれクリップ」に出演したpecoさん。1児のママになった今でも、モデルやアパレルのプロデュースなど、活躍の幅を広げています。しかしpecoさんの半生は決して穏やかとはいえません。それでも、持ち前の信念の強さを発揮し、道を切り開くpecoさんの姿に背中を押される人も多いようです。そんなpecoさんは、「おしゃれクリップ」の中で「自分のことが大好きになるように育てられた」と話しています。pecoさんのお母さんが実践し、pecoさんも自身の子育てで意識している子育て術とは、どのようなものなのでしょう。pecoさんのルーツになったのは、お母さんの『否定しない』『やりたいことをやらせる』という“否定しない子育て”。番組の中でも「自分が大好きという一貫した信念を持ち、逆境に負けない強さを持っているのも母のおかげ」と話していました。 pecoさんはこうして育てられたしかし“否定しない子育て”は、一歩間違えるとワガママだったり人に迷惑をかけたりする子どもにならないかという心配が伴うように思えます。育児の専門家である大阪教育大学教育学部教授・小崎恭弘先生に、“否定しない子育て”について聞いてみました。“否定しない子育て”がはぐくむものとは小崎先生「日本の子どもたちの自尊感情は、世界の国々と比較して、低い傾向にあることが指摘されています※。そもそも自尊感情とは、一体どのようなものなのでしょうか。 自尊感情とは、簡単にいうと『自分で自分のことが好き』という感覚です。『自己肯定感』と聞くと馴染みがあるでしょうか。 これらは自分自身を信じる力でもあり、何かに挑戦しようとする根源や、困難に立ち向かっていく意識につながっていきます。自分を信じることで『きっと自分ならうまくやっていける』『自分には挑戦して成し遂げる力がある』『自分には何でもできる力がある』などという思いの原点になる力でもあります。この自尊感情は、勝手に獲得したり内部から自然に湧き起こったりする力ではなく、成長の中で育まれていくものです。子ども自身が大好きな周りの人から、しっかりと認められて褒められて、初めて自分に対する自信を持つことができます。これは言わば、他人の力を活用した、反射的な感覚の獲得といえます。 しかし、ただやみくもに褒めればいいというわけではないのです。 ママやパパ、周囲の大人がよく『勉強ができる』『大人の言うことを素直に聞く』『真面目で熱心で一生懸命』というタイミングで褒めているのを見かけますが、実はこれはNG。単に大人にとって都合の良い子ども像を押し付けているのに過ぎません。 そうではなく、まずは子どものすべてを受け止めて、認めて褒めてあげてほしいのです。これが“全受容の感覚”です」“否定しない子育て”としつけは違う小崎先生「全受容の感覚があって初めて、子どもの自尊感情が育ちます。大人の都合や好ききらいだけで、子どもを認めたり認めなかったり、ほめたり叱ったりしている中では、自尊感情は育ちません。 それは子どもが生まれる前日の感覚だと思っています。子どもが生まれる前日に、子どもに多くの条件や要望は持たないでしょう。ただ「この子が無事に生まれてきてくれるだけで良い」という感覚だと思います。これがすべての基本です。子どものすべてを受け止めることから、自尊感情が育ちます。『あなたは今のあなたのままで良い』『あなたのすべてを大切に思う』そんな思いを持ち、子どもたちと関わることが、自尊感情を育てることにつながります。 もちろん、子育てをする中で『してはいけないこと』『言ってはいけない言葉』『触ってはいけないモノ』などをきちんと教えていく人は必要です。それはしつけという部分になるでしょう。全受容とは単に何でもかんでも子どもに好き勝手なことをさせることではなく、子どもの思いや意思を尊重しながらも、その信頼感を軸にして適切な躾をおこなうということです。つまりバランスの取れた子育て、という言い方ができると思います。単にわがままになんでも認めて、子どもにコントロールされる親ではないと言うことを覚えておきましょう」 ※「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査 (平成30年度)pecoさんの子育て術 pecoさんの投稿には「真似してみます」「素晴らしい気分の変え方」と、たくさんのコメントが寄せられていました。 pecoさんの子育てから素敵なことを学んだ気がしますね。思うようにはいかないことが多い子育てですが、素敵な大人に育ってほしいというのは誰もが思うこと。ぜひ、“否定しない子育て”を実践してみてはいかがでしょうか。 監修者:保育士 大阪教育大学教育学部学校教育教員養成課程家政教育部門(保育学)教授、大阪教育大学附属天王寺小学校校長 小崎恭弘
2023年12月13日親と子の関係は、家庭によって千差万別です。親と子、それぞれのタイプも違えば、置かれている環境も違います。どの親も「子どもには、生き生きと幸せな人生を送ってほしい……」と考えているのではないでしょうか。しかし、子どもの人生を心配しすぎるあまり、ついあれこれと手出し口出しをしてしまう――そんな親御さんはいませんか?もしかしたら、その手出し口出しが逆効果になるかもしれません。幸せな人生ではなく、子どもが「生きづらさ」を抱えながら生きていくことになってしまうかも……。今回は、子どもに悪影響を与えてしまう親のタイプをまとめました。「生きづらさ」の原因は “幼少期の親子関係” にあり!?幼少期の親子関係はとても大切です。親の関わり方次第で、子どもの考え方や行動が変わってくるでしょう。精神科医の井上智介氏は「小さい頃の親子関係で心に深い傷を負って、大人になってからの考え方や行動パターンにもその影響が残っている人」は多いとし、そのような人は成長後に「生きづらさ」を抱えてしまうと警鐘を鳴らしています。また公認心理師の中野日出美氏も、現代の子育てに見られる「過保護や過干渉、過度の期待」は注意すべきだと述べています。なぜなら、成長とともに子どもに以下のような傾向が出てくるそうなのです。ちょっとしたことで過度に傷つくなかなか立ち直れない自分の心や身体を大切にできない自己肯定感が低く、無意識に自分を傷つけるような人間関係を築く(参考元:nobico|親の過干渉が原因? 現代の子どもが「生きづらさ」を抱える背景)では、具体的にどのような親の行動が、子どもの成長によくない影響を与えてしまうのでしょうか。身近な3つのケースをピックアップして詳しく解説していきます。ケース1:「支配する親」の子どもは決断力がない大人になるまずは「支配する親」について説明しましょう。「支配」と聞くと、子どもの発言はいっさい認めず無理やり親に従わせる姿を想像しますが、必ずしもそうとは限りません。『嫌いな親との離れ方』(すばる舎)著者で、おとなの親子関係相談所代表の川島崇照氏によると、大人としての立場を利用して、子どもの意思や言動を思い通りにコントロールしようとすることも、立派な「支配」です。たとえば、「◯◯ちゃんじゃなくて▲▲ちゃんと仲良くしたら?」と親が子どもの友だちを選ぶことや、子どもが自分で決めた進路について「そこもいいけど、お母さんはあそこの学校がいいと思うよ」などのアドバイスをすることなどが支配にあたります。たとえ理解を示しているような優しい口調であっても、親の思い通りに誘導していることになるのです。そして子どもは、しだいに「親には何を言っても無駄」と諦めるようになります。川島氏は、子どもを支配しようとする親について、「(親自身の)心が自立していない」のだと述べています。親本人の問題なのに子どもを利用して解消しようとしたり、子どもが自分に従う姿を見て「やっぱり私が正しかったんだ」と満足したりと、別人格である親と子の境界線が曖昧になり、子にべったりと依存している状態になるのです。親からコントロールされて自分を否定され続けた子は、諦めが早くなるだけではありません。「新しい行動を起こそうとするときに、幼少の頃から言われ、見続けてきた親の言動が、罪悪感や恐怖心となって降りかかり、行動できなくなる大きな要因となってしまいます」と川島氏が述べるように、行動力や決断力が失われたまま大人になってしまいます。「もしかして私も無意識のうちに子どもをコントロールしているかも……」と思い当たることがあれば、「一歩下がって見守る」ことを意識するようにしましょう。「子育てには“ギアチェンジ”が必要」と明治大学文学部教授の諸富祥彦氏が述べるように、親離れをする時期に差しかかった子には、あれこれ口出しせずに辛抱強く見守ることが、親自身の成長にもつながるのです。ケース2:「不安感が強い親」の子どもは自己主張ができない「子どもについて考えると不安な気持ちでいっぱいになる」そんな親御さんが増えているようです。そのなかには「心に強い不安を抱えて、その不安が『子どもから与えられたもの』だと錯覚している親もいる」と川島氏は指摘します。本当は親自身にコンプレックスがあり、その不安感を子どもにぶつけているだけなのに、「子どもの問題」に置き換えてしまっているとのこと。その結果、子どもの思考や行動を見ては不安を感じ、「なんとかして変えさせなければ」と否定や批判をしたり、さらには強引に自分の価値観や感情を押しつけたりするのです。青山渋谷メディカルクリニック名誉院長の鍋田恭孝氏は、親自身の不安から子どもに手をかけすぎてしまうと、その子どもは「自分の主張がない・自分で選べない人間」になると述べています。不安のあまり、親が先回りしてすべてを用意し続けることで、子どもは自らなにかを主張することなく、親の先回りを受け入れて育ちます。すると、成長後も大事な場面で自己主張ができず、苦しむことになるのです。「子どものため」と先回りしていたけど、本当は自分が不安を感じていただけかもしれない――。そう気づくことができたなら、子どもに任せられることは任せるように意識していきましょう。「何かを決めるにも、子どもは時間がかかってあたりまえ」と鍋田氏が述べるように、ゆったりとした気持ちで子どものペースに合わせることをおすすめします。ケース3:「熱心な親」の子どもは人間関係でつまずきやすい子どもの習い事や受験なのに、本人以上に熱が入ってしまう親は多いものです。しかし、親の期待が大きければ大きいほど子どもにとってはプレッシャーになり、かえって逆効果になるので注意しましょう。前出の井上氏は、「親が子どもを認めるのに条件が必要」という親子関係が増えていると言います。テストの点数が高いから、習い事でレギュラーをとったから、など「目に見える数字や外部からの評価=子どもの価値」だと思い込んでしまうのです。これでは「条件付きの愛」だと言わざるを得ないでしょう。「子どもはちょっと失敗したり、誰かと比べて成績が劣ったりすると、親から認めてもらえないために、自分には価値がないと思い込む」と井上氏が指摘するように、ありのままの自分ではなく特定の条件下の自分にしか価値がないと子どもに思わせてしまうと、自己肯定感はみるみる低下していきます。そしてその自己肯定感の低さゆえに、大人になってからも、仕事や人間関係でつまずきやすくなるのです。つい子どものことに熱心になってしまうのなら、結果ではなくプロセスに目を向けるように努力しましょう。「〇〇ができるからすごい」のではなく、「自分は自分なんだから、自分のままでいい」と思えるのは、「根拠がない自信」がベースにあるから。教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏は、根拠のない自信を育むためには、「子どもの行為のプロセスそのものを認める」ことが大事だと説いています。そして、子どもの言葉を聞き流すのではなく、しっかりと聞いてあげて、「おもしろいところに気づいたね!」など発想そのものを認めてあげることが大切なのだそう。結果や数字にとらわれずに、ありのままの姿を受け止めてあげるだけで、「根拠のない自信」が育まれて、自己肯定感アップにもつながります。***親の振る舞いや育て方ひとつで、子どもの将来に悪影響があるかも……。そう考え始めると不安でたまらなくなるかもしれません。ですが、「焦らず」「心配しすぎず」「先回りせず」に、のんびりと子どもを見守っていきましょう♪(参考)nobico|親の過干渉が原因? 現代の子どもが「生きづらさ」を抱える背景プレジデントオンライン|「精神科医が見ればすぐにわかる」“毒親”ぶりが表れる診察室での“ある様子”東洋経済オンライン|「親といるとなぜか苦しい、イライラする」の正体東洋経済オンライン|「親との関係」悩み続ける人に知ってほしい解決法STUDY HACKERこどもまなび☆ラボ|「過干渉」育児が招く悲しい結果。“見守るだけでは物足りない”親が危険なワケSTUDY HACKERこどもまなび☆ラボ|「不安先取り型」の親が生む、思春期の子どもの問題STUDY HACKERこどもまなび☆ラボ|心が折れて立ち上がれなくなってしまう、自信家なのに自己肯定感が低い人
2023年12月13日私は9歳と1歳の姉妹を持つ母です。内向的な長女は、小学校に上がるまで家族以外に「ありがとう」をなかなか言えませんでした。なにかもらっても黙ったままの長女に私は「なんて言うの?」と言い、言えないと「どうして言えないの?」と責めていました。しかし、叔母と長女のやりとりを見て、私は激しく後悔しました……。いつも通り長女は「ありがとう」が言えなかったのですが、私はあることに気付いたのです。「ありがとう」を言えない長女長女は家族には自然に「ありがとう」を言えるのですが、小学校に上がるまで家族以外にはなかなか言えませんでした。例えば、近所の人からお菓子をもらうとき、長女は何も言わないし受け取ろうともしません。 私が「なんて言うの?」と言っても長女は黙ったままなので、相手の方が「いいよいいよ~食べてね」と気を遣って長女に渡してくれました。こういった場面のあとは、私は長女に「何かもらったらお礼を言わないと。どうして言えないの?」といつも責めるように言っていました。 お正月の出来事わが家は毎年お正月になると、親戚の家に皆で集まり新年のあいさつをし、共に食事をします。長女が年長のころのお正月も集まりがありました。その際、もちろんお年玉の受け渡しもするのですが、毎年そのやりとりに緊張感を持っていた私。 この日は親戚の家に行く道中で「○○はもう年長さんなんだから、何かをもらったらありがとうを伝えるのわかってるよね?」と私は長女に念押ししました。そして親戚の家であいさつをし、お年玉の受け渡しが始まりました。 叔母の言葉元小学校教諭の私の叔母が「はいどうぞ」と長女にお年玉をくれました。しかし長女はいつものように黙ったまま受け取ろうとしません。そのうえ、普段人前では泣かない長女が急に泣き始めました。すると叔母は「○○ちゃんはほんまにありがとうと思ってるけど、恥ずかしくて言われへんだけやんなぁ。おばちゃんわかってるよ」とやさしく言ってくれました。 その言葉を聞いて恥ずかしくなった私。道中に「ありがとう」を念押しした理由は、 長女のためでなく、自分自身が「ちゃんと子どものしつけをできている母親」に見られたかったからだと気づいたのです。長女に泣くほどプレッシャーをかけていたことに、私は申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。 叔母はたまにしか会わないのに長女の気持ちを汲み取ってくれていました。私はいつも一緒にいるのにそれができていなかったと反省。「ごめんね」しか言う言葉がありませんでした。それからの私は世間体よりも長女の気持ちを考えるようになりました。現在の長女は「ありがとう」だけでなく、初対面の方ともあいさつを交わせるようになっています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:石井ゆうき9歳と2歳の女の子のママ。秘書として時短勤務。お金にまつわることに興味があり、FP2級の資格を取得。家計管理・資産運用に生かしている。
2023年12月11日私の娘は可愛くない
子育ては毎日がたからもの☆
チッチママ&塩対応旦那さんの胸キュン子育て